外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

大統領選に見るアメリカの凋落4

ヒラリー クリントン氏とドナルド トランプ氏の第一回目の討論会の影響力は凄まじく、史上最高のソープオペラに1億人が釘付けになり、どちらがどうだったという論評にスポーツバーでも盛り上がったのではないでしょうか?

討論会の内容については報道の通りですのでそちらを参照いただくとして、なぜ、この二人がここまで勝ち抜き、アメリカでは史上最低の大統領選と自らを酷評しながら史上最高の視聴者を集めたのでしょうか?私はここに老いつつあるアメリカを見て取っています。

民主、共和のそれぞれの予備選ではそれなりの候補者はいました。特に共和党は乱立乱戦模様で的を絞りにくいほどでありました。また、それなりに知名度がある候補者も数多くいましたし、大所高所からアメリカのビジョンを掲げた候補もいました。が、そのようなまじめな候補者はことごとく敗退し、エンタテイメント性があり、楽しい候補者が残ったとも言えます。これではラスベガスの三文劇場で見る芝居のようなものであります。

なぜ、この二人が残ったのか、私なりのポイントは三つあります。

一つは圧倒的な知名度をベースに「史上初」の冠がつく二人である点でしょうか。「女性大統領」対「政治家ではない候補」であります。オバマ大統領が当選した時も黒人大統領という史上初の冠がついています。アメリカは開拓主義ともいわれ、何事もチャレンジし、新たな分野に手を伸ばしていくDNAがあります。世界を見てもこの体質は他国には見られない独特のリーダーシップであります。

私はこれは国民が求める刺激だと思っています。その刺激は強烈であればあるほど注目を浴びるという点で今回の二人はまさにその枠にピッタリとも言えそうです。

二つ目は回顧主義であります。方やチャレンジ精神と開拓主義と言いながら、実は古き良きアメリカを忘れらないアメリカをそこに見て取れます。例えば最近のアメリカの映画を思い出してください。多くのヒット作は過去大ヒットしたものの続編やシリーズものが多くなっています。ラジオ局は60年代、70年代、80年代のヒット曲を流す専門局が増えています。決して90年代のヒット曲ではないところがポイントです。これは年齢層でみると40代半ばから上の人達が若いころに楽しんだ時代でそれだけその年齢層のボイスが強いということが考えられます。

三つ目に私はリーマンショックが与えたアメリカの変化を掲げたいと思います。2006年の住宅バブルのピーク、そして、2008年の危機でアメリカが経験したことは住宅を取得するゴール達成感、そして一部の人はそれをはく奪された現実であります。つまり満足なり不満足なりの達成に伴う燃え尽き症候群が国民全体を広く覆ったことがあります。わかりやすい例えならば大学入試で志望校なりやむを得ない選択なりをした段階でそれまで学業に燃えてきたあの青春が終わるということと同じでしょう。

また、アメリカンドリームである3大自動車メーカーの2つが潰れ、再生した会社において賃金が低く抑えられる新時代のトレンドを作り上げたことはアメリカ産業界全体にあっという間に広がりました。

イエレンFRB議長が雇用統計に必ずしも満足しないのは平均賃金が上がらないから、とされますが、これは日本でも同じことが起きたわけで当然、予期できた事態であります。つまり、アメリカがディスインフレから場合によりデフレ化する予兆すらあり、国民は肌でその先行きを感じているのだろうと思います。

そうなれば「世界のことより私の生活」と思う中流が声を上げるのは当然でしょう。アメリカといえばエスタブリッシュ層など知的イメージが先行することもありますが、実態は99%の中流のマインドが大きな流れを作っています。それゆえ、シリアよりもロシアよりも北朝鮮よりもウォールマートの安売りに行き、ダラーストアでたらふく買い物をして、週末、コストコでガソリンを入れることの方が重要なのであります。

よって、あとひと月強でこの長い戦いも終わるわけですが、どのような結果になろうともアメリカの内向き志向はより強くなり、世界の中で超大国としてのリーダーシップを期待するのは無理なのだろうと思っています。日経の社説は「米大統領候補は世界への責務を忘れるな」という仰々しい内容でありますが、それは時代錯誤であって、今我々が声を上げなくてはいけないのは世界の新調和とそのニューリーダーシップではないでしょうか?

2017年から世界のピクチャーは大きく変貌する、これが私の見立てです。そして日本はもっと自立しなくてはいけない時代に突入するでしょう。我々にとっても大きな幕開けとなりそうです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

複雑化する組織と責任所在4

かつての会社の組織はわかりやすさがありました。平社員の上に係長がいて、その上に課長、部長、役員、社長であります。その直線型の組織形態は下であげた声が上まで届きやすい仕組みであったといえます。会社や組織によってはそのコミュニケーションラインを課長、部長あたりが節目になってそこで止めてしまう動脈硬化はありますが、それでも問題の原因を突き詰めるには容易だった気がします。

今の組織はプロジェクトチームや第三者委員会、社外取締役、有識者委員会といった様々な名称の「こぶ」がコミュニケーションライン上に生まれています。その「こぶ」は特殊な権限を持つ場合もあるし、意見をするだけの場合もあります。会社のトップ人事を決めることもあれば意見だけ聞いてあとは社長マターというケースもあります。

この組織の「こぶ」は会社のみならず役所を含むあらゆる団体で増えてきています。

私がバンクーバーのNPOで20年近く役員をやっているなかで「こぶ」はごく当たり前の運営形態でありました。なぜならばあることを実行するのにいちいちNPOの役員会で諮っていては議論百出でものが進まないからです。そのために担当ごとにチームを作り、それぞれのこぶが一定の権限と責任感を持って担当作業を進め、役員会でその進捗を適宜報告、またイベントなどが終われば反省会を開くという流れでした。

この仕組みがワークしたのは役員会=組織中枢そのものが極めて少人数である「小さな政府」状態が背景にあります。一人一人の権限と責任が明白でそこに期待されているものも組織を通じて認識されています。結果としてそれがうまく機能しなければ機能させるように担当配置を見直したり、権限そのものを見直すことにつながります。

このやり方は組織の一つひとつがより活性化し、コミュニケーションが進み、発展的ディスカッションができていると認識しています。

東京都の豊洲盛り土問題では当時の担当部長が十分に状況を認識しないままハンコを押していたことがわかりました。かつて私が会社員だった頃、「俺はハンコを押すだけの仕事」と言っていた人がいました。あるいは同意したくなくてもハンコを押さねばならぬ時はめくら印にさかさ印、印のサイズが小さいハンコを押すなど抵抗を示した人も数知れず。

東京都の担当部長さんがハンコを押したのは盛り土をしていたと認識していた、と事実関係を掌握していなかったことにあります。「課長が全てを仕切る」と言いますが、部長さんが蚊帳の外であることは日本の組織でしばしば見受けられることです。「君、大丈夫なんだろうな」「はい、すべて確認済みです。」「そうか」この単純系の会話は組織の血行をよくさせるための常備薬ともいえましょう。

ではこの場合の責任は何処にあるか、といえば本来であれば担当がきちんと説明をしていなかった、あるいは隠ぺいしていた可能性でありますが、組織において責任は担当ではなく、長が取ることになっており、担当の処分は組織内でひそかに行われるのがしきたりともいえましょう。

では、業務や作業を「こぶ」に任せた場合はどうなるのかといえば新国立競技場問題で露呈したように誰が何をやっているのか全然わからなくなってしまうリスクが生まれてしまいます。それはプロジェクトが大きすぎて関連する事象が増大、「こぶのこぶ」の管理ができず、全体が掌握できなくなってしまうともいえます。また、会議では皆、言いたいことだけを述べ、その結論づけをきちんとしていないことによる宙ぶらりんがあいまいさを生み出すこともあるでしょう。

日本人は会議が大好きな民族であります。一つの事象を皆と分かち合うという文化的背景でしょう。「おすそわけ」や「稟議制度」「町内会や村落寄合」など基本的には小組織において価値観をシェアし、ディスクロージャーをする発想とも言えます。ところが問題はこの均一の会議空間はバトルの場と化し、それなりの主義主張を貫き、その上、人間関係という感情論がミックスされると権力で押さえつけない限り、絶対に一点に収まらないのだろうな、という点でしょう。それゆえ、仕切る人間の能力次第ではオープンエンド、つまり締まりのない何のための会議だかわからなくなる事態が生じるのです。

後々これが問題になると「そんなことは議事録に記載されていない」「記憶にない」「俺は関与していない」「知らなかった」という格好の理由付けができる状態を作り上げます。

世界の中央銀行の政策会議はその点、誰がどう投票したか開示されるため、少なくとも責任所在の曖昧さは少なくなります。これは冒頭のNPOの例のように会議参加者がせいぜい10人程度で収まっているからこそできる技であります。

テレビなどで時々映し出される政府の会議の模様。私からすればこれはいったい何なのだろう、なんでこんなたくさんの人が出席しなくてはいけないのだろう、と疑問符だらけであります。

これからオリンピックに向けて様々な会議が催されるでしょう。会議は取り仕切り能力、つまり議長の能力が全てであります。また、個人的には会議は10人までだと思っています。それ以上呼ばねばならない理由は会議出席者が事情を把握していないからであり、それは能力の欠如とも言えます。

会議は小さく、短く、これは多くの企業が取り入れているアイディアです。椅子がない会議もあります。立ってやるから早く終わるというわけです。また、会議テーブルが座る位置により権限を示す長方形というのも時代遅れだと思います。円形テーブルが会議のスタイルとしてはベストでしょう。

こんなところにも変わらなくていけない日本を感じてしまいます。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

韓国の気迷い4

お隣、韓国は話題の提供には事欠かない国であります。政治から外交、経済、社会までとにかく不思議な話題が多いのは国家の腰が座らない状態が続いているからでしょう。まさにバンジージャンプで上下に激しく揺れるような状態のこの国であってはならない紐がほどけてしまうようなことがまた起きるとは思いませんが、この国は今後、どこに向かっていくのか、私なりに考えてみました。

朴大統領が就任当初、中国傾倒、日本無視の姿勢を貫いたのは朴大統領の真意ではありませんでした。前大統領の李明博氏の竹島上陸という「奇行」に原因の一端がありますが、必ずしも李氏に全面的原因があるとも思えません。私は2011年8月の韓国憲法裁判所の慰安婦への補償に関して「解決済み」であった同問題が振り出しに戻ってしまったことが原点ではなかったか、と考えています。

李氏は経済大統領として「韓国747計画」と称する7%成長、一人当たりGDPを4万ドル、世界7位の国家を目指しました。リーマンショックを経験しながらもこのころの韓国は数字としては良好なものを残しました。理由は中国の躍進に伴い韓国の製品がバカ売れしてからであります。また、李氏は決して反日派ではなく比較的日本と協調体制をとっていました。よって韓国にとって「日本と中国の両手に花」状態であったわけです。あの憲法裁判所の判決さえなければ日韓関係は全く違う歩みをしていたはずでした。

朝鮮半島の人は何処を見ているのか、といえば自分のことが全てかもしれません。これは北も南も同じです。あの半島には韓国5000万人、北朝鮮2500万人の合計7500万人の人口を抱えます。国土の大きさは北が12万㎢、韓国が10万㎢であり、日本が人口1億2000万国土38万㎢であることを考えると日本と似たような密度をもったこの半島ですが、歴史的には中国と日本に大きな影響を受け続けました。そのため、常に中国側に傾いたり、日本側に傾いたりするのですが、自我に目覚めにくい体質でいつも「誰かのせい」にする悪い癖があります。

言い換えれば、半島では誰かが面倒を見てくれるという前提が国民意識の中に根付いており、あとは自分さえ良ければ万事うまくいくわけです。多くの韓国財閥が裏金や税逃れで年中手入れを受けているのも自己利益の追求といってもよいでしょう。

韓国国民と政府の関係もこの枠の中に収まっており、例えば、セウォル号の問題が生じたときも国民と政府の戦いになってしまいます。こんな不幸になったのは政府が悪いと。私ならあの船に過剰積載して無理やり稼ごうとしたフェリー会社に矛先を向けるべきだと思いますが、金がとれないから政府を責めるわけです。

同じことは慰安婦問題でも同じで憲法裁判で政府の努力が足りないといわれれば国民の矛先は韓国政府ではなく、金のとれる日本政府に向かうわけです。今回10億円を勝ち得たわけですからいったんは収まり、次の矛先を探すことになるのでしょう。

問題は次の矛先はそう簡単ではなさそうだ、ということでしょうか?Thaad(サード)ミサイルを韓国に配備することに対して中国は猛烈なる反発を示しています。中国の「人の足元を見る政策」からすれば韓国に経済的締め付けをするのは目に見えています。あるいはかつて日本製品でやられたように中国国営放送が韓国製品を叩くこともありうるかもしれません。中国は徹底して韓国を中国の配下にするために厳しい措置を行い、平伏させる気であります。

わずかな可能性であってもそれがあり得るが故に韓国東亜日報は「慰安婦像を移転させるべき」という衝撃的な論説委員のコラムを打ったわけです。これは日本との関係を改善しておかないと韓国は中国に制圧されてしまうという危機感の表れともとれます。それにもかかわらず一部の活動家はいまだに慰安婦像を世界中に拡散しようとしていますが、時代錯誤といってもよいほど的外れな活動に世界はようやく気がつき始めています。アメリカはその点本当に愚かでしたが。

日本が対韓国に行わなくてはいけないこと、これはいざというときの防御ラインであります。このブログで何度か意見していますが、日本政府が韓国に対して10億円払う、通貨スワップを再開する、はたまた安倍首相があれほどまでして朴大統領との関係改善に努めるなど奮闘してきたのは韓国が崩壊するのを防ぐためだとしたらすっきりするでしょうか?

中国か日本に頼ることで韓半島の歴史は今日に至っています。自立出来ているようでできてない韓国と北朝鮮にとって中国とも日本とも薄弱な関係となれば赤子の手をひねるほど簡単に崩れるのが両国の最大の弱点であります。特に韓国に今、崩れられると困るのは日本です。(同じことは中国の北朝鮮への気遣いです。)それゆえ防御ラインを明白にしながらも韓国に「味方意識」だけは持たせるという微妙なバランス感覚でコントロールする外交スタンスということではないでしょうか?

世界経済が拡大していた頃は皆で果実を分け合っていました。今、長期の構造的低成長に陥っていますが、これは果実の取り合いだとも言えます。誰かが我慢しないと誰かが飢餓に陥る、そして飢餓になった時、人はとんでもない行動に出る、これが私のみる朝鮮半島の歴史であり、現状なのだろうと思います。

解決方法はあるか、と言われれば私はない、と申し上げます。ないからこそ、壊れないようにするしかないと思います。

では今日はこのぐらいで。

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自動車燃費へのこだわりはどこまで4

自動車燃費競争は日本主導で進んでいると考えてもよいでしょう。軽自動車のような車体重量の軽さから燃費を良化させるもの、ハイブリッドやEVのような革新技術で燃費を向上させるもの、アイドリングストップなど新技術で燃費を向上させるものなど様々で自動車各社の努力はそれこそ乾いたぞうきんを絞るようなレベルなのだろうと思います。

最近は三菱自動車の不正燃費問題で水を差したような感じで、新たなる燃費向上に繋がる技術のニュースは少なくなってきていますが、日産が先日発表したレンジエクステンダーは話題になりそうです。同社の主力車である「ノート」にこのシステムを搭載させることで同型の非搭載車より燃費が4割ほど向上するとされています。

このレンジエクステンダー搭載車はガソリンを必要としますが、それは電気エネルギーに転換するだけのために使い実質的には電気自動車であります。ただ日産ではハイブリッドとして考えているようです。技術的には新しいものではなく、GMのボルトが2011年型から搭載していますし、BMWのi3もオプション車があります。しかし、日本ではほとんど知られていないため、市場発掘の起爆剤となるかもしれません。

一方でこのような燃費競争の結果、燃費30キロ、40キロが当たり前になると日本の消費者市場では刺激が慢性化されて販売に寄与してこなくなるとみています。これは人間の心理的な問題であります。新しいものに対して飛びつき、それが経済的に優れていれば売り手はさらに深堀をし、買い手はベストなものを探し出すという好循環が生まれます。ところが技術革新が一巡し、消費者は深堀に疲れてきます。これを私は「取り残された消費者」と称しています。つまり、消費者すべてがベストオブベストを求めるのではなく、ある程度、例えば7割とか8割の水準であれば大半の消費者の満足度は高まり、それを超えるものを求める人は急激に減るという仮説であります。

多分、統計的に分析すればグラフ上である程度の傾向を描くはずでほとんどの人は一定枠に収まり、それ以上を求める人は標準偏差から外れる傾向が出てくるのではないでしょうか?では、このグラフを更にアメリカ人と日本人で比べると中心線がずれるはずで日本人は車に乗る距離が圧倒的に少ないはずなのに燃費にこだわり、アメリカ人のこだわりはより少ないはずです。どなたか研究していただければ面白い結果が出ると思います。

この仮定が正しいという前提でさらに考えを進めると日本人は数字による判断が好き、アメリカ人は感性による判断をもっと取り入れるということでしょうか?例えば私はかつてバンクーバーとシアトル郊外を数年間に渡り毎週通っていました。当初、日本車に乗っていましたが、とても疲れてしまいました。ハイウェイを巡行130キロぐらいでかっ飛んでいましたので小さいクルマですと安定感もなく、まさにゼロ戦で突っ込んでいくような雰囲気なのです。その後、フルサイズのアメ車、しかもクライスラーが持つ高速運転時に車体が沈み込む技術のおかげで安定感抜群になった時、これは動く応接室だと思いました。もちろん、ボディが大きい分130キロで走ってもぶれずスピードを感じさせないものでした。

先日、日本の某大手で某航空機メーカー向けに炭素繊維を開発されている方に「炭素繊維は車に応用できるのですか」と単刀直入に聞いたところ、「ごくわずかの燃費向上のために100万円も車体価格が上がるのは非現実的です」とバッサリ斬られました。レーシングカーのような特殊な車には特殊な目的があるので価格以上のこだわりがあるけれど燃費向上とは結局、消費者の懐を温かくする術であって、そのために車体価格が上昇するのは本末転倒ということでしょう。もちろん、こんなことをいえば環境にやさしくする意味もあるとお叱りを受けるかもしれませんが。

燃費へのこだわりが薄くなっているもう一つの理由は原油価格が低迷していることであります。いつかは上がるといいながらなかなか上向かない原油価格。今週にOPEC,イラン、ロシアが非公式会議で減産を再び探るようで現在、下地ならしの会議が進んでいるようですが、下馬評ではあまり期待は持てないそうです。案外、期待していない会議でびっくりするよう合意がなされたりするものなのですが、いづれにせよ技術革新は燃費に対する消費者の感性を鈍くさせてきていることは事実だと思います。

そういえば日本でなにげなく渋滞で並ぶクルマを見ていたところ見事にワゴンとハッチバック型ばかりです。そういうカナダはSUVが多いのですが、日本ほどみな同じようなクルマが並んでいるのはある意味、奇妙な光景であります。燃費の次はいかにたくさんの人やものを積み込み、車内容積を増やし、心地よい空間を提供するのか、という競争なのでしょうか?ならば、いっそのこと容積の大きさを燃費と並列したら売れるかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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今週のつぶやき4

「今週のつぶやき」ではなるべくブログで取り上げなかった題材を主体に書かせていただいていますが、今週はどうしても二つの金融政策会議の内容のフォローからスタートさせていただきたいと思います。

言いたいことは一つ。アメリカ経済は2006年の住宅バブルの崩壊で大きく変質しました。よって、2004年から06年にかけて17会合連続で利上げしたという歴史もありますが、その時代との比較そのものが間違っています。住宅バブルの崩壊は経済的意味合いと共に社会学的、心理学的インパクトはもっと大きく、多くの民に「達成感」を与えてしまい、その後の消費ライフに地殻変動的衝撃を与えます。日本がその大先輩であります。

よって、アメリカのみならず、住宅バブルのあった英国やスペインなど欧州の一部も厳しくなりますし、オーストラリアやカナダがこれをフォローするようになると予想しています。もう一つはアメリカが「世界の警官」ではなくなったことでアメリカ国家としての軍事支出を含めた消費能力が大きく減少します。これが低金利がずるずる続く最大の理由だと考えています。

これによりもう一つの予想を立てるならドルの先行き弱含み感台頭で円は買われることでしょう。ドル円チャートからは昨年12月のFRBの利上げを機にドル安円高基調がほぼ継続されていますが、これが何を意味するかといえば「アメリカの利上げのインパクトはそれまでよ」であって、今後仮に数回の利上げがあったとしても調整的意味合いであって2004年のような連続利上げは逆立ちしても起こりえないということであります。ゴールドマンは年末に108円を想定しているようですが、最近のゴールドマンはかつての神話はないのでそのあたりの投資銀行と同じレベルです。

もう一つ、アメリカから。アメリカのヤフーの個人情報漏れ事件。その被害5億人。流出は2014年後半、なのになぜ、今、発表なのか?と疑問符いっぱいであります。実は私もその5億人の一人。当時、私のヤフーメールのアドレスを利用して私の名前のスパムがメアド登録先に2-3度、回ってしまったことがあります。

多くの方から「これ、何?」と聞かれて、すぐさま、ヤフーメールだということに気が付き、同メールのサーバーにあった情報を全削除しました。それ以来、ヤフーメールの信用がなくなってしまったので使わなくなっていました。2年もたって「今更」でしょう。この会社が経営不振に陥り、身売りしたのも頷けます。これは酷いですよ。

同じ、情報管理の問題は電通でも起きました。この問題はある意味、現代だからこそ起こり得るユニークさをもっています。それはネット広告が視聴者の属性で打ち出される仕組みであるため、その広告が本当に打たれているのか知るすべがあまりないということであります。これが意図的に顧客に過剰請求をする結果となったようです。

かつてラジオに広告を出すか、検討したことがあります。ラジオ局側は広告が一日に何回どういう形で放送されるのかを説明してくれたのですが、どこまでインパクトがあるのか、といえばある特定商品へのインパクトというより企業のイメージ的な広告に強みがあるだろうな、と思い、やめたことがあります。なぜならラジオは車を運転している人が主たる聴衆者。そこに紙とペンがなければ書き留められないので詳細情報をいくら言っても人は記憶に留められないと判断したのです。

ネット広告ですが、私が今、一本だけ打っているレンタカー向けネット広告は効果があります。絶大とは言いませんがコンスタントな集客につながっています。その広告は顧客特性型ではなく、べったり張り付ける広告です。理由はリファー(紹介)を拾い上げられるからなのです。顧客属性によるダイレクト型広告はその人だけが広告対象です。ところが広くべたっと広告すると「そうそう、あそこに日本人のレンタカー屋の広告あったよ」と人に紹介してくれる展開があるのです。レンタカーは今ではなくていつか必要になりやすい商品ですからね。

広告宣伝のやり方は最新型が必ずしも効果的とは限りません。旧態依然としたやり方にも利用価値を見出すことができるということでしょう。

最後に話題の豊洲地下空間問題。どうやらそこに溜まっている水が汚染されているとか、健康被害に影響があるという点はクリアしそうな気がしますが、なぜ、そんなことが起きたのか、という責任問題追及に焦点が集まってきたようです。そして、小池都知事はついに「無責任体制」という厳しい言葉を使いました。

無責任体制がなぜ起きるのか、これは豊洲の問題に限ったことではないでしょう。すべての企業と役所に言えることなのですが、人事異動が頻繁すぎることに伴う日本の本質的且つ、根本的問題ではないでしょうか?私がいろいろな方とプロジェクト物の話をしているとしばしば「これをやっても完成するときには私はいませんから」と言われます。自分の功績も失敗も完成した時には何も関係なしだとしたらどうして一生懸命仕事ができますか?

ある邦銀で話をしていた時、「私が営業して成果を上げてもその企業さんの口座の管理元の本店営業部が全部功績を吸い上げるんですよ。私はボランティアみたいなもので」と言われた時、これぞ日本の労働生産性が上がらない極めつけの理由だろうな、と思いました。一種の上納制度はヤクザだけではありません。民間企業でもシステムとして残っているということです。

ではどうすればいいのか、といえば部長になったら10年ぐらい張り付けてしまったらいいでしょう。偉くなって幹部候補になるラインは別にする発想が必要ではないでしょうか?なぜなら、今、社長をやりたい人、そんなに多くないですから。

では今日はこのぐらいで。東京はすっきりしない天気が続きますが、良い週末をお過ごしください。

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また明日お会いしましょう。

グローバルの 裏に道あり 花の山4

スターバックスがアメリカで生まれたとき、その社員教育の一つにシアトルで提供するコーヒーもフロリダで提供するコーヒーもいつでも同じ味を提供する、という強いポリシーがありました。実はスタバが大きく店舗を増やす前、そのスタイルをもっと強く推進したのがマクドナルドであります。いつでもどこでもあのMマークがあればほっとさせるコンセプトは保守的な北米の人が出張でどこに行っても決して失敗しない食の選択でありました。

バンクーバーのかつての同僚のカナダ人はランチは週に数回、マクドナルド。「なぜ?」と聞けば「どこに行ったらよいかわからないし、この価格でこの味があるなら敢えて挑戦しない」と。寿司もヌードルも「たまにはいいけれどいつもは無理」と素っ気ない返事でした。

グローバル化の第一歩は何処からスタートしたのかといえば私はアメリカのマニュアル文化ではないかと思っています。四角い形のアメリカ国土を縦横無尽に走るハイウェイ、あるいはコンベンション好きで飛行機で移動し、あちらこちらに飛び回るのはアメリカ社会そのものであります。しかし、東部と西部、南部と北部という全く違うバックグラウンドを一つの色に染め上げるためにアメリカは多大なる努力を重ねました。

法律で縛り上げるのはグローバル化を推し進める第一歩でありました。文化や社会的特性を排除し、法律という文言で裁くことに一種の快感さえ覚えたのがアメリカ社会そのものでありました。マニュアルによってアメリカ中何処でも同じものを同じようにサービスするのもその考え方の延長で「一つのアメリカ」を具現化したともいえそうです。

この「均一のアメリカ」をさらに発展させ、もっと広く、世界に繋げて行こうとしたのがグローバル化であるといってもおかしくないでしょう。戦後、アメリカから文化的影響を強く受けた日本はその受け皿として、あるいは愛弟子として見事にそれをトレースし、親子逆転といわれるほどマニュアル化を進めました。これは人から考える力を抜き取り、ヒトを作業をする機械にさせたとも言えます。

日本国内におけるグローバル化とは商店街から大規模店舗、さらにコンビニにE-Commerceといった均一化を進め、日本何処でも同じ商品が同じ価格で手軽にゲットできる戦略でありましょうか?これは例えば中国やインドなどこれからの国においても同様の進化を遂げていくのだろうと思います。

ところで私が20代の時、不動産開発事業を進めるにあたり上司の部長から「埼玉と千葉と神奈川の色の違いを述べよ」と言われ、はっとしたことがります。東京のベットタウンという意識はあったもののその土地が育む色はみな違うことを学びました。これが不動産開発に於いて地域特性を取り組んだ計画づくりの基礎となりました。

日本は細長い国だけに文化社会的背景はかなり相違します。太平洋側と日本海側でも変わりますし、港区と荒川区と中野区でも全く違います。グローバル化という聞こえの良いビジネス手法はローカルの特性を無視して大企業と経営手法、マスマーケティングの押し付けであることは否定できません。

私は地域特性を理解したうえでその場所でしか通用しないビジネスがあると確信しています。東京のど真ん中でもコンビニまで5分、近隣商店ほとんどなしというエリアはかなり存在します。周辺500メートルだけのビジネス圏で商売は成り立つか、といえば成り立たせる方法はあるはずです。押し付けのビジネスではなく、地域に溶け込む商売が今後は日本でも世界でも注目されるはずです。

そういえばビールの世界では地ビールが流行していますが、「そこにしかないもの」が逆に大きな魅力となりえる可能性すらありそうです。一部のコンビニではご当地ものを取り入れているところもあるそうです。

この発想は世界に進出する日本企業が今だからこそもう一度学ばなくてはいけない企業思想でもあります。東南アジアをひとくくり、中東をひとくくり、アフリカをひとくくりにするビジネス戦略は粗雑と言われる時代がやってくるでしょう。地域特性を重視したきめ細やかなマーケティングが今後の主流になると考えています。

では今日はこのぐらいで。

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二つの金融政策会議 総括4

世界の市場関係者が注目した日銀とアメリカFRBの金融政策会議。わずか半日の間にそれぞれがその結果を発表するのみならず、9月という重要会議でありました。事前予想に対して発表内容が市場にどのように影響するのか、興味ある人には三度の飯より注目であったのではないでしょうか?

結論からすると両政策会議ともほぼ予想通りで発表当日の市場は波乱はなく消化されたといってよいでしょう。

まず日本からいきましょう。

私の9月10日付のブログで「今回、技術的誘導で超長期金利を高めにして短中期を低めにするオペレーションをすることで銀行からの圧力をかわす努力をするのだろうと思います」と述べさせていただきました。今回発表された二つの日銀の政策決定の一つは予想通り、ほぼビンゴであります。「ほぼ」と申し上げたのは超長期だけでなくて日銀が目指す金利誘導は10年物国債も含むという点が違っていました。

もう一つ、9月10日付で「日銀は何かしそうな気がしますが今までとパタンを変えたサプライズのような気がします」と申し上げました。サプライズというほどではなかったのですが、目標を「量から金利へ」という戦略変更がありました。それと2年2%というすでに失敗が確定しているインフレ率達成時期について「達成できるまで頑張る!」というど根性マンガに出てくるような政策となってしまっています。

海外では「なーんだ、2012年にドラギ欧州中央銀行総裁がやったコミットメントと同じではないか」と声が上がっています。

では今回の日銀の検証は何だったか、といえば私からみれば「突如決めたマイナス政策についてその功罪と反省」であって「銀行や生保など金融機関の業績に不確定で不明瞭なマイナスの影響を与えるような政策を修正し、銀行経営安定化に努め、保険業界の資金運用がしやすく、かつ、事業者の利益を日銀政策によって逸しないようにすること」だと総括できるのではないでしょうか?

肝心の2%のインフレ目標については黒田総裁が会議後の記者会見で述べた「政府には『成長力を高めるための構造改革をしっかりやってほしい』と注文を付けた」とあります。これは「日銀にもできること、出来ないことがある、政府も協力せよ」という言葉にできない真意があるのだろうと思います。

昨日の日経平均株価は300円以上上がりました。主導したのは金融機関の株式ですが全体の9割が何となく上がってしまいました。多分ですが、明日金曜日は同じぐらい下げるのではないでしょうか?個人的には株価が全体的に上がる要因はなく、リバランス政策であり、不動産株などにはマイナスのニュースだったと思っています。

次いでアメリカFOMC(連邦準備理事会)。利上げ見送り、現状維持となりました。これについてもこのブログで以前から何度も申し上げていました。アメリカ国内の各種経済指標は雇用統計以外はいま一つ、大統領選も控えている、今はドル高よりドル安政策が欲しいアメリカのボイスなどを考えれば見送りは至極当然の結果だったと思います。

一部の理事メンバーから8月から9月にかけて利上げ機運が高まったといったタカ派発言が複数出たことでよもや、という雰囲気が市場関係者に広がり、ドルが締まり、金(ゴールド)が下がるという展開となっていました。また、史上最高値圏にある株式市場もこれを受けてやや弱気になっていましたが、FOMCの発表を受けてすべてが巻き返しとなっています。

先日トロントの証券マン氏と話した時、「利上げの時期をどう予想するか?」と問われたので私は「9月はまずなくて12月だと思う」と述べています。専門家による12月の利上げの確率は現在54%程度となっていますが、大統領選挙をこなし、政治空白期間、かつクリスマスで外野の声が少ない12月に一旦利上げをしておき、新大統領の政策に合わせてフレキシビリティを持たせておくという戦略は大いにあり得るとみています。

12月の利上げは市場で少しずつ織り込みはじめていますので大きな影響はないとみています。

さて、二つの重要な金融政策のイベントを通過して直感したことは「以前ほど金融政策への期待度はなくなっている」ということであります。特に日本の場合、深堀している中でさらに効果を期待するために筋肉増強剤のような普通使わない「お薬」に頼っている節があります。つまり、市場が自助回復する能力をなくし、日銀がぶんぶん振り回す相場へと変質化したといえます。これは長期的に見れば体力を落とすことになり、好ましくありません。

アメリカはFRB理事というオオカミ少年があちらこちらで自分の意見を述べ、それに市場が振り回されてきました。挙句の果てにアメリカ以外のところから余計な問題が生まれ、何度か「さぁ、今度こそは」というときにつまづく事態に見舞われました。12月までに世界で何も起きなければいいと一番願っているのはイエレン議長ではないでしょうか?

今の時点で2017年を予想するつもりはあまりないのですが、感覚としてはアメリカは景気サイクルが明白に下向き、よってアメリカ株価は下落、ドルは下落(円上昇)のシナリオはあるかもしれません。その場合、日本は輸入物価が下がりますのでインフレには逆効果となりますが、この想定は大いにあり得る気がします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

フィリピン人の笑顔が消える日4

私の会社にはフィリピン人が少なくとも過去20年近く間断なく従業員として出入りしています。いろいろな方を見てきましたが、まじめで一生懸命でどんな仕事にも音を上げることなく、ニコニコして「やっておくよ」と言ってくれたりすると「あの人は神様だよ」と他の従業員と囁き合ったこともしばしばであります。また、私の業務の関係、取引先などでもフィリピン人の方が担当であることもしばしば。長年取引先の担当であったこともあるのですが、けっして無理を言わず、話を聞いてくれて一緒に汗を流してくれたりします。

日本とフィリピンはある意味、最も近い東南アジアの国として、また同じ島国として近親感が強いものです。またフィリピン人の日本人に対する評価も悪くなく、両国には安定した信頼関係が生み出されているとも言えます。

そんな中、ドゥテルテ氏は「アジアのドナルドトランプ」と揶揄されながら大統領選挙を勝ち抜き、国民から圧倒的な信頼を得ています。フィリピン女性はマッチョが好きらしいのですが、それが強さと女性に対する優しさという意味であるならドゥテルテ大統領はladies' man (女好きでもてる男)という言葉がぴったりかもしれません。

麻薬組織殲滅を掲げ、6月30日に大統領に就任するなり 組織の人間は3000人以上が殺害されたとされています。その効果は目覚ましく、麻薬取引量は9割減少したというのですからladies' manにとってこれほどの勲章はないのでしょう。彼の写真には多くの女性に取り囲まれニコニコしながら握手をしているものも多いのですが、超法規的措置が海外からは厳しい目線となっていることにはお構いなしのようです。

ドゥテルテ大統領がなぜ、オバマ大統領を敵に廻してでも麻薬組織と戦うのか、それはフィリピンがその温床としてこれまた海外から厳しい目で非難されていたことはあるのでしょう。よって、どっちにしても厳しい目ならば何もしないでよい子にしているよりヒーローとなった方がマッチョマンとしての誇りとなるでしょう。

では大統領が大統領としての資質を持っているかといえばこれはまだ、着任して3か月も経たない中、判断するのは危険でありますが、オバマ大統領に暴言を放つそのスタイルからは常軌を逸していると言わざるを得ません。ドゥテルテ大統領によほどの自負があるのでしょうが、世の中には付き合い方もあります。ましてやフィリピンという人口1億人ものリーダーであり、世界とのリンケージがより強化されている中、仮に敵対国の主にでもそのような暴言は許されません。

それより不思議なのはなぜ、ドゥテルテ大統領が中国に接近しているのか、であります。もともと、フィリピンはアメリカと相互防衛条約がありましたが、90年代にソ連崩壊に伴う緊張緩和、火山爆発による米軍基地への被害もあり、米軍は撤退、さらに米比合同軍事演習も95年でなくなりました。

が、その直後からそれを待っていたかのように南シナ海を巡り中国と敵対関係になり、一度撤退した米軍との関係を再び強化して今日に至るという歴史があります。つまり、フィリピンにとって国を守るため、南シナ海の安全と領有を守るために米軍の支援は絶対不可欠であったはずです。

が、ドゥテルテ大統領はその援軍のアメリカを足蹴にし、敵である中国にすり寄り武器を中国から買い付けるという指示を出したともされます。この180度転換ともとれる施策が本気なのか、浮気心なのか、本人も認める中国人からの選挙寄付金に踊らされたのか、功名心なのかその真意はわかりかねます。

しかし、このような恐怖政治をすると国際社会のフィリピンに対する目が厳しくなるとともに貿易や海外からの投資を通じた国内経済への影響は避けられなくなります。フィリピン経済はGDP7%程度の成長を維持するアジアの優等生であります。その経済はフィリピン人の消費性向の高さからきているものされますが、その消費をくすぐるのは西側諸国からの投資によるところは大きいでしょう。

不人気であれ自国の大統領をコケにされたアメリカにとって積極的にフィリピンに投資したいと思うでしょうか?いや感情論だけではなく、一大統領によって今までの政策方針が全く転換されるとなれば民間投資の手も縮こまってしまいます。海外投資家の目はその国で安定的成長を期待し、投資回収ができるという大前提が必要だからです。

人口1億人は魅力的な市場であるはずです。そして少なくとも今日に至るまで良い関係を築き上げてきたのにここで水を差すのは外交上のみならず、経済的にも社会的にも懸念するところは大きく、日本の対フィリピン外交もその対処は頭痛の種となるのかもしれません。それより私はフィリピン人のあのニコニコした国民性が大好きで今日まで業務を通じて積極的に雇用してきています。そのイメージが壊れないようにだけはしてもらいたいと願う一心です。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

まだある豊洲の頭痛の種4

豊洲といえば盛り土問題で大賑わいでありますが、私が以前から聞いていたのはそんなことではなく、使い勝手の問題であります。そして当初予定通りならば引っ越し準備で大忙しとなるべく豊洲の実態がほとんど公開されておらず、ごく一部の業者にチラ見させる程度のようです。今回、そのごく一部の業者の方とゆっくり話を聞くことができましたのでご紹介します。

仲卸店舗の最小間口は壁芯1.5M程度のスペース。しかも築地の場合には隣との壁がなかったのですが、豊洲は安全対策と称して壁で仕切られるため実質1.4M幅。そこには水道が一つ。多くの業者はこのスペースを見て固まったと聞いています。私も写真を拝見しましたが「これで千数百万円の権利金払って家賃もとるのかね?」が思わずこぼれた言葉です。狭くなって使いにくくなって、高くなる、これがまず第一。

多くの買出人は4Fの駐車場に車を停めます。その駐車場は業者ごとに割り付けされるだけではなく、時間制。時間内に買い付けをして荷物を積んでさっさと出て行かないと次の時間帯の車が入ってきます。しかし、広い市場で荷が意図したとおりに積み込まれるとは限りません。時間超過して前の車がまだ止まっていた場合、次の業者は何処で待つのでしょうか?待機場所はないようです。

下のフロアにある大型トラック発着場はどうかといえばトラックをバックで止めて荷台の後ろから荷を下ろす方式。今のトラックは荷台の横からさっさと荷下ろしするウィング車が主流です。ところが豊洲ではその設計前提がありません。つまり時間がかかる前近代的荷下ろしをしなくていけません。

次いでの問題は茶屋出し。築地では買出業者が商品を茶屋と呼ばれる人に廻しそこに自分の店の商品が全て集まる方式となっています。ですので買出人は買い付けした際、何番の茶屋に廻してくれといえば商品がそこに全部集まり、茶屋の人はそれが盗まれたりほかの業者のものと混じらないよう管理し車に運ぶ手伝いをしてくれます。これが豊洲では一切ダメで茶屋はなくなるとのこと。ではどうするのかといえば4Fの車に直接積み込むらしく運転してきた買出人はトラックなりバンなりのカギを解除しておかないと荷物を積んでもらえないということになります。ちなみに盗難対策はないそうです。

豊洲では床に水を流せません。築地ではろ過海水などで床を洗うのですが、これでハエが来ないという効果があるそうです。(東京都のウェブサイトではろ過海水による衛生管理の科学的根拠は薄いとしていますがハエのことは触れていません。)マグロなどは脂が多く、きちんと床を洗わないとツルツルになってしまうそうですが、さてどうするのでしょうか?

このような使い勝手の悪さはまだまだいくらでもあるようなのですが、なぜ、このようなものを大金をかけて作ってしまったのか、全てはここに帰着します。

私はなぜ、東京都が自分で何から何まで仕切ろうとしたのか、これがそもそもの間違いではないかと思っています。北米風に発想するならば東京都は建物の所有者としては君臨しても運営権は民間に任せるべきでありました。そして設計の段階から運営業者が細かいところまで指示して作りこむ体制をとるべきでありました。

通常、民間業者に建築費のコスト低減へのボーナス条項を付けておくとびっくりするほど効率的なものを作ることができます。安全、環境的問題を生じさせないかは運営者、設計者、大家の東京都が検証するというスタイルが一番うまくいったはずです。

では、なぜこれができなかったか、といえば地方公営企業として全部東京都でやらざるを得ず、任せられないという名目が生まれ、結果として利権の温床となりかねないのであります。例えば豊洲への引っ越しは全て某有名引っ越し業者に一本化されています。他の引っ越し屋は入れません。なぜ、ここまで背景だけが意思統一されているのか、ここに疑問が入らないわけがありません。

この辺りをほじくると何か出てくるのかもしれないし、何もないかもしれません。しかし、そういう疑念を抱かせるような流れであったことは否定しようもない事実です。小池体制はこの透明化とともに官民のパートナーシップ制度を取り入れ、役人が机上の理論で話を進めていく流れをとめるべきでしょう。

個人的には一部の空港運営が民営化されているように新市場は早急に民営化すべきだと思います。市場の運営は役所仕事のレベルではないし、役所が本来やるべき仕事はほかにあると思います。

あまり表には出ていないが、と前置きしたうえでその方から「豊洲は使えないので流通センターあたりに売却して新しく作りなおすという意見もあるようだ」と聞いたときはぞっとしました。まさかそんなことにはならないと思いますが、この豊洲問題、第二弾、第三弾と延々と続きが出てくることは確かだと思います。

この話を聞いていて世界の東京、世界の魚市場がこんな次元の話をしているのかと思うと情けなくなってしまいます。この伺った話が嘘か本当かというよりそこで仕事をする人間に不信感を抱かせるようなコミュニケーション不足、情報開示不足、そして移転賛成派だけのボイスを反映したこの設計施工そのものの問題であろうかと思います。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

日米株価の行方4

私は株の予想屋ではないのであくまでも個人的な趣味の世界という意味でつぶやかせてもらいます。

秋というのは株の世界では何かしらトラブルがつきもので過去もブラックマンディにしろリーマンショックにしろ大体、秋に異変が起きるようになっています。このマグマだまりが突然壊れやすくなる理由は何処にあるのか、といえば個人的には12月決算が多い企業のポジションと9月の新年度入りというタイミングにも理由がありそうな気がします。

海外では9月から学校がスタートするように企業でも「事始め」である場合も多いのですが、その4か月後には年末を迎えるわけです。また、12月はクリスマスで実質的に機能しないため、9-11月が残された稼働期間。ここに微妙なバイアスがかかりやすいのかな、という気がしてなりません。

では、2016年の秋には何か起きるのか、といえば何もないに越したことはありませんが、世界に様々な無理がかかっている中、要注意の状況にあることは間違いありません。

世界を概観して私が気になる問題を羅列すると
1. 政治の世界のポピュリズムとナショナリズムの具現化はあるのか?
これはアメリカ、イタリア、オーストリア等で選挙や国民投票がいくつか控えている中、その結果が連鎖反応を引き起こす可能性です。

2. 地政学的リスク
ズバリ北朝鮮です。また、中国も国内政治力学で常識的判断が欠如することがあります。更にフィリピンのドゥテルテ大統領の思想はあまりにも独特で台風の目になる気がしています。今は国内治安安定に精力を傾けていますが、これが外に向いた時、そして90%の支持率が物語るものはかつて我々も経験したあのピクチャーでしょうか?

3. 金融緩和の行方
まずは21日の日米両国の定例金融政策会議の結果を待つことになりますが、2008年リーマンショックの時からスタートとした金融緩和が生み出した資本主義の歪みはうろつくマネーそして国際税務問題を引き起こしています。その矛先をどう収めるのか、今はその時代に入っていることを金融政策当局もわかっているはずです。

4. 根拠なき熱狂
これはアメリカの株式市場を指しています。現在の米国株のヒートアップ振りは2000年代初頭のITバブル、2007年ごろの住宅バブルと同様かあるいはそれを超える水準に達しています。かつてのバブルはそこでパーンと弾けています。今回の熱狂が前回と違うのはITや不動産という信じるものが今回はないまま、いつの間にか熱狂相場になっているのはカネ余りそのものを表しているといえましょう。

5. 資源価格の低迷
原油価格は年後半にもう少し戻すとみていました。供給調整の問題もありますが、需要が伸びない方がもっと深刻でそれは新興国が「中進国の罠」に陥っている可能性でしょうか?この罠の最大の原因は供給型経済から知識集約型経済に移行できないことが原因の一つですが、それは教育や社会インフラ整備には何十年もかかるので物質の豊かさとは違うのだという意味でもあります。

私は評論家的立場というよりそれなりの額の運用資金を扱っている実務者として「さて、この秋、どう対処していけばよいかな?」と思案に暮れているのです。北米でGICと称する元本保証型定期預金の利率は私の会社が貰っているレートで1.07%程度。運用の目標は最低4.5%ですから当然、リスクヘッジにはなってもこれではどうにもなりません。

そこでポートフォリオを組むわけですが、結局、高利回りの米国REITを含むインカムゲインを基調にアクセントで株式の利ザヤ狙いという手法でしょうか?ただ、株価が非常に高いところにある今の時代、長期投資で成長を見るとなかなか難しいというのが正直な気持ちであります。

アメリカのREITは種類が多く、私が資金を投じているところは10-12%以上のリターンとなりますが、当然アメリカ経済に問題が生じれば大きく価値が棄損するリスクと常に背中合わせ。カナダの大手銀行なら4-5%の配当がとれるところもあり、ミディアムリスク。個人的には製薬会社でばくちを打ち、中国系ITにも資金を投じています。産金会社や資源会社の株式は私の場合、もともとのポートフォリオが大きいのですが、ここからはリバランスをしながら小刻みな対応が必要だと感じています。

ポイントは長期投資資金故に「どんと構える」ということではないでしょうか?株価が半分になってもうろたえないだけのリスク管理だと思います。それには配当があるかないかは大きな違いがあります。日本国内株式も同様ではないでしょうか?

毎日のニュースに振り回されない相場との付き合い方がこれからは必要かもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

本当の「女性の時代」がやってきた!4

安倍首相が掲げた「女性が輝く日本」。どちらかというと輝いたのは安倍首相の周辺で取り囲まれてしまったのではないでしょうか?都知事に小池百合子氏が当選したのが想定外。そこで丸川珠代氏を五輪相に起用しましたが、小池さんの抑えにはならず、むしろ相乗効果でしょうか?むしろ注目されたのが稲田朋美氏でしょうか?防衛大臣に起用したのは強い性格で男子顔負けというだからかもしれません。尖閣問題もこれで抑え込めれば大したものです。

さて、次に現れたのが蓮舫氏。民進党の党首に余裕で選ばれました。二重国籍問題で一部から相当声が上がっていましたが民進党にほかに対抗馬がいないのがありありとわかる結果となってしまいました。岡田代表を「つまらない男」と言わせたのは冗談半分、本気半分でしょう。個人的には蓮舫氏は安倍首相にとって面倒な相手になると思っています。というのは戦略がかつての民主党のような男世界相手ではなく、女性の論理的思考で非常に細かくパシッと攻めるところに今までとは違うタイプに見えるからです。

例えば小池百合子氏も同様の傾向が見えるのですが、ポイントを攻めぬき、妥協しない論理でかつ民意が納得するまで手を緩めないところはすでに見ての通りです。豊洲移転推進派もあれだけロジカルに攻められるとグーの音も出なくなると思います。都議会も相当荒れ、まだまだびっくりすることが起きるとみています。

私が思うのは日本の大転換であります。男性中心社会として今日まで進んできたのですが、近年に入り男性が草食化、女性が肉食化しているとも言われています。男性社会であちらこちらから歪が生まれてきた中で男性崩壊しているようなところもあります。

例えば男は自分の狭い世界に入り込みやすく、全体像の中の自分が見えなくなることがしばしば起きています。日本の自殺者の男女比を見ると概ね男2で女1の割合です。自殺だけではなく、ストレスをためてドラッグから暴力、殺人など社会事件を起こすのも男性が多いのですが、これは男性社会に於ける分母比率もありますが、生理学的な男の弱さは否定できないでしょう。

会社で部下が「何でこんなことしなくてはいけないのですか?」と食って掛かれば男性上司なら「会社が決めたことだからしょうがないだろう」で済ませます。言われた男性部下も渋々引き下がるのはこの会話が男と男の阿吽の呼吸という特殊なコミュニケーションであるからです。

阿吽の呼吸は何処で培われたかといえば会社と共に汗を流し、仕事が終わればビールで反省会を開くその積み上げと価値観の共有ではないでしょうか?

これが男と女の会話になるとそうはいきません。「会社が決めたって、どう決めたんですか!説明になっていません!」と言われるのがオチでしょう。女性の場合正義感と納得できる説明に強くこだわる傾向があります。そして初めに「良い人」「悪い人」の色付けをする傾向があり、いったん色がつくとその色がなかなか変わらないのも特徴です。

男の場合には掴みかからんばかりの口論でもすればすっきりするものですが、女性目線は本質を変えなくては評価が変わらないところに特徴があります。

では外国の女性指導者や経営者はどうか、と言えば生理的な特徴は近いものがありますが、白人の女性は一般に「男が入っている」人が多いようです。つまりどっちが男でどっちが女かわからないぐらいしっかりしています。海外の芸能人をみるとフェミニンな人が多そうですが、あれはビジネスの顔。実社会、つまり、社会人や家庭の女性の自立力の強さは日本とは圧倒的に差があります。白人社会で離婚が多いのも対等の関係でぶつかり合う結果だろうと察しております。

日本もじわじわとこのような社会が具現化していくとみています。時間はかかりますが、あと10年もすれば専業主婦という言葉は消えると予想しています。

では私の懸念は何処にあるかと言えば男が弱すぎる、ということです。このままでは男衰退の時代となってしまいます。masculist(男権主義者)という言葉はほとんど使われないと思いますが、そのうち、意味ある言葉になるような気がします。近いうちにあの上野千鶴子教授とお会いするので聞いてみることにします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

昨日、アメリカ大統領選挙について書かせていただいたのですが、アメリカがどう盛り上がるかは別としていずれクリントン氏かトランプ氏には決定します。そしてこの人気投票(あるいは不人気投票)は再びトランプ氏が追い上げる展開となり、オハイオ州ではトランプ氏が5ポイントリードする状況になっています。日経を通じて見られる9月14日付の調査ではクリントン、トランプのそれぞれの支持率は45.7%対44.2%となり、再び僅差になっています。

過去の流れを見ると2月、5月、7月にトランプ氏が支持率を追い上げる、ないしクリントン氏をかわしているのですが、その後、すぐに引き離される展開となっていました。今回の支持率急接近はそのジンクスを破ることができるのか、ですが、可能性はある気がしています。

一つはトランプ陣営がかつての色濃いトークからやや、刺激をマイルドにしながら大統領候補としての資質を見せようと努力していることでしょうか?それとトランプ氏に拒否反応を示す人が多いようですが、クリントン氏に拒絶反応を示す人が多いことも事実です。それゆえに私は激戦になるだろうとみています。予想は不可能ですが、10月下旬の世界の状況次第であることとアメリカの民意の盛り上がりを支配した人の勝ちでしょう。ここまでくると選挙というより戦略ゲームでアメフトのようなものです。

アメリカ発の話題をもう一つ。アメリカ司法当局がドイツ銀行とその不正に関する司法取引をするにあたり、提示した金額が1兆4300億円にも上ることが明らかになりました。ドイツ銀行はこの一連の不正問題で体力的にかなり消耗している中でアッパーパンチのようなこの一撃は堪えるでしょう。ただ、これはネゴシアブル(交渉可能)ですのでここからドイツ銀行はそれなりに頑張って数分の一程度の和解金にすることにはなると思います。

実はあまり話題にならないのがアメリカ金融の超優等生と言われたウェルス ファーゴが組織ぐるみで顧客に無断で口座を作りまくった事件であります。その数150万件、クレジットカード56万件、それに伴う不正に取得したフィーが2億6000万円とされています。ウォーレン バフェット氏の肝いりのこの銀行、無理な営業姿勢がそうさせたとのことで結構な悪さだと思いますが、罰金はわずか190億円。明らかに言えるのはアメリカは自分には甘く、ドイツ銀行など他国の企業には異様に厳しく、そのうえ、外国企業を苛めぬいてそこで稼いでいるだろうと思われても仕方のない社会構造であります。昨日、今日に始まったわけではないですが、ちょっと閉口です。

次に行きましょう。豊洲問題とマスコミの姿勢。まず誤解のないようにあらかじめ申し上げておきますが、私は環境の問題について述べるつもりはありません。言いたいのはマスコミがあまりにも面白おかしくこの問題を取り上げ続けるので多くの国民(もはや都民レベルではありません)が様々な憶測をしていることにやや懸念しております。

原発事故の時もそうだったのですが、メディアが取り上げる事実に基づいた報道には多くのコメンテーターが様々な意見という色を付け記事やブログ、ツィッターなどで発信されます。多くの読み手は時としてその情報過多に振り回され、挙句の果てに正しい判断が出来ず、表現力のある解説を正と信じ、かつ、その色だけを覚えてしまう傾向がある、という点です。

今回の豊洲の地下水についてもあるワイドショーで「地下水の水をリトマス試験紙につけたら青くなりました。これはアルカリ性です!」と興奮気味に放送していたのですが、水ですから酸性、アルカリ性どちらにでもなりうるわけでアルカリ性だから悪いというニュアンスを一般大衆に植え付けるスタンスには大きな疑問を感じざるを得ません。

あるお昼のワイドショーは連日、同じことを何度も何度も繰り返し特集を組んで長時間にわたり報道していましたがこれを見ていてほかにニュースはないのか、と思わずパシッとテレビを切ってしまいました。私はマスコミの迎合主義は日本の最も悪いところの一つだと申し上げておきます。

最後に開催中のパラリンピック。ある人と話していてそうだよな、と思ったのは「なぜ、パラリンピックはオリンピックの後なのか」であります。パラリンピックはオリンピックの前に持ってきて世界の人がオリンピックで盛り上がりつつある中でその口火を切るようにパラリンピックからスタートするのが本筋ではないでしょうか?

私が例年出場していた10キロマラソン大会も車いす組が必ず先にスタートします。沿道の人はやんやの喝采をし、その後、本体のマラソンが始まる仕組みです。

リオのパラリンピックはチケットは207万枚で順調に売れているようですが、テレビを見ている限り観客席は空いているように感じます。法人などに無理やりチケットを売りつけて形だけ売れたことにするより本当にお客さんに来てもらうようにするにはやっぱりパラリンピックが先にありきだと思いませんか?

これを東京五輪でやろうといえばできない理由が山のように出てくるはずですが、それはやりたくないという色が先にありきであって、トップがそう決断すれば色は何色にも染まります。社会なんてそんなものですよね。

では今日はこのぐらいで。日本の方は三連休。良いシルバーウィークをお過ごしください。

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また明日、お会いしましょう。

アメリカ大統領選挙はこんなレベルでよいのだろうか?4

11月のアメリカ大統領選挙まで残すところ2か月を切ったのですが、この選挙戦も長すぎること、両者がしゃべりきったのか、何も前向きの話は出てこない中で、上げ足の取り合いに正直興味を失ってきた方も多いのではないでしょうか?

各党の候補者選びの段階では候補者がそれなりに政策を述べ、夢を語ってきたのですが、討論会を前にその盛り上がりも欠き、今や「消去法的選択」とも言えそうです。

数日前、証券マネージャーと銀行マネージャーと朝食ミーティングの際に雑談で出てきたのが「南の選挙、どう思う?」。お互い、表現はsheとheという人称代名詞。私が「結局はsheが勝つのかね」とつぶやいたところ、証券マン氏はsheは最悪だと一気に喋りまくり女性の銀行マネージャー氏はだんまり。そこで私が「健康問題はやっぱりsheには大きなマイナス」と述べたらようやく銀行マネージャー氏も同意したもののheにしたいという言葉は両者から一度も出てきませんでした。

バンクーバーで今、「トランプタワー」というホテルが最後の仕上げに入り、急ピッチで工事が進んでいます。バンクーバー目抜き通りに存在する50数階建てのピカピカのタワーにはある問題があります。それは玄関に掲げられたTRUMPという巨大な文字のサインが3-4か月前に据え付けられたものの、その文字表示を黒っぽいビニールで全部覆ってしまっているのです。
trump twr
なぜか、といえば当地の市長がトランプ氏のかつての様々な差別発言に激怒しトランプタワーという名称を使わせないと公言し、問題になっているからです。では、この名称、どうなるのだろうか、というのはバンクーバーの週刊誌的ネタとしては面白おかしく語られているのですが、トランプ氏が大統領になったら名称変更、ヒラリーが大統領になったら名称は黙認されるのでしょうか?

ではヒラリー。肺炎と診断されて911追悼式典を途中退席、その後の選挙演説もキャンセルしたのですが、肺炎にしろほかの潜在的健康問題にしろ、激務の大統領が務まるのか、というのはシリアスな問題であります。その中で最大の懸念は何の根拠もない噂と一蹴されている「記憶が時々消える」という状態で先日の私用メール問題の調査報告書でも同様の指摘があったはずです。

これを受けたトランプ氏は当然、烈火のごとく責め立てるかと思いきや「良くなってほしい」とエールを送っています。この180度転換の態度が何を意味するのか、様々な憶測がありますが、トランプ氏は何かをつかんだのではないかという気がしてなりません。

とにもかくにもこの大統領選は不人気投票のブービーとブービーメーカーを争うようなレベルとなり下がっているように思えますが、オバマ大統領の不人気ぶり、外交下手、更にはブッシュ(子)のイラクへの不当介入など正直、アメリカ政治は先進国の中の二流に甘んじているとしか言いようがありません。

アメリカはもともと自己利益追求型の社会であります。「努力しないものは食うべからず」の思想のもと、その分、飴の部分はとてもおいしいものを貰えるような体制でもあります。アメリカでナショナリズムが台頭してきたといいますが、実際にはもともとがナショナリズムの強い国家であり、かつての世界の警官も地球を制覇するというナショナリズムの思想であったとも考えられます。それゆえの米ソ冷戦であり、朝鮮戦争、ベトナム戦争でありました。

そんなアメリカも政治的には熟れすぎて今回のheとsheの年齢は現在70と68歳。就任時にはsheは一つ齢が増えています。大統領も成熟すると昔の良きアメリカを回顧し、あの時代に後退させやしないかと心配であります。

明らかに言えることは日本はアメリカにもはやそれほど依存できなくなったということであります。それゆえの現政権の長期安定は必須であります。日本がロシアと平和条約締結、北方領土問題解決をしたとすればこれは日米関係の根本的力関係を揺るがす可能性すらある気がしています。

どちらが大統領になっても見えるピクチャーはある点においては似たようなものかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

日銀総括の期待と不安4

来週20日、21日に日銀は定例の政策決定会合を実施しますが、今回は通常時に比べて注目度が高くなっています。それは一つに黒田日銀政策の総括をすること、もう一つは一部で期待感の高まる更なる金融緩和を実施するかであります。

特に日銀総括については経済ニュースや専門家からコメントが出始めているのみならず、14日の日経一面トップで「日銀、マイナス金利を軸に 総括検証、緩和強化を視野 国債購入、副作用に配慮」と大々的に報じたため、その日の株式市場では銀行株が売られる結果となりました。その日銀総括、発表まで数日となりましたが、私なりの期待と不安を述べてみたいと思います。

個人的にはマイナス金利の検証がキーであると思うのですが、先週あたりの黒田総裁、及び中曽副総裁の会見ではマイナス金利について(効果)マイナス(コスト)が依然プラス水準であるとお考えになっている点が気になっています。本当にそのように総括できるのでしょうか?

例えば、ブルームバーグにテーラールール考案者のジョン テーラー スタンフォード大学教授の記事が出ておりますが、氏は「マイナス金利が効用よりも弊害が大きい可能性がある」とし、「逆効果の可能性があることは疑問の余地がない」とまで言い切っています。

記事では更に「先進国の問題は需要不足というより生産性伸び悩みだとテーラー教授は指摘。政策の焦点が政府に移ることの重要性を指摘し、日本でも欧州でも米国でも、金融以外の『政策がこれまでよりも大きな役割を果たす必要がある』」としています。

日本のマイナス金利政策の場合、多分、意図に反して超長期国債まで極度な金利低下を招きました。これが銀行経営に直撃し、利ザヤが減少するとともに生保や地銀など国債運用を利益の源としていたところにも激震が走ったのであります。

今回、技術的誘導で超長期金利を高めにして短中期を低めにするオペレーションをすることで銀行からの圧力をかわす努力をするのだろうと思います。

日銀はインフレ率を2%にするために金融緩和をしたいと考えているのですが、私が感じるのは金利が一定水準を下回って更に下げるとインフレ率が下がる逆効果が発生するのではないかと思っています。

産業革命的な画期的新製品が出ていない状況下、需要喚起も難しい中での金利低下は企業行動と消費者行動にはどう影響するでしょうか?

大多数の売り手は金利低下に伴うコスト減で安売り競争に拍車をかけ、市場シェアを確保する戦略をとると思います。なぜでしょうか?それは売り手も買い手もそこまで賢いわけではなく、売り上げを上げる(もっと欲しくなる)には安売りが一番だという絶対的バイブルが確立しているからです。

では住宅のケースはどうだったのか、と言えば不動産ローンは下がったけれど住宅価格はこの数年ずっと上がり続けサラリーマンに絶対額で届かないところになってしまいました。健全なインフレ時代であれば物価上昇に伴い賃金上昇が付随し、消費がそれを追いかける競争状態が生まれます。

ところが現在の消費者は競争する気が端からないため、価格だけが独り歩きし、迷走する「どんづまり状態」であって、日銀が考えるような絵に描いた経済理論が通用しないのではないでしょうか?それがマクドナルドやユニクロの価格戦略の失敗であったと私は総括します。

更に、本来日銀を援護射撃するはずの政府もシェアの時代を全面的に後押しし、中古住宅の再生を政策として考慮するなど消費者が最終的に消費額を抑えることができるよう推し進める二律背反が起きています。

これは消費者向けにモノを売って経営している私の実感でもあります。そしてそれは日本のみならずカナダでも同じだということです。キャッチアップできる人と出来ない人の格差が明白についてきたのです。これが成熟化する先進国が低インフレで苦しむ一つの断面ではないでしょうか?

個人的には一時的には劇薬だとは思いますが、金利を徐々に普通の水準に戻すことだろうと思います。中央銀行による金利操作はインフレ率修正への貢献度は先進国ではより薄く、企業救済的な意味合いがもっと強い気がします。これは中国でも話題になっているゾンビ企業がより増殖する副作用があり、価格低下を更に推し進めることになるベクトルも当然発生します。

感覚的ですが、では普通の金利水準とはどのぐらいか、といえば1-2%が政策金利として、また経済が健全性を保てるいいところではないでしょうか?労働専門のイエレン議長がなぜ、マイナス金利を良しとしないのか、これは労働市場で完全雇用は労働の質を低下させ、生産性が下がるという確固たる経済理論が存在しているからです。同じことは金利低下にも当てはまるということではないでしょうか?

来週の総括が楽しみであります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

巨大化するクルマ4

北米で普段運転しているとクルマのトレンドの一つが見えてきます。それは新型になるとより大きく見えることでしょうか?北米でピックアップトラックがここまで売れた一つの理由は大きく見せたい人間の心理のように感じます。高い車体で上から目線を求める人たちの多くは都心派ではなく、農地や郊外の町に住む人たち。

ピカピカに磨き上げたトラックはトラックとして使用するというより存在感そのものであります。おまけに排気量が大きく、マフラーを改造して地響きのような音をたてて走る黒いトラックブームには思わず苦笑いであります。

では都市部ではどんな車がもてはやされているか、といえばSUVに圧倒的軍配が上がります。特に背の低い女性が運転しやすいと好んで乗るように見受けられます。中国人はベンツのSUV、韓国人の女性はなぜかBMWのSUVがお好きなような傾向がありそうです。かつて中国人のベンツ好きは安全性にその理由を求めていたのですが、今はステータス的な意味合いがより強いようです。

そんな中、日本でもお目見えになったのがテスラのSUVモデル。実はバンクーバーでもそこそこ見かけるのですが、正直、この巨大な化け物のような大きさは何なのだろうと思ってしまいます。全長5037×全幅(ミラー格納時)2070×全高1680个賄地でもはっきり言って駐車場の規格から外れてしまうのです。

全長5メーター越えは一般駐車場の長さ5メーターからはみ出してしまう上、ミラー格納時で幅2メーター7センチあると地下駐車場で隣に車がいると運転手が乗り降りできないところもあるでしょう。また、後部座席のファルコンウィングが上に上がった際、駐車場や自宅のガレージによっては天井にぶつかるケースも出てきます。

つまり、私から見ればこの巨大な物体は戸建てに住む人が地下駐車場に入れない条件なら乗ってもよいかもしれない、という代物です。カナダでこの状態ですので日本でこれでさっそうと運転するのは厳しいと思います。日本では発売されましたが特殊な需要を除いて物理的に受け入れられない気がいたします。

クルマを見ていると日本と海外はマーケティングに関して違うコンセプトを持っているようです。弊社のレンタカーで所有する日産アルティマ。北米生まれ、北米育ちのこの車は私が20年前に乗っていた際は今の小型車程度の大きさでした。それがみるみる間に「成長」し、今では弊社でやはり貸し出しているレクサスESよりわずかながら長さ、幅共上回るサイズ(全長4790弌∩管1800弌砲任△蠅泙后F辰妨緝座席のゆったり感はサイズだけ見れば申し分なく、装備もそれなりに全部ついています。なぜか折れないサイドミラーは北米らしいのですが、価格はレスサスの半分となれば「大きいことはいいことだ」のマーケティングがそのまま生かされているのではないでしょうか?

日本では若者がクルマに興味を持たないと時々話題になります。売れるクルマは軽や燃費の良いクルマばかり。日産では売れ筋の「ノート」に新しいコンセプトのハイブリッドで燃費を4割ぐらい向上させ、トップクラスとなるモデルを発売するようです。「ノート」も弊社のレンタカーにありますが、これを借りるのは日本人をはじめ、アジア人や女性など体が小さい人ばかり。北米の男性は窮屈な感じと存在感の薄さが受けないのであります。

大きい車にもう一つ期待しているのはセキュリティかもしれません。薄っぺらいボディやちっちゃな車より装甲車のような頑丈感が北米では受けているのでしょう。では日本でそのような傾向が強まるのか、と言えば道路事情という基本問題がありますし、いい車になればなるほどメンテにも金がかかります。私も先日走行距離2万キロでランフラットタイヤ全取り換え、知り合いの業者で安くやってもらっても30万円かかりました。

北米では家買ってクルマ買って次はボートと冗談のようなカネの使い道の話がありますが、家にしても車にしてもよいものになると金食い虫だということでしょう。そう考えれば郊外の農村から都市まで巨大な車が闊歩する北米の経済力は日本とは比べ物にならないほど強靭とも言えるのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

不動産は儲かるのか?4

日本の不動産業界などで囁かれていること、これは賃貸住宅の作りすぎと論理的価格を通り超えた不動産売買にピーク感か、ということです。前者は相続税対策で作りすぎた賃貸アパートのこと、後者は金融緩和で余った資金と銀行の熾烈なる貸し出し意欲で不動産取引価格が健全利回りを超えて高く売買されていることです。

こんな日本の不動産市場をどう考えるべきでしょうか?

一般的には公示価格や路線価を通じて大きなトレンドを見ることができます。明らかに言えることはそれらの指標は改善する方向に向かっており、指標そのものが水面下からプラスに転じたといってよいでしょう。が、私は今年に入ってピークアウトしていると何度か述べたと思います。何故でしょうか?

株をやる方はお分かりになるかもしれませんが、株式チャートに於いて短期平均移動線が長期平均移動線を下から上に切ったとき、株価上昇のブレイクと言われています。ゴールデンクロスとも称されています。ところが日々の株価の動きと平均移動線には乖離があり、ゴールデンクロスという言葉とは裏腹においしいところはもうあまり残っておらず、株価は案外そこからあまり上がらなかったという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

これは平均移動線が遅行型統計であるためなのです。つまり、今日の相場は統計よりうんと先の現実であり、遅行する統計を見ていても判断が遅いともいえるのです。

では公示価格や路線価はどうかといえばこれも遅行型統計であります。それぞれ国交省、財務省が一年に一度発表する指標でありますが、その調査はその前に行われています。さらに問題は不動産の取引は売り手と買い手の相対でありますが、取引成立までに一定期間必要です。つまり、その金額で取引が決定する因子は公示価格や路線価の基準に1年程度遅行している可能性が高いとも言えます。年に一度しか発表しない評価額でさらに実態はその一年ぐらい前の数字だとしたらどのぐらい遅れているかお分かりになるかと思います。

では相続税対策によるアパートの作りすぎ問題はどうなのでしょうか?もともと過剰供給を生んだ理由は15年1月の相続税の実質引き上げに伴う資産家の相続税対策が引き金です。つまり、対策に伴う供給増は14年頃からスタートしています。しかし、税金対策を打つ人の需要が一巡し、現時点でアパートの過剰供給は止まってきているとみています。不動産の現場からの声もそのように伺っています。但し、作ったアパートは20年とか30年、存在するわけですから供給過剰が直ちに解消することはありません。古いアパートが新しいものに入れ替わる市場の先食いをしたと考えています。

アパート運営に於いて平均空室率はざっくり3割程度。古いものほど稼働率は下がります。特に一定期間賃料保証をして建てた物件は10年以内でその保証期間が切れ、突然ガラガラのアパートに変身することもあります。その際、賃料の値崩れが生じる可能性があり、時期的には2023年頃から始まるとみています。アパート市場は長期的に下向きで経営側は厳しい状況が続くことになります。なぜかといえば個人事業主は事業をキャッシュフローで見るからです。言い換えれば銀行ローン元本返済や固定資産税、様々な付随費用を払えないとアパートを持っていても足が出ることになるのです。その為、キャッシュフロー赤字になりかねない物件は賃料を下げてでもこれを回避する動きが出やすいと考えています。

次いで大型物件の取引を考えてみましょう。京急が所有していた「グランドニッコー台場」を別の業者が購入したその価格がホテル業界を震撼させたそうです。日経によるとその利回りは2%台前半。これは確かに驚愕の数字です。不動産ブームのバンクーバーで私は所有していた商業物件の一つを売却したのですが、利回り4.1%水準での取引でした。これでも仲介に入ったCBREはベストパフォーマンスだったと述べていますので物件の種類こそ違えど利回り2%台前半は私も思わず唸ってしまいます。

では購入した業者は採算が取れるのか、ですが、考え方ひとつだと思います。金利がほとんどない時代に於いて2%プラスのリターンは悪くはありません。もう一つは法人は所有に伴い損益計算がプラスかどうかがより重要になりますが、こういう思い切った買い方ができるのは低金利の恩恵とホテル業界において稼働率が極めて良好だという数字のマジックが存在することです。

ホテル稼働率は場所により大きく変わりますが、好立地ならば9割近い数字を挙げることができるでしょう。問題はこの傾向をどうとるかですが、一つ言えるのは稼働率は100%以上にはならないということです。つまり、2%プラスのリターンは稼働率が理論上の100%となっても利回りは計算上、わずかしか上昇する余地はありません。

但し、稼働率がそこまで上がるとルームレートが必然的に上がる上にホテルのようなビジネスは付随消費を取り込みやすくなります。レストランや駐車場、各種サービスであります。

これが実は個人が経営するアパートと最大の違いなのです。アパートは部屋を貸すかどうかの黒か白の一本勝負。これに対して商業不動産は付随サービスや付加価値を設定しやすいことで利益を上げる対策がいくらでも打てるのです。

ですので私からするとグランドニッコーのような驚愕の価格が提示される物件があり、「お前はその金額で買う気があるのか」と言われれば「精査する価値は大いにある」と答えると思います。

不動産事業に何十年も携わっていると不動産もいろいろな顔が見えます。儲けられる不動産と儲からない不動産です。アパートは応用が利かない上に利益を上げる算段が少ないので私はあまり手を出さないのです。バンクーバーでも個人向け賃貸をやらないのは不動産の値上がり期待は別にして貸すか貸さないか、黒白一本勝負では古典的単純ビジネスモデルすぎてドキドキさせないと申し上げておきます。

不動産は儲かるのか、といえば儲ける気があればもうかりますし、人任せ、不動産屋任せではやられてしまう、これが答えではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

ベネッセは何処に行く?4

教育大手のベネッセの社長がわずか3か月で交代するという珍事が起きました。元マクドナルドのカリスマ社長、原田泳幸氏が14年6月21日に同社社長に就任するもわずか数週間後の7月9日に個人情報流出事件に巻きこまれます。着任したばかりの原田氏に責任を求めるのは無理だとしても連日の報道、子供を持つ親からの不信感が台頭、その対策と業績低下で原田氏の力を発揮するチャンスはありませんでした。

その原田氏は社長就任2年で退任を発表、後を継いだのが福原賢一副社長。福原氏は野村證券で生え抜き取締役まで就任した後に2004年にベネッセに移り、6月の株主総会で社長就任の承認を受けたという経歴あります。

その福原氏の手腕も試す機会すらほとんどないまま、10月1日付で投資ファンド カーライルの安達保氏が社長に就任することになります。では福原氏は何だったのか、ということになりますが公表されている理由は原田氏の退任が突然だったから、とされています。

これは詭弁だと思います。ベネッセほどの規模で人材を抱える企業が大黒柱である社長を中継ぎがごとく中途半端な判断で決めたとは思えません。ましてや福原氏はベネッセに12年も在籍している人です。違う力がかかったとみてよいでしょう。

その可能性の一つは創業家、福武總一郎氏の声ではないかと感じています。福武氏は創業家二代目社長で現在71歳になられるかと思いますが、表向きは人事には関与していないとされますが、そんなことはまずないと考えています。創業家のボイスが経営人事に与えた問題はいくらでもあり、最近ではセコムの迷走人事が記憶に新しいところかと思います。

では、ベネッセが社長の首と取り替えたところで不振を極める業績回復の一手を打てるのか、これはなかなかしんどい作業ではないかと察しております。理由はベネッセが作り上げたビジネススタイルが過去のものになっており、新しい教育システムに刷新するには相当思い切った事業改革をするしかないのですが、組織がそれに耐えうるのか、独特の事業システムで胡坐をかいてきただけに厳しさが想定できます。

今、教育はどうなっているのでしょうか?入試や企業への就職という長いスパンの中でかつての偏差値偏重、一流校志願、有名企業就職、安定したサラリーマン生活というルートは魅力もないし、子供たちが描く道のりではないことは明白です。

必死になって大企業に就職してもブラックにリストラ、激しい社内競争に派閥人事でやらせてもらえる仕事は歯車の歯車。この一枚の歯車の歯になるために必死に勉強して、高い塾に通わせ、子供も親もストレスためながら大学に行かせるのでしょうか?カナダにワーキングホリディでやってくる日本の一流企業を辞めた若者たちの理由の根源は「こんなことで自分の人生のレールが決まってしまうのか?」という疑問であります。会社を辞める勇気があるなら立派ですが、お菓子のCM ではないですが、「辞められない、止まらない」状態になっている不幸な若手社員は相当多いはずです。

私も日本で教育の仕事の手伝いをしていることもあり、子供たちがどうなりたいのか、希望や夢は何だろう、と思いながら接してみるとあるところに行きつきます。それは「黒板のない教育」ではないかと感じています。これは先生が黒板に書いた内容をクラス30名が全員同じように吸収し受け止めるという受動的スタイルから個々の特性を引き出して30名のDNAを引き出せるカリキュラムに変えていくことだろうと思います。

これはAIを取り入れて個々人の特性を引き出せる仕組みに変えていくことです。右脳の子、左脳の子、スポーツもボールものが得意な子と継続型(水泳、マラソン、自転車)、あるいは格闘型など様々な分野に分かれますが学校指導は一つにくくり、特性適応のある子供だけが良い成績を上げるという形になっています。これが最終的にジェネラリスト育成につながっていくのですが、20年後の日本に必要なのはスペシャリストのはずです。

ならば子供の特性をAIで判断し、能力開発のプログラムを再構築するのが補習的役割を果たすベネッセなどの教育システムであり、塾なのではないでしょうか?

ここまで変えるのはベネッセのみならず日本の教育システムを解体的改革しないとできません。一方、教育は変えなければ変えないで目先変化は現れてきません。だから10年、20年たって「あの時やっていればよかった」と思うことになるのです。

少なくとも私は自身の着眼で日本の教育のビジネスのお手伝いをしてみたいと思っています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

「僕は挑戦者」は我々への教訓4

「僕は挑戦者」、錦織圭さんがマリーとの死闘を勝ち抜き、放った言葉です。

多くの人は錦織選手が実質的に世界NO1に近い実力者マリーを破ったその試合運びに見とれたかもしれませんが、私はそのあとの会見で放ったこのたった一言が彼のスタンスを言い表していると思います。世界ランクで上位にはいくけれどその先に分厚い壁があり、なかなか上に上がれない足踏み状態が続きます。その壁を確実に崩すために負け試合でも何か掴もうとしてきたのではないでしょうか?あきらめずにそこまでやるのか、というプレーの連続、そしてマリーよりも勝ちたいという強い精神力が勝利に導いたような気がします。

私ぐらいの中年期になると今の若い方々の生き方と我々の時代の生き方をどうしても比べたくなります。比べることにどれだけ意味があるのか、といえば時代背景が違うのでいくらでも否定できるのですが、人間の成長と成熟という過程はどんな時代に生きる人間でも同じであるはずです。

我々の時代は何が違ったのか、といえば全てが右肩上がりの社会であったといえます。株も物価も製品開発もスポーツもおいしいものもファッションも遊びもすべてに於いてどんどん良くなり、バリエーションが増え、人々の意欲を沸きたててきた気がします。(今の時代にはそれがない、とは言いませんが、そのペースや種類、スケールの大きさが違っていました。また今の時代は何事も便利さの追求に傾注しすぎています。)

私がこのブログで再三、バブル時代との比較をするのはその時を境に社会が大きく転換してしまい、右肩上がりからより分岐の多い選択肢型に変わっていったと感じるからです。例えば山登りを想像してください。バブルまでは皆で同じ道を登っていました。国は若かったし、「リゲイン」飲んで24時間働くことも厭わなかったのです。険しい時も声を掛け合い、景色を楽しむ余裕がありました。

ところがバブルの後は坂道が平たんになったと同時に道がいくつもに分かれてしまったのです。「個の時代」とは私はこっち、君は向こうと選択肢であり、人々が違う人生を歩み、価値観の育み方も変わったことではないでしょうか?

その道の一つにアメリカMBAブームと若手企業家のIPOブーム路線がありました。その代表選手が堀江貴文氏や楽天の三木谷氏やサイバーの藤田氏でしょうか?あるいは一流のスポーツ選手が各方面で育ってきたという横の広がりも感じます。オリンピックのメダルの数もこのあたりに根拠を見いだせるかもしれません。

非正規雇用社会はもう一つのメジャーな路線でありました。もちろん、好き好んでその道を選んだわけではなく、そこに押し込まれてしまった、といった方が正しいのでしょう。行きたかった正社員の道は細く、険しく、体力的自信がなかったという背景もあるでしょう。

日本財団が先日発表した統計は衝撃的でした。過去一年の自殺未遂経験者は53万人、4人に1人が本気で自殺しようと考えたというのです。特に20-39歳の願望者が多いのは先ほどの道の選択肢で細く藪の多い道なき道を選んでしまったということでしょうか?自殺を考えた理由は男性が勤務問題がトップ、女性は家庭問題となっていますが、想像するに相談する相手がいない状態になっていないでしょうか?

上を向いている人は険しい道でもよじ登ります。堀江貴文氏の近著「99%の会社はいらない」では一歩踏み出す勇気を説いていますが、自分の心の扉を開けられるかどうかが大きな差でしょう。私の知り合いに自閉気味の若者がいます。お父さんはエリートサラリーマンでお母様もしっかりした方で一流大学に入学したもののとん挫してしまいました。勝手な想像ですが、親の期待を押し付けすぎて遅れを取り戻せなくなった気がします。私としては一筋の光を見出し、自力で進むきっかけを見出すことが先決だと思っています。

全ての人は挑戦者です。錦織圭さんも自閉症のその方もそして私もです。その坂道の険しさは違うし、初めからトップを目指しても続きません。その人に合った挑戦を一歩一歩確かめるように進めていくことが病んだ若者たちを救う方法でしょう。そのためにはコミュニケーションも維持することを是非ともお勧めします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

9月に入り北米ではようやくビジネスに腰が据わるようになりました。世界では一連の国際会議がようやく終わった中、北朝鮮の挑発に世界が歩調を合わせ始めました。今週はそのあたりから探っていきたいと思います。

「脅威は新段階」と述べる安倍首相の言葉通り、暴走機関車は加速度をつけてきたように見えます。北朝鮮の動きは磁石のN極とN極が反発するように北朝鮮を抑え込もうという動きがあるとそれを見透かすかのように挑発を行う動きが続いています。その間、兵器の精度は向上し、1発当てるなら確度は高いところまでもうすぐといった状況なのでしょう。

新段階に入り、各国は激しい非難を続けながらも手が出せないその最大の理由は朝鮮半島の不安であります。北朝鮮を刺激すれば韓国に手を出すリスクは高く、目と鼻の先のソウルの大混乱は想像に難くありません。最終的には金正恩氏を抑えこむことが主題となりますが、それはイラクで苦い思いをしたアメリカ、シリアをうまく抑え込めない欧米を見ても他国に入り込むのが如何に容易ではないことは各国承知です。

さらに手を出せば泥沼と化すことを覚悟しなくてはいけません。ましてや地政学的に距離がある欧州は本件には踏み込んでおらず、アメリカは大統領選挙真っ只中、中国とロシアは微妙な立場にあります。

それ以上に力づくの抑止を行なえば韓国、中国の一部の経済的影響は計り知れなく、ただでさえ低迷する世界経済に多大なるマイナス要因となります。(朝鮮戦争の際には特需に沸いた日本ですが、今回はそんなことはありません。)先行き、非常に心配であります。

経済の話に移りましょう。9月に入り市場の目は金利動向に絞られてきました。一つはアメリカが利上げ判断をどうするか、もう一つは日銀が利下げするのか、であります。個人的にはアメリカは利上げ無し、日銀は何かしそうな気がしますが今までとパタンを変えたサプライズのような気がします。

日銀の黒田総裁、中曾副総裁の直近の会見に於いて最大の変化は金融緩和の副作用をコストとみなし、緩和は一定の効果をもたらすが、コストも大きいという表現に変わっていることです。9月の定例政策会議でマイナス金利等の緩和政策の検証結果をまとめると思われますが、金融機関の利益圧縮などの「コスト増大」は無視できないレベルだと認識するのではないでしょうか?

9日には黒田総裁は安倍総理と会談しており、日銀としてはある意味、何かを背負っているように見受けられます。個人的には金融政策主導の経済運営は限界を超えていると思っておりますのであまりひねくれた政策を打ち出さねば良いと思っております。

次に行きましょう。韓国財閥の苦悩。これだけで一本ブログが書けるのですが、とにかく財閥のトラブルだらけでどうしちゃったのでしょう、と言いたくなります。ロッテの不正資金疑惑は創業者一族の長女が7月に逮捕されたことで創業者一族間の金の流れを徹底追及されています。

次いで韓国最大の韓進海運の倒産は世界の物流を滞らせましたが同じグループの大韓航空もナッツリターン事件からまださほど時間がたったわけではありません。

そして最大のショックはサムスンのギャラクシー7の充電器の発火問題でしょう。全量リコールとなり、そのコストは1000億円を超えるともされます。アメリカはギャラクシー7を飛行機で使用、充電をするな、としましたのでその影響は計り知れないと思われます。バッテリーはサムスンSDI製でサムスンの頭脳のような会社であります。

携帯の世界最大市場である中国。ファーウェイの躍進振りが注目され、中国国内では小米の失速もあり、現在サムスン、アップルに次ぐ3位につけています。ファーウェイは2017年度にもアップルを抜き去り、近い将来サムスンを追い抜く野望を描いています。携帯市場が成熟化する中、今回のような問題は攻守逆転となり、サムスン神話が崩れる可能性が出てきたように感じます。

最後に民進党党首選。蓮舫氏が有利と出ておりますが、うーん、どうなのでしょうね。安倍首相の掲げる女性躍進の時代ですから都知事といい、民進党党首といい、結構なことなのでしょうけれど私から見ると消去法ではないかという気もしないでもないです。結局、民主党政権の時に問題となった人材の底浅さが身内の党首選にも反映されているということでしょうか。

あと一言。東京都政ですが私は基本的に小池さんは推していますが、オセロゲームはしてもらいたくないと思っています。なんでもひっくり返す過去の否定は経営の世界でもよくありますが、役所の世界では人がついて行かないと思います。民間と違って入れ替え出来ないのですからその点は気を付けるべきでしょう。メディアの小池さんに対するトーンは明らかに変化してきています。要注意です。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

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また明日お会いしましょう。

GDPとGNI4

「4-6月のGDPが0.7%増と上方修正された」と報道されていますが、GDPは多くの場合、前回との比較を%で表現し、「五百数十兆円」という金額表示もしないし、指数化して判りやすくしたわけでもありません。今日はその指標について考えてみます。

国の経済のチカラを表すのに我々が学校で習ったのはGNP(=Gross National Product=国民総生産)でありました。これは国連統計委員会によって採択された国民経済計算の体系(68SNA)をベースに計算する方式を1978年から行ってきたものです。その間にその当時のグローバリゼーションでこの計算方法が世にふさわしくなくなったため、1993年に新たな手法、国民経済計算体系(93SNA)が国連で採択され、日本では2000年に導入され、GNPからGDP(Gross Domestic Product)になりました。

GDPとは国内で生産される付加価値の総計であります。つまり輸出は入りません。純粋な国内経済の成長を意味するGDPについて安倍首相は2020年ごろまでに600兆円を目指すとしています。現在からざっと100兆円、あるいは20%増やすというものでそれなりの大枠のプランは打ち出されています。

世界ではGDPが今でも基準体系なのですが、これを増やすには成長過程にある人口が大い国が有利に決まっています。事実、日本が中国に追い抜かれ世界第3位になったのはこの人口差が圧倒しているためです。但し、一人当たりのGDPは2015年に中国は8000ドル程度であり、日本の32000ドルと大きな差があります。

ちなみにドル建てGDPも為替レートでGDP額とランクはいくらでも上下するわけで成熟化した日本に於いて1人当たり40000ドル以上あった時代もあるし円安時に計測された2015年は32000ドルと落ち込んでおり、微妙な数字はほとんど意味をなさないとも言えます。

少子高齢化が進み、外国人の移民が積極的に増えるわけでもない日本に於いてGDPの2割増しとは常識的にはかなり高い目標であると言わざるを得ません。では民間企業が日本国内にそれだけの投資をしたくなるほど魅力的な市場であるかと言えばこれは残念ながらNOでありましょう。

理由は至極簡単で人口が増えなければ人口一人当たりの基礎支出は増えません。高齢化は支出が物理的にも精神的にもシュリンク(収縮)します。デフレ下ないしディスインフレーション下に於いては企業は付加価値より販売価格を下げることに重きを置きやすく薄利多売が増え、勝者なき戦いとなりやすくなります。

個人的にはGDPという指標にはもはやあまり興味がなく、1人当たりGDPが一定水準を維持しているのかそこだけを見るようにしています。

では企業活動は何処を向いているかと言えば海外投資であります。個人はどうでしょうか?海外の株式や国債に投資していませんか?貿易収支が黒字になった、赤字になったとニュースで話題になりますが、これもGDPには無関係です。ところが我々の生活は輸入した資源や物資に依るところが大きいことは周知のとおり、そして、為替によりその調達価格は大きく変動します。

世の中がここまでグローバル化しているのにGDPを尺度の中心とするにはやや無理が出てきています。そこで考えられるのがGNI(Gross National Income=国民総所得)であります。GNIにはGDPの計算に二つ、加算されるものがあります。一つは海外からの収益、もう一つが貿易(交易)であります。

成熟化ないし高齢化した社会では勤労者の割合は少なくなる一方、蓄財した資産を運用することで資産が更に増える行動を行います。企業活動もアグレッシブに攻める成長期に対して安定期に入り株主に配当で報いる成熟期に分かれます。その投資や運用が海外で成されていても企業や個人の富の変化はGDPに反映されません。これは本来の意味での国民の富を表していないのではないでしょうか?

経済の尺度はいろいろあります。そしてそれは時代と共に変化するものとも言えます。かつてGNPがGDPに変わったようにGDPがGNIに代わってもよい時代かもしれません。ちなみにGNPとGNIはかなり近い概念ですが、どちらかというとGNPが国民の生産量に対してGNIは国民の所得量ともいえます。

つまり高度成長期に日本がせっせと生産しまくっていた時代はGNPがうってつけですが、高齢化し、持てる資産を海外にまで投資し、運用する時代にはGNIがふさわしいという気がします。

但し、世界の国は皆成長度合いが違いますので日本だけGNIにすると比較できなくなります。特にドル建てのGDPはあくまでも世界の中でどの位置にあるのか、あるいは統計的にどれだけ増えたり減ったりしているのか、その比較数値でしかないのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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