焼鮭弁当

社会人なのにアニメ見たり走ったりばっかりしてる

近いうちに引っ越しを考えているので、処分を考えている本のうち、誰か欲しい人がいるかなぁと思う本をまとめてみました。

欲しい方がいましたらご一報下さい。


<歴史系>
・『図説 ロシアの歴史』栗生沢猛夫
・『図説 バルカンの歴史』柴宜弘
・『十字軍 ヨーロッパとイスラム・対立の原点』ジョルジュ・タート 池上俊一(監修)
・『アメリカの歴史 テーマで読む多分化社会の夢と現実』有賀夏紀/油井大三郎
・『ドイツ帝国 1871-1918年』ハンス・ウルリヒ・ヴェーラー 大野英二/肥前榮一(訳)
・『詳説世界史研究』
・『詳説日本史研究』

<その他人文系>
・『描かれた技術 科学のかたち サイエンス・イコノロジーの世界』橋本毅彦
・『<知>とグローバル化 中世ヨーロッパから見た現代世界』高山博
・『"日常系アニメ"ヒットの法則』キネマ旬報映画総合研究所
・『ゼミナール民法入門』道垣内弘人

<新書>
・『ゲーム的リアリズムの誕生』東浩紀
・『動物化するポストモダン』東浩紀
・『日本文化の論点』宇野常寛
・『科学する麻雀』とつげき東北
・『歴史とは何か』E・H・カー
・『言論統制』佐藤卓己
・『科挙』宮崎市定
・『宦官』三田村泰助
・『西洋哲学史 近代から現代へ』熊野純彦
・『ビザンツ帝国史』ポール・ルメルル
・『ローマはなぜ滅んだか』弓削達
・『フリーメーソン』P・ノードン
・『新しい世界史へ』羽田正
・『歴史の作法 人間・社会・国家』山内昌之
・『ジャガイモの世界史』伊藤章治

<文庫>
・『イタリア古寺巡礼』和辻哲郎
・『ゼロ年代の想像力』宇野常寛
・『孫子』浅野裕一
・『方法序説』デカルト

<小説>
・『灰とダイヤモンド』アンジェイエフスキ
・『グランドブルテーシュ奇譚』バルザック
・『県庁おもてなし課』有川浩
・『有頂天家族』森見登美彦
・『四畳半神話大系』森見登美彦
・『車輪の下』ヘッセ
・『オリエント急行殺人事件』アガサ・クリスティ

<ライトノベル>
・『わたしたちの田村くん』(1)(2) 竹宮ゆゆこ
・『魔法少女育成計画』遠藤浅蜊
・『AURA〜魔竜院光牙最後の闘い〜』田中ロミオ
・『ココロコネクト』(既刊全部) 庵田定夏
・『とある魔術の禁書目録』(1)〜(22) 鎌池和馬

1時間26分24秒(社会人ベスト)
4'04-02-00-06-05(20'19)
01-09-08-03-57(40'39)
13-09-05-13-58(61'21)
18-04-07-59-09(82'02)-4'21

昨年6月さくらんぼマラソン以来のハーフ。11月のリレーマラソンで膝を破壊し上尾を棄権、練習を再開出来たのが12月末ごろ、1月の走行距離はトータルでも120kmと圧倒的に練習していなかったため、これは1時間30分行けば御の字だろうと思って臨んだが、思いの外うまく走れた。以下反省。

<レースの流れについて>
ラップを見てもらえば分かる通り、4分〜10秒の間くらいでうまく刻めた。レース前は押せてせいぜい4分15秒くらいだろうなと読んでいた。が、実際にレースが始まってみるとやはり上がってしまった。とはいえ最初がちょい上がるのは想定の範囲内で、想定よりは楽な感じがしたのでとりあえずこれで5kmいくか→10kmいくか→ゴールまでいけた、みたいな感じだった。ラップがブレているのは距離表示が少しズレてたか、上り下りの影響か、と思えばかなり理想の展開。

コースに関しては、守谷はアップダウン(陸橋とかトンネルとか)が後半に集中しているのがちょっとしんどいな…という感じではあったが、都度ちょうど良さそうな人を追っかけながらペースを崩さず粘れた。今回問題だったのはむしろ天気の方で、スタートから50分くらい経った頃(13kmあたり)から雨が結構降り始めて、体が冷えて心が折れそうになった。とはいえ、それでペースダウンしたわけでもなかったので寒さ耐性はあるのだろうか。

<考察>
とりあえず今回は(練習量の割には)好走、という評価ができそう。うまくいった要因としては、
・織田フィーと皇居でスピード練を何度か入れた(4'20とか10とかのペースで)
・直前はサb…もとい練習量を落としまくった
ってところなのかなぁと思う。

前者に関しては、やはりスピード(といえるほど速くもないのだが)のある動きを適度な頻度で入れたことで、体力面もそうだけど、走り方の感覚をバッチリつかめた、という点で非常に良かったと言える。いつものジョグコースとは違う"スピード練用の"コースを設定して、気持ち面で切り替えるというのも考え方の一つなのかもしれない。そのためにランステ代を払って皇居で練習するのはそれなりに有意義であると思うし、今後も何度かやっておこうと思う。

後者に関しては、まぁあれです、体力が落ちた裏返しというか、なんというか。でも抜きすぎてるんじゃないかってぐらい抜いておいた方が、タイム狙って合わせる上ではいいのかもしれない。日中ずっと仕事してるからか、年をとったからか、以前ほどすんなりと回復しなくなってきているのは事実だと思うので、それはそれで受け入れるという心の準備は必要なのだろう。

逆に今回ダメだった要因としては、
・下調べ不足
・寒さ対策不足
とりあえずこの2点かな。

前者に関しては、スタート地点をよく調べてなくて結局周りのランナーについていってどうにかするという体たらくっぷり。うん、せめてこれくらいは調べるべきだった。

後者は、予報で雨の可能性があると出ていた以上、長袖で走るのも考慮にいれるべきだったのかなぁと。雨に打たれてどんどん冷えて赤くなっていく自分の腕を見ながら走るのは辛かった。ちゃっかり手袋はして走っていたのだけど。


<今後の展望>
次のレースはさいたまシティ(3月)と仙台国際ハーフ(5月)が控えているので、とりあえずさいたまシティでキロ4分ペースで最後まで行って1時間25分切りを狙ってみようかなぁと思う。仙台国際ハーフの目標はそれを見て考えようかなぁと。

具体的な練習方針としては、
・20km距離走を最低1回どこかで入れる。
・2月の走行距離目標は200km ←朝練をできるだけ行う
とりあえずこれを実行していこうかなぁと思う。とはいえさいたまシティまでの土日は色々あって既にほぼ全部埋まっているので厳しくなりそう。3月頭に某資格試験も受けるし、結構根詰めなきゃ出来なさそうではあるけど、平日早起きするくらいは気合で何とかなりそうだし、可能な限り頑張ってみようかと思う。


あと、守谷ハーフは運営面でもかなり頑張っている(無料送迎バス、市役所のかなり多くのスペースをランナー向けに開放、テントを設営して中でストーブ炊くなど)と思うので、コースと時期の良さの他こういう点でも割といい大会だと思った。来年もこの時期で他に適したレースがなさそうだったら出てみようかなと思うところ。

新年ということで、アレな話題を隔離するためのブログを新設いたしました。

http://akki2446.hatenablog.com/

一応隔離用という名目ではありますが、livedoorというサービス自体がもう流行りではないという状況でもあるし、これを機に完全に移行してしまう可能性もありますね。
最近twitterのリンク等で見るブログサービスでlivedoorを見ることも少なくなってきたし、たまに見ても昔からブログやってるタイプの人ばかりだし。


なんやらかんやら、ブログを作るのはこれで5つ目になるのだなぁ。

今年ラストイベント(現時点での予定)。ついに遠征までするイベンターになってしまったことだなぁ。

今回は初のオルスタ参戦で、しかも約6時間という長丁場で非常にビビってたのですが、わざわざ行った甲斐があるってくらい、凄く良いライブでした。
全部挙げていくのは面倒なので例によってかいつまんで。セトリは誰かが上げてくれると思うので割愛。


・Wake up, Girls!
プロジェクト始まって間もない割には結構イベントやってる印象あったけど、この子らまだ持ち曲なかったのね。ヤマカン(というより神前暁?)絡みでハレ晴レ、もってけ、かんなぎOPでした。個人的にはこのまま神前暁楽曲を踊るユニットであっても上等なのだけれども。今回始めて気づいたんだけど、中の人と外の人の下の名前が一致してるんだよなぁ。ここらへんは山本監督のアイドルをプロデュースしたい欲の現れなんだろうか。

・かと*ふく
えみりんは何度か見たことあったけど、今回は一段とかわいかったですね…。あれ30歳かよ。すごいよ。前日も東京で別のイベントからレッドブル積んで徹夜でジャケ写撮影して大阪移動してみるらり参加とかパワフルすぎるよ。

かと*ふくの2人はアルバム聴いた感じでも色んな声を使い分けながら歌ってて、これぞ声優の歌だなぁって感じで割と最近熱い声優ユニットなので今後も頑張って欲しいですね。

・佐倉紗織
電波声最高ですわ。きしめん聞けたのも良かった。生でも、というかMCでもずっとあんな感じの声なんだなぁ。中毒になる。

・三森すずこ
神の上でした…


他のキャストも良かったというか、本当にハズレなしって感じのライブでした…

あの規模のイベントということで運営は全部社員がやっててバイトとかは関わってなかったらしく、運営としてはかなり高評価でした。ライブ中もスタッフが巡回して厄介系をつまみ出したりもしてたし、どこぞの情報ではビール片手に会場入りしようとしただけで出禁になったとかあったらしいし。規制が緩いどころか皆無も同然だったANIMAXの後だからそう思うところもあるのかもしれないけど。
(少なくとも僕の周囲では)参加者のマナーも良く、その気になれば場所を譲ってもらってみもりんのために最前近くまで行けそうではあった。危なそうだから行かなかったけど。

あと、今回は大阪慣れしてなかったせいで梅田で昼食難民になったり乗り換えで迷子になったりで、危うく開演に遅れそうになったので、特に遠征で不慣れな場所に行く場合の行動計画の立て方は余裕を持つべきだなという反省も得た。東京暮らしで新宿をはじめとするダンジョンに慣れたと錯覚していたが、ダンジョンに慣れたのでなく東京に慣れただけだったのだなぁ。


なんだかんだ東京公演のチケットを即確保して良かったと思えるイベントでした。肩とかふくらはぎとか痛めたりもしたけど。

昨年はここの連休で富士山マラソンを走ってたので見送り、2年ぶりの参戦。

全員について述べる気力はないので気になったのをいくつか。


<1日目>
・鈴木このみ
やっぱりすげぇ。アニグラ出身で一番売れてるんじゃないか。2年前に見た時もなんかやたら舞台慣れしてるもんだなぁと思って見てたけど、いわゆる「歌い手」に毛の生えた程度の実力にとどまらずここまできたもんだなぁと。ドル売りされやすい女性若手声優に主題歌の機会も奪われがちなんじゃないかなと思うけど、そこに埋もれないように頑張って欲しい。

・栗林みな実
あんなにゆったりしたMCをする方だとは知らなかっただ。勤労感謝の日にかこつけて観客を「働いてる人」「学生」にカテゴライズすることで、それ以外の存在を間接的に煽っていたのが印象的だった。

・三森すずこ
ソロでは初めての大舞台だったらしいけど、にも関わらずキレキレでした。やはり彼女は場数踏んでるだけあって慣れてる感じあるし、ハイタッチみたいな接近イベントよりもむしろこういった大舞台に立つべきなのだ。余談ですが鈴木このみとコラボは(何故ももクロの曲なのだろうという疑問を差し置いても)良かったですね。

・fripside
シークレットでしたね。最初の曲でいきなり大閃光おることになるとは思わなかった。ジョルノはソロとしての持ち曲まだほとんどないしこういう出方してくれて嬉しかった。

・i☆Ris
この子らはアイドルっていう括りでいいんだよね…?最近出た新曲のMVが割と好みだったのでそれやらないかなぁと思ったらレインボーライフでしたね。意外とはやってないみたいで寂しい。


<2日目>
・Rhodanthe*
なんだこれは。彼女らというよりイベンターがなんだか物凄かった。まぁ僕も結果的に一緒に騒いでたわけですが。持ち曲はきんモザのOPEDだけだったけど、カバーの方で3曲も歌ってくれたのでもうほんとに良かった。しかしこんなにきんいろモザイクの摂取し過ぎで脳が退化したのではないかと思われる熱狂的なファンが多いならBDイベント行くのも楽しそうだなぁとか今更思ったり。

・河野マリナ
個人的推し。去年の今頃は無料イベントなんかも結構やってたものの、参加率はあまりよくないので推し名乗るのをやめるべきかもしれない。その声を覚えてるだけだろうなぁと思ってたので2曲聴けてほんとうによかった。1990年生まれで同年代なので頑張って欲しいですけど、最近は露骨にアニプレ覇権アニメと抱合せで売られていきそうな流れもあって、うーんどうなのかなぁってところですね。Aチャンネル2期とか来てくれればなぁ。

・FLOW
楽しい!!!

・悠木碧
まさかの新曲×2でしたね。あおちゃんかわいいよね。中身が見えるスカートを履いていたので個人的にはベスト衣装賞。

・angela
MC面白かった。


全体的に2日目の方が盛り上がって楽しかった。Rhodanthe*とFLOWの力といえばそうでもあるけど。カバーの選曲も紅蓮の弓矢とかその辺りのメジャーどころを拾ってくれたし。

それとこのライブ、海外放送もされるからか、アニソンという言葉を排してアニメミュージックと言わせる言葉狩りが行われるのだけど、キャストもそんな言葉普段使わないし、ついアニソンって言っちゃうみたいな状況が何度かあって、そもそもアニソンという言葉を無理に毛嫌いするのも実態にそぐわないのではないかなぁと思ったり。

推測になるけど、恐らく「アニソン」という言葉は「ライトノベル」に近い性質を持っていて、ジャンル分けとしての呼称以上の意味を背負わされているなぁと思う。本来は文字通り「アニメで歌われるソング(=主題歌や挿入歌)」を指していたものと思われるけれど、近年は声優のノンタイアップ曲のような存在も増えているが、それらを消費する層はもちろんアニメの主題歌も消費しているわけで、実態として「アニソン」がそこまでを包括する概念になってきてるのかなぁと。元々「軽い小説」としてヤング層をターゲットにして生まれた「ライトノベル」が、結果としていわゆるオタクをターゲットとしたものに変質してしまった過程と同じで、元々の意味以上にレッテルとしての印象が強くなったのかなぁと。

翻って「アニメミュージック」という言葉を用いるとなると、(字義的には)歌入りではない劇伴等も含めることになるのではないかとも思うし、今後MUSIXにはそのあたりも拾ってくれたら個人的には面白そうだなぁと思う。その点、今回のアニソンDJという試みは、アニソン文化の別のスポットという点で結構新鮮だった。とはいえ、イベンターという層の存在(というより彼らがアニメ系イベントを買い支えているという実態)を勘案すると、歌のない劇伴を含めるのは博打になりそうだけど。


今年の2daysは大博打だったと思うけど、当日までチケット余りまくってた割には良いイベントだった。

さる筋から銀座久兵衛のランチペアチケットを入手した。ネットで調べてみるとおよそおよそ2万円相当のものらしい。まず頭をよぎったことはこれを現金に買えてしまうという考えであったが、このチケットを入手したのも何かの縁である、やはり行くべきなのだろう。

しかしながら、それには問題があった。ペアチケットなのである。誰か連れが必要なのである。無論彼女などいない私にとって、それは必然的に男友達とならざるを得ない。これを選ぶのが私にとっては至難であった。こういう局面で誰かを選ぶということは、友人の中に序列を作るということであり、それが自分の良心にはどうにも重荷であった。しかしそうこうしているうちに、チケットの使用期限が迫ってきた。期限が迫れば当然、換金する旨みも少なくなるのだし、そうなるとますます誰かを連れて行くしかなくなる。そうして何人かの友人に声をかけ、都合の合う友人をようやく見つけた。こうして彼と連れ立って超高級寿司を食べに行くことになった。

件のチケットはランチのみ使えるらしく、また日祝は休業ということで必然的に日程は土曜日となる。ということで電話で予約を取ろうと試みるも、11月中は既に満員とのこと。なんと恐ろしい人気店である。世の中には休日は昼から一万円もする寿司を食べて優雅に過ごす人種がこんなにもいるものなのか。しかし予約は開店の11時半のみ受け付けているらしく、それ以後は来店順に順次案内する、とのことだった。

というわけで10時半の待ち合わせで友人と落ち合い、店に向かった。店はホームページの写真を見る限り京都の路地のような風流な雰囲気を漂わせているが、実際は光の下限でそう見えるだけであった。いわゆる、普通の都会の路地であった。よくテレビ番組の撮影スタジオなどはカメラに映らない場所は適当であったりすると聞くが、それを連想させるようなものだった。とはいえ宣材としての写真をうまく撮るのも一つのイメージ戦略、プロパガンダであろう。

路地に足を踏み入れてみれば、開店前の飲食店にありがちな様々な食材の匂いが混じった、さほど快適とは言えない雰囲気が漂っていた。粗雑とした東京の街なのだ、この店の周りだけ情趣深い亜空間を作り出すのは不可能であることは想像に難くない。店員と思われる割烹着を来た女性が店の前を行き来していて、こんなに早く来てしまったことに対する多少の気後れすら覚えた。

少し、店の前をウロウロしていると、店員の女性からも視線を感じたような気がしたので、いっそと思いこちらから話しかけてみたところ、12時頃にご案内しますとの返答があった。向こうとしても、このような20歳そこそこの男性2人組という客は稀なのだろう。

ここで1時間余りの時間が出来た。有り体な休日らしく、目的もなく百貨店を見物して店員に我々の年収並の値段のある時計の試着を薦められては遠慮したり、押しボタン式自動ドアの開け方に戸惑っている外国人を助けてアリガトウと言われたり、喫茶店で他愛もない昔話をしたりして時間を潰した。

時間ぴったりを見計らって再び店に戻ってくると、5階の待合室で待つように言われ、エレベーターに案内された。待合室がある時点で並みの店ではない。その待合室も、ショーケースに醤油差しなどの食器が展示されていたり、雑誌記事のコピーや店のパンフレットも置いてあり、まるで小さな博物館か何かのようであった。

待合室に案内された時は我々2人だけがその空間にいたのだが、じきに中年夫婦がやってきた。いわゆる銀座によくいそうな派手なマダムという感じではなかったのだが、この店に来ているというだけでなんだかお召し物も高級そうに見えてくる。その夫婦もきっと、このような若者がこの店にいるのは珍しいなぁ、と思ったに違いない、そうその時は感じていた。思い返せば甚だ自意識過剰であったかもしれない。じきに20代後半と思われるカップルがやってきた。男の方はさほど派手ではなかった。女性の方は少し派手目であった。きっと男の稼ぎがよいのだろう。

しばらくすると店員が来て、我々2人と、待合室で一緒になったそのカップルを案内した。本館ではなく別館でのご案内になります、とその店員は言った。別館ということは本館より少しランクの低いのだろうか、と思うといささか残念な気分になったが、それ以上に緊張感で居ても立ってもいられなかった。店はそれほど広くはなく、物理的空間としては雑居ビルに構える居酒屋などと差がないようだ。その圧迫感が、また私に緊張感を与えるのだった。


別館に案内されると、12人程度のカウンター席の端に案内された。若いカップルはその隣だった。カウンターの中には、50歳近くかと思われる熟練らしき板さんが1人、20代と思われる若い板さんが1人、魚を捌くでもなく後ろで忙しく動きまわっている若い見習いさんが1人の3人がいた。席に案内されると、まるで下駄のようなシルエットをした仰々しい皿が出された。皿の上にはガリがひとつまみ乗っていた。こういうところで見るガリはなんだか高級そうなオーラをまとっているものである。それから、わかめサラダと、イクラとを出された。イクラは他にも幾つかあるメニューから選べるようであったが、他の選択肢がなんであったかは忘れてしまった。イクラは汁をすするようにお飲み下さい、ということだったのですこしずつ、すするように飲んだ。イクラ自体の酸味もさることながら、漬け汁のほのかな酸味が心地よかった。

さて、ここで肝心の寿司がサービスされてきたのだが、肝心の、どのような種類が来たのかは覚えていない。完全にその店のザギンな雰囲気に呑まれてしまったのと、あまりにも美味しすぎて味覚のメーターが完全に振り切れてしまったので、そこまで気を使う心の余裕がなかったのである。それにしても、本当においしかった。

私の前にいたのは、前述した2人の板さんのうち、若い方であった。私と同じくらいの年か、少し若いくらいかであったが、この店の食材を触ることが許されているのだから、おそらく私より年上であろう。私のことを見て珍しく若い客だな、と思ったからか、最初の握りが出てきた後で「もう少しご飯を大きめにしましょうか」と声をかけてきた。完全に雰囲気に呑まれていた私は、深く考えることなく肯定したが、後から思い返せばそれは失敗だった。握りは12貫出されるコースだったのだが、その7貫目くらいで胃が幸せの絶頂を迎えてしまった。この店はまだ私には早すぎたのだ、もっと世の中の珍味娯楽の味を知り尽くしてからもう一度この店に来るべきだったのだ。

得体のしれないくらいの美味の前に白旗を上げ、レビューを放棄してしまうのも考えるくらいであったが、曲がりなりにも文なる学徒であった時期もあったのだ、己の矜持にかけてもそれはできぬ。いくつか印象的だった点について言及しておこう。何よりもまず、板さんが目の前で包丁をふるっている光景がいかにも高級店らしかった。ネットで調べた限りでは「お寿司屋さんというよりも観光名所」とあったが、なるほどしっくりくる表現であった。寿司の味が分からない若造でも、その職人技を見るのに夢中になったのであるから。それにしても、カウンターに並んだ客からの視線を一手に集めているにもかかわらず、緊張した様子もなく、己の仕事を淡々とこなす(それも見世物にさえなるレベルの技をだ)、その上客の皿からサラダが尽きれば「お出ししましょうか?」と声をかける、その姿はまさしくプロであった。けだし、食事とは、作る人と食べる人のコミュニケーションという側面もあったのではないか。高度外食社会である東京に移り住んで一人暮らしを始めて久しく、本来は当たり前であったはずの、そんなことも忘れてしまいそうになっているのではないか。そのことが改めて認識出来たという点で、ここで1万円もするランチを召し上がったことは、味覚としての満足感以上の収穫ではないだろうか。もっとも、招待券を手に入れるのにかかったコストは0円であるが。



以上の文章を11月の6日に書いてから、いつかこれを書き上げようと思っていたのだが、もはやその気力もなくなって久しく、記憶も色あせる一方で、そうはいってもこの貴重な経験を眠らせてしまうのも心苦しく、書きかけの文章でありながら公開に踏み切った次第です。

このページのトップヘ