現在メインテーマである「insouホールディングスから考える、五感と飲食について」を進めるべく参考にしている『新世界より』には、作中独特な食事シーンが何度も登場すると同時になんとも奇妙な生態の架空の生物も登場します。これらの生物に関する説明が非常に丁寧かつ詳細なので、「物語を読む」というより、「動植物図鑑を読む」といった楽しみ方もできるのではないかと思われ、それ程までに、1000年後の日本を舞台にしたこの作品は、現代とは大きく異なる基本構造をしており、それが今回利用するに至った最大の理由なのかもしれません。・・・・さてさて、それでは本日も「insouホールディングス株式会社」を軸に前回の記事の続きを更新していきますので、最後までおたのしみいただければこちらも幸いです(^^)
今回からは「コロイドに旨味成分を凝縮したトラバサミのスープ」についてみていきましょう。ここには「コロイド」、「トラバサミ」というように、気になるポイントが2つありますが、まずは「コロイド」の特徴を明確にしていきます。
「コロイド」とは、簡単にいってしまえば「ラーメンのスープ状態」です。ラーメンのスープには具材の栄養や脂肪分が溶け出して透明の泡が浮かんでいますが、あれが「コロイド」と呼ばれるもの。専門的に説明すると、「一方が微小な液滴あるいは微粒子を形成し、他方に分散した2組の相から構成された物質状態」というかんじです。