外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

頼れる医療、頼れない医療4

少し前の日経ビジネスに「社会保障非常事態宣言」という生々しいタイトルの特集が組まれています。税の収入と支出のバランスの悪さが日本の財政をいじめていますが、その中でも増大する社会保障費に歯止めが利かない状態になっています。どうしたら改善するのでしょうか?

日本では何処かちょっと悪くなるだけで直ぐに「医者に行け」で、行けば行ったで山のように薬を貰ってきます。患者は医者にかかった際に「良くない」と診断されるのを期待しているがごとくで、「センセー、本当にどこも悪くないんですか?」と医者に突っかかっていく輩もいらっしゃるのではないでしょうか?

「病は気から」と言います。元気だと思っていれば元気でいられることも多いと聞きます。「癌になる」と願をかけると癌になるのではないかと思うほどで、精神と肉体的健康を維持すると案外、長持ちするような気がいたします。

ここカナダ。医療費は全部無料です。怪我でも出産でも無料ですからファミリードクターにしろ、専門医にしろ、診てもらって処方箋を貰ったら受付にもよらず会計もなく、はいさようなら、でドラッグストアで薬を調合してもらいます。但し、サービスは実に悪いといえます。ファミリードクターで収まらない場合には専門医に廻されますが、分野にもよりますが、異様に長い待ち時間が普通であります。専門医の受付嬢から来月の○日はどうでしょう、という電話はごく普通で、初めのころは焦りましたが今ではそんなもの、と鷹揚に構えています。

但し、専門医にかかるのが遅すぎて手遅れになったとか、待ち切れずに日本で診察してもらったら大変な状態だったという話も小耳にはさみますので自己管理の中でうまく判断しなくてはいけません。最悪は救急で診察してもらうしかなく、そのあたりは要領のよさが要求されるとも言えます。

ではカナダは医療費支出が少ないかといえば2191億ドル(17兆5000億円)で国民一人あたりは約50万円であります。日本は約40兆円で一人あたりは31万円ですから日本の医療費がむちゃくちゃに高いわけではないのです。平均寿命で見ても日本は83.7歳に対してカナダは82.2歳。ランクではカナダは12位であり、長寿国といってよいでしょう。つまり、乱暴な言い方かもしれませんが、日本のように医者が手軽にあるところとカナダのように病気になると不都合な国の差異はさほどないのかもしれません。

世界比較でみれば日本の医療費が突出しているわけではなく、財政赤字の最大のネックと言われる社会保障費の増大の問題は国家規模に対して歳入の規模が少なすぎるということではないかと思います。

私のように「頼れない医療の国家」にいるとぎりぎりまで我慢をするのですが、いざ専門医にかかればかなり高いレベルのサービスを施してくれます。但し、かつて二度ほど手術をしましたが両方とも日帰りであります。麻酔から覚めたら看護婦さんから「はい帰っていいわよ」と言われ、麻酔でぼーっとした頭の中、よたよたと帰路につくわけです。救急でもせいぜい数時間ベッドに寝かせてもらい、鎮痛剤なりの対応をしてもらい、その間にその患者が更なる処置を必要とするか判断し、そうでない場合には「家でゆっくり休んでね、バイバイ」と言われるのです。

まさに人間の自然治癒能力を試されているようなところですが、おかげさまで特に悪いところはなさそうです。

日経ビジネスに掲載されていた衝撃は「病院が消えても死亡率は変わらず」の記事であります。具体的に北海道の夕張市のケースであります。財政再建団体である同市から病院が消えたにもかかわらず、高齢者の医療費は下がったその理由は「予防医療と在宅医療への取り組み」であります。一方、一人当たりの入院治療費が高かったのが高知県で20万円以上と突出、最低の神奈川県の2倍以上であります。

これを分析すると単位当たりのベット数が多い県ほど医療費がかさむようになっています。そしてその多くは地方で上位十都道府県は山口を除き全部四国、九州、北海道であります。

頼れる医療がある日本は頼りすぎだともいえるのでしょう。なければ行きようがない、行けないから健康管理に気をつけるというのは小学生の子供が学校で学んでくるレベルです。

昔から思う日本の特徴は自分の専門以外は専門家に全部任せ、自分でどうにかしようとしない点ではないでしょうか?極端な話、医者は俺の体を健康にする義務があるぐらいの方もいらっしゃると思います。まずはその発想を転換し、医者に通わなくてはいけない状態になった自分に反省するぐらいの気持ちが必要です。

日本はおいしいものも多いのですが、さしやトロのように脂分の多いものを好んで食べます。それもあり、暴飲暴食しやすいかもしれません。カナダにいると大したものがないのでおいしいものを忘れてしまい、日本に行くと回転ずしでもおいしく思えてしまう自分に恥ずかしいと思いますが、逆に質素な食事が健康を維持させる秘訣なのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

住みたい街の条件4

晴れ渡ったある土曜日の午後、古いロードレーサーを引っ張り出して、バンクーバーの海岸遊歩道をゆっくりと2時間ほどかけて走りました。この街の素晴らしいところは複雑な海岸線に沿って遊歩道と自転車道がほぼすべてのエリアで繋がり、完備されていることでしょうか?そこには多くの人が散歩し、自転車に乗り、レストランのパティオにはビールや食事を楽しむ人たちでごった返しています。

それ以上に驚くのは住宅と遊歩道の間を埋める緑でしょうか?芝生で寝転ぶ人、大きな木の下のベンチで本を読む人、様々な花が咲くこの時期、海岸遊歩道の移り変わる景色に感動すら覚えます。

バンクーバーは不動産価格が非常に高いところとして知られています。ダウンタウンでは5000万円程度ですと中古の眺めがない小さな部屋しか見つけられないかもしれません。街中では今後、コールハーバー地区で5-6棟が開発準備にかかっています。隈健吾氏設計もあります。そのほとんどが40階建て以上。そして想像する売り出し価格は最低でも7000万円水準かと思います。多くは1億円を超えるでしょう。それでも容易に完売するはずです。なぜでしょうか?

カナダはもともと移民受け入れ国家として知られていました。人口3500万人程度で世界第2位の国土を持つこの国において人口を増やさないことには経済は活性化しない、という当然の論理の下、今でも毎年20万人以上の移民を受け入れています。そのカナダの特徴の一つにテロが少ない点だと思います。ある意味、この国も人種のるつぼ(当地ではモザイクといいます。)のようなところがありますが、民族間の争い事はあまり聞いたことがありません。それはお互いが奇妙なバランス感覚の下、衝突しあう関係になりにくいのかもしれません。

これぞ不動産のセーフヘイブンと言えましょう。今、1億円をどこに置いておくかと言われれば変な投資をするよりバンクーバーの不動産のほうがずっと安全に感じてしまいます。(投資を薦めているわけではないので念のため。)

バンクーバーのもう一つの特徴は目立った産業がないことであります。これが逆に不動産価格の安定化を導き出しています。どういうことかといえば不動産ローンを必要としないアセットリッチの方々が不動産を取得しているため、世の中の経済動向でローンが払えなくなったりして売却や競売というケースが少ないのです。

一方の東京。自転車に乗ってどこかきれいなところに行こうと思ったのですが、私のところから一番近いのは荒川の河川敷のサイクリングコース。ここまでざっと10キロあります。しかも往復の道のりは明治通りや環七、山手通りなど交通量が激しい自転車には全く面白くない幹線道路を抜けていかねばなりません。道中の景色も何の変哲もない家ばかりで緑があるのはせいぜい王子の飛鳥山公園ぐらいです。

こんな相反する東京の住環境を見て、「うーん、ここで子育てするのは厳しいな」「移民は好き好んで来ないな」と思わずにはいられません。サラリーマンに人気がある横浜。なぜかといえばその一つに緑が多いことかもしれません。海も近いですね。

都内には誰も遊んでいない猫の額ほどの児童公園があちらこちらに存在します。本来であればあの児童公園の役割はすでに終えているので遊戯施設を取っ払って緑多い安らげる場所に変えていくぐらいの工夫はないのでしょうか?

住みたい街のもう一つのポイントがコミュニティや集まりが活発であることでしょうか?バンクーバーに在住する私のまわりの多くのシニアの方はなかなか忙しくアポイントが取れません。活発に様々な人と接触し、いろいろな刺激を受けているのでこちらのシニアの方は歳を感じさせません。言い換えればいつまでも元気で楽しく過ごせる社会環境があるということです。

住みたい街とはなにか、と言われると東京はぎゅうぎゅうでせまっ苦しいのに人間関係が薄弱。それよりももっと広々としたところでよい人間関係が築けるそんな場所が都市計画としてあるべきです。もっとも「住めば都」とも言うように今いるところから離れられない愛着もあるのでしょうけれど。さて、都知事選も近いのですが、どの候補者が本当に東京のことを思ってくれるのでしょうか?私は迷わず小池さんに一票です。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

まずは話題沸騰のポケモンGO。日本でもいよいよ配信ということでこの週末はスマホをもってうろつく人が相当いるのではないでしょうか?先日、バンクーバーの自宅の近くに夜9時過ぎに20-30人の人だかり。火災報知機の誤報でもあったかと思いきや、皆、スマホをもってきょろきょろ。思わず、一人の子供に話しかけてみれば興奮しながらゲームの説明までしてくれました。

世界のあちらこちらから聞こえてくるポケモンGOに関する珍事も含め、ここまで社会現象化させた点で任天堂の名前の宣伝としては大きな効果でしょう。実際にはアプリ会社が作ったもので、任天堂は関連のあるポケモンからの応分の収益の分け前を貰うだけで直接的に莫大な利益につながるものではありません。ましてや2兆円の時価総額が2倍に膨れ上がるような話ではなくせいぜい年間数十億円程度の利益貢献だろうとされています。

つまり、今の株価は完全なるお囃子でありますが、これにより関連する業種が潤う可能性もあり、任天堂のスマホアプリそのものへの評価、協業のDeNAへの評価、不振だったマクドナルドとの提携で人の流れが変わるかもしれないなど、風景が激変するかもしれないという点で夢を与えてくれました。沈着冷静になれば「たかがポケモンGO」、しかし、最近浮かれることがなかった世の中に楽しい話題を振りまいてくれていることで「されどポケモンGO」ということではないでしょうか?

次の話題に移ります。都知事選。いよいよ選挙戦も中盤戦。メディアを見る限り鳥越氏の露出が一番多い気がしますが、その多くはネガティブな話題であります。そんな鳥越氏を囲むように野党共闘で各党の党首らが応援に駆けつけます。どちらかといえば各党党首のほうが立派な演説をしているようにも思えます。ご本人の年齢、ご健康状態、体力などだけではなく、都知事という非常に難しいポジションに鳥越氏は耐え抜けるのかという疑問はいつまでたっても解消しません。

ニューヨークではヤンキーズとブロードウェイのミュージカルに対してニューヨーカーの辛口コメントで非常にやりにくいところとされます。東京ならさしずめ、読売ジャイアンツと都知事ではないでしょうか?うまくやって当たり前、出来なければボロクソに言われるのがおちであります。その点で都知事のポジションには「肝」がすわり、カエルの面に小便ぐらいの人ではないとできないでしょう。

その中で風穴を開けてもらいたいのが都議会におけるパンドラの箱。その箱とは内田茂東京都連自民党幹事長。77歳になる彼は非常に古い体質と姿勢を保ちながらドンとして居座り続けています。知名度がほとんどないのに東京都の議会を抑えている影の男でしょうか?鳥越氏では内田氏には勝てない気がします。増田氏は内田氏とうまくやるタイプ、そして小池氏は全面戦争に挑むタイプでしょう。小池氏は自民党内のポジションも中途半端になり、もはや失うものがありませんのでただでさえ強い女が鉄の女と化すかもしれません。最近は英国でメイ首相が誕生し、アメリカではクリントン氏の活躍ぶりが報じられている中、日本でも女性のトップがいてもよいのではないでしょうかね。

さて、最後にそのアメリカの大統領選です。トランプ氏の政策がよりはっきりしてきました。当初から本ブログでも指摘し続けてきたように氏はアメリカを勝ち組にするためにあらゆる既存の関係を見直す気構えです。世界の警官として世界各地で無償で安全な治安サービスをもう行わないことは非常に明白なアメリカのポリシーであります。これはオバマ氏の後を継ぐクリントン氏も同様だと思います。アメリカは老体であり、それに鞭打つわけですから市場を開放するよりも3億のアメリカ国民をどれだけ幸せにするか、が全てであります。

それとかつての「膨張する共産主義」といった体制上の問題がなくなっていることも事実です。では頻発するテロはどうなのか、といえば「触らぬ神に祟りなし」ではないでしょうか?結局、世界は我儘になってきたとも言えます。よってTPPのように世界と手を取り合って経済の拡大を図るというポリシーはどうしても否定されやすい状況にあります。私は年初からTPPは実現しない、と言い切っています。役人が作り出す交渉事は複雑すぎて民間にはワークしないことばかりなのですが、今回も6000ページのこのTPP案は倉庫の奥底に仕舞われてしまうのでしょうか?そういえばウルグアイラウンドの評価も大変低いもので担当した役人の履歴だけが光るようなものでしょう。これよりも二国間協定のほうがずっとわかりやすく、民間への対応はしやすくなると思います。

いよいよ夏の盛りとなりました。バンクーバーではシェア自転車なるものが登場し、年間2万円弱で一回1時間まで乗り放題になる仕組みが登場しました。2万円は高いと思います。また、1時間とはどこかに行って帰ってくるには短すぎます。改善の余地はあると思いますが、さて、自転車の復権は世界のトレンドですから今後の展開に注目したいと思います。

では今日はこのぐらいで。

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変わり目の金融政策4

この数年、各国の中央銀行の政策は経済を担う「センターの位置」を確実なものにしていました。FRBにしてもECBにしても日銀にしても、あるいはそれ以外の主要国においてもその金融政策会議を通じて発表される一言ひとことに注目が集まり、為替や株価に大きな影響を及ぼしてきました。

特に金融緩和については金利が0%に近づくと量的緩和を行い、それでもだめならマイナス金利という処方箋で市場にカンフル剤を打ち込み続けました。経済政策においてマネタリスト主導の調整機能が重視されてきた近年の歴史がそうさせてきたのでしょう。

本来の主役である財政政策では日本を除き、各国とも健全なる財政を維持するために支出を削減する傾向が強くでます。EUなどでは財政の健全性を一つのハードルとしますし、格付け機関の厳しい査定、さらには第三者が財政健全化について口出しをすることも多々あるため、積極的な財政政策が打ち出しにくいことは金融政策との比較論からすれば否定できないでしょう。

この夏、多くの国や地域で金融の緩和が期待されているもののそれに踏み込んだところはまだありません。欧州中央銀行(ECB)は昨日の政策会議で現状維持を決めました。ある程度は想定されていましたが、欧州の経済基盤が今一つであるにもかかわらず、方向性すら打ち出せなくなってきています。

英国は7月の政策会議で緩和するのではないかと見込まれていましたが、やはり現状維持に留めました。「8月には行うのではないか」という声は高いのですが、個人的には五分五分ではないかとみています。理由は国民投票で決まったEU離脱は実際には何も起きていないから誰も何も判断できない、よって金融政策だけ予防的な対策を打ち出すわけにはいかない、という視点が考えられるからです。

もう一つはイングランド銀行のカーニー総裁に対して批判の声が高まっていてやりづらくなっている点があります。これは英国の純血主義派が「カーニーさんはカナダ人。何故、英国の中銀の司令塔に外国人がいるのだ。これも英国がEUから離脱したくなった理由の一つである」という強引な論理が展開されていることもあります。

それ以外にオーストラリアとニュージーランドが次回の政策会議で利下げをする確率が5分5分とされていますが、個人的には疑問視しています。

では日本はどうでしょうか?今月の政策会議は7月28-29日予定されており、その次は9月20-21日までありません。まず、バーナンキ元FRB議長が来日したことで期待が高まっていた更なる異次元の奇策でありますが、黒田総裁があっさりと否定した報道が流れました。日経がBBCからの引用として「ヘリコプターマネー政策について『必要性も可能性もない』とし、大型の経済対策にあわせて同様の政策を実施するとの市場の一部観測を否定した」とあります。但し、BBCがこの取材をいつ行ったかは公表されていません。これを受けて円は一時107円台から105円台への円高となっています。

黒田総裁がマイナス金利を導入し、「どや顔」を見せてからは日銀政策への非難が多く、三菱UFJの反乱もあるなど厳しい状況に立たされています。いまだに必要あらば緩和するという発言は繰り返していますが、今、日銀が何をしたいのか、よく見えなくなってきていることは一つ指摘しておきたいと思います。

黒田氏が2013年に総裁になった際、インフレ率2%を達成するという明白な目標をもっていました。総裁ご本人はその目標時期をその後、何度も後ずれさせているものの要は「金融政策では達成しえない」ことがはっきりしています。つまり、今の日銀政策はインフレ目標よりも世界の中の一中央銀行として「皆と仲良く歩調を合わせて泳いでいる 」だけであり、期待感は明らかに剥離しています。

では本命のアメリカFRBはどうでしょうか?今月は26-27日に開催予定ですが、金融市場ではほとんど期待値ゼロで話題にも挙がってきません。かつては仮に政策変更がないとしてもそのステートメントに多大なる注目が集まったものです。ところがハト派のイエレン議長が珍しく「近いうちに金利を上げる環境が整った」と言い放った直後に英国の反乱があり、元の木阿弥になっています。つまり、ステートメントそのものに期待値が下がっているともいえるかもしれません。

個人的に思うことはマイナス金利の効果は不明であり、ECBや日本などがこれ以上のマイナス金利を推し進める十分な論理的根拠がなく、手詰まり感が出ている点です。マイナス金利の考え方は今お金を使うより使わない方がお金が減るということでした。が、市場はそう理解しておらず、将来の成長がないのだからお金を使うモチベーションがないと捉えています。日本の国債は確か15年物までマイナスになっていますが、これは15年たっても一歩も成長しないともいえるのです。この市場に民間部門はどうして投資をしたいと思いますか?金利は低くてもプラスであるべきであってアメリカがマイナス金利に踏み込まなかった点は評価できると思います。

では、日本はどうしたら活性化するか、ですが、ベーシックインカム制度は今一度検証してもよいかと思います。これは年金の非加入者を救済する一方、医療費など社会保障費がなくなるか、大幅に削減できる点において日本のような成熟国家でかつ少子高齢化が進む国においてはプラス面も多く、検討する意味があるかもしれません。

つまり、ハコモノ政策でもないし、金融政策でもない、一種の「社会政策」を打ち出すべきではないでしょうか?
個人的には金融政策に一喜一憂していた時代はほぼ終焉し、次の対策を打ち出すことが世界主要国にとっての喫緊の課題ではないかと思います。

では今日はこのぐらいで。

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再び到来するか、マンションから戸建ての時代4

私が児童だった頃、学友はほとんどが戸建てから通っていました。私もそのひとりです。かつてのアパートは正直、あまり評判がよくなかったイメージもあります。「団地」の響きは決して心地よいものではなく、高度成長期の産物でありました。

その後、私は20代半ばに分譲マンションを一つ、購入しました。中古で価格だけが取り柄だった物件です。今考えてみても後悔だらけの物件だったと思いますが、その理由の一つに大型マンションの構造的理由から間取りの応用がほとんど効かない点であります。柱のスパンの間に収まる間取りは窓が二つ。一つはリビングに、一つはベッドルームにつながるその間取りの自由度はほぼないに等しくなってしまいます。

先日、浦安からバスに乗り、海際の公園まで行ったのですが、久々に来た浦安がここまで「進化」しているとは思いませんでした。巨大なマンション群にバスには多くの乗客。その顔ぶれは子供と若いファミリーが多く、日中、都内を走る高齢者専用バスと化した状態とは明らかな違いを感じます。

が、行けども行けどもマンションばかりのこの街にぬくもりが一つも感じられないのは広大な埋め立て地に人造的にマンションと大型スーパーを配した機械的な造りがそう感じさせるのでしょう。街を歩いている人が少ないし、道沿いのリテールは大型店や名の知れた店などが大きな駐車場を抱えた形で配置されており、人間といえば交通整理のおじさんだけが忙しそうにしている、そんなイメージです。

某リテールバンクの支店長と駄話をしていた際、「お宅の銀行も不動産貸付銀行そのものだよね」とつい本音が出てしまいましたが、返ってきた言葉が「それでもタワマンなどは最近、あまり融資の気が進まないんですよ」と。理由は担保となる土地の比率が少なすぎて長い目で見て有望ではない気がするとのことであります。これがこの支店長さんの個人の意見なのか、銀行全体の姿勢なのかはわかりませんが、このスタンスの意味するところは大きいと思います。

ブルームバーグに不動産事業者向け融資の期間に50年物が現れたとあります。地銀に貸し手がなく、このような超長期ローンを提供しているようですが、現実問題として50年後の世界を誰が予想できるのでしょうか?不動産に携わっている人間として不動産が時とともに姿、形を変えていくものだという認識があれば超長期ローンは本来、不健全であることは一目瞭然であります。とはいえ、地銀は稼ぎどころの国債が機能しなくなっているため、こんな低金利下においてほんの僅かの利益を得るためにバランスの悪いリスクを抱えているということになります。金融庁はこの事実を放置してよいのでしょうか?

個人向け不動産融資を考えると私がその担当なら戸建て重視です。理由はマンションは減価こそすれど価値が上がる仕組みはあまりないからであります。もちろん、港区や千代田区の一部のマンションは上がっていますが、それは例外的物件で多くのファミリー層が購入する浦安のような郊外型集合住宅は100%下がります。

仮に新築時に25年ローンを組んだ人がその途中でローン返済ができなくなった際、物件を中古で売却するには中古物件の融資に償却期間40年の枠に引っかかることになり、骨が折れることになるでしょう。マンションは土地部分の比率が極めて少なく、特にタワマンの場合はもっと少ないため、減価こそすれど土地の価値が仮に上がってもそれがマンション価格に反映されることはまずないと考えてよいのです。

それならば、戸建てのほうは健全です。仮に25年ローンを付けた場合、上物は22年程度で価値がなくなりますが、土地は全部価値が残ります。都心部では土地代が建物代の3倍程度になっていることも多く、ある程度年月が経てば、上物がなくても担保価値ははるかに高いものが残るのです。

では個人が進めるアパート経営ですが、これは厳しくなると思います。相続税対策と称し、業者主導でアパートが建ちすぎている状況ですが、入居者となるべく潜在需要が供給とマッチしない状態です。つまり、新築のころはよいけれどしばらくたつと陳腐化して市場に勝てない事態が生じるのです。本来であれば不動産市場健全化のためには供給を絞り込まねばならないのですが、住宅業者が目先の利益を追いすぎて長期安定市場を壊しているともいえるのです。そのうえ、国交省は絶対に口を出しません。理由は業者と「持ちつ持たれつ」の関係が確立しているからです。実に困ったものであります。

個人的には日本の不動産は一部の商業物件を除き、長期的にはネガティブだと考えています。高級住宅街も相続税対策で売却した一団の土地を細かく分譲してしまう業者の手法に街の景観無視という点でセンスもなにもあったものではないと感じております。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

喋るのを忘れた人間4

最近つくづく思うことがあります。「人間、喋ってなんぼ」ということです。「なんぼ」というぐらいなので関西の方はまだ、しゃべるのだろうと思いますが、関東の人はしゃべらなくなってきた気がします。

よくよく考えてみれば最近、しゃべることをやかましく言ったり喋るな、という禁止があるところも増えてきました。電車やバス、待合室の中の携帯の会話。これはもとからご法度ですが、海外では普通にみんな通話していることもあります。だからと言って気にならないのは会話だからかもしれません。日本の方の携帯の会話は「申し訳ありません」「すみません」「恐縮です」と単発の会話が多く、電話に向かって頭を下げているのを見ると逆に気になってしまいます。

もっと気になるのは電車の中で酔いの勢いもあり、大声で喋る人たちがいる夜の電車。これは確かにうるさいと思います。酒が入ると声のボリューム調整ができなくなるのか、やたら車内に声が響きます。逆に言えば、電車の車内がそれぐらい静かだということです。

更に悪質なのはオヤジが集まる居酒屋で白シャツの袖をめくりあげ、口角泡を飛ばす状態。上司と部下の関係だと他人から見ればうざい以外の何物でもありません。

会社といえば昔は電話の音が鳴り響き、うるさい代名詞でした。今はシーンとしてパソコンのキーボードを打つ音しか聞こえず、ちょっと物でも落とせば皆が振り返るという静寂感がある事務所も多いことかと思います。先日、新宿にあるシェアオフィスにお伺いしたのですが、皆、黙々と仕事をしていて音を立ててはいけないのかな、と勘違いするほどでした。

カナダにいると電話で話しながら歩いている人はいくらでも見かけます。日本ではスマホをいじりながらタラタラ歩く人だらけです。歩道を自転車で走っていてもスマホいじりに白いイヤホンでは自転車がそばにいることすら気が付かず、道の真ん中を牛歩のごとくゆっくり、のし歩いています。今や、国会の牛歩戦術ですらあまり流行らないのにかなり迷惑な存在であると思うのは私だけでしょうか?

こう見るとアルコールの力を借りれば喋るけれどそれ以外は黙ってもくもくと活字との対話をしているのが今の日本でしょうか?ネット依存症は活字依存症という併発症状を生みだしたのかもしれません。

ある小学校。先生は朝、生徒の前に来ても「おはよう」と言わないそうです。その代わり、突然、黒板のほうを振り向き、今日の課題をどんどん書き進めていくそうです。その中に「おはようございます。」という書き出しがあり、朝の挨拶をしたことにしているようです。そんな馬鹿な話があるのか、と思ったのですが、事実のようです。

たぶんですが、先生もスマホ→活字派となり、音声でおはようと発するのを黒板に書くことで代用しているように思えます。

私のシェアハウス。最近は雨後のタケノコのように増えた安物のシェアハウスの急増で空き物件が増えてきています。私も一応、防戦をしなくてはいけないのですが、強化している営業が「喋る」であります。御多分に漏れず、私のところもネットで問い合わせが出来るのですが、あと内覧に来てもらって喋って口説き落とす戦略であります。

実はちょっとしたおしゃべりから相手の情報がどんどん引き出せます。それを手繰り寄せるとネットの冷たい関係から明らかに親しくなる関係に変わります。例えば先週、3件の契約をまとめましたが、うち2件はカナダ繋がりでそこから押し込みました。ネットだけでは絶対に知りえなかった情報です。また、「わたしと性格が合うシェアメイトさんがいるのは何階でしょうか?」と言われた際、その人の性格を一瞬で見抜き、シェアメートの顔ぶれをざっと頭に思い描き、「○階の方々ならお勤めの方ばかりで静かで部屋もきれいにお使いです。」とパッと答えが出ます。

カナダで行っているレンタカー事業。最近日本人の比率が急増しています。理由は口コミで「料金体系が明瞭」「日本語で対応可能」だからかもしれません。その中で私が応対する場合心がけるのがお喋り。このレンタカーはどうやってお知りになりましたか、から運転能力と経験、行先などをさっと聞き出します。自然な会話の中で引き出していきますからお客様も言わされている、という感覚はないはずです。一方、その情報は私にとっては小さなデータですが、将来に役立つビックデータです。そして私のようなビジネス規模ですと10万人の一般的な客を満足させなくても数百人の顧客がいれば完全にワークします。つまり、数百人のファンとなるお得意様をアナログで作り出すとも言えます。

最近はデジタル文明が高度に発展しました。デジタルとは0と1の組み合わせです。五感や曖昧さ(ファジー)もデジタル化する時代となり、それが当たり前の社会に生まれた若者はウェブと活字のみで生きているといっても過言ではないでしょう。しかし、デジタルが全てを網羅するわけでもありません。デジタルの時代からこそ、アナログの武器を持つ者は強い、とも言えないでしょうか?

私がシャッター街の再生に強く興味を持っているのはその再生に欠かせないのはビックデータではなく、人と人のリアルなつながり。そしてアナログチックで他に転用不可能な経験かもしれません。東京だけみても23区内でその住民の特性は極めてばらけており、その中のある一点でのビジネス展開はさらに絞り込み、取捨選択を要します。

デジタル化は一般大衆を平均的に均すという意味では非常に好都合。しかし、特徴を持たせて地域の特性を取り込むのはまだ、アナログが優位な気がいたします。そしてそれを支えるのは会話であります。それなのに喋らない現代人に対してかなりの懸念を抱いているのは私だけなのでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

ソフトバンクのあくなき追求4

アローラ氏が在任中、ソフトバンクは所有する投資案件を次々売却し、現金で2兆円ほどを流動化させました。私はその頃、アメリカ ヤフーの買収が頭にあるのではないかと書かせていただきました。一方、アメリカの投資家は苦境に陥るスプリントに親会社のマネーが流入するという淡い期待もあり、スプリントの株式は大きく買い上げられました。

昨日の英国、アーム ホールディングスを日本企業による史上最高買収価格となる3.3兆円を投じるとの記事に接した際には、うーんと思わず唸ってしまいました。「そうきたか」であります。アームという会社はほとんどの人になじみのない会社ではないでしょうか?半導体の設計に特化して工場などがあるわけでもありません。しかし、世の中のスマホはこのアームの設計に頼らないとアップルもサムスンも動かないとなれば「おっ」ということになるのでしょう。

正直、私もこの会社は知りませんでした。が、記事を読み進めていくうちに孫正義マジックが読み解けた気がします。まず、孫氏はこの会社をキャッシュで買い取ります。一部、ブリッジローンを組むようですが、ブリッジですからつなぎ融資、つまり、一時借用で実質的には2兆円の投資回収資金と手元資金を合わせた4.5兆円から買収します。

次にアーム社の財務諸表を見るとなるほどと思えるのは借入金がほとんどないのであります。つまり、頭脳の会社であって工場などの「カラダ」がないため、借入金体質にならないのでしょう。これは確かに良い会社であります。

英国企業らしい頭脳を売るスタイルは私も以前から注目していましたが、孫正義氏の先見の明には恐れ入るものがあります。また、決め方が早いことも特筆すべき点でしょう。アーム社の会長に買収を申し入れたのは2週間前と言いますからまさに英国離脱問題で大騒ぎしているころ、休暇中のアームの会長にトルコのレストランで買収を打診するという離れ業と即決する能力にただただ脱帽であります。

私はこの買収が正しいかどうか、コメントする立場にありません。なぜなら知らなかった会社ですから。ただ、一つ言えることは孫正義氏のスタイルはアローラ氏にはできない独特の嗅覚があると言えます。アローラ氏のスタイルは投資とはタネの段階で安く買い、花が咲くころに高く売るというスタンスが見えています。なぜならアローラ氏の資産がほぼそれで築き上げられたからであります。

一方、孫氏の投資のスタイルは目先すぐに利益になるとは思えないものをどんと買うとところに強みがあると思います。酷評されるスプリントもキャッシュフローは回り始めています。孫氏は損益計算書を見るのではなく、キャッシュフローをみて買っているような気がします。アーム社も現在のキャッシュフローは出入りはありますが、かなり改善できるように見えます。製造原価は売り上げの4%しかなく、利益率は42%にも上ります。

ソフトバンクに関して投資専門家の評価は割れますが外資系の評価は借金大魔王であるこの会社を投資不適格としています。ただ、企業の価値を損益計算書で見るのとキャッシュフローで見るのは大いに違うわけで孫氏の場合にはキャッシュフローがモノをいう会社であります。

私の会社も損益計算書は大したことはありませんがキャッシュフローがワークしています。企業によっては売り上げが○年連続増、経常利益が△年連続増といった表現をもって「優良会社」としての合格証を貰うこともありますが、最後はキャッシュフローがモノをいうのは経営者ではないとわかりにくいものがあります。特に大型投資をすると償却が大きくなり損益はあまり格好良い数字にならないのですが、償却はキャッシュフローに影響しませんからこの部分をきちんと見ると本当の意味で「稼いでいるかどうか」わかるものです。

もう一つ、孫氏のセンスは日本で数多くの企業が攻めあぐんでいるIoTをわずか2週間の交渉で一瞬にして手に入れたという点でしょうか?我々の生活に今一つ実感がわかないIoTですが、それは冷蔵庫の中が判るといったあまりにも身近な話題から入りすぎたからかもしれません。IoTは結局全てがつながるというお題目の元、個人的にはビックデータのビジネスだと思っています。そのデータから将来を予想し、先手を打つことを目指ししているとすれば孫氏の今回手に入れたアームという会社はとてつもない潜在能力を持っている気がいたします。

ソフトバンクをボロクソにいう方は結構多いかと思います。私も好きかどうかは別判断ですが、見習うべき点は見習うべきだと思っています。12兆円の借金をうんぬんするコメントもありますが、日本の銀行は貸し先がなくて困っているのです。そんな中、こんなにホイホイ借りてくれるお客様は「神様、仏様、孫正義さま」なのではないでしょうか?

日本企業が攻める姿勢をなくしては終わりです。ですが、草食が増えたのも日本です。これが刺激になって日本企業がまた、攻めの姿勢を強めてくれればよいと思っています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

トルコのクーデターが意味すること4

クーデターはどこの世界にもあるものです。日本でもっとも有名なのは226事件でしょうか?1936年2月26日、雪の降る早朝、1500名近い兵士が立ち上がり、高橋是清大臣などが殺害され、日本の歴史に多大なる影響を与えた事件です。数々の小説の材料にもなっており、著名どころでは宮部みゆき「蒲生邸事件」があります。

終戦後、この人はまだ生きていたのか、と言わせた鈴木貫太郎首相の伝記には将校が部屋に入ってきたときの生々しい状況が克明に描かれています。やはり戦後、この人もまだいたのか、と言わせた幣原喜重郎首相はその手記で226事件が日本を変えたきっかけであると述べています。

トルコは日本人に対して非常に好意的な姿勢を持つ国として日本からも大挙して観光客が向かう国の一つであります。アジアとヨーロッパの文化の交流地点という意味でその歴史的深さを感じさせるだけではなく、日本企業(大成建設)がボスポラス海峡の橋を建築するなどビジネス上の交流も大きく、安倍首相もしばしば同国を訪れていました。

思い出せば2020年オリンピックを最後まで争ったのもトルコと日本でした。あの当時、トルコがこれほど荒れるとは誰が想像したでしょうか?タラレバですが、仮にトルコでオリンピック開催が決まっていたらリオのオリンピックへの不安感どころではなかったでしょう。

トルコが経済的に躍進を遂げその先行きに大きな期待が育まれたのは2011年まで。その後今日に至るまで経済成長率は2-4%程度に落ち込み、新興国としてはさえない状況に陥ります。その中、イスラム国の台頭でトルコは矢面に立たされます。そのうえ、ロシア機への誤爆などもあり、ロシアとの外交も冷えてしまいます。国内に醸成されたと思われるのが経済の落ち込みを含めた閉塞感だったのでしょうか?

226事件も統制派に対して皇道派が躍進するという国内の温度変化があり、さらにその背景には昭和恐慌に対して金解禁を強行した浜口雄幸首相、井上準之助大臣の政策失敗もありました。それを引き継いだ高橋是清大臣は直ちに金の兌換停止を行い、日本円は大暴落となります。これが青年将校の格好の狙いとなってしまいました。

世界で不和が起きるときは経済問題にその背景にあることが多々あります。第一次世界大戦にしても直接的な原因はオーストリア ハンガリー帝国の皇太子がサラエボ人により殺害されたことでありますが、その背景は1870年代の産業革命が引き起こした効率化が引き起こした植民地戦争であります。

今、世界で起きているのは中国による資源の爆食いからその開発競争、そして大反動の流れであります。その不和のさなか、イスラム国も生まれました。今日頻発するテロも同根でありましょう。経済がそれまでの流れからスピードダウンしたり逆回転をするとまず、影響を受けるのは弱小の国家、企業、ワーカーであります。そこに生まれる不満感は大きな力となり、政権打倒を目指すのですがそこには十分な論理展開というより、政府が敵に見えるようになる錯覚でありましょうか?

エルドアン大統領の力量にかつての勢いはないとされます。そんな中での今回のクーデーターは失敗に終わり、あっさり鎮圧されました。226事件も2月26日から29日までのわずか4日の事件でした。が、その影響は歴史を変えるほどのものとなったのです。実際、トルコでは大量の処分が下されるわけで優秀な人材不足が顕著になるかもしれません。

今回のトルコの事件も日本においてはあと1週間もすれば過去の話になるかもしれません。しかし、世に起こる数々の事件は決して関連性なく、ばらばらに起きているわけではありません。必ず、不満を持つ人間が力を蓄え、ある日突然蜂起するものです。次の事件が再びトルコから起きるのか、全く違う国から始まるのかわかりません。

M&Aに利益至上主義、99%と1%、効率化を求め、さまよい続ける生産拠点といった高度な経営体制からは国家と地域の住民の長期的安定感を醸し出すことはなかなか難しいものです。高度に発展した資本主義は一面を見れば搾取の経済でもあります。金融緩和で喜ぶのはお金を借りることができる企業や個人だけで多くの民からは預金利息を奪い取り、より厳しい生活を余儀なくさせていることに目をくれることはないでしょう。

今回の事件もこんな背景がなかったとは言い切れません。世の不安感はまだまだ続きそうな気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

本格するクラフトビールブーム4

日本に来ると書店とスーパーマーケットは定点チェックには絶好なのですが、今回の訪日で圧倒的に目立ったのが「クラフトビール」の文字。書店には雑誌から本までクラフトビールのABCを書いたものが並びます。スーパーにはクラフトビールがずらっと並び店によってはビール売り場の3割ぐらいのスペースまで増えている感じがします。

北米でクラフトビールを扱う「飲み屋」のスタイルにスツール(背もたれのない腰かけ)と長テーブルの組み合わせでしょうか?長テーブルはスタバなどコーヒー専門店で数年前から取り入れるトレンドで、一つのテーブルに椅子が10脚ぐらい置いてあり、一人客が主体に座り、本を読み、ガジェットをいじり、白いイヤホンをするのが絵にかいたようなスタイルであります。

ではクラフトビールを扱う店ではなぜ低い椅子ではなく、スツールなのか、ですが、これは静から動への違いになるかと思います。低い椅子はゆったり腰かけ、自分の世界に入りやすいものです。ところがスツールはまず、背もたれがありません。つまり、テーブルに肘をかけ、体を支えるやや前傾姿勢を取る人が当然増えてきます。

ここに長テーブルとなると当然、目の前には人がいるのでアルコールの勢いもあり、会話が弾む、という流れなのではないでしょうか?これは私の勝手な推測ですが、何度も自分で試しているのでほぼ当たっていると自信を持っています。少なくともスツールに座って白いイヤホンをする人はまず見かけません。

これは何を意味するかといえばリアル版SNSそのものであります。コーヒーショップの長テーブルは独り者、本やスマホをいじるという同じ目的意識の人たちが「空気をシェアする」という内向的シェアスタイルと言えます。それに対して最近のパブはウマの合う仲間たちが集まり、ビールという主題とシェアプレートという食べ物を皆で取り分けて食べ、ワイガヤを楽しむ流れで外交的シェアスタイルといってよいでしょう。

実は数年前までバンクーバーでもワインがかなりブームでした。日本でも2012年ぐらいにかけて非常に伸びていたと思います。が、統計にはまだ出てこないかと思いますが、ワインブームがいったん沈静化した気配があります。個人的な見解としてはワインはコストパフォーマンスが悪いのです。ワインを飲み始めると必ず気が付くと思いますが、もっとおいしいワインを求めるとどうしてももう少し価格の張るものになりがちです。仮に酒屋で2000円のワインを買っても取れるのはグラス5杯。つまり、一杯400円です。飲み屋ならばその倍から3倍を払います。

一方のビール。クラフトビールはナショナルブランドに比べて若干高いというイメージがありましたが、そうでもありません。カナダでも日本でもグラスで800円程度。その上、カナダはパイントグラスですから日本のちっぽけなグラスとは比較になりません。ワインに比べたらコスパに優れるし、どの種類を飲んでも大して値段は変わらないところに圧倒的な魅力があるといえましょう。

つまり、長テーブルでワイガヤをする、お代わりのビールはどれにしようとああでもない、こうでもないとできるのがクラフトビールバーの最大の面白さでしょう。安く済んで楽しい時が過ごせる、といったらよいでしょうか?

日本はビールといえば4大メーカー。そしてキレがいいけれど欧州ビールに比べてコクに欠けるものが多かったと思います。アメリカやカナダのナショナルビールも同様でバドワイザーやカナディアンなどはキレだけが勝負という気がします。例えばメキシコでコロナビールを飲むと旨いのは暑いところではコクよりもすっきりした方がいいということでしょう。

一方、中華なら青島ビールが合うのは程よいコクがあるから料理にマッチしやすいと思います。確かに日本のじとじとした気候を考えるとキレ重視は正しいと思います。が、食事に合わせるという発想はあまりなかったのではないでしょうか?やや重めのフードにはコクのあるビール、ペールエールやインディアンペールエールはグッときます。

個人的にはクラフトビールのブームで日本に「ノミュニケーション(飲みニケーション)」が戻ってくればよいと思います。最近はスマホにかじりついている人が多く、対話するのはSiriだったりするとさみしいでしょう。見守りロボットとしゃべってもいいですが、ダジャレは言わないでしょう。噂話も「ちょっと聞いてよ」的な話もありません。

たかがクラフトビールブームですが、人とおしゃべりをしなくなった現代だからこそ、こんなブームは私にとってもとてもうれしいのです。

では今日はこのぐらいで。

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ではまた明日。

今週のつぶやき4

今週は欧米が夏休みに入っているのに実にニュースの多い週でした。その中でブログで取り上げなかった気になったものを中心に拾い上げていきましょう。

まず、フランス、ニースでトラックが遊歩道を突っ走り多数の死者を出したニュースです。最近のテロは攻め方が変わってきました。明らかに普通の人が集まるところを狙い撃ちし、その衝撃度をあざ笑うようなケースが目立っています。先日のバングラの人気カフェへの襲撃もそうでした。しかもコーランを唱えられない外国人が標的となりました。今回起きたフランスの事件はもともとフランスが狙われやすい体質にある中でニースというバカンスのメッカにシーズンの到来を狙って仕掛けるという凶暴さは常軌を逸しているというより、無差別殺人そのものであります。

来年、フランスでは大統領選挙がありますが、不人気のオランド大統領に対して極右政党、「国民戦線党」のマリーヌ・ル・ペン氏が大躍進することになるのでしょうか?欧州ではオーストリアも秋に大統領選のやり直しがありますが、欧州全体に閉塞感がかなり高まる公算はあります。離脱交渉を今後進める英国にとっては望ましくない追い風となりますが、地球規模で見た場合、「縮む地球儀」というのが私の一言で言い表す今後の世の中であります。

そんな中、今まさにトルコでクーデターが起きているようです。トルコ軍が政権を掌握しつつあるという報道とそれを否定する政府の報道が入り混じっており事実関係は不明でありますが、テロのメッカ、トルコでまた大きな地政学的リスクが発生することは間違いなさそうです。

「風が吹けば…」ではないですが、テロが起きると円高になり、金が買われます。特に欧州やトルコに地政学的リスクがあるととらえた場合、一時的な動きは別にしてやはり円は買われやすい通貨の一つでありましょう。

日本だけに住んでいると資産のディバーシフィケーション(分散化)という意味合いがなかなかご理解していただけないと思います。事実、日本円はセーフヘイブンなのですからそれを持つ日本と日本人は本当に幸せだと思います。

かつて香港が97年に中国に移管される際、彼らの焦りは尋常ではありませんでした。「一夜明ければ丸裸にされる」という恐怖は文化大革命を間近で見たり経験した人たちの動物的行動でした。如何に自分を守るかに注力したその動きは台湾人も大いに刺激しました。今、中国本土のマネーがタックスヘイブンを通じてガラガラポンされ、カナダなどの不動産に形を変えて鎮座するのも全く同様です。欧米でもユーロを代替え資産に替える動きは今後も継続するとみています。ギリシャ危機の時、どれだけ国民が自己防衛をしたかは報道されていた通りです。

今後、学術的研究を進めるなら英国ポンドとユーロの為替関係をじっくり見続けることをお勧めします。離脱準備を進める英国と地政学的リスクがより高まるユーロでどちらがどのように判断され強くなるのか、民意が直接的に反映されるのがこの為替相場は注目に値すると思います。個人的には英国ポンドは底打ち反転すると思っていますが。

昨日「株式市場は踊りすぎ」と申し上げました。サプライズはユニクロの悪材料出尽くし、今後の回復期待からストップ高まで買い進まれたことでしょうか?踊りすぎの典型です。実はお気づきになった方がどれぐらいあるかわかりませんが、ユニクロ(ファーストリテイリング)の株価が今回日経平均に寄与したのは200円近くあり、昨日の111円高の日経平均は本来であれば下げていたはずなのです。

連休明け火曜日の日本の株式市場ですがシカゴ先物は下落して終わっています。トルコ次第で為替が動きますし、金曜日の相場つきは明らかに買い疲れが見えていたこともあり、調整に入るとみています。

さて最後に都知事選。先日、出馬辞退をした宇都宮健児氏を含む代表的候補者4名の共同記者会見というかパネルディスカッションがありました。ちらっと拝見しましたが、だれを応援するという感情を抜きに純粋に誰が一番プレゼンがうまかったかといえば小池百合子氏が圧倒していました。東大二人、京大一人のなか、異色のカイロ大学卒が見せたのは明白なビジョンとそれをきちんと伝える能力であり、実にわかりやすいものでした。

申し訳ないのですが、他の三方が何を言っていたかあまり記憶はありません。特に鳥越氏は酷すぎました。あれは準備不足というより巨大都市のトップを引っ張る人材として潜在能力と資質に疑問符を付けざるを得ません。若い時は違ったのだろうとは思いますが。増田氏は「俺は押されたから出た」という上から目線がありありでこの姿勢は都民受けしないと直感しました。さて、都民の皆様は今度こそ間違った選択をしないように、と申し上げておきます。

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また明日お会いしましょう。

踊りすぎの株式市場4

世界の株式市場の動きが奇妙です。まさに外的要因で一喜一憂相場となっています。いったいこの相場はどこに向かうのでしょうか?

東京市場。6連騰のあと4日連続安、そして昨日まで再び4日連続高でジェットコースターのようになっています。NYは昨年8月につけた18300ドルの高値更新を何度となく阻まれてきましたが、今週、ついにそこをブレイクし、新展開入りとなっています。

材料にも事欠きません。日本の場合、今週のリード役は任天堂。ポケモンGOがアメリカで爆発的に人気になっていることが日本のメディアで報じられ、それに歩調を合わせるように任天堂の株価も急騰。そして、昨晩、NYで上場したLINEは初日の終値が公開価格より27%も高い41.58ドルとなりました。東証には今日、登場しますが、私の予想はストップ高買い気配となるのではないかと思います。

つまり、相場のリーダーが存在することで個人投資家を含めて市場参加意欲が沸いてくることが大いなるモチベーションになります。

次いで円相場。こちらも想定外の円安展開となっています。本稿を書いている時点で105円台前半。昨夜は105円90銭程度までありました。何がこうなっているのでしょう。

まず、英国が国民投票でEU離脱を選択したことで世界に激震が走りました。だれもそれを予想していなかったからであります。日経平均が千数百円も下げたのも心理的ショック要因であります。つまり離脱が現実のものとなったことによる下げではありません。例えばリーマンショックの際には具体的に破たんや行き詰まりが生じた事実がありましたが、英国の件はまだ何も起きていないという絶対的な違いがそこに存在します。

更に欧米は完全な夏休みモードの中、多くのトレーダーは再び夏のリゾートに繰り出し、仕事そっちのけになっています。私がこのブログで「(今週の)月曜日は大きく反発する」と述べたのはそれを理由に指摘させていただきました。

さて、問題は円相場です。これも複数の因子があります。セーフヘイブンと称される円が離脱ショックで一気に買われた後、揺り戻しと夏休みモードへの復帰でセーフヘイブンの重みが消えてしまいました。そこに登場したのがバーナンキ前FRB議長。日本にやってきて安倍首相や黒田日銀総裁と会談しています。その閉ざされたドアの向こうでの会談の内容は全く分かりませんが、ヘリコプターベンの異名をとる氏は新たなる緩和政策のアイディアを提示した可能性は高い気がします。それを受けて日銀の国債全量買い取りや永久債など異次元どころか異空間の発想が打ち出されるのではないかという期待が先行しています。

最後にもう一点。これはアメリカの利上げがどん詰まりを見せていることであります。つい先日まではイエレン議長にしては珍しい「利上げ指南発言」があったもののその膨らんだ風船は英国国民投票とともにパーンと音を立てて消えてしまいました。これで主要国、新興国共に利下げへのバイアスが生じたことは株式市場には追い風となりました。

但し、踊りすぎは禁物であります。

まず、イギリスの新首相、メイ氏の組閣内容は対EU強硬派ぞろいで大陸との激しいバトルが想定されます。強硬派で押すだけ押してメイ首相が折衷するというシナリオが想定されます。今は作戦をじっくり練り、本格的に動き出すのは8月下旬以降とみています。

次に7月下旬から本格化する四半期決算。これがどういう数字になるのか、要注目です。特に日本の輸出関連企業は円高が本格的に影響する初の決算となりますからどの程度下押ししてくるのかがポイントとなりそうです。ユニクロも早速通期見通し下方修正を行っています。

ジムロジャーズ氏が株式市場は今後2年ぐらい様子と見述べたのは嵐はこれから来ることを察知しているからでしょうか。彼に限らず著名ファンドマネージャーは警笛を鳴らしています。思い起こせばG7の際、安倍首相がリーマンショック級の経済不安感と述べたことに対して異論を述べたのが英国前首相、キャメロン氏。そのキャメロン氏がその後引き起こした「リーマン級ショック」となれば冗談にもなりません。

私の長年の経験からすると専門家は独特の嗅覚を持っています。プログラム売買よりもAIよりも高感度な専門家のつぶやきは一応、頭に入れておいたほうが良いでしょう。今は真夏の花火大会ぐらいの気持ちでいた方がよさそうな気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

天皇陛下の退位打診について思うこと4

週末の早朝、皇室を紹介する長寿レギュラー番組があることをご存知でしょうか?日テレの「皇室日記」とTBS系の「皇室アルバム」、フジ「皇室ご一家」であります。バンクーバーで時折拝見させていただいております。皇室の動きを国民にきちんと紹介する意味ある報道ですが、まず大多数の方はその存在すら知らないかもしれません。「皇室アルバム」は1959年からの番組とのことですから日本で最も長寿な番組の一つなのではないでしょうか?

今上天皇は昭和天皇の難しい過去を引き継いだ意味において非常に困難なご公務をこなしてこられたと思います。また、社会が大きく変化する中で天皇家が大きく庶民の茶の間の話題になることもあり、昭和の初期の時代を知っている年配の方には様変わりを感じられていることかと思います。

今般、天皇陛下が退位を打診されているという皇室関係者からの話が漏れ伝えられ、大きな話題となっています。宮内庁はそれを否定しておりますが、これは当然の流れで「噂」を事実として認めることは宮内庁にとっては非常に都合が悪いのであります。宮内庁は格式と伝統と過去の踏襲が全てですので、すわ、そういう事態になれば当然ながら正式なプロセスを踏まざるを得ません。但し、宮内庁は事なかれ主義であり、あくまでも天皇家をお守りする側ですので宮内庁が能動的に動くことはないでしょう。

82歳の天皇陛下にお疲れが見えることが時々話題になっており、そろそろ「引退したい」という趣旨のことをつぶやかれてきたのだろうと察します。日本の皇室典範には「引退」である生前退位の規定がありませんのでできるともできないとも言えない状態であります。これを法制化するには時間がかかるというのが報道の趣旨であります。

しかし、82歳の陛下にあと数年というのも無理を押し付けている気がいたします。そのためには個人的には皇太子さまにまずは摂政になっていただき、そのうえで皇室典範を改正されたら良いかと思います。

そういえば、かつて男子のみの継承について議論がありましたがあれも秋篠宮様に愁仁様がお生まれになったことで忽然と消えてしまいました。本来であれば私は男子継承が物理的に継続できる環境にあったとしてもそれこそ女性の地位の話ではありませんが、議論を継続すべきだったと感じております。

摂政については大正天皇の際に後の昭和天皇がおつきになっております。大正天皇は非常に重い病気にかかられていたため公務ができず、摂政を必要としました。長い皇室の歴史を見るとそれこそ、天皇が即位するのが極端に幼少のときになるケースがしばしば生じています。平安時代の六条天皇は生後7か月11日で即位されています。日本の歴史上、他にも幼少で即位された天皇は多く、明治天皇も14歳で即位されています。

話は脱線しますが、天皇の執務が滞る際に置かれるのが摂政、関白。その多くは身内や外戚から選びますが、唯一の例外が豊臣秀吉と甥の豊臣秀次だけだったと記憶しています。秀吉は近衛家の猶子という一種の養子縁組を通じて無理やり関白になったわけでありますがこれは異例中の異例であります。世を驚かせたという意味で豊臣秀吉らしい一幕でありました。一方、天皇家は血が濃すぎるという弱点を抱えていたのも事実のようですが、同じようなことは海外の王室にも言えたことで日本だけの問題ではありません。

「人間天皇」である以上、天皇陛下も人間としてのゆったりした余生をお過ごしになる権利はあるのではないでしょうか?ましてやご本人がそろそろ、と口にされているのであればそれを積極的に受け入れるのが世の在り方だろうと思います。日本の場合、いったん敷かれたレールを変えることがなかなかできません。良い部分もありますが、個人的にはもう少しフレキシビリティを持たせてもよいのだろうと思います。

ましてや生前退位が200年前までは行われており、明治に入ってできた皇室典範でそれが謳われていないということですからある意味、皇室典範の片手落ちとも言えなくはありません。憲法改正議論が再び盛り上がる今日ですが、まずはこの改正が先にありきではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

中国の拡大主義4

バンクーバーの主要ホテルの多くは中華系(香港マネーを含む)が所有、ないし融資マネーが流入しているとされています。そして中華系企業の間で激しい競争が繰り広げられています。Aホテルの成績が好調だと言われればそれよりも資金を投入し、自分の色に染め、俺のBホテルのほうがもっと良いと自慢します。彼らは中国人社会の中で自慢し、多くの人が「Bさんのほうが凄い」と言わしめる為に金を使い、影響力を使い、人を買い、力づくの勝負をします。

ホテルの話題だけではありません。1986年にバンクーバーという「新開地を発見した」香港人はリーカーシンをはじめ香港主要デベロッパーがこぞって上陸するきっかけをつくり、激しい不動産開発競争を繰り広げました。では彼らの生み出したコンドミニアム群はどの程度の評判か、といえば今一つローカル受けしないのであります。理由は様々で、出来が悪いという基本的な問題からアフターサービスが良くないなどでありますが、カナダ人と「価値観のコミュニケーション」が通じ合わないところが最大の問題点ではないかと思います。

これはアジア人と欧米人という仕切りよりも中華系のビジネスに対する姿勢の問題ではないかと思います。中華系にとってビジネスとはマネー、マネー、またマネーであって良い仕事をするとか、新たに価値を生み出すといった「面倒な」ことはせずに模倣でもなんでもよいので目立てばよい、という発想は少なからずとも私には強烈な印象として残っています。シャープを欲しがった鴻海のテリーゴウCEOの目的はシャープの商品開発能力だった点においてなるほど、中華的思想だな、と思ってしまいます。

南シナ海の人工島問題についてハーグ仲裁裁判所が国際法違反であると断じました。報道にあるように中国の完敗であります。もともと海洋進出のために尖閣をはじめ、太平洋に抜けるルートを模索し続ける中で力関係で圧倒できるフィリピンやベトナムが関与する南シナ海に力づくの勝負をかけました。

習近平国家主席はその独裁化を進めるため、国内では粛清を進め、海外ではAIIBなどを通じて世界への影響力を駆使し続けました。巨大国家と巨額マネーというあたかもクジラが小魚を追うがごとく戦法で「俺のほうにすり寄らなければ様々な影響が及ぶ」と脅し続けました。アメリカ企業もネット企業が中国内で自由にビジネスができないなどの弊害が出ていました。

中国の南シナ海進出の理由づけはどう逆立ちしても論理的ではなく、国際法に乗っ取れば完敗することはわかっていたはずです。現代において世界大戦をしていた頃のような領土の奪い合いをする非常識観はどこから来るのか、といえば根本的な中華思想による拡大主義もありますが、過去10数年の世界における中国の立場を中国政府が過大評価したような気もします。

ビジネスを成長させるには何が大事か、といえば従業員に幸せを、という経営者は多いと思います。中華系の企業においてビジネスの目的は金儲けをして、自分が人から「凄い!」と言われることであります。では中国という国家運営において何が最も大事か、といえば民を幸せにすることを置いて他に何を優先するでしょうか?

ところが今の中国の体制は現代版国盗りゲームで習近平氏がいったん勝ち抜いたように見えます。「見える」というのは長く続かないのは目に見えているからです。強固な体制は反体制派を余計勢いづかせることになります。反体制派はそのチャンスを虎視眈々と狙っていることでしょう。その習体制は綻びが目立ち始めました。

中国の鉄道会社、中国南車は北車と合併し、世界最大の鉄道会社となり、海外進出を図ったもののインドネシア、メキシコ、アメリカと大どんでん返しが続き、鉄道輸出事業は完全に行き詰ってしましました。そのすべては着工前の段階で頓挫していますが、理由は中国スタイルの押し付けそのものであります。

AIIBを含め、英国との関係強化でEU圏へのビジネス拡大戦略を狙った中国ですが、同国のEU離脱問題で今後の道筋は全く描けない状態となりました。

ホトケのオバマ大統領を怒らせたのも習近平国家主席との意見の相違からでありました。多くのアフリカ諸国は中国からの金融支援を嬉しく思ったものの中国人労働者が大挙して押し寄せ、中国からの製品を押し付け、多くのアフリカ諸国ではギスギスした関係となっています。

私は「栄枯盛衰」という言葉を時々使わせていただいています。中国については今世紀初めごろから世界の工場としての認知度が高まり、WTOが2005年にクォータ制度(輸入数量割当制度)を撤廃したころから世界の貿易が中国を中心に栄えます。また08年には北京オリンピック、10年には上海万博で世界の目が中国の様々なところにも向けられます。08年のリーマンショックの直後には56兆円規模の緊急経済対策を打ち出し、世界の中の評価はステップアップしました。反対に当時、日本は海外からJapan Passing、Japan Nothingと揶揄されていました。

個人的には10年ごろが中国のピークだった気がします。

何年か前にオリンピック10年後説というのをこのブログで紹介させていただきました。オリンピックから10年前後経つとその開催国は非常に大きなトラブルに巻き込まれるというものです。日本(石油ショック)、韓国(IMF援助)、ソ連(崩壊)、ギリシャ(国家危機)などであります。中国が大きな曲がり角に来ていることは疑いの余地がありません。中国政府が声高々に反発する声はむなしく空に響くだけでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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日本企業、今後はマーケティングは海外で4

先日バンクーバーでクルマを運転していたところ、ちょうど横に新しいプリウスが並走。思わず「ガン見」してしまいましたが、少なくとも格好いいとは絶対に思えないデザインであります。ところが日本ではバカ売れで受注残を大量に抱えています。北米におけるプリウスのイメージは「タクシー」で個人のテイストが出るクルマにならないと考える方が多いようです。確かにハイブリッドとしての性能は素晴らしいのですが、そのもてる潜在能力を全然出し切っていないのが新型プリウスではないでしょうか?

日本ではクルマの選択肢は燃費と価格だろうと思います。NYの自動車専門誌には自動車購入の決定事項として予算とともにどんな車が必要でどんな車が欲しいのか、であり燃費の「ネ」の字も出てきません。アメリカでは実用に即しているといいますが、この場合の実用とは家族構成や車が自分の生活とどのような密着性があるか、ということかと思います。カナダでSUVが異様に売れるのはアウトドア派が多かったり、運転席が高い分、女性が運転しやすいこともあるでしょう。

かつて日本が大量の商品を海外に輸出していた際、メードインジャパンを最大の価値と考えていました。この日本製の意味は日本で一気通貫、つまり、マーケティング、設計、デザインから製造、販売網の構築まですべて日本が牛耳るということでした。

ところが今では多くの企業が海外に進出し、売り上げの過半を海外に頼っているところが普通になってきています。それにもかかわらず、デザインセンターやマーケティングを海外に移管しているところはまだまだ少ない気がします。

テクノロジーの世界ではサンフランシスコ、シリコンバレーに多額の投資をする企業が増えてきていますが、日本の会社はまだ目立っていません。サムスンは2015年にシリコンバレーに360億円を投じてサンノゼ本部を作るなど優秀な人材の囲い込みと同時にトレンドを素早くつかみ、新製品に反映していく努力を重ねています。ところが、日本企業の場合にはようやく一部の大手企業がスタートアップを助成するといった初歩段階にとどまっています。

日本の製品は日本人が日本の環境で使うことをベースに改良、改善を重ねています。私は日本人としてはなるほどうまくできていると思う商品もたくさんありますが、海外で使うと「はて?」と思うこともしばしばあります。

100均のダイソー。バンクーバーにもありますが、同社がバンクーバーに進出してきたころは酷いものでした。日本にあるものをそのまま持ってきていたので海外では逆立ちしても使わないものが店先にごろごろしていたのです。「猛犬注意」という日本語のプレート、風呂のイスなど、なぜ、この商品がここに、と言いたくなりました。おまけに商品の説明が英語で書いていなかったのでこちらの人は袋の中身が何のためにあるのかさっぱりわかりませんでした。最近は少し洗練された気がするのですが、個人的には海外の生活を理解した上で商品開発をしたら同社は世界制覇できるのに、といつも思っています。

様々な人種がミックスしている国はそれこそマーケティングをするのには絶好の背景があると思います。また、国により重視している国策、例えば環境へのセンシティビティが商品やビジネスに反映されている場合もあります。例えばIKEAのビジネスポリシーは北欧、スエーデンのテイストが良く出ています。このような特徴をうまく取り込むことで新たなるマーケティングが可能だといつも思っています。

日本の商品は「改良型」が多いと長く指摘されてきています。「開拓型」ではなく誰かのアイディアをうまく改良するわけです。掃除機や扇風機のダイソンの商品の類似品は今やたくさんありますが、日本企業がダイソンを追い抜くような常識を打ち破る商品は出していませんね。

日本人が発想の転換ができないのならマーケティング部隊は外に出す、これが私は日本企業の世界戦略には欠かせない第一歩だと感じています。

では今日はこのぐらいで。

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日本に夢を取り戻そう4

個人的にはイベント通過、という感じでしょうか?日曜日の夜の番組は全部選挙特番。どこも同じ視点で同じことを報道しているスタイルに「ここはやっぱりニッポン」だと実感しました。切り口は他にもあったはずです。

選挙の結果もほぼ想定通り。若干名の閣僚や党首の落選はあったもののサプライズはなかったと思います。票の伸ばし方も想定内ですし、事前に消化試合の感が強いと指摘しましたが、そのとおりでありました。また、昨日のブログで「選挙を変えよう!」と述べましたが、やはり若者の参政率が低いことが改めて注目されました。

さて、ここからは将来を考えたいと思います。

安倍政権が安定感を更に増したこと、これは世界に不安感が台頭している中で非常にプラスであることは注目すべきでしょう。ウォールストリートジャーナルも同様の指摘をしていますが、かつて日本の首相は毎年変わっていたのです。大臣もころころ変わっていて名刺がもったいない(=変わるたびにあいさつで無駄な時間を過ごすのがもったいないの意)などと勝手に思っていたものです。

外を見渡せばG7諸国では英国、アメリカ、フランス、ドイツが今年から来年にかけてトップ交代です。またイタリアはこのところの国内金融機関の不安情勢を踏まえれば混乱も予想され、トップがくるくる変わる同国の首相もいつまで安泰かわかりません。カナダのトルドー首相はあまりにも若すぎて(というより、父親の七光りが強すぎで)G7を仕切るにはまだまだであります。つまり、今、安定感を持つのは先進首脳国で日本だけだという点はまず十分に踏まえておくべきでしょう。

また、東アジアを見ればお隣、韓国は朴大統領が来年末の任期ですが、国内経済は下向きで中国とのガチンコ勝負となっている現状から内政の安泰化に引き続き注力しなくてはなりません。中国は習体制の綻びと共に再び、内情が見えない中国の顔が見えてきた気がします。実体経済が見えない中で少しずつ低下する経済成長率、鉄道事業の輸出失敗などを通じて世界で必ずしも「好かれていない」中国が見えてきた中、こちらも派手には動きがとりにくい状況にあります。

こう考えると実は安倍政権の安定化は世界の中で最大の拠り所ともいえるのです。これは海外に住むに人間だからこそ見える力関係だと思って頂いて結構です。とすれば、安倍首相が目指すのは何か、であります。

アベノミクスの再構築、補正予算、一億総活躍…いろいろありますが、私は「次世代に繋ぐ日本の未来」を構築すべきだと思います。それはハコモノ行政ではなく、人間が人間を必要とする社会、そして国民が夢と希望を持てる社会を構築すべきだと思うのです。

例えばハコモノですが、個人的に言わせてもらえればこんなものは民間デベロッパーに負担金を出させればよいと思っています。私はカナダでそうしてきました。だからこそ、役所や政府に金がないのに街だけは立派になるのです。

カナダで若者の夢は何か、といえば、次々と生まれるテクノロジーや改革の中で自分の技量を生かせるチャンスを虎視眈々と狙う、そして仲間を誘い、面白いアイディアを実現に向けて頑張る夢とそれをサポートする社会であります。またコミュニティを育成し、社会をどうやって幸福にするか、という人間だからこそできる社会貢献にも若者が時間を割いています。

ところが日本の若者はゆとりがありません。社会の閉塞感がいっぱいなんです。一番にならないとダメ、というプレッシャーは良いものを生む半面、多くの敗者を生み出しているのですが、そこに目を向ける人は少ないでしょう。何をしてよいかわからない若者だらけの日本に未来はありません。

日本の若者のテーマについては改めて書かせていただきますが、出来る奴(優秀な国立大学卒で総合職の仕事をゲットしたごくわずかの男女)に対して大多数の普通の大学卒、短大卒、高卒らの若者という対立構造をとらえたものはありません。たぶん、99%の普通の若者は将来の日本の礎になるべきですが、このままでは日本は持ち堪えられません。

それはお金の問題ではなく、自分が社会に参加している実感、そして聞いてもらえる声だと思います。若者の「うめき」に耳を貸すべきです。これが私が安倍政権に求める本当の構造改革であります。最近若者が引き起こす残虐な事件が目を引きます。これを見て「最近の若者は…」というのではなく「この若者がなぜそこまで不幸になったのか」という社会性を論じるべきでありましょう。

高度成長期の頃、政府の力は偉大だったと思います。が、今は民力のほうがはるかに優れています。政府は何をすべきか、といえば社会の先行きを読み取り、優れた民力を引き込み、それを役所仕事にいかに導入するかなのです。政府が国を一人で引っ張るという構図を捨てることです。つまり、「役人が決めればよい」という社会から「我々が提言する」社会に変えることです。そして官僚はそれを素直に聞く耳を持つことでしょう。

そうすれば日本は総参加型の新しい社会が生まれるかと思います。私はそれが今、日本に求められるスタイルではないかと思います。若者にチャンスを、これが私の期待するこれからの安倍政権であります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

選挙を変えよう!4

選挙が18歳から投票できるようになりました。政府はメディアも抱き込み、様々な形で若者の参政を訴えています。実際にどれぐらいポピュラーになるのかはその仕組み次第だと思います。

日本の選挙とAKBの総選挙を比べるのは失礼だと十分承知で書かせていただきますが、なぜ、AKBの総選挙は盛り上がるのでしょうか?上位の得票数は年々上がり続けています。また、6月の選挙が一種のイベントと定着しつつあります。多くの若者があそこまで注目するその理由はいつかあると思います。

まず、自分の応援したい人が明白にいることでしょうか?例えばAKBの総選挙が「政党政治」であれば20近くあるといわれる派生ユニットに投票することになりますが、当然その中には好き嫌い、活動拠点をベースにした地政学的偏重が生じます。そうなるとどうしても焦点がボケてしまいます。

二点目に、立候補するメンバーは1年間の活動を経て、昨年より少しでもランクアップするために必死に自己アピールをします。つまり、国政選挙のように突然現れた候補者を非常に短い時間の中で判断するという理不尽さがありません。時間をかけて特定の人を応援し続けるという仕組みがそこにあります。

政治家とは何か、といえば市民の声の代弁者であるわけです。その人が本当に信じられるのか、言葉に齟齬はないのか、をわずか5日から17日という短い公示期間で判断しなくてはいけません。今回の参議院選挙でも山間部にお住いの方から「顔も名前も知らない人ばかりでどうして良いかわからない」という声がありました。

若者が最も望むのがネットを通じた情報とネット投票。しかし、これは若者だけではなく、多くの日本の方が望むところであります。山間部に住むお年寄りがネットを使うのか、という疑問は確かに残りますが、少なくとも情報を広範囲に提供し、候補者の顔を見せ、声を聞かせ、議論をさせるべきでしょう。最近、若い議員が不祥事を起こす事件が繰り返されましたが、立候補する方も投票する方も十分に意思疎通ができていないからこそ発生した事件だと思います。

ネット投票の最大のハードルはセキュリティ上の問題と本人確認とされています。しかし、マイナンバーが国民に行きわたり、高いレベルでの社会保障やマネーの動きを掌握できるようになっています。ならば、選挙だけ本人確認とセキュリティ上の問題が残されているという理由は言い訳に過ぎない気がします。やる気があるのか、ないのか、その問題でしょう。

ネット投票解禁のやる気がないとすれば政党政治の崩壊の可能性がその背景にあるかもしれません。少子高齢化も手伝い、投票率は高齢者ほど高いという長年の相関関係は無視できません。特に最近の若年層(20代)の参政率(投票率)は32%程度で50代から上の60%以上の半分に留まっています。ただでさえ少なくなっている若者が高年者層の半分しか投票に行かないという事実は候補者や政党は当然、50代から上の人向けの政策を有利にするしかないのです。こんなことは自明であります。

政治家は国民の代弁者であるならばそれこそ公共の放送網を駆使してでも国民に参政させる意思を高め、議論をさせ、候補者のすべてをさらけ出させるべきでしょう。ポッと現れる著名人が売名のごとく、テレビに英雄気取りで映っているのはゴシップ以外の何物でもなく、もっと真剣勝負を見せてほしいところです。

野党は相手の批判ばかり、と言われます。キッコーマンの茂木友三郎名誉会長が最近の選挙に関して若年層の時代からディベート教育を取り入れていくべきだと述べています。それにより選ぶ方も選ばれる方も真剣勝負になります。考えるし、勉強もします。これぞ本当の参政でしょう。

参政のプロセスを改善することで若者は政治にもっと興味を持つことでしょう。そして政党政治という守られた体制を再構築する必要もあるでしょう。現代の民主主義と政党政治は必ずしも相性が良いようには思えない気がします。政治は出来レースをするのではなく、案件ごとに国民の声を反映させるぐらいの全く新しい選挙システムができれば日本の政治は面白くなると思います。

では今日はこのぐらいで。

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ではまた明日。

今週のつぶやき4

今週はつぶやきたいことがたくさんありますが、その中からいくつかピックアップしてみましょう。

まず、事前にあまり話題になっていなかったアメリカの6月度雇用統計。前月の11千人増から287千人増となんともコメントのしようのないぶれ方で、3か月平均をとれば落ち着くところに落ち着いたのかな、という気がします。それにしてもこの数字は出来すぎです。中身を見るといまいちなのが平均賃金で、前月比0.1%増にとどまっています。かつてイエレン議長はこの賃金が上がらないことを気にしていましたので労働がご専門の氏にしてみれば「これでもダメなのよ!」と言いたいところでしょう。

それにしてもこれを受けたNY市場は堅調でダウは18000ドル台を回復してきました。ダウの長期のチャートを見ると18000ドル台には何度も手が届くものの15年5月の18351ドルを超えたことはありません。まさに「高値停滞」でありますが、一方でこの株高はアメリカに資金が還流している証とも言えます。どうやら来週は高値に再挑戦となりそうです。

一方の日本の株式市場は弱気筋が台頭しており、4日連続安となってしまいました。月曜日は参議院選挙のイベント通過もあり、大きく反発するはずです。ただ、円の相場が一時的に再び100円を割り込む状態になっていることが重しになります。100円は心理的節目ですが政府はこの為替相場をいったいどうするつもりなのでしょうか?

個人的にはG7の際、アメリカのルー財務長官にいいように振り回された気がします。結局、政治力で日本はアメリカに全然かなわないということです。安倍首相は昨年はアメリカ議会で演説するなど調子が良かったのはオバマ大統領の術中にはまったのですが、これを指摘したメディアはないと思います。日本と韓国の関係改善をアメリカが外交的に進めた、つまり、東アジアの体制をアメリカの都合の良い形にする為に安倍首相を利用したとみています。よって、日本の本当に望むこと、例えば為替でもそうですし、ロシアとの取引についてもアメリカは「どすをきかせる」だけです。

ましてやアメリカの次の大統領があと数か月すればわかりますが、クリントン氏にしてもトランプ氏にしても日本政府は相当苦労するでしょう。繰り返しますが、日本にとってやりにくいのはクリントン氏で間違いないと思っています。

さて、日本の選挙。「参議院選挙、やっているのですよね?」と聞き返したくなるほどほとんど話題にならないのは「消化試合」だからなのでしょう。自民の勝ちが判っている選挙、面白くないですよ。私は本当に野党のだらしなさをどうにかしてもらいたいと思います。「選挙をもっと面白く」、これぐらいのスローガンをもってやってもらいたいものです。自民の3分の2、あるかもしれませんね。

で、実は注目しているのが都知事選。小池百合子氏の戦略は面白いと思います。日本人らしくないところに拍手です。舛添さん問題で実は本当の問題は都議会の前近代的体制にも問題があることがはっきりしました。その腐った体制を解散を通じて再構築するという発想は海外から見るとお見事です。一方の増田寛也氏。確かに実務能力はあるのかもしれませんが、彼は政策に弱みがある気がします。ポピュラーなタイプでもないので仮に自民が増田氏を推しても都民の反応を考えると小池氏といい勝負になる気がします。ほかの候補者からはいろいろジャブが入ると思いますが、今の段階ではこの二人が軸になり、面白い戦いになることを期待しています。そういえば大前研一氏もつぶやいていましたが、本当は桜井俊氏なんですよね。ホントウは。

今日、最後の話題です。アメリカ政府は北朝鮮、金正恩氏を人権に対する金融制裁対象としました。これで金正恩氏はアメリカに行けなくなります。オバマ氏はラストスパートをかける気がでしょうか?個人的にはオバマ氏はトランプ氏に対抗した部分もある気がします。トランプ氏は氏が大統領になれば金正恩氏とディールをすると述べていました。これに釘を刺したのでしょう。

直近の雰囲気を見ていると大統領選はクリントン氏がかなり優位になってきたように思えます。その際、注目しているのはオバマ氏からクリントン氏にどのような形で引き継ぎが行われるのか、これがキーなのですが、北朝鮮問題は即座に中国外交につながります。クリントン氏の大好きな中国から「ミサイル迎撃システム撤去してよ」と言われて「はいはい」と言いそうな気がしてとても嫌な予感がします。

では今日はこのぐらいにしておきましょう。私は暖炉のスイッチを思わず入れた涼しいバンクーバーから灼熱の東京にこれから向かいます。よい週末をお過ごしください。

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また明日お会いしましょう。

第二欧州危機はあるのか?4

英国の不動産ファンドが解約希望者の急増により解約を凍結しています。個人的には英国の不動産が必要以上に売りたたかれる意味はないと思っていますが、市場は論理より心理の場合もあり懸念が渦巻きそうです。真夏のサプライズはないに越したことはないと書いたばかりですが、市場心理は急激に悪化しています。

不動産ファンドは個人や投資家、企業、公的資金などから資金を集め、商業不動産やオフィスビルなどに投資をします。都市部の巨大オフィスビルは今や一企業のポートフォリオとして維持できるものではありません。また、不動産は「固定資産」とする発想からより流動性を高めた「投資」にカテゴリーすることにより世界中の多くの不動産はファンドからファンドへと売買が繰り返されています。

例えばバンクーバーのあるホテルの場合、あるカナダ年金ファンドが所有していたのですが、5年程度で5割以上上昇したため、そのファンドの「内規」に従い、自動的に売却の対象となりました。その物件を中東のファンドが購入します。

キーはこの「内規」であります。ファンドによっては不動産市況がどれだけ良くても一定期間内に一定の利益を上げた段階で強制終了となるため、次の買い手には「おいしい残り物」があるのです。事実、この物件はその後2年でさらに数割上がります。ここで中東ファンドは石油価格が下落したことでキャッシュ化せざるを得ず、再び別の意味の「内規」に従い、強制終了となります。これを最後拾ったのが不動産開発会社で一部屋40万ドルという当地の水準としては史上最高額で取得します。(ホテルの売買の場合は往々にして一部屋当たりの売買金額を指標として使います。)

英国に投資している不動産ファンドも直ちにテナントがいなくなったり、賃料が入らなくなるわけではありません。問題は投資している機関投資家の「内規」で「売り」となれば売らざるを得ないのです。ところが不動産ファンドは銀行と同じで一定の解約には応じられるだけの現金は持っていますが、想定外の「取り付け騒ぎ」になるとシャッターを下ろさねばなりません。英国の不動産ファンドには解約の長い行列、その凍結金額は2兆4000億円にも上るとされています。今後、この金額はさらに膨らむはずです。

さて、ファンドに投資している投資家は売りたくても売れず、かつ、そのファンドの投資評価額は下がる可能性があります。それに伴いほかの資産の売却を進め、流動化を図らねばならないのですが、世の中そう簡単にはコトが進まないこともあります。これがあらぬところから火の手が出る最悪のシナリオです。

また、REITのような不動産信託になると投資家のマネーと借入金は半々程度かと思います。そのファンドのパフォーマンスがテナントの解約等で下がれば賃料が入らず、借入金や金利の返済に滞ることになり、REITの安全性に疑問符がついてしまいます。当然ながら資金の出し手である銀行は不良債権化する可能性があるわけですからもっと苦しい状態になります。

欧州の銀行株はすでにボロボロで年初に比べて3割4割安は当たり前です。もちろん英国の離脱問題に端を発したわけではなく、例えば「欧州600銀行指数」は15年半ばをピークに下落の一途をたどっています。今回の英国問題は弱体化した欧州銀行株に強烈な一撃を食らわせる思惑を提供したということでしょうか?

折しも欧州委員会はスペイン、ポルトガルの財政再建が計画通りに進んでいないとのことで制裁勧告が出ました。厳しい姿勢で臨むドイツ等北ヨーロッパ勢と体質を異にする南ヨーロッパのすきま風は英国問題をきっかけに引き金を引くのでしょうか?

悩ましい限りです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

金融市場に真夏のサプライズはあるのか?4

7月に入り北米はバケーション一色となっています。多分、欧州も同じでしょう。渦中の英国は首相選が進んでいますが、本命メイ内相の首相の座は堅い気がします。そのメイ氏は今年中の英国離脱通告はEUにしないという方針を打ち出していますし、離脱派のジョンソン氏も急ぐ必要はないと言い続けていました。とすればこの夏は思惑だけで英国の離脱の直接的な変化は何も起きないのかもしれません。

市場では英国の没落を予想する声が高いのですが、個人的にはそんなことはないと考えています。日曜日の日経にエマニュエル・トッド氏のインタビュー記事が出ています。「英国が孤立するという考え方はおかしい。英の影響が及ぶ米国、カナダ、オーストラリアなどの人口は欧州より多い。英は非常に早く本当のリーダーとして頭角を現すのではないか」と市場の不安感とは裏腹に比較的ポジティブに捉えています。私も同感です。

ポンドが対米ドルで31年ぶりの安値をつけたとあります。また、ポンドはユーロとパリティになるという見方もあります。ただ、通貨安は同国の貿易収支改善には一役買うとみています。最近は成績がすっかり悪くなった北海油田も改善させればどうにかなるはずですから輸出には潜在的にはプラス要因となるかと思います。また、不動産の先行きを不安視し、一部の不動産ファンドが苦境に陥っています。が、これで不動産価格が下がるようなことがあればそれこそバーゲン状態であります。

世界の不動産市場は通貨安の国の不動産が買われやすい傾向がこの数年顕著であります。カナダはその代表格でありますが、理由は通貨安による海外から見た相対的安さとそれに伴う利回りの向上です。そこから考えれば英国の不動産が今後歯止めなく下がることは考えにくいとみています。

英国とそれを取り巻く様々な話は最悪ケースを織り込む流れのようにもみえます。

それよりイタリアの主要銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナがECB(欧州中央銀行)から不良債権の改善を指摘されました。それ以外にもイタリアには不良債権をしこたま抱え込んだ銀行は数多く、その総額は40兆円規模に上ります。これではむしろ欧州大陸の不安の方が再燃しかねず、EUの体制維持の方がはるかに困難なように思えます。英国は出ていく方なので自由の身です。欧州大陸は守りを強化せねばならず、そのために英国に厳しい要求を突きつけざるを得ない微妙な関係となります。

市場の不安感の台頭は避けられないかもしれません。こんな時に一つでも悪いニュースが出るとドミノ式に転げ落ちる危険性がある点は構えておくべきかと思います。

このところ安全資産への資金の移動が進んでおり、ドル、スイスフラン、円、金といったところにマネーが流れ込んでいます。欧州や英国、日本で更なる金融緩和の可能性、アメリカの利上げ期待の低下から金(ゴールド)は圧倒的な輝きとなっています。チャート的には現在の1オンス1370ドル程度が年末に向けて1500ドルが狙えるところかと思います。また、しばし相場がなかった銀が急速に価格上昇する可能性も指摘されています。

これらのマネーの動きからは実体経済への投資が縮み、ふらつくマネーがニュースに一喜一憂する状態がしばし続くのでしょう。夏休みの時期は凪になりやすいのですが、逆に市場のボリュームが薄い故にボラも高まりやすいリスクをはらんでいます。

個人的には何も起きないでほしいと思っていますし、今の状態では英国からは直接的には何も起きないだろうとみています。しかし、間接的に企業の本社移転の噂や不動産の急激な流動化などが進むと先々大きなトリガーとなり、リーマンショック級のトラブルを生む可能性はあり得ます。また欧州大陸の展開に留意すると同時にこのところあまりニュースや話題がないアメリカの動きもチェックは入れておいた方がよさそうです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

消費のマクロとミクロ4

1980年代、多くの家庭では車を持ち、海外旅行に年に複数回行き、お父さんは月一のゴルフのために週末は5000円かけて打ちっ放ちで練習していました。奥様も平日は近所の奥様とグルメ三昧でその時着ていく洋服は「あちらの奥様が素敵なのを着ていたから私も買う」でした。

私から見るとバブルとは高度成長期、一億総中流の流れの総仕上げだったとみていますが、これは国民全般がお互いに刺激しあってみんなで同じレベルになることを「要求」していたと思います。今考えてみれば国民が好きで消費していたというより自分をそのレベルに合わせないと恥ずかしいという気持ちが先に行っていた気がします。

これが私の思うマクロの消費。つまり、だれでも均等に同じようにモノを買う時代です。

その背景には金回りが多少は良かったことがあります。賞与も割と出ていましたし、ベースアップも普通にありました。出張に行けば接待や社費の飲食が許された上に出張手当がついてちょっしたへそくりになりました。また、世の中は金利が高かったので利息収入や「中期国債ファンド」などがバカ売れしていました。株をやる方にとっても本当によく儲かった時代です。

あの時代はもうすでに25年以上も前の話で、海外に長くいるからこそ思うことがあります。それは当時の年功序列の給与システムで皆を喜ばせることができるのは旧社会主義の計画経済と実質的には同等であり、経済の初動の時には非常に効果的であるけれど一定水準に達するとワークしなくなるのと似ているところであります。

何を言わんかとしているかといえば皆、同一会社の似たような給与の枠組みから一歩も出ていないのになぜそれだけ消費ができたのか、そちらの方が不思議だった気がするのです。

私が20歳の時、初めてアメリカに行って習ったことは賃金の支払いに週払い、隔週払い、月払いなどがあることです。なぜか、と聞けばいわゆる労働者らは給与をもらうと直ぐに飲んだり、使ったりして次の給与までのマネーコントロールができない人が多いから、と聞きました。だから、業務レベルに応じて賃金の支払いペースが違うのだと。

この支払いシステムは今でも全く変わりません。ここカナダでも我々のように給与支払者が源泉徴収額を計算する際、コンピューターシステムは給与の支払いの頻度をまず聞いてきます。そして私のところを含め多くの場合、月二回払いです。

これが上級の社員になると月一払いですし、各種ボーナスクローズがついたり、ストックオプションもあったりします。そのため、親は子供に良い大学、そしてできれば大学院まで行かせ、ある程度の将来を確保させます。一方、そこまで恵まれない子はどうしても週払いや隔週払いの世界から抜け出せないため、独立してステップアップを図る人も多いのです。

北米で思うことは恵まれた教育を受けた人もそうではない人も常に上に行きたいという強い願望、その理由は良い家、良いクルマ、旅行をしたり十分な消費ができることを目指していると思います。そのためには転職も厭うこともありません。ある意味、肉食であり、狩猟型であります。

以前、日本からの出張者に「北米に来るとクルマが新しい」といわれたことがあります。田舎に行けばぼろいクルマもたくさん走っていますが、確かにどんどんレベルアップしています。日本に行くと田舎は軽自動車ばかりだし、街中には日本車ばかり。バブルのころは「いつかは『ヤナセ』のマークを付けた車に乗りたい」と思っていたのに今ではクルマは動けばいいという若者が増えていないでしょうか?

北米の消費はまさに勝者が引っ張る消費力ではないでしょうか?唯一国民的盛り上がりをみせるのが感謝祭やクリスマスのころのギフト。

それに対して日本は消費が伸びないというマクロの数字は人々がマインドコントロールされている気がしてなりません。実際には消費のメリハリが起きていて売り上げが伸びるものは伸びているのですが、マスコミ、メディアが低消費生活のトレンドを強調し過ぎたため、多くの日本人が財布のひもを必要以上に締めすぎていないでしょうか?

最近、あるメディアに「結婚式が会費制になってきた」と記載されていました。そう書かれると皆、そういうふうにしていると思わせ、今の人の主流がそうである錯覚に陥ります。日本人は「主流につく」癖が強いため、そのような報道に敏感に反応するものです。北米なら「私には関係ないわ、3日間ぶっ通しのパーティーよ」なんていうスゴモノもたまにお見かけします。

一般的な消費は伸びないのではなくて頭を抑えられているだけかもしれません。そして欲しいと思うものには日本人はちゃんとお金を使っている姿も見受けられます。消費のミクロとマクロの世界は大いなる違いなり、なのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。
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