外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

中途半端な着地になった民泊営業4

しばし話題になっていたものの最近は一時のブームが過ぎ去った感すらある民泊。そんな忘れかけていた民泊の営業許可について国交省と厚労省が共同で発表したのは年間180日の営業を上限とするもので最低宿泊数は2泊3日とのことであります。

政府としては増大する訪日外国人の宿泊需要を満たすためにホテルのみではなく民間住宅の活用は重要なオプションであり、民泊を何らかの形で認めざるを得ないところまで追い込まれていました。

もともと民泊については戦略特区内の特例として認められる方針でした。そしてふたを開けてみれば大田区がその先鞭をつけたものの最低宿泊数は7日の上に許可をもらうのにとてつもないハードルが存在し、ほとんど普及しない状態でした。

一方、観光客でにぎわう京都などでは違法民泊を営業していた人が捕まるなど放置はしないという姿勢も見せつけ、行政の捌き具合に注目が集まっていました。

大幅緩和される方向にはなったものの直接ぶつかりあう旅館ホテル業界との調整が手間取り、ようやく落ち着いたのが180日であります。が、この180日も日経によると定義があいまいなようで「営業日数の180日」なのか、「宿泊者を受け入れた日にちが180日」なのか業界で更なるバトルが続いているようです。

仮に「営業日数の180日」ならばどうやってそれを証明するのか、極めて難しくなります。例えばウェブサイトに予約スケジュールを入れるなら予約不可能日(ブラックアウト)が185日なくてはいけません。ではそれはどうやって決めるのか、といえば管理が極めて困難になります。例えばある民泊は第二週と第四週だけ営業するとします。が、あるお客さんが第二週から第三週にかけて1週間泊まりたいとしたらどうしますか?ブラックアウトがあるのでダメです、というのでしょうか?

では「宿泊者を受け入れた日にちを180日」とする場合ですが、それを越えたかどう管理するのでしょうか?第三者の管理サイトを通じた場合にはデータが残るでしょうが、自分で直接集客した場合、証拠が残らない方法はいくらでもあります。では罰則規定があるとされる中でそれをどうやって見つけ出すのでしょうか?

かつてファッションホテルの脱税が話題になったことがあります。これを見つけて捕まえるのに国税はなんと水道料金から利用率を割り出したという古き良き時代もありました。今は客も風呂なんて入るのでしょうか?

究極の問題は180日が実に中途半端な日数であるということです。ビジネスにはなりにくく、主婦や高齢者の趣味の世界のようにも思えます。ところで先日、何人かで話していたのですが、絵に描いたような民泊って本当にワークするのだろうか、という疑問に対して異口同音に「居住者と第三者が同居する体制はほぼ無理。できる方法は不動産所有者が住まない空き物件を貸す方法ぐらい」で一致しました。

私ならどうひねるか、ですが、日本で空室率35%を誇るアパートの空室を利用はできないでしょうか?実はこんな発想が可能か、これは第三者の意見が欲しいところですが、抜け道的論理としての私の発想です。

民泊利用率180日を仮に年の50%とします。あるアパートには10室あります。年間の提供部屋数は3650部屋。これに対してアパートとして貸し出しているのが6部屋で残り4部屋が空きだとします。すると、空き室の年間総部屋数は1460室です。アパート全体の3650部屋に対する50%の民泊許容枠は1825部屋ですからこのアパート経営者は空室の4部屋を年間を通して全部民泊として経営できる計算になります。

ちなみにキーポイントはこのアパートは初めから全部民泊施設として登録することが肝心です。その上でたまたま、アパートとして6部屋貸したというロジックですね。同様な発想はシェアハウスでも出来てしまいます。

ではお前はそれをやるのか、といえばやりません。1部屋、2部屋ならともかくある程度の部屋数になるとこのビジネスは手間がかかります。鍵の受け渡しから洗濯、掃除までだれか専任で張り付きになります。ましてや外国人が多いとなるとコミュニケーションもたやすくありません。時間通り来ないのも外国人の特徴です。そこまで意気込みをもってやりたい人がやればよいでしょう。それこそ、中国人が中国人観光客に特化してやるのには好都合かもしれません。そういう意味では一部の人にメリットが偏りやすい体制を作ったかもしれません。

個人的にはこれが普及するのか大変注目しています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

「まとめサイト」のクオリティ4

ネット情報の便利な点の一つに欲しいテーマについて情報が集まっている点があります。ニュースサイトでも関連ニュースが記事の下にずらっと並んでいますし、ファッションでも雑貨でも自動車でも趣味の分野に様々なブログやメルマガが立ち上がっていますがそれらを一括で取りまとめれば読み手としては便利であります。まとめサイトのことをIT用語でキュレーションサイトと呼ぶそうですが、最近、急速に問題視されるようになってきました。

ことの発端はDeNAが運営していたキュレーションサイトの一つで医療系の内容を取り扱うWELQに於いて不正確なものがあり、読者から批判が出ていた為、同社が運営するキュレーション サイトを確認したところ、信憑性の確認ができず、全キュレーションサイトの閉鎖に追い込まれたものです。

日経の後追い記事を見る限り同様のサイトを持つリクルートやサイバーエージェント、ヤフーでも一部サイトの閉鎖や見直しを行っているようです。

正直、この問題の扱いは難しいと思います。

情報にどこまで信憑性を持たせるのか、すべての情報がいつも正しいかといえばそれはあり得ません。報道機関でも誤報はしばしば起きています。私が愛読する日経も一面トップが誤報だったことはしばしばあります。あるいは誤報かどうか、その判断は文面をじっくり読まないとひっかけられることもしばしばです。記事内容は条件付き肯定文になっていてもタイトルはあたかも無条件でそうなると思わせるような書き方をするケースもしばしばです。

これは数年前から特に顕著に表れたケースなのですが、非常に強いトーンのタイトルで読者を引っ張り込むのが一種のテクニックのようになったためにタイトルと内容が合致しないこともしばしばあるのです。私がかつて記事を提供していたところでも内容はそのままでタイトルはよりアグレッシブなものに書き換えられていました。

また、キュレーションサイトの場合、投稿内容は似たような記事が中心となるため、投稿者が競合意識を持ち、極端な書き方をするケースも出てきます。傍で見ていて「やりすぎだろう」と思ったこともしばしばですが、そのような気を引くサイトが更にヤフーなど総合型のポータルサイトに転載されればまさにそのトーンが市民権を得たような形にすらなりかねないのです。

内容の点検、チェック機能も脆弱です。新聞社は何重にも内容を点検して違和感が出ない内容に校正しますが一般人のブログ形式ではそれはまずありえません。この辺りの粗削りさが出るのが良い部分でもあり、今回のように弱点にもなりえるのです。

例えばキュレーションサイトの代表格、トリップアドバイザーは旅行計画をするには旅行雑誌よりも早い情報と多くの写真でなるほど、その気にさせます。そうすれば旅行につながり、同サイトが提供するより具体的な旅行情報に誘導することができますのでビジネスにつながるということかと思います。

問題はこの情報が間違っていたり、限定的情報だった場合どうするのか、であります。

私もこのように毎日ブログを書かせていただき、多くの方にお読みいただいています。内容について注意深く書いていますが、何時も必ずしも正しいわけではなく、間違いもあります。そして皆様からご指摘をしばしば受けるわけです。また、ある一面から見ればそういう見方もできるかもしれないかなり際どい記事も当然ながらにしてあります。いわゆる「際物」はリスクが多い半面、そうなった場合、「へぇ、やっぱりあの記事の通りになった」という反応の大きさもあります。まさにハイリスクハイリターンです。

「際物」を「際物」としてお読みいただき、そのリスクを認識していただければそれがベストなのですが、時として前提条件のところを読み飛ばしてコアの部分だけを取り上げて「お前はこう言った」と指摘されると私もグーの音も出なくなります。この辺りが悩ましいところです。

私の場合には収益を持たないブログですので儲けるための一定方向のポジショントークはしません。これだけ多くの方が訪問されるブログなのに、なぜ儲けないのか、と思われるかもしれません。私のブログはそもそもが自分で勉強や見聞き、読み込んだインプットを自分なりに頭でまとめてアウトプットしなおすという自分の為の復習の作業であります。そのあたりが他のサイトと若干違うところかもしれません。

では、本題に戻りますが、キュレーションサイトの間違いがある投稿は全部落とすべきなのでしょうか?そんな作業は今は旬な問題ですので一時的に運営者はやらざるを得ないとしてもいずれ、ギブアップしてしまうでしょう。どこまでを間違いとするかの判断も容易ではありません。そのためにいちいち専門家に聞いていたらそれこそ手間暇でサイト運営そのものが出来なくなります。

個人的には悪質なものについてはともかく、一般的なものはディスクレーマー(免責事項)をサイトにつけて読者に注意を促すしかない気がします。あるいはキュレーションサイトの運営者が書き手のクオリフィケーション(格付け)をつけるのも方法論としては考えられますが、これは難しいかもしれません。

日本人は極端な潔癖主義で一方向に影響を受けやすいタイプです。しかし、完璧を目指し、何処までも漂白して純白にしたら記事の「えぐみ」がなくなって面白くないものになると思います。

一つ、確実に言えることはキュレーションサイトに投稿する多くの書き手は本当に主張として書いているのか、儲けたかったからなのか、売名なのか、この辺りの書き手の質とそれを著名キュレーションサイトが載せてしまう短絡なスキームにも疑問点は残るでしょう。実に微妙なところです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

どう見る、型破りのトランプ政権4

最近、会う人々から時折、「為替はどうなりますか?」とか「株はどうでしょう?」という質問を受けることがあるのですが、私は決まって「わかりません」と答えています。私も長年市場と向かい合ってきていますので事実やデータに嗅覚を組み合わせるとベクトルぐらいは見えてくるのですが、トランプ政権がもたらす常識破壊力はあまりにも大きく、市場が読みにくいというのが本音であります。

では「なぜ、おまえは北米で株を相当買い込んだのだ?」と聞かれるかと思います。このブログをずっとお読みの方は記憶にあると思いますが、トランプ氏が選挙に勝ってから会社の資金運用の一環として今までの投資残に対して2倍規模ほど新規に資金を市場に突っ込みましたので辻褄が合わないではないか、と思われるでしょう。(2倍といってももともとが知れていますが)

実は私が買った多くはREITか高配当が期待できるインフラ関連、しかも資金の7割以上はカナダの市場向けです。アメリカ向けは3割ぐらいです。余談ですが、カナダの企業には毎月配当の会社が結構存在します。年利回りは6-8%にも及びます。その多くはパイプラインなどインフラの会社ですので株価の動きは鈍いものです。(大半が値動きの荒さを示すBETA値が1.0以下です。)この判断に及んだのはトランプ政権によるカナダの景気の底打ちを読み込んだからであります。

アメリカについては週末にサプライズが2つありました。一つは台湾の蔡英文総統との電話会談。もう一つは「大統領戦略・政策フォーラム」の設置であります。

まず、台湾の総統との電話会談はトランプ氏がまだ大統領に就任していないものの、形の上では1979年以来であります。79年はアメリカが中国と外交を樹立した年であり、これでもってアメリカが台湾を認識することができなくなったためにオフィシャルな交流がなくなっていたものです。この電話会談の意味が2つの中国を認めるのか、単なる祝福なのか、あるいは、別の意図があるのか、この辺りの背景は今一つ明白ではありません。たかが10分の電話で何が変わるのか、と言われれば何もない気もします。しかし、トランプ氏は明らかに既成事実や常識を覆すタイプであることを改めて認識させました。

もう一つ、トランプ氏の手早い対応のなかで注目する点としては敵を作らない配慮をしていることであります。オバマ大統領は好き嫌いがはっきりしている人です。個人的にはキャパが小さいところも感じていました。トランプ氏はその器が今のところ大きく見えます。

閣僚に決まった人たちの中には選挙期間中、真っ向から反対していた人たちが何人か含まれますが、閣僚に決まった途端、手のひらを反すようにニコニコしたシーンを何度か見かけました。選挙期間中の暴言も今は完全に封じるなど選挙ゲームのプレーヤーからシリアスな支配者へと変貌しつつあります。

彼が演じるこの2つの顔の使い分けを見落とすと選挙期間中のトランプ氏のイメージのまま引きずり判断を見誤るかと思います。言い過ぎかもしれませんが、選挙期間中のトランプ氏はブロードウェイのステージに立つ2016年最大の注目作品の主演者のようなものでしょう。ステージから降りて執務室に入ったトランプ氏はビジネスで歩んできたあの顔だと思います。

「大統領戦略・政策フォーラム」については経済の諮問機関のようなものだと認識していますが、私がびっくりしたのはメンバーが凄すぎるということでしょうか?議長にブラックストーンのシュワルツマン会長、メンバーにGM,GE,ディズニー、ボーイング、ウォールマート、JPモルガンチェースのトップらの名前が見えます。この名前をみてパッと気が付くことはIT系が干されており、重厚長大系のオールドスタイル重視型である点でしょうか?アメリカ東部の力学が強く反映されているといってもよいでしょう。

私がカナダの底打ちとみたのはそのあたりにもあります。同じNAFTAでもメキシコは新興国グループとして厳しさがありますが、カナダはアメリカ東部のメリットを受けやすい国なのであります。また、トルドー首相が先週、打ち出したアルバータからBCへの懸案のパイプライン建設承認は一部で大きな波紋を呼んでいますが、政策としてトランプ型スタイルに近いものだとみています。また、カナダからメキシコ湾につながるキーストーンパイプラインがトランプ大統領就任直後に承認される可能性も高く、この辺りが目先のアメリカ、カナダ経済への影響だろうとみています。

読みずらいトランプ政権ですが、中国とはそれなりにやっていくとみています。就任後のサプライズ外交としては早々にプーチン大統領と会う気がします。また、北朝鮮の金正恩氏との打開策に関して思わぬ策を出してくる気がしています。何度も繰り返しますが、彼はビジネスの人です。ビジネスにならなくなるような敵は作らないのが原則だと思っています。

トランプ氏が自分の会社のトップであった時には彼と彼の会社のことを第一義に考えていました。今、「アメリカ ファースト」といった言葉がもてはやされていますが、彼が大統領につけばアメリカ国民をあたかも自分の会社の従業員のごとく大事にしたいと思う気持ちを持つのは当然です。給与をもっと上げたい、将来が明るいものにしたいと思うでしょう。この単純なポイントにフォーカスすれば彼のベクトルは当面は外していないと思います。

どんな国家元首でも賞味期限というのがあります。おおむね就任してから半年程度はそこそこの支持率を得られるものです。その後はその方の資質によって変わりますが、下がるケースも往々にして見られます。トランプ氏の場合は逆で初めが低いため、時間をかけて理解を深めていく形になれば賞味期限は思った以上に長いものになるかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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ライザップ効果4

日経ビジネスが「糖質制限パニック」という特集を組みました。ビジネス雑誌にしては想像外の内容が出たのはちょうどアメリカ大統領選挙の時(11月7日号)なので苦し紛れであったような気がします。しかし、その内容は期待以上に面白いもので思わずわき目も振らずに読んでしまいました。

糖質制限はこの数年、着実に広がっていたブームです。「御飯、うどん、パスタ、そばなどを食べない」というトレンドを身近に感じたのは3年ほど前にビジネス作家の本田直之さん夫妻とディナーをしていた時でしょうか?、「今日、昼に炭水化物を取ったからパンは食べない」とつぶやいたのです。本田さんはトライアスロンなどをこなすバリバリのスポーツマンであり、バンクーバーに来た時もトレーニングをしていたぐらいなのに「良くカラダ、持つな」と思ったのです。

その後、あちらこちらから糖質制限の声が聞こえていたのですが、アイザック ジョーンズ博士の本を読んだとき、糖質制限の意味が分かりました。「集中力を高める」のです。また博士も日経ビジネスも指摘する私が食いついたもう一つの理由は700万年前に誕生した太古のヒトは炭水化物を摂取していないこと。農耕による小麦やコメを摂取し始めたのは1万年前だという点でしょうか?極端な話、炭水化物は取らなくても大丈夫だということであります。

私も実際に糖質制限をしています。具体的には一日一回しか炭水化物を取らず、甘いものもほとんど取らず、砂糖が入っている飲み物も取らないようにしています。その代わりタンパク質の摂取を増やさなくてはならないので肉、魚のみならず豆腐をよく食しています。唯一の例外はビールでご飯がこの世から消え去ってもどうにかなりますが、これだけは無理です。

本日のブログのタイトルにもあるように「ライザップ」は爆発的な人気を呼んでいますが、その痩せる仕組みは運動と食事のコンビネーションにあります。そして炭水化物の徹底コントロールで劇的に痩せます。これを言ってはおしまいですが、私の友人が45万円も払って痩せたと嬉しがっていましたが、きちんとした内容と自己管理ができるのであれば無料で痩せることはさほど難しいことではありません。

今回の糖質制限ブームの特徴は統計があるのかどうか知りませんが、圧倒的に男性に影響している点であります。中年のポッコリしたビール腹をシックスパックに変えてみたいという願望は確かにライザップのコマーシャルが火をつけたと思います。が、本来の目的は健康を維持し、活力を高める点であります。更に糖質制限で糖尿病、がん、心臓病、脳卒中、認知症、老化など我々が一番気になる病気の予防につながる(日経ビジネス)となれば皆さんも「おっ」と思うかと思います。

先日、日本にいた際、糖質制限が難しいところだと思いました。糖質を取らない外食は相当工夫しなくてはいけないからです。定食屋に行けばラーメンにチャーハンセット、そばにかつ丼、四国高松ではうどんを待っている間にお稲荷さんが出てきます。

が、日経ビジネスにある通り、麺なしラーメンやローソンのブランパン(小麦の外皮)などが売り出され、日本全国的に糖質カットがさらにブームになる様相が高まっています。一部のビジネスには影響がありますが、日本全体で考えると健康管理が進み、医療費の削減にもつながるし、健康なライフを維持しやすくなるのですから結構なことではないでしょうか?

ところで日本のステーキや焼肉は霜降りで見た目は上手そうなのですが、私は苦手であります。欧米の人も一口目は上手いというのですが、いつも食べたいとは思わないというのはいかにも健康的ではないからでしょう。そういえば先日、天丼やを経営している人と話をしていたところ、今は天丼より寿司やカレーの売り上げのほうがよいそうで不健康そうな天ぷらには逆風ということでしょうか?

このブーム、一時的に終わるとみている人もいるようですが、わたしは案外息が長いトレンドになる気がしています。理由は男性が主体となっているからであります。女性のダイエットは永遠のテーマですが、永遠ということは長続きしないことの裏返しであります。一方、ライザップで何十万円も払い、止めた後の反動は大きいよ、と警告されれば、意地でも頑張り続けるのが男性の傾向です。

さて、日本人の食生活に影響が出てくるのでしょうか?メタボが減ることで一番喜ぶのは厚労省だと思いますが。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

今週は金融市場のニュースを中心にまとめてみたいと思います。

まず、12月の利上げの地ならしとして注目されるアメリカ11月雇用統計ですが、出てきた数字は17.8万人増と事前予想とほぼ一致し、良好な結果となりました。2カ月連続して雇用情勢の改善を占う20万人を切る状態となりましたが、これは出来すぎなくらいの数字です。

というのも失業率が今回0.3%ポイント下がり、4.6%になっているからです。これは労働市場から出て行った人が多かったからで、失業率はこれからは下がりにくく、また、雇用市場も拡大しにくくなります。これは何を意味するかといえば今後、賃金が上昇し、物価が上がりやすい環境ができるということです。

トランプ政権が国境をコントロールしながら内需拡大を目指す政策に於いてインフレという言葉が急速に持ち上がってくる可能性はあります。もしもそれが確認できるのなら、日本でも同様のことが起きてもおかしくなく、以前指摘したように日銀の悩みは解消するかも知れません。

インフレという点では今週、もう一つの援護射撃がありました。OPECの減産が決まったことです。OPEC内で日量120万バーレル減産は予想しうる最大減でありました。これを受けて原油市場は10%以上も上昇、これを書いている金曜日NY市場の午後で51ドル台半ばをつけています。日本でも比較的早い時期にガソリンなどの価格が上昇するほか、円安と原油高のダブルパンチで多くの企業は頭を悩ませることになるかもしれません。

OPECの減産については一時、疑心暗鬼となっていた部分もありますが、ここはどうしても存在感を見せつける必要があったと思います。それはOPECに加盟しないアメリカがシェールオイルの増産をしそうな展開が見えてきたため、市場の支配権を維持するためにはサウジはイランにある程度譲歩し、ロシアの減産も引き出すことが最重要な課題だったと思います。サルマン副皇太子の時代になってサウジは変わりつつあるとみています。

さて、好調な株式市場ですが、今後をどう見るか、様々な意見があり、専門家も正直、予想しあぐんでいるように見えます。日本については金融株を中心に引っ張る新展開に入ることは指摘しました。これはトランプ政権の樹立によりゲームのルールが変わったからであります。日本も金利が下がるバイアスから上がるバイアスに転換しますから金融機関にとっては収益構造にプラスに働きます。

アメリカについてもオールドエコノミーの部類の銘柄が好調になっています。但し、今は勝手な憶測相場ですから賞味期限は短く、来年春にその「味」は一旦、試されることになります。引き続きおいしいと思われればダウは20000ドルを目指すでしょうし、失望感を持たせれば下落します。私の感覚ではポジティブサイドなのですが、さてどう出るでしょうか?

日本に目を移しましょう。

カジノ法案が6日にも衆議院で可決しそうです。参議院通過はひと悶着ありそうですが、それでもここまで来たら法案通過はほぼ確実です。「遂に」ということでしょうか?議論が少なかったとは思いません。日本人のアクセスを制限するなどここに至るまでの道のりはびっくりするほど長かったと思います。

では、本当にカジノが出来たら繁盛するのか、といえば一時的には良いと思いますが、カジノそのものが時代遅れの産物ですからあくまでも客寄せパンダのようなものだと思っています。ラスベガスの収益構造はカジノではなくコンベンションやショーなどに依存しており、カジノで相変わらず見かけるのは年金をもらっているようなお年寄りが1セントスロットマシーンに張り付いている姿であります。

こうなると不動産ビジネスを長年やっている私としては日本がどれぐらい面白い総合開発を生み出せるか、ここに興味がわきます。カジノの位置づけを開発事業全体のごくひとつの顔ぐらいに下げ、一方で敷居を上げるアイディアを出せれば不安視されている依存症を軽減できるかもしれません。

さて、4日の日曜日にはイタリアで改憲を問う国民投票があります。現在、NOと出る可能性は高く、その場合、レンツィ首相は辞任をするとしています。そうなると「5つ星運動党」が躍進しそうで将来的にユーロ離脱の国民投票を行うから欧州の不安定化が増す、とされています。但し、現時点でユーロから離脱したいと思っているイタリア人は少数派で懸念するほどには至らないとみています。同日にはオーストリアのやり直し大統領選もあります。むしろこちらの方が接戦となっていますので週末は欧州から目が離せないかもしれません。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

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オリンピック4者会議の駆け引き4

11月29日に行われたオリンピックの一部会場見直し、及び費用問題を協議する4者会談がありましたが、これほど政治的駆け引きが強かった会議も珍しいのではないでしょうか?皆様がどうお感じになったかそれぞれだと思いますが、私はかなり醒めた見方をしています。

まず、小池都知事が会議開催直前にコーツIOC副会長に申し入れ、会議の完全公開の了承を取り付けました。これは小池さんが民意の見方をつける為のパフォーマンス的作戦でコーツ副会長が同調したのが大きかったと思います。これで森大会組織委員会会長の力技をねじ伏せました。

会議の内容は報道されている通りですが、4者会談なのに名前が一つも話題にならないのが丸山珠代五輪担当大臣であります。想像するに森喜朗という政治界の大御所に遠慮して影が薄くなっているものと察します。言い換えればリードを取れない丸山大臣の力は所詮、安倍内閣の「鵜」のようにみえます。

この時期にこのような会談をセット出来たのは小池知事のポピュラリティが大きく影響していると思いますが、私はIOCが最大の懸念を示していたのではないかと思います。東京都の試算でコストが3兆円を超えることもありうるということに危機感を持ったことは間違いありません。ご承知の通り、オリンピックは夏も冬も開催立候補地が減ってきています。冬のオリンピックに於いてはほぼ無競争状態で決まるような状況になっています。

理由はコスト。誘致時には安い費用を提示し、住民の同意を得るもののふたを開ければその何倍にも膨れ上がるというのは何処のオリンピックをみてもほぼ確信犯的な状況にあります。特に私は東京五輪がいまだ費用面で気にしなくてはいけないのは建築費といったハードコストではなく、セキュリティなどのソフトコストが膨大に膨れ上がるリスクであります。他の開催結果をみても警備コストは当初見積もりの数倍に膨れ上がるケースが続出しています。

これは時代時代の社会的問題を映し出しやすいこともあるので3年半後に何が起きているか想定しづらいことはあります。しかし、歴史的に見てもオリンピック開催が財政的に立ち行かなくなりつつあり、開催希望都市にとって誘致がより難しくなっていることは言えるでしょう。

そんな中で3兆円を超えるかも、などと言われればIOCにとってはとんでもない話です。それゆえにその見積もりはワーストケースなのか、どの程度確証ある数字なのかを含め、公表数字の見直しを行い、世界へのメッセージとして「懸念を残すであろう数字の独り歩き」を抑えこむための施策だったとみています。

その一環でハードコスト削減はIOCと都知事の方向性は同じベクトルであり、協調路線が取れる部分がありました。会議を公開にすることに同意したのもそのあたりの伏線が考えられます。

では、判断先送りしたバレーボール会場ですが、横浜か有明新設なのか、その判断ですが、個人的には有明にせざるを得ないと感じています。横浜市から東京都に送付されたレターの内容からするとそのニュアンスは東京都がそういうなら会場を使っても構わないが一切合切、横浜は責任を負えないという感じに見えます。やや腰が引けたトーンとも突き放したニュアンスともとれるのですが、以前にも書いた「小池百合子の賞味期限」がやや短くなっていて一時の盛り上がりから冷静になりつつあることもあるのではないでしょうか?

つまり民意をバックに驀進する小池体制に対して利害関係を有する公官庁の態度は冷ややかに見えるのです。これは埼玉県とのボート競技場の件でもそうでしたし、宮城の長沼ボート競技場案でも気を持たせた割には、という宮城の住民の失望感は新聞社会面あたりに如実に表れています。

また、会場の変更は極力しないというのがIOCの考えです。なぜならこれを認めると今後、(東京に限らず)あらゆるシーンで「ちゃぶ台返し」が起きる可能性があり、オリンピック委員会としての面目を保つためにはここは死守したいはずです。

最大の疑問はボート会場と水泳会場のコストを見直したら一部仮設に変えたとはいえ、360億円下がったという部分です。新国立の時も含め、毎度の話ですが、もうそろそろ詳細設計に入っている時期なのになんでこれほどコストがぶれるのでしょうか?叩けば埃が出るものだったのか、工夫が足りなかったのかと言われれば東京都は愚の根も出ないでしょう。

あぁ、オリンピック、されどオリンピックであります。

では今日はこのぐらいで。

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銀行不要時代4

皆さんにとって銀行とは何でしょうか?多くの方は給与や年金が入金され、キャッシュカードで引き出す、お財布の管理人のようなものでしょうか?かつては貯まった預金を定期預金にして安全に利息を稼ぐという手段もありましたが、今では存在感がほとんどない定期預金であります。「妙な縛りがあるなら普通預金に置いていた方が便利」という方も多いでしょう。

では銀行の窓口に行く方はどういうケースでしょうか?銀行で応接室に入ったりブースを使うのは住宅ローンなどの手続きといった非日常的作業の場合がほとんどではないでしょうか?

法人の場合には借入金も多いでしょうから、会社の状況を逐次報告しなくてはならず、確かに銀行とのやり取りは増えます。ところが法人銀行業務の一つである手形決済は20年で半減し、期日現金払いが一般的になってきています。

メーカーなどでは部品購入と製品売却で支払いを受ける時間差を埋める手段として約束手形が普及しました。しかし、私が建設会社にいた時、貰う手形は散々でした。酷い施主さんですと工事完成時の精算金がサイト180日の手形払いということもありました。あるいは資金繰りが厳しいな、と思わせる兆候として決済日近くに「手形ジャンプのお願い」等も頻繁にありました。これは本当に頭痛の種であり、手形システムの悪い部分でもあったと思います。

銀行システムは電子化が進み、更に国際間の資金やり取りも大きく変わっていく過程にあります。一方、海外では法人の場合、小切手による支払いが普通ですが、今は受領した小切手を銀行に持ち込まなくても銀行入金できる仕組みがあります。つまり銀行の窓口は本当に必要なのか、という素朴な疑問、また、数ある銀行はもっと合併して経営の効率化はできないのか、という本質的な疑問は当然生まれてきます。

駅前の一等地に低層の建物で不愛想に建っているのが概ね銀行であります。どこの銀行にもポスターがいろいろ貼ってあるのですが、読んでいる人はほぼいないでしょう。ある銀行のポスターは色あせて年季が入ったところもあります。

銀行の二階には何があるか、といえば貸金庫が並んでいることも多いのですが、ペーパーレスの時代に貸金庫に入れるものは減ってきています。かつては不動産の権利証を入れたりもしたのですが、今は登記識別情報に代わっていますので管理の仕方も変わってきています。

とすれば多くの場合、ATMがあれば事足りるし、今後は決済手段は非現金化がさらに加速しますのでATMの利用も減ってくるトレンドであります。

企業の資金調達手段は銀行借り入れと社債などの証券化が主流であります。証券化にするには上場していて一定の評価がないと投資家がついてきません。そのために銀行借り入れは多くの非上場の中小企業が使う算段であったのですが、銀行審査は担保ベースですから業容拡大の借り入れには非常に厳しい条件が付きます。先日も某銀行で話し込んでしまったのですが、貸し出しリスクがあるものは二の足もでない状態であります。言い換えれば銀行は不動産融資センターと化したとしても過言ではありません。

クラウドファンディングは確かに一部で普及しつつありますが、調達できる額が小さく、起業するにはやはり厳しいと思われます。私はいわゆる事業向けの資金融資もビジネスの一環として行っていますが、この分野は伸びしろがある気がします。相当リスク含みですが、うまみも大きいと思います。

商工ファンド的な貸し出しはリスクを金利に置き換えるのですが、私は事業ノウハウに置き換えた新型のビジネスができないかと思っています。つまり金利は一般的ながらも事業経営のサポートやノウハウ提供で事業がうまく展開した場合ボーナス条項でプラスアルファを貰うという仕組みです。

これは貸す方も真剣ですし、雨の日は傘に雨合羽まで用意するスタンスとなり得ます。北米でフィーベースの仕事が多い中で必ず出てくるのがインセンティブフィーであります。これは努力すれば余計に貰えるという部分で双方にメリットがある仕組みです。それをローンにも導入していくという発想です。

仮にこの仕組みが普及するようになれば銀行の本業は失われることになりかねないのです。つまり電力やガス、通信と同様、金融のインフラだけを提供するということです。新しい資金調達手段が開発されることで日本でも起業が促進されるというメリットもあります。銀行ビジネスは上から目線の代表例でありますが、何時までもそのスタンスを維持できるとは限らない時代になってきたと思います。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

混乱必至の韓国に振り回されるな4

朴大統領の国民向け談話、訳文を全文拝見しましたが、実に締まりのない中途半端な声明となりました。朴大統領はこれまで自分が辞任しないのは国内外情勢の安定化のためとしてきましたが、これでは不安定感を増長することになりかねません。

同時に日韓関係への懸念も広がっていますが、個人的にはやや距離感を置いて韓国が落ち着くまで様子を見るしかないとみています。

まず、朴大統領の談話のキーは「私は大統領職任期の短縮を含む進退問題を国会の決定に委ねます。与野党が論議し国政の混乱と空白を最小化し、安定して政権を移譲できる方案を作って下されば、その日程と法手続きに従い大統領職を退きます。」(産経訳文より)であります。これは自分で判断をせず、国会にそれを委ねたわけで今回の混乱の幕引きを自分では行わないことを宣言したようなものであります。

では任された国会はどうするのか、でありますが、与党主導で朴大統領の辞任を引き出すのか、それでも野党は弾劾裁判を進めるのか、このあたりからして与野党間での調整は難航しそうです。黄教安首相が当面の調整役トップになるのですが、与党セヌリ党に於ける「骨の髄まで朴大統領派」(中央日報)とされる人物ですから調整役としての立場そのものが微妙でやりにくい形となるでしょう。

まずは韓国国会が新たに生まれた辞任オプションをどう取り扱うか、ここに注目が集まるでしょう。野党はあくまでも弾劾にこだわるかもしれませんが、弾劾裁判の判決は個人的には微妙だと思っています。それは朴大統領が私利私欲で行った問題というより彼女の管理上の問題であった点においてクビにするほどではないと判断する可能性は残されているとみています。

では救世主は現れるのか、ですが、韓国内では期待の声が高い潘基文国連事務総長はその任期が17年1月1日までで次期大統領選にでるとすれば遅ければ遅いほど都合がよいとされます。しかし、仮に朴大統領の「辞任」が早期に決まれば60日以内の大統領選となるため、準備ができません。現時点で準備ができているのは野党第1党「共に民主党」の文在寅氏ぐらいではないかとの観測もあります。

つまり与党も野党も騒ぐことはできてもそのあとを取りまとめる人材はほとんどいないという状況なのであります。これは朴大統領にとっては好都合で「ほら見たことか?」と内心思う状況がいずれ出てくるはずです。私は挙国一致内閣の話が出た際に「議員の殴り合いのけんかが始まる」と申し上げましたが決して冗談で述べたわけではなく、本当に起きる可能性は高いと踏んでいるのです。

この状況下では日本政府は韓国との対話は残念ながらフリーズせざるを得ません。表向きは外交をやっているふりをしても成果は一切ないとみた方がよいと思います。新しい大統領が選ばれ、朴大統領の処分が決まり、国会が落ち着くまでこの国との交渉は何も始まりません。そこに至るには1年ぐらいかかるかもしれません。

安倍首相は野党が政権奪取するのではないかと懸念し、専門家は慰安婦問題や日韓秘密軍事情報保護協定(ジーソミア)といった「完了済み」の約束を反故ないしちゃぶ台返しのリスクがあるとみています。特に野党が中国寄りの姿勢を取った場合に日本には不利な展開が予想されます。

中国政府は韓国のTHAADミサイルの装備に対抗するため韓国を訪れる観光客を減らす施策をしています。(同様に対台湾にも行なっています。)このため、ただでさえ厳しい韓国経済に観光業までダメージが来ると韓国国民の性格からすると「中国になびきやすい」状態に戻ってしまうのです。韓国人の振る舞いや行動は窮地に陥ると懇願スタイルになるのは歴史が証明する「毎度の態度」でこれを日本と中国相手に延々と繰り返してきているのです。一種のゲーム感覚のようなものでしょう。

では外交的にどうするか、ですが、私は日本は中国との関係調整を進めるべきで韓国はしばし放置すべきだと思います。中国政府もコトの成り行きには注視していると思いますが、「政治家の権力闘争と混沌」が生じている中で火中の栗を拾うようなことはしないはずです。

12月の日中韓首脳会議は少なくとも朴大統領の参加の見込みは相当低く、仮に初来日したとしてもその発言の重みはゼロに等しいでしょう。となれば、むしろ日本は李克強首相と二国間会議をじっくりやるべきだと思います。中国は韓国が参加しないなら中止にすると申し出ると思いますが、ここは会談をして日中間の関係改善を図っておいた方がよいとみています。

いずれにせよ、韓国には困ったものです。それ以上にこのところ声が聞こえなくなった北の大将はどうしたのでしょうか?南の混乱に乗じて何か企てるのかと思いましたが沈黙を保っています。大将は健康問題もありますから今のうち静養しているのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

なぜ低い、日本の労働生産性4

戦国時代の小説を読んでいると人々が誰につくか、その身代わりの早さに驚くことも多いのではないでしょうか?誰が天下を取るか、その行方次第で諸国の武士たちの忠義は豊臣であったり、徳川であったりするうえに、諜報が入り乱れ、国は噂や世の流れで振り回されていたことが実に面白く記されています。

日本最大の合戦だったとされる大坂の陣。特に夏の陣はわずか3日で終わったもののその激しさでは他を寄せ付けません。諸説ありますが、豊臣側の戦力は徳川方15万の半分にも満たない上に、秀頼は頼りなく淀殿など女方が実権を握る状態でありました。それにもかかわらず、2日目の合戦では豊臣方は圧倒的な強みを見せ、一時は家康を脅かしたともされるその理由は負けがわかっているいくさにおける圧倒的迫力だったとする書もあります。

豊臣方の勢いで戦意消失しかかったほどとされる徳川方は数で押しただけで戦術、戦力としてはどうだったのか、という見方もできます。現代風に言えば、所属意識だけでは実質負けであり、組織力と後に引けない気迫が作り上げる戦いが勝敗を左右するとも言えます。

学卒の若手社会人の離職率が高いという話題を先日提供させていただきました。今なお就活をしている人は業種、業界関係なく手あたり次第廻れるところを回る、という必死の形相となっていると聞きました。志望動機が不鮮明なまま就職すると「俺の期待と違っていた」と辞めるケースは多いものです。新人にとって「俺の期待」が何を意味するのか不明ですが、思うに「居心地の良さ」ではないかと察しています。

また、日本では作業量のボリュームもあることから時として人海戦術をとることも多いのですが、一つの作業に10人、20人と投入されれば各々の緊張感は薄くなりがちです。「言われたから来た」「応援だから細かいことはわからない」といったコメントはよく聞こえてくるものです。私はこの辺りが作業効率が上がらない一つの理由ではないかと感じています。

つまり、戦国時代に強そうなところにつく、という発想があるのと同じで就職も安定している、福利厚生がいい、給与や賞与が他に比べて上といった表面的な理由で選んでいるケースが多いのではないでしょうか?

日経ビジネスに気になるデータが示されています。「主な国の社員の会社への信頼や仕事への熱意」を調べたデータ(出所AONヒューイット)によるとインド71%、中国70%、アメリカ64%に対して日本は39%と主要国では圧倒的に低いとされています。これは「やる気度」のチェックですから日本人が勤勉だという認識が覆されてしまうとも言えます。もちろん、どのように分析したのか、そのプロセスがわかりませんし中国が70%というのはにわかには信じがたく、このデータだけを鵜呑みにするつもりは毛頭ないのですが、そのようなトレンドがあり得るかもしれないと思っています。

多くの組織の場合、誰か秀でている人が引っ張るケースは多いものです。社内外で誰もが認める功績をあげることでリーダーとしてのポジションを得て、小さなグループのリーダー、複数グループのリーダー、さらには組織の上層部という形態をとります。戦国時代も同じ、武将が多くのにわか戦士を引っ張るのですが、末端の士気は十分ではないこともしばしばです。

外国における労働生産性が高いのは個人主義であり、アメとムチの世界であるからでしょう。つまり、個人の実績次第で給与は社長より多くなるケースもまま、ありますし、そのような社員は馬車馬のように働きます。そこには組織の発想はありません。

では労働生産性が低い日本が一概に悪いのか、といえば私はそうとも言えないと思っています。それはアメーバのような小さな組織は出来ない者を引っ張り上げる努力をし、連帯責任制という発想を持っているからです。つまり、偏差値で70は取れないけれど30の人間も少ないのです。日本の労働生産性は世界のそれと比較すれば50かも知れませんが、国家全体でみればそれの方がメリットがある場合も多いということです。

日本方式の組織の活力を考える場合、組織の偏差値を上げるために目的意識と責任感を明白にするべきだと思います。その方法の一つとして組織への褒賞は有効かもしれません。私が建設会社に務めていた際にも毎年「社長賞」なるアワードがあり、優秀な現場には所長宛に100万円単位の褒賞が配られました。それを現場内で山分けする仕組みでこの場合は若手など末端までなにがしかのインセンティブがあったのです。

日本はアメとムチをもう少し、うまく使い分けることで労働生産性を上げることは可能だろうと思います。かつては日本の地位は世界の中で圧倒的でしたが今や東アジアの一国であり、インドなどからの追い上げもあり、日本の独自性をいかに発揮するかにかかっています。だからこそ、知恵を絞りだし、それを実行することが日本の強みを更に増す手段ではないかと思います。

では今日はこのぐらいで。

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「住友銀行 秘史」の前史4

2016年10月に発刊された「住友銀行 秘史」が話題を呼んでいることは以前、このブログで触れたと思います。なぜこんな本がいまさら注目されるのか、といえば著者の國重惇史氏は戦後最大の経済事件と言われた「イトマン事件」に深く関与する住友銀行に於いて担当者の一人でありました。が、それ以上に当時、大蔵省等に発出された数回にわたる差出人不明の内部告発書の当人であることを自ら明かしたからでありましょう。

ところで私はこの467ページに及ぶ本は一般の人には面白くない本だと断言しています。それはこれを読んでも事件の内容が詳しく書かれているわけではなく、銀行上層部の慌てふためき、あわただしく動き回るその息遣いを銀行のごく一面から描いているものであり、事件の全貌を知る書ではないからです。事件を知るなら朝日新聞大阪社会部の「イトマン事件の真相」が良いと思いますが、もう手に入らないかもしれません。

さて、この本は1990年3月頃から始まり、イトマン河村良彦社長、元常務の伊藤寿永光氏、許永中氏らが逮捕された91年7月までを國重氏のメモに基づいて編集しています。この中に様々なプロジェクト名が出てきます。銀座一丁目プロジェクト、雅叙園、青山土地などバブル当時、話題になった案件の数多くであります。そのうちいくつかはいわゆる地上げで頓挫した物件、反社会的分子が関与した物件など様々ですが、私の知る限り、住友銀行のこの恥部はバブル期としては比較的後期に「つけ」が廻わり廻ってトラブルになった膿だと思っています。

バブル経済がどこで破裂したのか、といえば株式市場のピークであった89年12月29日と見るのか、不動産バブルの崩壊が顕在化した90年から91年にかけてとみるのか様々ですが、当時、不動産開発事業の実務担当者として言わせてもらえればやはり89年だったと断言してよいかと思います。

バブル経済に伴って急速に力をつけたのが暴力団の経済部であります。連中は地上げなどをかなりギリギリ(一部では不法)なやり方で進め、ダミーとなる無名の不動産会社が更地として取りまとめ、それをゼネコンや開発事業者に売却するスキームでした。これはほぼ常套手段といってよいでしょう。

ダミーの不動産会社が土地取得資金を確保するためにゼネコンなどはその資金融資に対して債務保証を行います。一方、融資する側としてはあまりにも危なそうな物件も多く、私の知る限り銀行本体ではなく、子会社のリース会社が実際の融資をするケースがほとんどでした。ゼネコンも無防備に債務保証しているわけではなく、銀行通帳と銀行印はゼネコン側で管理し、事業進捗に応じて必要資金を提供する方式であります。

ゼネコンでもその手の危ないビジネスをしていた会社はそう多くはなく、私が所属していた会社以外には数社程度しか名前が出て来なかったと記憶しています。

その中で闇資金との繋がりのスタートポイントは竹下元総理の皇民党事件だったと記憶しています。これは中曽根総理の後継指名争いで竹下、安倍(父)、宮澤らが争った際に右翼の皇民党が竹下氏を「日本一金儲けの上手い竹下さんを総理にしましょう」と右翼宣伝カーでがなり立てた事件であります。その際、竹下氏はその火消を金丸信(のちの副総理)に委託。金丸氏は佐川急便、渡辺社長にそれを依頼し、そこから稲川会を通じてことを収めた流れであります。

これに対して渡辺氏は多額の謝礼金を稲川会に払ったのですが、その舞台となったのが茨城県の岩間カントリークラブのゴルフ場会員権事件であります。これはネットでもあまり出てこないと思います。このゴルフ場の名前は「住友銀行秘史」にもちらっと出てきますが、背景はそういうことであります。この金が稲川による東急電鉄株式買い占め事件につながります。(稲川はこれで最後大損したはずで闇に流れた金は市場に消えたのであります。)

私の知りうる限りバブル時代に暗躍した暴力団は稲川会と山口組でありますが、住友の事件は山口の息がかかった案件であります。本に出てくるフィクサーの佐藤茂は1日で100億円動かせると言われた川崎定徳の社長ですが、稲川の息がかかっている人のはずです。私も彼の名前は当時よく聞かされておりました。

本に出てくるイトマン事件の主人公の一人、伊藤寿永光氏は著者の國重さんはお会いになっていなかったと記憶しています。実は私は会って名刺交換をしています。伊藤案件は私は担当していなかったのですが、上司が「気を利かせて」「将来の為に一度ぐらいあっておいた方がよい」と言われ東京の八重洲口にあった協和綜合研究所で挨拶しています。89年頃だと思います。マイルドでさわやかな口調でなるほど「人を信じさせてしまう」タイプの男でした。

伊藤案件は部内の別のチームが手掛けていましたが、ある金曜日伊藤氏から電話があり、「明日の〇〇競馬の○レースは○○を買え」と連絡がきてざわめきだったのを覚えています。彼は当時、馬主だったと記憶していますが、私は競馬はやらないのでよく覚えていません。

バブル時代の恥部とは何だったか、といえば表と裏の世界、政界と財界の絶妙な繋がりを株、不動産、絵画、ゴルフ場会員権といった道具を駆使して作った見せかけの世界であります。一部上場の有名企業や銀行が魑魅魍魎な世界を複雑怪奇な資金スキームの中で妄想し、自己正当化しようとしたということでしょう。さらに本にも出てくる佐藤正忠という雑誌「経済界」の創業者は「筆」という道具で暗躍していました。彼がいつも無理難題を言ってくるのは知っており、バブル時代を代表する最悪な雑誌の主幹でありました。

「住友銀行 秘史」はそんな裏世界と表社会との繋がりの一部を銀行本体のエリート目線から捉えた書物として読むべきなのでしょう。当時のあの世界とのかかわりを実務ベースで知っている人は少ないと思います。

では今日はこのぐらいで。

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ビジネスモデルの回転力4

最近加速度的に増えてきた感があるのがレストランや飲食店が昼間、店前にワゴンを出して弁当を売るシーンでしょうか?500円程度のワンコイン弁当はシェフが作ったプロの味だし、レストランの中で食べるより安いし、さっと買って会社なり車の中なりで食べられる点が受けているのでしょう。

日本人のランチはせっかちで早食いに価値があるといってもよいかもしれません。駅ホームの蕎麦屋が廃れないのも電車を待っている間に麵をささっとすするという発想であります。ところがいわゆる弁当屋チェーンはその逆を行き、注文してからキッチンで盛り合わせをしたり、揚げ物をそれから作る場合もあり、持ち帰り弁当は待たされるという逆イメージを作りました。作り立てを楽しんでもらうという発想だったと思いますが、これがいけなかったのだろうと思います。

確かに街中から弁当屋が減りつつあります。2001年には全国で1万店以上あった弁当屋はコンビニ弁当との競合もあり、4割近く店舗数を減らしてきました。ここにきて一般飲食店がその戦争に加わるとなれば専業である弁当屋の位置づけはより厳しくなるかもしれません。

先日、久しぶりに行った回転ずし。某有名店で20分ほど待って入店しましたが一口食べて「あれ、違う?」と。それは嘘ネタ(代替えの魚)のみならず安さを競いすぎてタネが小さく、薄いことであり、実にがっかりしました。確かに座席はゆったりと作ってあり、長居しても心地よく過ごせるのですが、カウンターに座りながら注文するのはタッチスクリーン。目の前には握る人いません。(つまり誰が握ったかわかりません。)食べた皿は目の前の穴に落としていくと自動的にカウントする仕組みは子供には楽しいかもしれませんが、私にはがっかりであります。

日経に「回らなくなった回転ずしチェーン」という記事で大手の海王コーポレーションが倒産したとありますが、その理由は設備投資だそうです。私はそうではなくて寿司屋が寿司屋のパフォーマンスを止めたからではないかと思います。多角化、多店舗化を急ぐあまり、ビジネスの本質をおろそかにしすぎてはいないでしょうか?

事業拡大主義はどんな経営者でも考えることです。多店舗展開や事業拡大はすべての経営者の根幹をなすものであります。ですが、私は最近、やや、この考えを改め、既存事業の深堀はほどほどにして2-3歩先を読みながら新しいビジネスを立ち上げることに注力しています。何故かといえば世の中の移り変わりが激しく、ビジネスライフがどんどん短くなっているからです。

例えば私のシェアハウス事業はおかげさまで満室の上、春の予約まで頂戴している状態ですから普通ならもう一軒やろうという発想になると思います。しかし、シェアハウスは明らかにブームが去っていて日本人の足は鈍くなっています。ではどうやって満室にしているかといえば非常に高いエネルギーを注ぎ込んでテナント確保に努めているのみならず、既存のテナントさんから高い満足度を頂くためにかなり細かいところまで様々な配慮を施し続けているからなのです。要するに回転率が低い(=長く住んでいただける)シェアハウス運営の為のパッションの賜物なのです。

これが複数物件あると市場の変化への対応は2倍、3倍のエネルギーが必要になります。ここがネックなのです。例えば私のシェアハウスから5分ぐらいのところに今年4月にできた18室の女性専用シェアハウスは家賃3万円の新築なのに入居者ゼロです。理由はわかっていますが、やり方を間違えると雲泥の差がでる典型的なケースであり、客は黙ってついてこないのです。

シェアハウスから100Mぐらいのところに最近24時間営業の格安フィットネスがオープンしました。(従業員がいないジムです。)フィットネスは通常、駅前など集客率の高そうなエリアに出るのが常識でしたが、住宅が比較的多いところに出したのは健康ブームと天気に左右されず運動ができるメリットでしょう。これなどは大変面白いビジネスモデルだと思いますが、市場は深くないので競合が出来ると立ち行かなくなるデメリットもあります。

私がいつも思っていることは大手にはできない「身のこなし」であり、素早さと先見性であります。これがうまく展開し続ける限り経営は楽しくてやめられない、止まらないになるのですが、そのためには恐ろしいほどの熱意と努力を積み上げないとそこには至らないということだけは記しておきます。

では今日はこのぐらいで。

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今週のつぶやき4

アメリカはブラック フライデーでさぞかし大賑わいだろうと思います。私もかつてわざわざカナダからアメリカまで買い物に出かけたこともあります。ここから始まるクリスマスショッピングラリーは日本では見られない風物詩でしょう。一番の違いは買い物の目的が「誰かにあげるもの」である点でしょうか?クリスマスに向けて家族や親せき、旧知の仲の人などと親交を深めるためスモールギフトを交換する仕組みです。ユダヤ教ではハヌカが同じころにあり、やはりプレゼント交換をしたり、親が子にプレゼントを渡したりします。私も昨年、分厚い本を二冊「読んで感想を聞かせろ」と冗談交じりで頂戴しました。

また、レストランもこれから3週間は書き入れ時。ちょっとこじゃれたレストランは予約が取れないことも多いのですが、案外、人気なのが寿司バー。聞けば「ターキーは見たくないから」。私などは逆にターキーにありつけるのはクリスマスパーティぐらいであれを食べると季節感が出てきます。ちなみに何故、もうクリスマスモードに入るか、ですが、これはクリスマスの4つ前の日曜日からキリスト教の待降節に入るからで今年は11月27日からとなります。ラジオではクリスマスソングオンパレードになります。

さて、今週のつぶやきですが、まずは止まらぬ株高ドル高が目につきました。日本では先週水曜日から日経平均は休みをはさんで上げっぱなしの7連騰、TOPIXに至っては11連騰と1年半ぶりの記録となりました。一方、NYは今日も上げていてトランプ氏が当選してから14営業日のうち、下げたのは2日だけで19100ドル台に乗せてきています。

このトレンドですが、来週30日のOPEC総会の行方がひとつの鍵になるかと思います。仮に想定通り減産合意ならば内容次第ですが、原油価格は引き締まり、資源価格全体によいムードが出てくると思います。為替は金曜日にややドル安に振れています。当地の為替レポートからは「ドル円はゲーム感覚となっているが、明らかに行きすぎなのでここからの深追いは禁物」と指摘しています。

ドルの独歩高は世界経済のバランスには非常に不都合であります。今のドル高の背景はトランプ効果からアメリカの内需刺激策でインフレが起き、17年度に数回の利上げがありそうだというシナリオです。ところが新興国の一部では通貨安がもたらす経済悪化が発生、メキシコ、トルコなどでは利上げ対応を迫られています。ドル基軸通貨の根本的問題点に再び焦点が向かう可能性もありそうです。

次に参りましょう。お隣韓国では朴大統領の弾劾の行方に俄然注目が集まります。野党と無所属全員プラス与党セヌリ党の造反者の数が28人を越えれば弾劾案が可決します。日経によると造反者が40名になると報じています。

弾劾になると国会通過後、1月に憲法裁判所がそれを受諾、朴大統領は弾劾裁判中、無力化となり、大統領代行が内閣を指揮することになります。弾劾裁判は最大180日ですが、現在の裁判官は朴政権寄りですから判断の行方は微妙です。しかし、朴大統領のもともとの任期が18年初頭までですから実質的には弾劾が通れば朴大統領は終わりと考えてよいと思います。

個人的には韓国政界は大揺れになるとみています。現状、大統領代行は首相の黄教安氏になりますが、彼は朴槿恵派で国会運営がうまくいくことはまずないでしょう。与野党入り乱れて国政が非常に不安定になり、韓国は危機的状況に陥るような気がします。要注意です。

国内に目を転じましょう。私が気になるのはズバリ「小池百合子の賞味期限」であります。私は案外短い気がしてきました。小池さんのスタイルは「改善型」でトップに求められる創造開拓型ではない点が見えてきたのです。改善型はポピュリズムの刺激策にはもってこいですが、東京をアジアに於ける圧倒的地位、そして世界の代表的都市としてテイストある魅力づくりが推進できるのか、やや迫力に欠けるように見受けられます。(もちろん、夏の選挙の時には彼女しかいないと思っていましたし、今でも小池さんでよかったと思っています。)

そして最大の刺客は菅官房長官でしょう。絶対に復讐を企てているはずです。一部報道ではNHK次期会長にあの増田氏を推挙か?とあり、菅さんが増田氏を駒に再度戦いを挑む気があるようです。ご承知の通り菅官房長官は影の首相とも言われ、強い実権を握りしめています。こういう方を怒らせると手を付けられなくなります。その点、猛獣使いの安倍さんは身内の猛獣もうまく使いこなしているともいえるのでしょう。

それでは北米の方は7割引きの広告に連れられてショッピングをお楽しみください。日本は季節外れの雪でしたが、東京はまた暖かくなるようです。良い週末をお迎えください。

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「不正対策」は今年の隠れたトレンド4

2016年の共通した特徴の一つに不正対策があると思います。大所高所からこの点を捉えたものはあまりないと思いますので取り上げてみたいと思います。

フィリピン、韓国、アメリカ、中国、パナマそしてインド

この6つの国で今年起きた共通の特徴とは何でしょうか?

ドゥテルテ大統領は麻薬取引にかかわった犯人に容赦ない厳しい姿勢で臨みました。
朴大統領は友人との公私混同のやり取りで窮地に陥っています。
クリントン氏はメール問題が最後の最後まで響き、大統領のポジションが手からするっとこぼれました。
習近平氏は不正蓄財をしたとされる幹部を次々と捕まえ、一部の層を震撼させました。
パナマの法律事務所から漏れた膨大な情報は富豪の実態を見せつけました。
モティ首相が高額紙幣をわずか4時間のノーティスで使えなくしたその理由は不正撲滅でありました。

私は世界で不正が増えたとは思っていません。世界で不正は常に起きています。一方、国家元首や国民はそれを懲らしめることに力を注ぎ、成果を上げています。このトレンドの背景とは何でしょうか?

一つには情報が広く隅々まで届きやすい状態がより進んだ点であります。また、ウィキリークスやパナマ文書、さらにはクリントン氏のメール事件のようにアッと驚く事実が一般社会に瞬く間に広がる情報インフラが完備されたことがあります。

二つ目に99%と1%の壁が明白になり、ステップアップが難しくなった点を上げておきます。99%の枠から飛び出すには実力でのし上がるか、運をつかむか、不正を働くかしかありません。かつて戦争映画で脱走ものの作品がずいぶん制作されヒットしました。スティーブ マックイーンの「大脱走」はその頂点に立つ映画の一つだと思いますが、枠=捕虜収容所から逃げ出すためにひたすら地下の秘密通路を堀り続け、脱走を試みるものの最後までうまく脱走できたのは運をつかんだ男だけというストーリーでした。

三つ目にルールがやたら増えたことでしょうか?政府と不正を犯す者とはいたちごっこ。結果としてルールがどんどん複雑化し、一般人には訳が分からない状態になっています。良い例が日本の国税でしょうか?今、相続税を手で計算しようとすると大変時間がかかります。あまりにも複雑怪奇なルール、さらに変更に次ぐ変更を重ねたからです。

世の中はこれらにストレスを溜めています。ここにがんじがらめになっているといってもよいでしょう。1-2年前、日本では飲食店に勤める若い従業員がバカな行為をYouTubeにアップし、問題になりました。池井戸潤氏の小説やドラマが大ヒットしたのは勧善懲悪的なストレス発散でした。これらは日本のみならず世界のトレンドだと言い切っても過言ではありません。

最近日本で話題になっている本に「住友銀行 秘史」があります。この本の内容については書きたいことがありますので改めてその時に申し上げますが、なんでこんな本が瞬く間に10万部も売れるのか、不思議でありません。しかし、それを紐解くと住友銀行の不正を暴くという実に明快でわかりやすい答えが出てくるのです。

住友銀行の天皇、磯田一郎やイトマン事件に絡んだ人々の不正を当時、担当者であった著者が実名で書いた書物である点はリークと同じで価値があるのでしょう。正直、一般人が読んでも絶対に面白くない本です。保証します。ある一定の知識なり時代背景なりを知らない限り467ページを通読するのは苦痛のはずですが、書評は非常に高いものを得ています。

不正を暴くのは気持ちが良い、という社会の背景はわかったとしても本当にこんなことでよいのか、という気持ちもあります。何故悪い奴がいるのか、といえば社会から落ちこぼれるから、であります。本来であれば、落ちこぼれる人を助けながら前に進んでいくのがあるべき姿です。しかし、我々の時代から今日に至るまで偏差値という明白な仕切りラインで進学できる学校は区別化、差別化され、大手企業に就職できる道は狭く、正社員になれば何があっても我慢しないと非正規に転落する怖さを抱えています。

やり直しも効かないエリート優先主義が作る社会の歪みは上述の国々だけではありません。日本も欧州もアジアも南米も皆同じなのです。人々の仕事はマニュアル化と効率化の追求、さらには監視カメラで見られている緊張感があります。

不正対策は重要ですが、不正がなくなるような社会を作ることがもっと大事だとはどの国家元首も指摘していません。これは大いなる手落ちではないでしょうか?何か世の中がとても病んでいて、歪んでいる気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

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厚労省をビビらせたオプジーボ4

オプジーボという薬の名前を聞いたことがある人も増えてきたと思います。今からちょうど1年前のこのブログで私はこんな紹介をしています。

「大阪の小野薬品工業が昨年秋から発売したオプジーボ。これはがん治療薬としては画期的なもので今までの抗がん剤の発想を180度転換したものです。現在は確か皮膚がん向けのクスリのみの発売となっていますが、今後各種がん向けのクスリ20種類程度が数年のうちに順次発売される予定です。正に我が道を行く、の好例だと思います。」(2015年11月26日付より)

どう画期的なのか、というとがん細胞は体内の免疫機能に攻撃されない能力を持ちますが、これをこの薬で解除する仕組みです。人が本来持つ免疫機能を覚醒させ、がん細胞をやっつけるということです。いわゆる抗がん剤は良い細胞まで影響を与えてしまいますが、この薬は最終的にがん細胞そのものだけに効力が発揮できるという点が素晴らしいとされています。

昨年のブログで書いたようにこの薬、まず、皮膚がんで適用されましたが、その潜在患者数は割と少ないものでした。よって一人3500万円もかかる高額なクスリではあったもののあまり目立ったものではありませんした。ところが同社の計画通り、その適用範囲は最終的に20種類のがんに対応するようになっており、第二弾で肺がん対応のオプジーボが出たところで薬価の請求が急増し、その時に厚労省は「このままでは日本の財政が破たんする」とまで思わせたのです。

それは当然です。今は皮膚がんと肺がんだけですが、この計画通り様々ながんに対応するクスリが発売されれば薬価請求は天文学的金額になるのは目に見えています。

薬価は2年に1度しか見直さないため、オプジーボも本来であれば再来年までその対象ではなかったもののかなり無理くりな発想で来年から5割引き下げてしまったのです。日経によれば厚労省の案は25%引きだったものを安倍首相の鶴の一声で5割引きになったとされます。

メディアには「製薬業界からの恨み節の声」というトーンで記事が多数出ていますが、これはやむを得ない気がします。小野製薬の業績のために日本の財政が潰れてもよいのか、という議論につながるからです。小野製薬は業績見通しにマイナスが生じる可能性とコメントしていますが、同社は次々と他のがんに効くオプジーボを出す予定であります。2年前にこの薬が世に出回った時、小野薬品工業はとんでもない会社に化けるともてはやされ、株価もうなぎ上りだったのです。

創薬とは何か、といえば人々の病気やケガを治すクスリを作り出すという高いレベルの意識であります。それで一人でも多くの人の命を救うことを本来の目的としているはずです。儲けが出なくなるから創薬の研究意欲が削がれるというのは拝金主義の塊のようなものでしょう。小野薬品は例え半額になっても今後の経営は相当余裕が出るはずです。何故なら二倍以上売ればよいのですから。そしてその潜在市場とネタは握っています。

もう一つ、厚労省にとって好都合なのは同等の薬であるアメリカのメルクが発売する「キイトルーダ」が年内にも国内発売される見込みであります。こちらの方がもともと若干薬価が安かったはずで厚労省との交渉で設定される薬価がいくらになるか次第では小野薬品工業は5割引きでも価格競争に勝てないと焦ることになるかもしれません。

このところ超高額医薬品が与える社会保障費への影響が大きな話題となっていました。一方、このがんの薬のように小野薬品工業の独走を許さず、必ず、強敵が現れるという競争社会にあることも事実です。つまり、先駆者利益を享受できる賞味期限が非常に短くなったとも言えます。

製薬業界は食った、食われたが日常茶飯事行われています。カナダにバリアントという巨大な製薬会社があります。この会社は不正問題が生じて株価が昨年の夏から短期間に14分の1に下がり、今なお財務的に危機的状況とされています。その危機を受けて、この会社が持つ胃腸薬部門を武田が約1兆円で買収する交渉が進んでいます。

創薬の会社は日本でも数多く存在し、上場している企業も多数あります。その多くは万年赤字のようなところばかりで新薬の発売にこぎつけられず、投資家はいらだちを隠せないのが現状であります。そんな業界を憂う業界団体の気持ちもわかりますが、日本の製薬業界が世界のランクの中ではいまだ小粒である点は留意が必要でしょう。どうやったら体質強化ができるのか、そして世界の製薬巨人から飲み込まれない企業にしていくのか、ここに細心の注意を払い続けることが肝心かと思います。

では今日はこのぐらいで。

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安倍首相はロシアとの交渉をまとめられるのか?4

安倍首相とプーチン大統領の会談の行方に注目が集まっています。両者はかつてないほど真剣な討議をしており、日本側は担当大臣を置き、岸田外務大臣を12月の山口会議の前に訪ロさせ、調整させるところまで来ています。ペルーにおいても通訳を挟んだ二人だけのやり取りがどのようなものだったのか、気になるところです。

一方、産経などではロシア側の姿勢は固いとして北方領土の返還までにはこぎつけることはない、とみているようです。ならば今回盛り上がる両国間の外交交渉は日本側にさしたるメリットなく、ロシア側に比較的有利なままで展開するのか、という疑問も生じます。私も北方領土問題は長年、深い興味をもって見てきましたが今回の動きはかつてないほどの展開を見せています。12月の山口会談で果実がない会談に終わるとはにわかには信じられないのが私の素直な気持ちであります。

何故今回なのか、といえばロシアが欧米から厳しい経済制裁措置を受けている中でG7では唯一、プーチン大統領に胸襟を開いてきたのが安倍首相であります。これに対する欧米からの評価は高くはないのですが、日ロの関係と欧米とロシアの外交はそもそもが違う気がしています。欧米の論理は「俺はあいつのことが嫌いだからお前があいつと友達になったら許さないからな」とも言えるわけで国家主権を考えればこれは行き過ぎであることは容易に判断できます。

その中でアメリカの大統領選が思わぬ結果になったことで日本側にとってはロシアとの交渉が非常にやりやすくなったことは事実です。仮にクリントン氏が大統領に選ばれていればこのような自由は効かないとみていました。ところがトランプ大統領の今の焦点は国内経済であり、外交は「全体がうまく流れていて自国にデメリットがなければ問題なし」というレベルでしょう。ならば極東の島の所有権についてトランプ氏がガタガタいうことはない、とみています。そういう意味でのアメリカの政権交代は非常に日本にとって好都合だったとも言えます。

では何がネックかといえば確かにロシア国内の調整が容易ではない気がいたします。プーチン大統領が国内議会および世論を説き伏せるには「アッと驚くほどの」譲歩を引き出すことが重要だとされています。つまり、ロシア国内が「それならばしょうがない」と妥協できるほどの何かであります。

では日本に何ができるのか、といえばペルー会談までにほぼまとめた医療、教育交流、LNG、風力発電など8項目や民間レベルが主体と言われる30項目の具現化があります。これが平和条約締結に向けた歩み寄りの土台と思われます。平和条約と北方領土問題解決は別物であって、日本政府としてはまず、平和条約ありきなのですが、そこに北方領土問題解決指針を盛り込むことに固執しているはずです。

以前、プーチン大統領が中国と巨額パッケージディールをした際に国内慎重派を説き伏せたのは「ここまでするか、と思わせる驚きあるプレゼンテーション」であったと記憶しています。とすれば、北方領土についても同様にロシア極東エリアでの資源共同開発やその資源の買い付けを超える「なにか」をプーチン大統領が求めているような気がします。

私が想像できる範囲は国後、択捉島に日本側が相当額をコミットする開発援助と産業育成を伴う共同統治で残りの二島を返還するのだろうと思います。二島といっても歯舞諸島は現在は人も住んでいないような未開の島のはずですし、小さい島の集まりですから漁業権に関する日本の便益はあると思いますが、それ以上の使途はないようなところです。

しかし、そんな歯舞を含む二島返還が精いっぱいな状況で日本側がなぜ、そこまでしなくてはいけないのでしょうか?私はズバリ、安倍首相の政治家としてのレガシー、平和条約締結に賭けているからだと思っています。ただし、そのために踏み込みすぎてオーバーコミットメントには要注意です。佐藤栄作氏が沖縄返還でやった面倒な問題のように将来的に禍根を残すことすらだけは避けてもらいたいと思います。

個人的には戦後71年を超えた今、次のステップに踏み込むべきだろうと思っています。その中で今の状況は何十年ぶりかの千歳一遇であります。外務省のロシアスクールとしてはこれを逃せば自分たちの目の黒いうちには展開しないかもしれないという焦りすらあろうかと思います。

何が飛び出すか予断を許しませんが、この動きは本年の最後を飾る最大の外交話となるかもしれません。今年の10大ニュースはこの結果を見てからではないと判断できないかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

留まるところを知らない株高は何処まで?4

今年1月1日の私のブログで2016年をゲームチェンジャーの年と予想しました。そのゲームチェンジャーの中身に何を書いていたかというと

アメリカ大統領選に関して「国民世論がより保守になりモンロー主義に戻るのか、世界のリーダーとして君臨し続けたいのか、大きな岐路だと思います。… アメリカ国民は保守の気持をより高めそうです。つまり、トランプ大統領が絶対にないとは言い切れなくなります。」

TPPについては「2016年最大の想定外はTPPだと考えています。つまり、相当苦労する気がします。」

資源価格については「私は2016年は底打ち、反転とみています。」

と記しています。外したのはドル安とみていた部分ですが、他はおおむね当たっていることになります。

何故ゲームチェンジャーの年になると考えていたか、ですが、2015年まで世界はディフェンス続きでストレスをためていたことで何か違うことを目指したいと思っていたからであります。欧州はギリシャ問題などで疲弊し、イスラム国問題を契機に欧州へ難民がなだれ込みました。中国は「何が本当か」と言われ続け、株価が暴落し、政府が必死に支えるなど長い調整を余儀なくさせれらています。アメリカはオバマ政権後期になり、「本当にアメリカはこれでよいのか」という疑問が国民の間でじわっと浸透していました。それを見過ごしたのが今回の選挙結果であります。

もっと端的に言ってしまえば「枠から飛び出したい」ということであります。それ故、英国はEUから飛び出すことを決意し、アメリカはありえない大統領を選んだのです。これは常識を覆すとも言え、これから起きることは我々の想定尺度で測ってはいけないとも言えないでしょうか?

その中でまず、先行しているのが株価であります。アメリカは史上最高値を付け、さらに出遅れた投資家が必死に買い上げている様相となっています。日本も金融株を筆頭に大きく上げています。これを日本的なチャートや各種指標に基づく判断をすれば「買われすぎ」となり、ババ抜きゲームと言われるのですが、私は相場はこれからだとみています。

長年株をやっている人はご存知の方も多いのですが、金融株はいったん動き出すとチャートとか過去の経験則が当てはまらないことが多いのです。それこそこの超重量級の株がいったん動けば逆に止められなくなるほどの力を持つ理由は相場環境の変化という背景が伴うからであります。

では、お前はどのぐらい上がるとみているのか、と言われれば業法に則った株屋ではありませんので個人的つぶやきではありますが、ダウ、日経平均とも20000のポイント奪取は2017年の早い時期に訪れるとみています。ダウについては18000ドル台に初めて乗せたのが2014年です。それ以降長いレンジ相場に留まっていましたがいよいよ19000ドルの大台が見えてきました。(21日終値18956ドル)

何故か、といえばトランプ政権で尺度がすっかり変わるからであります。本当にそうなるのか、言うほどではないのではないか、と疑念を差し込む余地は多いかもしれませんが、世界の温度が変わってきていることは紛れもない事実なのです。そうならば我々が信じている常識観も大きく変化させなくてはいけないのです。つまり、「変われる勇気」なのではないでしょうか?

今後想定される予想として日本のゼロ金利は忘れ去られ、インフレが起こりうるかもしれないこと、日本で投資ブームが再び起きるかもしれないこと、そして日本の景気は思った以上に回復するかも知れないことなどでしょうか?それはアベノミクスの効果が今になって表れたとか、やはり、日銀黒田総裁はすごかったのだ、とは申しません。そうではなく、新しい風が吹くということです。その風はアベノミクスや日銀政策で我慢し、努力し、改善しようと頑張ってきた土台があったからとも言えます。少なくともグジャグジャになっている隣国とは明白に差が生まれています。

今年も残すところあと40日です。来年に向けて大きな変化が待っています。そして年の終盤は盛り上がる、そんな気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

ドラマを超える韓国劇場4

今朝一斉に報道されたのは「韓国検察、朴大統領を容疑者扱い」。つまり、大統領でなければ逮捕されていたわけであり、しかも今回の事件の主犯格に祭り上げられています。崔順実氏との親友関係から高じた今回の問題に於いて逮捕された秘書官らは忠実にその作業を実行しただけであり、付随的であったとも言えます。

秘書官にとって「大統領、それはまずいですよ」と言えたかといえば秘書経験者の私として、口が裂けてもそんなことは言えないでしょう。秘書にとって親分は絶対であり、命を賭けますから当然にしてNOという言葉はありません。ある意味、当該秘書官は不運だったとしか言いようがありません。

朴大統領が崔順実氏に心を許したのは家族がいない朴氏にとって自分の心を開ける唯一の人だったと言い切ってよい気がします。韓国人の人間関係はなかなか難しく、その中で絶対無二とは兄弟的仁義関係に発展することでしょうか?崔順実氏(60歳)も朴大統領(64歳)のことをオンニ(=姉妹のような関係になるとそう呼び合う)と呼んでいたのでしょうか?

さて、この絶対的権力を持つ韓国大統領が公私の区別をつけられなかったことで始まった国を揺るがすこの騒動は何処に向かうのでしょうか?毎週、10万人以上もの人が道を埋め尽くす韓国のパッションは相変わらずすごいと思います。ここまでくると国民は集まることでストレスを発散しているのだろうと思いますが、経済の停滞はボディブローのように効いてくるでしょう。ただでさえ、先行き不安材料が山積のこの国は今、国政はほぼ止まってしまいました。内閣を含め、誰が顔で誰が責任をもって行政を行っているのか、全く不明な状態であります。

こんな時、それこそ、セウォル号のような事件が起きたらだれがどうやって指揮を執るのでしょうか?もはや無政府地帯と化しているも同然であります。欧米目線ではどう見るのか、といえば冷めた視線で「アジア人は暇なのか?」「何故、もっと論理的で対話を通じた解決方法を見出さないのか?」「なぜ、大統領がダメなら内閣もダメなのか?」「韓国には死角がありすぎ」など不思議すぎて全く理解不能状態にあると思います。

テレビ越しに見る韓国人からはお祭り騒ぎ的様相であって国民全員が参加する歴史に残る寸劇に酔いしれていると言ったら怒られると思いますが、第三者的に見ればそのように感じざるを得ません。

ところでペルーで安倍首相が習近平国家主席と10分ほど予定外の「会談」をしたそうです。その内容は通訳だけを入れた二人だけの会話だったそうですが、双方が前向きに日中外交を考えていると報じられています。想像するに「トランプさんってどんな猛獣だったかい?」「まだ餌を与えていないから嚙みつくのか、吠えるのかわからなかった。それより、あの家の趣味は悪かったよ。」ぐらい、お互いに喋りくてうずうずした状態だったと思います。

その中で「ところで来月の日中韓首脳会談だけど、朴さんが来なければ二か国でやるかい?」という打診はした可能性があります。朴大統領は今、無理して日本に来て3国首脳会談に出席したとしても発言の重みはありません。それを履行できる見込みもありません。つまり、名刺には「大統領」とあっても今は、そして今後もほぼ大統領としての職務を全うすることは不可能であります。なぜなら誰も信用しないからであります。

朴大統領がここにきて「抵抗」を見せ始めています。まさか意地になっているのではないかと懸念します。意地になるとすれば大統領を辞めた後、待ち構える検察と逮捕という逃げられない事実を前に、「無実の証明は大統領として逮捕されず、発言を聞いてもらえる今のうちにやっておこう」ということでなければよいと思います。

私は経済的状況、及び北朝鮮とのことを鑑みたうえで、いい加減に次のステップに入るべきだと思っています。大統領が退陣しない理由はもはや、何処にも見つけられません。

では今日はこのぐらいで。

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農水産の産業革命4

かつて植物工場なるものができたとき、アフリカの乾燥地帯やロシアの極寒地でも新鮮な野菜が食べられるようになる時代が遂に来たと思い、感慨深かったのを覚えています。その昔、エジプト カイロでチューブ野菜なるものをゲットし、世の中、こんなまずいものがあるのか、と思ったことがあります。歯磨き粉のチューブのような容器に野菜がペースト状になったものが入っており、それにはびっくりしました。

植物工場は企業化するにはまだコストとの勝負があり、栽培可能種類が葉物やイチゴ、トマトなどに限定されている点はクリアする必要があります。一方、かなり小さい規模でもできるため、野菜がとれにくい地域では自宅で栽培できる個人向けキットをもう少し力を入れて販売すればすそ野が広がる気がします。それこそ、完全無農薬野菜ですから食にこだわる人には最適ではないでしょうか?

さて、最近、その上を行く技術が紹介されています。それは「魚がついに陸に上がる」であります。海でとれる真鯛やマハタが長野県茅野市で養殖されています。まだ、実験段階ですが、順調な結果を見せているようで技術的には可能なところまでやってきたようです。

魚は大量捕獲が原因で天然ものが少なくなる一方、養殖技術が発達し、世に出回る魚の半分は養殖物になっているそうです。我々はいまだに天然ものを好む風潮があり、魚の養殖をどう捉えるか、であります。農作物には天然ものは基本的に存在しません。家畜も一般市場向けには天然物はないでしょう。日本ではむしろ、松坂牛や神戸牛のように天塩にかけて育てた家畜がより高い価値を生み出します。ある意味、これは「養殖」です。ならばなぜ、魚は天然ものが好まれるのか、という疑問が出てきます。

多くは自然界の潮流でたくましく生きた魚は身が締まっているから、とおっしゃるでしょう。ところが最近ではゲノム編集技術が発達し、筋肉がたくましい魚や肉付きが良い魚を作ることも可能になっています。そんなもの、食べたくないとおっしゃるかもしれませんが、さしが入った牛肉を柔らかくてうまいというのと大して変わりはないでしょう。

これを仮に海で養殖し、間違って天然ものと混じってしまったらどうなるのか、というリスクは当然あります。生態系に影響が出るだろうと。そこで陸上で養殖すれば生態系への影響はほぼ防げるということになります。つまり、陸上での養殖技術の確立ができれば急速に発展する余地があるとも言えそうです。

この技術は海がない地域で新鮮な海の魚が食べられるようになる革命にもつながり、食に対する将来への対応がより一層進むとも言えそうです。

ところで話題の豊洲市場ですが、なぜ、あれほど大規模な市場が必要なのか、私はいまだに疑問なのです。もちろん、築地の規模がそのまま豊洲に移転するという前提で作られたのでしょうけれど、世の中の流通革命は日進月歩であります。

日本各地で水揚げされた水産物をいったん築地に持ってくるという発想は市場としての規模は理解できるのですが、なぜ、消費者に直接持っていけないのか、あるいは本当に流通的に最大効率なのか、という点において改善の余地がある気がするのです。それこそ、例えば日本に主要な水産市場を10か所作り、それぞれの地域の特性に合わせて流通を細分化する方が理にかなっているような気がします。なんでも東京に持ってくるという発想そのものがなにか古くないでしょうか?東京にいったん集めれば高く売買できるというメリットもあるのでしょう。

農水畜産は地域特定型であった発想が今やすっかりその常識を覆すようになりつつあります。地方再生が叫ばれる中、廃れる地方にビジネスを「養殖する」発想はありでしょう。「この村には何にもないから」とあきらめていたところに何もないからできる事業が生まれやすい土壌ができつつあります。

よくよく考えてみれば社会の成熟化とともに進むのが日本国土の均一化であります。どこにいても同じようなサービスが得られるわけです。ならば、何処にいてもどんなビジネスでも立ち上げられるとも言えないでしょうか?

日本ではまだまだ面白いことが次々に生み出されています。せっかくの知恵やアイディアを生かすかどうかは我々にかかっているといえそうです。

では今日はこのぐらいで。

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今週のつぶやき4

トランプに始まり、トランプに終わる今週も先読みに忙しい週となりました。

まず、安倍首相との会談ですが、中身は知りようがありませんが、想像するにかなり「やーやー」トークではなかったかと思います。一つには双方が初対面であること、日本側は首相という立場もトランプ氏はまだ正式に就任していないために発言の重みが全く違います。よって非公開であったことは当然でありましょう。但し、首相の顔つきやわずかなコメントからは「好印象を持った」とみて取れます。

個人的にはこれが本心かどうかはまだわかりません。それはプーチン大統領との大事な交渉を控え、プーチン/トランプのラインが良好、プーチン/安倍のラインも良好であれば安倍/トランプのラインも良好であることでディールをうまく進めることができるという論理を優先したとみているからです。ならば、今回は安倍首相としては深入りせず、一般的な話と目先の行動予定と方針を述べることが主体ではないかと思います。また私はそれで十分だと思っています。まずは大統領就任決定後一番先に会いに行ったということが大いに評価できることであります。

中国の新聞にもでていた「朝貢外交」という言葉を民進党の安住さんまでが真似て安倍首相の行動を批判しているようです。しかし、これは外しています。世界の主要国の首脳で今、トランプ氏とのかかわりを重視したいのは安倍さん、プーチン氏、習近平氏でしょう。そのうち、あとの2人は立場的に今会うのは微妙。となれば安倍さんが会いに行くのは当然でしょう。安住さんの論理となれば人の二番手でもよい、ということになります。だから民進党は与党をやらせてもらえないのでしょう。

次に市場を見てみましょう。日経平均は金曜日の場中、ついに18000円台を奪取しました。強気だと思います。豊島逸夫さんの記事に「マネーがトランプ体制に順応しつつあることを実感している」(日経)とあります。実は私は会社の資金運用を通じてNY市場とトロント市場でインフラ関連、REITなどを中心にこの一週間でとりあえず相当額の株式の買いを入れを進めました。

私の見ている限り豊島さんの表現以上に北米市場は順応より出遅れに対する焦りが出てきている場面も見られます。IT関連も遅まきながら拾われてきている状況を見るにあたり、クリスマスラリーから年初まではとりあえずぶれは少ないだろうと判断したものです。但し、以前から申し上げているようにアメリカ景気は上昇期がすでに7年半近くに及び、自動車など息切れが見られる業種もあります。一方、その7年半の好景気の際、陽の当たる業種と当たらない業種があったことも事実で大統領交代で当面はそのドレッシングがあるとみています。

国内を見てみましょう。小池さんが裁く豊洲移転問題。移転予定を17年冬から18年春と発表しています。これはこのまま理解すると間違う可能性があります。1月にわかる地下モニタリングの最終結果を受けて環境アセスをやり直すとなれば17年6月ごろから15カ月かかるのでアセス完了が18年9月頃になってしまいます。それから工事などをすれば18年冬から19年春になります。報道であたかも1年遅れの移転と報じられているのは環境アセスのやり直しはない、と読み込んでいるか、「最速で」というところが抜けているのか、どちらかでしょう。

個人的には論理的理由は持ち合わせていませんが、今までの状況からアセスのやり直しは10中8,9ないとみています。では、仮にアセスがないとしてもなぜ、移転が1年も遅れるのか、ここは小池さんの努力が足りない気がします。1月の試験最終結果から知事の最終判断に半年もかかる計算が効いているからです。これはおかしいでしょう。博多の陥没事故の仕事の捌き方を見てください。判断と作業が早いのです。専門家は結果を見てから動くのではなく、結果の出る前にA案B案を作っておく、これが民間のプロの仕事です。これを縮められるなら移転を半年短縮できる余地はあるのではないでしょうか?

余談になりますが、トランプさんが大統領になったとたん、某メガバンクのシンクタンクから取引先等への36ページにわたる資料が配布されました。日付は11月9日付です。非常に詳細、かつ、よくできた冊子です。もちろん、この資料はトランプさんが当選してから作ったのではなく、トランプ当選案とクリントン当選案の二案をベースに資料を作り、当選が決まった段階で後者を没にしたはずです。仕事はすべて、先読み、先手が原則なのです。

最後に自動車。EVばかりが注目されますが、日本ではもう一つ、画期的なことが起こります。それはクルマのサイドミラーがなくなる、ということです。これは車内の電子ミラーと称する液晶画面等にサイドミラーと同等の情報を映し出すことで物理的にサイドミラーがなくなるものであります。そうはいっても後方を写すカメラは備わりますから完全にもぎ取れるわけではないと思います。

この電子化は単に映し出すだけではなく、車線変更の際の死角になる位置に車がいる場合などへの警告や後方車両との距離を示すことも可能でしょう。また、夜間、見にくい場合でも鮮明に表示することが可能で応用範囲は相当あるとみています。考えてみればかつてサイドミラーは車の前方についていました。私が教習所に通った時は古い位置にありました。欧米ではドアの横になっていたのに日本は警察が保守的でなかなかOKしなかったと記憶しています。それが電子ミラーは欧州と並び世界の先端を行くことになります。

しかし、その技術よりも今は高齢者の運転による事故をどうにかしてもらいたいと思います。運動能力や反射神経、とっさの判断は歳を取るとどうしても衰えます。運転できるか出来ないか、というより危機対応の問題です。よって一定年齢以上の高齢者はブレーキ、アクセルを間違えない機能がついた車か、将来的には自動ブレーキ装着車のみの運転に限定させるなどの対応はマストではないかと思います。免許証に「眼鏡等」ならぬ「自動ブレーキ付き」の車のみ運転できる条件でしょうか。

では今日はこのぐらいで。

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イエレン議長の心境4

イエレン議長が11月17日の議会証言で12月13-14日に開催されるFOMCで利上げするスタンスを見せました。市場ではすでに95%程度の確率で利上げされるとみており、この証言は目先の動きをある程度確定させる形となりました。

インフレ率については11月17日に発表された10月度CPIで年率1.6%、コアが2.1%と比較的しっかりした足取りとなっており、12月の利上げをサポートする形となります。11月の雇用統計があとは確認材料となるはずですが、例年、11月はサンクスギビング、クリスマスといった特殊事情に伴う配達や販売要員確保で雇用が増えるのが確実でありますのでそちらもほぼ心配することはないとみています。

ハト派と言われたイエレン議長もようやく利上げを心置きなく行える環境が整ったわけで議会証言でも何やらすっきりした顔をしていた気がします。また、今後のことですが、トランプ新政権が具体的にどういう政策を引き出してくるのか次第であります。政策総論は聞こえてくるものの1月20日の就任演説でどう具体的に展開してくるのか、確認したいところでありましょう。

既に言われているように減税と移民政策の制限強化、インフラ整備(主に補修)が大々的に行われるとなればインフレバイアスがかかることはほぼ確実であります。故に17年度には複数回の利上げが継続的に行われる可能性も心しておく必要があるかもしれません。

但し、ドルが基軸通貨である限りに於いてアメリカ国内事情のみを金融政策の判断材料とできないことも事実です。新興国からのマネーの流出が起きても新興国の輸出が回復するなどの相殺させるだけのメリットが広がらないと不都合が生じます。ところがトランプ氏の政策はアメリカの「独歩的強者」を目指しているようにも思え、(それが可能かどうかという議論も含め)ここがもう少し検討の余地がある気がします。

ところで、ドル高に対して意外と頑張ったのがカナダドルであります。トランプ氏のNAFTA見直し論があり、不利かと思われたのですが、カナダからメキシコ湾につながる懸案のキーストーンパイプラインが認可される可能性が高まり、また、米国経済を足元から支えているのがカナダでありますので思った以上にベネフィットが転がり込むことを織り込みつつあるように見えます。

さて、「イエレン議長の心境」と題した本日の趣旨は氏の今日までの気持ち、明日からの気持ちであります。揺れ動く乙女の心を探る趣味はないのですが、トランプ氏とどこまで波長を合わせることができるのか、ここを探っておくことは極めて重要だと感じています。

その中で12月の利上げについては自身がリーダーシップを取る中で金融政策をきっちりこなし、雇用が順調に回復し、インフレ率も改善に向かっていることで合格点をつけられる運営だったというニンマリした気持ちがあるのではないかとみています。つまり利上げはイエレン議長の自分へのクリスマスプレゼントであります。

他方、17年からはまったく色が変わる気配があり、トランプ政権という予想が立てにくい世界が繰り広げられる中、自身の任期が残り1年と迫る中、今日までに作り上げた金融政策から生み出した米国経済の好調ぶりをどれだけ維持できるか、身が引き締まる思いでの挑戦になるとみています。

また、金融規制法案ではオバマ大統領の目玉の一つであったドットフランク法をトランプ氏が撤廃すると主張していますが、イエレン議長はこれに対して強く懸念を表明しております。ドットフランク法はリーマンショックを通じて政府(=国民の税金)が民間企業救済の為に資金を投じるベイルアウトが起きないようにする仕組みでもあります。しかし、この法案は成立以前から功罪議論を呼んでおり、トランプ氏は「中小銀行に負担をかけ、経済に悪影響」と断じています。

このところ金融機関の株価が好調な理由の一つはこの規制枠が外れればメリットがあると考えられるからです。個人的にはドットフランク法は残しておいた方がよいと思っています。アメリカ企業は常にアグレッシブで短期決戦志向が強く、リスクテークが大きくなる傾向があります。よって仮にトランプ政権の時に何も起きなくてもその後に何か起きる可能性がないとは言えないわけで長期的な安定感という意味ではトランプ氏の政策は踏み込みすぎだと思います。但し、イエレン議長が反対しても権限はないと思われますのでそれを金融政策にどう反映するか、そのお手並みが試されることになるかもしれません。

あとはトランプ氏がイエレン議長に「お前は首だ!」と言わなければとりあえずは安泰と思っております。さてさて、どうなることやら。

では今日はこのぐらいで。

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