外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

クリスピークリームの大量閉店は正しい判断4

ドーナッツのクリスピークリーム、食べたことがある人も多いかもしれません。6,7年前、新宿のサザンテラスの前を通りかかった際、長蛇の行列に「たかがドーナッツになぜ?」と思いました。その後、何度か食べる機会もあったのですが、日常的に食べるものではないし、一人当たりのドーナッツ消費量が世界で一番のカナダから来た者にとってドーナッツ屋の行列はお祭り騒ぎの一環なのかなという気がしました。

ハワイにあるエッグ アンド シングス。朝食にフルーツ盛りだくさんのパンケーキなどで著名な店でハワイにあるどの店舗でも1-2時間待ちというケースが多く、ちょっと遅めの朝に行くと朝食ではなくて昼食になってしまう、ぐらいの感覚です。この店も日本に進出した際、大変な話題になったのですが、私はあれの何処がうまいのか分からなくて味覚音痴かと自分を責めてみたりしたのですが、自分で作るパンケーキのほうがやはり旨いと思います。

パンケーキのブームもどうなのでしょうか?そろそろ沈静化したのでしょうか?大学生の時、アルバイトでファミリーレストランの厨房で働いていたのですがパンケーキの仕込み、お客さんへの提供を嫌というほどやっていました。粉物は原価が安くてその店も確か、2枚重ねで簡単なトッピングをつけて180円で提供していたと記憶しています。それが今さらまた、と思うのですが、ブームは循環するのでしょう。

さて、クリスピークリームドーナッツが店舗数を64まで増やしたところで一気に17店舗閉店することになり、嫌なうわさが流れたようです。クリスピークリームはアメリカ資本でロッテとリヴァンプが日本の営業権を取得し、2006年から事業を進めていました。社長さんはリヴァンプから来ています。リヴァンプは投資を通じた経営支援サービスをする会社でかつてユニクロ、今はローソンの玉塚元一氏も在籍していたことで名前を聞いたことがある人もあるでしょう。

行列ができる店をここまで一気に縮小させるのは並大抵のことではないと思いますが、なぜ、そのような判断をしたのでしょうか?同社の社長が述べたのは「適正収益をしっかりとりたい」、だから地方の様に営業コストがかかるところは閉め、三大都市圏に集約すると。

私は社長の判断は正しいと思います。理由は外資で日本での営業権だけですからクリスピークリームの店でパンケーキは提供できないのです。つまり、はやり廃れの激しい若い女性向けの食ビジネスに於いて変化球が出せないのであれば、華のあるうちに絞り込むというのは将来的損失を事前の抑え込むという意味で良い判断だと思います。

もしも日本での営業権で自由度があるのなら違う製品を投入すればよいのです。日本のマクドナルドもテリヤキシリーズを出して日本ではヒットしました。余談ですが、実はそれはのちにカナダに逆輸入されました。すごくチープなラジオのコマーシャルに「日本をバカにしているのか」と言いたくなった記憶があります。商品も全然ヒットしなくてすぐに消えました。

女性の甘味を中心とする流行はせいぜい数年のような気がします。そして街中には恐ろしいほど甘味が溢れています。デパ地下に行けば本当においしそうなケーキに和菓子もずらっと並びます。ドーナッツに関していえばセブンやローソンなどで売り出したことでドーナッツブームになるのかと思いきや、多分、失敗したのではないかという気がしています。理由はドーナッツは作りたてが命なんです。マックのハンバーガーの食材も短時間で廃棄するようになっていますが、ドーナッツもそれと同じぐらい鮮度が重要にもかかわらず、配送されてきて棚に置いてあるドーナッツは何時のもの、ということかと思います。つまり、ドーナッツブームになりかけていた熱を冷ましたのがコンビニドーナッツではないかという気がするのです。

ドーナッツのメッカ、カナダでも私が旨いな、と思わせる店があります。元々はこだわりコーヒー店。そこにドーナツの製造販売を併設したのです。この作り立てのドーナッツを食べると作り置きのドーナッツは脂っぽく、サクサク感の違いがすぐ分かります。

ならば、クリスピークリームの大量閉店はコンビニドーナッツが招いた悲劇かもしれません。その作りたて感をもっと前面に出せばセブンなんて赤子をひねるぐらいの感じでやっつけられたかもしれません。言い換えればクリスピークリームの社長さんにも問題があったということです。今の社長さんは自動車販売会社からリヴァンプを経ています。食品や若い女性のハートともあまり経験がないように見受けられ、さすが投資会社として銭勘定に力点を置いたな、という気がします。嫌味な言い方をするとリヴァンプにクリスピークリームは経営できないのだから銭が減る前に店を閉めるだけ閉めた方がよいとも感じ取れます。

投資して簡単に儲けられる時代は過ぎたと思います。商社がなかなか稼げなくなったのはマネーと影響力の行使でビジネスを強引に進めてきたからです。本当の専門分野をもっと作り上げないとこれからのビジネスは失敗しやすいという警告なのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

貧乏暇なし4

たまに会う人に「最近、どう?」と聞かれると「貧乏、暇なしだよ」と答えています。聞く方は自重しているのではないかと思われるようですが、本当にバタバタして余裕がないことが多いのです。多分、これは性格の問題で余裕があると必ず何かを詰め込んで24時間を濃縮圧密状態にしてしまう貧乏性が招いた結果なのでしょう。

サラリーマンをしているとき、ある上司が「仕事なんて深堀すればいくらでも溢れてくるんだから結局、何処であきらめるか次第だよね」と述べていたその言葉を忘れられません。9時-5時で終わらせようと思えばそれで終わるし、週末も根詰めないとダメな様に追い込むことが出来ます。これは一種のワークライフバランスで悪い言い方をすれば仕事が好きな人ほどライフを切り詰めるわけです。仕事があまり好きでなければなるべく定刻で終わってライフの比重を上げるかもしれません。

ビジネス系のコンサルタントなどは猛烈型の人が多くて、睡眠時間さえ削って仕事せよ、勉強せよ、営業せよと吠えている人も多く見受けられます。それは当然の話で彼らはお金を取ってその人の給与なり社業を改善しようとするのですからもっと働かせることで成績を向上させないとコンサルタントの価値がなくなる訳です。

ここでコンサルの言う通り頑張ると「さすが、○○先生、おかげで売り上げがこれだけ伸びました」といったお礼状が届き、それを顧客からの声として宣伝に使う訳です。ところがこのコンサルも使い続けないとだんだん効果が薄れてくるわけで「やっぱり○○先生がいないとだめだ」というコンサルの術中にはまるわけです。英語で言うpump up(気合を入れて頑張ろう!)というのは自転車のタイヤの空気入れではないですが、ちょっと抜けてきたらそこでまた足すようなものなのでしょう。

私の場合、何がバタバタしているのか、といえば現状に絶対に満足せず、常に改善を考えているからだと思います。業務がスムーズに行われるのは当然ですが、顧客がどうやったら更に満足するのか、どうやったらライバルと圧倒的な差をつけることが出来るのか、ここにフォーカスしています。

その中で海外で仕事する私が最近心がけていることがあります。それはコミュニケーションです。電話、会議、メールなど媒介手段は何でもよいのですが、とにかく相手と徹底的にやり取りし、こちらがどれだけ顧客に熱心であるか、その姿勢を見せることにしているのです。このスタイルは海外における日本人としてはかなりユニークかもしれません。言葉の問題もあるのですが、一番大事なのは相手を説得させるだけの論理性であります。

やり取りをしながら「このお客様は我々に何を期待しているのだろう?」と推測し、その期待をどこまで現実化させ、水平展開できるか、を探っていきます。もしも似たような声がいくつもあるのならそこが当社のサービスで絶対的な弱点ですから資金を投じてでも改善していくのです。

例えばセキュリティに対して高い期待があるかもしれません。顧客サービスがいつでも受けられることを望んでいるかもしれません。そのボイスに対してすぐさま対応して細かくコミュニケーションすることで私は顧客との信頼関係を築いています。

BtoCの業務の場合残念ながら相手の声は9時-5時、月-金の枠では収まりません。ですので例えばマリーナは7日営業が普通ですし、レンタカーや駐車場は24時間営業で対応しているのです。

そこまでしたら稼いでいるだろうと邪推されると思いますが、せいぜい人並みです。理由は安く提供するからでしょう。当社のサービスが安いのは理由があります。少人数、本社等のオーバーヘッドがない、宣伝広告費もほとんどなく口コミでお客さんが集まってくることがあるでしょう。

実はインターネットマーケティングで最近思うことはかつてはウェブなどでいかに格好良く見せ、検索で上に上がるようにするかが絶対不可欠なテクニックだと思われていました。が、今はSNSの時代で顧客が友人を含め、勝手に繋がっています。ここで「ヒロさんのところのレンタカー、良かったよ」とか「彼はすごくいい人だよ」とか「彼に言えばどうにかしてくれるよ」という口コミがSNSを通じて拡散してくればそれでOKなんです。

つまり宣伝技術ではなく、そのサービスを受けた人が良かったよ、とつぶやいてもらえる本当の満足度を提供することが全てなのです。私のビジネスはここに全精力を投入しています。スタッフから「このお客さん、クレームがひどくてたまらない」と嫌がる客を引き受け、そのわだかまりを10日ぐらいで解消させるのは引き受けてからまめなやり取りと論理的アプローチで相手に納得させることしかないんです。

これは私が零細企業の社長だからこそできる即断即決と電話越しに思いついたアイディアをすぐにオファーできるフレキシビリティがあるからでしょう。

ですが、さすが外国です。一つひとつのやり取りは十人十色。ここが一番難しくマニュアルもなければ解決方法の答えも全部カスタムメードです。これが私を貧乏暇なしにさせる最大の理由です。ですが、お客さんとやり取りして説得できた時は嬉しいものです。こんなささやかな幸せを求めて今日も暇なしの日を送っています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

まずはサミットとオバマ大統領の広島訪問が無事終わりよかったと思います。テロなど問題が発生しないことがホスト国として最大の使命であります。特に訪日外国人も多く、先般の14億円のクレジットカード不正引き出しに100人以上もかかわったとされる問題も外国の犯罪グループの気配があります。当然、筋の良くない人も入国しやすいという点において前回の洞爺湖サミットの時とはセキュリティレベルは雲泥の差だったと思います。

このセキュリティー問題は2020年にオリンピックを開催することで更に重要になってくるでしょう。そういう意味では元アイドルが重傷を負った事件などはどう考えても警察のへまが二重、三重であったわけでもう少し緊張感をもって職務に当たってほしいと思います。

ところでやっぱり、と思ったのは広島で韓国人グループがオバマ大統領に謝罪を要求したというニュースでしょうか?もちろん、大統領に直接言ったわけではありませんが、韓国人らしい墓場まで憎しみを持ち込み、その子孫もそれを引き継ぐという韓国人らしさを見せつけました。日本側がオバマ大統領の広島訪問を前向きに捉えているのに対してなぜ、隣国の人はいつもこうなのか、理解の度を越えています。

さて、アメリカの利上げについてイエレン議長が金曜日、ハーバード大学での講演でヒントを提供しました。「『これまでにも述べているが、金融当局が時間をかけて緩やか、かつ慎重に政策金利を引き上げていくのは適切だ』とし、『恐らくは、今後数カ月のうちにそうした行動が適切になるだろう』と続けた。」(ブルームバーグ)この発言からすると「リーマンショック級の問題」が起きない限り7月か9月がそのタイミングを示唆しているように聞こえます。個人的には9月がベンチマークの会議になりますから可能性が高い気がします。但し、「ゆっくり」のペースは変わらないため、為替市場に与える影響は思ったほど高くない気がします。

サミットを意識してか、為替市場は小動きとなっており、世界の株式市場もやや方向感がなくなってきました。特に東京市場は売買高が2兆円を7日続けて下回っており、金曜日はサミットにもかかわらず1年9か月ぶりの閑散相場となりました。夏枯れには早すぎるのですが、外国人投資家がガンガン売っているわけでもありません。ただ、マネーが循環しないという表現が正しい気がします。

東証一部の株式を見ている限り値動きが極端に小さくなっており、上がってもその後すぐ下がる結果、中長期的に投資の面白みに欠けて来ています。個人は新興市場にシフトしていましたがマザーズ指数は創薬会社のそーせいの値動きが15%も影響力を持っており、大きく振り回されるいびつな指標であります。「第二のそーせい」もなかなかあとが続かない状態で投資家もこっちでちょっと儲けてもこっちで大損、という傾向が出てきているかもしれません。

さて、消費税引き上げ再延期観測。野党は内閣不信任案を提出し、アベノミクスは失敗だと吠えるようです。政策の失敗を糾弾するのは政治家として理解できるのですが、では野党はどうしたいのか、そこを聞いてみたいと思います。批判するのは簡単なのです。そうではなく、政策論争で野党が与党を打ち負かすというスタイルをみせてもらいたいものです。

例えばアメリカの大統領選はトランプ氏とクリントン氏がこれから最後の大バトルを繰り広げるはずですが、それは相手の批判をすると同時に「自分ならどうする」という意見を述べ、それを国民が賛同、反対のボイスを上げるという仕組みです。日本の場合は与党にバッシングし、辞めさせる、叩く、これがまずありきであるところは直していかねばいけないでしょう。民進党他の論理的な政策プランをぜひ聞かせてもらいたいと思います。(あればですがね。無ければ内閣不信任案を提出する資格はありません。)

安倍首相は6月1日に再延期を正式に表明すると思われますが、これだけ事前に再延期の噂があるにもかかわらず、市場が全く盛り上がりがないのは尋常ではありません。どう見ても個人と企業の先行きの「景観」が悪いという感じに見えます。まるで達観した仙人のような日本の展開に外国から見ると「ビジネス展開は難しい」と感じざるを得ません。北米と言えばポジティブシンキング(前向きの発想)のメッカでありますが、日本はネガティブシンキングのオーラが漂っているいるようにさえ感じてしまいます。

根本治療には西洋医学がよいのか、漢方治療がよいのか、はたまた両方服用するのがよいのか、政治家も政策プランナーも意見の集約に紛糾しているのでしょう。少なくとも今は明るいムードが必要ではないでしょうか?熊本の地震でまた、不安を抱える日々を送るようになったのですが、スカッと打ち上げ花火を上げて気分転換することが日本には一番効き目がある良い薬のような気がします。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

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G7 安倍首相のポジション4

「安倍晋三首相は2008年のリーマン・ショック並みの危機が再発してもおかしくないほど世界経済が脆弱になっているとの認識を表明し、各国に財政出動を含む強力な政策の実施を促した」(日経)。G7に於ける議長、安倍首相の戦略はこの言葉にあるかと思います。

この発言に異論が出たとも記されていますが、私も「リーマンショック並の危機の再発」が即座にテーブルに上がる状況にはないと思っています。唯一の懸念は中国ですが、それにしても下振れリスクを異様に強調しすぎている気がします。個人的解釈はそれをもとにサミット後、多分、国会の会期である6月1日までに消費税引き上げ時期の延期を発表するための道筋をつけたものと思われます。

つまり、議長のこのトーンは日本国内経済とその政策的導線を作るため上手く方向づけたのでしょう。

数日前に開催されたG7財務相中央銀行総裁会議では世界経済危機や下振れの話は出ていません。「世界経済は落ち着きを取り戻しつつある」(麻生太郎財務相)、「それほど神経質な状況ではなくなった」(ショイブレ独財務相)であり、アメリカでは6月ないし7月に利上げをするオッズは5割まで上がってきています。

昨日発表されたカナダの中央銀行政策会議の中身を見ると概ね最悪期を脱し、徐々に回復に向かうというトーンに読み取れます。短期的にはアルバータの森林火災がもたらした影響がありますが、資源価格が底打ちしていること、合わせてカナダドルが対米ドルで中期的には底入れから反発に向かっています。他の資源国も同様の回復を辿るとみています。

基調としてはドル安で資源価格回復、新興国経済の回復というシナリオですからアメリカは6月に利上げをするのは本質的に芳しくありません。イギリスのEU離脱の可能性はますます下がってきており、G7でも主たる議題になっていないようですからこれも世界経済にはポジティブな流れかと思います。

パナマ文書についてもどのように議論されたか分かりません。多分、あまり主題としては上がっていないと思います。この文書流出の意味合いについていろいろ考えを巡らしてみたのですが、これは誰をターゲットにしたものか、といえば税逃れや税システムへの問題提起と共に中国の不正マネーを締めあげるつもりだったように思えるのです。中国が不動産のみならず、世界の企業をあちらこちらで買いまくっている実情を鑑み、そのマネーの流れを変えたかったように見受けられます。

今、アリババがアメリカのSECの調査にかかっていますが、同社も中国政府にべったりの会社であります。つまり出過ぎた杭は打たれる、ということかと思います。これは中国の異様なまでの急速な世界進出のスピードを調整させ、世界経済のバランスを維持するという意味からは効果的なクスリではないでしょうか?

こうしてみるとやはり、今回のG7は以前にも指摘したように議題があるようでないイベント的色彩が強いものではないでしょうか?先進主要国とは日本を除き、白人国家でキリスト国家であります。日本は戦前から欧米から一目置かれていたアジアの国です。国際連盟では常任理事国でしたし、「美白効果」で白人社会からの一定の評価を維持しています。

今日、世界経済に本当に影響力を持つのはカナダでもイタリアでもありません。中国であり、イスラム諸国であります。アジアの時代を迎えていることも踏まえ、G7が形骸化しつつあるような気がしてなりません。

為替の安定化については引き続き、対策を打ち続けなくてはいけませんが、これほど「国情」が入る事象もないわけで今回G7で議論された内容に期待しましょう、などとは微塵も思っていません。本当の安定化を図りたいなら通貨バスケット方式など多通貨をベースにする方式に変えるか代替通貨が今後飛躍的に伸びることを前提にバスケットに代替通貨も組み込み、ドルの基軸化を崩していくしかないような気がします。

少なくとも今回のG7が緊切の事案を持っておらず、平和な日本と広島を結びつけた点でオバマさんにとっては最高で最後のサミットの舞台となるのではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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14億円引き出されたセブンの苦闘4

鈴木敏文氏というカリスマの独裁者が舞台から降りた瞬間、セブン&アイホールディングスを巡るニュースが急増しています。巨大化した組織やM&Aで次々と手にした事業の今後のかじ取りは容易ではありません。オムニチャンネル事業を鈴木氏の息子の康弘氏に託したことで社内にうまれた不穏な空気をどう収めていくかといった話題もあるでしょう。近いうちに話題にしますが、セブンのドーナッツ事業にも疑問符、さらにイトーヨーカドーの不良在庫100億円分を創業者の伊藤家に押し付け、それを海外に寄付させるというトンデモアイディアを持ちかけた鈴木氏が巻き起こした伊藤家との決定的関係というのもありました。これからまだまだセブン&アイホールディングスにとって面白くない話が続出するだろうと思っていました。

そこに飛び出したのが14億4000万円の巨額不正引き出し事件であります。海外のクレジットカードで現金の引き出しを行えるのが日本には2行しかなく、セブン銀行はそのうちの一つだったことも狙われる原因だったのでしょうか?

先日、民泊のトピを書かせていただいた際、日本人は脇が甘い、と指摘させていただきました。私の様に海外に24年も滞在し、なおかつ、BtoCの業務を通じてカナダでさえもどれだけ危ないか、ということを身をもって経験している者からすれば犯罪者がその気になれば日本人はちょろくてイチコロであります。訪日外国人が2000万人も来る時代となりましたが訪日客の全員が善人ではありません。悪さをしようと考えている人間はゴマンといます。また、海外ではそれら犯罪者を収容できる刑務所は圧倒的に不足している為、ちょっと「お勤め」してはすぐに出てきてまたやらかす、の繰り返しなのです。

その中で発生したクレジットカードの不正利用ですが、手口を見る限り磁気カードの悪用のようです。北米では今、磁気カードはほとんど流通しておらず、チップカードに変わっています。このカードは支払いの際、リーダーの端末にカードを軽く叩く(英語でタップするといいます。)だけで一定金額以下($100程度)ならば暗証番号も押さずに支払が済ませられます。大きな支払の場合にはリーダー端末にカードを差し込み、暗証番号を打ち込む仕組みになっています。

磁気カードの場合、暗証番号入力がなく、顧客からサインをもらう方式となっています。その為、例えば盗難されたカードが磁気カードであればかなり簡単に使用可能となります。

実はチップカードでも私の会社で一度トラブったことがあります。当社のスタッフが犯人の言うなりにボタン操作をさせられます。ここでクレジットカードがまだ使えることを確認、そこから「ある処理」をしてチップをバイパスし、マニュアル操作に切り替え、客(犯人)から通常のサインをもらうプロセスにするのです。クレジットカード会社は顧客からのクレーム等で処理方法を調べ、ルール違反だと分かりますので、当方にカード処理の方法が通常処理ではなかったから一切合切の責任はリーテーラーである当社にあるとされ、全額負担させられたのです。

一方、クレジットカードを通常より多額に使用するとすぐに電話がかかってきたり使用不可になることもあります。私がカナダのカードを日本で使い続けていると盗難されたのではないかと疑われ使用できなくなります。先日は当社がリーテール側として売上をクレジットカードで一気に数千万円分処理したところ、やはりカード会社から速攻で電話がかかってきてひと悶着となりました。当社が違法に他人のお金を引き出していると思ったのでしょう。

では14億円を不正引き出しされたセブン銀行ですが、責任はないのか、と言えば一定の責任逃れは出来ないと思います。それはかなり大掛かりに短い時間帯に一斉に引き出されたというガードの甘さがネグリジェンス(negligence,注意義務違反)になると思われるからです。ただ、その損失負担以上にセブン銀行は相当のシステム強化とATMの監視体制の拡充を求められるでしょうから盗まれた14億円以上の投資を行わざるを得なくなるかもしれません。

ところでコンビニのトップが次々と変わっています。ファミマは名物社長だった上田準二氏からリヴァンプより来た澤田貴司氏にバトンタッチしました。ローソンはカリスマ新浪剛史氏がサントリーに抜けてユニクロ、リヴァンプから来た玉塚元一氏が社長となったものの今回素早く会長になり、社長に三菱商事出身の竹増貞信氏をはめ込みました。ローソンは三菱食品と三つ巴となる完全なる三菱商事包囲網です。

つまり、セブンイレブンが圧倒していたコンビニ業界勢力地図に変化がないとは言えません。セブンへの納入は三井物産と伊藤忠が競っているはずですが、鈴木敏文氏と物産の関係が悪くなった経緯があり、ここで物産が巻き返しを図る必要があります。もともと物産はバックエンド型の商社とされアグレッシブさが目立つ商社の中ではかなりおとなしい会社であります。伊藤忠はタイのCPグループと提携、CPはタイでセブンを7600店経営しています。このあたりのコンビニを取り巻く背景も実は商社間で大激戦中です。

セブン及びセブンアイの巨艦グループがこの逆境をどう克服するか、経営学的にも非常に注目に値すると思います。また、孫正義、柳井正氏などカリスマ性の強い企業のバトンタッチの手法という点でもセブン&アイグループの動向からは目が離せないと思います。

では今日はこのぐらいで。

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従業員は不要になるのか?4

かつて従業員は幾らでもいて人海戦術に頼ることも往々にしてありました。今、その従業員はあちらこちらで少しずつ減っていきます。この世界は一体どこに向かうのでしょうか?

私がカナダで不動産開発事業をしていた時、チームはほぼ3人で推進していました。トップと現場担当と販売や法務など事務方を担当する3人です。日本の不動産開発では絶対にありえない少人数主義を95年から貫いていました。では実際にその仕事をどうこなしていたのか、といえば事業ごと、分野ごとに専門家や業者と契約し、それぞれの分野で第一人者を集めることで最高水準の仕事を達成するのです。

なぜ、日本式にプロジェクトに何人も何十人も投入しなかったか、といえば人件費の問題もありますが、それ以上にカナダの右も左も分からない日本人を雇う理由が一つもなかったし、成果ベースの専門家との契約ならば成果が出なければさっさと契約破棄して他の会社に乗り移ることが出来る気軽さがありました。ドライと言われると思いますが、3人のオリジナルチームのうち二人はアメリカに長く、残り一人は私でしたから完全北米スタイルがうまく機能したとも言えます。

今、私の会社は現場スタッフを別にすると私を入れて2人で管理しています。3人で不動産事業をやっていた時は円ベースで年間売り上げ20億円以上こなしていたわけですから今の数億円規模なら全く無理はありません。但し、3人でやっていた時は外注が主体でしたが現在は自前で作業することが半分以上である点は相違します。例えば経理は通常、どの会社でも一人から数人抱える重要部署。ところが私のところは経理ソフトで我々2人の片手間作業で終わります。

90年代と今の最大の違いはテクノロジーの発達、部品や製品の飛躍的発達と価格の下落、コンピューター化に情報検索のしやすさでしょう。かつての少人数業務とはコーディネーター的発想でしたが、今は少人数ながらも専門的認識と細かい現場作業の積み上げを経験値として取り込めるようになったということでしょう。

私どもの業務の一つである駐車場運営も徐々に機械化が進んできています。駐車場の料金徴収係は一部の商業ビルなどを除き、本当に少なくなってきました。料金取り損ないの損失より人件費の方がはるかに高いということです。(日本の機械式駐車場は原則こちらの法律に適合しないため、自販機で駐車券を自発的に買うという仕組みです。)

そういえばバンクーバーの通勤用鉄道の駅では最近、ようやく自動改札がフル機能をスタートさせました。今までは違反者を取り締まる鉄道会社の社員や警察が多かったのですが、これからは減るのでしょう。

ホテルからの請負業務をしていて思うことは例えばフロントなりサービスマネージャーなりがお客様に説明する内容が人によりバラバラ、中には事実と異なることもごく普通にあるということでしょうか?つまり、人海戦術的な性格であるホテルを含むサービス業の場合、情報の理解度が従業員でもまちまちでそれが混乱をきたす原因になっています。ところがトップにそれを直訴すると「それはマネージャーに任せているから全く把握していない」という脇の甘さがあります。

私が取引しているあるカナダの銀行。取引額が小さいので気にしていなかったのですが、最近、最新の月次取引明細をみてびっくり。なぜならこの1年、全く取引をしていないのにこのふた月だけでも5-6件の知らぬ取引。多くは入金で銀行側が間違いに気が付いた場合はかなり時間が経ってから勝手に差し引かれるのですが、放置されているものも多く、基本的にこの1年で残高が数百万円ほど増えています。(私は引き出して盗んだりはしませんが危険でしょうね。)

先月もこの銀行のマネージャーにクレームしたばかりなのですが理由は銀行の各支店の端末からの入金処理ミス。日本では考えられない事態ですが、この10年、この間違いは一度も改善されたことがありません。これも人の処理ミスから来ているものです。私ならこれを解決するのにまず私の口座を違う口座番号に移設してみることだと思います。これも思いつかない銀行のレベルも知れています。

人を雇うことは作業ムラ、理解度ムラ、習熟度ムラなどバラバラなレベルをいかに揃えるかにかかっています。アメリカでは様々な手法で社内教育に相当の時間をかけてきました。が、私はこのスタイルはもう続かない気がします。スターバックスは従業員のコーヒーの知識、技量に多大なる資金を投入していますが、それなら自動で美味しいコーヒーが出来るマシンを作った方が早いでしょう。かつてはそういう発想をしませんでした。が、今の自動コーヒー抽出器のレベルは上がっています。長蛇の列でようやく手にしたコーヒーカップを持ってオフィスに行くという朝の風景自体がナンセンスな時代です。

世の中は生き残れる人とそうではない人が出てきます。そして残念なことに多くの中高年層はこの時代の変化のギャップについて行けず、いやおうなしに労働市場の片隅に追いやられることがより進むはずです。また、若年も機械に飲み込まれてしまっている人がほとんどです。機械に使われる人間には私はなりたくないですね。このままでは私の存在意義は機械以下になるという危機感が私を奮い立たせます。

では今日はこのぐらいで。

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民泊全面解禁のインパクト4

民泊を年間180日程度を限度に全面解禁する方向で規制改革会議は首相に答申を提出したようです。早ければ今年中に法制化作業が進み、17年度にもそれが許可されるかもしれません。

民泊についてはairbnbなど民泊のインフラが先に紹介され、各地で違法な民泊が後を絶たない状態でした。もともとはホテルや民宿業などとの関係を踏まえ、もう少し政治的圧力がかかるものと思っていたのですが、業界は業績好調であることもあり抵抗勢力があまりなかったこともあるのでしょうか、次々と新しい規制緩和方針が生まれました。

当初、大田区で始まった戦略特区の中の民泊も今となっては高いハードルを設けたことでほとんど無意味なプロセスになりつつあります。私も興味津々コトの成り行きを見ていたのですが、特区という名のもと、余程素晴らしい緩和プランが出来るのかと思いきや、役人はこの程度しか踏み込めないのか、という失望させる条件付保でした。

多分、その声は政府にも届いていたものと思います。それ故、大田区の話とほぼ並行するように国ベースで全く違う次元の緩和策が検討されてきたいきさつがあります。

さて、仮にこの民泊全面解禁が実施された場合、どのような影響があるでしょうか?

まず、マンションですが、これは管理組合のルールが上になりますので仮に法律で許されている民泊解禁でも管理組合が一定の規制をかければそれに従わざるを得ないと思います。つまり、マンションではOKになるかどうか、ケースバイケースという事になります。例えば高級マンションではセキュリティを高めることでマンションの資産向上を図っているところも多いでしょう。その中で右も左も分からない民泊者が好き勝手をするのも困るでしょうし、マンションのアメニティへのアクセス(フィットネスやソーシャルルーム)の問題も出てくるはずです。

一方、戸建の民泊についてはプラスの効果が表れるとみています。これは所有者が民泊用に客間を改装したり、トイレや風呂などに改築を施すことで一定のリノベーションへの支出が期待できること、日本人の凝り性な性格から「おらが村」ならぬ「おらが家」を提供し、ネットなどで話題をさらえば客がもっと来る、ぐらいの感覚をお持ちの方も多いと思います。それこそ、「おもてなし」の度合いをさらに進め、無償で食事や食べ物を提供するところは続出する気がします。例えばそば打ちを習ったばかりの人が「これ食べてみて」ぐらいの感覚です。

但し、食品を提供する場合、それがどういう形であれ、食中毒など何らかの問題が発生した場合、後々大変面倒なことになりますから必要な許可は必ず取得すべきです。このあたりは甘く見ている方が多い気がします。日本ではルールと実態が大きくかけ離れることも多いのですが、今回の全面解禁は日本にしては珍しく脇が甘そうな緩和のような気がいたします。

一番のメリットは民泊を通じて住宅の所有者が小遣い稼ぎが出来るということでしょう。50%稼働で月に数万円から10万円ぐらいになるでしょうから、それが消費に回ってくれるなら都合がよいと思います。

留意すべき点としては、需要がどこまであるのか、これはもう少し、様子を見た方がよさそうな気がします。今は確かにホテル不足に高水準な訪日客数、更に政府はビザの緩和を進めているため、より多くの外国人が日本の門戸を叩くことになります。ですが、「日本ブーム」はブームであっていつかは廃れるとも言えます。あまり期待先行で行くとしっぺ返しもあるでしょう。

全面解禁になった場合、メリットを享受できるのはシェアハウスの運営者でしょう。雨後のタケノコのように増えたシェアハウスも最近はそのブームが一段落し、日本人の若者の需要は頭打ちです。なかなか満室にならないところも多いかと思いますが、シェアハウスの一部を民泊で使うことで事業を好転させることは可能かと思います。

一方、問題も発生しないとは限りません。私が以前検討した都内のある不動産は台湾の方がお持ちで不法な民泊ビジネスを行っていた物件でした。台湾の方が台湾の方向けのマーケティングをするため、何がどこでどうなっているのかわからないという状態だったようです。周辺の住宅とはトラブルを起こしていたのですが、かなり知らんぷりをしていたと近隣から聞いています。

同じようなケースは中国人が所有する物件でも起こりうるし、エアコンが入っていないような物件ならば夏は窓を開け放ち、音楽や中国人のでかい声に悩まされるということも当然出てくるわけで警察への連絡もかなり増える気がします。

もう一つは日本人は脇が甘いという点を指摘しておきます。お客さんだからと言っても自分の家に上げるにあたって泥棒をしないとは限りません。あるいは器物を破損することもあるでしょう。極端な話、火事の要因となるようなこともしないとは限りません。ホテルなどは燃えにくい材質や家具、カーテンを使用しています。が、一般家庭には燃えやすいものだらけです。冬にストーブを提供していたら間違った使い方をしてそれが引火することだってあるかもしれません。

当然ながらここで登場するのが損害保険会社でどのように査定していくのか、中長期的な展望も必要でしょう。今は事故率がないので突然高い保険が出てくるとは思いませんが、長い将来、このあたりも頭に入れておいた方がよいかと思います。

インターネットのサイトは民泊を提供する側の信頼度は何らかの形でわかるようになっていますが、客の信頼度は全く分からない、しかも外国人で言葉も常識観もすべて違うことになかなか苦労する方も多い気がします。ただ、最終的にそれが日本の国際化に繋がるならそれはそれで大きな意味合いがあります。

以前は国がここまで民泊に積極的になるとは想像もしていなかったのですが、せっかく踏み込んでいる解禁ですからこれが多くの方のメリットにつながればよいかと思います。

では今日はこのあたりで。

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また明日お会いしましょう。

アメリカの利上げはあるのか?4

6月14-15日に開催されるアメリカのFOMCで12月に続き、利上げに踏み切るかどうか、市場が再びやかましくなってきました。これは先日公開された4月26-27日の定例会合の議事録が公開された際、「市場は利上げしないと安心しきっている、だから少し警戒心を持たせなくてはいけない」という趣旨のことが書いてあったことで市場の色がすっかり変わってしまいました。

もともと6月の利上げ確率はほぼゼロとされていたのにこの議事録に端を発して市場は利上げするかもしれない理由探しを一生懸命開始した様に見えます。つまり、市場の予想とはそれぐらい腰が据わっていないもの、とも言えるでしょう。

では本当に利上げする気があるのか、ですが、私は依然ないと思っています。

FOMCが金融という世界だけを見て金利の上げ下げを決められるのなら別ですが、外野から様々な声は入ってくるでしょう。その声の大きさと重要さでやはり判断が揺れるとするならばここは利上げは踏みとどまるとみています。

最大の理由はオバマ政権も次期政権もドル安をベースにしたアメリカ経済の再構築を考えているからであります。まず、オバマ大統領ですが、レガシーとなるか分かりませんが、TPPを批准させようといまだに画策しています。そのタイミングは大統領選が終わる11月初めから年末ぐらいまでの2か月しかありません。この間の手薄な時期を狙って批准させようという魂胆があり、そのために反対派を抑えるため、ドル安誘導し、TPPに賛同を得やすくする戦略があります。

G7などでアメリカのルー財務長官は為替の意図的誘導は許さないとし、特に日本に対する厳しい監視体制を暗にほのめかせています。私はこの財務長官の意図とは米ドルを安くしたいのに円が安くなるのは意に反するという為替誘導策の戦いそのものであると思っています。とすれば、アメリカ財務当局は円やユーロの恣意的誘導を「前線」を通じて止める役割、大本営のFOMCは利上げをなるべくしない方向にもっていくことでコントロールするという連係プレイに見えるのです。

アメリカは本当に利上げできる状況にあるのか、ですが、各種経済指標は悪くはありません。ただ、今、再利上げに踏み込むほど足元が万全かと言えばやはり疑問が残ります。

あまりなじみがないと思いますが、自然利子率というものがあります。この定義は省略しますが、一般にこれは経済の潜在成長率に近いものとされています。ではアメリカに於ける自然利子率を見ると60年代は6%を超えていたものが見事に右下がりとなり、2009年にほぼゼロ、そして現状もゼロ近辺をさまよっています。(日経ビジネスより)

このグラフにはある重要なポイントが隠されています。それはリーマンショック前に2%以上だったものが一気にゼロまで落とした後、全く回復していないということです。つまり、大所高所から見るとアメリカの景気は昔に比べてまるで水準が違うところにあるのであって、目先の失業率やインフレ率がちょっと良くなったぐらいで金利の調整をするようなレベルではない、ということです。

日本が長期にわたる低金利政策を余儀なくさせられているのはこの潜在成長率が上がらないためであり、これは日銀がどう頑張っても動かせるものではないのです。そういう意味では流動性の罠に引っかかっているわけでアメリカも住宅バブルが弾けた2006年、あるいは市場に衝撃を与えた08年のリーマンショック以降、日本の「失われた○年」と同様のパタンにあるといえましょう。

よってここでアメリカが無理をして利上げを継続するものならばかつて日銀の速水さんが間違えたようなあの時の再現となりかねないのです。

但し、一点、イエレン議長が「抵抗」するならば低金利政策を主張しているドナルドトランプ氏が大統領になる可能性を頭に描きながら彼の思惑に対峙するという発想もあります。が、それではあまりにも幼稚でしょう。

アメリカはまずは原油価格を50-60ドルに回復させないと自国のシェールオイル業界が潰れてしまいます。そこまでは何が何でも利上げなどせずに我慢すべきでしょう。

G7の為替議論は「口戦」で日本もアメリカも実弾勝負は出来ないと感じています。今週はサミットを控えますので様々な思惑が入り乱れると思いますが、こういう時こそ大所高所から本質的なポジションを見据えた方が良い気がします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

社長はなぜ週7日働けるのか?4

ビジネス雑誌を読んでいると時々見かけるモーレツ社長の紹介記事。週7日働く、正月も働く、終電まで働く…など様々です。労働基準監督署は企業の残業実態に目を光らし、人事部はいかに残業を減らそうかと努力しているのですが、案外社長さんが一番働いているケースもあります。いったいどうなっているのでしょうか?

私もしがない零細企業の社長ですが、週何日働くかといえば、土日も部分的には仕事をしていることが多く、「今日は完全安息日」という一日解放される日はまずありません。更に時差の関係で日本とカナダをまたぎますから日本にいれば朝の5時、6時から、バンクーバーにいれば夕方からもうひと頑張り、ということも往々に起こりえます。

それでも大丈夫なのは仕事の内容がどんどん切り替わることで気分転換できるからでしょうか?一つの作業や事象に集中するのはせいぜい1時間か長くても2時間。その細切れの業務が延々と続くわけです。その中にはデスクワークもあれば現場での作業もあるし、外に出ていくこともあるでしょう。営業の仕事もあれば、経理の仕事、更に経理の数字をベースにした経営分析もするし、法務の関係もあります。(簡単な契約書など法務文書は英語も日本語も自分で全部作ります。)

人間が一コマで集中できる時間は1-2時間が限度とされます。大学の授業が90分、映画やスポーツ、観劇は2時間が目途でしょう。仕事でも遊びでもこれ以上長くなるとダレてしまうのです。ホテルの仕事をしていますからコンベンションなどの細かいスケジュールを把握していますが、終日会議のお客様の場合、午前10時のブレイク、午後3時のブレイクが組み込まれていることが多いのですが、これも2時間という括りがあるからなのでしょう。

では1日なら何時間仕事が出来るか、ですが、私はこの2時間のコマが4つから5つが限界だと思います。つまり、8-10時間です。なぜなら多くの一般従業員の場合、自分の仕事は一つの狭いエリアの業務に限定されています。総務でも経理でも研究部門でも現場でも自分の特定責任範囲の業務だけを延々と続けるわけです。かつてはこなしていた私でも今はもう出来ないと思います。

言い換えれば仕事の中身を切り替えることが出来るポジションの人は長く働けるのですが、それ以外の人は極力残業は減らす方針にした方が作業効率は確実に上がります。少し前の日経の記事に興味深いくだりがあります。「米スタンフォード大学経済学部のジョン・ペンカベル教授は2014年、『週50時間以上働くと労働生産性が下がり、63時間以上働くとむしろ仕事の成果が減る』という調査をまとめた。70時間、100時間働こうと、その成果は63時間の労働より少なくなるというわけだ。」

週50時間労働を超えると1単位の仕事をするのに投じる労働時間が1時間から1時間半、2時間とだんだん効率が下がる、ということを言っています。週50時間労働とは1日10時間ですから私が主張する一コマ2時間一日最大5コマと一致するわけです。

では、皆さん、そんなに仕事をしているのでしょうか?先日、日経ウーマンをちらちらみていたところ「私の一日の仕事がA社に電話5分、B社の件で課長に確認20分、会議資料作成2時間、請求書10通作成30分、交通費精算30分」となっています。これ、全部足しても3時間25分にしかならないのです。つまり一般的には午前中だけの仕事量を一日分に引き延ばしているということなのでしょうか?

日本の労働生産性はOECDの中では2013年の調査で34カ国中22位。主要先進国では94年以来最低ランクが続きます。なぜ改善しないのか、ですが、日本の集団合議制の体質は大きいと思います。一つのことを決めるのに会議、そこには本当に会議に出席しなくてはいけないのかと思われる人もいます。例えば10人が1時間の会議をすると延10時間で一人が一日仕事をするのと同じ労働量になります。会議でそれだけの成果があればいいですが、私の知る限りそんなにコトはうまく運んでいないはずです。

もう一つは稟議制度。これも効率が悪い制度の一つとされます。今は電子化されスピードアップしていますが、結局、一介の社員にはモノを決める権限はないということです。欧米でMBAの社員が重宝されるのはモノを決める判断能力を備える基礎を持っているからでしょう。欧米に稟議はありません。担当が担当の責任で決め、うまく行けば昇進、ダメならクビです。

社長はなぜ、長時間働けるのか、といえば多くの大企業の社長は実務をしないことも理由の一つです。会議や打ち合わせが主体。つまり、人と過ごす時間が圧倒的に多く、社長室に籠ってパソコンで書類をつくったり、ボールペンを握って何か書く作業をする社長さんはあまりお見かけしません。永守重信日本電産社長は週末、社員からのメールをチェックし、それに返信をしているそうです。しかし、それも人と過ごす時間がパソコンを通じて行われている意で真の意味の作業ではないでしょう。

とすれば、私も含めた社長の長時間労働そのものが果たして高い労働生産性を維持しているのか、とも言えます。少なくとも日本の中小企業は社長から新入社員まで一気通貫の風通しの良さ、一方欧米の社長は社員には無縁。そういう意味では日本の社長は社内潤滑剤として長時間働くことにこそ存在価値があるということかもしれません。

こんなこと書くと「社長にだけはなりたくない」と思う若者も多くなるかもしれませんが。

では今日はこのぐらいで。

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今週のつぶやき4

今週もいくつか気になったトピックスがありますのでそのあたりを中心に「今週のつぶやき」をお届けしたいと思います。

まずは東京都に住んでいなくても気になる舛添都知事の動向です。報道を見る限りついこの前まで聞こえた舛添節はトーンダウンし、会見資料に目を落とすというより、目線がうつむき加減で心底ダメージを受けている様子が見受けられました。かつて同様のトラブルを起こした方々の流れから推測するとマスコミと世論は舛添さんをもはや許さないように感じます。つまり弁護士がどう言おうが、どれだけ正当性を言い訳しても(正当だとは思えませんが)都政の停滞も鑑み、身を引くしか道がないのではないでしょうか?

彼はギリギリの線を狙いすぎました。それがビジネス交渉で線からはみ出していないなら「ディール巧者」と言われるかもしれません。しかし、政治家とは「選挙民」との信頼関係のもと、民意をくみ取り、議会を通して実行していくことです。つまりルールにあるからどうこう、というより、民意の代表として道徳的で規範ある行動を考え、実行していかねばいけないでしょう。

さて、始まったG7。まずは財務相会議の記事の見出しは「英国EU離脱が最大のリスク」(日経)と出ています。そうでしょうか?私はアメリカの大統領選挙の行方がもっとリスクだと思っています。個人的には英国は離脱の道は選ばないとみています。世論調査も調査機関やタイミングで大きく変わりますが、今のところ残留派が多いようです。例えば19日の調査では残留派が52%、離脱賛成派が41%で決めかねている人が7%です。つまりこの調査に基づけば実態としては残留が確定的です。人々の行動心理からするとある方向性に色がつき始めるとそちらに向かいやすい傾向がありますので個人的には割と大差で残留が決まるとみています。

それより、アメリカの大統領選の行方ですが、ドナルド トランプ氏が大統領になったらどうなるか、このところ考えていたのですが、経済には大きくプラスするとみています。口が悪いので、その言葉の本当の意味合いがうまく伝わらないケースも多いのですが、主張していることに理が適っていることは多く見受けられます。

例えばメキシコとの国境に壁を、という主張ですが、これは既に建設されつつあるものなのです。「2006年安全フェンス法」に基づき進められているプロジェクトでそれがまだ、完成していないだけの話で、トランプ氏はその完成を急ぐべし、という趣旨だったと思われます。最近では国連への負担金の割にアメリカはメリットを十分に享受していないと再三指摘していることを受けて潘基文事務総長がトランプ氏批判をしたようです。潘基文国連事務総長の能力は歴代総長で最低レベルと言われている中で多額の負担金を出すアメリカのポジションはあたかも大株主でありその批判にこたえられない国連はやはり無能だということをさらけ出したのではないでしょうか?

では大統領選挙ですが、クリントン対トランプの対決で私に選挙権があったらトランプ氏に一票を投じます。理由はクリントン氏のスタイルはそよ風のように心地よいけれどアメリカが眠りについてしまい、世界への刺激がなくなってしまうからです。日本にとっても経済だけをみれば両者の比較ではトランプ氏の方が有利で中国寄りのクリントン氏となれば目も当てられないかもしれません。但しTPPは廃案です。

次の話題です。アメリカ衣料業界の雄、ギャップの廉価版であった「オールドネイビー」が大幅縮小するようです。日本からは撤退となります。またギャップよりやや上質感で売ってきた「バナナ リパブリック」も北米では一部店舗の閉鎖をすると発表されています。日本のメディアは低価格のオールドネイビーが失敗したというトーンですが、全般的に不調でメインラインであるギャップを通じて再構築しなおすという風に見受けられます。

バンクーバー空港の近くにあるアウトレット。たまに覗きに行きますが衣料関係の店舗は何処も必死の値引き攻勢。ブルックスブラザースの最大80%引きの看板も目につきましたが、客でごった返しているわけではありません。トミーヒルフィガーあたりのポロシャツなら3000円もしないでしょう。結局、大衆向けの衣料店はブランドが多く、激戦度合いが尋常ではないということかと思います。

では消費者がどれだけ衣料にお金を費やすか、ですが、安物ばかり山のように買ってもカラダは一つですし、日本のようにワンシーズンしか着ないというファッションセンスは北米にはあまりないですから、当然の淘汰という気がします。もう一点言うなら大きくなりすぎて経営のフレキシビリティがなくなってしまう巨大企業は留意した方がよいと思います。それはユニクロでもしまむらでも同じで結局、規模の拡大=店舗数の拡大ですから何らかの原因で世の中の風向きが変わった時、対応が取れないケースが出るということです。業種は違いますが、マクドナルドがまさにその例だと思います。私はいつか、大企業優位の時代に変化が訪れる気がしています。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

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私の考える「持ち家」VS「賃貸」4

日経電子版で「持ち家か賃貸か どう探す理想の家(データディスカバリー)」という特集がしばらく出ています。内容は金銭面を含めた損得勘定で結論からするとこの低金利時代でも66歳までは賃貸の方が得、と出ています。与件の詳細が分かりませんので数字の分析は出来ませんが、思ったより賃貸でも行けるのか、という感覚を持った人も多いと思います。

長年不動産の仕事をしている身、賃貸や所有を何度か繰り返してきた個人的経験からすると日本は賃貸の方が有利な気がします。一方、カナダの様に不動産価格が果てしなく上がる国では所有の方が有利であります。

日本において賃貸が有利だと思う理由をいくつかあげましょう。

1. 持ち家はサラリーマンの転勤に伴い単身赴任などの原因となっている
2. 70年代、80年代は「君んち、持ち家、それともチンタイ?」と小学生でも話題になったが、今は親が差別的でもあるその話題を振ってこない
3. マンションの管理費は高く、戸建も多くの所有者が管理できておらず、管理の行き届く賃貸との差が表れる
4. ライフスタイルが急速に変化している
5. 住宅の値上がり期待は人口が増えない日本に於いて理論的にはほとんどない
6. 高齢になった場合、夫婦の片方が介護を理由にホームに入ることも多く、残された健康な人が家の面倒を全部見ることになる。これは子供たちに手伝ってもらわないと厳しい。

などなど、いろいろ理由は上がると思います。金銭的な差額は目が飛び出るほどではなく69歳で400万円程度であります。むしろ、若い時に使いたいお金をローン返済に回す制約の方が今の時代には合っていない気がします。

勿論、本当は持ち家の方がいいけれど不可能という方も多いと思います。また、何が何でも持ち家という人もいます。よって「どちらが良い」ということは一概には言えるものではありません。

では、マンションと戸建のどちらが良いか、という点ですが、マンションの土地の所有比率は小さく、戸建の将来価値の方が本質的には高いはずです。また、日本は戸建の建築費は安く、3-40年程度で建て替えることで別の意味での二世代住宅が可能です。マンションは古くなればなるほど管理コストが上がる一方、その価値は下がりやすくなります。

持ち家に安心感を求めるのは奥様に多い気がします。例えば小学生ぐらいの子供ですと「おまえんち、何処?」の会話はごく普通。それが親に全部筒抜けになります。賃貸アパートは一見すればすぐわかってしまいます。上述の2の時代は子供が持ち家をイニシエートしたのですが、今は奥様が「チンタイは恥ずかしい」と思うのではないかと思います。

ライフスタイルの変化とフレキシビリティも考えておいた方がよいと思います。今や一つの会社で一生過ごす時代ではありません。転職と共に全く違う場所での勤務もあるでしょう。一旦転職癖がつくと転々とし、最後に奇妙な厭世観のようなものが出てきて、「俺は山にこもる」とか「農業をやる」と言い出す人もいるのです。その場合、住処は家族構成や職種等に合わせて自由変化させやすい方が間尺に合っています。

今、独身の若い方に「マンション買いませんか?」と言っても一時のブームのようなことはないと思います。資産形成にならないからです。せいぜい、自分用で購入した1ルームマンションを将来、賃貸で貸し出すぐらいのオプションだと思いますが、ローンは残ってしまうケースが多いでしょう。そうすると次の一手が打ちづらくなるんです。

今はシェアリングエコノミーの時代。そして一部で流行るシンプルライフを標榜するミニマリストもあります。私も極力モノを持たない主義ですから家はでかい方がいいという発想が必ずしも当たらなくなった気もします。

但し、これは今のトレンド中の話で、30年後にどうなるかは分かりません。「あの時、こうしていればよかった」と思うことも出てくるのでしょうか?いや、私は団地を縦に伸ばしたような「タワマンなんて買わなきゃ良かった」という声の方が増える気がするのですがねぇ。

では今日はこのぐらいで。

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GDPと消費税4

1-3月のGDP速報が発表になりました。前期比年率1.7%増、という数字は様々な思惑を呼び込みました。

まず、事前コンセンサスより0.3%ポイントほど高かったことで「思ったよりもよかったじゃないか」という声がある一方、うるう年で一日多い分、計算上、GDPは高く押し上げられるため、プラス成長ではないとする見方など様々であります。株価は一旦上げたもののその後、すとんと落とし、結局小幅安で終わるという内容でしたが、中身を見ると銀行株がスーッと上昇しています。理由はGDPが良かったから日銀がマイナス金利幅を増幅させないだろうという推測が働いたものです。

GDPはこの1年ほど振れ幅が小さくなり、プラスマイナスの境目を行き来する状態が続いています。つまりざっくり言えばこの1年、ほとんど成長していない、とも言えるでしょう。その前、14年の第1四半期が高め、第2四半期が大きく下げたのは14年4月1日の消費税の導入による消費者行動が反映したものです。これらを除くと日本経済は正に成熟という言葉がピッタリでプラスの作用とマイナスの作用がお互いに打ち消し合う状況にあると言えるでしょう。

プラスだったことは円安期に国内の景観が上昇し、設備投資が増え、ベアも2年続き、賞与を含め、多少給与に改善があったことや海外からの訪日外国人が消費を支えたことでしょうか?マイナス面は国内消費が外国人のかさ上げ分を除けば伸び率が低迷したこと、住宅についても冷えてきていることがでしょう。更に今年に入って急速な円高になったことで多くの企業の2017年3月期予想が前年度から大きく下方修正している点が気になります。近いうちに日経が取りまとめると思いますが、予想利益は16年比で10-15%ぐらい下回る感覚ではないでしょうか?

言い換えれば日銀がどれだけ金融緩和政策を行ってもほとんど効果が表れてなかったとも言えますし、安倍首相が政策的に景気を押し上げようとした様々なプランも十分に効果が出る状態になっていないとも言えそうです。

個人的には安倍首相も黒田総裁も相当頑張って踏み込んだつもりなのでしょうからこれ以上悪くいうつもりはありませんが、結果が伴っていないことは事実です。更にはオリンピック景気もやってくる気配がないというのはどういうことなのでしょうか?経済効果や盛り上がりが今のところまだ水面下の建設事業に限定されているということもあります。

思い起こせば64年の東京オリンピックの際には新幹線やら東名高速など日本をリフォームするほどの効果があり、戦後日本から離脱するという明白なテーゼがあったと思います。正に五輪の本来の目的が機能したわけです。ところが今回の五輪は招致した東京都知事、それを引き継いだ都知事ともにミソをつけていることや新国立やエンブレム問題など楽しい話題がほとんどないスタートを切っていることもマイナス要因でしょう。

オリンピック懐疑論のご意見も頂戴していますが、私も以前からそう思っています。いまや、各スポーツ分野で世界大会がそれぞれ行なわれている中でオリンピックの本来の効果は維持できなくなりつつあるでしょう。抜本的見直しが必要です。

さて、日本の景気の話ですが、岡田民進党代表が「来年の消費税は上げるべきではない」と18日の党首討論で明言したことで国会内でざわめきが起きるほどだったと報じられています。岡田代表が同趣旨のことを2-3週間前にインタビューで述べていたので「ざわめき」が何を意味しているのか、私には今ひとつわからないのですが、氏の趣旨は「だからアベノミクスは失敗したので責任を取れ」ということでしょう。まぁ党利党略の話ですが、安倍首相も既に引き上げ時期延期方向で検討しているわけですから「さすが、民進党」という声にもならないでしょう。

では財源問題はどうするのか、ですが、思いっきり違う方法を考えてみたらどうでしょうか?私がふと思ったのが個人資産にかかる資産税導入です。多分、ほとんど俎上に上がったことはないと思います。個人資産に対して一定額を超える部分について毎年、僅かながらも課税するという発想です。但し、からくりはここで課税した金額は相続税の支払いの際、全額控除できるとするものです。(あるいは資産が一定額を下回ると払った税金が還付される仕組みです。)

これは個人が相続税対策を打ち出しにくくするとともに消費や贈与の前倒しを促進し、残された者に掛かる相続税負担を極力減らすという発想です。税務当局からすると税の前倒し支払いが生じるとともに資産の活性化がおきます。勿論、この計算は一筋縄ではいきませんが、日本独特のスタイルにはワークすると思います。

企業ベースでは資産税というものがかつて存在し、カナダでも90年代までありました。「大企業税」というもので純資産額に対して確か0.6%程度の税金がかかっていましたが、極めて悪評だったため、その後廃止されました。但し、私の案は相続税の前払い的発想と資産流動化ですからご批判は多いと思いますが、考え方としては今の消費税よりも面白いと思います。

消費税がここまで叩かれる理由の一つは消費税の高い北欧などの生活レベルと日本の格差レベルの相違ではないかと思います。経済的観点でみると日本の貧困率は16%程度ですが、北欧諸国はせいぜい5%前後です。つまり国民に平等に課税する消費税は貧困層が少ない国家では機能しますが、日本のように所得格差が大きいところでは難しいのであります。この点もあまり指摘されてこなかったと思います。

私が財務省の役人なら個人資産に目をつけないはずはないのですが、政治的に国民を敵に回すことになるのでしょうね。それこそそんな発案をした人はボディーガードが必要になってしまうかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

中国人の爆買い、いつまで?4

先日、成田空港の免税店を通りかかったところ、「東京ばな奈」が山積みになって人だかりも少ない感じがしました。

中国人の爆買いに赤信号が灯っているのでしょうか?個人的には「終わり近し」という気がいたします。

海外で買い物をする動機は何でしょうか?手に入らない、安い、本国より先に入手できる、旅行自慢のどれかだろうと思います。私も80年代に海外旅行に行った際には重い酒を土産に買ってきましたが、その理由は珍しいのと旅行自慢だったと思います。日本人は土産を近所や知り合いに配る傾向があったのですが(もう過去形でしょうか)その理由は「皆中流」の枠組みの中でほんのちょっとの優越感やおすそわけだったと思います。

中国の爆買いも同様で「私も海外旅行に行けるようになった」という自慢が主たる理由だろうと思います。が、近所や知り合いに配る土産も1,2回なら良いのですが、年中となると「嫌味」になります。今の中国の爆買いは嫌味の領域に入りつつあったところだったと思います。

そこに習近平国家主席の警告通り規制がかかりました。4月8日付で土産に対する関税を大幅に引き上げました。酒、化粧品は50%から60%へ、時計は30%から60%、食品が10%から15%などです。更に総枠規制もかけ、年間2万元(約30万円)を超えると個人消費枠から貿易枠規定の適用となり、高い税率が付加されます。

その背景は中国の資本流出の一翼を担っていた旅行支出の歯止めもあるでしょう。旅行収支は年間1兆円規模の赤字とされ、実態がかなり厳しいとされる中国の資本流出に歯止めをかける必要があったと言えそうです。つまり、政府による爆買い規制は中国人の買い物マインドを一気に冷やす効果があると言えます。

実は爆買いが減って困るのは日本だけではなく、欧州の高級ブランドの方が直接的な影響を受けています。もともとは反腐敗運動がきっかけでじわっと真綿で首を絞めるような感じでしたが、ここにきて青色吐息のブランドも出てきていると報じられています。高級ブランドは世界不況のあおりで全般的に売り上げが伸び悩む中、中国の新興成金を中心に売り上げを伸ばしてきましたが、今では中国国内での閉店が相次いでいます。

スイス高級時計メーカーも同様で職人の首切りも行われているところもあります。時計メーカーの職人とは寿司屋の寿司職人と同じで技術習得に時間がかかりリストラとしては最も手をつけたくないところであります。そこまで踏み込まねばならない状況に陥っているのですから経営状態は想像に難くないでしょう。日本では2013年に高級時計が前年比3割以上売り上げが伸びたと大きく報道されていましたが昨年は9%減となっており、日本人の「株高高級時計ブーム」も2年と持たなかったわけです。

個人的には中国人が爆買いをするという発想がそもそも良く分かりませんでした。中国人は懐が堅いとされ、消費が伸びず、中国政府として内需拡大の為にどうやってお金を使わせるか、頭を痛めていました。中国での消費が伸びない理由は社会保障制度が十分ではないことと社会の仕組みに信頼感を持っていませんのでいつ、突飛なことが起きても驚かないよう、準備をしているためとされています。

もっとも今回の爆買いや世界中の不動産への支出は中国元への不信感で元の価値があるうちになるべく違うものに換えておくという発想もないとはいえないでしょう。ただ爆買いと不動産への投資は性格が違い、爆買いについては先細りになる気がいたします。

銀座等では引き続き外国人の姿は多くみられると思いますが、ビジネスは思ったほど伸びないと思われ、爆買い期待で大型投資を行ったところは影響が出てきやしないか心配でしょう。

基本的に欧米人のお土産需要はあまりなく、アメリカ人やカナダ人に「Youは何を買いに日本へ?」と聞けばでっかく「一番」とプリントされているTシャツとか土産物屋に吊るしている浴衣を買って大喜び、というレベルです。先日も土産物店で浴衣を見ていたアメリカ人らしき老夫婦が「サマーバージョンのキモノ」と言って娘にどうか、と話していたのが印象的でした。

訪日客は引き続き高水準を保つと思いますが、爆買いという言葉は聞かれなくなっていくかもしれませんね。

では今日はこのぐらいで。

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ではまた明日。

バフェット氏はなぜ、今アップルだと思ったのか?4

カリスマ投資家、ウォーレンバフェット氏率いるバークシャーハザウェイ社はアップルの株式を発行済みの0.2%、金額にして1100億円を投じたと一斉に報道されています。正直申し上げてサプライズであります。

バフェット氏はかつて分からないものには手を出さない主義でコンピューター関連は「分からないものリスト」(=安定感に乏しい)に入っており、かつてほとんど投資実績がなかったと認識しています。よって氏の基本スタンスは配当と廃れないビジネスに資金を投じる姿勢であり、バフェット方式としてそのスタイルは高く評価されていました。

アップル社は2016年1-3月期が四半期ベースで13年ぶりの減収となっており、アップルの時代は終わったのではないか、と囁かれています。事実、多くのファンドもアップル売りを進め、カールアイカーン、ブリッジウォーター、アパルーサなど著名なファンドや投資家は全株売却を発表しています。その中でバフェット氏は逆張りとも言える買い向かいを行っているのですが、時価総額55兆円と巨額なこの会社にいくらバフェット氏とも言えどもかなり勇気のある行動に映ります。

発表を受けた月曜日の朝のニューヨーク市場はバフェット氏のアップル買いを好感し、3%以上上昇していますが、今日は全体の相場つきが良く他も皆上がっているのでしばらく様子を見ないと何とも言えません。

アップルにピーク感が出てきていることは製品の発注量の下方修正が続いていることもあります。特に同社の目玉商品であるスマホに関して先日発売したSEは画面が大きくなるトレンドに逆らい、4インチサイズとしただけでなく、解像度や照度についても厳しい意見が出るなどアップル社の製品としてはかつてなかった初期反応がありました。

日本はライバル サムスン製の商品の売れ行きがイマイチなため消去法的にアップルの高い普及率を誇っていました。ところが日経ビジネスの「ブランドジャパン2016」によると今年のアップルのブランド総合力は昨年9位から今年は28位まで下落しています。このブランド調査は好感度で前向きなイメージを維持しないとすぐに落ちるセンシティブ性があるようで、例えば昨年1位のセブンイレブンは今年は13位まで落ちています。

なぜ、日本でもアップルの熱狂が冷めたのか、ですが、結局今はどのスマホも同様の機能を持ち、既に成熟マーケットになっていることで差別化が図りにくくなったとしか言えません。正にコモディティ化したということでしょうか。これは新興市場や買い替え需要を中心にまだ伸びる余地はあるものの新しい分野の開拓力という点では今のところ期待が伴いません。

ですが見方を変えるとこれこそバフェット氏が得意とする分野で成熟したマーケット、一定のシェアの確保、配当能力こそ真骨頂なのでしょう。では、「分からないものには手を出さない」バフェット氏が手を出したITへの投資の裏は何があるのか、更に考えてみたのですが、優良な投資先が見つからない、という苦肉の結果ではなかったかと思うのです。ITを今後も避け続けることはできないという背景もあったでしょう。製品とサービスをITでつなぐという新しい分野が切り開かれようとする中でアップルがまだその力を伸ばす余地は相当あるとみたのかと思います。

配当だけを見れば2.52%程度ですのでアメリカの高配当が並ぶ企業群からすれば特段、優位にあるわけではありませんが、証券アナリストは42社中15社が強い買い推奨となっています。

では注目のIoTがアップルにプラスの効果を見せることはあるのか、といえば私にはまだ想像できません。多分、アプリで対応可能でしょうからアップルの製品を新たに購入する必要はなさそうな気がします。注目のアップルプレイ(カープレイ)ですが、要はカーナビ、電話、音楽などがクルマの中でも楽しめる、ということで一部の車には標準で対応可能となっています。このような売り方は上手だと思いますが、マップはアップルよりグーグルの方が優れているので評価はまだ分かれるところでしょう。

イメージとしてはマイクロソフトのように世間の注目の中心に座すわけでないけれどいいところにはいる、という感じでしょうか。

プロの投資家同士で強弱感が対立するアップルですが、よほど面白いものを出さない限り、多くの投資家は乗り換えを進めるような気がします。かつての期待を維持するのはなかなか大変なような気がします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

バラバラになる世界4

このブログを何年も書いていると日本を愛している読者の熱い書きこみに嬉しくなることもしばしばです。愛国心とも言うのでしょうか?カナダでも全く同様で、カナダ人であることに強いプライドを持つ人々、そして、多くの移民を経て国籍を取得したカナダ人もいかに自分はカナダに来たことで人生が明るくなったか、楽しそうに話しだします。

NHLのホッケーの試合がカナダのチームとアメリカのチームとの戦いであれば、プレイ前の国歌斉唱で自陣チームを応援するファンがより声を張り上げて国歌を歌うところにそのプライドが現れています。

近年、経済提携や国家安全を理由に多くの国はアライアンス(同盟)を結んできました。EUやNAFTA、日米や米韓関係もそうでしょう。BRICSの一定の関係もありますし、特にロシアと中国も仲良しと見られています。中東は誰と誰がアライアンスか分かり難くなっていますが、シーア派、スンニ派を基本軸に様々な利害関係の中で一定のつながりを持っています。

私は近年の世界の動きをみているとこの世界の国々を繋ぐ線と線が複雑になり過ぎて一旦、御破算にしたがっているバイアスが出てきているように見えるのです。

そのバイアスが生まれたのは正にアメリカが発信源でありました。オバマ大統領による「世界の警官からの勇気ある撤退宣言」とG7からG20に引き上げたこの二つの大きな決定は表向き、心地よいサウンドに聴こえますが、実態としては世界を混とん化させる副作用を与えたとも言えます。

ではどんな副作用があったでしょうか?北アフリカの春以降、冴えない民主化転換国家やISの登場を許したのもアメリカの甘い外交が伏線としてあったでしょう。イランに対する制裁撤回はサウジとアメリカの関係を悪化させています。更にはアメリカとイスラエルの関係はオバマ大統領の時代には完全に冷え切っています。ウクライナに中途半端なちょっかいを出したこともありましたし、北朝鮮にこんな好き勝手やらせている背景もアメリカの弱さにあります。

それを受けた今回のアメリカ大統領選はアメリカの利益重視、つまり、アメリカに税金がもっと落ちるようにし、メキシコから不法労働者が来ないようにし、米軍の貢献にもっと金を出せと声高に叫んでみたり、ロシアと仲良くしたら絞めるからな、日本に囁いたりするわけです。

ところがこの「バラバラになる世界」はアメリカに刺激を受けたのか、世界のあちらこちらで好き勝手な動きが見て取れます。イギリスがEUからの離脱を問う国民投票が6月に迫りますが、結果がどうあれ、イギリス国民の中でこれだけの欲求不満が溜まっていることには大いに注目すべきでしょう。

更にアメリカとイギリスの関係が薄まっている点も気にしています。パナマ文書の直接的なターゲットはアメリカのイギリスへの嫌がらせのように見えるのも一つあるでしょう。なぜ、アメリカとイギリスは離反したのか、といえばAIIBがふと浮かんできます。中国が掲げるAIIBの指に一番に止まったのはイギリスでした。アメリカは相当憤慨したと思います。

イギリスはなぜ、そんな行動をしたのか、といえばアメリカと中国の冷えた関係、更に衰退するアメリカの10年後を想像し、中国にこそ次世代の世界の中心と思いこんだ節があるように見えるのです。しかし、中国にそんな力があるかといえば情報をコントロールし、真実が分からない世界から発せられるその話を鵜呑みにすれば素晴らしい将来があるように見えるのでしょうか?日本の書店で「中国には素晴らしい未来がある」という趣旨の本はただの一冊も見つけることはできません。それは「嫌中」ではなく、日本だから分かる中国の恐ろしさなのであります。

国家のアイデンティティの強さがアライアンスという我慢の域を超えた、これが私の指摘したいポイントです。

なぜ、我慢が出来なくなってきたか、これはやはり情報化時代が邪魔した気がします。国民レベルで高い情報を共有するようになると、ある日突然、とんでもない事態が発覚することがあります。かつてはこんなことはありませんでした。つまり、政府主導の支配力があったのです。ところが今は国民主導になったことでアライアンスに対する良し悪しを国民がボイスアウトする時代になったと言えます。

私は時折、民主主義の時代になった、と書かせていただいていますが、その趣旨とは国民一人一人が政府を監視する時代にになったとも言えないでしょうか?これは恐ろしいことで政府が何かやろうとしても国民レベルでああでもない、こうでもないと果てしない議論が起こり、政府は何も決定できなくなるのです。

例えばTPP、かなり難しいでしょう。日本の消費税再増税、これも難しいかもしれません。中国が今の体制を維持し続けるのも難しいし、北朝鮮も大きく変わるでしょう。昨年、タイのクーデターは国家を二分するほどの国民の間で激しい論戦がありました。ブラジルの大統領は国民の手により降ろされそうです。ミャンマーでアウンサンスーチー氏が影響力を駆使して国家再建を図りますが、私は女史の政策は失敗するとみています。

ニュースには世界不安という言葉が躍ります。この背景にはこのように国家が我儘になっていることが少なからずとも影響しているとみています。政治とは国民の声を束ねて一つの方向性を作り出すことでした。今、その政治は誰がどうやって動かしているのか、ここが不明瞭になっています。これがしっかり再確立しないと世界の不安はより一層深まってしまう気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

マラソンブームは去ったのか?4

「アメリカでランニングブームに陰り、若者が競争を敬遠?」(日経)という記事が目を引きました。私も走っていますが、確かにこの2年ほどレースには参加しなくなりました。私の場合は忙しくてレースに向けた練習に集中できなかったという言い訳があるのですが、確かに周りでも走る人が少なくなった気がします。

記事によるとアメリカにおけるマラソン大会の完走者は2013年の1900万人から2015年には1711万人まで落ち込んでいるそうです。特に若者の参加者が減っているとのことでした。

バンクーバー名物の10キロマラソン、「サン ラン」も11年に6万人の参加者を誇ったものの16年の大会はわずか41138人。確かに5年で3割減っています。

なぜでしょうか?

もともとマラソンは手軽なスポーツでいつでもどこでも出来るし金がかからないとされてきました。ところが大会に出るとなると5000円から10000円程度の参加費用は覚悟しなくてはならず、遠方からの参加者は運賃に宿泊費もかかる場合もあります。それでも数年前まではレースの前日あたりには盛り上がるイベントがいろいろ開催され、地域を上げて盛り立てていた気がします。

私は走る癖をつけていますから定期的に走らないと気分が良くありません。ところがいざ、レースとなるとどうしてもタイムが気になりますし、前回より良くしよう、と頑張りたくなります。これが正直、許されなくなったのが昨今の生活であります。同じ理由でゴルフは6-7年前に止めてしまったのですが、個人的にはお遊びのゴルフはしたいと思っています。リタイアした時、クラブを数本持って散歩がてらコンコンと5番アイアンぐらいで流しながらグリーン
に上がればそのホールは終わりぐらいののんびりしたプレイならしたいと思います。

私がゴルフを止めたもう一つの理由は一緒に回る人たちがあまりにも真剣で自分との勝負になっているため、4人でプレイしているという楽しみが全くないのです。ルールにもかなり厳しくてOKボールかどうか、イチイチ測る人もいたりして「面倒くさい!」と思ったりしたこともあるからでしょう。

一方、若者はどうでしょうか?知り合いの22歳の女の人はボルダリングに凝って暇さえあれば「登りに」行っているそうです。私は一人スポーツかと思っていましたが割と仲間と一緒にやったりするそうで上った後は仲間たちと食事に行ったりカラオケに行ったり、ゲームしたりということのようです。どう考えても一人黙々と努力するというよりスポーツが楽しさと掛け合わさっているとしか思えないのです。

では、マラソンブームはなぜ去ったのか、ですが、私の直感はただ黙々と走ることが楽しくないのだろうと思います。バンクーバーの海岸遊歩道に行くと数人がしゃべりながらゆっくり走っているのをよく見かけます。私が練習するときはしゃべる余裕は全くないのですが、逆にそれぐらいゆっくり走りながらおしゃべりをするという掛け合わせの論理なら成り立つのかもしれません。勿論、この場合、わざわざレースに出るというモチベーションはないと思います。

私は自転車には乗りますが楽しいと思います。何故かと言えば景色の移り変わりがあるからです。かなり遠くまで比較的短時間で行ける自転車に比べマラソンやジョギングは距離が知れているし、景色を見る余裕も途中からなくなってしまいます。

こうみるとスポーツも時代と共に「はやり廃れ」があるようです。また、スポーツの種類も幅広くなりました。昔、球技は野球(私の小さいころにはサッカーはまだ、テニスはハイカラでした)、一人でやるなら走る、自転車、水泳といった程度しか選択肢がなかったのです。

そういえば私は中学生の時に縄跳びに異様に凝りました。普通に飛んで1万回以上とか5重跳びは最高で8回成功しました。確かギネス記録が当時16回だったのでもう少しだったのですが。でも、これもひたすら努力できる時間があったからなのだろうな、と思います。

そういう風に見るとマラソンブームが去ったのは人が皆忙しくなって練習できなくなったこと、マラソンに「掛け合わせの楽しさ」が足りないと見る方が自然なのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

今週もいろいろニュースがありました。フォローアップを含めてカバーしていきたいと思います。

まずは安倍首相が消費税引き上げ延期の方針を固めたとの速報が日経を通じて入ってきました。延期期間などはまだ検討中のようですが、1-3年を描いているようですのでオリンピック前で景気が浮上する頃にチャンスを見図るということでしょうか?世界景気や熊本地震が直接的な理由だと思いますが、政府や日銀が描くように景気が回復しないのはファンダメンタルズそのものの問題だと思います。この項はまた状況をみてトピを立ち上げたいと思います。

舛添都知事とブラジルのルセフ大統領、共通するのは失い始めた信用は雪だるま式に悪化する、ということでしょうか?都の職員はクレームの数に悲鳴を上げ、ブラジルではオリンピックがもう2か月ちょっとで始まるというのに国を揺るがす大騒動になっています。そして共通する民衆の声は「辞めろ」でしょう。

弾劾裁判が決定したルセフ大統領の180日の停職中をカバーするテメル氏は連立与党だった民主運動党として副大統領の地位にありました。しかし、3月の連立離脱に伴い、テメル氏以外は全員閣僚から降りています。そのテメル氏もその手腕は未知数とされ、落ち込んだブラジル経済を立て直すのは容易ではなく、ブラジル国民にとってはルセフは消えかかって嬉しいけれど、国は本当に大丈夫か、という心配のネタが持ち上がりそうです。

舛添さんもあと一つ、なにか悪材料が出たら終わりでしょうか。そしてマスコミなどは必死で粗さがしをしていることでしょう。私が都知事だったらさっさと辞めます。理由は「人望を失った人が人心を得ることはできない」からであります。ブラジルの大統領は分かりませんが、都知事なら舛添さん以外に出来る方はいくらでもいると思います。

次に行きましょう。セコムの会長、社長同時解職事件。内情が見えてきました。会長だった前田氏の剛腕ぶりが自由闊達だった社内の雰囲気を一変させた、そして社長の伊藤氏は前田氏とセットだった、ということのようです。ですが、これもおかしな話で前田氏は会長就任前に社長を4年やっているのですから、剛腕経営がなぜ今さら、という気はします。

私が直感的に感じたのはセブンアイホールディングスの鈴木敏文会長の退任事件にそっくりな構図であります。指名報酬委員会を傘にして実態は取締役会で動議を出し、十分に根回しされた解職動議に賛成というドラマのようなシナリオでしょう。ある意味、セブンアイに触発された気はします。ちなみに似ているところはセブンアイの伊藤雅俊創業家とセコムの飯田亮創業者がともに解職に同意していることでしょうか?

そういえば飯田亮氏と私は酒をさし飲みしたことがあります。25年も前ですが、私の当時の「親分」が飯田さんとご一緒する際に飯田さんが時間より早く到着したものの私の「親分」はかなり遅れると連絡が入りました。それを飯田さんにお伝えしたところ、「じゃぁ、君、僕の酒の相手をしなさい」という話なのですが、20代だった私にとって飛ぶ鳥を落とす勢いだった飯田さんとのしばしの酒は思い出深いものがあります。

日経の「三メガ(バンク)、『宴の春』終焉か」は実に興味を引く内容であります。決算発表時期になっていますが、かつての元気はなく、今後、海外案件のの不良債権処理がスタートする、という記事であります。海外案件とはすなわち、資源関連向け融資のことでありますが、商社があれだけ苦しんでいるのに三メガが無傷である訳がなく、今後の動向に注目が集まりそうです。

そういえばマイナス金利に対して徹底反対したのも三メガでした。思うに不良債権処理を控え、マイナス金利で国内本業も不振となれば、銀行の屋台骨を揺るがす、という懸念があったのでしょうか。仮にそうであれば政治判断からマイナス金利の深追いはもうない、と見るべきでしょう。その効果について議論されているところでありますが、1-2か月で分かるものではないでしょう。

逆に言えば黒田総裁も強気の発言とは裏腹に手持ちカードが割と少なくなってきているような気がします。麻生大臣はとりあえず口先介入で為替を抑え込んでいますが、日銀の主たるカバーエリアである景気の浮揚、そしてインフレ率の改善についてはその手法について相当難しいところに追いやられている気がします。もっとも、本当に首相が消費税引き上げ延期を決定するならば黒田総裁は「ガクッ」とするんじゃないでしょうか?

日本はいよいよ暑くなってきたようです。雨男の私が去ったからでしょう。良い週末をお過ごしください。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

なぜ租税回避地を使うのか?4

パナマ文書の内容が出てきました。予想通りG7のトピックスにもなるようです。これは重要なテーマだと思うので国際協調を進め、世界の税体系を見直すよいきっかけになればと思います。

パナマ文書から出た企業や株主の住所で突出しているのが中国の28000件、及び香港の21000件であり、日本の800件は実に可愛いものであるということになります。

なぜ、税金を逃れたいのか、この心理は基本的には万国共通です。ただ、多くの一般大衆にはその逃れる手段はほぼ封じられています。が、富裕者や企業レベルでは租税回避地を経由させることでうまく低い税率を適用することができ、事業の展開の仕方では会社全体として税金を低く抑えることができる可能性もあります。

私からするとタックスヘイブンという思想自体が今の時代には合わなくなってきたこと、マネーロンダリングの温床となりやすいこと、それ以上にイギリスの金融街、シティの機能を低下させようとするチカラがアメリカからかかっていること、中国などから性格がよくわからないマネーが世界中を徘徊するその仕組みを封じる必要があり、もはや放置できないと思います。

実はタックスヘイブンが時代遅れの思想だと申し上げるのは今後、仮想通貨を使ったマネロンが中心となると思われ、租税回避地といういかにも怪しそうなやり方が淘汰される時期にあったなかでの出来事だったような気もします。

ではなぜ、アメリカはこの問題をぶち上げたのか、ですが、一つにロンドンのシティ経由の不正マネーを閉ざすことがあったと思われます。シティは自治都市として12世紀ごろからその存在が確認されており、イギリスとは別の一つの国家特権のようなものさえ持ち合わせているとされます。その長い歴史の中で高い秘匿性を武器に不正マネーの温床とも言われてきたわけです。また昨年話題になった世界最大のスポーツファン数を誇るサッカーのFIFAの問題は一つの転機となったと思います。多くのアメリカの主要企業がアイルランドなどを経由して税の最小化を図っており、アメリカ国民が失望したことも影響したでしょう。

単純モデルでは一般的な税は一つの国の中で収まります。その国で儲ける法人と所得のある個人からの税であります。ところがマネーが世界を駆け巡るようになるとそうはいきません。ネット通販は何処から商品が来るのか、その商品は何処の税金を払っているのか、わかりにくくなりました。2カ国以上で仕事をして収入がある場合、どこで所得を申告するのか、そのルールはまちまちです。そして税務は各国さまざまな上、より細分化され、専門家も最新の情報を確認しないと分からないことだらけです。だからこそ、悪知恵も働きます。

会計士にちょっと複雑な事例で「こういう場合の税金は?」と聞いて明白な回答をする人は少ないかもしれません。彼らは一様に「解釈としてはこれこれこうだが、最終的には税務当局がどう判断するか次第で、その内容によってはクレームすることも可能で…」というのは常套のステートメントです。聞いた顧客は「だから、どうすればよいのか?」ということになるのですが、会計士からは「リスクを負えないので断定的なことは言えない」と返されるのです。

中国のマネーも気になります。中国経済の本を読めばいつ崩壊してもおかしくない、という趣旨のことが書きたてられていますが、世界でM&Aを進め、今だ、不動産を買いあさるのも中国人です。上海などの不動産価格は再び急騰しており、比較的高い不動産価格に慣れている日本人が見ても目がくらくらするような金額です。いわゆる常識的に考えられるマネーではなく、中国内のゼロサムゲームのようにみえるのですが、仮にそうだとすれば租税回避地を経由させ、資金洗浄をしていると考えられます。

国際間におけるマネーと税の透明化の対策は必要でしょう。また税法を複雑化させる故に生まれる税の抜け道というのもあります。個人的にはもっとわかりやすく例外規定を減らしていくような仕組みの方がよい気がします。一般大衆はきっちり税を搾り取られ、富裕者は税を最小化する方法を知っている、というのは不公平すぎるでしょう。それこそ99%が蜂起するぐらいの盛り上がりが必要だと思います。

今後の展開に期待しましょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

まばらな色合いになってきた大企業経営4

日本的経営といえばどの会社も同じような社員が同じような組織体で同じようなビジネスの進め方をしているというイメージが外から見た日本の会社です。いわゆる経営のハウツーものが広く浸透していることがあるのと給与形態、雇用形態が似ていることもあるかと思います。

そんな画一的な日本的大企業に若干、ほつれが見えてきた気がします。

今日の日経を見ているだけでも4つの大企業が頭痛を抱えています。ベネッセ、三菱自動車、トヨタ、セコムであります。

ベネッセはマクドナルドの経営で著名になった原田泳幸会長が経営不振の責任を取って辞任することになりました。14年7月に発生した顧客情報の漏えい問題は着任直後だった原田会長にとってはコントロール不能の事態でありました。が、その後、2年を経ても経営は回復するどころか下落に歯止めがかからなくなっています。

このケースでは教育に最も発言権があるお母さま方へ植え付けた不信感はそう簡単に取り除けないということをまざまざと見せつけたと思います。お母さまの井戸端会議は正に元祖SNSであります。そしてその伝播力と一旦信じたら修正困難であることを強く印象付けた気がします。

三菱自動車への不信感も相当高まっているようです。11日に開いた記者会見でとりあえず、三菱グループの力を借りないで自力で問題解決すると述べています。果たしてそんな簡単なもので収まるかどうか、個人的に非常に心配と思っていたら早朝に日産自動車による3割出資が発表されました。やはり相当不安感があった中での決断だったのでしょう。

先日東京にいた際に街中を三菱の車が走っているとチープなクルマに見えてしまったのは私だけでしょうか?ブランド力とはそのクルマのハンドルを握る人との一体感、信頼感であり命を預けるメカであります。今回の一件で「裏切られた」と思っている三菱のオーナーさんは多いと思います。

確かにこの問題は燃費が15%悪くなるだけという点でVWの様に排ガスをまき散らしたケースとは違います。が、差額を補てんするのは目先の問題解決でこれからどうブランドを建て直していくのか、と思うとぞっとするほどの茨の道のような気がします。益子会長が「社内は閉鎖的で、新しいことに挑戦しない風潮がある。」と会見で述べている点は私の知る限り、三菱グループに比較的共通する課題のような気がします。社内にのれんが沢山垂れ下がっていてのれんの向こうにある領域を犯さない独特の社風、そして自分の領域を守るために保守的行動しかとれなくなる体制は目に見えるようです。ゴーンさんに久々の破壊的改革をしてもらうのにはうってつけかもしれません。

ではトヨタ。17年3月の決算見通しで連結営業利益が衝撃的な4割減の1兆7000億円になると発表しました。豊田社長曰く、為替で下駄をはいていたから16年の利益は追い風参考記録、と割り切っています。ということはアベノミクスと異次元の金融緩和で引き出された円安はやはり賞味期限3年のボーナスだったのか、という理解になってしまいます。ちなみに同見通しの為替のベースは105円であります。

注目は同社長が記者会見で述べた「組織が拡大し、機能間の調整が増えるなか、意思決定の実行やスピードが落ちてきた」という発言であります。これは正に大企業病で踏み込めない社員が多くなってきたとも言えます。体質的には程度の差はあれど三菱自動車に似たところはあるでしょう。

セコムの突然の会長、社長の解職劇は後追い記事を待ちたいと思います。「現体制で社内の風通しが悪くなりコーポレートガバナンス(企業統治)上の問題が起きかねなかった」とし、指名報酬委員会が調整を図ったものの解決のめどが立たず会長、社長の解職という衝撃の対応となっています。これだけの情報では全く理解できないのですが、なにか裏事情はありそうです。明白なのは両トップの首を突然すげ替えなくてはならぬほどの組織牽引力への問題が生じていたというのはやはり大企業における病の一つでありましょう。

たった一日のニュースを見ているだけでも多くの方が知っている企業でこれだけの問題がでてくるということはこれは氷山の一角と考えて良いかと思います。

大企業の突然死とはコンプライアンスに負け、組織間の意思疎通がスムーズにいかなくなり、歪んだ競争意識から小さな社内不正が積み重なって大きなトラブルを起こす、ということでしょうか?経営のノウハウ本を読んでいると「強くたくましいマネージメントを」と述べ、あたかもそれが管理職の当たり前の業務規範のように書いてあります。が、世の中、石を投げれば管理職に当たると言われる中で強い意志と問題解決能力が皆に備わっているか、といえば極めて疑問であります。出来る人間はほんの1-2割であとはポジションが多いから管理職になっているようなものでしょう。

ちなみに大企業はなぜ子会社、関連会社が多いのかといえば本体に残す及第点が取れない人材を送り出すための「施設」であります。事業拡大とは体のいい表向きの話で実際には日本の人事制度、雇用管理上、どうしても必要な組織体であります。本来であれば頑張れば親会社に行ける、とならなければいけないのですが、日本の場合はさかさまで頑張らないと関連会社に出向になるという保守的思考回路を植え付ける原因はこのあたりにもありそうです。

ならば新入社員は全員子会社、関連会社からスタートして及第点を取った奴だけ親会社に上がれるとした方が組織活性化には刺激的だと思います。

いずれにせよ、日本の大企業病は早めに処置をしないと厄介なことになりそうな気がいたします。

今日はこのぐらいで。

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舛添都知事の公用車問題4

舛添都知事の公用車問題。知ってはいましたが馬鹿馬鹿しいので話題にも上げてきませんでしたが、都知事が公用車で湯河原の別荘との足には使わない、と「敗北宣言」を致しましたので、私の本望ではありませんが、ものの見方の一つとして私見を述べたいと思います。

まず、舛添さんがなぜこれほど批判を受けたか、ですが彼にはファンと敵が明白に分かれていて敵がとにかく声高にいろいろ叫びます。また、批判というのはする方の声が大きくなり、賛同派の声は普通、聞こえてきません。その結果、批判側の声は更に盛り上がる、という悪循環に陥ります。それは中国の文化大革命の際に資本主義らしき人を弾圧したこともそうですし、ドナルドトランプ氏が嫌いな反対派が様々なボイスを上げるのと同じでしょう。あるいは「99%と1%の人」の対立の時もそうでした。

フィリピンの大統領選ではフィリピン版トランプと言われるドゥテルテ氏が当選となりました。この方もトランプ氏同様、相当、ストレートなしゃべりでかなりの旋風を巻き起こしそうです。こう見ると世の中は「色濃い人」が上に立つケースが増えている一方で、いかに批判をかわしながら職務を全うするか、ということがキーになります。

では舛添さん。私は彼のことを調べたことはありませんが、ぱっと見では、体裁を気にする方のように見えます。それがタレント時代からの知名度の高さも手伝っているとは思います。ちやほやされた時代もあったでしょう。正直、役人には不向きの浪費型人間です。

では、もしも舛添さんが湯河原の別荘に行くのに新宿から湘南新宿ラインに乗っていたらどうなるか、ですが、多分、その場合、どうせグリーン車ですから乗っている間はあまり騒ぎ立てられることもないし、驚きもありません。但し、乗り降りなど警備安全上の話をすれば危険この上ないと思います。

戦前、浜口雄幸という首相が東京駅で暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負い、最後、それが間接的に原因し、お亡くなりになりました。著名人は常に危険との背中合わせです。ケネディ元大統領もそうですし、身近な例ではAKBの握手会にも暴漢はいました。年間48回も湯河原に行くということはほぼ毎週という意味です。金曜日の公務が終わって新宿から乗る電車は当然限定されてきます。暴漢にとってはこれほどやりやすい標的はいないのです。

それでもというのならばガードマンをつけるという手があります。国家元首級の方のみならず、民間のトップでもガードマンをつけるのは当たり前です。私が秘書をしていた時も「親分」に警察上がりのガードマンが一名必ず、付き添っていました。しかし、このガードマンの値段が高いのです。多分、公用車の方が安くつくと思います。この議論はそのあたりのことが抜け落ちている気がします。テレビでもやっていましたが3000円安い商品を買うのに3500円のコストをかけるのと同じかもしれません。

今回の公用車の件は残念ながら舛添さんだから湧きあがった話で石原さんなら絶対になかったはずです。世の中、物事冷静、沈着、公平に見ることも必要です。これが舛添さんではなく一般的な知事だったら、という議論は一応展開しておく必要があるでしょう。

では私ならどうするでしょうか?

クルマは自己負担にすればよい、それだけです。実は北米には通勤手当はありません。自分のお金でバスなり、電車なり、車通勤なりをします。その代り、給与で全部お支払いします、という仕組みです。というのは通勤時間に事故にあった場合、労災になるかどうかの認定上の問題が生じるからです。通勤は労災ではない、というのが海外での通例です。

ところが舛添さんの様に公用車に乗っているとき、事故になったらどうなるのでしょうか?多分、労災になるのでしょう、仮にそれが湯河原の別荘に行くときであっても、です。一般には通勤災害ですが、公用車は動く公務室だと考えれば業務災害とも考えられます。ある意味、とてもグレーだと思うのです。だからこそ、公用車は日中の公務から公務の時に限定し、家からの足は舛添さんに自分で車と運転手をアレンジしてください、といえばよいのです。或いは公用車でも通勤部分は完全自己負担にするべきでしょう。

しかし、この論理は危険をはらんでいます。日本のすべての会社が「当社も通勤手当を廃止し、その分を給与に上乗せします」と言いかねないのです。そうしたら困るサラリーマンもいるでしょう。なぜならばどこに住もうが上乗せされる金額は同じになるのですから遠方通勤者はとんでもない持ち出しになります。ところが都心に高額ローンを抱えた人からすれば「住宅の金額が違うのだから平等である」という論理をかざすでしょう。つまり、舛添さんの公用車議論はとんでもない議論に発展させる余地がある、ということなのです。

もっと原点に戻ると、個人的には舛添さんが湯河原に別荘を持っている、かつ、かなりの頻度でそこに通っている、という事実が公然となったこと自体がどうなのか、と思います。舛添さんは逆立ちしても都知事です。世界主要都市の一つのトップであることを忘れてはいけません。世界は不和の時代ですからいつ何時、どんな危険が迫るかもしれません。

吉田茂さんも大磯に別荘があり、その時代にはそこでずいぶん公務もしていました。戦前は都会から離れた大磯が安全だということもありました。しかし、今はそんな時代ではなく、著名人やトップは個人行動があまり公になることは慎むべきでしょう。

そういう意味で舛添さんの公用車問題というのはある意味、持ちあがるべき性格の問題ではなかったと思うのですが、こういう話題は日本人は本当に大好きだと思います。ある意味、上も下も同じ釜の飯を食うという文化が増幅されているのだろうと思います。

それにしても昔なら「いつかは俺も公用車で別荘に行ける身分になりたい」という野望を持った人も多かったと思うのですが。時代は本当に変わりました。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。
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