外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

会社の部門がなくなる!?4

店を閉じたり事業を止めること見て多くの人は「あれ、失敗したらしいよ」と囁いているのではないでしょうか?もちろん、うまくいかないから閉じるのは正解なのですが、今の時代、必ずしも失敗したから閉じるのではなく、その部門がいらなくなったから売却するという見方の方が世の中の動きを正しく表現しているかもしれません。

経済学を勉強した人なら覚えているだろうリカードの比較優位論。英国は毛織物を、ポルトガルはワインを作っています。双方、お互いの得意分野のものだけを作っていれば一番生産性が高くなり、儲かるだろうという話です。

これをサミュエルソンは別のたとえにします。弁護士と秘書の関係です。ある弁護士は弁護士能力だけでなく、タイプの能力も素晴らしいとします。その秘書はタイプしか打てません。もしもこの弁護士が弁護士作業の上にタイプの作業まで自分でやったとしたらどうでしょうか?もちろんできますが、弁護士の費用が余計にかかるだけでなく、ほかの案件に割く時間が足りなくなります。だから安い賃金でお願いできるタイプ打ちは秘書にやってもらうのがよいのだ、という話です。

会社には様々な部門があります。また買収や出資などを通じて何十、何百という関連会社を持つ企業も珍しくありません。しかし、それが全部効率的に動いているのか、といえば必ずしもそうではないでしょう。あるいは時間と共に一部の部門は陳腐化するかもしれません。ならば比較優位論ではありませんが、陳腐化したり、思ったように伸びない部門は売却し、新たに得意とする分野に手を出すのは一策でしょう。

私はレンタカー部門を持っています。始めたのは7年以上前ですが、始めたきっかけは弊社で持っていた駐車場に空きスペースがあったのでそれを埋めるという補完的役割でした。当時、駐車場とレンタカービジネスは相性がいいと言われ日本でも住宅地の一角に駐車場とカーシェアリングが同居していると思います。ところが弊社の月ぎめの駐車場は現在満杯でレンタカーが押し出され気味なのです。とすれば駐車場ビジネスをレンタカーで補完する理由がなくなったのです。ですので売却ないしビジネス終了が視野に入っています。

かつて私が自社の商業スペースでカフェの経営をやったのはテナントにスタバのようなカフェを誘致しようとしたのですが、うまくいかず、それなら自分でやると決めたことがスタートでした。8年間経営後、ある方からこのカフェを買いたいと言われ、それなら喜んで、と売却したのです。おかげさまでそのカフェは今でも盛況で今回テナントのリース契約の更改もして頂けました。

つまりそのビジネスをやり始めたきっかけは何だったか、そして、それが自分の主業になるのか、時代の要請はあるのか、ということを考えると事業の入れ替えは当然必要になります。またカフェを売却したもう一つの理由は私が日本でシェアハウス事業を展開するため時間的余裕が必要だったからです。今回、レンタカー事業の終焉が視野にあるのも新しいビジネスの開始が目先に迫っており、成長できる要素を持っているからです。

ところでリカードの比較優位論は決して正しいとは言えない考え方である、とされています。なぜなら効率を追求し、一つに特化するとも取れるからです。覚えていらっしゃる方も多いでしょうけれど、バブル崩壊後、日本の銀行は融資先に「本業復帰」を命じました。その結果、派生ビジネスと海外事業を閉じるケースが続出したのです。確かに本業復帰という点ではリカードの「比較優位論」に似ています。しかし、その結果、日本は海外進出の基盤を失っただけではなく、日本国内市場は主力企業同士がぶつかり合うレッドオーシャン化が進み、価格競争という体力消耗戦に突入したのです。私から言わせれば「こんな日本に誰がしたという主犯は銀行である」と申し上げたいところです。

昨今言われている事業再編は組み換えであって事業量を減らすわけではありません。もちろん、時代と共に必要がなくなるビジネスは発生します。タイプライターや写真の現像、先日はポケベルもなくなりました。しかし、企業は事業の衰退とともに消えてなくなるわけにはいきません。そこで変化対応が出来たのが富士フィルムでできなかったのがコダックでした。時代の変化とは事業がなくなるだけではなく、新たに生まれるということなのです。

AI化が進むと職業がなくなる、とされています。確かになくなったり減ったりする分野はあるのですが、新たに生まれる分野もあるのです。そこを誰も見ていないからとても衝撃的な報道で読者の不安を煽ったりするのです。

企業も働く人たちも時代の流れの中でどんどん動いていかねばならならず、機敏さが現代社会では重視される時代になったともいえるのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

ミーイズムと民主主義4

この10年、若い人たちの生き方や考え方の変化にやや驚きをもつことがあります。いわゆるミーイズム(自己中心主義)の復活であります。ミーイズムの原型は70年代のアメリカあたりが発祥ともいわれていますが、私は時代ごとに形を変えながらも人間の本質に迫るべくミーイズム、つまり自己満足の追及があったと考えています。

先進国を中心に物質的欲望が満たされた国々では次に精神的満足感を求めるようになります。例えば我々の消費がモノからサービスに移ってきていることが挙げられます。街中にはマッサージ店が急増し、専門的な分野を売りとする町医者も増えてきました。これは健康を個人の満足度から追及する一環でしょうか。イベント会場はますます大盛り上がりですし、インスタ映えするところに行ってみたいという自己満足充足の意思はますます強くなります。

近年のミーイズムの特徴として承認要求をSNSを通じて求めている点に特徴があると思います。つまり「俺は、私は、こんな人」ということを公開した上で自分に共感を求めるコアな人だけを取捨選択するのです。なぜ、取捨選択するのか、といえば批判されることを恐れるから、と申し上げましょう。

冒頭、私が若い人たちの生き方や考え方に驚きがあると申し上げたのはこの「心地よい部分」に囲まれて育ってきた人たちが増えている点ではないでしょうか?怒られたことがない世代とも言えます。

今の時代、親が子を躾けるにもちょっとしたことでグレー扱いされてしまいます。子供は親や学校の先生からも社会からも叱られることを経験しないまま、大人になり、社会人になった時、自分とウマの合わない組織に入り、もがき苦しむことになります。ストレスを溜める若者たちのもう一つの理由は社会適応への耐性が十分ではない点があり得ると思います。

東京に滞在していた時、ある居酒屋で10数名の若手の社会人グループが大騒ぎでグダグダに酔っ払い、皆で日本酒を一気飲みしていました。ほかの客もうんざり顔でどんどん帰っていきます。店の人は困ったという顔をしながらも追加の日本酒のオーダーを普通に受けています。たまりかねた私がリーダーっぽい人に「ここは公共の店で君たちの貸し切りではない。社会人ならもっと大人になりなさい」と一喝を入れました。中には食って掛かる人もいたのですが、リーダーらしき人が申し訳ないと謝りその場は収まりました。要はこういう輩を店側も含め、誰も注意できず、何かあれば警察を呼べばいいという短絡的な社会を見事に反映したケースでした。

自分は弱者だという切り口をSNSで投稿すればたちまち「私はあなたの味方です」という賛同の声が上がり、それが徐々に大きくなり、一つの集団を作る、というのが私の分析です。そして仲間に入るには一気飲みを断れないしきたりがあるのも現代社会の病むところであります。上記のグループに苦しそうに日本酒を瓶からラッパ飲みしている人もいたのです。その心理はどんなものなのでしょう。

アメリカの民主党で大統領候補が乱立気味になっているのは主義主張がバラバラだけど反トランプという点だけで一致した集団であるとみています。日本の野党も存在感すら明白に出せないのは野党同士がバラバラでなんだかよくわからないからであります。かつて日本にも二大政党を、と息巻いていたことがあり野党は選挙のたびに大連立を図るもうまくいったためしがないのはこれが背景なのだろうと感じています。つまりミーイズムの集団化であります。

これらを民主主義という言葉に置き換えるのが現代の特徴でもありますが、果たして本当にそれが正しい意味での民主主義なのか、一歩下がって考えてみてもよい気がします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

台風の爪痕は関東より東北や長野など思わぬ方面に大きな被害をもたらしました。今回の被害の特徴は何といっても堤防決壊でした。温暖化で今後台風の上陸ポイントが東海や関東にずれてくる可能性はあります。その時に向けてどれだけのインフラ再整備ができるか、オリンピック後の最重要課題になる気がします。

では今週のつぶやきです。

中国GDP6.0%をどう見るか?
事前予想は6.1%成長、一部では6%を切るのでは、という悲観的な見方もありました。習近平氏にしてみれば2012年の党大会で「2020年には2010年に比べてGDPを倍増させる」と設定されているのでそれを死守しないとメンツが潰れるという瀬戸際にあります。それを逆算していくと今回の6.0%では足りないんです。6.2%ぐらい欲しかったはずです。

ではこの先も厳しいのか、というと実は市場の反応はそうでもないのです。この発表を受けて上海市場は1.2%ほど下落しましたが、その他の国の市場ではやや弱気なものの気にしないと受け止められています。(本日のNYの下げはボーイング社など個別理由によるもの。)これは今回のGDPの結果が米中通商交渉によるいびつなもの、とみているからでしょう。

事実、中身を見ると工業製品は事前予想の5.0%増に対して5.8%アップ、消費も7.8%アップとおおむね好調で回復の兆しがあるところもあります。中国にも景気のサイクルがあるとすれば底打ちに近いところまで来つつあるのかもしれません。(中国はまだ個人消費が製造業とリンクする経済構造ですので消費サイクルによる経済循環は期待できるでしょう。)11月にトランプ氏と習近平氏がAPECで会談する可能性がありますが、今までの内向きバトルから解決に向けた新展開入りするのでしょうか?

英国の「最後の審判」!?
10月19日、土曜日、ロンドンでは大きな審判が下されます。秩序ある離脱を選ぶか、また漂流するか、であります。EUとボイスジョンソン首相は既に離脱案に合意しており、これを英国議会が飲むかをこの議会で投票します。過半数は320、票読みできる保守党は287、不足の33については保守党穏健派から20弱、独立系から10弱、労働党の造反が5-10ほど期待でき、個人的にはぎりぎりクリアするのではないかとみています。多くの報道はまだ予想を出していませんがそれほど接戦とも言えます。

仮にこれが議会で否決された場合、英国はEUに対して更なる交渉期間の延長を求めることを義務付けられており、トゥスクEU大統領は容認の構えですが、マクロン大統領はNOの姿勢です。いい加減にしろ、ということでしょう。個人的には英国議会がメンツのために世界中を振り回す結果となっていることに対して目覚めてほしいものです。

離脱後の英国ですが、私はかなり盛り上がるとみています。様々な新しい関係を構築するため東奔西走するでしょう。TPP11への加盟交渉も本格化するし、アメリカとの連携も更なる強化が期待できます。その場合、ヨーロッパ大陸は誰が主導するのか、ですが、最近画像で見る限りでもメルケル首相は本当に弱々しくなり目線はマクロン大統領に向かいますが、個人的には大陸の方が漂流する可能性があるとみています。英国の「抜け勝ち」という見方も出てくるかもしれません。

量子コンピューターの時代がやってくる!
こう書いても「はぁ?」と言われるでしょう。しかし、このコンピューターができると世の中の常識が一転する可能性があるのです。コンピューターのプログラムやセキュリティが完全に一新される必要があるでしょう。

日経に「『超計算』人類の手中に グーグル実証か」とあります。この超計算をするのが量子コンピューター。そのスピードはいわゆるスーパーコンピューターが1万年かかる計算を3分20秒で解いたと記事にあるように全く常識感が違うのです。ごく簡単に行ってしまえば今までのコンピューターは0と1の判断を垂直に一つずつ行っていたものを量子の場合は並列に置いて同時に一気に進める方式となります。

これがいつ世の中にやってくるのか、つい1-2年前は2025年頃と言われていましたが思ったより開発は進んでいます。その主体は北米。カナダ、バンクーバー近くで開発するDwaveが先行していましたが方式を変えてIBMがその後リード、富士通も量子とAI開発の頭脳をバンクーバーに移して頑張っていますし、今回のニュースはグーグルでした。どこもつばぜり合いの戦いをしています。

繰り返し言っておきますが、これが普及するとビットコインの秘密のカギは破られるので今のシステムはワークしなくなるとみています。リブラがこれに対応できるかが注目されます。銀行のセキュリティシステムも大きな影響があるでしょう。みずほ銀行さん、安心している場合ではないですよ。

後記
N国の立花さん、27日投票の埼玉の補欠選挙では形成が悪く落選の可能性があることからそれが落ちたら11月10日投票の神奈川県海老名市長選に立候補すると言っています。「滑り止め」扱いにされた海老名市の方は怒るでしょう。海老名に縁もゆかりもない人がなぜ、市長を目指すのか、と。この方は見境がなさ過ぎます。おまけに彼を擁護する堀江貴文氏を擁立する構えも見ています。マジか、とつぶやいているのは私だけではないでしょう。政治をそんな軽々しく思ってもらっては困ります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

苦渋ながら最良の選択と言える五輪マラソン札幌開催4

小池百合子都知事の恨み節が聞こえてきそうです。「なんで今更!」ということでしょう。ただ、北方領土開催云々というのは言い過ぎです。ほとんどたわごとにしか聞こえないので小池さんの人格と器が小さく見えるので止めましょう。

東京都は金満都市であります。そして勝手にお金も人も流入してくるため、入ってくることを当然としています。しかしながら、少子高齢化社会と地方活性化が国全体で大きく課題となる中、東京都だけが独り勝ちする構図は必ずしも正しいとは思いません。

オリンピックは開発途上にある国の社会インフラ整備の促進という重要な役目を持っています。今回の東京の開催はその点についての充足度はほとんどなかったわけでむしろ、大会開催コストを節約できるということを前面に出した真逆のロジックがそこにありました。

その中で開催費用負担において近隣他県(埼玉、千葉、神奈川)との負担額で大きく揉めたことはご記憶の方も多いでしょう。要するに小池都知事はナローマインド(狭量)なところがあるように見えるのです。自己利益の極大化ばかりが目立ってしまっているのです。それゆえに今回の札幌の話についても怨嗟しか出てこなくなっています。

私の10月1日付ブログでは望ましかったオリンピック開催時期の見直しと題して安全で選手ファーストのオリンピック開催があるべきということを主張しました。それはドーハの世界陸上の悲惨ともいえる状態を見て抜本的見直しが必要なのだろうと改めて考えたからです。IOCのトーマスバッハ会長も同じことを考えたのでしょう。そして仮にオリンピックで選手や観客に暑さが原因で何らかの大きな事故が生じた場合、その責任問題は今後のIOCの運営そのものに大きな影響すら与えるだろうことは容易に察することができるでしょう。

となれば東京都としてはここはむしろ喜んでマラソンと競歩の札幌開催を支援すべきです。台東区が「おもてなしのために何年もかけて準備してきたのに」と嘆いているようですが、浅草、雷門はオリンピックがあってもなくてもいつでも観光客で満杯であり、何の影響もありません。

今、開催されているラグビーは日本全国、北海道から九州まで12の会場で行われています。だからこそ、相乗効果もあるし、地方在住の多くの方が楽しんでもらえる機会があるのです。一方のオリンピックはほとんどが東京地区であり、開催期間中はむしろ経済は沈静化します。理由は期間中は海外旅行客が日本を敬遠する傾向が出る上に人が皆、東京に集中してしまうのです。だったらマラソン/競歩をcarve out ((大きいところから切り取ること)することは本来のオリンピックの目的からしても正解ではないでしょうか?

むしろ私としてはここから東京と札幌の連携を通じた様々なビジネスや交流を生み出せると考えています。また、北海道にどうやって移動するか、その手段は飛行機、新幹線、フェリーだけではなく、安価なバスを考える人は多いのです。どうやって北海道までバスで行くか、それならば沿道の経済も潤うことが可能かもしれません。いくらでも経済効果は作り出せるのです。小池都知事にとってはこれはチャンスにもなりやしないでしょうか?「さすが、小池さん、次も頼むよ」と言われるような大都知事の器量を見せてもらいたいものです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

どう見る、好調な株式市場4

日経平均が22472円と年初来高値を更新しました。チャート的には10月10日の安値から昨日まで1200円ほど一気に上げたわけですが、その主因は米中通商問題が一部でも解決に向かったことが後押しし、円安も手伝い、我慢していたものが吐き出されている感じに見えます。

今後の予想についても専門家は強気の声が大きく、目先23500円、いや、24000円だという声も出てきています。チャートだけ見ていると上に向かう公算は強く、仮に24000円を抜けてくるとその上は26000円という途方もない見方もあるのですが、果たして今回の株価上昇とその「本気度」はどの程度なのか、考えてみたいと思います。

まず、消費税が10%に上がった10月のこの時期に株価が高値を更新したという事実に着目しています。いつもであれば反動で消費税恐怖症で縮み上がっていたはずですが、今回はすんなりいったと思います。これは以前指摘したように2%上がったけれどこれは2%bp(ベーシスポイント)であって消費税だけの上げ率を見ると1.85%なのです。8%に上がった時が2.9%の上昇だったこと、さらに今回は軽減税率にポイントなどの大盤振る舞いがあったため、実質的には影響は軽微で、むしろ一部の層の心理的抵抗感が強かったのだろうと考えています。

次に国内景気ですが、台風による影響はむしろ建設業などの景気を引き上げる結果になるとみています。保険業界にとっては5000億円から1兆円とも言われる保険金払いが発生しますが、むしろ、それが民需につながると考えれば経済だけを考えればプラスになります。これはアメリカでハリケーンが来たときなどはタイムラグを経て消費がぐっと伸びるのと同様です。

ラグビー景気もあるでしょう。訪日外国人は1-8月で2200万人強で韓国、香港の落ち込みがあるにせよ、記録を更新できるペースになっています。個人的にはこのままオリンピック景気につなげられるとみています。また懸念されるオリンピック後ですが、法人などでオリンピック明けを待っている待機投資があるため、懸念されるほど落ち込むとは考えていません。

では世界はどうか、ですが、アメリカは以前から指摘しているように11年目の景気拡大期に入っていますが、大統領選が1年後に迫る中で景気対策など有権者に気持ちの良い対策をトランプ政権が打ち出すはずで(ウォーレン候補が理想と考える「破壊経済」との好対照になるはずです。)これを素直に受け止める可能性はあります。アメリカの金利も引き続き下がるとみられ、株式市場にはプラス、円ドルにはマイナスの要因となります。

外交については、米中関係は一進一退、北朝鮮は進まず、中東は混とん、トルコは言うことを聞かず、というあらかたの想定をしています。一方、ここにきて英国のEU離脱交渉に進展が見られるとのことでひょっとするとうまい離脱が行われる可能性が見えてきました。これが出来れば明るいニュースになります。

一方、悪いニュースとしては欧州の景気観がいまいちです。特にドイツの7-9月GDPは注目です。中国に引っ張られている影響も大きいでしょう。IMFの新しいチーフエコノミスト、ゴピナート氏が世界経済は90%の国・地域で景気が減速しており、貿易戦争などの地政学リスクが深刻になれば、世界景気は不況に近づく」とネガティブコメントを発していますがややセンチな感じに見えます。

個人的には2020年にかけて持ちこたえらえるファンダメンタルズは作れるとみています。これは組み合わせ問題で一番キーになるのが新興国に資金が回るためにアメリカが利下げを継続する姿勢がある点を考えています。次いでトランプ大統領は中国と通商問題を来年にかけてどこかで更に詰めるとみています。これは留保していた投資を促進させますのでプラスです。つまり心理上の問題の解決です。

このあたりを考えると日本の株式市場は基本的にはプラスだと考えています。もちろん、どこでどんな事件が起きるかわかりませんのであくまでも現状の経済状況だけを見ての判断です。考えてみてください。オリンピックが来るんですよ。マインドはプラスになるでしょう。あえて下を向く必要はないと個人的には思います。

明るい未来を期待しましょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

エリザベスウォーレン氏の大統領の目4

アメリカ大統領選挙が1年ちょっとと迫ってきた中で民主党候補者の動きに注目が集まります。大統領選出馬表明者が20名近くいる中、現時点ではトップ3名にスポットライトが当たります。ジョーバイデン、バーニーサンダース、そしてエリザベスウォーレンであります。今日は民主党から大統領を出す目はあるのか、ウォーレン氏の可能性はあるのか考えてみたいと思います。

アメリカは二大政党で中道左派の民主党と中道右派の共和党がつばぜり合いをします。大統領も概ねそれぞれの党から交互に出てくることが多く、戦後だけ見れば民主から6人、共和から7人となります。これを少し乱暴に分類すれば戦後直後は民主、50年代は共和、ベトナム戦争の60年代は民主、70年代はおおむね共和で後半に民主、80年代は共和で90年代は民主、2000年代以降は五分五分の戦いとなっています。

基本的に経済動向とリンクしているともいえ、概ねアメリカ経済が好調な時は共和から、世界景気や世の中の不和(含むベトナム戦争)の時は民主が優勢になりやすい傾向があります。(あるいは共和が世界経済を盛り立てるという表現もできると思います。)それでも二大政党が拮抗した状態であるのは現在ですら上院、下院の議席がねじれ状態にある点でもお分かりいただけると思います。

よって次期大統領選の予想にはまず、今後1年間の対外環境を概観する必要があります。アメリカの景気は既に景気拡大期が11年目となり「出来すぎ」の状態になっています。通常の経済学ではなかなか説明しにくいのですが、景気の振幅が以前ほどでなく成熟した国家故のなだらかな景気になっていると考えるべきなのでしょう。日本も同様です。

とすればこの先1年、アメリカが景気を大きく崩す要因は国内に求めるのは難しく、対外的要因や戦争、天変地異という予想不能な事態が発生すること以外にありません。ではトランプ大統領は戦争が好きか、といえばNOです。彼はビジネスマンであり、ディールを好むゲーマーであり、戦争を好む男ではない点がブッシュ父子との大きな違いです。

ここから類推すれば社会環境は共和党に利することになります。

では民主党の3候補です。まず、サンダース氏ですが、個人的には可能性はほとんどないと考えています。理由は彼の主義主張ではなく年齢と健康状態です。現在78歳、80歳代の大統領をアメリカが求めるのか、という点と最近、動脈閉鎖の治療を受けるため選挙活動を一時休んでいたこともあり、大統領の激務をこなすという点では現実的ではないとみています。

次にバイデン氏ですが、ウクライナ問題でトランプ氏弾劾という報道もありますがトランプ氏が弾劾されることは新事実がない限り100%あり得ません。むしろ、バイデンの息子がウクライナのみならず、中国企業の取締役を務め高額の報酬を得ていたことも明るみになっておりバイデン氏が民主党の支持層にはふさわしくない汚点となっています。

こうなると前回ガラスの天井を破れなかったクリントン氏の雪辱をウォーレン氏に託す可能性は大いにあるでしょう。ではウォーレン氏が本当にふさわしいでしょうか?最大のネックは彼女が大学の教授というキャリアであることです。しかもハーバードロースクールであります。

弁護士と学者ほど融通が利かない人はいないと言われます。自身の信条が極めて明白な自己論理の中で完結しているためであります。トランプ氏がディール巧者であるとすればウォーレン氏はどうやって自身に落としどころを求めていくのかと考えるとずばり理想主義者ウォーレン大統領の世界ではアメリカは何もできなくなることが想定できるのではないでしょうか?

しかも彼女の公約はとてつもないものばかりです。ハイテク企業分割、国民皆保険、シェール採掘禁止、最低賃金2倍、富裕者向け課税引き上げ…と世論で大きな議論を巻き起こすものばかりであります。むしろ、アメリカ国民に問いたいのは「今日の生活と明日の生活がすっかり変わってよいのかね」ということであります。大半の人はNOと答えるでしょう。なぜなら今の景気は悪くないし、トランプ氏は嫌いでもトランプ氏はこのところ外交問題が主体になっているのであまり気にされなくなっているからです。

二大政党が真逆の政策を打ち立てる時代は私から見ると時代錯誤のような気がします。ウォーレン氏がもっとトランプ政策の穴を埋めるような主義主張、つまり、より中道なポジションを取れば彼女が当選する可能性は出てきます。しかし、それでは今まで彼女を支持してきた人たちには大いなる失望でしょう。

アメリカの二大政党のそれぞれの主張は国民の深層心理に対して理想論に突っ走るところが大きく、これが離反する人を増殖し、無党派が増えることになります。政治家は国民から遊離してはいけないのですが、ここがどうも抑えられてないように感じます。純粋にアメリカを幸せにできるのか、統治できるのという観点からするとウォーレン氏の目は今のままでは無理ではないかと感じます。

では今日はこのぐらいで。

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シェアオフィスは働き方を変えれるのか?4

仕事は会社でするもの、というのが一般社会の常識でした。ところが在宅勤務という言葉が90年代後半から世間に浸透してきます。インターネットの活用で業種によってはどこにいても仕事ができる環境が出来つつあること、もう一つは東日本大震災を機に帰宅難民が生まれたこと、更には女性の社会進出の促進を通じて職住接近が求められたことなどがあります。

現在ではウェブ関係の仕事の人は世界中どこにいても仕事ができます。いわゆる「ノマド族」と称される方々でそれこそ居住地を構えず、いろいろな国を転々として自由な生き方をされている方もいます。

一方、私は様々な部門の仕事があり、その中には遠隔地の事業もあります。それがほとんどコンピューター一つあれば概ね処理できるのはクラウドという便利なものがあるからでしょう。そのため、私は行く先々にパソコンを一つずつ置いてあり、いちいちパソコンを持ち歩くことすら止めてしまいました。(メーラーもウェブベースですからどこでも最新の内容が見られます。)つまり、管理的な仕事は原則どこででもできるのです。

さて、お題のシェアオフィスは働き方改革の一環であります。例えば都心にオフィスがある会社の従業員の多くは通勤に1時間以上かけて満員電車に揺られるわけですから、一日24時間のうち2-3時間を通勤に費やしています。これは一日の10%前後の時間なのです。1日に使える時間が1割増えたらうれしいでしょう。これを提供するのが私の考えるシェアオフィスです。つまり、企業の分室的作業場を作るという発想です。

このブログで何度もシェアオフィスのことは書かせていただいています。その中で現在のシェアオフィスの在り方、特にコーワーキングスペースについては疑問があるのです。それは会社の秘匿事項が見られる可能性がある点です。隣にいる人はあなたのライバルかもしれない、と考えれば企業はコーワーキングスペースでの作業には難色を示すでしょう。

ならば5人なり10人用の部屋を会社として借り、そこを利用するのは同じ企業の人だけという使い方の方が理にかなっていると思うのです。例えばウィワークのガラス張りの部屋は様々なサイズが用意されています。それを一つの会社が全部借りるのです。となるとその社員が本社に来た時、専用の机があてがわれるのは無駄なスペースになるので、本社内にも社員用コーワーキングスペースを設定し、本社の事務所スペースを節約することが可能になります。これは賃料が高い都心の物件に対して衛星都市(千葉、大宮、八王子、横浜など)の方が安くなりますのでコスト節約のメリットも取れるのではないでしょうか?

そのウィワーク、「ソフトバンクの追加出資で経営権取得も」と報じられています。孫氏も同社への初期投資で痛手を負っています。私は今のウィワークの顧客層では投資損の上塗りになるとみています。入居している個人、ないし会社のステータスが弱々しく、成長につながらないのです。起業者が成功するのは数年スパンで見ればせいぜい10人に1人。ならばウィワークの10人のうち9人の顧客は脱落することになり、それだけ新規顧客を探さねばならないのです。ところがこの業界も競争が激しいうえにサービス競争が激化しています。そして働き方をファッションと思っている人ほど点々と移動するため、ウィワークにとってメリットが乏しいのです。

ところでシェアハウスはどうなのか、といえば居住スタイルとして市民権は得ていますが明らかに昔のドラマに影響された時代とは変わっており、もっと実質的になっています。キッチンで一緒に食事を作るとか皆で映画観賞会なんてそんな絵に描いたようなことをしているところはもはやマイナーでしょう。

ニュービジネスが創生された時、世間は興奮と歓喜の中、それを受け入れるものの必ず顧客は剥離していくと同時にビジネスの提供側も居心地の良い落としどころを探し、形を変えていきます。その点でシェアハウスは成熟とは言わないまでも落ち着いています。一方でシェアオフィスはまだ使い方が明白になっていない中でもしもソフトバンクがウィワークの経営権を取得するならどんな人がどう入居すれば自律的拡大ができるのか、マーケティングをもう一度考えるべきでしょう。共有部の拡充感だけで顧客が騙されるステージは過ぎたと私は感じています。新たな需要を作り出せるのか、これがソフトバンクにリードできるか、ではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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なぜ東アジア情勢は不安定なのか?4

日経によると香港市民のうち「42%が移住を考えている」とし、6-8月に香港からシンガポールに移動した資金が4300億円相当も動いたと報じられています。

香港の想定以上に長引く民主派の抵抗に習近平氏も手を焼いていることでしょう。一国二制度がどうやっても機能しないのであれば筋論からすれば香港は独立国家になるべきなのですが、事はそう簡単には展開しません。

同様の問題を抱える台湾。一応、中国本土からの直接的関与からは距離がありますが、台湾と国交関係を結ぶ国は蔡英文氏が政権を握ってから7つ減って現在15カ国。その大半は小国でありますが、中国の包囲網がじわっと効いてきているのも事実です。

台湾はかつて危うく中国本土から「接収」される危機があったのですが、それを逃れたことがあります。それは朝鮮戦争の時でその頃中国は台湾を抑え込む準備をしていたのですが、中国が朝鮮戦争に参加することになり、兵力を確保できず、諦めたのであります。

一方、朝鮮半島に目を向ければこれは動乱の歴史と言ってもよいと思います。半島内の抗争のみならず、歴史的には半島に対して北の勢力(モンゴル系)と中華勢力(漢民族系)が常にあり、更に日本が時々それに加わるというのが大方の歴史でありました。半島自体が、近代になっても自立というよりどこかの国に大きな影響を受け続ける形がずっと続いています。

北朝鮮は本来であれば金日成との関係から旧ソ連派でありました。同じ共産党でも中国共産党(延安派)ではなくスターリンのソ連であります。が、スターリンが死去し朝鮮戦争が休戦し、ソ連が崩壊する歴史の中で、より自主性を強めるとともに「失うものがない」強みが逆にあらゆる脅しに大国ができない対抗手段を示すのが特徴でしょう。

例えばアメリカが北朝鮮に負けた事案としてプエブロ号事件というのがあります。1968年にアメリカの情報収集艦プエブロ号が遊弋(ゆうよく)中に領海侵犯という理由で北朝鮮は攻撃、収集艦は拿捕されます。アメリカは空母「エンタープライズ」を近海に派遣し威圧を行いますが、北朝鮮は引かず、結局、アメリカは謝罪、プエブロ号は今でも北朝鮮で反米のプロパガンダとして一般公開されています。これはアメリカが大国過ぎたが故、という見方もできるのです。

このメンタリティは今でも続き、金正恩委員長がミサイルなどを飛ばすのはテロリストが「ディールしたいならこっち向け」と言っているのと同じでそれに乗るトランプ大統領には期待感はあれど成果が出るとは思えないのであります。

ただ、歴史を辿るといつまでもその微妙なバランスは維持できるものではなく、均衡が破れる時は来るものです。それがすぐに来るのか、何十年後なのかはわかりません。一つ言えることは朝鮮半島は不安定であるということです。

その不安定感を作り出したのは私から見ると中国がその長い歴史の中で闘争が多く、なかなか自立できなかった弱さにも原因があるとみています。香港、台湾に限らず中国の西部の民族問題をみると結局大国と称しながらも中国は歴史と裏腹に若い国であり、力による制圧が主であり、地域の安定を伴う質的向上には程遠いのだろうと感じます。

その点、日本は歴史的にもスタンスが明白で世界が地球規模に変質化する入り口となる幕末明治維新の時、日本がなすべきこと、アジアがどうあるべきかを主導できる唯一のアジアの国であったのは特筆すべき点であります。日本が基本的には占領されたことがなく、なすべきことを武断主義の中に文治主義をもって治めたことは否定できないのかと思っています。武断、文治とは江戸時代の統治主義の比較論でありますが、それは日本の近代の歴史に大きく影響を残したと言えるのではないでしょうか?

大陸を中心とした東アジアの混沌はまだまだ続くのでしょう。その中で日本の役目とは中国、アメリカ、ロシアという覇権第一義のような国とは一線を画した地域の安定と平和にどう貢献できるのか、ここにかかってくるのだろうと考えています。

では今日はこのぐらいで。

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台風一過で考える損害保険4

台風が爪痕を残して過ぎ去りました。今回も各地で被害をもたらしたわけですが、その後の始末で出番となるのが損害保険です。その損害保険、このところの自然災害で保険料は上がる一方となり、今年の10月以降、保険料は一斉に見直され、6-7%上昇するのですが、この上昇は保険会社が使用する計算書によると建物構造、使用目的、場所で6-7%では収まらないばらつきが出ています。更に21年にも値上げすることが発表されており、いつの間にか損害保険料がとんでもない金額になっていた、ということになるのでしょう。

実は私も日本の不動産の火災保険を9月30日付で更新したのですが、約15%上がりました。私の場合5年契約をしているため、上り幅が大きくなるのはやむを得ないところでありますが、あと1日違っているともっと上がっていたことになります。

さて、前回の台風で千葉県のゴルフ練習場の鉄塔が倒れて住宅に被害がでていますが、いまだ鉄塔は処置されておらず、問題は解決していません。想像ですが、保険がなかったのだろうと思います。同ゴルフ場の鉄塔は以前から劣化していた為、強化策を行うよう県から5年前に指導受けていたとあります。仮にそうであればその賠償責任保険が買えなかったのではないかと思うのです。

もう一つは単純に損害保険だけの規定に照らし合わせると日本の場合、自分の家の保険はあるけれどそれが他人に影響を与えても何ら責任がないという特殊な規定があります。火事の場合によく言われるケース失火責任法であります。これはもともと日本の住宅は紙と木でできていて「江戸の大火」でも知られるように火事など自然災害は当たり前だった背景から失火でも他人の家の被害は原則面倒見なくてもよいことになっています。

そこに加わるのが自然災害。この言葉があると保険会社は保険契約者には保険の支払いを行いますが、それ以外の賠償は一切行いません。ご記憶にあるでしょう、新潟県糸魚川の大火。中華料理屋のオヤジが鍋に火をつけたままちょっと席を外している間に144軒燃えた事件ですが、あれも大風の中での火事ということで「自然災害」となり出火元の賠償はなく被害者が自分の保険を使うことになったと理解しています。(本人はどうなったのか知りません。)

では千葉のゴルフ場の隣家で鉄塔が倒れてつぶされた家はつぶされ損だったのか、といえば「そうです」としか言いようがないのです。ただ訴訟することは可能かと思います。必要な安全対策を取らなかったことによる人災であったと判断されればゴルフ練習場の土地を競売してその代金で保障させることは技術的には可能ですが、大変時間がかかるし、多分、被害家庭が加入している保険会社の協力が必要でしょう。

今回の台風では川の氾濫が各地で相次いだわけですが、これに対抗できる防御策はないのです。私がコンパクトシティを主張するのはそこにもあるのです。特に地方の場合、インフラを含めた甚大な被害が出やすく、住宅も古い木造であることが大半です。それを自分の土地に住む権利があるということでそれを許すのか、ある程度国家が規制するのか、そろそろ考え時だと思うのです。

人気テレビ番組「ぽつんと一軒家」は何度見てもおかしいと思うのです。なんでそんな辺鄙なところに住むことを許すのか、生命の危険があった時誰がそれを面倒見るのか、何でも自由ではないと思っています。警察消防自衛隊のサービスは無料だと考えているところに疑問を感じます。個人負担はないけれど国民の税金がベースのそれらサービスに個人の事情で労力を費やすのは何らかの形で考える時期に来たのだろうと思います。

保険料が上がり始めて多くの家庭でどうにかならないのかと感じた時、あらゆる災害に対する基準が合わなくなってきてると思っていただいて過言ではないでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

日本の方は今日土曜日、家にこもっている方が多いのではないかと思います。とにかく大事にならなければよいと思っています。台風の上陸地が一昔前の九州、四国から徐々に東に移ってきているように感じます。温暖化のせいもあるのでしょうか?古い木造住宅のリスクをどう克服するか、コンパクトシティの発想も再び持ち上がりそうです。保険会社の損害保険の料率見直しも大きなインパクトになってくるかもしれません。

では今週のつぶやきです。

政治ショーに踊らされる株式市場
金曜日のNYの株価は暴騰しています。訪米中の劉鶴副首相がトランプ大統領と会談したのが午後2時45分からでしたからその会談内容が公表されるのが株式市場がクローズする4時以降になるよう考慮したのでしょうか?その時、市場の予想通り部分合意となりました。

なぜこの時期に部分合意なのかといえばトランプ大統領としては来年の大統領選に向けた成果が必要です。特に農産物の輸出が滞っていることを踏まえやや急いだ感がある日米貿易協定は7日に署名され、2020年1月1日に発効します。これもアメリカ側の主眼は農家対策だったわけで今回の中国との会談も当然ながらそこにフォーカスすることになります。11月にチリでAPECがあり、そこでトランプ大統領と習近平国家主席が合意する算段かもしれません。

アメリカはこれでよいとしても最近話題に上がらなくなった英国のEU離脱に関して来週あたりから再度、注目されることになると思います。ジョンソン首相が離脱強行突破するのでしょうか?またカナダは10月21日に総選挙でこちらも現与党の自由党と野党保守党がつばぜり合いの戦いをしています。トルドー首相の不祥事が続いたこともあり、本来であれば自由党は圧倒的不利なはずなのですが、保守党がいかにも弱く行方が見えない戦いとなっています。話題には尽きないようです。

ノーベル平和賞と文学賞
吉野教授の受賞に沸く日本ですが、それとは別に村上春樹氏がそろそろ文学賞を受賞するのかという点と平和賞でグレタ トゥーンベリさんが受賞するのか、この2点に注目が集まっていました。特に文学賞については昨年発表がなかったため、2人の受賞枠があり、当然、受賞する確率は2倍あったわけです。それでも村上氏の受賞はありませんでした。

なぜ村上氏は受賞できないのでしょうか?私も彼の作品はずいぶん読みましたが、彼の作品を好きな人とそうではない人が分れてしまうところがネックなのかもしれません。村上文学と言われる独特の世界の描写が世界を圧倒するほどではないのかもしれません。

もう一人、グレタさんですが、正直、受賞にならなくてほっとしています。理由は簡単です。確かに彼女は若者に影響を与えた高校生です。しかし、私から見れば平和賞受賞に値する活動というより、彼女は運動家であります。運動家とは主張を押し通す活動をすることであり、平和賞は落としどころを見つけられた人が貰う賞だと考えています。

激辛カレー事件
おぞましいの一言です。何ですか、この事件?この報に接した時、先生が生徒に激辛カレーを食べさせている体罰の話かと思ったら先生同士ですか?それも羽交い絞めして女教師が口に突っ込むなんて不良の集まりが河川敷でいじめをしているレベルでしょう。これが学校内の先生同士で行われていたのです。

加害者は当然ながら懲戒免職で二度と教壇に立たせてはいけません。それと同時に校長がなぜ事前に対策を取らなかったのかですが、事なかれ主義だったのでしょうか?それとも加害者軍団があまりにも暴徒化して手に負えない状態だったのでしょうか?

先生になる人はもっと志が高い人であったと信じていました。公立の学校の先生のレベルはこんなもの、というイメージを全国に植え付けてしまいました。「うちの子は私立」という流れが促されるとすれば公立と私立の二極化が生む子供たちの差別意識の温床にすらなりかねません。

後記
スポーツが盛り上がりそうです。ラグビーは13日、それ以外にバレー男子が大活躍中ですし、プロ野球は巨人が久しぶりに好調のようです。かつて巨人が強ければ景気が良いと言われたことがあります。巨人の近年の不振ぶりから原監督の采配が光る今年の行方に景気具合も上昇するでしょうか?とにかく、スポーツで盛り上がることはマインドを前向きにします。台風なんて吹き飛ばしてもらいたいものです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

WeWorkにみる不動産市場の秋風4

北米は下がったと言えども高い不動産価格を維持してきました。その理由の一つは低い金利を背景に巨額の資金の調達が可能だったからでしょう。過去形にしたのは明らかに不動産向け資金調達マーケットは変わってきているように感じます。

私も所属する不動産開発事業者向けに特化した融資のシンジケート団。持ち込まれる案件に対して自分が相乗りして融資団に入るか目論見書から判断します。このところ、案件が増えているのですが、私は全部スキップさせてもらっています。理由は裏腹なのですが、利率が高すぎるのです。概ね年利が10-12%といった数字が提示されています。これは銀行が不動産開発の初期では融資をしないため、土地を取得し、許認可を取り、着工前販売を行い、ある程度の成果が出て銀行が融資を付けるまでをつなぐブリッジファイナンスが必要でこの手の資金はこのような特殊なシンジケートローンから調達します。私はこのリスクが大きいと判断しているのです。

年利10%以上の金利を払うことを続けられるのは物理的に3-4年であることは不動産専門家でなくても明らかです。私もかつて一部資金を12%で借りたことがありますが、借入期間は3年がマックスと言い聞かせ、必死でした。幸い2年で完済できました。

バンクーバーの街中にはすでに開発が止まっている集合住宅物件が出ています。建築途中で現場が放置されているところもあります。新規開発案件は山のようにありますが、目先、実際に動くのは数えるほどしかないとみており、むしろ集合住宅市場には需給の悪化を防ぐ良好な傾向なのかもしれません。

ところが商業不動産となるとこれは全く別の生き物であります。なぜオフィスビルが林立するのか考えたことがありますか?私にはさっぱりわからないのです。28年前にバンクーバーに来た時からずっと不思議に思っていることは会社にとってオフィス賃料は何も生み出さない固定費のようなものだと。会計士や弁護士事務所に行くと一等地の高級ビルに入居し、広々とした受付、品の良い受付嬢が恭しく対応することに何ら価値観を感じることはありませんでした。

事実、IT化が進む中で人は事務職はバッサリ切られ、必要とされる事務所スペースは減っているわけでそれ以上に事務所ビルが必要だとすれば経済全体が伸びていて企業数が増えているなどの理由があるはずです。アジアの都市ならともかく、北米が果たしてそうなのか、疑問なのです。

ところがその疑問を埋めてくれたのがシェアオフィスの会社であります。英国育ちのリージャスが先鞭をつけ、WeWorkが猛烈な勢いで後追いしているのです。いや、もうすでに抜き去っているでしょう。リージャスもWeWorkもシェアオフィスにいくつかのタイプがあります。私どもの会社はいわゆる中が見えない普通の個室タイプに入居しています。それ以外にWeWorkなどではガラス張りの個室、あるいはテーブル一つ借りるのもあるし、場所をアサインされないコーワーキングスペースもあります。

北米主要都市ではこのシェアオフィス需要が席巻しオフィスビルの空きフロアをごっそり埋めてくれているのですが、私から言わせれば「流行以外の何物でもない」とみています。つまり、以前も指摘しましたが、このビジネスモデルは消えませんが、コアの需要はもっと浅くて今より2-3割減るべきと見ています。

先日打ち合わせで行ったあるWeWorkのオフィス。私ですら衝撃でした。ちょっと宣伝風に表現すると「ガラス張りだから居眠りしちゃだめだぞ。ファッションに気を遣い、格好よく仕事をしようか?ディバイスは最新のものかな?紙の書類は環境にもよくないから全てコンピューターのクラウドの中さ。帰宅の際には机の上には何も置かないで貴重品は必ず持ち帰ろう。我々は一切責任を負わない。スマホトークは他の皆さんに迷惑になるから専用に作られた電話ボックスの中で話そうか。共有部分はシェアオフィスの売りどころ。ライバルには負けない拡充感でコーヒーやリフレッシュメントだけではなく、月替わりの人気クラフトビールのサーバーはだってあるぞ。これ無料で飲めるのだ。これで机一つ借りて月600ドル(5万円)は安いと思わないか!」。私は孫正義さんに読んでもらいたいです。

そこにいる人はほとんどが20-30代と思しき若者。ほとんどが一人仕事。つまり、自営業であります。コーポレーション(会社)じゃないのです。一人仕事でどんな生産性があるのでしょうか?ネットを介したサービス業が大半でしょう。なぜ、会社に入らない、といえば北米ですら企業マインドの中に自分を溶け込ませることが難しくなった若者たち、ということかと思います。

フィナンシャルタイムズにはNYでのWeWorkブームは去りつつあるとあります。WeWorkで奮闘する一人起業家たちはGAFAの波を受けた派生事業に大挙して向かい、レッドオーシャン化した市場でファッション感覚で仕事をするのです。先日、私のブログでWeWorkは金融緩和マネーのバブルの申し子的になりやしないか的なことを書きました。個人的にはその思いをより強くしています。事務所ビルの所有者達にはWeWorkにはもうスペースを貸さないという風が吹き始めています。

不動産市場に吹く秋風はちょっと冷たいようです。

では今日はこのぐらいで。

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ノーベル賞が取れる日本の強みと課題4

旭化成の名誉フェローで名城大学教授の吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞しました。日本人としては27人目の受賞になります。うれしい話です。

ノーベル賞の受賞者を国別でみるとアメリカ、英国が圧倒し、あと日本を上回るのはドイツ、フランス、スウェーデンしかありません。ノーベル賞が1901年から始まり、日本人で初めて受賞したのが1949年の湯川秀樹氏(当時42歳)ですがこれにはたしか政治的配慮があったと記憶しています。その後、60年代、70年代、80年代に2人ずつ、90年代に1人だったのが2000年代から急増しています。年齢的な考察をすれば戦後、研究開発をする体制が整い、日本人の得手とする発明や改善を通じて爆発的な成果を上げ、その成果が評価されてきたとも言えます。

今回の吉野教授の受賞も素人目には改革とひらめきだったように見受けられます。もともと同氏はポリアセチレンの専門家でそれを使って電池ができないかと思っていたところに特殊な炭素繊維を使うとうまくいくと気が付き、リチウムイオン電池が生まれたということかと思います。今や、世界中の人がスマホやパソコンのバッテリーから電気自動車まで使うリチウムイオンが同氏の基礎研究で生まれたと考えれば我々日本人は誇り高いものを感じます。

また同氏関連の記事に「壁をありがたく思え」とありました。我々日本人の特性の一つとして粘り強さがあると思います。特に研究分野などでは一進一退の日々が続き、そのゴールが見えにくい中、コツコツと積み上げて壁を何枚も乗り越えていくのです。大変な忍耐力を要する作業だと思いますが、これを家族を含め皆で支え合っていったケースが多かったと思います。今までノーベル賞を受賞されたケースを見ていると奥様の支えがあってこその受賞だったな、と思うことがしばしばありました。今回の吉野教授の奥様もきっと献身的に支えられたのでしょう。

以前から言われていましたが日本は今しばらくノーベル賞候補者が続き、受賞者は増えるのではないかと見られています。しかし、その後がどうなるのか、心配されています。日本人のメンタリティはそう変わらないのですが、研究環境は大きく変化しつつあります。今の40-50代の方々の研究成果が賞となって評価される20-30年後も果たしてノーベル賞がコンスタントに取れるのでしょうか?

例えば欧米の研究施設には巨額の資金があります。多くは卒業生や企業からの寄付などで支えられています。また全体的にややドライで短視的なものの見方が増えてきているような気もします。今すぐの成果や結果を求める体質です。結果が出なければいつまでも研究費は出せないよ、という割り切りもあるかもしれません。また基礎研究分野は地味な分野でありますが、世の中の生活基盤が激変する中で新たな夢を追う気持ちを持ち続けるのはたやすいものではありません。

ところで日本が得意とする特定の専門分野の深堀の成果をうまく利用し展開するという意味では我々はやや不得手なのかな、と感じます。せっかくの研究成果をなぜ、世のため、人のためにビジネスに落とし込むのが上手ではないのか、この辺りが日本の企業のマインドに変化を求めたいところです。

いみじくも吉野教授は教え子たちには考える授業を施してきたそうです。受け身ではなく、どうしたら解決できるか、自分で考えるのです。日本の多くの企業はマニュアル文化となっており、社員にものを考えさせず、すべての対応はマニュアルに沿った形で行われます。コンプライアンスなどの理由によりそれはそれで重要なのですが、思考能力を求めない今の企業体質には大きな疑問が残ります。なぜ、こうなのですか、と聞けば「そう決まっているから」としか答えが返ってこない会社とやり取りしていると世界の中でも有数のノーベル賞受賞国となりつつある日本の表と裏という感じすらします。

我々はノーベル賞の受賞を喜ぶだけではなく、その背景とあるべき姿を自分たちの行動規範と結びつけて考えるべきではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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焦る企業、次の一手が見つからない!4

日本に滞在していた時、ある輸入自動車販売店の幹部と話をしていました。輸入自動車の販売が芳しくないというのです。先日もこのブログで書きましたが自動車販売の先行きは厳しく、アウディの社長が2020年も経営が厳しくなるとフランクフルトの自動車ショーで発言していました。アウディが現行モデルでTTの生産を止めるとしましたが同様にトヨタも車種の絞り込みを行っています。

そうなれば縮小均衡になってしまいますから、何か違うビジネスをと考えるわけです。くだんの自動車販売の方も次の一手を探して試行錯誤しているけれど満足できるものがないというわけです。皆、同じことを考えています。そして「これは」というものがあれば飛びつくもののほかの事業者も一斉に参入するためすぐにレッドオーシャン化してしまいます。

ヤフーがZOZOを買収しました。何のため、といえばヤフーが生き残るためです。楽天が携帯電話事業に参画するのも生き残るためです。生き残るためには二つの方法に頼るしかないのです。一つは誰もまねできないブルーオーシャンを優雅に航行すること、もう一つは垂直、水平、あるいは全方向の囲い込みによるその分野の帝国を築くことのどちらかであります。

例えばまねできないビジネスは携帯電話事業や電力事業などがあります。これはインフラとして政府が参入への高い壁を築いているからです。不動産でもまねできない壁があります。銀座和光はいつも最高の立地であり、不動産のブランド化となっています。私が所有するバンクーバーのマリーナも誰もまねできません。新規のマリーナ開発が物理的にも環境的にも出来ず、仮にできても収支が見合うものにならないからです。

ヤフーはブルーオーシャンではなく、全方向囲い込み型を目指しています。実は日本にはブルーオーシャンを楽しんでいる企業は数多くあります。ただ、その多くは製造業で特定部品や製品が世界シェアの大半を握っているのですが、いかんせん地味なビジネスで一般消費者が知らないだけです。

一方、BtoC型のビジネスではブルーオーシャンは相当困難で多くの老舗日本企業がやっているように上から下まで全部支配することでビジネス規模を確保することになります。例えば建設業や自動車産業は協力会社(いわゆる下請けです)に資本関係があるなしにかかわらず抱き込み、優先して仕事を発注する傾向があります。それは企業グループをファミリー化することで利益を抱き込むとも言えます。いわゆる財閥系は言わずもがな、その典型です。

商社も次の一手を探すのに必死。そして挙句の果てに若手を立派な本社からシェアオフィスにはじき出し、チームだけの小さな事務所でもがきます。

ところでなぜおまえは次から次へと新しいビジネスを立ち上げるのだ、と言われます。私の答えは「そこにビジネスがあるから」であります。作曲家が新曲を作るようにいくらでも思いつくのであります。今、手持ちで新規事業が2本、あと候補リストに3−4つあります。どれも誰もやっていないアイディアです。

シェアオフィスがはやるはるか前、銀行の担当者に「潰れそうなカラオケ屋を紹介してほしい。そこをシェアオフィスにするから」と言ったのですが、もちろん、何も紹介してもらえませんでした。担当が入社2−3年目で私が何を言っているのか理解できなかったのかもしれません。無から有を生み出すとき、銀行は前例主義なので私など相手にもされないのです。

となれば自分の資金や絶対信用できる相手から出資してもらうしかありません。ただ、やみくもに「誰もやっていないから」で成功するものではありません。事業ベースに乗るのは1割もないでしょう。となれば初めから大きく手を広げないでそのビジネスモデルを自分の手のひらでコロコロできるよう育て、そこから一気に攻めるという二段階方式はリスク分散という点からも有効ではないかと思います。

ある商社の方に面白い案件がある、とご紹介したことがあります。私の専門とは無縁の業種でしたので自分でやろうとは思わなかったのです。事業規模が10億円程度でしたのでしばらくして、「小さすぎる」と断られました。これではだめなのです。これを足掛かりにして100億円のビジネスにすればよいのです。育てるとはそういうことなんですが、この本質を分かっている人が少なすぎるのが今日この頃です。

では今日はこのぐらいで。

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出生数90万人割れが示す恐怖4

2019年の出生者数が90万人を割るかもしれないと日経が一面で報じています。これは今年1-7月の出生者数約52万人をベースに年換算するとそんなことになる可能性が高いという推測記事ですが、出生者数が月ごとに大きくぶれるわけでもないのでその公算は高いのでしょう。

記事で気になったのは2点。1つは2017年に想定していた2019年の出生者数が92万人であったのにそれを2%強下回る状況になりそうだという点です。2年前の想定とこれほど違うというのは想定の前提が甘かったと言わざるを得ず、2年でたった2%かもしれませんが、10年後、30年後、50年後といった想定人口には極めて大きなばらつきとなり、大幅な下方修正を余儀なくさせられるかもしれません。

もう一つは出生適齢年数の女性の数です。現在の40代は団塊ジュニアということもあり、907万人いますが、30代は696万人、20代は578万人しかいないのです。母数の縮小は仮に出生率がどれだけ上がっても実数は上がらないことを示しています。これは将来人口という断面で見れば恐怖そのものであります。

なぜ、出生率が上がらないかについてはこのブログでも過去何度か取り上げています。社会が平和であること、教育費や住居の問題、女性の社会進出、子供への対応が数から質へ変化、家系の維持という価値観の欠如、多忙になったこと、宗教的背景、娯楽を含め一人でも楽しめる社会が実現したことなどいくつもの理由が重なっていると考えています。そして出生適齢期の人たちの認識が「子供はいても一人でいい」という意識を情報化社会の中で一種の常識観として植え付けられていることもあるのでしょう。

もっと極端な話、子育てが面倒くさいという単純な発想も多いはずです。最近は聞かなくなりましたが、パチンコ屋の駐車場に子供を放置して脱水症状になって亡くなったという話は単にパチンコが衰退し、スマホのゲームにとって代わっただけかもしれません。

昔はなぜ、子供が多かったか、といえば生活の中での楽しみが家族団らんだったからでしょう。午後7時には家族が揃って食卓を囲み、テレビを見ながらみんなで今日は何をした、という話をするという絵にかいたようなサザエさん的な昭和の家庭は社会の変化とともに消滅し、「個の生活」が主体となったからであります。

世界を見渡しても確かに出生率は下がっています。例えばアメリカは2018年に史上最低の1.7となったと報じられていますし、カナダも1.5程度ですので日本だけの問題ではなく先進国や都市化が進んだ地域での共通の問題であります。

個人的にはこの傾向は加速度はつけど改善することはあまり期待できないとみています。ただ、いくつか効果がありそうな手段としては家系の維持として相続税の撤廃を含む大緩和策はじわりと効果を出すとみています。なぜ働くのかという労働思想の転換や自身の老後の面倒を家庭内で解決する手段は価値観の変化をもたらすかもしれません。

もう一つは1歳程度から預けられる託児所の拡充やナニー制度の導入でしょうか?北米では当たり前なのですが、日本では自分の子供を他人に預けるのはあり得ない発想です。しかし、他人に預けることで躾を代行してくれるという見方もできるのではないでしょうか?フィリピンあたりのナニーさんは世界で幅を利かせています。

このブログは経済の断面から見ることが多いのですが、人口の縮小は当然ながら国家の経済力に直結します。ただ、いろいろな見方もあり、総GDPで見るのか、一人当たりGDPで見るのか、と考えれば人口の多い中国やインドにはもはや総GDPでは太刀打ちできないのですから国家の富の尺度を考え直すことも必要なのかもしれません。かつてブータンが国民幸福度GNHで世界一になったもののその後、すっかり消えてしまいました。幸せ尺度を一概に数値化するのは難しいとは思いますが、日本人が美しい日本を維持していこうと考えるように家庭も維持していこうと考えられる余力を持てるような社会の形成が出生率回復に最も効果があるのだろうと察しています。

では今日はこのぐらいで。

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人生第二起業4

アリババ創業者のジャック マー氏、ZOZOの前澤友作氏、サムスン電子の李在鎔(イジェヨン)副会長の3人の共通点は人生の仕切りラインを自分で決めたことでしょう。ジャックマー氏は9月10日にアリババの会長を退任、前澤友作氏は9月12日に創業であるZOZOの社長を退任、そしてサムスンの李副会長は副会長ポジションには残るものの取締役から近く退任する見通しとなりました。

それぞれの年齢はマー氏が55歳、前澤氏が43歳、そして李氏が51歳です。ある意味、一番脂が乗りきっているところでそれぞれの理由はあるにせよそれまでの絶対的ポジションから一歩退く決定をしています。

ジャックマー氏が一年ほど前に退任することを発表した際、ニューズウィークが「自分の評判を守ることかもしれない。会社が順調なうちに側近も社員も残して去れば、サクセスストーリーに傷が付かない。実際、中国のIT業界が逆風にさらされていることは、マーのような天才でなくても分かる」とあります。

ZOZOの前澤氏はご存知の通り公私について外野がとても騒がしくなると同時に業績が今一つ伸び悩んでいる問題がありました。そしてサムスンについては李氏自身が訴訟を抱えているうえ、サムスン電子の主業の一つであるスマホの売り上げが伸びず、中国での生産を止める決断も下しました。

つまり、3人ともそれぞれのサクセスストーリーとその後の凋落ないし守りの経営を余儀なくさせられていた点では共通するものがあります。そして、それにしがみつかず、若くして退任することは今後の起業家や会社経営のトレンドに大きな影響を及ぼすとみています。

それは早く辞めて人生第二起業をして経験に更に厚みをかけることです。それと同時に残った会社の再活性化を図るということもあります。仮にこの3人がそのまま会社にいてもそれなりの功績は残せるでしょう。しかし、今までのような爆発的な成功は難しいということは本人たちが一番わかっています。特にIT関係ではマー氏が自分の年齢ではもう無理と述べているように時代の移り変わりの激しさの中で50代になればとても対応できないことを行動で示したとも言えます。

前澤氏については既に新会社を設立し、何かやろうと企てているようです。マー氏は教育関係に戻ると言っています。李氏についてはまだサムスンにしばし残るのでしょうけれど今後の展開が注目されます。

50代になって会社の創業者として長期政権を維持することは非常に難しいと私自分が一番実感しています。そのため業容を自らがどんどん進んで変えていかないと業績や社内の緊張感が停滞してしまいます。私が次々に新しいことをやる意味は逆に既に安定化しているビジネスを誰かに任せてしまうという意味でもあり、同じ会社にいながら2年に一つぐらいのペースで起業し、形を変えることで新陳代謝を図っているともいえるのです。

もちろんこれは考え方の一つで会社によっては素晴らしい経営者が長期体制の中で企業価値を何倍にも増やしたり、10年、20年と連続で増収増益を記録する企業もあります。どちらが正しいとは断定できるものではありませんが、一つ言えることは上記3名が関与しているビジネスは消費者相手のビジネスであり、高いレベルのセンスと時代の変化の波をもろにかぶる点でしょう。ある意味、一番シビアな世界で戦ってきたともいえるのです。

人生第二起業という点ではブックオフの創業者で現在俺の株式会社(俺のイタリアンや俺のフレンチの会社)のオーナーである坂本孝さんが参考になるでしょう。氏がブックオフを辞めたのが67歳の時、そして「俺のシリーズ」を世に出したのが72歳の時です。坂本氏の場合はブックオフの前にすでに何度か起業して苦しい時期を経験しているという点においては人生何度起業したかわかりませんが、充実して厚みある人生を送られているのでしょう。

人生の楽しみ方として何か専門一本勝負するのも面白いのですが、円熟期に一旦立ち止まり、考え、そして新たに挑戦するというスタイルは今後の新たなる経営者の生き方として注目されるのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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勤め先と年金と老後問題4

10月4日の日経一面に「企業年金70歳まで加入」とあります。これを読んでぱっと何を意味するか、説明できる方は年金についてしっかり理解している方だと思います。

ご存知の通り、日本の年金は3階建て方式です。1階部分は国民年金で20-60歳が全員加入、2階部分は厚生年金でお勤めの方が加入、3階部分が企業年金と言われるものですが、一定年齢以上の方には厚生年金基金という言葉の方がなじみがあると思います。

厚生年金基金はバブル崩壊後、運用成績が悪化、解散するところが相次いだため、それに代わる3階部分として確定給付企業年金と確定拠出年金という二種類が出来ました。特に確定拠出年金は日本型401kとして知られていますが、この3階部分の加入者は1700万人強にとどまります。国民年金の6745万人、厚生年金の4430万人に比べて少ないという感じがすると思います。

こう見ると実はお勤めの方は個人事業主より老後の安定感という意味ではかなり楽な設計で更に一流企業で頑張った人はもっと楽になるという仕組みになってきています。というのは3階部分の企業年金は同じ会社に勤めていることが前提であり、子会社出向はダメなんです。その条件の中で今回、70歳までそれを延期するということは転籍せず、本体企業で70歳までずっといる場合ということになります。

これ、実態に即しているでしょうか?金融機関にお勤めの方あたりからはNOという声が聞こえてきそうです。

日本の年金の仕組みを見るとつくづく、真面目に(できれば同じところで)ずっと働き通すことで年金というご褒美を頂けるということかと思います。また、そのお勤め先はやはり、一流であればあるほど老後の生活はゆとりがある、とも言えそうです。ある意味、時代に逆行する設計とも言えます。

では派遣社員はどうでしょうか?派遣でも一定条件を満たせば厚生年金には入ることになるのですが、定年退職するまでずっと派遣社員の人も少ないでしょう。自営業においてはもってのほかで私の周りからも「国民年金だけでどう暮らせというのか」という声はあります。

つまり、1階部分だけを考えれば年金は生活費の足しにはなるけれどそれまでに貯えを持っておかないといくら何でも厳しいということになります。また国民年金は60歳までしか積み上げられません。(任意の65歳までの加入制度は積み上げ期間が足りない人用です。)なぜなんでしょうか?70歳までにすればいいのにと思います。

街中でほとんど売れていなさそうな商店が今でも潰れずに営業しているのを見かけることがあると思います。なぜかといえば年金を貰いながら小遣い稼ぎで自宅兼用の店舗で月に数万円でも売れればそれでよし、ぐらいの商売で生活費の足しをするからです。

ところで老後の対策として生命保険も一時期はやりました。大黒柱が死んだら残された妻子が食べていけるように、という触れ込みだったと思いますが、最近はあまり聞かなくなりました。実は私も生命保険を途中で馬鹿々々しくなって解約してしまいました。理由は死亡保険額が加入の時に比べ、今の物価水準に見合わないほど少なかったこと、いざ病気になっても高額医療の自己負担限度額があるので医療費だけを見れば生命保険がなくてもある程度底が知れていることからであります。

「老後をどうするか」ですが、老後になってから慌ててももう遅いというのがポイントであります。学校でどれだけ勉強し、しっかりした会社に入るか、そして会社に飽き足らない場合は起業して大きくなるもよし、同じ会社でしっかり仕事をするもよし、というシナリオは20代前半である程度方向が出てきてしまうというのが社会の現実なのだと思います。

もちろん、ぷー太郎が一大発起して成功するビジネスを立ち上げるという話もまれに聞きますが、それは運やまぐれに拠るところもあるでしょう。

この歳になってつくづく思うことがあります。人生って積み上げなんです。若い時から年齢と共にコツコツと階段を一つずつ上っていくと70段目でようやく一息つけるという仕組みだと。最近の若い方には貯金ゼロ、その日暮らし的な感じの方も多いと聞きます。50年後に霞を食べて空腹をしのぐのは切ないでしょう。人生設計とは本当によく言ったものです。

では今日はこのぐらいで。

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今週のつぶやき4

消費税が上がった10月1日、商店を覗いたのですが、以前ほどの反動はない気がしました。ただ、9月末は駆け込み需要とおぼしき客がスーパー等に車で乗り付け大量買いする姿も多々見受けられました。売る方としてはどうせ売れるのですから価格は強めに設定するわけで買いだめで2%の節約ができたかどうかは疑問です。消費者の心理とは群衆行動になりやすく、誰が得して、誰が損したかよくわかりません。

では今週のつぶやきです。

再び始まったアメリカ利下げコール
アメリカで発表されている経済指標などから企業景観に不安視する声が出ており、NYのダウは今週1000ドル以上の乱高下。週後半になって10月29,30日に開催されるFOMCで3会合連続の利下げ確率が9割ぐらいまで高まり株価がやや持ち直している状況です。

本日発表された雇用統計は事前予想をやや下回る13.6万人増、失業率は50年ぶりの3.5%に低下したものの賃金上昇率は前月比フラットで年率換算2.9%と冴えませんでした。3日に発表されたISMの非製造業景況感指数が3.8ポイントも急落して2016年8月以来の低さとなったことが市場ではまだ衝撃として残っています。

私は前回のFOMCで50bp下げもあり得ると申し上げていたのですが、実際には25bp低下に留めた為、アメリカの利下げはまだまだ続くことになるとみています。個人的には来年にかけてあと1%程度(つまり4回)ぐらい下げないとEUや日本などとの整合性が取れないように感じます。また、大統領選挙で仮に民主党候補がエリザベス ウォーレン女史になるようなことになればGAFAの株式は大きく売り込まれることになり、トランプ大統領との攻防は経済をめぐり白熱することになるとみています。

ソフトバンク2号ファンド、資金は本当に集まるのか?
いよいよソフトバンク2号ファンドがスタートし、資金集めが始まりました。果たして想定通り、11兆円(1080億ドル)もの資金が集まるのでしょうか?ソフトバンクは自身で380億ドル出すことを決めていますが、他社が二の足を踏み始めてしまいました。最大の理由はWeWorkに関する企業統治の問題でありましょう。

同社は創業者が湯水のごとく資金を使い、更に金が集まると期待し強気一辺倒の攻めの姿勢を見せていたものの実態がボロボロで到底上場などできない状況にあることが判明、創業者は会社トップを辞任したもののソフトバンクの投資評価は1/3になったと見られています。また、5月に上場したウーバーの株価も全くさえず上場の公開価格45ドルに対し現在は29ドル程度と35%も下げています。

これを受けて2号ファンドは本当に大丈夫か、という懸念が他の投資家に出てきていることは事実ですでに野村ホールディングスは降りてしまったようです。日本の金融機関の一部は参加の見込みと言われていますが、まだ誰もコミットメントをしておらず、アラブマネーも今回はかなりシビアに検討しているようです。ビジョンファンドが投資バブルの象徴だったということになるのでしょうか?

関電事件で久々に出てきた同和問題
同和問題という言葉を知っているか、20代や30代の人に聞いてみたいと思います。まず知らないでしょう。死語に近くなっているのは2002年に特別措置法がなくなったこともあるのでしょうが、水面下で関電というおいしい金づるがあったことになりました。同和は実に根が深い差別問題でありますが、関電の事件の一報を聞いた時、必ず絡んでいると直感で思いましたがそう書くことははばかられました。根拠がなかったからです。

ところが示現社という出版社のウェブにその趣旨のことが載ったことで週刊誌も後追いし、全く違う問題に展開しそうな勢いであります。要するに森山元助役は同和の部落解放同盟であり、京都でさんざん「活躍」し、高浜町に移ってからその勢いをかって更に好き放題やったということであります。

関電の記者会見から聞こえてきた森山元助役の数々の恫喝表現そのものが一般人が他人に対して使う言葉ではなく、その瞬間に出自がばれてしまいます。私も一時期同和問題についてはかなり調べたことがありますし、ゼネコンに入社した時、同和対策は確かにありました。ただ、関東では少なく、直接的経験をしたことがありませんでしたが、縮み上がるほど怖いという話は嫌というほど聞かされてきました。

ある意味、やくざより怖い同和がこんな大企業といまだにこんな状態にあったということは日本の闇ともいえるでしょう。

後記
ラグビーは日本にとって3戦目となるサモア戦が行われます。土曜日夜ということでさぞかし盛り上がることと思います。私もバンクーバーから応援します。スポーツの活躍は日本全体に活力を与える最高のクスリでしょう。テニスでは大坂なおみも全米女王対決を制しベスト4入り、ゴルフでは渋野日向子が悪くない位置につけています。否が応でも盛り上がるニッポン、頑張れですね。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

内憂外患 文大統領の向かうところ4

久しぶりに「なでしこアクション」の山本優美子氏と交信しました。「カナダで慰安婦問題は出ていませんか、何か不審な動きはありませんか」ということでした。彼女は映画「主戦場」で係争中のようですが、その話はしませんでした。「なでしこアクション」という機動力を持っているという点で櫻井よしこさんとはまた別の強みがあります。また日本第一級の韓国研究学者との付き合いも深く、学者先生らが彼女の活動内容に大変興味を持っています。私も彼女も参加する学者の集まりに招聘されたこともありますが、大変しっかりと日本のことを考えてくれています。

今のところ、カナダでは慰安婦像の問題は収まっており、水面下での動きも見られません。一つは韓国が国内問題でそれどころではないこと、もう一つは同様の人権問題として話題になったカナダでの「南京大虐殺記念日制定」も立ち消えになったことがその最大の理由です。南京問題がなぜ、立ち消えになったかですが、一つには安倍首相と習近平国家主席の昨年秋の会談で180度方向転換されたことはほぼ間違いありません。これは活動の最前線にいた私の肌感覚ですが、まさに「あの時を境に」という感じでした。

もう一つはカナダで南京問題の旗振りであった香港系の議員や活動家が香港での民主化問題に直面し、日本の大昔のことに構っていられない状況になったことも手助けしています。同様に韓国も確かについ数か月ほど前までは対日問題で大爆発していましたが、不思議と慰安婦問題など歴史問題への追及はあまりなかったと言えます。理由はそれ以外の事象に目線が移ってしまったからであります。つまり、韓国内の歴史問題の優先度が下がり、そこから目を遠ざけさせる事案があれば火の粉はかかってこないということになります。

ご承知の通り、韓国では目線は対日通商問題から韓国国内問題になってきます。チョ長官(法務大臣)の任命問題であります。なぜ、韓国でこれがここまで問題になり、文大統領は政治生命に影響を及ぼすかもしれないリスクをとってまでチョ長官を指名したのでしょうか?

これは韓国の検察制度そのものに問題があるとみています。韓国は検察の下に警察機構があります。つまり、検察は警察力を支配する圧倒的権力を保持していると言ってよいのです。それを改革しなくてはいけない、と文大統領は以前から公約のごとく主張していたわけです。ちなみに韓国の大統領も圧倒的権力を持っており、ある意味、今回の戦いは権力者同士の頂上決戦のようなものにも見えるのです。

それでも政治生命を賭けるほどなのでしょうか?私の考えは文大統領の自分の大統領任期終了後のことを考えたのではないか、と疑っています。つまり、韓国では大統領経験者はほぼ逮捕されるか、自殺するといった異様な末路を辿るその背景に検察力があると考え、その解体的体制変換を図ることで自らの将来の地位を確保するとすればどうでしょうか?

ではなぜ、チョ長官なのか、といえば、彼のようにグレーであるがゆえに世論を巻き込みやすく、検察組織の異常さを国民に広く知ってもらうという作戦だとしたらどうでしょうか?一歩間違えればアウトのきわどい勝負ですが、文大統領はそこまで追い詰められているとも言えます。そしてチョ長官は文大統領にうまく利用されているのではないでしょうか?

韓国の内憂外患という点に関して言えばぱっと思いつくだけでも10やそこらの重要案件リストが思い浮かびます。徴用工問題も一向に返事ができないのはもちろん、韓国側にとって回答できない根本的問題があることと他の案件でそれどころではなく、政権を維持することすら危うい状態にあるからとみています。

北朝鮮はこの状態をニヤニヤしながら見ていると思います。一方、日韓問題は二階幹事長が「日本が譲歩できることは譲歩を」と述べていると報じられています。これをどうとるか、ですが、その際、二階さんが安倍首相の4選もある、と述べていることから韓国に対し、日本の姿勢は今後も変わらない、一方、日韓が冷戦状態になることは将来の東アジアの経済、安全保障上望ましくない、と含み置いた上での懐柔案にあるとみています。強硬派からは「何を言うのか、二階さん」ということかと思いますが、韓国が崩壊されても困る、という危機感とも取れなくはありません。

韓国は経済状態が非常に悪化しており、97年危機の再来もあるとみる向きもあります。左派政権が民主主義を強く前面に出すことで政策のブレが生じ、経済は下向きになりやすいことを改めて確認したように感じます。韓国が普通の状態に戻るには何はともあれ、経済の立て直しです。そして若年層の失業率を改善させるよう、企業活動を活発化する対策を練ることが第一義でありましょう。回復にはうまくいっても5−6年かかる気がします。

韓国では反文政権の大規模なデモが行われました。文大統領には確実により強い向かい風が吹くことでしょう。国内の混乱の行方が懸念されるところです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

関電問題の本質4

関電の記者会見から聞こえてきたことは三文ドラマにもならない馬鹿々々しさであります。菓子の下から金貨が出てきたなんて言うのはドラマで医者がもらう話だけかと思っていました。(ゼネコン出身の私の知る世界は菓子箱の下に入る程度の現金では足りませんでしたが。)

今回の関電の事件はツッコミどころが満載なのですが、いくつか切り口を考えてみたいと思います。

記者会見の意味
関電が2度目の記者会見で3時間以上も対応し、世間一般が唖然とするような赤裸々な話の裏側とは「死人に口なし」で森山元助役がいかに無理やりそれらを押し付けていたのか、ということを一方的に述べたということでしょう。これで興味の部分を金品の種類や金額、その方法に興味の目線が行き、3時間ドラマを社長が演じ切ったということではないでしょうか?

ずぶずぶの関係はいつから始まったのか、ですが、高浜原発1号機で1979年、放射能を含んだ一次冷却水が大量に漏れるなど重大事故が連続して起きています。当時、3,4号機の準備にかかっていたのですが、世論が猛反対運動を展開、それでも3,4号機が完成、運転にこぎつけたのは森山元助役のおかげとされます。つまり、関電にとって恩義があったわけです。

記者会見だけを見ると無理やり金品を押し付けてきたというヤクザまがいの話になっていますが、本質は関電と森山元助役の不可分の関係がその時以降、生まれていたとも言えないでしょうか?

なぜ辞めない会長、社長
それでも辞任はしないという会長、社長の理由は何でしょうか?収賄で刑事罰を下すのは難しいと記事にありました。それが理由でしょうか?私の直感は会長、社長が辞めればもらった人全員辞めなくては道理に反するということになり、経営幹部がそっくり居なくなるからだとみています。

電力会社の経営は厳しさと同時に激変期を迎えています。9月末で稼働している原発は9基のみで政府の目標を大幅に下回ります。各社様々な工夫を凝らしているものの東電のようにいつまだ立っても柏崎の再稼働にめどが立たないところや九州のように太陽光発電が多すぎて困っているところもあります。需要と供給のバランスがとりにくく安定電力の供給は極めて微妙なバランスの上に成り立っています。

そんな中で関電は原発再稼働という点においては最優秀電力会社であったのですが、今回の経済産業省の怒り方は生半可なものではありません。ではこの責任問題をどう決着付けるのか、でありますが、どこか他の電力会社に吸収合併してもらうという案が出てきてもおかしくないとみています。今や、関電の人事は関電にあらず、という気がします。

個人的には以前から電力会社再編があるべきと思っています。私案は東電と東北電力、中部電力と北陸電力と関電、及び、四国電力+九州電力+中国電力の3グループプラス北海道と沖縄であります。経産省が電力再編をこの機に行えるなら絶好のチャンスと見ます。(東電も東電だから駄目だというイメージがありませんか?新会社に移れば柏崎、動かせる気がします。)

原発誘致の本質的問題
先週の「今週のつぶやき」にも記しましたが、結局、原発の立地が今回の問題の背景にあったことは否めません。関電に限らず原発の立地を決めるには非常に悩ましい、そして文章にすることが憚れるようなこともあります。

基本は産業がないような場所が選ばれるわけでそこに多額のマネーが動くとされます。仮に原発がどこにでも作れるような環境があったなら今回の森山元助役のような「誘致したいんだろう」という心理を逆手に取ったずぶずぶの関係にはなりにくかったはずです。ある意味、原発誘致の話はどこの電力会社もあまりしたがらないと思いますが、それぐらい誘致先を決めるのは困難であったともいえるのでしょう。

今回は原発そのものの問題ではないのですが、世界の趨勢からしても現在の日本に於いて原発に電力源の3割頼る目標は政府の気持ちと裏腹にもはや到達不能になったのではないか、という気がします。

しばらくは関電絡みのニュースが続くことかと思いますが基本は終わった話ですので関電のペースで経済小説仕立てで終わるのか、はたまた業界再編まで行くのか、要注目というところでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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中国建国70周年に思うこと4

中国が建国70周年を迎え、パレードが行われました。報道によると「儀仗(ぎじょう)隊が真っ先に掲げて行進したのは、中国共産党の『党旗』。ふだんなら先頭に立つ『国旗』と『軍旗』はその後に続いた」(日経)とあります。

つまり、この国は国ではなく、共産党という主義や社会体制が国家を凌駕するということになります。国家とは、「国境線で区切られた国の領土に成立する政治組織で、その地域に居住する人々に対して統治機構を備えるものである」(ウィキ)とすれば今の習近平体制は国境という枠組みを超えて現在の中華思想を無限に広げていくという野心を持っているともいえるのでしょう。

それゆえ台湾や香港への介入、さらには南シナ海への進出や中国西部でのほかの民族への介入は正当化されるという論理になりかねません。第二次世界大戦前、各国は膨張主義で領土や支配地を増やすことにまい進しました。習近平体制とはそれと大差なく、アフリカやベネズエラなどに金や人をつぎ込み、インフラ整備と称し影響力を見せるのは手段こそ違えども戦前の膨張主義となんら変わりないとも言えます。

「いかなる勢力も中国人民の前進を妨げることはできない」と習近平国家主席が発言していますが、これはある意味、裏腹な面もあるように感じます。つまり、強権のもと共産党体制を維持し続けなければ国家が崩壊しやすいリスクがあるとも取れるのです。

世界で人々の声が二分化し、妥協ができない社会が生まれつつあります。あのロシアですら、反プーチンの声がごく当たり前のように上がる時代です。その中で情報操作、思想操作で14億の民を共産党という枠組みに縛り上げるのは国民がかつてに比べて生活が改善したことを実感できるからでありましょう。これは経済や個人の富が逆回転をし始めると国家への忠誠が薄れるとも言えます。

忠誠が薄れた場合、国民には二つの選択肢しかありません。国外に移住するか、国家を転覆させることであります。89年の天安門事件は国家が成長期にあった中での事件で、純粋な民主化という運動であり、趣旨は違いますが、強大な制圧力で反体制を掲げた若者の夢は打ち消されました。通常、体制転覆をはかる場合、軍部がその主導力になるため、彼らが何らかの不満を持ち出すきっかけがあれば危険なサインということになります。

さて、体制という点では日本も中国も北朝鮮も似たような状態にあります。日本は自民党という体制、中国と北朝鮮は共産党という体制であります。韓国は盤石な体制を生み出すことができなかったため、現在のように日和見主義的な社会が形成されてしまいました。東アジア諸国は欧米の体制とは大いに相違しています。欧米が自由な体制の中で対立思想があるのは背景にキリストという宗教観が国民のベースに存在し、一定のグリップが効いているからではないでしょうか?ところが東アジアには経典を伴う明白な宗教観はなく、そのために体制で縛るという形になっていると私は考えています。

言い換えれば中国人も共産党が嫌いじゃない、ということではないでしょうか?もちろん、日本に自民党が嫌いな人がいるように中国に共産党体制を批判する人はいますが、その体制を打ち崩すことは国家に強烈な試練が起きるような状態にならない限り無理、とも言えそうです。日本で民主党体制が一時期あったのはご記憶の通り、バブル崩壊後の失われた〇〇年で国民が疲弊し、何か違うものを求めたからであります。

習近平国家主席は内憂外患とされます。が、14億の民が本当に蜂起するようなことがあるとすれば経済的ダメージしかないでしょう。香港や台湾のことは外から見る国家が指摘することであり、中国の国民には知らされないか、知っていても大した影響にならないでしょう。

ただし、中国が国境を超えて支配する地域を増やすことができるかといえば私は否とみています。理由は中国の共産党体制があまりにも古めかしく、それを宗教観が違う他人に強要すること自体がナンセンスだから、と考えています。

では今日はこのぐらいで。

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