外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

副収入が生み出すバブル4

最近、バブルの時代に流行ったディスコが復活しているそうです。名古屋でディスコ「マハラジャ」が再オープンしたとありますが、東京でもスカイツリーでディスコが毎週金曜日オープンしています。今更バブル時代と思いますが、その原動力はその当時ディスコで遊んでいた世代のようです。一度覚えたあの興奮は忘れられないということでしょうか?

私は典型的な「バブルの申し子」であります。高騰していた不動産の仕事をしたり、プライベートジェットに乗って世界を飛び回ったり、六本木で午前1時に1000円札をひらひらさせてタクシーを奪い合い、実際の料金支払いは会社支給のタクシー券を使います。これを今の方が聞けば???という生活であったと思います。

ではお前はそんなに給料が良かったのか、といえば全然普通でありました。他の企業はもっと給与が高く、銀行員からは「この程度の給与」と小ばかにされたこともあります。ではその景気の良さは何処から来たのか、といえば周りの作り出す「空気」もあり、持てるお金を全部使っていたことも事実です。が、それ以上に副収入が大きかったと思います。

私の場合は出張手当。出張に行けば大体接待中心ですから、金はかからず、その上、手当てが貰えます。多い年には年200日外でしたから手当だけで年50万円ぐらいは頂いたでしょう。これが全部、だまって懐に入るわけですからめったにない「自己払い」の飲み会でも使える余裕はあるというものです。

日本の企業が海外企業と一番違うのは福利厚生の厚みと「手当」であります。多くの会社がこの独特のルールを打ち出し、プラスアルファを乗せています。これが給与に組み込まれてしまうと家計の足しになってしまうのですが、個人清算でもらえると全部懐に入る小遣いに変わってしまうのです。

春闘が近づいてきましたが、ここでベアをいくら勝ち取ろうが、ボーナスがどれだけ上積みされようが消費には期待のようには廻りません。貯蓄に回るからです。わかりやすい例でいうと企業の利益処分案は役員賞与とか配当金といった使途になると思いますが、100%分配する会社はまずありません。せいぜい半分ぐらいで残り半分は蓄積します。これと全く同様、家計における給与や賞与の増額による消費効果もせいぜいその半分ぐらいしかないと考えています。

副収入には上述の日当や手当といった会社から正当な形でもらう収入以外に不動産と株があろうかと思います。不動産は売買に大変じゃないかと思われるのですが、市場価格が値上がりしているだけで儲かった気分にさせて懐が緩む傾向があります。これが消費を促進させる効果は確実にあります。

また、株は売買も簡単で即効性があり、もっとも副収入を得やすいものだろうと思います。

日本人は性格的に非常に几帳面で計画的であります。特に家庭単位で考えるとお金の自由度が極めて厳しいのは「家庭内大蔵大臣」の管理故のところもあるでしょう。

よって、その管理外となる副収入こそが日本での消費を喚起するポイントではないかと思います。

仮に1万円でも臨時収入があればうれしいでしょう。それは臨時だからであって定常収入なら実感がわかないものではないでしょうか?バブルの申し子が思う消費を刺激する策とはこんなことではないかと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

もう一度振り返るグローバル化4

グローバリゼーションが強烈な逆風下にあるとされます。「自由貿易」が経済を成長させると標榜されてきた過去数十年から我々はさまよい始めたのでしょうか?このブログでもグローバル化については再三取り上げてきたのですが、今起きつつある国内産業重視の姿勢に見て取れるものとは何か、もう一度考えてみたいと思います。

日本のマクドナルドのメニューにはユニークなアイテムが並びます。チキンタツタやてりやきマックだけでなく生姜焼きバーガーの販売も決定しました。このようなメニューは当然本国アメリカにはありません。

一方、スターバックスは1月にデカフェ(カフェイン抜き)のラテを発売するとようやく発表しましたが、北米ではデカフェは当たり前のアイテムであります。

自動車会社は世界各地に工場を持つだけではなく、進出国の好みや社会、経済水準に見合った独自の商品を投入しています。アメリカのコカ・コーラ社が過去30年で世に送り出した商品の数は3800種類もありますが、日本ではそのうち約50種類があり、うち8割が日本だけのブランドだそうです。

このような例は枚挙にいとまがないのですが、これが意味するものはグローバル化したのは企業の名前、マネージメントやノウハウであって実際には多くが「自国民が働く工場から自国民の為に生み出された自国民だけの商品」を手にしています。

かつてのグローバリゼーションは同じ商品を世界で同じように売りつける、つまり、押し売りであり、押し付けであったと思います。先ほどのコカ・コーラのケースでは会社ができて初めの100年間は一つの製品だけを売り続けてきたと同社のCEOは述べています。(個人的にはこの話には疑問があります。同社がコカ・コーラを販売したのは1886年。第二次世界大戦中、ドイツ子会社がコカ・コーラの原液を入手できず、代わりにファンタを生み出しています。これが1940年です。)

日本でもカローラの世界販売台数を自慢する風潮など貿易を基盤としたビジネス体系が長年そのベースにありました。ところが貿易摩擦が起き、日本はいち早く現地化を進めます。当初は日本で開発販売した車を現地で作るという発想でした。しかし、次第に現地で現地に見合った車を作ろうじゃないかという機運が出ます。日産のアルティマや日系各社がアメリカで販売する軽トラックもそうでしょう。

トヨタの社長がトランプ大統領の「懸念」に対してとる姿勢とはトヨタはグレートなローカルカンパニーであるという主張に他なりません。工場、雇用、販売、メンテを含め多くはアメリカの中で完結するその仕組みはグローバル化が一般社会の認識とは違う形で発展を遂げたと考えるべきでしょう。

では大多数のグローバル企業が行っているビジネスは各国政府が規制するからその国の為の製品を生み出しているのでしょうか?それがないとは言いませんが、多くは企業が企業の判断でローカリゼーションを行っています。

日本がかつて経験した自動車の日米貿易摩擦でも政府が解決させたのではなく、企業側の「輸出自主規制」でありました。つまり、経営者は政府の規制をはるかに凌駕する水準でより正しい方向に進もうとしているのではないでしょうか?

TPPが死んでも何もくじけることはありません。企業レベルではそれがあろうがなかろうが必死でメリットある方法を考えます。韓国で日本の車が売れ出した理由はアメリカと韓国でFTAがあるため、アメリカで製造する日本車がそのメリットを享受できるからです。同様のケースはFTAを結ぶ各国でパズルのように行われています。

この現代のグローバル化で最大のメリットがあるのはグローバル企業であります。買収を続け、新天地での市場開拓を行い、新たなるローカリゼーションを築いていきます。アメリカが求める「アメリカファースト」とは何なのか、直接投資と雇用、それに伴う消費なのでしょうか。そうだとすれば実に底抜けな話で「資本」を規制されない限り、世の中のグローバリゼーションが止まることはありえないと考えています。そしてアメリカが資本を規制することはありえないと考えています。

個人的には世の中のグローバル化は形を変えながらもまだまだ進むのだろうと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

蓮舫党首でなくてはいけないのですか?4

日本の政治はつまらなくなりました。安定政権は結構なことなのですが、激しい議論の中で与党が磨きをかけていくところに更なる飛躍があるものです。日本では社会構造上、奴隷など「搾取」が海外に比べてほとんどない社会だけに資本側と労働側に立つ二大政党制はあまり根付かないことは事実です。それにしても民進党の凋落ぶりはつい5年前までは政権を取っていた政党とは思えないのですが、何をどこで間違えてしまったのでしょうか?

蓮舫氏は党首になるときから二重国籍問題で世間を騒がせていたのですが、それでも党首になったのはそれが既定路線であり、人材の払底で代替え案もなかったというのが実情でしょう。個人的には「女性活躍の時代」が声高に言われていたことで民進党も存在感をアピールできる蓮舫氏というストーリーになったと思われます。

蓮舫氏で本当によいのか、と感じていた民進党議員もその時点では我慢をしたものの今や、リーダーシップとは程遠い党首ぶりに頭を痛めていることでしょう。国民からそっぽを向かれる以前に民進党議員から先に三行半を付けられたような形になり始めました。

政治家、特に党首が決定的に打撃を受けるのは選挙結果であります。洋の東西を問わず、選挙での負けで党首が辞任することは往々にしてありますが、それ以外で辞任するケースは不祥事を除き案外少ないものです。

となれば次のめぼしい選挙とは都議選であります。ご承知の通り、都議選では民進党どころか、自民党すらその基盤を危うくさせるとみられる小池百合子知事率いる都民ファーストの会が一定数の議席を確保するとみられています。都民ファーストの会に議席献上する分、既存政党は議席を減らすマイナス効果でしかありません。

現在、都議会では旧民主党系と旧維新の党系が合体した東京改革議員団は18名(民主系14名維新系4名)を擁していますが、議席数を大幅に落とす大敗を喫する可能性も否定できません。

その夏の陣に向け、蓮舫氏は民進党にとって最大支援団体である連合の神津里季生会長に面会したものの「2030年原発ゼロ」から「2030年原発ゼロ」に前倒しを主張し、連合の会長と激しく衝突、その後の連合は民進党との意見交換会を突如キャンセルする事態となりました。

なぜ、蓮舫党首は不人気なのか、ですが国籍問題を挙げる方も多いと思いますが、私はズバリあの性格と言い回しなのだろうと思います。たいして調べてもいないのに門切り調で上からの目線は議論する相手に失礼で不快感を与えます。いや、相手のみならず聴衆にも良い印象を与えません。彼女の主張は敵を作る一方になってしまうのです。

蓮舫氏の国籍がどこであろうと唯一はっきり言えることは彼女のメンタルが日本人固有のものではありません。私のように海外に住んでいるとよくわかるのですが、非常に自己主張が強い方であります。日本人の国際結婚で男性が海外女性(特に白人)と結婚する比率が極めて少ないのは日本人男性はこのタイプのメンタリティが苦手なのだろうと思います。これを民進党そのものにあてはめると蓮舫氏だけが浮き上がってきて党としての団結力が細ってきているように見受けられます。

同じ主義主張の仕方でも小池百合子知事は相手に喋らせる「会話の間」のテクニックがあります。言い換えれば小池さんが議論する様子を見ると相手がいつの間にかネズミ捕りに「捉えられてしまう」感じなのですが、蓮舫氏は初めからマシンガントークでけんか腰なので相手が隙を見せず、結局何も奪えないようなタイプではないでしょうか?

「NO2ではだめなのか」でも言い方次第であって「仮にNO1が取れなくても続けられないのか?」といったような表現の仕方はあるでしょう。

民進党のトップの選び方ですのでこれ以上何も申し上げませんが、私は日本の政治をもっと面白くしてほしいと考えていますので何処でもよいので与党のブラッシュアップと緊張感の維持のためにも有望な野党が早く力をつけてもらえたらと本気で思っております。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

小学校からの英語は成果が期待できるか?4

文科省が新学習指導要領案を提示し、2020年度以降英語が小学校5年から正式教科となり、小学校3年生からその導入教育を行うことになりました。英語の授業時間は今の3倍になり、中学校で教える英単語は現在の1200から1600-1800程度まで増やすそうです。今の小学生からはため息が聞こえてくるかもしれません。果たして本当にワークするでしょうか?

本気で取り組めば相当伸びる学校も出てくると思います。これは学校単位の指導次第で相当差異が出ると思われますので子供のレベルというより学校のレベルが決め手になるとみています。私なら英語だけの成績を取り出して小学校ごとの英語水準を公表させてしまえばよいと思います。これでプレッシャーを感じるのは生徒やその親ではなく、学校になるからです。少子化が進んでいるので小学校の越境入学も増えるかもしれません。学校も質による差別化を図るべきで先生の指導が画一的ではなく、いかに創造性を引き出すか、公立でもその個性が問われる時代になるかと思います。

ではどのような取り組みが生徒の英語力を高めるでしょうか?今、検討されているケースとして毎日15分ずつ必ずレッスンするというのはよい取り組みでしょう。英語は毎日触れて記憶に植え付けることで覚えるものです。但し、学校の教室で先生が生徒に向かって一方的に教えるのでは子供に覚える動機付けが出来ません。

わたしなら英語劇や英語のプレゼンテーションをさせ、カラダを使って人前で英語を喋る癖をつけさせることがポイントになると思います。多くの学校や英語塾では子供向けには教材を見せながら「これは英語で何という?」的な教育が多いでしょう。そうではなく英語教育はクラスという狭い枠組みから学校単位まで広げるべきだと考えます。優秀な子供は全校朝礼などの際、スピーチさせ、小学校1年生から「英語喋られたらいいな」「格好いい」という学校全体の雰囲気を作り上げることが大事ではないでしょうか?

日本人は英語がどこまで出来なくてはいけないでしょうか?企業によっては英語公用化が進んでいるところも増えてきました。それに対して賛否両論があるのも事実です。私は賛否の前に大学まで出れば10年近く英語を学ばねばいけないのにさっぱり英語が出来ない教育体制を改善すべきで英語公用化の賛否そのものが議論の対象になるべきではないと考えています。できて当たり前、それを企業がどう取り込むかは企業の自由裁量だと判断すべきです。

一週間ほど前、日本の外資系人材派遣会社に勤めるアメリカ人と話をしました。「どんな企業からの需要が多いですか?」「ほぼ全業種」「日本人に推薦できる英語能力を持った人は多いですか?」「極めて少ない」と返答されました。つまり需要と供給のバランスが全く取れていない状態であります。

この事実は真摯に受け止めるべきでしょう。それこそ先日のこのブログの話題ではないですが、東京に金融都市を持ってくる最大のハードルは英語なのであります。ではイギリス人やアメリカ人のような流暢できれいな英語を期待するのでしょうか?シンガポールやインドは癖のある英語です。ある意味、オーストラリアでもわかりにくい英語です。しかし、注意して聞けばわかる英語でもあります。ところがわれわれ日本人のそれは英語というレベルではなく、せいぜい「英単語並べ」である点、大人がどうこう言う前にもう少しまともな教育をして、もう少し喋れる子供を育てる体制を築かねばならないでしょう。

文科省もコマ数を増やしたから英語がうまくなるはずだと考えず、なぜ日本人の英語は下手なのか、もっと研究してアプローチを検討しなくてはいけないでしょう。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

今週はつぶやきではなく声を上げたい気分です。

朝鮮半島は一体何がどうなってしまったのでしょうか?今週は三つの衝撃がありました。金正男暗殺、梨花女子大前総長の崔京姫氏逮捕、李在鎔サムスン電子副会長逮捕であります。あとの二つと金正男の暗殺は直接は関係がなさそうですが、紐を辿ると結局北朝鮮の工作に行き着いてしまいます。

金正男氏の暗殺については報道の通りですので詳述を避けます。叔父で中国との懸け橋だった張成沢氏を2013年に殺害し、やはり中国より庇護されていた正男氏もスパイ映画並みに女性版ヒットマンにやられてしまいました。これで北朝鮮は中国との決定的距離感を作りました。

一方、対南側工作では韓国の孤立化を進めているとみています。THAADを取り込み、慰安婦で刺激すれば日中を敵に回すことになります。朴大統領が弾劾中であり、ほとんど政治が機能していません。その中で次々と起こる財閥企業の不祥事、そしてサムスンの実質トップの逮捕が何を物語るかはいうまでもありません。

今回の逮捕拘束で両名とも最低1カ月は出てこられないとされます。一か月とは朴大統領の弾劾裁判の結果が出るころと同じであります。となれば梨花女子大前総長にしろサムスン副会長にしろ一度逮捕状請求を棄却されたもののどんなこじつけでも、誤認でも、言いがかりでも一旦逮捕させることで弾劾裁判へのプレッシャーを与えることに他ならないでしょう。

北朝鮮は韓国つぶしをしているとしか思えません。そして目先、韓国の唯一の挽回のきっかけは朴大統領が弾劾されず、韓国を覚醒させる反撃にでるしかないでしょう。ただし、その場合相手は力づくで動いてくるかもしれません。緊張感は否が応にも高まるとみています。

さて、金融市場を見てみましょう。ニューヨークは金曜日こそ3連休を前に小動きとなりましたが、最後に切り返し、力強さを感じました。その背景は経済統計が押し並べてとてもよかったということでしょう。今週発表された統計だけでも1月の小売売上高が0.4%増(事前予想0.1%増)1月のCPI(消費者物価指数)が前年同月比2.5%アップ(事前予想2.4%)、小規模企業楽観視数は0.1%アップの105.9(事前予想105.0)といった具合で軒並み事前予想を上回っています。

雇用統計や住宅関連、自動車販売も「好調」で景観は「快晴」であります。イエレン議長がスピード調整に乗り出す気配ですが、それを凌駕する状況にあるといえます。

さて、日本を見ると実はやはりインフレの足音がひたひたとやってきているかもしれません。企業物価指数(卸売物価指数)が目立って上昇しているのにほとんどニュースになっていません。16年10月の-0.1%から11月0.4%、12月0.7%、17年1月0.6%(速報値)となっており、グラフで見るとトレンド変化が見て取れます。

デフレ傾向が止まらないと言っていたのはついこの前。これが急速に逆回転すれば日本は消費がついていけませんのでスタグフレーションのリスクが出てきます。要注目だと思います。家庭の食費の比率であるエンゲル係数が29年ぶり高水準とニュースになっていますが、気になる方は「出来合い」を買うのではなく、肉と野菜と魚を買ってちゃんと調理すれば節約できます。とはいえ、「出来合い」は時代の要請なのでしょうけど。

最後に柔らかい話題を振ります。最近のスポーツ界、日本人、頑張っています。スキージャンプは高梨さんもすごいけど伊藤さんも今年は調子が良いようです。フィギュアは羽生君もすごいけど、宇野君が追い上げています。ゴルフは松山が絶好調だし、テニスは錦織が安定、相撲はついに稀勢の里が日本人として19年ぶりの横綱になります。どれもうれしい話です。

ですが、これ、全部、個人成績なんですね。かつてチーム競技がもっと強かった時代はあったと思います。もちろん、今でも野球等は強いと思いますが、サッカーをみるとチームプレイなのにその中の特定の人の才能を引き出すような感じが見て取れませんか?高額の報酬や長年の個人主義が醸成された結果なのでしょうか?スポーツの世界が写し出すものは一般社会とのミラーに近いような気がします。これも時代の流れでしょうか?

では今週はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

これは新宗教戦争の始まりか4

トランプ大統領がイスラム系の特定の国に入国制限を課そうと戦っています。英国は移民排斥のボイスがEU離脱につながるのですが、その背景には英国でもしばしば起きたテロそして反イスラムの色が見え隠れします。

オランダで3月15日に行なわれる下院選挙では政権交代が起きる可能性が出てきました。現在の与党は中道右派と中道左派の連立ですが、双方とも議席減が見込まれ、第一党には極右の自由党が躍り出ると予想されています。

この極右の自由党の政策は反イスラム、ユーロ廃止、EU離脱、コーラン禁止でウィルダース党首は「移民の為ではなく普通のオランダ人のためにお金を使う」(日経)と主張しているそうです。私はこの党首の言葉が今の世の中の姿勢を端的に表していると思います。

フランスでもルペン候補が大統領選の第一回目の選挙では一位になると見込まれていますが、彼女はがちがちの極右政党であります。公約はオランダの自由党党首と似たようなものですがユーロを廃止して通貨バスケット制導入を訴えているところは興味深い主張です。それ以外にも右派の声が大きくなっているのがイタリア、オーストリア、ハンガリー、ポーランドなどで欧州全般に保守的な体制が目立ってきました。

この背景は欧州に大挙した難民の扱いが直接的きっかけでありましたが、私はその根には宗教的意識の相違が強いのではないかと改めて感じつつあります。メディアでは「ポピュリズム」という表現をしますが、実際には現代版宗教戦争としても過言ではないと思います。

かつて、宗教戦争といえばキリスト教内の戦争が有名であります。フランスのユグノー戦争(16世紀)やオランダの80年戦争(16世紀)、神聖ローマ帝国での30年戦争などはカトリックとプロテスタントの戦いと言ってよいでしょう。

一方、宗教間の戦いとしては中東戦争やパレスチナア紛争、更にはイラク戦争もそのカテゴリーに入るのでしょう。

ではなぜ、欧米で宗教が揉めるのか、といえば一神教であるユダヤ、キリスト、イスラム教の信仰に根差したが故の根本事情で何百年たっても同じ問題が繰り返されるのであります。レバタラですが、仮に同じ一神教でも完全に違う神であればここまで争わなかった気もするのですが、どれも同根の宗教ゆえの複雑さだとも言えます。

宗教戦争という括りにしてしまえばトランプ大統領が入国制限で無理を言うのも欧州での反イスラムの声も同じベクトル上に乗ります。少なくとも4-5年前までは反イスラムという言葉はあまり見かけず、反テロリズムであったはずです。それが反イスラム原理主義に変わり、今や、広くイスラムがその対象に移り変わっていったのはよりアグレッシブになったということでしょうか?

興味深いのはトランプ大統領がイスラエルのネタニヤフ首相との共同会見で「2国家でも1国家でも(イスラエルとパレスチナの)双方が望む方でいい。どちらでも受け入れ可能だ」(日経)と発言した点で、私はその意味を考えています。トランプ大統領は娘婿のクシュナー氏がユダヤ教で娘のイバンカ氏もユダヤに改宗しているだけにトランプ氏はユダヤを敵に回せませんからここはネタニヤフ首相にある程度フレキシビリティを持たせたのだろうと思います。

このままでいけば私は近未来に本格的な宗教戦争が起きないとも限らないと感じ始めています。そして現代の戦いとはかつてのドンパチではなくテロのような一部の人間が無法状態で一般人を巻き添えにする極めて悪質な戦いであります。その悲惨さを考えればかつての戦争とはまた別の意味での恐怖感があります。

日本でも起きると言われているテロが起きないのは日本が三大宗教圏ではない点において日本人が対象になりにくいのではないかと考えています。日本が心しなくてはいけないのはこの宗教戦争に絶対に巻きこまれてはいけないということです。つまり三大宗教を敵対視するような発言や不用意に刺激することはどうにかして抑えるべきでしょう。言論の自由を振りかざすのとはちょっと意味が違うのではないかと思います。

我々も心しなくてはいけないでしょう。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

国民の意思と政権の温度差はなぜ発生するか?4

英国のEU離脱を決めた国民投票は離脱賛成52%、反対48%でありました。その離脱通知法案決定の議会は当初荒れるだろう、簡単には議会は通過しないだろう、と目されていました。ところがふたを開けてみれば賛成494、反対122票の圧倒的な離脱通知法案賛成可決でありました。

国民投票後も英国国内で大きな議論となったEU離脱に関して、英国の将来を考えれば「もう一度国民投票を」という声すらありました。議会では離脱反対派が多いから揉めるという下馬評は間違いだったのか、という疑問が当然生まれます。

私はここに「意志決定の加速度」を見て取っています。国民参加の選挙という意思決定がなされ、一方向性が出た瞬間、それが薄氷の勝利だろうが大勝だろうが、地滑り的勝利だろうが勝ちは勝ちでここに政策を決定する政策が最大49%の反対を制覇します。これは一種のレバレッジ(=てこ)効果であって民主主義の強引さとも言えます。言い換えれば最大半数の国民には「諦めよ」と宣言することであります。

アメリカ大統領選挙においてトランプ大統領も薄氷の勝利でありました。しかし、一旦大統領になってしまえば圧倒的権力で国政から外交まで支配できるのであります。

ではその間、反対した国民のボイスはどうなっているのでしょうか?

往々にして先進国であればあるほど国民の自己対策が進んでいくように思えます。「このような政権下でどのような行動をすれば得策であるか」と考え、最も効率的で合理的な行動を選択していきます。理由の一つに国民の生活と政治の密着感がより薄くなるからかもしれません。何故薄いのか、といえば経済的自立に他なりません。言い換えれば国民全体の生活レベルが高ければ高いほど政権の独走を許しやすい環境が備わっているかもしれません。

一方、タイや韓国など新興国ではしばしば政権を転覆させるほどのデモや抗議がおきますが、理由は国民が生活への不満感を政治にぶつけるからでありましょう。その構図とは富の分配に公平感が蔓延し、大多数の国民は文句を言い続けるからと考えます。

私が年初に「トランプ大統領はポピュラーになる」と予想したのはその背景があります。ビジネスマン大統領の登場はアメリカ国内景気を押し上げる可能性が高く、富の分配が進むはずです。そうすると人間とは現金なもので「トランプ大統領は悪くない」と評価が変わるものなのです。

沖縄を見てみましょう。非常に特殊な状況が生じている理由は歴史的背景もありますが、経済的に47都道府県で下位グループに属している点に注目しています。同じ下位グループに多い中国四国地方と様相が異なっているのは労働の移動が本土ほど自由ではないことで孤立感を醸成し悪いものを押し付けられているという意識が高いかもしれません。

ところが残念なことに翁長知事の政策は世論を圧倒的に制しているとは言えません。経済的に便益を得ている人ほど中央政権に賛成する人が多いのは上に説明したのと同じような理由であります。今回浦添市長選も自民が推す現職市長が勝利し、翁長知事のオセロゲームは那覇市と名護市以外は全部クロのままとなりました。

国民の意思と政権の温度差はなぜ発生するのでしょうか。そのひとつには国民や市民から選ばれた代議士が進める政策は政党政治を通じて「てこの原理」が働き、議論が進みやすい構造的体質があること、そして日本を含む先進国では国民生活の基準レベルが高く、政治と生活の密着性が薄くなりやすいことが挙げられるのではないでしょうか?

この論理からすれば安倍政権はまさにこの端的な例ではないでしょうか?「経済の安倍」と主張する意味はそこにあります。一方、民主党政権時代、何が国民から不人気であったかといえばデフレ経済を転換するような力を発揮できず、国民に夢を与えられなかったことがあろうかと思います。

結局、政治の方向性とは経済をいかに立て直すか、その本気度とその成果が政権の安定感を占うのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

東芝問題を考える 日本の役職者は不正直なのか?4

東芝が絶体絶命の窮地に立っています。昨日のようなドタバタは以前にも何度か経験済みですが緊迫度は以前以上に増しています。そしてそこで発表された数字は会計士が承認していない「東芝の希望的推測」であり、なんら担保されていません。東芝問題は今後、延期した決算発表、財務制限条項に絡む銀行団との交渉状況、更に新たに発覚した内部通告によるウエスチングハウスの不適切な圧力の究明を進め、虎の子、半導体部門の売却とその比率が話題になることでしょう。

ここまでくると現時点では今後、何が起きるかわからないのでこれ以上の詳述は避け、視点を変えて根源の問題を考えてみたいと思います。

東芝が陥った原発関連の巨額損失に絡み、日経のコメンテーターが「東芝に必要なのは『第2のゴーン氏』だ」という記事を発信しています。 (コメンテーターという肩書は記者とは違う第三者的な感じでセンスがない気がしますが)

その記事のポイントは就任して8カ月の綱川智社長が今回の巨額損失を知ったのが昨年12月だったという点で社長に情報が伝わっていなかったことが問題を大きくしているのではないかと論じています。

今更そんなことを言わなくても経済系ドラマや小説で社長に情報がミラーで届かないのは日本の「お家芸」でありますが、日本を代表する企業の一連の不祥事で果たして社長の情報管理は変わるのでしょうか?

会長秘書をしていた私の経歴も含め、情報はなぜ社長に上がらないのか、を考えてみたいと思います。

まず、社長によりいくつかのタイプがあります。

1. お任せタイプ  これは副社長以下の役員に部門ごとの責任を任せ、社長が鵜飼のごとくふるまうケース。
2. 副社長以下の管理者にうまく乗せられているタイプ  役員が「社長」「社長」といって持ち上げ、良いことだけしか報告しない役員に「そうか!よくやった」と性善説を信じるケース
3. 各部署に乗り込んで問題の急所を自分でつかむタイプ  基本的に役員の言うことを完全には信じておらず、自分の目で確かめるタイプ

細かく分ければいくらでも分類できるのですが、要は性善説と性悪説のどちら側に立つかではないかと思います。(秘書や社長側近が情報を上に上げるのを「社内政治的配慮」から保留することもよくあります。)その中で私の実感としては2番の乗せられるケース、部下の方から見れば「都合悪いことは報告しない、ないし、改善案ができてから報告するタイプ」が圧倒的に多いと思います。また、これは社長と部下の関係だけではなく、すべての上司と部下の関係に言えるケースであります。東芝のケースもこれに当てはまると思います。

なぜ、上司に不都合なことが報告できないのでしょか?上司の叱責と査定に響くからです。ではなぜ、叱責に甘んじなくてはいけないのか、といえば「なんで俺がこの役なんだ、このプロジェクトはもとから無理がありすぎるんだ」という怨嗟の声が聞こえて来ないでしょうか?

今回の東芝のケースは全然名前が聞こえてこなくなったのですが、室町正志前社長が15年12月に買収を決めた案件です。私から見れば買収して担当にさせられた社員からすれば「こんなもの、はじめから間違っている」とパンドラの箱にしたかったのでしょう。だから責任の所在が不明瞭になってしまったのだろうと察します。

テレビドラマでもお分かりの通り、日本の役員会は独特の雰囲気があります。派閥があり、自分の昇進を念頭に置き、事業より自分のメリットを考えることもあるでしょう。正に政治力の場です。日経の記事は「ゴーン流のぶっ壊せ」を一つの手法としていますが、日本のすべての会社が「ぶっ壊れる」わけにもいきません。ではほかにどういう改善方法があるのでしょうか?

わたしなら社長直属の第三者機関で各部門を分析するアナリストを擁したらどうかと思います。ご承知の通り、企業はアナリストに会社の現状を穴が開くほど査定され、通信簿がつきます。もちろん、アナリストの質も千差万別ですが、第三者目線で徹底的に数字を分析し、それを社長が直接報告を受け、事業の査定の助けにするという手段はとれると思います。

私なら特にそのアナリストは日本人のみならず、経営センスがわかる外国人も登用してみたいと思います。日本にアナリストの人材が不足しているのもありますし、妙に功名心が強いアナリストもいるのでより専門的で公平な分析ができる人材を外に求めるのがよい気がします。

日経の記事からは「無知の社長」や「プロ経営者」でうまく乗り切ったケースもあると考えるようですが、それら選択肢はやはり主流でないでしょう。それならば普通に社長になる人に「経営の武器」を渡す方が裸一貫でやるより現代的だと思います。

世の中これだけ進歩したのに社長の経営術はさっぱり進化していないのはある意味、七不思議とも言えるかもしれません。東芝問題をきっかけに日本の経営が変わるのでしょうか?今我々が直面しているのは一企業だけの問題ではないように感じます。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

国税が海外富裕層を狙い撃ちする違和感4

2月9日付日経に「海外資産、ガラス張り 国税、租税逃れ国際包囲網に参加 対富裕層、攻防は新段階」と何やら怖くなるようなタイトルがついた記事があります。記事の内容は新味に欠けるもので以前からある方針と変わりません。日本の国税が海外の税務当局と連携して日本人の資産を徹底的に洗いなおすその作業が「進捗している」ということかと思います。

「相続税対策=国内不動産及び海外富裕層」というイメージが異様に強まっているのは多くの相続税対策の雑誌やハウツー本がそこに焦点を合わせていることがあるでしょう。ただ、日経は特に国税の海外富裕層への狙い撃ちの記事が大好きなように感じられますがちょっと違和感があります。また最近は不動産持ちだけではなくエリートサラリーマン経歴者の「現金持ち」の相続税対象者がふえているというニュースもありました。

さて、海外の富裕層ですが、香港やシンガポールなどに移住した日本の富裕層のことを暗示しているのでしょう。両方とも日本人になじみがある地域で時差的なギャップも少ないこと、法人税は香港が16.5%、シンガポールが17%程度で双方ともキャピタルゲイン課税がなく、国内所得についての課税はあっても国外所得(オフショア所得)は原則非課税(シンガポールは条件を満たす要あり)で日本人がそれらの国で投資活動をするには実に魅力的であるといえます。

言い換えれば日本の税制や税率とギャップが大きい地域や国が当然狙われやすいことになります。少し前のデータですが、シンガポール、香港、ニュージーランド、スイスに移住した日本人は1996年から2013年に2.6倍の1万7千人になった、とあり、その少なからずの部分を税対策の移住だと考えているというものです。

この真偽を探るのは骨が折れるでしょう。海外に移住する理由はビジネスの立ち上げから国際結婚まで様々で海外に居住する日本人は増え続けています。もちろん、悪だくみをする輩は当然いるはずですが、比率はさほどではないとみています。

ではほかの国への移住はどうなのか、ですが、一概にくくることはできませんが、先進国の場合、一定の税制と税率があり、当該国で納税をしているケースが多いでしょう。そうなれば日本での課税は二重課税に当たるため課税できなかったり、税率の差額分のみといった労力に対して思ったほどの果実がないものです。税務申告の時期ですので確定申告をする方はご存知だと思いますが、申告書の中に外国税控除を記入するところがあり、ここで二重課税を免除してもらうことになります。

私が冒頭、違和感があると申し上げたのはいわゆる海外の富裕層を国税の最重点取り締まり対象と感じさせるほどの記事の偏重性があるように思えるのです。

私は日本に来るたびに思うことがあります。それはよくもこれだけのビルが東京にあるな、ということです。そしてなぜ、これだけの建物があるにもかかわらず、税収不足が生じるのか、やや不思議な感じがあるのです。海外に目をそらせているのではないかという気がしてならないのです。

近年、相続税でもっとも話題になったのが2015年からの相続税改正でありますが、基本的にこれは個人の相続税のバーが上がったということであります。ですがそれとは別に日本には事業用不動産を抱え込む富裕層は相当数に上るはずです。事業用不動産が親から子供に引き継がれる場合不動産の時価ベースの算定が必要です。また、個人会社を設立している場合、その株式を子供に譲渡するには会社のバリュエーションをベースにして譲渡価値を計算し、課税がなされるはずです。

しかし、これがどこまで管理され、納税されているのか、不思議だな、と感じるのは日本にあまりにも多くの古びた事業用不動産が残っている点でしょうか?考えられる理由の一つは建物の償却が進んでしまって不動産の価値が大きく減価しているからだろうと思います。

実は私はもう何年も提言しているのですが、日本の建物の減価償却は早すぎます。また、建物の価値の算定は再建築価値で算定されません。例えばカナダはこの建物を今作り直せばいくらかかるかで固定資産税の評価を行いますから建物の価値が下がらないどころか年によっては上がってしまうのです。

国税が本気で税収を上げたいのならこの減価償却のマジックに目を向けてみると税収が激変する可能性があります。また東京では古びて防災上問題ある建物が残り続ける状態を一変させることも可能なのです。つまり、再活性化が進むことになるでしょう。

腐っても鯛と言いますが、土地は腐らないのです。減価償却しません。確かにバブル時代から大きく値下がりしたといわれる不動産ですが、世界第三位の経済規模を誇る日本で税収不足とは本来取れるべき日本の不動産持ちから十分に回収できていない気がします。海外の富裕者への重点課税対策もわかりますが、この辺りに本来であればもう少し焦点を合わせた方がよい気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

何がなんだかわからない韓国を読み解く4

ネットニュースには韓国発のニュースが相当掲載されています。何故ここまで韓国関連のニュースが日本のメディアを賑わすのか不思議だと思っています。何故中国のニュースでもなくアメリカのニュースでもなく韓国なのでしょうか?私はニュースソースの「セグメント情報」まで調べたことがないのですが、どなたか情報をお持ちであればぜひとも伺ってみたいと思います。

さて、そのニュース、何が本当の話だか訳が分からないというのが正直なところです。朴槿恵大統領退陣を求めるデモが毎週行われていた際に主催者側の発表と警察の発表では参加者の数が数倍から10倍近く違うときもあります。確かにこの傾向は日本でもあり、時々その差異が話題になることもあります。最近では15年夏の安保法案に関連したデモで主催者は12万人、SEALDsのツィッターが35万人、警察は3万人であります。往々にして目測測量で計算する主催者発表は「ふくらませたい」一心でほとんど論理的整合性はありません。警察は単位当たりの人口密度で一応計算をしているようです。

さて、韓国のデモ、直近の聯合ニュースで朴大統領弾劾賛成派と反対派が双方で大規模デモ、とあり、記事によると弾劾賛成派(=野党)が70万人の参加、一方、弾劾反対派(=与党)は210万人とあります。いくら何でもここまでくると双方盛り過ぎで、ほとんど何が本当だかわからなくなり、記事としての信憑性を疑ってしまいます。

そんな韓国のニュースもある程度のボリュームで読んでいくと多少の「変化」は感じられます。例えば上記の聯合ニュースのポイントは弾劾反対派が大規模なデモを行っているという声を紹介していることです。リベラル派の韓国メディアのトーンが変わってきていることをうかがわせています。

これは弾劾賛成派にやや疲れが見えてきたこと、そしてここにきて朴槿恵派が盛り返し始めているようにも感じられます。この「感じられます」は感性的ではありますが、「空気を読む」とはこのことでこの微妙な変化が先々、世論の大きなうねりにつながることはあります。

ではなぜ空気が変わる機運が発生したのか、ですが、個人的には潘基文前国連事務総長の大統領選からの離脱発表がキーだったように思えます。その記者会見は「この国はいったいどうなっているのか?」という失望感の塊でありました。国連にいた際にはその評判はともかく国際的視野で業務を進めていました。ところが国に戻れば中進国の優等生だと思った自国の国民性が余りにも貧弱だったことに「ばかばかしくてやってられない」ということだったのでしょう。

もう一つは弾劾裁判の行方。朴大統領が「はめられた」というスタンスを主張し続けていること、弾劾裁判の結論は余談を許さないこと(=弾劾は認められない)が国民にジワリと浸透してきたこともあるでしょう。

更に敢えて加えればサムスンはサムスンでいられるか、という韓国経済界の行方であります。ご承知の通り新型スマホの電池不良で販売中止に追い込まれ、その後も不祥事が続き、挙句の果てにトップの副会長に対し特別検察が逮捕状の請求をするというギリギリまで追い込まれたものの逮捕には至らず、一命をとりとめました。その間、サムスンの決算は過去二番目の好決算を発表し株価は最高値水準にあります。つまり、韓国の星、サムスンは死んではないというメッセージが強くアピールできれば保守側に加勢するでしょう。

個人的には安倍首相がトランプ大統領とうまくやっていることも韓国に刺激を与えているとみています。今回の日米首脳会談も韓国ではトップニュース扱いであるのは「うらやましさ」もあるでしょう。日本がトランプ大統領のアメリカと共同戦線を組めば「日本とけんかするのは得策ではない」という機運が高まるのは確実です。その安倍首相は対韓国外交は「放置」としています。結構なことだと思います。

次期大統領の最有力候補、文在寅氏はまずは朴大統領を潰し政権交代を図る、その上で北朝鮮との関係を再構築し、戦時統帥権をアメリカから韓国に、THAADは止め、経済政策は典型的な民主政権施策(高所得者に厳しく、低所得者に優しく)というスタンスであります。ポピュリズムだと思います。

韓国大統領選は最後まで分からないのが歴史。それは国民の気持ちが据わっていない証拠でもあります。国民がふらついているのなら韓国メディアもふらつきます。そんなメディアの情報を読み解くのは骨が折れますが、この国を左右するのは結局は「外の力」で「自己の精神」は希薄であります。個人的にはこの先、韓国の外で大きな動きやチカラが働き、国内でも大規模な巻き返しが起きる、という見方をしています。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

投資をしよう!4

少し前の日経に「個人投資家のナゼ 読めぬ株より住宅ローン」という興味深い記事がありました。多くの働き盛りの方は「住宅ローンを抱えているから投資なんてとっても、とっても」という相変わらずのスタンスです。

私の勝手な推測をここに付け加えるとすればようやくローンが終わり、はっと気がつけば定年間近。最初で最後の大きな「ごくろうさん手当」の退職金を「奥様から大事にしましょう」と言われたにもかかわらず、とんでもない「ばくち株」に手を出し、せっかくのお手当も水の泡、という落ちがつく話は珍しいことではありません。

私は不動産の仕事を26歳の時から始めました。そんな私がいうのもなんですが、苦労して稼いだ資金をつぎ込む持ち家の対象がいまだマンションである理由がよくわかりません。投資という観点なら戸建ての住宅が良いに決まっています。何故ならマンションの場合、土地の持ち分が余りにも少なく、その大半が償却資産の建物、そして築数十年後の維持管理、最終的には建て替えという大きなハードルが待ちかまえているのです。

マンションの購入代金は土地の代金に対して建物の建築代金相当が異様に膨らんでいるケースが多いはずです。それに対して戸建ての場合は都心近くなどなら土地に対して建物建築費がざっくり半分ぐらいでしょうか?つまり、時間がたてば戸建ての方が理論的投資価値が高くなります。

さて、そんな多くのサラリーマン氏が「投資はとても、とても」というもう一つの理由は「ろくな話が聞こえてこない」ということかと思います。確かに日本では儲からないイメージが強く、その上、投資はよくわからないからよくわからない投資信託に預けてみたらすごく損をしていた、あるいは手数料が高くて全然増えない、ということが起ってしまうのです。

ではアメリカの場合を考えてみます。私がカナダからアメリカの株式市場と日々対峙しているのはもちろん資金運用という業務もありますが、それ以上に着実にリターンが取りやすいからであります。

以前、アメリカのREITに旨みがあると申し上げました。基本的にスタンスは変わっていません。理由はREITそのものがどんどん成長して、配当額が増え続けるところが多いのです。その結果、REITの株価も上昇しキャピタルゲインと両狙いが可能なのです。私の会社ではアメリカのREITだけで7-8銘柄持っていますが、平均の配当は年10%を超えます。多いものですと16%もあります。また、キャピタルゲインを取れるREITとして私が投資をしている一つに「民間刑務所のREIT」なんていうのもあります。アメリカらしいと思います。

アメリカの場合、多くの国民が401Kなど個人がリスクを取って年金を運用します。その際、株式には個人の全資産の3分の1から4分の1程度を配分しているとされます。その際、株価が下落すると年金の基礎となる資産価値の下落を招くことになりアメリカが混乱してしまいます。

アメリカの多くの企業が短期的視点で経営しているといわれる一つが株価を高く維持し続ける必要性ですが、それは多くの場合、経営者が高額の報酬を取るから、と指摘されていますが市場に投資する多くのアメリカ人の資産を守るという観点がもっと大きいとも言えます。

日本では「投資」とか「マネー」という概念を教育の中に取り入れたことはありません。また、日本の投資環境がバブルの時代から完全に変わりましたので「何が何だかわからない」方がほとんどだと思います。一方、日本人が大好きな元本のリスクがない(絶対ないわけではないですが)銀行預金はゼロも同然です。しょうがないから普通預金で持っておこう、というのもどうなのでしょうか?

3月末は株式の配当の権利取りができます。年3-4%程度の配当をしている会社は多く、優良な会社を長期の貯金だと思って投資するのも一手でしょう。個人的に住宅は投資対象だとは思っていません。将来の安心を買っている生命保険のようなものですが、「住宅の満期返戻金」はあまり期待できません。言い方を変えれば日本の方は多くの稼ぎを「住宅取得の保険」に費やし、老後に「住むところがあってよかったね」というライフを過ごしているとも言えます。

これが良いか悪いかは個人の判断ですが、私はそれでは夢も希望もちょっと寂しいかな、と感じてしまいます。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

注目の日米首脳会議が開催されています。個人的には安倍首相が非常に上手に立ち振る舞っているように見えます。大統領就任前にトランプタワーで直接外交の第一歩を踏み出しましたが実は選挙中もトランプ氏勝利のケースを想定し、極秘でトランプ氏側とはルートを作り始めていました。

それが功を奏したのか、今回は食事が5回、更にゴルフと「濃い」お付き合いをしています。これを聞いて思い出すのがオバマ大統領が習近平国家主席と長い時間を費やして談義したニュースです。あの報道が流れたとき、日本側には習近平氏に一本取られた、という気持ちはあったでしょう。あるいはミシェル夫人が中国で単身1週間過ごしたこともありました。なぜ、日本ではなく、中国なのだろう、と疑問を持ちました。

今、それが逆転しています。多くの国家元首、特に習近平氏は「安倍首相はうまくやった」と思っているでしょう。猛獣を扱わせたらやはり安倍首相はピカ一なのかもしれません。今回は麻生ーペンスラインというより実務協議が向く二人の交渉ルートを開発したのも大きいと思います。私は非常に前向きな展開だと評価しています。

それを祝うかのように市場は賑わっています。ニューヨーク株式市場は連日の新値、東京株式市場も金曜日には三角もちあいからスカッと上に抜ける471円高を記録しました。多分、来週前半も好調に推移するとみています。背景にはトランプ氏が2週間ほどのうちに驚くべき新しい税制を発表すると報じたからであります。この辺りはさすが、ビジネスのトランプ氏でしょう。

為替は非常に不安定ながらも最後はドル高円安の113円半ばとなっています。一体どっちに転ぶのか、為替は為替に聞いてみろ、ですので読みづらいと思います。基本トーンはドル高と北米のトレーダーの方針は変わっていません。来週、イエレン議長のスピーチがあるのでそれが次の注目点になります。そのポイントは3月利上げの可能性ですが、今までの経緯からすればイエレン議長はヒントを与えないのではないでしょうか?

国内の企業の話題です。決算発表シーズンでその内容で泣き笑いが日々起きています。その中で一般消費者になじみがあるといえば大塚家具。そしてその12月決算は売り上げは2割減で45億円の赤字となってしまいました。あれだけ経営に対して強気だった大塚久美子社長、正直この赤字は数字以上に堪えていると思います。お父様は「匠 大塚」の新ブランドを立ち上げ、親子対決第二弾ははじまってます。

久美子社長は何を間違えたのかですが、個人的には家具を購入する消費者の心理の読み間違いではないかと思います。ソファを一人の人が一生の間に何度買うでしょうか?ベッドはどうでしょうか?せいぜい数回ではないでしょうか?ではその非日常的ショッピングにおいて差別化もしにくく、数字で性能の差異が表れない家具は誰がどうやって決めるのか、といえば店員の背中の押し方が全てではないでしょうか?10万円のソファと20万円のソファのどちらが良いかですが、顧客は買ったらどちらでも満足するのだろうと思います。ならば売り手の家具屋は高いものを売った方がよいに決まっています。お父様の匠とはそういう趣旨のことでしょう。

最後に豊洲問題。石原元都知事が喜んで参考人招致を受ける、と報じられました。石原氏のいう犠牲者とは誰か、ですが、私は「死人に口なし」の話ではないか、と思いますが。問題になっているのは売り主の東京ガスが本来講じるべき汚染土処理の費用を東京都が800億円以上も負担せざるを得なかったその不透明な取引に着目しているようです。ただ、私もカナダで同様のディールをしましたし、ほかでも見てきたので第三者的目線で申し上げれば東京都がどうしても欲しい土地なら汚染土処理は東京都がやりますという契約は不自然ではありません。よってメディアはどうしても取引の裏に何かあったという目で報じていますが、ここは第三者間取引故に決定打は出ない気がします。

それより、豊洲移転はないだろうと最近強く思うようになりました。昨日も市場に行き来する方と話をしたのですが、「ツキジ」のブランドは世界に誇るもの、「トヨス」なんて全然ダメなんです、と。どうにかして今の築地市場をやりながら作り直すのが最終算段になる気がします。では豊洲はどうなるのか、ですが、買い手はいます。あの物件が欲しくて欲しくてしょうがない会社が2-3社ありますので東京都がリースするか売却する算段は問題なくとれます。あとは知事の「ご決断を」だろうと思います。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

東京が金融センターになれる可能性はあるのか?4

東京に世界を代表する金融センターを生み出すという野望は長年存在します。最近も小池百合子氏が希望の塾で「ウォールストリートイン東京」を作りたいと述べたそうです。実は東京都の政策企画局では2-3年前から「東京国際金融センター構想」があり、タスクフォースチームが検討を進めています。

さて、この金融センター、果たして実現するのでしょうか?

正直な感想は「無理」だと思います。理由は東京には根本的にそのような特殊市場を受け入れる素地が現在ないと考えています。

世界の金融センターといえばニューヨークのウォール街と思われますが、英国ロンドンのシティが圧倒しています。ウォール街は証券取引においてはロンドンの4倍以上ありますが、外国為替においては世界の4割の市場をロンドンが持っています。私もサラリーマン時代、カナダドルと円の外為を銀行にお願いした際、規模の関係でトロント市場ではなくロンドンで行うといわれたことがあります。また、様々な金融商品が生まれるのもロンドンであります。言い方は悪いですが、ロンドンが頭脳、ニューヨークが肉体というイメージがあります。

さて、金融市場は地球儀ベースで止まりません。ニューヨークの市場が午後4時に終わると次はニュージーランドのウェリントン市場が一番先に開きますが実質的には東京市場の動きが注目されます。その後、シンガポール、香港が開き、インド市場経由で欧州市場につながるという流れです。その点からは世界金融センター指数で5位の東京は上位を狙えるチャンスは大いにありますがほぼ同時刻帯に3位のシンガポール、4位の香港が存在します。

では私が無理とほぼ断言できる理由は何か、といえば文化と言葉であります。いくら立派なオフィスビルを作ってもいくら就労ビザが取りやすくてもいくら特区で特殊な権益が確保されているとしても文化と言葉は乗り越えられません。東京が国際金融センターになるための最大のハードルだと考えています。

英国がEUから離脱するにあたりシティにいる金融関係の企業はどこに行くのか、という話題が持ち上がりますが、フランスやドイツではないとする最大の理由が英語圏ではないということであります。世界の金融市場の共通言語は英語であり、英語を駆使できる金融関係従事者の数が大陸では足りないのであります。ドイツあたりでも言語的障壁を指摘されるのですから東京では歯が立たないことになります。

先日、東京で筑波大学のビジネススクールに通うドイツ人に「将来は日本とドイツのかけ橋のビジネスでもするのですか?」と聞いたところ「私は日本に来てこれほど英語が通じない国だとは思わなかった。ここで英語を使ってビジネスをするのは無理」ときっぱり言い切られました。

確かに日本にも英語を使える人は増えてきています。しかし、その人数は圧倒的に少なく、大多数は英単語を知っている程度で会話は出来ません。教育者は英語の必要性を訴えますが、普段英語を使う機会がなく、それが出来なくても何ら困らないわけですから上達のしようがありません。例えば英語が出来るといわれるキャビンアテンダントでも機内放送を聞くと「聞き取り不能」のレベルが2-3割ぐらいいます。その点、日本人機長の英語のあいさつがまともなのは管制塔とのやり取りで必要とされるからでしょう。

ついで文化的な観点ですが、ロンドンもニューヨークも様々なマネーが集まって来ます。何処からそんなお金が湧いて出てくるのだろう、というぐらい集まるのはそこに市場があるからです。市場とは魚市場同様、あらゆるところから商品が集まり、それを求める人でごった返すところです。多種多様性を基本としていますが、日本は単一、純粋、クリーンを求めます。

マネーはきれいなものもありますが、少し汚れているものもあります。東南アジアや中国の出所不明のマネーも扱わねばなりません。当然ながらマネーと共に人もついてきます。それを扱うディーラーもいます。そんな人たちが誰でもピカピカの近代的な建物の一室に立派な事務所を構えていると考えてはいけません。いかにも怪しげな古びた建物の一室で巨大な取引の舞台裏があることもあるでしょう。

金融市場は文化的背景が作り上げるものであり、人為的に作るのではありません。日本における市場とは個人的には大阪の船場がその文化的背景も含めた神髄だったと思います。京都の台所のみならず、大陸から船で瀬戸内海経由で物資の行き来ができたこと、そして大阪は東京に比べて多様であります。東京は政治的力学もあってその市場機能を東京に移管させたのですが、いかんせん、美しすぎたということかと思います。マネーの世界は賢い人が賢いルールで作るより寄せ集める魅力が生み出すものではないでしょうか?

東京に世界を代表する金融センターは私の目が黒いうちにはできないと思いますが、唯一、例外があるとするならばロボットとAI機能が金融市場を席捲する世界一静かな巨大市場が創設できる可能性だけは否定しません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

減少する中国外貨準備がもたらす影響4

中国の外貨準備が遂に3兆ドルを下回りました。1月末で2兆9982億ドルでこの半年ぐらいはコンスタントに月数百億ドルずつ減少しています。ピークは4兆ドル近くあったわけですが、かつての日経平均が4万円目前にして反転してしまったことがパッと頭に浮かんでしまいます。中国の外貨準備も同じ道をたどるのでしょうか?

トランプ大統領は中国元が必要以上に安くなるよう為替介入していると糾弾していますが、少なくともそれは全く逆で中国は今、元安を必死に食い止めるため介入し続けています。その介入額は2016年だけでも47兆円に迫る(日経)とされます。

このところ、中国発の景気の良い話がほとんど聞こえてこなくなりました。一時は企業買収、海外不動産取得に鉄道事業の入札など世界各地で「どこまでやる気か」と思わせるニュースが満載でした。ところが外貨準備が急激に減少するのに呼応するかのように中国の海外事業の展開も一時のブームが過ぎ去ったかのようであります。

企業活動だけではありません。中国の正月に当たる春節は中国人の海外旅行も最大のピークとなりますが、春節が空振りに終わったのは韓国だけではなく、日本も失望させたようです。中国からの団体旅行が入らず、中国人に人気のツアーエリアも閑古鳥が鳴いていたとも聞こえてきます。中国からの飛行機が降り立つ地方空港もキャンセルが相次いだようです。

理由の一つに外貨持ち出し制限である年5万ドルが効いていることがあるでしょう。しかも中国政府はこのルールを厳格化し違反者には厳罰が下るようになっています。また、昨年の5月から導入された旅行客の免税ポイントも大幅に引き上げられ、日本などで買い物をする魅力が半減したほか、「業者買い」していた人たちもめっきり減ってしまいました。中国の爆買いブームに便乗していた人たちは大いなるしっぺ返しであります。私は数年前から「これはブームだからいずれ沈静化するので今更中国人爆買いビジネスに便乗してはいけない」と明言した通りとなってしまいました。

中国人はもともとが倹約的で日本やアメリカほどの消費大国ではありません。倹約の一つの理由は社会保険制度が充実していないため、老後の面倒は自分で確保しなくてはならず、貯蓄の要があることも一つあるでしょう。また、中国人は投資こそが消費であり、消費財を買うなら不動産や金製品など資産価値が出るものを求めます。また、中国の製品の質が向上したこと、ネット商品が充実し、外国に買い求める必要性がなくなったこともあるでしょう。中国は世界でも有数のネット決済大国であり、買い物の利便性は極めて高いとされています。

外貨準備の減少は世界における中国の存在感を低下させる原因を作っています。不動産も今はそう簡単には買えません。外貨持ち出し制限には不動産の為に使ってはならぬと決められているからです。

習近平国家主席の教義は「倹約」であります。正にその言葉通りに中国は派手なふるまいから質素倹約に変わってきているのかもしれません。いや、そうせざるを得ないと言った方がよいのでしょう。

ところで日経の「真相深層」に「米国防長官、対中国『もう寛容ではない』政策転換を予告 南シナ海、軍艦派遣加速へ」という記事があります。記事の内容はともかく、「狂犬」マティス国防長官は蔵書7000冊の超インテリであり、「いまの中国は明王朝の冊封体制を復活させようとしているかのようだ」と述べたことに非常に興味を持ちました。アメリカの高官から冊封体制という中華思想の根源話が出てくるとは正直想定外であります。

人間、物事が順調に進んでいるときは笑顔で前向きに成長努力をします。しかし、トラブル続きで八方ふさがりになってくると守りの姿勢に変わり、それでも守り切れないと力による反抗をするでしょう。

今の中国は守り一辺倒で、トランプ大統領のアメリカがチクチク中国を刺激します。韓国に設置予定のTHAADも韓国世論がどうであろうと予定変更なしで推進する見込みです。その時、中国は従順になれるのか、力づくの海上進出を図るのか、大きな岐路に立たされそうです。

折しも頼みの綱であった英国はEU離脱でガタガタ、ドイツも欧州問題で手いっぱい、アメリカと日本には頼れない、更には冊封関係にある韓国、朴槿恵大統領は親中から親米に転換し、裏切られた気持ちを持っているでしょう。となると中国は外交的には力ある盟友が少なすぎる気がします。

ロシアのプーチン大統領は個人的主観ですが中国とは本質論が合わない気がしております。その根拠の一つに2014年5月に中ロ間で調印された4000億ドルの天然ガス供給契約 の進捗が計画通りとなっていないなどロシア側のイライラが募っていることがあります。もともと中ソ関係は「仲良し」と思われますが、実態は良い時と悪い時の繰り返しであります。双方とも実利主義で利益相反することもあるからでしょう。

こう見るとマティス国防長官の指摘する「冊封体制」は現代においては思想と現実にギャップがあるようです。

減少する外貨準備が中国ブームの衰退となるのか、ゲームの展開は今年秋の党大会まで何も見えないかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

塾ブームに見る日本人の本質4

話題になった小池百合子都知事の「希望の塾」。当初2900人ぐらいのスタートと記憶していたのですが、その後2次募集もあったらしく、一体塾生が何人いるのかさっぱりわかりませんが、大変な人気だったということでした。個人的に思うのは入塾料男5万円、女4万円の行方ですが、仮に塾生3000人、平均4万5千円としても総額1億3500万円の資金がいったん集まります。振込先は「都民ファーストの会」ですから、コストも相当かかっていると思いますが、この辺りはさすが、百合子サマなのでしょう。

その「希望の塾」、私の知る限り、あと1回で塾が終わります。その塾生達、「この後どうなるのだろう」というのがもっぱらの話題とか。個人的には何らかの形で繋げて行くべきだろうと思います。それこそ、都議候補を探すより希望の塾の後継者を探す方が先決ではなかったかと思います。

さて、日本の私塾ブームは長く続きます。先日も東京である私塾に参加させて頂きました。受講生は真剣なまなざしで講師の話に聞き入ります。教室からはノートに書き込む音だけが響き渡ります。「平日の午後、30-40歳前後のこの人たちはいったい何者?」と思ったのですが、自営業者や中小企業が研修のような使い方をしているなど様々でした。この受講料は通常一回数万円のようですので小池塾ほど安くはありません。

バンクーバーにも日本人向けのいくつかの塾が存在しているようです。稲盛和夫氏の盛和塾もそのひとつですが、話を聞く限り、皆、よく勉強し、議論し、和を作っているようです。勉強とは敵対関係を作りにくいですし、異業種の人たちが集まる点において実に面白いと思っています。私が所属するビジネス系NPOでも今年度から「塾」をやることにしていますが、その意味は人の話を黙って聞くより双方向の議論を進め、考え、発信する力をつける、という発想です。

日本における塾は古くは平安時代からあったとされますが、花盛りとなったのは江戸時代でしょう。その寺小屋ですが、磯田道史氏の「江戸の備忘録」によると「江戸時代の寺小屋の絵図をみると、寺小屋の子供の机は先生の方を向いて並んでいない。てんでバラバラに自習している。江戸の教育はマンツーマン教育に近い。先生は子供が手を動かして字を書くのを見てやり、子供が口を動かして本を音読するのを一人ずつ順番に聞いた。江戸の学びは子供が能動的に自分の手と口を動かして成り立つ『手口の学び』であった」とあります。これぞ今いうところの「個別指導」であります。

では子供たちが先生の方に向って勉強するようになったのはいつから始まったのか、といえば同書によると明治以降でそれが座学の始まりで「目と耳の学び」になったとあります。筆者は「知識の注入」と評し、「想像的人間が育ちにくくなった」と記しています。

明治以降の日本の躍進は江戸時代までの日本人の学びに対する姿勢が作り上げたものだとすれば、画一的教育でベクトルを一つの方向にもっていった近年教育には功罪様々な意見が飛び交うでしょう。大人になってもう一度学びたいと思う人があちらこちらにいるその意味は自分の考え方をもう少し深堀したいと思う人がたくさんいるということです。

私のまわりには「勉強が大好き」という人が結構います。「学ぶ歓び」なのでしょう。私も時間があれば塾に行ってみたいと思いますが、どちらかといえば講義をする方が多いので書を読み続けて自己研磨し続けています。

ではなぜ、多くの大人たちがもう一度勉強したいと思ったか、ですが、私は社会の歪みを感じているのではないかと思います。例えばゆとり世代が大人になってみた世界はゆとりがない社会です。世の中ってこれでいいのだろうか、と考え直す機会はいくらでもあります。

高齢者が主流となる時代に30-40代の世代は何をしたらよいのか
世界がグローバルとナショナリズムの端境期にある中、日本はどうあればよいのか
近隣諸国と難しい関係になった日本が目指す外交とは
人口が減りゆくある日本で財政赤字が膨らみ続けて自分たちが高齢者なったら日本はどうなるのか
なぜ、若者は結婚せず、子供を作らないないのか、その対策はないのか
機械化、AI化が進み、我々の「職の安全」は確保されるのか

ネタなどいくらでもあります。塾では大体このような大所高所の普段の生活とは密着性のない「政治家や官僚や学者が考えること」を話題にするケースも多いようです。塾とは学ぶべきテーマを通じて考える癖をつけ、創造力を高めることでしょう。吉田松陰の松下村塾では兵学を主体に学んだようですが、最終的には士規七則(武士のあり方)を教えていたとされます。

現代の塾ブームの背景とは日本人が古来から持ち続けている「学ぶ姿勢」が顕著に表れた結果だとすれば実に喜ばしいことではないかと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

欧州大陸の行方4

英国メイ首相のEU離脱の明示はそれまでのもやもや感を吹き飛ばしました。EUという大連合は何処に向かうのでしょうか?

欧州の歴史とは帝国や君主の力と力の戦いだったといってよいでしょう。日本でいう「戦国時代」と本質は違いますが、イメージできるかと思います。その歴史は血で血を洗い、弱肉強食そのものであったといえます。民族の相違から考え方が違うこともありました。しかし、大戦前から少しずつ、連合を組む考え方が醸成されてきました。そして大戦後、欧州石炭鉄鋼共同体が生まれます。この創設国は西独、伊、仏、蘭、ベルギー、ルクセンブルグの6か国であります。

その後、発展的に形を変えた欧州経済共同体に設立から15年も経て英国が加盟します。理由の一つに英国主導の共同体(EFTA)が欧州共同体に敗北したこともあったでしょう。英国の独自路線は比較的緩い連携を目指したのに対して大陸は堅い繋がりを持つものを求めました。共通通貨ユーロができた際にも英国は自国通貨、ポンドを捨てなかった思想的背景はこの辺りに探ることが出来そうです。

欧州大陸と英国は明らかに違う文化を持ち続けました。それは日本が大陸文化と違うのと同じであります。そして日本と同じように「血統(ブラッド)」を重視する気持ちは強かったと思います。外国人が英国で学んだり技術を習得するのは構わないが、英国人がしいたげられたり、誰かに使われるというのはプライドが許しませんでした。これは私が学生の時、英国にしばし滞在した際にも明白なる印象として残っています。

今回の英国のEUからの明白なる離脱方針を受けて欧州大陸にどのような力学が働くのか、私も考えてみました。例えば一部のシティにある金融機関は大陸にその機能を移すと表明しているところもあるようですが、それはセンスとして違う気がします。目先の確保されたメリットを求めるのではなく、シティにあるからこそできる技があるはずでそれがデュッセルドルフやパリに代替できるとは到底思えません。保険組合のロイズが大陸に行く想像力は私には皆無であります。

多分ですが、多くのシティの金融機関はロンドンに残りながら生き残り策を模索するのではないでしょうか?(一部はニューヨークに移管させ、業務リスクをヘッジさせるでしょう。)つまり、大陸側からすれば英国離脱によるおこぼれは思った以上に少ないとみています。英国は米国同様二国間協定を可及的速やかに締結していくことになると思いますが、離脱交渉と並行して進められるものか、ここは交渉が相手あってのことだけに何とも言い難いところであります。

一方の大陸側ですが、今後、旧フランク帝国の国家がどこまで南欧と東欧を抑えられるか、であります。これはドイツの覇権能力次第でありますが、今年のドイツ総選挙の行方は何とも言えません。メルケル首相は再び立候補の意向を示していますが、メルケル氏の華のある時代は過ぎ去った気がします。

私は欧州は東から波乱がやってくるとみています。先日ちらっと触れたセルビア、コソボ問題はロシアと英米の典型的な対立軸ですが、それはセルビア人とアルバニア人という民族間闘争を背景にしています。ではこの問題を大陸の当事者であるドイツないし旧フランク帝国宗主が解決できるのでしょうか?欧州大陸の歴史は戦争に次ぐ戦争であり、力と力のぶつかり合いが全てでありました。いまさら、ドイツがうまい仲裁役となれるとは思えません。どちらかに加勢する発想の連続でした。それは近年ではウクライナの時に既に証明されています。

欧州大陸は経済的な格差、民族的区別、宗教的差異の三つの違いを乗り越えなくてはいけません。特に宗教は面倒で、ドイツと北欧のプロテスタントに対して西側欧州諸国の多くはカトリック、更にはギリシャ正教が東欧、ロシアにつながります。この三大宗教勢力だけでも大きな歪といえましょう。

EUが体制を維持できるかどうかはドイツの力にかかってくると思います。ただし、ギリシャ救済の際、ドイツ国内で大きなボイスがあったのをメルケル首相が必死に抑えた経緯を忘れてはいけません。そのあたりを考えると大陸は悩ましい時代を迎えるのかもしれません。そして英米連合が目指すものはドル覇権の世界なのかもしれません。

世界の行方から目が離せなくなりそうです。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

何処に向かう小池都政4

それにしても週末の千代田区の区長選の結果は小池人気を改めて裏付けた気がします。個人的には現職の区長がどちらに転んでも有利だと思っていましたので結果そのものは想定通りだったのですが、投票率が極めて高く、区民の選挙関心が高まった点に注目しています。投票率が高まったその原動力は小池パワー以外の何物でもないため、票の掘り起こしをしたと考えてよいでしょう。その多くが小池都知事への応援だとすれば恐ろしいほどの人気を維持しているということになります。(但し、75歳の区長はどうなのかなという気がしますが。)

国政の方を思い出してもらうと安倍首相になる前は民主党政権だったこともあり、国民からは強い不満があり、自民党(あるいは安倍首相)には待望論すらあったと思います。同様に都知事についても前3知事が任期途中で降板、特に猪瀬、舛添氏についてはあまりにも中途半端な形で終わったことが印象的でした。その点からも小池体制は都政版待望論を満たしたことで圧倒的支持層を確保したといえるでしょう。

都民ファーストの会から次期都議選に刺客(ヒットマン)を相当数送り込むとされており、最大の注目点は自民党がどこまで議席数を落とすのかに集まります。都民は都政に今、何を期待しているのでしょうか?

「クリーンな選挙」という言葉は選挙カーからクリーンとは言えないがなり立てる定番の選挙演説方針です。小池体制も当然クリーンであるのですが、その上にディスクローズという言葉を載せたのが特徴かと思います。つまり、「政治の見える化」であります。見えてしまうのですからクリーンに違いありません。

但し、見えすぎると収拾がつかないことも当然出てきます。豊洲の地下水の水質問題であります。先日の試験結果がそれまでとまるで水準が違う結果が出て驚きをもって受け止める結果となったのはディスクローズによって審判の下し方がより難しくなったということであります。そしてメディアは主流の声と共に亜流の意見も大きく取り上げます。メディアは一応、公平性を保つ必要があるため、対立するボイスはそれぞれ取り上げる必要があります。ところが読み手はそれを読んでどちらが主流か、読み切れないこともあり、亜流の小さな声を非常に重要な問題だと取り上げることがしばしば生じてしまいます。

豊洲のケースにおいては地下水が口に入ることは「あまり」想定できないのですが、この「あまり」の部分が異様に強調され、都民からは完璧なYES-NOゲームを要求されるのであります。個人的には何度試験をやっても答えが出ない気がします。そして、最終的に豊洲移転を断念する可能性を私は否定していません。

あそこまでケチがついた施設に移ることは「さかな大国ニッポン」においてその評判を世界で落とすかもしれないという声が一層高まるからです。仮に移転にGOをかければ隣国あたりから「日本のさかなは汚染された市場から世界に送り出されている」ぐらいのプロパガンダが発せられることは目に見えています。

小池都知事の手腕については私はまだ懐疑的です。人気があるのと手腕は別です。現時点で小池知事はほとんどが過去の産物の整理と見直しが主で東京に夢を与える新しいものをまだ創造していません。オリンピックしかり、豊洲しかり、電柱しかり、都自民党潰ししかりであります。いわゆる大ナタを振るうというところまでは行っていない気がします。

もちろん、まだ時間が足りないのだろうとポジティブに捉えておりますが、そろそろ小池都知事の本当の能力を見せてもらわないと能力の高いアドミニストレーターの域を出なくなってしまいます。そのためにも次回の都議選で一定数の議席を確保し、小池都政がうまく流れるような援護射撃が出来る体制を整えることは重要でしょう。

「人の芽」とはいつどこで開花するかわかりません。小池さんは国政時代は相当煙たがられた方でしたが、「一国の主」となり、一気に注目を浴びました。また、これが他の道府県議会運営にも影響を与えているのは確かで日本の政治が一歩前進したと評してよいかと思います。

他の道府県知事に対して小池都知事には高い期待があります。それゆえほかの知事と同じレベルの仕事ではダメなのです。圧倒的なリーダーシップと改革精神をもって東京を変えること、そして国政や地方行政にプラス作用を働きかけてもらいたいと思っています。期待しているが故の厳しい言葉です。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

子供の教育4

日本で塾の事業があり、日本に滞在中はそちらにも夜、顔を出しています。そんなこともあり、「最近の子供」に接する機会も当然あるわけですが、この子供たちの将来は果たしてどこに向かうのだろうか、としみじみと感じてしまうことがあります。

教育とは何か、私ごときが述べる筋合いではないのですが、好きなことを深堀し、嫌なことを耐え忍び、我慢しながら人間だけが持ち合わせる「努力し、考えるチカラ」を引き出し、将来、大人としての判断や粘り強さ、成長を作り出す基礎を作ることではないかと思っています。

子供たちが学校で受ける頻繁にある試験、内申書、受験そして就職活動という誰でも経験するであろう一連の流れとは長い人生をきちんと生きるための術をそこで習得することだろうと思います。

先日も塾に来た中学生と話していて「学校の先生から『将来役に立たないことをやっているようだけどこれをこなしてハードルを乗り越えることに意味がある』」といわれたそうです。なかなか学校の先生も含蓄あることを言います。同感です。数学のサイン コサインにログなんて何に使うのか、電卓についているルートは何のためにあるのか、科学実験や古文の読み方を知ることでどんないいことがあるのか、説明しにくいものです。

将来役に立たないかもしれない勉強も10のうち1つや2つぐらいは頭に残っているものです。こんなことやったな、と思い出すだけでも意味があるのです。必死になってマーカーだらけの教科書に試験用ノート、あとは徹夜の一夜漬けどころか、試験の1時間だけしか記憶していないことも多いものです。私も今になってやる中学1年の試験問題は苦戦します。普段使わないからです。しかし、答えを見ると「そうそう」と思い出せるものではないでしょうか?

そんな生徒の中にはできない人も当然います。できない子はなぜ、出来ないのか、私が見る限り共通した問題を抱えています。生活時間が不規則であることと糖分の取り過ぎ、であります。

酷い子になると就寝午前3時、起床6時でクラブの朝練、その後授業に行けば熟睡です。そのうえ、家で寝るのは炬燵の中、テレビゲームをしながらいつの間にか寝ているそうです。英語の指導で「あなたはいつが好きですか?」という質問に普通なら夏です、といった季節的回答を期待したのですが、「夜です。」と言われた時には唖然としました。

中学生君曰く「親にも先生にも言われるんだけど…」。つまり皆、口では言うけれど改善させる強制力を誰も持ち合わせていません。学校の先生が強制などしたら親から何を言われるかわかりません。先生としては「注意はしたのですが」で留まるでしょう。よくいじめにあう子供も先生の指導は何処まであったか問題になりますが、先生ほど力がなくなり、文句を言われやすくなった立場の職業も珍しい気がします。日本では先生と親が同等、もしくは親が先生を雇っているぐらいの目線の違いすらありそうです。

では親は家庭で子供を𠮟りつけるのか、といえば大体問題ある子に限って親は何もしません。またある程度裕福な家庭にも問題児が発生しやすい気がします。想像するに親が金の力で支配しているからでしょうか。親からすれば子供は遊び相手で教育は学校がやるものだと勘違いしている家庭もないでしょうか?

学校成績がすぐれない中学生君に「君はこの塾にいくら来ても成績は絶対に伸びない。その前に生活習慣を変えよ。」そして「1週間のあいだ、12時までに睡眠、甘いものは夜9時以降摂取禁止令」を発動しました。「僕、今夜から頑張ります」と張り切ってくれていますが、そこまでの強権、ごり押しをする人がいなくなったということでしょう。

個別指導の塾とは学校の勉強を教えるところではなく、親も学校の先生も教えない子供の悩み相談所のようなものなのでしょうか?子供たちの話を聞くと青くなります。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

今週のつぶやき、まずはアメリカの雇用統計ですが、1月の純増は227千人と事前予想の180千人を大きく上回って着地しました。私もこれは出来すぎと思います。1月は通常年末のアルバイトが減るので調整するものなのですが、ここまで強い数字が出たのは「経済のトランプ」に期待した前倒しの雇用が発生したのでしょうか?

さて、この結果は3月のFRB政策会議の行方に大きく影響します。こんなに雇用状況が良ければ3月利上げもあるのではないか、とみる向きもあるでしょう。日経はそんなトーンに読めます。ただ、北米市場は逆にとっています。それは賃金の上昇率が前月比0.1%増、年間で2.5%増程度と低迷したことと労働参加率の上昇で失業率が上昇した点を重視しており、3月の利上げはないと見込んでいるようです。市場の見方は今年の利上げは2回。年半ばと後半とみています。

個人的には判断は時期尚早だとみています。理由は17年に入り経済政策は金融政策主導から政治主導に潮流が変化しつつあるのがはっきりしてきており、アメリカの場合、トランプ氏が何を言い出すか全く想像できない判断材料の欠如があります。今日はドット フランク法見直しを含む金融規制緩和をついに打ち出し、市場は喜びに包まれました。しかし、外交に目を向ければNAFTAの見直しを含め、アメリカが克服しなくてはいけない問題が山積であります。

アメリカに工場を、といってもアメリカ製の価格競争力はないでしょう。私は雇用情勢がここまでタイトになれば品質も大丈夫か、と疑問視してしまいます。「アメリカ人の為のアメリカ製」となれば「中国人の為の中国製」と全く同じ発想で以前私が指摘したように「似た者同士」の兆候が顕著に表れてくることになるでしょう。

さて、次の話題です。

私はどうしても隣の朝鮮半島の動きが気になります。そしてもうあきれ返ってモノが言えないのが韓国の高校教科書に「日本軍が慰安婦を集団殺害した」と記載されることになったことでしょうか?狂っているというか、洗脳されてしまったと断言します。潘基文前国連事務総長が次期大統領への立候補を取りやめたというのも驚きだったのですが、その理由「人格否定に近い攻撃や偽のニュースによって私や家族、国連の名誉が傷つけられた」(NHK)というのはどういう意味なのでしょうか?

思うに裏金疑惑が出たことで潘氏は手足を奪われたということでしょう。それが事実かどうかは分かりませんが、韓国全体が「与党潰し」に入っていることは確実に言えることです。産経にあるように中国によるTHAADへの「経済的報復」も尋常レベルではありません。韓国製品の中国への輸入不許可のみならず、春節にも中国人は「来ない、使わない、泊まらない」の三重苦のようです。この中国ですが、韓国野党「共に民主党」にはいい顔をしているそうなので政権交代を促し、そこで中国が韓国に接近する構図が見て取れます。そのうえで日本への敵対心を更に強め、中国は韓国を抗日の前線とするシナリオを私は想定しています。

日本国内にもいよいよ強硬論が出ているようで国交断絶という言葉もちらほら聞こえるほどであります。ステップとして朴槿恵大統領の弾劾の結果次第で韓国側が更に酷い状況になれば在日本韓国大使のペルソナノングラータ(好ましからざる人物)で帰国させる手段に出てもおかしくないでしょう。そうなれば政府間関係は実質断絶になります。当面は一切の政府間交渉は起こりえないと考えていますし、安倍首相も相当怒っていると思います。

今日、最後の話題です。

以前、ブログでも取り上げましたが「メディアの質」が大変気になっております。アメリカや韓国の偏重報道で何を事実とすべきか悩みます。例えばオーストラリア首相とトランプ大統領の電話会談が芳しいものではなかったとする報道でもトランプ大統領は何に怒ったのか、報道のソースがワシントンポストなので偏重記事のような気もします。私はトランプ大統領が激怒したのはオバマ前大統領が昨年11月に決めたオーストラリアとの難民の扱いそのものであり、強い口調が電話会談中に出たのだろうと察しています。

大衆は事実よりもそれを解説した記事を好み、興味を引くタイトルにより吸い込まれます。日本でも夕方、駅のキオスクの新聞売り場のところに「えっ、何?」と思わせるタブロイド紙が売られています。欧米、特に英国で読まれるタブロイド紙は大衆紙といって低俗であまり学のない人が読む新聞とされます。ちょっとした家庭では「高級紙」を読みましょう、と教育します。日本ではほとんどが大衆紙よりましな一般紙であり、高級紙になり損ねたのが朝日新聞ということになります。

ではなぜ、どの新聞も低俗になってきたか、ですが、ネットによる記事の報道合戦、それ以上に新聞が売れないという経営的問題を背景に感じます。我々も情報の読みとり方に注意しないといけない時代なのです。

難しい世の中になりました。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。

「働き方改革」で変わるか、日本の労働市場4

働き方改革が社会で大きく取り上げられています。大手企業を中心に残業時間管理や終業時刻の設定などを行い、「会社から社員を追い払う」努力を重ねています。これも電通事件で当局が極めて積極的にその実態解明に立ち向かい、社会的制裁を行い、本気度を見せたことが大いなる啓蒙活動のきっかけとなったかと思います。

では、この働き方改革、何処に向かうのでしょうか?

北米ではその人を丸々抱き込む雇用関係ではなく、プロフェッショナルサービス契約の体系が往々にして見られます。つまり、雇われている契約当事者はあたかも社員のように会社に来て仕事をしていますが、給与形態は全く違い、作業達成度に応じて支払われるサービス契約であります。

これは会社側からすれば一定の作業の達成に対する報酬という非常にわかりやすい体系ですので評価がしやすく、また、契約当事者が十分な作業をしなければ報酬が払われなかったり、あるいは契約の更改ができないことになります。

先日、IT系の友人と話をしていたのですが、東南アジアには相当のノマドワーカーがいるそうです。特にIT関係の場合、世界のどこにいてもWiFiさえ繋がっていれば仕事ができる環境にあるため、国家とか、会社の事務所といった枠組みから完全に離れて好きな国の好きな都市の好きな時間に仕事が出来るということなのでしょう。何故東南アジアかといえばシンガポールは別にして物価水準が極めてリーズナブルな上に多くの有名ブランド店等は東南アジア諸国にも進出しており、先進国とほぼ同等の商品が同じような価格で購入できる便利さもあるとのことでした。

ビジネス本作家の本田直之氏もかつて、サーフィンがしたいからハワイに住んで半日遊び、半日仕事をするという当時、画期的なライフスタイルを提唱して話題になりました。

さて、ここまで書くと「なるほど、これはいいことづくめじゃないか」と思われる人もいらっしゃるでしょう。しかし、これは先駆者特権として遊びや自由をその源泉としているからワークするのだと思います。一般的な日本人は非常にまじめです。仮に多くの社員がプロフェッショナルサービス契約形態に変わったらどんな世界が想像できるでしょうか?

まず、仕事の完成度を高め、雇い主からの評価を得るため、異様に頑張ってしまう人が出てくるはずです。その際、会社側から要求されている以上の作業を行い「プラスアルファ」の評点を取り、「さすが○○さんの仕事は違うねぇ。」と言わせる人がたくさん現れるはずです。つまり、仕事の分量からすれば残業40時間とか、夜は8時に終業どころではなく、徹夜作業を厭わない人たちが主導する世界になるとみています。

但し、過渡期を過ぎるとプロフェッショナルサービスを提供する人たちは複数のお客様を持つようになり、時間が足りず、プラスアルファの部分は少しずつ減ってくるでしょう。但し、仕事のボリュームはより増えるというわけです。

このストーリーが何を意味しているかといえば、企業からすれば作業効率が圧倒的に上がり、コストダウンを引き出すことができます。雇われる側からすれば優勝劣敗が確実におき、能力のない人が確実に弾き飛ばされる運命になるでしょう。当然ながらそこで雇用のガラガラポンが起きるわけです。

幸いにして少子高齢化で就労に適齢な人は減り続けていますので日本全体における雇用環境は当面、タイトな状況に変わりありません。ただ産業間の労働分布において人材が不足している業界と充足している業界とでインバランスが起きているだけですので雇用のシャッフルはある意味、雇用の健全化をもたらすのかもしれません。

ご承知かもしれませんが、日本の労働問題の最大のネックは労働生産性が異様に低い点であります。OECDの労働生産性では2015年で時間当たり35か国中20位、一人当たりでは22位と低迷しています。

日本とカナダを往復しているとなぜそうなのだろうといつも考えさせられます。「いざというときの対応」「お前も来い型(仕事につきあわせる)」「ほんのわずかのピークタイムの繁忙時の為の余剰な人員を抱える」は私がふと感じた理由です。同じことは中国でもそう感じたのですが、一つのことをやるのにそんなに大勢でなんで対応するのだろうと思ったことがしばしばあります。

日本では営業体制において「アカウント レップ型」の対応はあまりしません。これは一人の営業担当が顧客とマンツーマンで対応し、顧客のニーズを知り尽くしたうえで会社側に顧客の要望を反映させるという一種のブローカー的役割を持っています。日本は人事ローテーション制度や一人に責任を持たせない発想が背景にあるのでこの手法は定着しません。日本でこの営業体制が構築されれば日本の雇用体系はすっかり変わるはずです。

今、残業時間が大きく問題視されていますが、変えるなら労働体系の根本を変えるような刺激的手法が必要かもしれません。そして、そういう体制は往々にして著名企業が海外の仕組みを取り入れ、成果があったとアナウンスすることでフォロワーが出ることになるでしょう。

日本の労働事情が大きく変化するのか、私は今、革命前夜にあるような気がしています。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。


北アメリカ(海外生活・情報) ブログランキングへ

また明日お会いしましょう。
アクセスカウンター

QRコード
QRコード
Archives
記事検索
Recent Comments
  • ライブドアブログ