外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

今週のつぶやき4

自民党総裁選、南北首脳会談と大きなイベントを通過しましたが、来週はそれらのフローアップが続きます。安倍首相は内閣の布陣をどうするのか注目されるところです。南北首脳会談はトランプー文大統領会談と安倍ートランプ会談を通じて次の一手が見えてきそうです。秋の陣、さぁ、どう動きますか?

では今週のつぶやきです。

株価の行方
誰もが知りたい株価の行方。私の先週のこの項で「新興市場の活気が戻ってくれば1月につけた高値、24124円が遠くに見えてくる」と記させていただきました。お前はバカか?と思った読者の方も多かったでしょう。なにしろ先週末はようやく23000円を超えたところでしたから。しかし、金曜日の終値は23869円です。高値は23971円までありました。近日中の1月高値奪取は確実と思われます。

もう一つ、2週間前のこの項で「スルガ、TATERUの改ざん事件で不動産銘柄を中心に猛烈な「暴風雨」となりました。個人的にはスルガの第三者委員会の発表でこちらはあく抜けする気がしています」と書かせていただきました。こいつはアホか、と思った方も多いでしょう。しかし、TATERUは今週4回の取引で3回ストップ高を付け、スルガも金曜日はストップ高となりました。

市場で今起きているのは資金のシフト。それも地球儀ベースで起きているように思えます。テーマはグロースからバリューへ。通常、バリュー株とはPBRやPERが市場平均を大きく下回っている場合を指しますが、上述の2銘柄のように会社の将来期待できる価値と乖離率が高すぎるものもそれに含まれるとみています。当然ながら売り方の買戻しも発生しています。

金曜日のNY市場はダウが堅調だったのにグロース株の殿堂、ナスダック市場は朝高から反転し、大きく下げてしまいました。FAANG銘柄も高値からも遠ざかりつつあります。2000年初頭のITバブルの頃なら市場全体が下げたのですが、金融緩和のしわ寄せはまだあり、資金の運用先が変わりつつある気配を感じています。

杉田水脈
杉田水脈議員もお騒がせなのですが、火に油を注いだのが今週発売になった新潮45、10月号の杉田発言擁護特集。事の発端が同じ新潮45の8月号の「杉田論文」だっただけに新潮45としては一定の根強い支持があるとされる杉田論法をこのまま葬り去るべきではないという言論人としてのリベラルさを追求したのかもしれません。

実をいうと私、今週、東京で杉田水脈議員の講演に参加していました。いや、正しくは複数の国会議員が出席する講演会に杉田さんも登壇した、と申した方がいいでしょう。こんな時期なので司会者から写真撮影禁止、録音禁止、メディア入場お断り、SNS拡散お断りと物々しい規制体制が敷かれていました。

ご本人、冒頭陳謝しながらも「私、大丈夫です」と気丈でありました。

彼女の言動に関していうといわゆる実務派議員としてよく調べているのですが、1、2年ほど前に産経に掲載された彼女の寄稿記事の内容が余りにも酷く、間違いだらけだったので某ルートを通じて激しくクレームしたことがありました。

今回の講演でもよく調べているな、という印象は持ったのですが、詰めが甘く、肝心なところを間違えたりしており彼女の後に登壇した別の議員が修正した点もありました。多分ですが、彼女の論法は結論先にありきで無理にそれをこじつけようとするスタイルなのかもしれません。

パリパリの右寄りですから今後もいろいろなところで過激な発言はし続けるのだろうと思いますが、今回の騒動で少しは成長してくれればよいと思っています。

空港というインフラのバックアッププラン
関空の第一ターミナルがほぼ正常に戻りつつあります。あの状態からわずか17日ですので復旧の速さにおいては日本は世界一であることを改めて示しました。但し、貨物便はまだ4割程度でマイカーでの空港のアクセスも規制されています。完全普及までにはこれだけ頑張ってもひと月はかかるのであります。

ところで大阪には関空、伊丹、神戸の三つがあります。経営的にはそれぞれが住み分けるのでしょうが、緊急時に如何に振り替え対応ができるかは重要な点だという点を改めて考えさせられました。

土曜日の日経に小さな記事があります。「伊丹、24年ぶりに国際便就航 日航が香港便」。日航が臨時便の香港線を一便だけ伊丹から飛ばすというものなのですが、24年ぶりという点に着目しています。国際線機能を回復、維持する、ということに聞こえるからです。

では関東ならどうするのでしょうか?成田、羽田が機能しなくなれば国家的損失です。あれだけの旅客と航空機を捌ける代替空港など存在しません。茨城空港なんて小さくてどうにもなりません。関西にも3つあるのに関東はその点からすると案外、脆弱かもしれません。今後、エアラインの需要はうなぎのぼりになりますが、いざというときの案を持っていないと如何に対応に苦慮するか、今回の教訓を生かすことがこれからの強靭化ニッポンにつながると思います。

後記
スポーツの秋ですが、観戦する方も面白くなってきました。相撲は稀勢の里、場所が終わった際に何をどう語るのか、楽しみです。テニスは大坂、錦織両名とも頑張っているようですし、フィギュアの羽生の時期もやってまいりました。ただ、見るばかりではなく、スポーツをやりたいのですが、この天気では外に出るのにも萎えてしまいます。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

日本的独自性の自民党4

自民党と日本人論という本があれば売れるような気がします。55年体制を含め、日本は基本的に自民党主導であることがゲンキの源のようなところがあります。自民党とは一般に言う中道右派的なポジションというより世論の動向に調整する日和見主義的なところがないとも限りません。

世論に照準を合わせることで主流であるポールポジションを維持し、自民党の政策の微調整機能こそが日本独特のそんたく政治であるのかもしれません。(諸外国では政党の主張は動かないものの、世論が動くことで政権交代が生じますが、日本の特徴が与党が世論にすり寄る政策を取るため、政権交代が起きにくいように感じます。)

今回の自民党総裁選挙の結果を見て安倍首相は何を思ったでしょうか?想定の圧勝には程遠く、石破氏に票は大きく流れました。石破氏の目標は議員票50、地方票150の200票でした。ふたを開けてみれば議員票73票、地方票181票の254票にも上ります。

圧勝できなかった安倍首相の反省点とは世論とのずれの再認識だろうと思います。その主たる部分は憲法改正に対する議論かもしれません。思った以上に国民の抵抗にあったわけで本気で憲法改正を行うには何らかの戦略の見直しの必要性を認識されていると思います。

もちろん、安倍首相にとって憲法改正は悲願であるし、本人にとって最後の3年のこの任期中に政治生命の全てを賭けて強行しようと思えばできなくはないのですが、自民党という枠組みの中で世論との照準合わせから外れることで後々のしっぺ返しを考えると案外、その戦略について慎重論も出てきそうです。

以前から申し上げているように日本は欧米と違い、資本家と労働者の関係という搾取の社会構造になっていないため、二大政党構造になりにくい体質があると考えています。つまり、政治構造そのものが自民党と野党との関係であり、野党は与党の進める政策について行き過ぎないように修正や変更を求めて行くという役割分担であります。

総選挙の際、野党側は与党の批判ばかりしていると評論されていますが、もともと野党が与党になる前提がなく、万年野党で与党の文句を言うことがその主たる業務であって、この構造は基本的に変わってはいけないのだということであります。大きな間違いを犯したのが民主党政権時代で国民も自民党も学び、当面は政権交代が起きる可能性は日本の国民性からして起こりえないと考えています。

今回の石破氏の想定以上の健闘は自民党内の野党として安倍政権への軌道修正を迫るものであり、政権中枢はこれを真摯に受け止めて対策を練ることになりそうです。

では何を修正しなくていけないのか、ですが、世論の声を推察するに「安倍首相の一強体制への不満」とみています。日本はヒーローを作らない国であり、極端なリーダーシップを望んでいません。(これは私の意見というより日本人論的にそうなっています。)つまり、長期政権への過度の期待が逆に世論から冷たく見られる逆効果が生じているように感じます。

よって安倍首相としては自分へのベクトルを閣僚に分散させることが使命となりそうです。訪米後の内閣改造でそのベクトルが期待通りに分散するのか、ここがキーポイントではないでしょうか?もちろん、見方によっては次の総裁という目線が着目されることになりますが、本命を作らず実力勝負し、切磋琢磨してもらう体制こそが世論の期待であり、強い自民党体制になるのではないかと考えています。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

南北首脳会談とアメリカの思惑4

韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長の二度目の首脳会談は報道からすると成功裏に終わったように見えます。トランプ大統領もあらかた歓迎しているようでこのあと、文大統領とニューヨークで直接、会談内容を確認するようです。

今回の会談、実質的な終戦宣言と言われています。両国間は現在、休戦のままでいつでも戦争に戻れる状態にありますが、それを終結させることが今年の初めからの主たるテーマとなっています。休戦協定は国連軍、中国、北朝鮮で署名されていますので今回、本物の終戦協定が締結されるならば誰が署名するのか、という点が着目されていました。

米韓朝ないし、米中韓朝のどちらかの組み合わせと言われているのはこのあたりが背景ではあります。一部報道には韓国は国連軍に組み込まれていたので当事者能力がないのでは、という見方もあります。ただ、喧嘩をしている当事者の片方が親や親せきが本人に代わって和解の署名をした、ではおかしなものですから韓国は当事者になりえるとみています。

さて、今回、大きく進捗した南北間協議であまりスポットが当たらなかったのが中国であります。実際に会談後もほとんどボイスが聞こえてきません。何故でしょうか?

北朝鮮と中国は歴史的背景を含め、両国は切っても切れない関係とされています。一方、中国と韓国は必ずしも親近感あふれる状態ではないのは韓国とアメリカの関係がその背景にあるからです。

中国からみれば北朝鮮はアメリカの影響を強く受ける韓国との「緩衝帯」としての役割があったはずです。ところが南北関係が改善し、将来的に国交回復、ないし、南北統一となり、その国家体制が中国共産党の欲するスタイルと相違していれば中国北東部は朝鮮半島からの好ましくない影響を受けやすいことになってしまいます。

アメリカが文大統領を利用する形でアメリカの意向を反映させながら硬軟取り混ぜて北朝鮮外交を進める方針は確信的政策です。となれば3度も中国を訪れ、習近平国家主席と会ったその意味は何だったのでしょうか?

先日、ある中国専門家の方と会い、習体制の現状について意見を伺ったのですが、弱体化しているとは思えない、と発言されていました。私は違うと感じています。少なくとも金正恩委員長は習近平氏の方を向いていないように思えます。

金委員長は体制の保証を条件として掲げていますが、この体制とは共産主義体制とは思えないのです。単なる金一族の独裁体制であって、イデオロギーまで踏み込んだものではないとみています。では、なぜ、アメリカがそれを許容するのか、ですが、GHQの政策判断材料となったあの「菊と刀」的な発想をトレースしているのではないかと思います。つまり、国民が金一族を国家の象徴としているため、金体制の崩壊は国家の制御を失うと考えている節がないでしょうか?

もう一つ、アメリカが北朝鮮外交を進める本意は対中国外交に他ならないとみています。上述のように朝鮮半島がアメリカの色が強く押し出される体制を作ることで中国国境に強いプレッシャーを与えるのであります。

中国は東部が海に囲まれているため、海軍の強化を進めています。但し、唯一、朝鮮半島にだけは陸続きの国があるのです。ここをアメリカが間接的に抑えたならば中国にとっては脅威以外の何物でもないでしょう。北京も遠くありません。これがアメリカの進める本当の外交政策ではないか、と私は見ています。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

不動産価格の回復は本物か?4

衣食の話をしたので次は住のことを考えたいと思います。ちょうど国交省の基準地価が発表になりました。日経1面の見出しは「基準地価、27年ぶり上昇 訪日客効果広がる」です。この見出しに2つの要素があります。一つは遂に上昇したこと、一つは訪日客という外的要因が理由であるということです。

ついに上昇した不動産価格ですが、皆さんのお住いの不動産が均等に上昇したわけではありません。住宅地に限ってみれば3大都市圏は0.7%上昇と継続した上昇がみられますが、地方についてはマイナス0.8%と27年連続下落であります。メディアのヘッドラインを「住宅価格、浮上すれど地方は27年連続下落」と書けばイメージは全然違ってくるでしょう。

人口が減る中で住宅地の不動産価格が上昇と下落する地域があるのは単純に人の動きの結果であります。若い人が都市圏の駅近くのマンションに「移住」し、高齢者が地方に取り残されているという構図は基本的には変わりません。また、何度も申し上げますが、高層マンションは狭い土地に高い容積率の箱を作るわけですから土地の価値は極めて小さく、不動産というよりも動産に近い感覚があります。

会計をやっている方はご存知だと思いますが、会社の経理では固定資産の評価を毎年減価償却し、見直していくわけですが、土地については減価償却がありません。これは日本もカナダも同じです。つまりこれぞ本当の不動産であります。ところが上物、つまり建物部分は一定基準で償却していきます。つまり、時間はかかりますが、「不」動産ではないのです。

言い換えると論理的には不動産価格が上昇するには上物部分の償却を上回る土地の価値の上昇が必要になるとも言えます。これはそこに人が集まる、という理由がないと実現は困難であります。

さて、今回の基準地価の中で東京都心の動きに興味深い傾向がみられます。それは都心の住宅地で上昇率トップが西日暮里の10%をはじめトップ3を荒川区が占め、足立区、江東区と続きます。何故でしょうか?山手線沿線の相対的割安感だと思います。

山手線沿線をぐるっと見渡してみてください。上野から東京、品川、目黒、渋谷、新宿まではほぼ開発しつくし、駅近くで住宅ができる余地はあまりありません。残るは新宿から池袋、大塚を回って上野までです。個人的な感覚でいえばその間で開発余地が全くないのは目白、巣鴨、駒込ぐらいかもしれません。高田馬場、池袋はまだいくらでも行けます。(街が古く、小さな住宅がかなり残っています。) 新大久保は大きな開発が始まります。

今年、注目された西日暮里と言えば次に思うのが田端と尾久にあるJRの巨大な操車場でしょうか?品川新駅計画地以上に大きい都心最後の開発可能地です。ただ、あそこは東北新幹線の操車場もありますから難しいのかもしれませんが可能性はあるでしょう。(例えば操車場を2階建てにするといったアイディアはあるはずです。)

都心だけを見れば人気ある取得可能な街として北千住、赤羽、池袋が上位に上がっていますが、今後も城北が着目されるトレンドは十分あり得ると思います。あの辺りは荒川と隅田川が近いという点も加えておきます。川=水は人間が必然的に求めるものでそれが近い、あるいは眺められるのは精神衛生的にもとてもいいのです。ちなみに私のお気に入りは荒川と隅田川が分かれる岩淵水門で広々としているので自転車できてのんびりするのは最高です。

今日は海外とは全く関係ないどころか、東京のローカルな話題になってしまいましたが、「腐っても東京都心」という点は強調しておきたいと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

作りすぎのアパレルメーカーの苦悩4

バンクーバー空港の横にアウトレットモールがあります。いろいろな店をまとめてみられるうえに夜遅くまでやっているので仕事が終わってから閑散としてしているモールでショッピングが可能です。日本のアウトレットに週末行ったものならば押すな押すなということもありますが、バンクーバーのそれは夜に行けば店どころか通路にも人はまばらな感じです。

そこで売られているポロシャツやパンツはモノによっては2-3000円程度。正価から半額以下になっています。靴もかなり良い値段でゲットできます。かつては安さに驚き、それなりに買っていたのですが、カラダは一つ。そんなにたくさん買ってもしょうがないのでどんなに安くても必要な分しか買いません。

数カ月前に久々に御殿場のアウトレットに行ったのですが、同じブランドの商品が2倍近いの価格帯でした。日本はそれでもまだ儲かるところなのだな、と感じます。話はそれますが、ブランド品メーカーや自動車メーカーは国ごとの価格を設定しているところも多く、日本での標準価格は「それでも売れる」ので高めになっているようです。カナダの輸入車は日本と比してかなり安いです。

バンクーバーの目抜き通り、ロブソンストリートは今や、「歯抜け通り」と化し、For Leaseのサインだらけであります。亡骸となった店の大半はアパレルのアンテナショップです。アンテナショップとは高い家賃を払ってでもロブソン通りに店がある、という宣伝効果を期待したものです。日本でいう銀座や新宿、渋谷のようなものでしょうか?いまや、アパレルメーカーはそんな余裕すらないというのが実情ではないでしょうか?

日経に「バーバリーは廃棄ゼロ宣言 売れ残り衣料はどこに行く」という記事があります。同社が年間41億円相当の商品を焼却廃棄していたことへの批判に対応するものです。ではどうするのか、といえば寄付とあります。バーバリーが寄付されるのですか?商品価値は下がらないでしょうか?

記事ではバーバリーに限らず、アパレルの無駄がどれぐらいあるか、推測しています。「どのくらいの衣料品がこうした業者(=買取屋)に流れ、最終的にどの程度が廃棄処分されているのか。正確な統計は存在しない。ただ一般的には年間100万トン、1枚300グラム換算で30億点近くの衣料品が廃棄されているとされる。」これを日経は需給のミスマッチと断じ、機会ロスをしたくないメーカー側の苦悩と見ています。

バンクーバー近郊に中華料理の持ち帰り店があります。閉店間際になると半額近い金額で売りさばき、閉店までにはほぼ売り切ります。無駄がない商売とはこういうことでしょう。かつてアウトレットモールとはアパレルの売れ残りを置くところでした。ところが今ではアウトレットをエントリーレベルないし、廉価版商品としてアウトレット仕様の商品を提供しています。鞄の「コーチ」などもこちらのアウトレットでは行列ができていることもありますが、アウトレット仕様でデパートとは違う商品が並びます。ではデパートでは売れているのか、といえば売り場は閑散としている、というのが実感です。

アパレルを苦しめたのは案外、SPA(製造小売販売)の仕組みではないかと思います。もともと流行に合わせ、少量を超短期間で納品する仕組みですが、少量ではなく、大量になり、どこのメーカーも同様なことをしたので商品がだぶついたということかと思います。また、女性ものはワンシーズンしか着られない流行を追いすぎたものを作りすぎたきらいもあります。いくら縫製などがチープに作られているとはいえ、ワンシーズンで着られなくなるということもないでしょう。

このあたりがメーカーの苦悩であり、大量に出回る訳アリ商品ということになるのでしょう。おまけにメルカリやレンタルのバック屋(ブランドバックを定額で借りられる仕組み)といった新しい市場も登場しています。

かつて衣食住のビジネスはつぶれない、と言われました。が、日本に限って言えばどれも作りすぎのきらいがあります。豊かさを味わう一方で、無駄と廃棄という知られざる世界があるようです。「もったいない」という言葉をもう一度、思い出してみることも大切かもしれません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

アルコールでつながるカナダと日本4

産経新聞に「大阪市の酒造会社『堂島麦酒醸造所』が英国ケンブリッジシャー州フォーダムに日本酒の醸造所を完成させ、14日に開所式が行われた」と報じられています。記事によると欧州での日本の酒醸造所は初めてで20億円とのこと。千本限定の4合瓶は14万7000円だそうです。腰が抜けそうな値段です。

外務省は日本を海外に紹介する一環で長年日本酒に力を入れてきています。その成果もあり、輸出量は8年連続で過去最高を更新しています。ただ、個人的には日本の若者が飲まなくなった日本酒を海外にどう売り込むのか、ここからは工夫が必要だと思います。ワインのような市場に何故育たないのか、いろいろ意見はあると思います。料理の合わせ方もあるし、アルコール度数がワインと比して高いということもあるでしょう。日本酒にはワインのような酸味が出せないというプロの視点もあります。

北米では昔、知的白人層に日本酒を飲む方が多くいたのにびっくりしたことがあります。ビジネスランチで相手のカナダ人から熱燗を飲もう、と言われたこともしばしばです。ところが酒税の関係で価格が高い上に日本食レストランでの提供に限られていたこと、日本からの輸入には一定量ないと持ち込みにくいという制約もあり、当時はわざわざシアトルまで日本酒を買いに行くということもありました。

ここに目をつけ、BC州産のコメで作った日本酒ならそんな税金はかからない盲点を突き、当地で日本酒造りをしている方がいます。私もよく知った方で、田んぼと醸造と行き来しながら日本酒の啓蒙に走っています。当地ではなんとバンクーバー日本酒協会なるものも発足しています。大したものです。

日本酒と言えば次はビールでしょうか?実はカナダと日本のビールメーカーは熱い関係です。アサヒが北米の代表的ビールメーカー、モルソン クアーズ社と関係があり、スーパードライをバンクーバーのモルソン社の工場で生産、アメリカ向けに輸出しています。

また、サッポロはカナダ第3位のスリーマン社を買収しているため、北米向けのサッポロビールはカナダで製造されていることはあまり知られていないかもしれません。

当地で居酒屋に行くと生ビールの選択肢がアサヒかサッポロの二者択一のケースが多いのは両社がカナダに足掛かりを持っているからなのです。また酒屋にいけばサッポロビールのロング缶はセール対象になることも多く、ひと缶2ドル(170円程度)を切っての入手が可能です。

バンクーバーにはもう一つ忘れてはならないローカルビールの会社があります。パシフィック ウエスタン ブルーイング社といい、90年代初頭、倒産の危機にあった同社を日本人女性の方が買収、再建しました。その方はお亡くなりになりましたが、現在でも日本人が持つローカルビールメーカーとして酒屋にも缶ビールなどが並んでいます。

アルコールでつなぐカナダと日本でやはり手薄なのがワインとウィスキーであります。カナダのワインは良いものを作るのですが、製造量が少ない上に国内消費主体に回す為、輸出に手が回らないというジレンマがあります。日本人で当地のワイナリーで苦労されて仕事をされた方もいらっしゃいますが、日本人所有のワイナリーがカナダには生まれないのが残念です。(カリフォルニアのナパバレーにカプコンの辻本憲三氏がお持ちのワイナリーは「別格」とされるまで育っています。)

最後にウィスキーですが、世界5大ウィスキーを御存じでしょうか?スコットランド、アイルランド、アメリカ、日本、カナダであります。カナダの場合、ライ麦のウィスキーで日本のスーパーマーケットで「カナディアンクラブ」の名称で安売りしているのを見かけた方も多いでしょう。あれはハイボールにするとうまいです。

このウィスキー市場に上述のお亡くなりになったビール会社の女性経営者が目をつけ、病床の中「次はウィスキーをやる」と述べていたことを人伝いに聞いています。目の付け所が違うな、と感心しました。5大ウィスキーなのにライ麦ウィスキーはまだまだ市場が開拓されていないという盲点から日本の投資があれば面白いビジネスになると思います。

日本人はアルコールが好きな国民で歴史小説を読んでいても戦のさなかで酒盛りをしていた話はごまんとあります。そんな酒好きな国民がカナダといい、英国といい、ジンビームを買収しアメリカで幅を利かせるサントリーなどアルコールで思った以上に繋がっているというのも割と知られざる世界なのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

アリババ ジャック マー氏の引退に思うこと4

中国のオンライン ショッピング会社、アリババ社を通じて今や、代表的中国人ビジネスマンとして不動の地位を築いたジャック マー氏。そのマー氏が54歳にしてアリババ社から引退を表明しました。報道によると昔からやりたかった教育関係の慈善事業をやっていくとのことです。

私はアリババ社の株をしばし持っていたこともあり、同社の動きはある程度は追っていました。正直、大した経営者だと思っています。その氏がなぜ、この若さで引退を決意したのか、気になるところです。一部報道ではこれは表向きの理由で違う理由が裏にある、とされますが、今日はそこにはあえてスポットを当てないことにします。

マー氏はいわゆる一流大学を卒業してエリートコースに乗ったようなタイプとは違い、高考という大学統一試験に二度落ちるという経験をしています。つまりごく普通の青年だったのです。が、彼の座右の銘、「永遠不放棄」(絶対に諦めないの意)という信念のもと、大学進学に再挑戦し、一歩ずつ階段を上がっていったというのが私の知るところです。エリートが政治力の力添えでとてつもない権益を確保しながら巨大な企業を作り上げる典型的な中国のサクセスストーリーとは全く違う点で非常に興味深くその経営を眺めていました。

「独身の日」の売れ行きは今や、NY株式市場の注目であるし、アリペイが中国社会のマネーを変えたのもよく知られるところです。では、そんな巨大帝国を作り、54歳という脂が乗りきっているときになぜ、辞めるのでしょうか?私の想像ですが、巨大すぎてつまらなくなったのではないかと思います。彼は権力に座するタイプではありません。自分がやりたいと思ったことを好きな色に染めていくことに喜びを感じる人ではないかと思います。

自分の第二の人生作りを始めた、というのが私の見方です。

シリアル アントレプレナー(serial entrepreneur 、連続起業家)という言葉があります。これはベンチャー企業を設立、発展させ、事業が軌道に乗ると売却するなどして経営から退き、また新たなベンチャー企業を立ち上げる、ということをくり返します。仮に事業が不成功に終わっても、その失敗を糧として次の事業に挑戦するのが特徴です。(Weblioより)

私も規模こそ違えどそれに近い傾向がありますが、一般に言う場合、一つの事業を相当規模まで立ち上げ、場合により上場させたのち、さっさと退散して次のビジネスを立ち上げるという人です。

日本を代表するシリアルアントレプレナーを調べると割と若い方の名前がぞろぞろ出てきますが、私はあえてこの二人だと思います。一人は坂本孝氏。ブックオフから「俺のフレンチ」など俺のシリーズを立ち上げた方です。もう一人は水永政志氏。ゴールドマンサックス伝説の男から不動産のスターマイカを上場させ成功に導いた方です。

マー氏も一種のシリアルアントレプレナーです。氏の目指すところが次が金もうけではなく、慈善事業だという違いだけで一つの山を越えて安泰とするのではなく、再び大きな山にチャレンジしていく点で挑戦者に戻るのです。

なぜ、人は次を目指すのか、といえばたった一度の人生、悔いのない挑戦をし続けるということではないでしょうか?実は見方を変えると全ての人はシリアルアントレプレナーになれる可能性があります。それは会社勤めを終えて第二の人生を迎えた時、今や、隠居生活には長すぎる余命と活力がまだみなぎる自分への挑戦であります。そば打ちするのもよし、語学力を活用してボランティアで外国人の観光ガイドをするのもよし、これも私から見ればシリアルアントレプレナー、そう、第二の人生ではないでしょうか?

♫一度の人生…♫を歌う曲や歌詞はたくさんありますが、私は「一粒で二度おいしい」ではありませんが、人生、何度も楽しめる、という気持ちに切り替えたほうが良いと考えています。

わたし、ですか?そろそろまた次のビジネスをやりたくてしょうがないんです。プランはもう決まっています。あとは実行に移すだけです。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

北海道の地震はその被害状況などが明らかになるつれ、その甚大さが見えてきました。私が驚いたのは狭いエリアの土砂崩れが3800か所もあったことであります。以前から何度も指摘しているように山間の村落はコンパクトシティ化の観点のみならず、生命の危険という点からも村落の集約を早く進めるべきではないかと感じました。一方の関空、復旧の早さは世界一だと思います。壊れた橋の1スパンを取り換えるのに他国なら数か月はかかっていたと思います。

さて、今週のつぶやきです。

自民党総裁選と株価
先週のこの項で「日本の株価は下げすぎ」と申し上げました。うっぷんを晴らすように先週下げた分を全部取り戻して23000円台を回復、チャート的には上に抜けました。新興市場の活気が戻ってくれば1月につけた高値、24124円が遠くに見えてくると思います。

自民党総裁選はモリカケへの審判の終結と新しい未来へのページを広げることになります。個人的にはオリンピックがいよいよ目線に入ってくる2019年は非常に景気の良い年になるとみています。この総裁選はそこに向けて明白なシナリオと行動力が期待されることになります。党首候補の討論を見る限り、石破さんが野党的な発言で批判と理想論の繰り返しになってしまいました。評論家なら良いのですが、一国の総理というポジションをお願い出来る討論の内容ではなかったと思います。

小泉さんが立場を明白にしない理由、私の勝手な推測は石破さんを推したかったけどひどすぎたので推せなかった、ということではないでしょうか?

トランプ大統領の通信簿
中間選挙まで2か月を切る中、州ベースの予備選がほぼ終了し、下院の民主党の優位が強まってきています。現時点では上院は共和党が死守するとみられ、ねじれになる公算は高くなっています。中間選挙でねじるのは「選挙方式の性」とも言えます。大統領選挙の時は1年に渡るショーであり、世論とトレンドと勢いが決め手になりやすい一方、大統領が就任してその手腕を見て、思いかえす人が多いのは選挙の常識でもあります。(トレンドに乗って選ばれた韓国の大統領の支持率も大幅に下げてしまったのは人心の変わり身とも言えます。)

問題はトランプ大統領の場合、この劣勢の挽回のためにえっと驚くようなことをし続ける可能性がある点でしょうか?中国向けの更なる縛り上げ準備ができていると金曜日に発表されています。NAFTA交渉はトランプ大統領の思惑通りで2週間ぐらいしたら「俺様は天才だ!」ぐらい言いそうな気配です。北朝鮮との第二回目会談もパフォーマンス的要素がないわけではありません。まるでWWWのプロレスのショー並みであります。

人間、刺激が強いことばかりに接していると刺激に鈍感になります。そういう意味ではこれからは大統領としての真価が問われるはずです。任期後半戦も同様の戦略で押し切るつもりか、「やり手だねぇ」と思わせる進化を見せるのか、アメリカ国民の審判が下る日はそう、遠くありません。

アップル新型機
「こんな高額の携帯、誰が買う」とおしかりを受けそうですが、売れるんじゃないでしょうか?携帯をいじり続けている世代にとってアップルを一度使えば他のところに代わりにくい囲い込みマーケティングの術にはまっていることには気がついていると思います。だからこそ、トップシェアは取れないけれど一定水準のマーケットシェアはずっと維持しています。

私もカナダでXを買った際、6-7万円ぐらい払ったと思いますが、それで5年ぐらい使うと思えば安いものです。(2年半ぐらいしたら日本で使っている格安携帯プランのSIMを交換して日本用で使います。)私はノートパソコン派ですが、これだって3-5年で買い替えているわけですからこの程度の支出はやむを得ません。その分、過去、いろいろ使っていたお金はスマホに集約されて節約できていることを考えると私は気になりません。

ではXを買った際、その新型で何か変わったか、と言えば特筆すべきことがあったわけではありません。今回発売になったXS Maxも同様だと思います。毎回、一定の改善はあるのですが、飛びつくほどではないという点は自動車と同じです。昔は自動車のモデルチェンジのサイクルは早かったのですが、最近はそのサイクルが長くなり、マイナーチェンジばかり。それは携帯が成熟化してコモディティと化す中でレクサスにするのか、ベンツにするのか、というファン層の忠誠心ということではないでしょか?

後記
スポーツでは大坂なおみ、大谷翔平が話題になった週ですが、個人的な一番の注目は大相撲、稀勢の里の残り1週間ちょっとでしょうか?後がない横綱にとって優勝とは言わなくても勝ち越しぐらいでは厳しい評価でしょう。せめて10勝が進退を極める最低ライン。既に1回、負けました。男をあげるのか気になるところです。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

リーマンショックとは何だったのか?4

9月15日はリーマンショックから10年ということもあり、様々な記事が当時を回顧するように掲載されています。思えば世界の経済システムが大混乱に陥り、連鎖反応を起こし、欧州に飛び火し、世界の首脳は日帰りで首脳会談をこなし、トップ自らが徹夜の会議参加を余儀なくされました。

日本でいう「リーマンショック」とはリーマン証券が倒産したことを象徴的に言っていますが、あの金融危機においてリーマン証券の倒産は全体のごく一部の事象でしかありません。ただ、日本ではわかりやすい通称としてそう呼称されますが、英語ではFinancial Crisis(金融危機)という表現であります。クラッシュのマグネチュードからすれば1930年の大不況と双璧といってよいかと思います。

きっかけはアメリカの住宅バブルでした。買えない人にも住宅が買える、そんな夢物語が現実に起きたのは住宅価格が見る見るうちに上がる中、金融機関がこぞって貸し出し姿勢を強め、融資基準が極めて緩くなったからであります。これは日本の80年代後半バブルの時もそうでした。企業は景気が良くなるとより高い成長率を求め、リスクを顧みない姿勢を強めます。これだけは人間の性で過去にどれだけ過ちがあっても繰り返す癖があります。

ところでアメリカの住宅価格のピークはリーマンショックが起きる1年以上前である2007年6月頃でありました。この1年余りの時間差が引き起こしたものは「無理繰り」と「つじつま合わせ」であり、それがリーマンショックの引き金を引いたと考えています。言い換えればやりすぎて収拾がつかなくなり、誰も補正できなかったということでしょう。

最近、当時のFRB議長であるバーナンキ氏が「危機それ自体がどれほど広範囲で破壊的なものであるか誰も予想しなかった」(ブルームバーグより)とし、「投資家が銀行や他の金融機関から資金を引き揚げなければ、あれほどひどい経済悪化はなかっただろう」とも述べています。

リーマンショックの引き金をたった一言の英語で表現するなら私ならContraction(収縮)と申し上げます。そしてその収縮の過程は膨らませすぎた風船の空気をゆっくり抜くのではなく、多くの資金の出し手が奪い合うように自己の債権回収に走ったことで破裂した、ということであります。この資金の出し手の行動を一語でいうならばGreedy(強欲)と申し上げましょう。

その債権にまつわる「おまけ」が訳の分からないMBS(=Mortgage Backed Securities、住宅ローンを担保にした証券)でありました。平たく言えば10万円の福袋の中に箸にも棒にも掛からぬ商品が結構入っている、と申し上げたらいいでしょう。それでもこれは10万円の価値があるんですよ、と皆が認めて合っていたというものです。周りに押されるように中身がわからないまま買ってみたけれど「開けてびっくり玉手箱」といったところでしょうか?

リーマンショックとは何だったか、北米でそのシーンをまざまざと見せつけられた私としてこれ以上の説明はありません。

人間の欲望は消えません。欲望があるからこそ前進する、という見方もできますが、常軌を逸することが今でもしばしば起きています。その代表例が仮想通貨投資でありました。日本の仮想通貨投資家の過半数は損を抱えています。あの時、若い社会人女性さん達がクレジットカードで仮想通貨を買っていたと報じられていました。1929年大恐慌の時、靴磨きの少年が大量の株式売買をしていた話や80年代バブルの時、主婦が株式新聞を買い、証券会社に詰めかけていたのとまったく同じです。

バンクーバーの不動産価格がなぜ下がらないのか、という質問をされます。私の説明はこうです。高額物件所有者は住宅ローンを組む必要がないセミリタイア層が多く、彼らは雇用やビジネスに振り回されることもないからである、と説明しています。つまり、Contractionが起きにくく、下がっても売り急ぐというGreedyな行動に走らなくてもよいからです。

市場はコンピューターが支配しているとされています。自動売買システムが高速取引を行い、多額の利益を上げているようです。しかし、そのプログラム方針を決めるのは人間です。そして異常値が出た時、プログラムは一方通行の行動に突っ走ります。株式市場で引き起こすプログラム売買では数分間で何%も下落することもあります。人間が非常ブレーキをかける間もありません。それはプログラムを作った人間が強欲という目的を達成するための仕組みであり、収縮が始まれば一番先に逃げる足の速い奴が勝つ、ということでもあります。

リーマンショックのようなことは規模の大小はともかく、今後も起きるでしょう。失敗を経験しないと学ばない人間の性であります。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

プーチン大統領の思いつき4

エープリルフールでもこんな発言はしないと思います。「今思いついたのだけど、年内に平和条約を締結しよう、何の前提条件もなく」と。東方経済フォーラムの全体会議で壇上は安倍首相をはじめ、習近平氏ら国家首脳が座る中、唐突な発言に日本側は一瞬困惑、そして「そんなことが出来るわけがない」と冷ややかな反応を示しています。

日本とロシアには平和条約が締結されていません。過去何十年もわたり、そのアプローチは数多くあったものの北方領土問題がその最大のネックになっています。国境策定が一つの大前提となる平和条約において北方領土の帰属問題を横において平和条約を結ぶことなどは常識的には考えれらません。

一方、ロシアが抱えていた国境策定問題は多くが解決しており、主な未解決国境は2014年に実効支配したクリミア、北方領土、および形の上では南樺太の帰属問題などが残っています。南樺太は日本が放棄したもののロシアがサンフランシスコ講和条約に参加していないため、未帰属地のロシア実効支配というステータスになっています。私が何年も前にこのブログで北方領土と南樺太の交換案もありうると指摘したのはその背景があるからです。

プーチン大統領がウィットネスとなる人々がいる前で唐突に平和条約を結ぼう、と提言した背景はいくつか考えられると思います。一つはプーチン大統領への反発の声。特にロシアの年金支給開始年齢引き上げ計画がW杯の時に発表されていますが、これがロシア国民に火をつけました。また経済制裁の影響もあり、国民の不審感は強く、プーチン大統領の支持率は調査機関によっては5割を切るとするところもあります。

二つ目に日ロ経済連携が思ったように進捗していないこともあります。双方の信頼感の欠如もあるのかもしれません。日本人とロシア人のスタンスもだいぶ違うでしょう。一緒にビジネスをしていくにはなかなか厳しい相手のように感じます。

三つ目に日本が導入するイージスアショアへの懸念があるように感じます。この地上配備型迎撃システムはロシアにしても非常に嫌悪感を示すものであり、強気のプーチン大統領もやや押され気味な感じがしないでもありません。

長期政権を維持する国家のトップが苦悩に陥った場合、外交政策に視点を変える手法は常套手段であります。オバマ政権後期がそうでした。また、習近平国家主席が最近、日本との関係を比較的ソフトトーンにかえ、安倍首相の訪中が実現しそうですが、これも目線を変えるための手法であります。ロシアも何らかの形でプーチン大統領のポジションを維持するための「功績」を作り上げる必要がある、と考えているかもしれません。

日本のメディアのトーンは「ニッポン官僚、プーチン氏を相手とせず」となっています。メディアとしての報道はこれでよいと思います。一方、実務担当レベルに於いては思わぬチャンスが到来した可能性はあります。今年というのは非現実的にせよ、安倍首相とプーチン大統領が在任中に平和条約までこぎつけられるならば安倍首相にとっても極めて大きな功績になります。勿論、アメリカが相当チャチャを入れてくるのは明白で、トランプ大統領のえげつない邪魔も入るでしょう。

日本にとって納得できる形の平和条約が締結されることは東アジア外交に於いて大きな影響が生まれることは確実です。温暖化が進む日本に於いて北海道より北の地域での権益は漁業を含め、重大なる意味を持つことになると考えています。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

北朝鮮を巡る駆け引き4

建国70周年を祝う軍事パレードがアメリカを意識した演出となったと報じられました。北朝鮮を巡る力関係は今のところ、アメリカがリードし、中国は北朝鮮政策に力点を置きにくい状況となっているようです。

ICBMがない軍事パレードは核兵器のイメージを取り除き、アメリカを刺激しないよう配慮したと指摘されています。その上、金正恩委員長が送ったトランプ大統領への書簡では第二回目の直接会談を希望しており、アメリカもそれを受け入れるための準備に取り掛かったとしています。その会談は今年中にも実現する可能性も示唆されています。

これはアメリカも北朝鮮もトップの決定権限が大きく、ナンバー2では決められない体制になっていることが大きく影響しているのでしょう。ポンペオ国務長官や金英哲党副委員長がダメというのではなく、トップへの権限があまりにも過剰に集約されている両国間の特徴と言ってもよいのではないでしょうか?

それとは裏腹なのが中国であります。習近平氏は圧倒的権力体制を築いたはずでした。が、それは従来からある対抗勢力の追い落としが体制上完了したという油断を与えたのかもしれません。中国から漏れ聞こえる習近平体制への反対のボイスは確実に大きくなり、トランプ大統領との貿易戦争での立場の弱さが反対勢力を勢いづかせました。それは小さなフロスト(泡)だったものが毎年恒例の8月の北戴河会議で権力集中体制への軋みとなり、その泡立ちは確実にわかる状態になっています。

アメリカはその間、「口撃」の手を緩めず、北朝鮮の非核化が進まないのは中国の生ぬるい姿勢にある、と締めあげます。貿易戦争で厳しい立場に立つ中国としてはここで北朝鮮にテコ入れしているよりアメリカとの対話を再開させる方がよりメリットは大きいと判断した節はあります。

それが習近平氏の訪朝中止でありました。氏の訪朝は8月頃には可能性が高いと報じられていましたので北戴河会議の影響は大いにあったと想像できそうです。

では金正恩委員長はなぜ、トランプ大統領に二回目の会談を申し入れたのか、ですが、個人的にはトランプ氏とのディールをまとめない限り金正恩氏の運命がないという認識をしたのではないかと考えています。国家の圧倒的トップとして威厳を保ちながらアメリカと対峙するという演技、そして形式的に勝ちディールのシナリオを作り上げる、という作戦ではないかと思います。

トランプ大統領としても金正恩委員長は利用価値が高いことは百も承知です。ウィンウィンでまとめ上げれば中間選挙どころか、ノーベル平和賞も大いにありうる話で意欲を燃やすでしょう。

但し、個人的には朝鮮民族のムービングゴールポストとも称される不一定なマインドや約束して舌の根も乾かないうちに違うことを言い始めるという特性にアメリカが引っかからないか、ある意味、騙し合いのディールにも見えます。

その上、こぼれ球があれば中国とロシアは確実に拾えるよう、虎視眈々とそのチャンスを狙っています。このディールは難しいと分かっているが故にプーチン大統領ですら自身で突っ込んでこないのだろうと思います。見方を変えればデスマッチのようにも見えるこの駆け引き、日本でもしばし静観が正解なのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

9.11の教訓と現代社会の病4

巷ではリーマンショック10周年が話題ですが、個人的には9.11も風化させてはいけない事件だと思っています。2001年に起きた事件から今年で17年。あれからも世界各地でテロは発生し、主なものでも120件ぐらい数えられます。うち8割はイスラム過激派で残りは右派過激派やクルド系が目立ちます。

今年に入ると細かいものを入れると57件程度発生しています。やはりほとんどがイスラム過激派による犯行が主流となっています。

いわゆる原理主義とはリベラルとの対比語で多元主義や世俗的な世の中と相対する関係になります。厳しい規律とストイックさがその原点なのでしょう。

現代は自由な社会が醸成され、個の尊厳を重視するようになりました。ところが先日のこのブログのようにエキストリームな世界に走ることもしばしば起きます。全米オープンのセリーナの態度もまさにこの範疇に入ると思います。これは個人ベースの行動ですが、それがグループ化した時、それは過激で規模がある行動と化し、テロリズムへと走る素地はいくらでも生まれています。

我々はテロ=イスラム過激派という理解をしがちですが、これからは誰がどんな行動を起こすのかは予断を許さないとみています。アメリカでしばしば起きる銃乱射事件も一人の人間が暴発した際に起こす行動であり、銃という凶器さえあればいつでもどこでも起こりうるものです。それは病める人が増大しているということにも裏打ちされます。

例えばアメリカで問題視されるオピオイド系の鎮痛剤。これは医療用麻薬なのですが、摂取過多になってむしろ、精神的バランスを壊しているケースもずいぶんあります。またごく最近、テスラのイーロン マスク氏がラジオのトークショーの際、大麻を吸いながら出演していました。(その時の写真がでかでかと当地の新聞に掲載されています。)尋常ではないプレッシャーやストレスから解放されるべく、薬物や大麻、アルコールなどに頼らねばならないほど不健康でアンバランスな状態にあるともいえるのではないでしょうか?

カナダでは10月から享楽用の大麻も合法化されます。(実質的にやりたい人はもうすでにやっています。)私は一種の躁鬱的な症状の人が増えてくるような気がします。たとえば私共の顧客にもいるんです。大金持ちで社会的地位のある方が全く訳の分からない行動に走ったケースもあります。歪んでいるとしか言いようがないのです。

かつては教義に基づく原理主義を突き詰めたテロがその主体でしたが、これからはほとんど無差別、無分別、非宗教的背景のテロリストが何時表れないとも限らないのかもしれません。

我々がこの世界にどう立ち向かうのか、困難を極めます。しかし、人間は一人では生きていけないという原点に立ち戻った方がよい気がします。SNSにお一人様ライフに何も困らない時代になっています。が、時として、全く家から出ない引きこもりの人が皆さんの周りで増えていないでしょうか?対話するのはスマホの向こうの世界だけでリアルの人間とはやり取りができないというオカルト映画にでもなりそうなそんな社会に片足を突っ込んでいるのかもしれません。

9.11の教訓とはテロとの戦いとの主張が多いと思います。もちろん、それは今後も続けていかねばならないでしょう。それと同時に異常行動予備軍の人は何処にでもいるという前提に立てば、人々がリアルな関係をもっと形成していくべきだと考えています。テロリストの親や近所の人たちが「まさか彼がそんなことするとは…」というコメントは常套句であります。親すら分からない子供の行動とは現代社会が如何に病んでいるのか、を裏付けるものではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

出版業界から取次がなくなったら?4

皆さんは一年にどれぐらい本をお読みになりますか?私でだいたい年5-60冊程度ですが、これでも月に4-5冊ないし、週に1冊ペースでしょうか?私の不満は読む時間が確保できないことで仮にもう少し時間があればもうちょっと読みたいと思っています。

雑誌は定期購読しているもの以外はすっかり読まなくなりました。海外ですから入手しにくいこともありますが、日本で書店に行くときも雑誌コーナーにはいかなくなりました。それにもまして雑誌コーナーで立ち読みしている人はめっきり少なくなったと思います。

日経ビジネスの「有訓無訓」に経済学者の岩井克人氏が「一度の読書ではもったいない。本は隠れた鉱山。再読で当たな発見がある」と述べ、いわゆる二度読みを奨励しています。これには激しく同意で私は年間の読書量のうち1-2割を再読に充ててています。岩井氏が「残念ながら2度読むのに耐える本は少ないですからそういう本を見つけるのも読書の楽しみである」と述べている点には思わず頷いてしまいました。私の読む本も半分はダメ本です。

出版が容易になったことで良本と悪本が混じり、過激なタイトルに騙された方も多いのではないでしょうか?私の周りの知人が次々と出版しているのを見てそんなに簡単なものか、と思ったりもしています。彼らの本にはコンビニにも売っているような2時間で読み切れるフォントが大きくてページが隙間だらけの本も結構あります。これが本当に何万部も売れているのか、はなはだ疑問であります。また、その手の本は付き合いでは読みますが、正直、時間の無駄でむなしくなることも多く、書籍はしっかりしたものがいい、となるべく厳選するようにしています。

日本の出版業界には取次という不思議な仕組みがあります。これは書店、出版社、出版物が多かったことでその組み合わせをコントロールする中間業者が必要だったということになります。取次の代表が日販とトーハンです。しかし、アマゾンやジュンク堂は出版元と直取引を増やしています。かつては直取引は禁則だったのですが、今では結構大丈夫なのです。

実をいうとカナダでの業務の一環で私の日本法人を介して書籍を輸出しているのですが、これは出版社との直取引です。

ご承知の通り日本の書店は激減しています。2000年には21000軒を超えていたものが今や12000軒程です。一方、出版数は驚くなかれ2016年は78000点で2010年に比して微増しているぐらいです。何を意味しているかといえば読まれない本が無尽蔵に出版されているということなのです。出版社も必死なのでしょう。そして取次がそれを調整するという弁のような役目をしています。

私は様々な業界について体質改善、構造改革への自説を述べてきました。出版業界は激変すべき時代が近づいてきているように思えます。取次そのものはいつかなくなるとみていますし、中小出版社は存続できないか、合併することになります。業界の方には申し訳ないのですが、読み手が少なくなる中、本として質の低いものを出版するより少しハードルを上げて良いものを厳選し、業界の体質強化を図るべきかと思います。

書店も返本できるという強みが逆に書店のクオリティを上げられなかったと思います。私が出版社と直取引している条件は返本なしです。つまり買い切り。もちろん、その分安いわけですが、仕入れ管理はその分、きちんとしないと丸損になるのです。

私は読み手からみた出版業界に疑問を持っています。環境変化が如実に表れているのに真綿で首を絞められているから我慢できている、そんな風に見えてしまうのです。個人的には出版物の管理システムと発注システムができれば取次はほぼ100%、不要になるのではないかと見ています。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

エキストリームな世界4

弊社のテナントであるペットショップから店のオーナーの不手際で顧客のネコが逃げました。オーナーは私に猫が隠れそうなあらゆるところを探したいから建物の図面を見せろと言います。「見てどうするの?」と聞くと専門家を雇ってその猫ちゃんを探すと。

その数時間後、ネコの持ち主から声をかけられました。「この建物の監視カメラを見たいのだけど」と。私が管理している監視カメラは駐車場だけなのですが、それをしばらく見ていたら持ち主に警察から電話。警察が猫の行方について詳しく知りたい、というのです。コソ泥が入ってもろくに応対もしない警察にしてはずいぶん手回しが良い話です。

翌日、猫の持ち主から私に電話があり、「ペットショップの不手際でこうなったから訴訟する。だから監視カメラの画像をUSBに取り込み、証拠にする」といい、うちの社員を日曜日の朝7時半から拘束します。その間、周辺数ブロックにはMissing Catの紙が何十枚と貼られ、見つけたら報酬、とまであります。ネット上にはこのペットショップがいかに不手際だったかを書きたて、自己主張をします。

結局、3日後にペットショップの真ん前の工事現場から猫ちゃんは無事見つかったのですが、大家の私も非常に心苦しい思いをしました。

カナダで26年、様々な仕事をしながらいろいろな人と接してきました。かなりのツワモノ対応経験もあるのである程度は心構えもあります。今回の方も家族同様のネコちゃんがいなくなった気持ちはよくわかるのでできる限りのことはしましたが、正直、人の都合ではなく自分の都合が前面に出すぎていたように思います。

このようなエキストリームな行動は今や、どこにでも見ることができます。日大のアメフト事件も監督やコーチも尋常でなければやった選手も常軌を逸しています。今は体操の宮川選手の話で盛り上がっています。これもよくわからないケースですが、関連者がみな極端な行動に走っている上にパブリック化しているので引くに引けない状態となり、勝者なき戦いになっている気がします。

ビットコインの狂乱ぶりも高速道路のあおり運転もトランプ大統領の言動も金正恩委員長のミサイル実験も今までとは確かに違う現象が集中して起きているように見えます。株式市場でも悪いニュースへの反応はすさまじく、新興市場ならば20%も下げるストップ安が重なることもしばしばで一週間で株価が半額になるということも起きてしまいます。

何故でしょうか?

私は「個の時代」が生んだ副産物だとみています。かつて人は一人ということはなく、家族や仲間や所属先などの「一員」という位置づけでした。これには人間関係という見えない網がかかっていて一人で好き勝手が出来にくい形態だったと思うのです。

ところがリアルな人間関係がSNSを通じたバーチャルな関係に取って代わり、一人ひとりの個性が良い意味でも悪い意味でも引き出されることになります。「へぇ、あいつ、こんなことしている」というのを写真付きで見せられ、個のマインドを刺激します。「俺、もっとすごいことしてやろう」と思うのは人の性。

これがポジティブなことならよいのですが、ネガティブになると無理、無茶、無謀な身勝手につながるのではないかと感じます。

私がSNSをあまりやらないのは十分な人間関係を維持しているし、他人のごく一面をのぞき見することに何ら興味がないからであります。私は煽られないし、自分の立ち位置もわかったうえでやるべきこと、できること、やってはいけないことの分別はある程度分かっているつもりです。地に足をしっかりつけてどっしり構えています。

エキストリームな世界とは不安や人間の弱い面が強く表に出てくる背景も感じます。高ストレス社会のもたらした産物でもあるのでしょう。かつて仕事が終わって家でご飯食べて家族で団らんしながらテレビを皆で見る、というゆっくりしたリズムある生活が普通でした。今ではご飯を食べる時間はバラバラ、会話はなし、テレビは棚の上の置物と化しているという何とも切ない時代になったのかもしれません。

懐古趣味があるわけではないのですが、ちょっとギスギスしているな、という気持ちを禁じ得ません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

今週はずっしり重みのあるニュースばかりでしたので全米オープンでの錦織、大坂両名の活躍ぶりをみて気分を晴らしたいところです。これを書いている時点で大坂なおみはすでに決勝進出を決めています。日本人女子初です。嬉しいじゃないですか。にわかテニスファンが増えそうなこの週末です。

では今週のつぶやきです。

トランプ大統領殿、次のターゲットは日本ですか?
ウォールストリートジャーナルにトランプ大統領が語った話として次のターゲットはニッポン。アメリカから見て3番目に貿易赤字が多い日本に「代償を払う必要があるか日本に伝えれば、今の良好な日米関係は『すぐに終わる』と語ったという」(日経)といつものトランプ節がさく裂しています。

地震、台風で機能不全になっているこの時期には見舞いの言葉でも送るが普通ですが、普通ではない人に普通を期待するのが無理というもの。ただ、これはある程度は想定されていた行動です。

トランプ大統領のやり口はほぼ丸見えの一本調子で初めにどんと脅して、ディールして何らかを勝ち取ったらさっさと興味は別のところに行く、という流れです。最近私の周りのカナダ人がそれを冗談でディールの際に真似るのが流行っているぐらいです。

ではなぜこのタイミングか、といえば中間選挙もありますが、TPPを主導したのが気に入らないのかもしれません。カナダとアメリカのNAFTAディールの中でTPPに入るカナダが強気姿勢を出している可能性はあります。事実、カナダ政府はTPPに関してこのところ、急速に動きが出ていると聞こえてきており、アメリカに対抗する巨大な経済圏の成立に危機感がある可能性を見ています。

もう一つは自民党の党首選のタイミングもあるかもしれません。安倍首相の再選はほぼ確実ですが選挙後に強気になる前にかく乱させるという戦略は彼ならやりかねないです。

冴えない株式市場に光は差すのか?
日経平均は金曜日で6連敗。チャート的には8月30日に23000円を超えたところから金曜日の安値まで860円ほどストレートに下げました。率にして3.7%。関空閉鎖、北海道ブラックアウトで物流への影響懸念が足を引っ張っていますが、ちょっと下げ過ぎに見えます。但し、アメリカの金曜日の相場つきも足元がふらついています。

恒例のアメリカ雇用統計は20.1万人増で文句なし。アメリカの雇用情勢の長期チャートを見ると2000年の最良時期にほぼすり合ってきています。これは雇用の3統計であるU3,U5,U6全て同様となっています。雇用にも一種の下方硬直性がありますので個人的には何らかの理由で反転する日が遠くない気がしています。アメリカの市場は9月の利上げは織り込み済み、12月もほぼ確実視されていますが、住宅と自動車販売は明らかな警戒シグナルが出ていますので要注意かと思います。

日本の株式の足を引っ張っているもう一つの理由は上海株式市場の不振ぶり。こちらも2016年1月のチャイナショック第2弾で突っ込んだ2655と面合わせになっています。トランプ大統領は金曜日に中国との貿易戦争で追加関税の準備ができていることをアナウンスしています。

国内特有の理由はスルガ、TATERUの改ざん事件で不動産銘柄を中心に猛烈な「暴風雨」となりました。個人的にはスルガの第三者委員会の発表でこちらはあく抜けする気がしています。

飲酒ひき逃げの元モー娘リーダーの人生
私にはモー娘は過去のイメージしかありませんが、AKBに対抗して頑張っているという記憶はありました。そこでかつてリーダーまで務めた吉澤ひとみ。今回の一件は芸能ニュースの枠に収まらないものを感じます。

芸能人は麻薬などで捕まる等トラブルはずいぶん多いものです。なぜ、そういう方向に走ってしまうのでしょうか?一つには小さいころから芸能人として学校もそこそこに仕事をし続けることで人間的道徳観が欠如してしまっているように感じます。つまり、本来もっと養わねばならない情操教育や子供が本来習得すべき様々な経験や勉学、人間関係などが芸能界という特殊な世界にのみ頼ることで歪んでしまってはいないだろうか、と思うのです。

日本や韓国は幼少時代から活躍するアイドルの卵がびっくりするほどいます。多分ですが、親、特に母親がそうさせるのだろうと思います。「うちの娘、かわいいし、運動神経もいいし、絶対に芸能界でやっていけるはず」と押し込んでしまってはいないでしょうか?

カナダやアメリカで「子供の踊り」に熱狂する習慣はありません。規制するというもどうかと思いますが、芸能活動はクラブ活動程度のレベルに抑えさせる一定のルール作りは必要でしょう。もちろん、芸能人が皆悪い、とは言いません。私が言わんとするのは芸能人は皆が動向を知っているという意味で皆さんのお手本にならねばならない、という意味です。

後記
すっかり影が薄くなった自民党総裁選。要はつまらないのだと思います。どうせ戦うならもっと接戦であるべきで皆の注目を浴びるほどの論戦も期待したいところでした。それよりも沖縄知事選対策をしたいというのが自民党の本音ではないでしょうか?調査人不明の情報で玉城氏が優位にあるとマインドセットされています。狭い島社会で外部の運動家が暗躍している上に、島民も本音と建前を使い分けることで実際はふたを開けてみないと分からないところはあります。安倍首相はロシアに向かいますが、今頃「忙しすぎてたまらん」とぼやいている気がします。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

二つの天災対策に共通すること4

日本列島を襲った台風と地震の爪痕は天災日本を強く印象付けました。そして最近の天災による被害や影響度は過去に比べより大きくなってきているように感じます。それは複雑化するインフラや社会基盤に対して防災がついていっていないということなのでしょうか?

まず、関西空港の機能マヒについて浸水という脆弱性は海上空港ゆえにずっとわかっていたことであります。私がゼネコンに在籍していた時、あの空港建設には大いにかかわっていたのですが、「沈む空港」として工事に関与したすべてのゼネコン泣かせだった記憶があります。構造的に何かあった際には無理が生じるのかな、という気はします。その後、メガフロート型空港といったアイディアも出ていましたが、工法による長短が出た感がいたします。

それより、私が関空の件で一番びっくりしたのはタンカーが連絡橋にぶつかり、下り側車線の一スパンが一車線分、横ずれしてしまった件であります。想像するにこの一件には想定外がいくつも重なっているような気がしますが、基本的にはタンカーの船長の判断ミスのように感じます。

調査はいずれ発表されると思いますが、走錨(そうびょう)という錨を下ろしていても船がぐいぐい持っていかれる状態になった可能性が指摘されており、過去にも同様のケースが同地域であったと指摘されています。また日経によれば停泊地域が関空の定めた安全地域外ではなかったことも指摘されています。

船の世界では圧倒的権限を持つ一人の船長の判断ミスが引き起こした惨事だとすれば関空の構造的問題にまで指摘が及んでしまう可能性は否定できません。つまり「なぜ、連絡橋は一本しかないのか」であります。代替手段が取りにくい構造は早急に対策を打たねばならないことが改めて指摘されたといってよいでしょう。

例えば成田空港は対策が出来ているか、といえば私はそうは思いません。鉄道はJRと京成が入っていますが、あれは一つのトンネル、一つのアクセスルートをシェアしているのです。つまり、そこに何かあれば鉄道は両方とも簡単にストップします。これが私の指摘する脆弱性なのです。

では北海道の地震はどうだったのか、ですが、特に電力が完全に喪失されるブラックアウトが生じた点はお粗末だった気がします。北海道電力管内の電力がなぜ全部が止まる事態になったかといえば震源地に近い苫東厚真発電所が北電の発電量の半分近くを供給していたためとされます。電力供給はここがだめならあそこ、という簡単な図式ではなく、需給バランスの上で成り立つことは北電も十分わかっていたはずです。

事実、リバランスするための火力発電所は建設中で来年稼働だったそうですが、電力供給能力の高い泊の原発が止まっていることも影響しました。

3.11の際に我々は何を学んだのでしょうか?電源がなくなったらどうするか、という対策を考えたはずです。しかし、その発想は原発が安全停止するという枠組みの中での電源喪失対策だけだったとすれば何のために優秀な頭脳が集まって無数の会議をしてきたのでしょうか?

私はこのブログで何度もプリベンティブ(予防的)な措置を考えようと訴えてきました。そこには当然ながら「想定外の事態」に対して発想を根本的に異にする対策が必要だという点も含まれています。

日本は天災大国であり、これが日本の特徴であり、それらと対峙してきた、と美化すらする風潮もあります。確かに災害復旧は早いのですが、何か起きた時の話ではなく、起きる前にどれだけプランを持っているのか、B案がだめならC案、それがだめならD案…といったシナリオを普段から作り続けることが防災対策ニッポンへの道ではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

ブームの中で変質化する日本食4

日経の夕刊トップ記事に「日本食レストラン、アジアで急増 2年で1.5倍 訪日で認知度高まる」とあります。これだけ読むと飲食店業界の鼻息が荒そうに聞こえるのですが、実態はどうなのでしょうか?

この統計を取っているのは農林水産省で出所は 「海外日本食レストラン数の調査結果の公表について」であります。ではこの日本食レストランをどうやってカウントしているのか、ですが、おおむね、在外公館の領事クラスが苦労しながら数えているのが実態。かつては電話帳から調べたりしたのですが、今の時代、それもないし日本食レストランを経営しているのが日本人かどうかなど調べようがありません。「なんちゃって日本食レストラン」も多いし、最近はラーメンや日本食を提供する普通のローカルレストランもずいぶんあるのです。

先日、あるホテルのレストランにランチミーティングに行ったところ、「味噌ラーメン」なるものがあります。ハンバーガー15ドル、味噌ラーメン13ドル、どっちをとるか、といえば私は前者を、そして相手の方は後者をとります。「ここでラーメンとは猛者だな」と内心思いながらどんなものか見るのが楽しみでしたが、うーん、コメントは控えておきます。

別の日に別のホテルのレストランでやはりミーティングがあった際はメニューにいくつか見えた和食系アイテムからとんかつを食しましたがまずまずでした。時として「これは日本食ではなく、新種のアイテムと思って食べるもの」もありますが、一般的にどこのレストランでも日本食っぽいものは提供していますし、レベルは上がっています。

私の会社のすぐ裏にある食べ放題日本食レストランのスタッフに日本人はゼロ。寿司を握るのもキッチンにいるのも全員中国人。ではおかしなものが提供されるかというと私にとって社食のように使っている店ですので腹を満たす程度ではあるけれど問題ありません。先日、日本から来た人と行ったところ、「味噌汁が濃くてうまい」とお替りしていましたので案外、日本の常識にとらわれておらず発見もあるのでしょう。

一方のラーメン店。これはだいたい日本人が新規出店する場合が多いのですが、当たりはずれが明確に出ます。日本人がうまいと思わせる店が必ずしもヒットするわけではなく、日本ではありえないようなスープの店に長蛇の列だったりします。「バンクーバーしかないこのラーメン屋に来るのが楽しみ」という人もいるし、ある「あぶり寿司」の店で「こんなにうまい寿司、日本では食えない」と1週間に3度も行った日本人観光客もいます。

日本食のすそ野の広がりとも言えるのでしょう。上述の日経新聞に「味の好みにも変化がみられる。これまでは味噌汁に麺を入れた「味噌ラーメン」や、酢飯の「カツ丼」など日本人なら首をかしげたくなる料理もあったが、最近は「訪日経験のある中間所得層を中心にやや高級志向の店が求められる」(農水省食料産業局)という」。

更に「13年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)が「和食」を無形文化遺産に登録。農水省は16年に海外の料理人を対象にした日本料理の調理技能認定のガイドラインを作成し、18年3月末時点で470人が民間団体による認定を受けた」ともあります。

個人的にはこの日経の記事のトーンにはやや異論があります。もちろん、日本食とは思えないものは論外ですが、かつ丼にパクチー(三つ葉の代わりなんですが)は悪くない組み合わせなんです。日本の正しいやり方で作ったもの以外は日本食ではない、と決めつけるのはどうなのかな、と思います。

料理はアートの世界です。無限の広がりがあると考えれば少なくとも海外では正統派がすべて、というわけでもないと思います。だいたい、当地で寿司を握る日本人はもう限られて中国人や韓国人がいずれ主流になるはずです。寿司はどこのもの、と聞けば「韓国じゃないの?」と言われる日も遠くないのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

日本に必要なのは少子化大臣ではなく、晩婚防止・夫婦円満大臣4

日経ビジネスに読み飛ばしそうだけど興味深い記事を見つけましたので今日はその話題から展開したいと思います。

タイトルは「少子化の本当の原因 必要なのは未婚、晩婚対策だ」(天野馨南子氏寄稿)。かいつまんで言うと少子化というけれど結婚している夫婦からは平均2人程度の子供はできており、決して少子化ではないというもの。一般に言う出生率の計算方法を読み解くとその原因は晩婚にあり、というものであります。

私も知らなかったのですが、いわゆる出生率には二つあるそうです。一つは完結出生児数でもう一つが巷でよく聞く合計特殊出生率。前者の完結出生児数とは結婚後、15-19年経った夫婦の平均の子供数を表し、後者の合計特殊出生率は子供の出生数/(15-49歳の既婚+未婚女性数)で算出します。

まず「完結」の歴史的推移ですが、1940年、つまり戦中の時は4.27人、団塊の世代の少し後の52年が3.50人、2002年が2.23人、最新の2015年で1.94人となっています。人口維持できるための出生率が2.07人ですので確かに最近はそれを下回ってはいるものの極端に悪いという程ではありません。(数字は国立社会保障人口問題研究所より)

では夫婦関係が短い場合はどうなのか、ですが、2015年の例でみると結婚期間が0-4年の出生率が0.80人、5-9年の出生率が1.59人、10-14年が1.83人、15-19年で1.94人となっています。

ここから読み取れるのは夫婦関係が長いほど子供が多いということであります。ではその夫婦関係はどうなっているかといえば1970年は離婚数は96000件、2016年が217000件ですから夫婦円満を維持できれば子供も増えやすくなる、という推論は立てられそうです。

もう一つの問題は晩婚化であります。2016年の平均初婚年齢統計では男性が31.1歳、女性が29.4才であります。この50年でざっくり5歳ほど上がっています。これは子供の数が増えにくくなる原因になるでしょう。

ここで、合計特殊出生率の話に戻ります。上述のようにこの計算式は15-49歳のすべての女性が生む子供の数であって未婚女性や晩婚が増えれば当然できる子供は激減するのは小学生でもわかる話です。

ではなぜ結婚しないのか、ですが、私の周りにいるバンクーバーの十数名の独身女性を見ている限り、基本的に興味がないか、探してもよい人に巡り合わないのどちらかのようです。興味なさそうだと感じるのは私が経営する東京の女性専用シェアハウスを見ていても人の入退去の動きが1年に一人か二人程度とライフチェンジをする気配が全くない点からもうかがえます。私としてはずっと住んでくださっていてありがたいのですが、適齢期をどうするのか、とふと心配になってしまうのです。

特に女性が年齢を重ねると男性にハイスペックを求めるケースもあり、年齢差が大きい「歳の差婚」が増える原因となります。一方で冒頭の日経ビジネスの記事には男性は35歳を超えると「妊娠させる力が衰えるグループ」と平常に分かれると記されています。つまり、不妊原因が晩婚と「歳の差婚」の影響を受ける男性に起因することも大いにあり得るということであります。

こう見ると子供を作らない理由はかつて様々上がりましたが、結婚するというモチベーションを上げること、婚姻期間が長くなる夫婦円満を維持することが最重要なポイントのように感じます。

ではこれは解決可能か、といえば個人的には極めて難しい課題であると思います。変な話ですが、一般的には貧乏で楽しいことが少ない時代やそのような情勢の国の方が子供の数は増えます。今の日本はなんだかんだ言っても富んでおり、楽しいことだらけ、一人生活も全く問題なし、女性の社会進出支援で収入も確保しやすいとなれば低スペックの男は見向きもされない、ということかもしれません。

となれば、草食男子はもっと肉食になれ、ということなのでしょうか?どうもこの展開からすると、少子化の原因は男性にあり、という帰着になってしまうのでしょうか?男性諸君、頑張らねばなりませんね。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

「高利」になぜ、目がくらむのか?4

私はケフィア事業振興会という名前は今回の破産事件まで全く知りませんでした。よって報道を通じてまた何万人もの高齢者のお金を巻き上げる事件が起きてしまったのかと残念に思っています。もしかするとこのブログのお読みの方の中にもこの事件に巻き込まれて方がいるのかもしれません。お気の毒に、としか言いようがありません。

数多いこの手の事件の共通ワードは二つ。高齢者と高金利であります。

日本の銀行預金利息が地を這うような低金利になってから久しくなります。低金利政策は高齢者が退職後の利殖に影響を及ぼす、という側面がずいぶん昔に指摘されたのですが、今や、そんな話を聞くことはありません。0.1%とか0.01%といった利息で何を期待せよ、というのでしょうか?

そのために多くの方はより高金利を目指して「投資」を開始します。外貨預金はその一端で例えば、トルコリラが日本人に人気の的というのはその利回りが高く、トルコが親日国で受け入れやすさもあるのでしょう。ところが、ご承知の通り、同国の対ドル為替水準は2013年から3分の1になります。利回りが高いということはそれなりの理由があるのですが、その部分は見えないふりをしてしまいます。

ケフィアの場合も利回り10%という触れ込みだったようです。では出資をした人は事業を十分理解していたのか、といえば10中8,9の方は10%のリターンの部分しか印象がないのではないでしょうか?

これから調査が入るので後々に詳細がわかると思いますが、これが出資だったのか、金銭貸借契約だったのか、ここが疑問です。実際、多くのニュースには出資と謳っていますが、ウィキには金銭消費貸借契約と書いてあります。金消ならば利息としての固定金利10%のお約束ですし、出資ならば予想配当利回りは10%あるがそれは事業次第でいつでもブレるということになります。

多分ですが、多くの方は「そんなのわからん。でも10%」と信じていたのかと思います。

スルガ銀行の詐欺的融資が問題になりましたが、TATERUという一部上場の不動産会社も改ざん融資を実行しようとしたことが発覚しました。このケースは預金が23万円しかないのに書き換えて623万円の残高になって1億1千万円の融資を受けるという話でした。個人的には仮に623万円を本当に持っていたとしても私なら100%そんな融資は受けません。スルガのケースも含め、借主に貪欲さとリスク見合いに無茶があるように感じます。つまり貸し手も悪いですが、借り手にも無知、無謀さがあると思うのです。

以前申し上げたと思いますが、日本の株式で配当金が3-4%を維持している企業はずいぶんあります。株価ですから当然上下しますが、いくら何でもここから下げても知れているだろうと思われる企業の株もずいぶんあります。あまり具体的銘柄を出したくないのですが、あくまでも個人的感覚として例えば、みずほ銀行の株価の場合、金利はこれ以上は下がらないと思われるし、銀行の構造改革が進むため、利益率は長期的には改善するはずで、下値不安はあまりないと思います。それでも現在3.85%ぐらいの利回りはあるのです。

では多くの高齢者はなぜ、株式市場に向かわず、よくわからない出資なり金消なり、はたまた不動産投資にアパート経営をしてしまうのでしょうか?可能性としては株式投資にトラウマがあるのかもしれません。「バブルの時にやられた!」であります。もしかするとまだ塩漬けの株をお持ちの方もかなりいらっしゃると思います。なので「もっと美味しそうなもの」に食いついてしまうのだろうと思います。

退職金という制度も人を惑わすのかもしれません。それまでに見たこともない大金が突如、口座に振り込まれるのです。でもこれであと老後、頑張ってね、という意味もあります。「よっしゃ、これを元手に〇〇に投資して悠々自適の生活ができるようにするぞ」と思ってしまうのかもしれません。

日本に必要なのは「お金の学校」だと思います。それも高校生ぐらいから勉強させるべきだし、北米にはよくあるアダルト ラーニングといった講座なり学校で一人でも多くの方がお金の知識を増やしていただくことがこのようなばかばかしい失敗を繰り返さないことになるかと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

ジョン マケインの呪い4

ジョン マケイン上院議員が8月25日に脳腫瘍で亡くなり、追悼イベントを経て、葬儀が行われました。マケイン氏の死はアメリカにおける国家的損失ともいえるほど重要、かつ影響力のある方であり、半旗でその弔意を示していました。

アメリカのテレビニュースでも追悼イベントを延々と報じ、多くの議員が次々と思い出話に花を咲かし、時としてジョークで会場を沸かせていました。

そのマケイン氏はトランプ氏とそりが合わず、批判の応酬でした。トランプ氏にとっては目の上のたんこぶがなくなったとほっとしているのかもしれませんが、もしかするとマケイン氏の呪いは議員に一体化を促し、国民感情に微妙な影響を与えるかもしれません。

結局、葬儀にすら招かれなかったトランプ氏はゴルフ場で時間を費やすことになりました。ブッシュ(子)、オバマ、それに副大統領のペンス氏は呼ばれているのにトランプ氏は蚊帳の外というのは恥ずかしいでしょう。(私なら屈辱的と思います。)

ブッシュ(子)が「ジョンは権力の乱用を何より嫌い、偏狭な人物や威張った暴君に我慢がならなかった」と葬儀の席で弔辞を述べたようです。トランプ氏は権力の乱用を何より好むタイプで「俺様流」を貫き通すその我の強さに対してアメリカ国民が「アメリカの品位」を気にし始めたとしたら世論は大きく転換する可能性があります。

「マケイン氏の呪い」とは影響力のある方の死をもって今まで分かってはいたけれど蓋をしていたものが一斉に扉を開け表に出てくることを意味しています。まさに死人が棺桶に入る代わりに生きている人の棺桶が開き、立ち上がるようなものでしょう。これではマイケルジャクソンの「スリラー」のミュージックビデオのようですが、世論の変わり目はあるきっかけで割と簡単に起きることはあるのです。

またタイミング的にもトランプ氏にとっては嫌な時期に当たります。11月6日の中間選挙までほぼ2カ月。これから選挙に向けてメディアは大きくその動向を取り上げるはずです。現状は予備選の段階で共和党の苦戦が報じられていますが、民主党が過半をとるのも難しいだろうとされています。

ところで議会は二院制となったり、中間選挙というプロセスがあるのはなぜでしょうか?一度の選挙や下院は人気のバロメーターとなりやすい中、時の動きや判断で政治が流されないようお目付け役をするために二院制やタイミングをずらした選挙をするという意味があります。

トランプ氏が大統領に当選してから今日に至るまで氏の政策、行動、判断を振り返り、このままでよいのか、という反省を促すのがアメリカの中間選挙でもあるのです。よって、過去、中間選挙でねじれが生じるケースが間々あるのは世論の「振り戻し」とも言え、どんな大統領でも難関のハードルともいえます。

アメリカ国民がトランプ氏に対して自国の代表としてふさわしいと思っているのか、Look Backするにはよい機会となるかもしれません。本当は違うけれど減税の飴ももらったし、国内経済をドラスティックに変えようとしているからいいのではないか、と考える一方、誰も寄り付かないアメリカになるリスクを感じ取り始めたとしたらこれから2カ月の展開は大いに注目に値すると思います。

マケイン氏が11月6日の選挙結果をどう期待しているのか、聞いてみたいものです。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。
アクセスカウンター

QRコード
QRコード
Archives
記事検索
Recent Comments
  • ライブドアブログ