外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

孫正義氏に学ぶこと4

孫正義氏のことを嫌いな人は徹底して嫌いでしょう。但し、会ったこともない人を風評で判断するのもどうかと思います。(もちろん、その逆も言えますが。)彼に苦手意識を持っている人はその出自とかビジネスの戦い方が日本的ではないと考えるのでしょう。ならば欧米にいる数々の名経営者なら「すごい」と手放しになれるのも論理的ではない気がします。

私は彼を好きか嫌いかというバリアを一旦除去して彼のビジネス戦略を見ることに価値があるとみています。彼の投資に対する先見性は常人の何倍も先を見抜ける力を持っています。また、問題が発生しても絶対にあきらめず、解決していく粘り強さに時として感嘆してしまうのです。

原発事故の直後、孫氏は再生可能エネルギー事業に巨額の資金を投じました。ITの人がなぜ、と思ったのですが、それは彼の独特のひらめきだったのでしょう。そして彼の投資は1年や2年といった短期の投資ではなく、10年単位である点においてそのビジネスが花開いたとき「あれ?これも孫氏の息がかかっているの?」ということになります。

アリババの株式を大量に所有するのも好例の一つでしょう。一部売却した現時点でも同社の27%ほどの株を持つ持ち株法適用会社であります。アリババは33兆円規模の時価総額でアップルの88兆円、グーグルの72兆円規模には及ばないものの数年で2-3倍ぐらいになれる成長力を維持しているお化け会社です。それが意味することはアリババのジャックマー氏との連携ビジネスがやりやすいのみならず、ソフトバンクのキャッシュカウ(cash cow=金のなる木)にもなるのです。私もアリババの株式に投資しているのは成長するのは確実だとわかっているからです。

今回、孫氏が運営する10兆円ファンドが発足しました。ただ、このファンドの出資者に日本企業がいないのが不思議でなりません。(シャープが入っていますが、シャープが日本企業として経営判断したとは誰も思わないでしょう。)そこに見えるのは圧倒的勝ち組になれば孫氏は出る杭ではなく、出過ぎた杭で誰も打てないとも言えないでしょうか?

ではその強さとは何か、ですが、一人でも行動するし、一緒にやるなら人を相当相手を選んでいる気がします。

「宝くじで1億円当たった人の末路」(鈴木信行著)の中に「孤独な人の末路」というテーマがあります。そこではSNSで友達がたくさんいる意味はあるのか、と説いています。その結論はSNSで群れるデメリットとして「孤独力を磨けない」、「同調圧力によるストレスで精神的に追い込まれる」、「年を取っても自分が何をどう感じていて何を欲しているのかわからないまま」とズバリ切り込んでいます。孫氏はその点においてメンタルが異様に強い気がいたします。

日本は相談して物事を進める社会です。それに対して起業家は多少の問題点には目をつむり総合的に判断できるチカラを持っています。そのチカラとは資金力をバックに常にリスクに挑み、ハードルを乗り越える精神力以外の何物でもありません。私が会議と合議制を良しと思わないのは発案者の粗削りならがらも革新的な発想を万人受けできる丸いアイディアに変えてしまうからであります。

好例を一つ。日本発信の世界を制覇するビジネスにラーメンがあります。ではこのラーメンですが、組織だってやった人はいるでしょうか?ほとんどが一店舗の頑固な味づくりからスタートしているはずです。その頑固さは中には「無理でしょ」というものも当然ありますが、きら星のような店が世界制覇をしているのです。

日本は組織力を強みとするところもありますが、それが弱みとなる場合もあります。個人的には世界のビジネスシーンで目立たなくなった日本企業はもっと野武士のような荒々しさをもう一度思い起こしてもらいたいと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

失敗がつきものの新規案件4

この10年強で新規案件や新事業を十数件検討、うち手掛けてモノになったのは5-6件位ではないでしょうか?一般的な指標からすると事業化成功率は高いのかもしれませんが、そこには理由があります。人件費がかかっていないからであります。

売り上げに対してコストを抑えることはどのような事業家ももっとも熱心に取り組む分野でありますが、インキュベーション(孵化)の頃は売り上げが上がらないため、損益分岐点に達しないことがしばしばであります。以前、指摘しましたが、起業して3年間赤字を耐えられるかが長く事業を続けられるか一つの重要な分かれ道となると考えています。

ではその経費の中で一般的に最も多く占めるのが人件費ではないかと思います。これが無ければかなりの確率で事業は黒字になるのではないかと思います。そこで私は基本的に個別事業には私の人件費を割り当てず、事業化が成功し、安定するまで人件費期待値もゼロとしています。

社長の人件費は高いものです。なぜ高いかといえばメインストリームの事業でそれなりの利益が得られているからです。そこに新規事業をするからと言ってひよっ子の事業に高い社長の人件費の何%かを振れば黒字になる方がおかしいでしょう。インキュベーションというのは孵化という意味ですから、雛になり、ある程度成長し、卵を産んでくれるまではじっと我慢を強いられるのであります。

事業をたくさんやっていると各事業から大なり小なりのキャッシュフローと利益が生まれてきます。これが社長の人件費になり、あるいは株主としての配当に繋がってきます。会社経営にはいろいろな経営者の思想や発想がありますが私は様々な事業から収益が上がるようある程度リスク分散をさせています。

さて、その新規事業、私も多くの失敗をしました。また、いま、成功している事業でも始めの3年間は事業の見直し、修正、手戻りなど計画段階の浅はかさを何度となく味わってきました。一つには事業遂行のためのスタッフへの期待と実際の仕事の展開が一致しなかったことが挙げられます。正直申し上げると起業して当初のスタッフが残るケースはとても少なく、多くの場合、何らかのスタッフ入れ替え戦が1年以内に起きています。

つまり、いくら計画段階でじっくり考えても知らない分野の起業とは本当に予想しがたいことが次々起きるとも言えるのです。となれば、計画はいくら練ってもその通り行かないとも言え、私は7割準備できたらさっさと事業を進めることにしています。戦略はあらゆることを考え、10割カバーしていますが、それをあるべき事業の姿として枠にはめ込むのは逆にリスクだと思っています。

今、東京で2軒目のシェアハウスの開業の準備を進めていますが、これも1軒目とは全く違ったコンセプトでの挑戦ですので数々の失敗をするのだろうと今から構えています。逆に言えば失敗することが当然であるという心構えがあるために多少のことが起きてもびくともしないとも言えるのです。

最近の事業で思うことは立ち上げに巨額の資金が必要なケースが増えてきている点でしょうか?そうなれば一般の人が起業できるチャンスはほとんどなくなってきます。また、どんな事業でもカバーしなくてはいけない分野、例えば経理、財務、人事、総務などは得手不得手にかかわらず避けて通れないものです。しかし、それらが出来るマルチタスクプレーヤーはそうそういるものではありません。

その場合にはやはり、リーズナブルな費用でヘルプしてもらえる人脈はつくっておくべきだとおもいます。例えば私の場合日本事業の税務処理は大学時代のクラブの同期の人にお願いしています。無理が利くというのが最大のメリットです。あるいは当地のマリーナ事業で人が足りなくなって明日からでも人が欲しいという状況になった際、普段交流のあるあの男が確か今、職探しをしていたな、と思い、声をかけたら一発で決まったこともあります。これらは起業家として問題にぶつかった時、どうそれを処理するのか、焦るのではなく、自分の持てる情報を最大限駆使するというのも大事だと思います。

失敗がつきものの新規案件ですが、そのリスクを低める方法は割とたくさんある、というのも事実です。ある技術や才能一本で勝負に挑む方をよく見かけますが、一番大事なのは持てる力をどう展開し、どう応用できるのか、その才能をマーケティングすることではないかと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

今週はカバーしたいキーワードが豊富な週だったのですが、まずはトランプ大統領に振り回された市場から見ていきたいと思います。

水曜日に370ドル下落したNYのダウ。総悲観論が渦巻き、第二のウォーターゲート事件などネガティブな話題に振り回されました。私はその時のブログで「過度の悲観論は避けたい」と記しています。事実、金曜日のNY市場が終わってみれば水曜日のボトムから200ドル以上戻した20800ドル台となっています。

但し、この騒動、一過性のものとも思いません。気になるのは金曜日にかけて再び売り込まれたドル。円ドルで見ると111円台前半なので何を、と思われると思いますが、ドルインデックスでは週間で2%ほど売り込まれています。

このドル安は来週のOPEC総会やトランプ大統領の中東訪問、NATO会議、G7という重要会議で何を発言するかで大きく振り回される公算があります。よって日本の株式市場も月曜日は安泰だと思いますが、火曜日以降は日々のニュースに振り回されることになりそうです。日経平均2万円奪取は、と聞かれても「あるかもしれないし、ないかもしれない」としか申し上げられません。それぐらい日本の市場は主体性がないとも言えます。

さて、東アジアの話題を少し。中国の「一帯一路」国際会議。習近平国家主席のワンマンショーで大いに盛り上がり、日本にも友好的姿勢を見せました。何故か、といえば秋に控える党大会での習体制の絶対的確立のために今は不必要な敵を作らないというポリシーがあるからでしょう。これも以前、指摘したとおりです。

アメリカとうまいディールをし、貿易問題で一発触発から世紀の大逆転劇となったのは習主席のディール巧者なのかトランプ大統領のはったりだったのか分かりませんが、習主席の思い通りになっていることは間違いないでしょう。こういう場合、日本は心情的には不満が残っても敢えて喧嘩を売ることもしないはずです。

では、話題の中心からやや熱が冷めている北朝鮮はどうなのでしょうか?強く感じるのは金正恩氏はバカではないという点です。人民のハートをあそこまで掴むほどのカリスマ性は外から見ればおかしいのですが、宗教がかっており高い判断力と実行力もあり一定の力量はあるように見えます。

以前、彼の行動が読めず「天才か無知無謀な若者か?」という記事の記憶があるのですが、天才かどうかはともかく、無知無謀ではなさそうです。では、彼の本当の敵は誰で目的は何なのか、といえば韓国との統一が目的でそれを阻止するアメリカをどうにかしたいという気がします。この項はまた別の機会に考察します。

最後に日本の政治。こちらもいろいろあるのですが、加計学園問題は森友と似た話の気がします。朝日の指摘する時間と参加者が特定された会議でのメモが何なのか、松野大臣は否定していますが、全くのウソならそこまで具体的な情報は出ないはずです。何かあるのでしょう。ただ、そのメモが仮にあったとしてもだからどうなのか、という次のハードルはまた闇の闇です。そんたくであるとすれば証拠はありません。

私はそれよりもそれを含め、ただただひたすら過激な姿勢で追及する民進党の姿勢に最近辟易としています。党首の癖が民進の議員にもうつったようで品のなさが目立ちます。強い言葉の暴力でしょう。あれは子供に見せないよう閲覧制限をかけるべきです。(笑) 見ちゃったなら子供に対して「ああいう言葉の圧力は良くないことだから学校ではしないように」と反面教師にすべきです。

まだまだいろいろ話題は尽きませんが、ネタは来週以降に残しておきます。

ではよい週末を。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

景気の安定巡行はどこまで4

発表された日本の17年1-3月期のGDP。年換算で実質2.2%成長と心地よい水準となりました。これで5四半期連続のプラスで次の4-6月がプラスであれば戦後最長記録に並ぶことになります。但し、いざなみ景気が02年2月から08年2月までの73カ月続いたこともあり、「戦後最長」とは何をもって表現するかによって変わってきます。4半期ベースでは05年から06年の6四半期連続が戦後最長記録ですが、これはいざなみ景気と重なっています。

さて、こう見るとバブル崩壊から失われた○○年と言われる割には今世紀に入ってからはいぶし銀の成長ぶりを遂げており、個人的には世界経済で衝撃が起きなければ次の四半期もプラスで行けるような気がいたします。今回の2.2%成長の原動力は輸出と消費。輸出はIT関連と自動車関連部品など「部品のニッポン」を謳歌しています。一方の個人消費の原動力はスマホや衣服と報道されています。

先日、用事があって表参道を通りかかった際、表参道ヒルズを覗いてみましたが、平日の午後だったのですが、上から下まで客が入っているのは飲食店だけで一般店舗は店員が手持無沙汰でありました。それ以外にも表参道にはセキュリティの人がドアを開けてくれるような店がずらっと並びますが、ルイヴィトンを除き、どこもがらんとしています。(ルイヴィトンやティファニー、コーチはバンクーバーのハイブランド街でも同様に勝ち組だと思います。)

一方、100均のダイソーに夕方行けば長蛇の列で一人、数点確実に買っていくことを考えると日本は小額をたくさん使う国なのかもしれません。つまり、レストランでもガストのような安い店を頻繁に使い、惣菜店で夕飯を買い、こだわりの焼酎や日本酒をちょっと飲み、ユニクロで服をそろえ、無印で小間物を買い続ける文化であります。極論すれば、月に500円を100回使うのが日本で、5000円を10回使うのが北米といった違いでしょうか?収入が伸びないから消費が伸びないと言われながらもそこそこ使っている気がします。

数年前の日経ビジネスに「共稼ぎ、忙しすぎて夕飯はコンビニでイートイン」という趣旨の特集がありましたが、忙しすぎることで時間をお金で買うことになり、その結果、本来意図せざるものへの消費(浪費)が増えているのかもしれません。言い換えれば「時間という見えざる手」で消費せざるを得ない状況が作り出されているとも言えないでしょうか?

北米では日本のようなコンビニがあるわけでもなし、外食は敷居が高い(もともと価格が高い上にチップがある)ので外食はイベント的なものであります。言い換えればスーパーでカートに一杯食材を買うのは家で食事をするのが原則であり、消費をくすぐる機会もそうあるわけではありません。

ここから類推するに日本の消費が伸びないと言われている原因は何処にあるのか、といえば大型消費が北米に比べて不活発なのだろうと思います。つまり、家とクルマ、更には家具や大型家電の買い替え需要です。特に家の買い替えが北米では一生の間に3-4回はあると思いますが、日本は一度買って終わりだと思います。土地神話の崩壊が最大の悪役ですが、外部からの人口やマネーの流入が少ない点も足を引っ張る原因だと考えられます。

では輸出はどうなのか、ですが、「部品大国ニッポン」という位置づけならまだまだ伸びしろはあるでしょう。なぜなら部品はロボットに依存した生産工程が期待できるため、人口減の日本でも十分対応できるからであります。

ニュースで「グーグルがスマートスピーカーを日本でも発売へ」とあります。もともとアマゾンが出していたものでマイクロソフトも追随します。これは今後、入力方式が音声に変わる劇的変化を引き出すきっかけになるはずです。例えば私も人がいない時や歩きながらの場合にはスマホへのテキストは音声入力に頼っています。圧倒的早さで間違いも少ないのです。

これが家庭に浸透してくれば応用範囲は無限でしょう。それこそ、一人住まいの老人がスマートスピーカーにしゃべれば家族なり介護してくれる人なりにダイレクトで連絡が取れるようにできます。このような機器は爆発的需要を生むことは100%確実で、そのような製品の部品を提供している限り下請けニッポンは統計上は安泰なのであります。

但し、日本から画期的新製品が出なくなって久しい気がします。高音質「ハイレゾ」も日本の「おたく」系ガジェットで終わってしまう気がします。それより家でネットフレックスを見ているとサービスや製品の創造力の違いを感じてしまいます。

景気指標は巡行でもドキドキする夢がないのはいくら戦後最長を目指すと言われても盛り上がらない訳であります。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

アメリカは混沌の始まりか?4

つい1,2日前までは恐怖指数が極端に低く緩み切っていたのが北米の株式市場でした。トランプ大統領が何をしようと経済は別腹で好調と信じていました。しかし、こうも簡単に崩れ落ちるのはなぜでしょうか?北米では今や、ウォーターゲート事件との対比が様々なメディアで行われています。そして一部の民主党議員が弾劾を叫び始めました。この声は今後、大きく拡散していくのでしょうか。

アメリカが選んだ大統領はデッドロックに乗り上げています。そしてはやりの「大統領弾劾」や辞任といううわさで振り回されるのでしょうか?市場はどう展開するのでしょうか?

まず、目先懸念されているのは2つの問題です。

一つはコーミーFBI長官の突如の解任の背景がフリン大統領補佐官のロシア疑惑の調査に関して「放っておけ」というトランプ氏の発言を司法妨害だとする声が問題視されています。もう一つはラブロフ ロシア外務大臣らとトランプ大統領が会談した際にトランプ氏が入手していたイスラエルからのシリアに関する情報を漏らしたという点であります。

前者の「放っておけ」は司法界でも意見が分かれるところですが、首にしたという事実は大統領の強権力とも言えるでしょう。世論が騒ぐ理由です。後者のシリア情報についても情報の共有なのか情報漏洩なのか言葉尻により全く意味合いは変わります。ここがもめる理由であります。

ではなぜ、今まで市場では見て見ぬふりをしていたのに突如、ダウが370ドルも下がり、ドルが全面安で対円では2円近く動いてしまったのでしょうか?

背景にはアメリカ経済の息切れが見えてきたことにあります。経済指標は雇用統計以外決して芳しくないもののトランプ経済政策に期待する向きもありました。しかし、オバマケアをどうにか葬りつつあるものの、減税プランへの道は遠く、やや目標を失いつつある感があります。

そこに「好きか嫌いか」完全に分かれるトランプ大統領はあまりにも多くの敵を作ったのですが、その中で絶対に味方につけるべきだったメディアを遠ざけたことで彼らは書き、世論の流れを作り始めたことで不人気に拍車をかけ始めたようです。

今回の問題はそれが外交問題、しかも両方とも「ロシア」という共通項であります。プーチン大統領は「何なんだったらラブロフとの議事録を見せようか?」発言していますが、これはアメリカ世論の分断化を図った上手な演技であります。

プーチン大統領にしてみれば外交素人のトランプ氏とはやりやすく、手のひらでコロコロ出来る感じなのだろうと思います。

さて、この状況の中で突如の円高になりました。どこまで行くのでしょうか?実はこのところのドル安傾向ですが、主要通貨バスケットの指数でみると年初をピークに確実にドル安になるチャートになっているのです。ところがドル円で見るとこのバスケット指数にほぼ沿っていたのですが、4月中旬から突如乖離し、先日114円台を付けるほどの円安になっていました。これは技術的に補正される可能性が高く、個人的には通貨バスケットとの乖離が補正される105円程度までの円高は目先、覚悟かな、と思っています。

特に25日のOPEC総会に向けて原油が上がる傾向が強まり、ユーロ圏も選挙が終わり、とりあえず落ち着きを取り戻したため、ドルが売られても大丈夫な状態にあると言えます。6月の利上げ予想も62%まで下がってきています。言い換えれば為替はドル安になる引き金をトランプ氏が引いただけ、とも言えないでしょうか?

トランプ氏への不信感は今後更に増す可能性があります。それ以上に内部情報が「ダダ漏れ」状態である点において機密性が極めて低い点は要注意です。これは政権内部者がメディアにリークしているという意味ですが、トランプ大統領が裸の大様になりつつあるとも言えます。トランプ氏に心の底から忠誠を誓う人がほとんどいないのかも知れません。それぐらいアメリカはドライで身替わりをしやすくして保身するスタイルになっているとも言えます。

こうなると他国もアメリカとの外交は不活発にならざるを得ません。大いなる損失であります。問題は経済と政治がディタッチ(切り離し)可能かどうかですが、大統領を無力化することは可能でしょう。共和党もすでに一枚岩ではないことを考えれば過度の悲観論は避けたいものです。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

高等教育無償化と偏差値のはなし4

安倍首相が憲法改正の一つの名目として高等教育無償化を掲げました。「おやっ?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?私も唐突感を持ちました。そんな教育の無償化とその教育の絶対的指標である偏差値について考えてみたいと思います。

まず、教育に関する憲法は26条でその第2項に「すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。」という定めがあり、この議論の原点になります。高等教育=大学と捉えれば大学を義務教育化するならば憲法改正は必要ないことになります。義務教育は教育基本法などで定められているからです。

では首相発言の真意は何処にあるのか、これは推測ですが、別目的の憲法改正議論の中で教育を緩衝材的に入れたような気もしますが、敢えて言うなら、高卒と大卒の生涯年収格差を捉えたのかもしれません。つまり、国民平等に生まれたのならば家庭の懐具合で高等教育をあきらめなくてはいけない子女をなくす、というやや政治的背景が考えられなくもありません。

しかし、ちょっと待てよ、と思うのはなぜにして誰でも大学を出なくてはいけないのか、であります。「大学は出たけれど」という映画が昔ありましたが、大学に行く基本的思想は終身雇用だと思うのです。「良い大学、良い就職口=一生面倒見てくれる」ではなかったでしょうか?しかし、今や、終身雇用を信じる現役族は少ないでしょう。一つには会社の将来は見通せないこと、もう一つは自分の人生をその会社と共に固定化させることに抵抗があるからです。

塾で子供たちと接触しているとあまり勉強熱心ではない子たちがいやいや勉強させられていることを体感しています。しかし、その子たちは通信簿が全部均等に悪いわけではなく、2ばっかりなのに一つや二つ、4とか5があったりします。私は本来であればそのような才能を見出し、好きなエリアを深堀させればよいと思っています。別に大学に行かなくても素晴らしいスキルを磨けます。

しかし、親は「どうにか普通高に」「将来は無名でもいいので大学に」と懇願し、模試と偏差値との格闘が始まります。この偏差値ですが、「合格圏内」とか「合格確実」といった模試での結果で親や子を一喜一憂させる魔物であります。ではこの学校の偏差値はどうやって決まるのでしょう?

割と簡単に出ます。ある高校の合格者のすべての偏差値を調べ上げ、最低成績の合格者の偏差値をその学校の偏差値としています。つまり、偏差値60の高校があれば60が足切りラインということになります。ならば高校の合格者のすべての偏差値はどうやって調べるのか、といえば今はやりのビックデータのようなものなのですが、要するに模試の会社がそのデータを持っており、それを分析しているだけであります。かなり機械的に算出できるといってよいでしょう。

ここで気が付いてもらいたいのはこれは学校の人気ランキングであってその学校に行ったあとのことを何ら保証するものではないのです。では学校はどうやって人気ランクを上げるかといえば高校なら国公立大学合格状況やスーパー グローバル ハイスクールの認定かもしれませんし、大学なら就職や知名度が影響してくるでしょう。そして受験生が増えれば偏差値の上昇につながります。(株価と出来高の関係と同じです。)

例えば一部の高校や大学がスポーツに異様に力を入れるのは知名度向上であります。箱根駅伝などはその典型で大学にしてみれば学生を広告塔にしているわけです。そして多くの受験生は知名度が高いところを望む傾向があります。学生の人気企業ランキングも上位はほとんどが「BtoC」です。2018年度の人気企業ランキングは1位ANA、2位JAL(学情の調査)というあいも変わらずのミーハーぶりが見て取れるのです。

つまり、今の教育は人気ランクに基づき、親も子供も振り回されているといってもよく、それを憲法改正してまで高等教育無償化にするというのはおかしいと思っています。どうせ無償化するなら小学校入学前、つまり、保育園と幼稚園の無償化を優先した方がはるかに理にかなっています。それこそこちらを全入体制にすべきなのになぜかちぐはぐな感じがしないでしょうか?

本来であれば高校や大学がその教育方針や進学/就職をベースにした査定を受けるべきです。上場企業は決算とそれに伴うアナリストから厳しい質問を受け、一定の評価を受けます。株価や格付けもあります。私は学校もそれが必要だと思うのです。何もわからない親や子供が人気だけで振り回されるのはまるで客観性を持ちません。

まずはこのあたりから手を付けるべきではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

反面教師としての東芝4

時々お伝えしている東芝問題。なぜ、私は飽きもせずにこれだけネタにするのかといえば他人事ではない気がするからです。巨大企業の経営、そのかじ取り、取締役会と経営判断、会計士、銀行、提携ビジネス、リストラなどこれほど多くのエッセンスが詰まった問題はそうあるものではありません。

そしてあれだけの大企業にあちらこちらクラックが入り、崩れていく様子は自分が経営者ならどうするだろうか、というシュミレーションを含め、学問的にも意味がありますし、それ以上に日本企業が同じ間違いを繰り返してもらいたくないが故の継続的スタディ案件だと思っています。

さて、12日の「今週のつぶやき」でもお伝えしたとおり15日に東芝は17年3月期決算概要を監査法人のお墨付きなしで発表しました。決算短信もありません。決算短信とは自主的なもので監査人のお墨付きを必ずしも要するものではありません。但し、投資家の利益を考え、上場会社としてなるべく簡潔でエッセンスとなるものを一定様式のもと、発表するものです。今回はそちらをなぜか省いています。

形の上では昨日の決算概要発表が直ちに東証の規定に反するものではないにせよ、由々しき事態であることには変わりありません。そして会計士関係でいえば有価証券報告書だけは6月末までに出さねばなりません。(たしか一度だけ延長が許されているはずですが。)しかし、ここまでくると相撲でいえば土俵際まで追いやれています。そして単なる押し出しで済むどころか、下手をしたら土俵から落ちて悪いところをぶつけてしまう危険すら出てきています。

確定していることは8月1日付で東証2部降格です。そして上場廃止になるシナリオは現時点で2つ。一つは18年3月期の決算で債務超過を解消できないときの一発退場。もう一つは前回の不正時から特設注意銘柄としてその経営等の是正とその改善プランの提出を求めていましたが、それがクリアできず、3月に管理銘柄になり上場の妥当性について審査が進んでいます。この審査で上場維持が不適切であると認められた場合でも上場廃止になります。

多分、メインバンクは上場を維持するため八方手を尽くしているはずです。メインバンクという意味は東芝本体はそれに尽力するどころではなく、分業しないと手が回らないとお見受けできるからです。

少なくとも上場廃止リスクを低減させるため、東芝の半導体部門(東芝メモリ)を第三者に高値で売却したいところでありますが、協業関係にあるウエスタンデジタル社からちゃちゃが入りました。ここでも余計な労力を使わねばなりません。オマケにうまくいっていた同社との関係が改善不能なほどの不信感となってしまいましたが、これほど八方ふさがりの会社も珍しいものであります。

まだまだ東芝の抱える問題は多いですし、今後も出てくると思われます。攻めの経営がほとんどできず、守りを3年ぐらい続け、その間の崩壊を止める術もありません。

何故、ここまで経営が崩れてしまうのでしょうか?そもそも大企業経営とはこれほど柔なものだったのでしょうか?同社には多くの優れた経営者と社員が集まっていたはずではないでしょうか?

私が思うに根本的な「愛社精神」がなかったのではないかと思います。社員は東芝という傘だけがほしく、一定水準以上の給与をもらい、安定感を堪能することで本当の意味での「チャレンジ」を忘れてしまったのでしょう。役員になれば上に上がるための派閥や保身にも精力を傾けるでしょう。では誰が会社を守ってくれるのか、といえばメインバンクと株主という甘えがあったとみています。

メインバンクとはいざというときに一緒に汗を流してくれる銀行のことです。東芝の金屏風である銀行への過度の依存体質は否定できないでしょう。そして見せかけだけの功績の連続です。なぜそうなるのか、といえばサラリーマン社長のはかなさなのかもしれません。

日本独特の取締役会での決議という集団合議性は極端にそれが強くなると決定する内容が丸いものになりやすい上に派閥間の事前の根回しなど大変な準備が要求されます。一方で銀行も人事ローテーションの中で任期中の数年を無事過ごせればよいという責任転嫁型のスタイルが見受けられます。何かあっても「私は関係ない」と言い切ることが銀行での世渡りであります。つまり私からみれば企業も銀行も実に面白くない経営をしているように見えるのです。

私が時々名前を挙げる孫正義、柳井正、永守重信氏らはカリスマという名の圧倒的経営指導能力を持っている点が強みです。一方でその経営者がいなくなったらどうなるのか、という弱みも持ち合わせます。その代表例が自動車のスズキの鈴木修氏やセブン&アイの鈴木敏文氏らのようなカリスマ経営者が辞した後の経営の行方であります。

それ故に企業は強い後継者を育てなくてはいけません。ただ、日本の場合「創業者の意図」が社風として脈々と引き継がれる点において強い後継者を望まないところがあります。ユニクロの社長に一時君臨した玉塚元一氏との確執が好例でしょう。出光のトラブルもそうです。

日本型の経営はある意味、大変革をしないといけない気がします。まずは名刺の順番である社名、部署名、肩書、氏名を欧米のように逆さに出来るよう、社員一人ひとりの自覚を植え付けなくてはいけないと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

欺瞞こそ現代の戦争か?4

ジュリアス シーザーを読んでいると紀元前の話にもかかわらず英雄、独裁、暗殺という欧州の戦争の歴史のエッセンスを感じます。いわゆる戦争とは武器の進化こそあったものの多くの兵士を動かし、領土を占拠するスタイルが主であり、将軍様の実力と民の圧倒的忠心の中で世の勢力は決まっていたといっても過言ではないでしょう。これは日本の歴史でもほぼ同じことが言えます。

ところが第二次世界大戦で原爆が使われ、核の脅威が叫ばれるようになると圧倒的な支配力がなくても勝負ができるという新たなる時代の幕開けになりました。更に進化したのがテロリズムだろうと思います。ごくわずかの人間が民を恐怖のどん底に追いやることがごく普通にどこでも起きる時代となったのです。自爆テロのニュースはあまりにも頻繁で人々の関心も薄くなっています。

そんな中、最近、新たなる手法が世の中で急速に芽生えています。一つはフェイクニュース、もう一つはサイバー攻撃であります。

フェイクニュースは選挙などの際に相手方を貶める手法としてごく一般的に使われるようになりました。アメリカ大統領選でもフランス大統領選でも何らかのフェイクニュースによるマインドコントロールがあったようです。

日本ではキュレーションサイトが問題になりましした。私が思うこの問題のポイントは受信者側の「お手軽感覚」なのだろうと思います。急速な情報化時代で人々が目にする情報量はかつてないほどになり、処理不能状態になっています。そのため、人々は多くの情報を「端的に」「要点だけ」欲しいと思うようになります。細かい内容や条件は無視し、「結局どういうことよ」という結論を急ぐことがフェイクニュースで騙される結果に繋がっていると思われます。

現代社会において情報とは人間の基本欲求に新たに加わったなくてはならないものと化しています。私を含め、一日たりともネットがつながらなければ仕事もできず、イライラし、不安になる人は多いでしょう。電車の中でどれだけ多くの人がスマホをいじっていることでしょう。エレベーターの中で必死にテキストする人は洋の東西を問いません。

ではサイバー攻撃。これも入り口があってのサイバーであります。かつて城は相手から攻められにくく作りました。これは入り口をコントロールするという意味です。ところが今のサイバー攻撃とはとにかく多数に一斉に攻撃を加えることにより入り口を見つけ出すという考え方です。つまり、防御するにも限られた入り口だけを監視する時代からすべての関与者が同等の管理レベルを持たねばならないのです。ところが人間、クローンではありませんから必ず隙はあります。わきが甘く、うっかりしており、まさかと思うことが年中起きるでしょう。敵はそうやって城の中に入るのです。

かつての戦争とは軍人が軍人としての紳士協定の中で戦いが進みました。それがいつの間にか、非軍人をも巻き込む形となり、現代では一般大衆がサイバーやフェイクニュースという戦争の危機にさらされているといってもよいでしょう。

IoTなどが普及すればサイバー攻撃をする側としてはより破壊する機会が増えることになり、世の中を混乱に陥れ、資金を得、より凶暴になってくるかもしれません。

これを防ぐ方法は何処にあるのか私には即答出来ません。但し、自己防衛することは可能です。ネットと繋がっているIT機器と繋がっていない機器を別々にして「情報の金庫」を作る方法もあるでしょう。

フェイクニュースはどうするのか、ですが、私はレベルの高い情報を取捨選択することなのだろうと思います。そして自分で考えることだろうと思います。最近のネット情報はいかに短時間ですべての情報が習得できるか様々な工夫が施されています。そうなると時間をかけて分厚い図書を読まずして誰でも評論家になれるでしょう。しかし、それは情報に踊らされているとも言えるのかもしれません。良質の情報を自分できちんとかみ砕いて吸収することこそ、自己防衛の基本中の基本なのでしょう。

人を欺くことを欺瞞(ぎまん)といいます。我々は騙されやすい新たなる戦時下にいることだけは認識しておくべきでしょう。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

投資をしよう!4

日経に「成長しなきゃいけないの?」という記事があります。衝撃的です。記事の中で経団連の榊原会長がこの言葉に嘆きます。「1番が節約、2番が貯蓄。海外旅行やテレビ、車を買うとは誰も言わない」。これにはさすがの私も固まります。

今の多くの若者は成長を忘れてしまいました。歌を忘れたカナリヤと同じです。いや、若者だけではなく、大半の日本の方はそれが忘却の彼方となっています。

まず、成長を身近に感じられるのが預金利息です。かつては普通預金でも数%ありました。国債で10%の利回りなんていう時代もありました。が、今では0がいくつつくのかわからないぐらいの低金利になりました。これではお金が成長しません。

給与はどうでしょうか?最近、安倍首相が熊のようにベアベアと言っているので大手企業を中心に給与が上がるところもありますが、派遣社員の給与は上がったでしょうか?給与所得の人で余裕しゃくしゃくという方はほとんどいないと思います。

所得があった人約5600万人に対して一般的な給与所得者は4300万人。この大半の方は少ない給与、増えない給与をやりくりして切り盛りしなくてはいけません。投資の余裕などあるわけありません。仮に余裕があったとしても「リスクがあるものにお金など入れられるわけがない」のです。

では自営業者はどうでしょうか?一般的な自営業の損益計算書は普通の発想と違います。(売り上げ)−(仕入れ額)−(経費)=自分の取り分(=報酬)であります。一般的な経理の場合には自分の報酬は普通、経費の中に入っているものですが、自営業者の発想はそうではなくて最後、余ったのが自分のもの、であります。例えば「今月はちょっと忙しくて収入が多かったからルイヴィトンの財布を買っちゃった」という人が身近にいるのですが、それはこの発想が根底にあるからです。

では世紀の借金王、孫正義氏はなぜ、あれほど巨大な帝国を築いたのでしょうか?発想としては彼の場合損益計算書ではなく、キャッシュフローを中心に捉えていると思います。(アマゾンのジェフペゾフ氏も同じです。)孫氏にしろ、ペゾフ氏にしろ事業は当初巨額の赤字になりがちです。それは巨額投資に対する償却費が重いからです。ところがお金で見ると初めに投資をしているのでキャッシュフローは潤沢になります。このギャップがポイントです。

大きな会社に成長できるか、小さいままでとどまるかはキャッシュフローを自分の給与で吸い上げてしまうのか、再投資するのかで乗数的変化をもたらします。日本の場合は金利が極端に低いので借りられる限りおいて「借り得」となり、それを再投資に次ぐ再投資で廻せば何サイクルかのちには損益もプラスに転換し、莫大な利潤を生みながらキャッシュフローも回ることになります。孫氏の場合は収穫期に入っていますし、ベソフ氏やテスラのイーロンマスク氏等はまだまだ投資を続けることで会社の収益が見た目、低迷しているのです。

飲食店や物販店の店舗展開する場合でも同じです。5−6店舗目から急速に資金が回りだし、多店舗展開の入り口の切符を手に入れることができます。ただ、このポイントは5−6店舗まで増やすだけの成功したビジネスなのか、それほど儲かっているのか、将来性があるのか、という点が加味された結果であることに留意が必要です。

成長しやすい一つのツールが株式やFXでしょうか?しかし、それらの投資が難しいのは継続性であります。つまり、安定的に勝ち続けるモデルがあればいいですが、出入りの激しい投資結果では成長戦略にならないのです。私が北米の株式市場を通じて行っている戦略は高配当銘柄に7割の資金を突っ込む、であります。バフェット氏と同様、長期的に高配当をとり続け、その配当金を更に投資に回すことで複利効果を生み出します。北米には高配当銘柄は今でもざらで年10%の配当はまだまだあるのです。10%を複利で廻せば10年後には元本が2.6倍になります。これが成長なのです。

言い換えれば努力して実った果実は食べず、来年の為に更に種をまくということです。では給与生活者はどうすればよいのか、ですが、私は自分に投資したらよいと思います。知識や専門性を磨き、会社の中でランクアップや別の会社に移ることになった際に自分のプロフェッショナリズムを売りにできるようにすることしょう。多くの被雇用者は会社の中の便利屋になっていることが多くないでしょうか?ちやほやされて「さすが○○さんだね」とおだてられて踊っているようではだめです。本当の自分を磨き上げることが将来への道のりだと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

新聞の社会面をにぎわす話題は少なかったかもしれませんが、個人的には興味深いニュース山積だった一週間でした。

まずはマーケットのおさらいと今後の見通しをさらっと。

日経平均はいよいよ20000円越えか、と期待が膨らんだのですが、あと10円足りず、その後、再び、調整に入っています。企業決算でトヨタが冴えなかったことで盛り上がりを欠いたこともあるかもしれません。為替も115円台は遠く、週末は再び113円台でとどまっています。

株価はムードに左右されることも多く、アメリカの株価が堅調であればまだ雰囲気もよくなるのですが、そちらも今一つ足踏みが続いています。アメリカの場合、多くの第1四半期決算発表は終わってきていますが、現在開示が進む小売業が業績散々な状態で株価押し上げには雰囲気が悪すぎます。一方であまりニュースにはならないですが、アップルなどIT銘柄は最高値更新をしています。

では今後の見通しですが、原油価格が25日のOPEC総会を控え、60ドルを目指す動きと予想する向きがあります。あながち嘘でもない気がします。もう一点、6月のFRB利上げ予想確率が数日前まで80%を超えていたものが経済指標悪化で60%台まで下がっています。これによりドル安で資源価格が上昇しやすいバイアスがかかるとみています。では円が上がるのかといえばそれも怪しげで結局のところ、一進一退の膠着相場かもしれません。

さて、アメリカが冴えない本当の理由とはトランプ大統領の歴史に残るかもしれない大疑惑事件の幕開けだからかもしれません。日本の方にはあまり興味ないと思いますが、FBIのコミー長官をこのタイミングで突如、首にしたトランプ大統領。その真相はロシアコネクション追及をかわすためなのか、という噂でもちきりとなっています。

かつてアメリカで大統領を辞任したのはウォーターゲート事件のニクソン大統領のみ。今回のトランプ大統領の言動は何時もの通り揺れており、国民の信認は更に下がる可能性があります。サザンオールスターズの2枚目のシングル曲だった「気分次第で責めないで」に「気分次第でしゃべらないで」と「気分次第で首にしないで」を付け加えたくなります。

それでもアメリカの景気が悪くならないのは経済と政治が分離していると同時に「辞任してほしい」と思っているアメリカ人が相当いるからなのでしょう。今回のFBI長官解任事件の混迷度が高まれば高まるほど国民は期待に胸を膨らませて「トランプ スキャンダル ラリー」なる株価急騰があってもおかしくない国でもあります。

月曜日の日本は東芝の話題で再び盛り上がることになりそうです。会計士のお墨付きが貰えず延期していた決算発表ですが、結局会計士と修復不能の関係に陥ったようで何も出てこないため、自主決算発表、決算短信を行うと報道されています。

東証の堪忍袋は何処まで、ということが注目されるはずです。ではなぜ、東芝に優しい対応が続くのか、という話は過去から様々な理由が言われてきました。日本郵政上場時で元東芝の西室さんの功績を安倍首相が評価したからとか、ウエスチングハウスとは縁が切れないからだとか、銀行団の貸し込みが大きく、大きすぎて潰せないという論理もあるでしょう。

しかし、最大の理由は福島原発の管理だと思うのです。これをやっているのが東芝。よって彼らの組織力がなくなると東電が困り、政府が困るというストーリーがあります。私はずっとこれがトリガーだと思っています。

東電は異様に儲かる成長力NO1の会社になるべく、ばく進する予定ですが、理由はその儲けで国に借金を返すためです。電力自由化になったにもかかわらずさっぱり競争状態にならないのも東電が経済産業省にしっかり守れらており、自由化しても東電に勝てないからなのです。そしてその東電大成長作戦を遂行するにあたり東芝はなくてはならない原発処理会社という位置づけだと私は見ています。

ゴールデンウィークも終わり、この一週間はいつもより長く感じた方も多いのではないでしょうか?大騒ぎした北朝鮮問題もどこかにすっ飛んで行ってしまいました。次はどんな話題で盛り上がるのでしょうか?日本は本当に週刊誌がよろこぶ話題に事欠かない国であります。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

小池都知事の大盤振る舞い4

「都、火種残す全額負担」(日経)、「自治体と温度差、薄れた小池色」(産経)、「五輪仮設、追い込まれた小池知事 官邸や他知事が包囲網」(朝日)…。

小池都知事は安倍首相との会談を踏まえ、オリンピックに関連する他府県の仮設費用についても都が全額負担するという「ご英断」を行いましたが、マスコミは各紙、首をかしげています。この問題、私から見れば詰将棋で追い込まれた「小池棋士」と言ったところでしょう。

このブログをお読みの方は東京都や近接県にお住まいの方だけではなく、世界各地から読まれていると思いますのでこの話題にあまり興味を持たれない方も多いと思います。私も大阪で維新が話題になっていた時、関西でなんか面白いことがおきている、ぐらいの感覚だったと思います。

ですので小池さんの話題を時々このブログで振るのはやや気が引けます。それでも書きたくなるほど面白いと思うのは孤軍奮闘する小池知事をサポートする都民ファーストの会や元塾生や都民の熱狂的ファンに取り囲まれる構図に対して都連自民党との距離感、平静を装っているが実は一番強者である官邸と安倍総理という三位一体のゲームが進行するからでしょう。7月の都議選という目先のゴールに向けて誰がどこでどのような駆け引きをするのか、都民のマインドはどう変化するのか、非常に興味深いのであります。

では今回の「ご英断」の背景ですが、もともとの五輪誘致に関して組織委員会、国、自治体間の費用負担の取り決めが緩かったことにつきます。このために新国立競技場問題や小池知事就任直後の一部開催地の変更への試みなどの問題が生じたのはご承知の通り。更には築地移転問題も背景には道路という五輪関係費用問題が絡みます。

そして、このゲーム、結局東京都が主催者なんだから東京都が負担しなくてはいけないという落としどころがある点がポイントであります。かといって今更、やっぱり誘致しなければよかったとも言えません。こうなった以上、費用対効果を最大限に引き延ばすことに注力した方が賢いと思います。

タイトルの「小池都知事の大盤振る舞い」はもちろん、知事の本望ではありませんでした。が、安倍首相が「いい加減にせよ」と決断を急がせたことで知事はほぼ無抵抗に費用負担を決意したのでありましょう。

当然、これは都連自民党にしてみれば突き上げをする最高のネタであり、共産など他党とも連携して「なぜ、勝手にこんな約束をした」とするはずです。これも全部想定されているシナリオで7月の選挙で都自民党が有利な展開をする下地でありましょう。

では官邸は小池知事をどうしたいのか、ですが、個人的には言葉は悪いですが「傀儡」にしたいのだろうと思います。経済規模的に他の道府県を圧倒しているのみならず、官邸が存在するのも東京都だという認識の上で官邸と都のラインに「濁りがないようにする」のが本望なのでしょう。

実際に逆らうとどうなるのか、を見せつけたのが沖縄県への姿勢でありますから他国における連邦制の州知事のような圧倒的権限を持っているわけではない都道府県の知事は結局江戸幕府下の大名と同じということだと思います。

今回のニュースで私が注目したのは「決められない、止められない、時間切れで殿がお怒り」なのだろうと思います。これは小池知事のアキレス腱。都民がどう思うか、大本命、「豊洲VS築地」という判断にも当然ながら重くのしかかる知事への衆目でありましょう。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

トヨタの憂鬱4

私の会社のレンタカー部門。人気のあったレクサス(日本未発売のES)からベンツのC型に近く変更することにしました。海外におけるベンツの圧倒的ブランド力は半端ではなく、レンタカー業としてはやむを得ないのかな、と思っています。

多くのレクサスを借りてくれたお客様からは「初めて乗ったけどいいねぇ」と前向きのコメントをたくさん貰いましたが、心を完全に許しているようには聞こえませんでした。但し、確実に言えることは品質は素晴らしくよく、非の付け所がないと申し上げておきます。成績優秀でまじめなクルマという感じでしょうか?日本人のクルマづくりそのものであり豊田章男氏の性格がにじみ出ています。

バンクーバーで車を運転しているとそれこそクルマの品評会のような状態なのですが、トヨタのクルマが目立たないのはなぜでしょうか?レクサスは確かに多く、また、どの車種にも統一された精悍なフロントグリルが目に付くのは確かなのですが、トヨタブランド車となると埋没します。

自動車産業が成熟化したと同時に顧客も成熟化し、いろいろなクルマを乗り継ぎ、自分のスタイルを持ちつつあります。そうなると主張するクルマが欲しくなるのは当然です。SUVでないと絶対嫌だというわがままな客もいるし、ハイキングに行くためのスペシャリティカーが欲しいという人もいます。ランボルギーニやフェラーリなんてごろごろ走っています。

そうなるとやはり尖がったクルマが欲しいところなのですが、これは社風なんでしょう、トヨタにそれを求めるのは無理というものです。

発表された18年3月期の決算予想は純利が18%減で2年連続の減少となる1兆5000億円であります。トヨタショックといってもよいでしょう。

個人的には長年そんなにファンではなかったのですが、ここにきてトヨタは踊り場を迎えたかな、という第三者的思いがあります。

つまづきの一つ目は燃料電池のクルマに期待が高すぎたこと、二つ目にそれに伴う電気自動車の将来性を甘く見たこと、三つ目にマーケティング的に中流層にターゲットした顧客層が飽きを感じていることやブランディングのイメージがわかなくなったことが挙げられます。(北米ではカローラとカムリのイメージが強すぎます。)ハイブリッドがカリフォルニアの環境基準で評価されていないこともあるでしょう。

日経ビジネスに長期連載で「トヨタ生産方式を作った男たち」(野地秩嘉著)が掲載されています。既に連載50回を超えている大作です。が、トヨタ生産方式など技術のトヨタ、品質のトヨタのこだわりは分かるのですが、その次が一向に出てこないところに一抹の不安すら感じるのがこのノンフィクションの話であります。

私ごときがこんなことを言ってはいけないのですが、中国には「ありえない」と思われるような車がどんどん販売されているようです。観音開きにガルウィング、運転席や助手席が180度回転してテーブルが出せるなど、なるほど、面白いと思わせるものが出ています。もちろん、そんなもの、比較にならないと一蹴されると思いますが私はそのチャレンジがなくなったのが日本のクルマのような気がします。

売れそうな王道のクルマをひたすら作り続けるのは商売としては成功なのかもしれません。しかし、今の社会がある日突然、急展開するのも事実です。日産が「ノート」でガソリンを電気に転換するレンジエキスパンダー方式のクルマを昨年10月に販売、今年の日本の販売ランキングは1月から4月がそれぞれ、1,2,1,3位であります。いわゆるトヨタの販売力を考えるとこの日産の成績はこのランキング以上の評価に値するものだと言わざるを得ません。

個人的にはトヨタに野性味を持たせてほしいと思います。自動車レビューで100点を取らなくてもいい、好き嫌い分かれるけど挑戦したというクルマが欲しいですね。個人的には年寄りが助手席や後部座席に乗るのがとても億劫そうだということに気がつけばもっと乗り降りしやすいクルマを作るなど知恵はあると思います。

ところで最後になりますが、クルマの話ついで恐縮ですが先日も91歳の高齢者が高速を逆走したようです。これを防ぐ方法、私ならカメラを出口に逆向きにつけ、車が逆走した時点で高速の出口に踏切のようなゲートが降りるか逆走車警告サインが出るようにしたらよいと思います。こんなもの、ものすごく安くできるので数があってもコストは知れています。クルマのインフラも時代と共に見直さないといけないということでしょう。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

新大統領の韓国で何が起きるか?4

文在寅大統領が誕生しました。メディアはこぞって記事を並べていますが、私は今回はあえてそれらの記事から距離を置いて自問自答してみました。どんな影響力があるのか、そして何が起きるのか、であります。

この問題にはあまりにも多くのエレメントがあります。そして今回、北朝鮮問題では陰に隠れていた韓国という主役が舞台にいよいよ登場しそうであります。

私がキーになると思われる本件のポイントは以下の通りです。
 )鳴鮮はどうしたいのか、そして周りの国は北朝鮮をどうしたいのか?
◆|羚颪肇▲瓮螢はどういうお約束になったのか?
 韓国はどんな国づくりを目指すつもりなのか?
ぁ|羚颪歪鮮半島をどうしたいのか?
ァ.蹈轡△亘楫錣亡悗靴謄曠錺ぅ肇淵ぅ箸砲覆襪弔發蠅覆里?
Α‘本のボイスは何処まで届いているのか?

つまり6ヵ国協議をする国々の顔と虎視眈々と狙っているその本心が全ての国でバラバラであるように見えるのです。言い換えれば最悪の事態にあります。何故か、といえば取りまとめる国がいないからであります。これはかつてないほど危険、かつ、無法地帯にあるとみています。「半島の危機」を地で行くような形となりそうです。

この複雑怪奇な関係を分かりやすく考えるには失礼だとは思いますが、クラスメートの人間関係に例えると案外わかりやすいかもしれません。

北朝鮮の金君 アメリカの気を引きたい一心、ちょっと目立ったことをするやんちゃ坊主。
韓国の文君 昔喧嘩した北朝鮮に「ごめん、俺が悪かった」とやり直しの為に大統領の首まで挿げ替えたと猛烈にアプローチ
中国の習君 金君に耳元から「俺たち、昔から仲良しだよね」と冊封という腐れ縁と「言うこと聞かないならわかっているだろーな!」というアメとムチで迫ります。
アメリカのトランプ君 金、をうるせー奴だな、と思いながらも「俺が会えば答一発だぜ!」と大ぼらを吹きまくる。でも遠い国の話だから内心「面倒くせー、習の好きにしてくれよ」という姿勢がありあり。
ロシアのプーチン君 こういう時は3歩下がってぐちゃぐちゃになってから強そうなところにつくのに限る、と要領のよさで静観姿勢。
日本の安倍君 こういう時を利用してやっぱ、自分の身を固めるかと「憲法改正しようよ」と自国の政治戦略を優先。

アメリカのボトムラインは核さえなければそれ以上何も言わないという気持ちです。これは大統領立候補の演説の際の在日、在韓米軍の費用問題発言につながるわけで「金が貰えないならさっさと止める」という風にしか見えません。よって朝鮮半島が統一されれば在韓米軍はなくなるでしょう。但し、中国の膨張を防ぐために日本の駐留は強化するとみています。

朝鮮半島が統一されるかはまだ時間がかかる事項だと思います。但し、韓国の経済が思ったほど悪くないので今後中国との関係を改善すれば韓国は割と平静を取り戻し、真剣に北朝鮮との関係回復を目指す気がします。

この一連の流れで一番損をするのは日本だとみています。北朝鮮との交渉事は凍り付いたまま、韓国とは外交交渉は今後、極めて厳しくなります。中国は今は日本いじめをしませんが、そのタイミングは虎視眈々と狙っています。つまり、好かれない日本は東アジアと明白な一線が出来る一方、ビジネス関係だけは更に進化し、外交と経済でまるで違う対応を取ることになりそうです。

では日本はアメリカにどこまで頼れるのか、といえばトランプ大統領のアメリカは「昨日の約束は昨日までの話」となるタイプですので政治主体ではなく、ビジネス主体で取り込んでいくしかないと思います。アメリカとのFTAの話が出ていますが、やるならさっさとやった方がよいと思います。

日本の本当の同盟ラインは太平洋ラインとなりますので台湾、フィリピン、インドネシアあたりとの関係強化がナチュラルではないかと思います。その延長からすれば日本がロシアとの北方の問題を解決することは外交戦略的優先度は最優先と考えています。

韓国との慰安婦問題はまた別の日に触れたいと思いますが、文大統領は日本と再交渉は望めないとみています。選挙戦の良いターゲットになっただけで実際には国際世論の反発を食らう禁則であります。

北朝鮮はしばらく、弾道ミサイル実験はお休みする気がします。今後は外交ルートのニュースが忙しくなってくるかと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

国家のトップ選びに見られるトレンド4

フランスでマクロン氏が大統領になりました。予想通りでありますが、改めて見るとやっぱり若いですね。39歳。諸外国で相当若い国家元首が生まれることがありますが、自分の歩んできた人生と比べて何が違うのかと考えてしまいます。カナダのトルドー首相も43歳で首相になりました。トルドーとマクロン両氏の共通点はハンサムだということでしょうか。これは私には叶いません。

国家のトップのスタイルは一定年齢の威厳あるスタイルから若きエリートに将来を託すように変わってきた傾向があります。また、経験がなくても大統領になれるという点ではトランプ氏、マクロン氏が挙げられるでしょう。

女性のトップが生まれないという点も注目していた方がよいかと思います。弾劾で失職したブラジルのルセフ、韓国の朴両大統領を筆頭に衝撃的負け方をしたヒラリー クリントン、一躍世界の人に知れ渡ったが、大差をもって負けたフランスのルペンの各氏はなぜ、ダメだったのか考える必要があるでしょう。かつてはタイのインラック シナワトラ首相も失脚し、タイが大荒れになってことがありました。あれは先日の韓国の騒動あるいは、ブラジルの大規模デモとそっくりだったのですが、三人に共通するのは「頑な」になり、国民との対話が切れてしまう点が共通していた気がします。

もちろん、英国のメイ首相、長く君臨しているドイツのメルケル首相など女性で頑張っている方はいらっしゃるので今後も新しい芽が出てくることでしょう。

当選しやすい選挙とはどういう戦い方なのか、この辺りも研究しつくされているように見えます。統計学的に抑えるべきところに重点を置くオセロゲームのような戦略があるとみています。また地域的戦略のみならず、思想的にまだ決めていないような人を取り込むスタイルであります。

例えばマクロン氏は中道のど真ん中で第一回目の投票をクリアした時点で戦略的有利度はほぼ確実でありました。なぜなら票数が一番取りやすい中道右派、中道左派を一気に取り込めるからです。ところがルペン氏の場合、極右ですから頑張っても右派しか原則的に同意を取りにくくなります。そこでメランション氏の左派に反マクロンという姿勢で臨みますが、時間的制約とオセロゲームの圧倒的形勢不利が最後までたたることになります。

では今日、投開票の韓国の大統領選挙はどうか、といえば朴氏の反動票を文氏が吸い込むという構図かと思います。常識的には北朝鮮問題があれだけ盛り上がっているのに北朝鮮に融和的な文氏が一般常識では有利になるはずがありません。それでも国民の気持ちは「反朴」に染まり切ってしまい、冷静な判断が出来なくなっているというのが私の見方です。

選挙前ですので断定的なことをいうのは差し控えますが、文氏が当選すると外交上、非常に複雑になり、中国と確執が起きる可能性が出てきます。それは中国が北朝鮮を縛り上げる姿勢に転じているのに対して、文氏の融和的外交姿勢は中国の外交方針に反してしまうのです。笑うのは北朝鮮の金正恩委員長であります。

ところで日本ですが、安倍首相がいつまでやるのか分かりませんが、問題は次の首相は大変だ、という点でしょう。今想像できて可能性ある人を見る限り、個人的には岸田文雄氏ぐらいしか思いつきません。諸外国のように経験の浅い人が突然出てくることは制度的にも議員のヒエラルキー構造を考えても日本の社会では絶対にありませんので考えるだけ無駄です。

ある程度安倍ラインを踏襲しながら、あまり癖が出ず、実務をこなすタイプがうまくいくのは色濃い安倍首相の後となれば野党も「ようやくチャンス到来」と思うはずで、世の風や温度が変わるからであります。先のことは分かりませんが、憲法改正にこぎつけるまでの国民世論の盛り上がり方がキーではないかと思います。

選挙も三歩下がってみているといろいろ見えてきて世の中のトレンドがつかめるような気がしませんか?

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

バフェット氏の後悔にみる世の先取り4

ウォレンバフェット氏率いるバークシャーハザウェイ社の年次総会ではバフェット氏のトークを聞こうと多くの人が集まります。投資の神様から天の声を聞き、投資方針を考える人も多いようです。その年次総会、今年は反省の弁となったことが話題になっています。

「IBMの投資は失敗。アマゾンに投資すればよかった」と。またマンガー副会長が「アルファベット(グーグル)に投資していなくて悔しい」としたことと合わせると大きな軌道修正を感じないわけにはいきません。

バフェット氏の投資スタイルは世の中で普遍的に必要になるものやサービスを提供する会社に長期的に投資し、配当金やキャピタルゲインを通じて莫大なる利益を上げてきました。しかし、そのバフェット氏、かつて長者番付ではビルゲイツ氏と並び常に1位か2位であったのですが、今回はアマゾンのベゾフ氏に抜かれ、3位に転落するようです。

この変化は何も考えなければそれまでですが、大きな変化のヒントが隠されていると思います。

まず、バフェット氏が不得手だったIT関係の投資にもかかわらず打って出たのがIBM。それも2011年と遅く、私からすれば同社の旬は既にとうに終わっていた時期です。むしろ、まだその頃は予想がつかないアマゾンやグーグルら新興のIT企業がどこに照準を合わせているのか、わかりにくい中、急激に伸びてきた時代でもあります。

私はこれを戦国時代の戦いに置き換えて考えたりしています。この乱世を最後、抑えるのは誰なのか、と考えると経営者の圧倒的センスに大衆が熱狂するような相手でありましょう。織田信長のような強さに武将がフォローするようなイメージで、将来を賭けてみたくなる会社であります。それはカリスマ性が引っ張り上げ、一般的な企業統治とは若干異にするスタイルかもしれません。

もちろん、一時的に市場を制圧したとしても虎視眈々とそのポジションを狙っている人間はいつの時代にもいます。明智光秀がそうでした。豊臣亡きあとの徳川家康もそうでした。それが短命であることもあるし、長期安定政権になることもあります。これは読めませんが、少なくとも時代が移り変わることは確かであります。

バフェット氏の好みは昔から知っているあの名前の安定感でしょうか?そして少なくともずっと勝ち続けましたが、昨年「アップルに投資をする」と決めたあたりから先読みではなく、フォローに変わっていきます。そして今年は失敗したと後悔に変わります。

最近の北米の株式市場では案外元気がいいのはIT関連。アップルもアルファベットも史上最高値圏にあります。私が比較的長く投資しているアリババも育ってきています。

この変化を日本の市場で探すと日経に面白い記事を見つけました。「もはや『丸紅電力』全社利益の4分の1を稼ぐ」とあります。総合商社がいつの間にか電力事業を伸ばし、特に丸紅は中国電力をもしのぐ発電能力を駆使し、稼ぐ柱に育て上げました。商社が電力で稼ぐという図式を10年前想像した人はいないでしょう。

先日、バンクーバーの電機店でそろそろ買い替え時期を迎えるノートパソコンを見ていたところ、日本製の製品は一つも並んでいませんでした。これも時代の変化です。ずいぶん前には携帯電話の端末もなくなりました。(ソニーのExperiaも私の携帯通信会社では扱っていません。)日経ビジネスが「モノづくりニッポン」と特集を打っていたのはまだ6-7年前だったはずです。

一方でその日経ビジネスに「VWとグーグル、『量子』で先行」という地味な記事があります。が、この「量子力学」は「量子アニーリング理論」を考案した東京工業大学の西森秀稔教授と門脇正史氏の理論を展開、商用化したものとあります。つまり日本で基礎研究されたものが日本企業で展開できない苦しさを読み取ることもできます。

東芝の事件では投資家から見れば将来が期待できる展望が全く思いつかず、ハゲタカが皆でつっつきあうレベルまで下がってしまったわけです。日本発の夢を世界に売る会社が急激に減り、余りにも地味で、体力(=資金力)がないことも気になります。

この辺りに日本の株価とアメリカの株価の動きの差が出てきたこともあるのでしょう。世の動きとはバフェット氏すら失敗するほど魑魅魍魎なのであります。変化の3歩先を読む力が必要になってきたとも言えそうです。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

人生を変えたその瞬間4

別に自己回顧の話をするわけではありません。ミュージシャンの久保田利伸氏のインタビュー記事に彼を変えたのはニューヨークに渡った時、と書いてあったのを読んで「そうだよな、誰にでも人生を変えたその瞬間」があるはずだなと感じたので、まだその瞬間に出会っていない方にはそれがきっとくるという希望を含めた話題を振ってみたいと思います。

人生が変わる瞬間とは能動的な場合と受動的な場合があろうかと思います。久保田さんのように自分から音楽を求めてニューヨークに行き、そこで激しい刺激を受けて音楽が光り輝いた人もいらっしゃいます。想像ですが宇多田ヒカルさんもそんな気がします。

そういうとニューヨークに何か玉手箱があるのではないか、と思われるかもしれませんが、そうではなくて外の世界に一歩踏み出す勇気だと思います。特に社会人になってから踏み出す場合、勤めている会社を辞めてゼロスタートを切る度胸が必要です。家族と離れ離れになる寂しさもあるでしょう。しかし、新天地には新天地の良さがあり、新しい出会いがあり、びっくりするような刺激があるものです。

受動的な場合は案外多くの方が経験していると思います。よくあるのが会社倒産、離婚、自己破産、犯罪歴など一般的には人に全く話せないような情けない事実ではないでしょうか?人間、そこまで落とされるとポーンと跳ね返りがあるものです。身軽になった、気持ちがすっきりした、人間やり直す、などポジティブになれる方も多いものです。(もちろん、精神的に病になられる方もいます。人間、皆強い精神を持っているわけではありませんからそこは気を付けて表現しなくてはいけないところです。)

私が愛読する鮒谷周史氏のメルマガがもうすぐ5000号を迎えるそうですが、その彼の人生の転機はお勤めになっていた外資系の会社が突然倒産したときでしょう。営業に出ていた彼は駅売店の夕刊の見出しに目が留まり、自分の会社が倒産したことを初めて知ったという激しいものでした。その彼は進学校として有名な高校の中でもっとも出来の悪いグループで、遊びまくります。そして中途半端な人生の延長線に就職した外資系の会社があったように思えます。(私は彼のメルマガをほぼ10年一日も欠かさず読んでいますからある程度、人生の流れがわかります。)

倒産で彼は人生の転機を迎えます。そしてメルマガを書き、かつては30万人に読まれたと銘打っていたと思います。今ではメンタルな分野を得意とするコンサル業を主体に大成功を収めています。その間、彼は講演会に行きまくりいろいろな人の話を聞く、人脈を作り、この人と思った方と徹底的に付き合う、読書に埋没するなど自己研磨をし続け、コンサルとしてのノウハウを養ったのだろうと思います。私から見れば堕落した人生、そして何となく務めた外資系企業で苦手な営業からある日突然解放され、自分で新たなる道を作らなくてはいけない羽目になった刺激がそこにあったのだろうと思います。(鮒谷さん、勝手に人の人生を書いてごめんなさい。)

人生最悪の日を迎えたとき、人はどういう行動を起こすのでしょうか?私の場合、会社が倒産したのを知ったのは自社の駐在員ご家族も参加するクリスマスパーティーの最中に日本から「ヤフーニュースに倒産記事が出た」という情報が入った時でした。(自社の駐在員の家族をパーティーに出席させたのは潰れそうだとわかっていたので最後の晩餐という計らいでありました。)タイミングよく皆さんが集まっているその時に倒産ニュースが入ったのでパーティー終了後、「皆さーん、もう一軒行きましょう、お話があります。」という展開をさせていただきました。その時誰一人落ち込む人はいませんでした。「お互い、頑張ろうな」と新しい世界とチャレンジに向けて各々が目をキラキラさせた瞬間であります。

人生、ポジティブに回りだすといいことが次々に起こります。人から褒められる、話を聞かせてと言われる、表彰など成果を称えられる、ニュースに出るなど階段を一歩一歩上っていく感じになると思います。こうなるとしめたものです。

もちろん、そんなサクセスストーリーばかり世の中に転がっているわけではありません。9割はうまくいかないものです。が、私が敢えて言うなら人生は一人では生きていけないし転機があってもそれをうまく利用できないということでしょうか?ドツボにはまった時でも成功してステージに上がった時でも長くそばにいてくれる家族や友人が支えてくれるものです。また、プラスのオーラを発するような方と積極的に仲良くなっておくことも大事ではないでしょうか?

私のその人生の転機は年齢にして41歳の時。思ったことは「人生、ちょうど折り返し地点。ならば人生二度楽しいものかな」と。ものは捉えよう、考えようだと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

日本はゴールデンウィーク終盤に差し掛かり、少しずつ仕事モードに戻されている方もいらっしゃるでしょう。私はこの休み明けを待って月曜日に東京に向かいます。

さて、ビジネスモードに戻すために市場の様子を概観しておきましょう。まず、いつものアメリカ雇用統計ですが、4月分は想定を上回る21.1万人増となりました。前月が冴えないものだっただけに注目されましたが回復ムードが漂いました。失業率は4.4%とこれまたよさげに見えます。

私は素直には受け止めていません。この日はカナダも雇用統計が発表されており、わずかな雇用の伸びだったにもかかわらず失業率は2008年10月以来の6.5%まで下がりました。その理由は労働参加率の低下でありました。アメリカも今回の雇用統計における労働参加率は62.9と1ノッチ下がりましたが、これは3-40年前の水準にあります。労働参加率が下がれば市場に労働者がいなくなるので失業率は当然に下がるわけです。

下がっている理由はブーマーのリタイアが進んでいるだけではなく、女性労働者も減っています。アメリカの場合、ベトナム戦争で男性が戦場に駆り出されたため、女性が労働を守るという流れで女性の労働参加率が上がったのがきっかけですが、今はそのサイクルのエンドにあるのでしょう。よって、雇用統計は確かによさげに見えますが、これがアメリカ経済の実態を表していると思うのは早計だと思います。

さて、もう一つ、気になる市場のニュースは原油価格であります。金曜日には一時43ドル台まで突っ込んだのですが、今月開催されるOPECで更なる減産合意がなされるのではという期待感から46ドル台半ば近くまで戻しています。荒い値動きで方向性を探る展開になっています。一つにはアメリカシェールオイルの増産が続き、市場をかく乱していることがあるのでしょう。もう一つは原油の需要そのものであります。超長期的には原油は石炭のようになるのでしょうか。

私の知り合いの自動車修理工場を経営している人が「自分の代は大丈夫だけど子供には継がせない。だって自動運転と電気自動車の時代は否が応でも来るからね」と。今から30年もすれば「昔の自動車はガソリンで動いていたんだって」というのでしょうか?

週明けの東京は為替にも注目しています。これを書いている金曜日、NY時間の夕方頃で112円80銭程度ですが、フランスの選挙結果でマクロン氏が予想通り当選すれば円は更に売られやすい形勢になるかもしれません。ブルームバーグが4-5日前の記事で連休明けは114円台も、としたのはそのあたりの流れを読んだのでしょう。

アメリカではオバマケアに変わる新保険法案が下院で通過しました。トランプさんはうれしさのあまり、祝勝会をしたようですが、上院は簡単ではないでしょう。市場の読みは「これでこれにしばらく時間がかかって減税の具体的な話はもう少し先送りじゃないか」と失望感すら漂っています。昨日も書きましたが経済と政治がどこまでリンクしているのか最近は激しく疑問を感じています。

最後に国内の話題を一つ。憲法記念日に合わせて安倍首相が「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と述べました。私は良いのではないかと思います。いつやるのか、という具体的プランがないと議論も進みません。この時間枠で議論を進めたらよいと思います。野党はやみくもに反対するのではなく、国民に議論の機会を与えるべきです。そして国民投票をしたらいいじゃないですか?

野党の強硬な反対とは国民投票になれば負けるという前提に立つとも言えます。最後は政党が決めるのではなく、国民が決めるというスタンスを作りましょう。

では今日はこのぐらいで。週末はゴールデンウィークの疲れを癒されてください。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

アメリカ経済の息切れ感4

2008年のリーマンショックからよくもここまで快調に経済回復が進むものだと感心しているのがアメリカ経済。金融機関が壊滅的打撃を受け、自動車大手が倒産し、多くの不動産が二束三文でたたき売られ、アメリカ国民からは恨み節が聞こえたあの衝撃的事件からの立ち直りはアメリカ サクセス ストーリーそのものといってよいでしょう。

その間のトップにいたのはオバマ前大統領でありますが、思い起こせばオバマ政権の時もねじれ議会で思った通りの政権運営ができたわけではありませんでした。任期終盤はゴルフ三昧かふて寝かと思わせるほどレームダック化し、外交に力点を置いてレガシーづくりに励みました。しかし、それでもアメリカ経済は心地よい回復を遂げました。つまり、大統領も議会も景気への影響力は微力なのかもしれません。

ではその間、誰が経済の主導役だったか、といえばFRB(連邦準備制度理事会)がたくみな金融政策を駆使し、アメリカ経済をどん底から快方に向かわせたことは誰も疑うことはないでしょう。主役はベン バーナンキ氏(2006-13)とジャネット イエレン氏(2013-現在)であります。基本的なスタンスは金融緩和であり、ヘリコプター マネーの異名を取るバーナンキ氏のスタンスにみえるようにマネーじゃぶじゃぶ状態で金利を下げ、企業の投資を促進し、消費を生み出す強烈なスタイルであります。

その結果、どうなったかといえば一般消費者にとって最も高額な買い物である住宅と自動車の販売が急回復します。両方とも金利に敏感であり、この二大柱が消費をリードします。また、その間にアマゾンなどネットショッピングが急速に普及する「消費の進化」もあり、アメリカはその金融政策を享受しました。同時にFRBは徐々に平時政策に戻すべく調整を行っているというのが現在に至るざっとした流れです。

が、ここにきて経済指標にやや変調が見られます。一番明白なのは自動車販売であります。2017年になってから着実にその勢いを落とし始めています。発表されたばかりの4月の自動車販売は年換算1680万台水準で前年同期の1730万台から落としており、このトレンドは変わっていません。1-3月のGDPが低調に終わったのも消費が伸びなかったからであり、今後、変化が起きるのか、注目しています。

個人的には消費者に一種の「買い疲れ」が出ているような気もします。お金を使うには「よし、買うぞ!」というエネルギーがいります。これは案外続かないものでどこかの時点で人間は充足しますので欲求の循環が起こると考えています。これはあるきっかけでそういうムードが蔓延しやすく、案外、トランプ大統領がきっかけではないか、という気がしています。

そんな中、FRBの利上げ予想ですが、今年は3度引き上げを画策し、すでに3月に一度上げています。市場予測では次は6月の利上げ予想が7割を超えているのですが、個人的には6月はパスするような気もします。どちらかといえば今年、あと2回は上げられず、1回に留まるのではないかとみています。確かに雇用統計はすでに目標にリーチしているのですが、賃金の上昇はそこまでではないし、インフレ率も上がってきていますが、急いで金利を上げなくてはいけない状況にはないかもしれません。原油価格もシェールオイルの産出量が想定を上回り、大きく下落しています。予想された景気の過熱感はやや遠いものとなった気がします。

イエレン議長は1-3月の経済減速感は一時的と5月のFOMCで声明を出しましたが、一時的かどうかを見極めるにはまだ早い気がします。

1-3月の企業決算も割とアナリスト予想に届かないケースが続出してます。例えばアップルなどもその一例ですが、一時的に売られたものの一日で株価は回復するなど景気、企業業績、株価それぞれがやや乖離している気もします。売り上げは伸びているが儲けは少ないアマゾンの株価が高騰したり、テスラの株価が半年で8割も上がるのも地に足がついていない気がします。

一方でSell In May(株は5月に売れ)という見出しが例年以上にあちらこちらで目に付くのは気のせいでしょうか?

個人的にはアメリカではシステマティックな経済問題は起きないと思いますが、経済循環や踊り場という言葉があるように一本調子では物事は進みません。アメリカ経済もここで一息入れて熱気覚ましをしてもよいのかな、という気は致します。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

シェアハウスは貧困な若者の施設なのか?4

一時話題になったシェアハウスも最近はメディアではあまりお見掛けすることがなくなりました。一応の市民権を得たということとも言えます。但し、シェアハウスに住んだことがない大半の方にとってそのイメージは様々だろうと思います。そんな中で最近、私にとってはちょっと許せない記事が週間ダイヤモンドの電子版で出ています。タイトルは「シェアハウスから足を洗えない!貧困にあえぐ若者の劣悪住宅事情」。

記事は手取り13万円の27歳女性がシェアハウス家賃や通信費、奨学金の返済をすると3万円しか手元に残らないという貧困若者とシェアハウスを結びつけるストーリーから入ります。そして劣悪なシェアハウスを転々とし、いつかはアパートに入りたいというお涙頂戴の展開なのですが、その後に続くこの一文でこの話はおかしい、と信憑性がゼロになります。

それは「もっとましな待遇の会社に転職して、アパートの初期費用を貯めるという手もありますが、現時点で貯金がないので会社を辞めるわけにもいきません。働きながら転職活動しようにも、月々の残業が200時間を超えている状況なので、その余力はなさそうです。金欠で時間もない、転職もできないので先の見通しも立たず、シェアハウスからも抜け出せない…。四面楚歌です」

月の残業が200時間を超えるなら残業手当が時間当たり1000円しかないとしてもそれだけで20万円。基本給だって16万円ぐらいはあると考えるのが普通(最低賃金を考えるとこれ以上安くならない)です。しかも奨学金返済ということは大学を卒業だと思いますが、この人はどう見てももっと貰っているか、あるいは月の残業時間にウソがあって苦労話を作り上げたかのどちらかになってしまいます。大体月200時間の残業があり得るのか、というもっと前段の話が当然あるわけです。

昨年秋に上野千鶴子氏と歓談した際にシェアハウスの話になり、上野教授がもつシェアハウスのイメージと私の経営するシェアハウスに大きなギャップがあり、話がかみ合わなくなりました。教授はシェアハウス=貧困の若者の暮らすところという直線的結びつけをされたので私から「いやいや、私のシェアハウスは一般アパートよりも高い7-8万円で、それでも満室です」と反論しました。たぶん、シェアハウスがマン喫(=マンガ喫茶)で寝泊まりする劣悪な人よりちょっとましぐらいの感覚なのかもしれません。

確かにシェアハウスには様々なタイプがあります。ドミトリー型と言って6畳の部屋に二段ベッド4つ入るタイプなら月2-3万円で入居できるところもあります。個室型ならば最低4-5万円はするでしょう。それ以外にソーシャルアパートメントやデザイナーズシェアハウス、更に経営形態も個人から運営業者まで乱立状態であります。つまり、顧客も運営者も用途や目的に応じて幅があるため、シェアハウス=貧困というストーリーが成り立ちません。

例えば私のシェアハウスの顧客には平日はシェアハウスに住み、週末は実家に帰るという方が珍しくありません。残業が多い、食事に行って遅くなって通勤が大変という方にはある意味贅沢な使い方で貧困とは真逆ともいえます。海外から帰国し、とりあえず、腰かけ的な使い方をされる人もいます。アパート入居はとても手間暇がかかりますが、シェアハウスなら空港から直行でその日からネットもあるし、布団もある実に使い勝手の良い施設なのです。

シェアハウスによってはソーシャル型でシェアメートが仲良く料理をしたり趣味の作業をしたりというところもありますが、私のところは希薄です。個々がバラバラの生活時間でバラバラに食事をとり、そこにシェアメートがいれば話をするという感じでしょうか?ルームシェアのメッカ、カナダでは暗黙の了解があり、ルームメートとあまり深くかかわらないことが秘訣と言われます。あくまでも住むところが主体であって他人のプライベートにずかずか入り込まれたくないのが普通です。

ドラマの絵に描いたような話はイメージ先行しすぎますし、小説「京都西陣シェアハウス」(鏑木蓮著)のように勝手に人の部屋に入り込んでプライベートを詮索するようなことは私のところではありません。むしろ半分が外国人の中でお互いのプライベートと共同生活の微妙な距離感をうまく保っているという感じがします。

シェアハウスはシェアライフが一段と普及した中で若者の衣食住を支える中心的存在です。それを貧困だという刷り込みをメディアが押し付けてしまうのもどうかと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

憲法を考える4

憲法記念日を迎えました。この憲法が生まれるまでのいきさつ、そして大きく変化した日本を取り巻く環境について考えるのもよい機会かと思います。

まず、日経新聞の世論調査では改憲派と非改憲派は45:46、朝日新聞は41:50、産経新聞は53:40、NHKは43:34とばらつきがありますが、憲法改正の機運はあるようにみえます。これがたまたま、北朝鮮問題が勃発している最中であることで改憲派にやや有利という点もあるでしょう。

一般的には未成年者と高齢者が憲法改正に抵抗を感じ、就労年齢層の人が改憲に前向きというデータが出ています。高齢者が改憲に抵抗があるのは分かります。あの時代と憲法改憲が結びつきやすいからであろうと思います。また、未成年者は今の憲法ありきとして生まれ育った中でまだ、それを変えるべきであるという十分な社会経験値が不足しているのだろうと思います。むしろ、高校生や大学生が憲法を改正すべきだと声を上げること自体、今の日本では想像しにくい状態です。逆に言えば香港のように触れたくない社会問題を若者が代弁するという社会とは真逆にあるとも言えそうです。

では、お前はどうなのか、と言われれば改憲するための草案を作り、国会で揉み、そして国民投票にかければよいかと思います。日本人が思いっきり議論すればよいでしょう。当然ながら賛成、反対で二分することになると思いますが、いつも政治家任せの日本にとって一人ひとりが考え、議論し、判断をするというプロセスに私は意味があると思っています。

憲法改憲は自民党が決めることではありません。民進党が反対することでもありません。国会が議論の末、作り上げた草案を国民投票のプロセスを通じて国民が判断するのであります。その点がやや勘違いされていると思います。言い換えれば憲法改正の議論があれば国民に問うことは政治家の義務である、とも言え、憲法改正反対を唱える民進党は国民の本来あるべき権利を否定しているとも言えないでしょうか?

様々な国で国民投票(リファレンダム)が行われます。スイスでは年中、国民投票が行われます。ベーシックインカム(否決)、脱原発(可決)、老齢・遺族年金増額(否決)、諜報活動強化(可決)など日本では一般に国会マターのことでも割と国民にその判断を求めています。また、英国ではスコットラド独立(否決)、EU離脱(可決)など国の将来を判断する大きな事象が、カナダでもかつてケベック州独立(否決)がありました。

判断をするのは国民であるという前提に立てば国民投票はポピュリズムの頂点であるのかもしれません。では日本国憲法は改正すべきか、といえばもともとの成り立ちに不満を持つ人が多いのは事実です。メードインUSAだからであります。

日本独自案はことごとく拒否されて、時間もなくGHQの影響力の下、今の憲法が施行されます。時の総理は幣原喜重郎。氏は外務省出身で部下には唯一の文民で戦犯死刑になった広田弘毅、あるいはやんちゃだった吉田茂がおり、この三名は切っても切れない関係であります。あるいは東京駅で起きた浜口雄幸首相襲撃事件の際には幣原が広田を見送りにそのホーム上に一緒にいたということもありました。

その幣原は外交史的には協調外交、あるいは軟弱外交とされていますが、そのカラーが一部出たのが今の憲法だともされています。(この点は明白ではないとされます。)幣原は長生きしましたが実に地味な存在で今の人はほとんど誰も知らないでしょう。私はかつて幣原外交についてずいぶん研究したこともありますが幣原が置かれていた時代背景と今はあまりにも違います。その憲法改正の入り口にも至らないのは不作為と思われるかもしれません。

個人的には憲法改正のための衆参3分の2というハードルこそ、改正すべきだと思います。せいぜい過半数まで下げるべきで国民への判断をもっと問いやすいものにすべきだろうと思います。

憲法改正議論は日本人が皆、日本のことを考える素晴らしい機会であります。ほかの国ではそのようなことが頻繁に起きているのになぜ、日本は政治家任せなのか、私はそのあたりの発想の改革が大事なのではないかと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。
アクセスカウンター

QRコード
QRコード
Archives
記事検索
Recent Comments
  • ライブドアブログ