外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

「ペンは剣よりも強し」ですが…4

「ペンは剣よりも強し」(The pen is mightier than the sword.)とは19世紀のイギリスの作家、エドワード リットンの言葉で「独立した報道機関などの思考・言論・著述・情報の伝達は、直接的な暴力よりも人々に影響力がある」(ウィキ)という格言であります。

ちなみに日本一の秀才が集まる開成中学、高校の4つある教育理念の一つにもなっており、その意味を「どんな力にも屈することのない学問・言論の優位を信じる」としています。

高尚な話から腰を折るようですが、私がかつて秘書をしていた際、私のボス(=カリスマ会長)はイニシャルS.S.編集長が仕切るKという経済雑誌にほとほと振り回されておりました。この編集長の言うとおりにしないとどんな記事でも書きかねないと噂され、当時の経済界の首脳の間では知らぬ人はない悪玉でありました。私のボスは「あれこそペンは剣よりも強しだ」と呆れかえっていました。

この意味するところはペンは英知にもなるし、凶器にもなるという表裏一体の関係であります。

一般にペンが最も力を発揮するのはメディアの発する各種ニュースであります。たった一つの事実に対してメディアごとの色付けをして社説やコラム、解説します。更に専門週刊誌などで深堀し、徹底的に分析し一つのニュースをデコレーション化します。その過程において「結論ありき」ではありませんが、ある方向性は当初からある程度決まっていて、そのラインに沿って追加ニュースがあれば「それ、見たことか!」と花火を上げるのでしょう。

メディアの方向性は政治関係ならば朝日、毎日、読売、産経をみればはっきりしていますし、韓国関係ならば産経は読む人に「おおっ」という記事を連発してくれます。NHKのように万人受けしなくてはいけないメディアはどうしても左寄りになりやすいでしょう。日経は「私の履歴書」で登場するひと、あるいはたびたびインタビューに登場する人は日経が扱いやすい人である程度色が見て取れます。日経ビジネスなどでは「またこの人のリファレンスか」と明らかに色付けを強調する手合いが見て取れます。

つまり、メディアもマーケティング手法としてある程度の読者好みの色を放つことでビジネスを維持していますので右色になったり左色になったりするわけにはいきません。よってどんな事実でもその色になるべく持っていこうと努力をするわけです。そこで失敗した好例が慰安婦問題の報道で陥った朝日の暴走だったわけです。編集局は「おっ、こんな事実があったのか、じゃあ、これを記事にしてくれ」といった流れでしょうからペンに許される最大許容の振れ幅を使いこなし、盛り上げるわけです。

さて、そんな中、トランプ大統領が「メディアと対決姿勢」を示しています。一例が就任式の人出がかつて最高だったと報じた大統領報道官に対してウソだとメディアが一斉攻撃をしているようです。トランプ大統領に関しては就任一週間前の初の記者会見の際、CNNの記者に「お前の質問は受け付けない」と激しくやり合うシーンが印象的でした。

アメリカのメディアはリベラルでやや左巻きが多いので当然ながらトランプ氏とは対立関係であり、メディアはペンを剣に変えているわけです。

ペンは読者好みを書き続けるという論理が存在する限り真実はつかみにくいものです。韓国が揺れに揺れているのも一例で、私は北朝鮮からのマインドコントロールにはめられた可能性を否定しません。日本に於いても大戦中、日本は善戦している、あっちこっちで相手を玉砕したと報じられ、国民は歓喜の渦でしたがこれぞ大本営が放ったマインドコントロールそのものであります。

読者は何が本当か、気をつけて読まねばならない、それが最近とみに感じられます。

最後にメディアは大ウソつきだという一言。新聞雑誌の発行部数ほどいい加減なものはないとされています。誰がどう数えてそういう数字になるのか、ディスクローズされません。私がかつてあるメディアからそっとささやかれたのは「サーキュレーション(発行部数)は大体実際の倍に膨らませるのが業界の習わしです」と。

ちなみに日本の新聞が世界で一番読まれている理由は夕刊があるので数が膨れ上がっているというカラクリです。事実など、どの側面から見るかでどんな色にもなるということです。

「ペンは剣よりも強し」の戦い、ペンにも弱みはありそうです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

定年退職後の起業、そこが間違い4

世界各地で仕事をしてきたある方と話をしていて、気になることを伺いました。「赴任経験のある外国で定年退職後、退職金の半分ぐらい突っ込んで自分の会社を起業する人の後が絶たないのだけど、ほとんど成功した例はない」というのです。正直申し上げると私もここバンクーバーで25年、ビジネスをしていて定年退職後にビジネスの花が咲いたケースはほとんどない、と言い切れると思います。

日本でも同様に退職後に自分の専門エリア通じてビジネスをしようとする方は多いと思います。当然ながら一定の資本が必要ですので退職金の何がしかを突っ込むのでしょう。ではなぜ、それがうまくいかないのか、考えてみたいと思います。

退職後に起業をしたいと考える人にはまず自分のサラリーマン時代の自信がバックボーンにあることが多いかと思います。「この仕事は俺が一人でもできる」。これが過信であります。

サラリーマンを辞めてまず多くの方がしょげ返るのは今まで勤めていた時のような社名もロゴも肩書もないのです。多くの名刺交換では社名、部署、肩書をみてその次に名前でしょうか?つまり、その方個人の能力に期待をしているわけではなく、会社のバリューがその個人の能力を担保するような形になっています。ですので、サラリーマン時代に「できた」仕事が独立すると途端にできなくなり、「そんなはずじゃ」と思ってしまうのです。

何故でしょうか?それは仕事のリスクを担保できるのか、であります。会社ならば人材から資金まであらゆるサポート体制が整いますが、個人ではおのずと限界があります。私がバンクーバーで会社買収をした時、銀行から巨額の借り入れをしたのですが、銀行の頭取がトロントからわざわざ私とランチをしにやってきたことがあります。銀行としてこの男に貸し付けた資金の担保は何処にあるのか、一応、見極めておきたかったのでしょう。

二つ目の間違いは起業後のビジネスの「体裁」です。まず、オフィスは港区の住所が欲しいとか、美人の受付がいるシェアオフィスがいいとか、事務所内は最新のITガジェットで埋め尽くされる、更には品川ナンバーの車をリースしたりとビジネスがまだ一つも進んでいないのに会社勤めしたいたときのビジネススタイルが抜けきれないのです。

堀江貴文さんが起業した時、マンション事務所で数名で寝泊まりしながらスタートアップしています。若い方の起業はカネはないけど夢があるのでどんな苦しい起業生活でも全然問題にしません。いつかこのビジネスアイディアが世に出回ればきっとよくなると思い続けています。定年退職後の起業でも自分をここまで落とせるか、です。

三つ目は専門以外のことが何もわからない、です。会社経営は大企業も零細企業も基本は全く同じです。直接的な業務活動以外に経理、財務、人事(労務)、総務等といった付随作業が出てきます。「よし、俺も経理を少しかじってみるぞ」ぐらいの意気込みあればよいのですが、「俺は専門の分野に集中するから経理なんて誰かに任せておけばいい。年に一度、青色申告すればいいのだろう」と考えていると大きな失敗をします。

経理とは税務申告のためだけではありません。経営状況の通信簿なのです。だから、月締めの数字が全てであるといっても過言ではないのです。私が月締めを大体翌月の10日までには把握し、数字をなめるように見続けるのは成績が物語る経営のベクトルなのです。この事業は先行き、てこ入れが必要だ、とか、この分野はもっと利益を強化できると方針を出せるのは覚えてしまうほど数字をチェックしているからです。

人事もそうです。人を「使う」ことほど疲れるものはありません。機械なら働け、といえば文句も言わず、休憩もせず、手抜きもしないでしょう。人はそういうわけにはいきません。ニンジンをぶら下げ、信賞必罰というルールと社長さんの「人柄」が全てです。社長と一心同体になれるほどのコミュニケーション、そして仕事のフォローをする「人を使う労力」が必要なのです。

会社勤めの時は人事部や上司がいましたが、これも自分でやらねばならないのです。時々、「一緒にやっていたビジネスパートナーとうまくいかなくなりまして」ということを聞きます。ここは肝に銘じておかねばなりません。

最後に一番大事なのは孤独のビジネスに耐えうるか、です。私は雇われ社長から独立した社長に変わりました。雇われていた時は肩書が違えど「同じ釜の飯」の仲間関係を従業員と維持できました。しかし、独立した瞬間、私は孤独になります。全てを自分で判断、処理しなくてはいけないのです。私がビジネス系のNPOの活動に精を出したのはそこにいる似たような境遇の独立者との交流が必要だったのです。

定年後のビジネスはまず、大きな風呂敷を広げないこと、それと従業員がいるなら一緒に汗をかくこと、ここからスタートです。起業してサラリーマン時代の年収を目標にする必要は毛頭ありません。まずは会社が3年続くことをターゲットにしたらよいのではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

お金の使い方4

先日、このブログで若い女性はお金を使わないという趣旨のことを書きました。一応、検証のため、若い人達に何にお金を使いたいのか、私が聞ける範囲で確認したところ、旅行、趣味の領域、リアルSNSといったところに集中していました。

メリハリあるお金の使い方だろうと思います。かつてのスタイルはモノをオールラウンドにゲットしていく形だったと思います。それが今ではサービス消費が主体で且つ、好きな領域に深堀する人が増えているようです。かつての「総合週刊誌型」から「専門雑誌型」への転換でしょう。

使う領域に入っている業界はプラス展開が期待できます。ところがモノだけを売っていると消費者からの価格引き下げへの要求は一層高まることになります。いわゆる業界全体が消費構造に対応して変化していかねばならないことになります。例えば自動車はその典型であります。

自家用車がない社会は存在し得るのか、といえば我々のような年代は無理、というでしょうし、20代の人は何一つ困らないと思っているはずです。私がバンクーバーで経営している事業の一つ、レンタカー部門には多くの日本の若者が車を借りに来ます。が、経営側からするといくつかの頭痛の種があります。一つは日本人の若者のトラブル率が異様に高いのであります。それこそ車を破損するから違反切符まで様々であります。また、破損させても知らんぷりで返却するのは当たり前で社会人としての基本が欠落しています。それでも必要な時に借りて4人ぐらいで行けば割り勘にすればかなり安く行けるはずです。これはシェアエコノミーの発想にマッチしています。

但し、最近、更なる頭痛は仲間内で誰が運転するか、であります。ペーパードライバーで外国ではとてもとても、という方々のみならず、そもそも免許がないという根本問題で車を借りるという行為にすら達しえないのです。それゆえに自動運転の車は実は高齢者のブレーキ踏み間違いを防止するのではなく、運転できない若者の行動範囲をもう少し広げてあげるための大事な武器、ということではないでしょうか?

私が懸念しているのは消費の仕方が変わることにより街中の多くの店舗はより苦労する点であります。百貨店の売り上げ減少トレンドが止まりません。家電量販店の存在は果たしてどこまで続くのでしょうか?ユニクロや無印良品の商品を店舗店でゲットするのとネットでゲットするのではどんな違いがあるでしょうか?

かつて、ウィンドウショッピングという言葉がありました。友達やデートの時には欠かせない時間つぶしです。しかし、雑踏を歩くのも疲れるし目的なくぶらつくのも案外面倒なものです。ならば死語となった「ネットサーフィン」をして好きなブランドの好きなアイテムをじっくり観察する方が理にかなっています。

多くの街中の店舗で生き残れるのは飲食業を含むサービス業と食材などを提供する店舗に限定されてきます。私の実家があるコンビニすらなくなるような廃れ果てた商店街で今でも商売している店は美容室、八百屋、魚屋、塾、不動産屋、布団屋(サービス業と転嫁しています)、クリーニング屋といったネットとまだ競合できる業種のみであります。私鉄駅前の商店街も同様でB級グルメ店、惣菜店、スーパーマーケット、廃れたパチンコ屋がこれに加わる程度であります。

昔は会社から家に帰るまでに浪費をさせてしまう魅力がたくさんありました。が、今は素通りになってしまったところにお金の使い方の変化があるといえましょう。日経の1月8日の記事「見えた?GDP600兆円 計上分野広く 五輪特需も」が なにか寒々とした感じがしたのは統計という数字をいじくった役人の自己満足感一杯というところでしょう。

GDPを現在の500兆円から100兆円引き上げる目標のうち、数字の操作で約30兆円はやる前から達成できることがわかっていました。残りはオリンピック特需と訪日外国人特需ですが、これはいずれ剥げるかもしれないもの。となれば家事手伝いサービスやリフォームが注目とありますが、さて、どうなるでしょうか?

そういうお前はどうなのか、と聞かれると思いますが、私は飲むほうにはそこそこ使っていますが、これも半ばビジネスのようなもの。時折ショッピングモールに行きますが、何処でも同じものが同じように陳列されているのを見て飛びつくのか、といえば100%それはないです。正直、消費させるほど時間も魅力もない、というのが答えです。カネと時間があるのならやっぱり旅行に行きたいですね。知らない街を歩くのもよいし、カンクンのリゾートホテルで読みたい本を山盛りもってビーチサイドでコロナビール飲みながら時間を愉しむ、これ、私のはかない夢であります。

皆さんはどうやってお金を使うのでしょうか?聞いてみたいところです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

誕生、トランプ大統領の世界!4

数年前、カフェの長テーブルに「空気をシェアする」仲間たちが集まり、お互い会話こそしないけれど共通点を感じ取ることに心地よさを持つ流れがありました。「君と僕は似たものがあるよね」。これがオバマ大統領の色でした。

人々は1%と99%の格差に不満を述べ、富裕層と一般庶民は双方、受難の時代だったとも言えます。その富裕層も皆が皆、自分の資産を膨らませ続けたわけではなく、フェイスブックのザッカーバーグ氏のように社会還元を打ち出した人も多く見受けられました。寄付が当たり前のアメリカにおいてその社会構造を下支えしているのは目立たないながらも富裕層からの莫大な資金の提供でありました。

トランプ氏が大統領にバトンタッチした今、アメリカの色はどう変わるのでしょうか?私は99%の殻を破るチャレンジが出来る社会になる気がしています。民主政権の時は自分のポジションを固定化し、そのポジションの改善を外に求めました。一方のトランプ氏の姿勢は「ポジションは自分で動かせ、その門は君の為に開いている」と聞こえます。トランプ氏が国家の分断化を修正し、ベクトルを一方向に持っていこうとしているのは「可能性のアメリカ」を再現しようとしていないでしょうか?

トランプ氏の雇用へのこだわりの根源は何でしょうか?「どうせ、俺には仕事はない」「この街はもう死んだ」と諦めている人に一筋の光明があるとすれば幸せです。私の見るトランプ氏は「人々の再活性化」に全力を注ぐように見えます。

活力にはその弊害を除く必要があります。様々な規制、足かせ、不法移民、不当価格による搾取、得るべき税の流出であります。アンダー(袖の下)で働く不法労働者のおかげでアメリカ人の雇用を奪っているとするのは正論であります。アップルやスターバックスが様々な細工で節税対策をしていたことをなぜ、アメリカ人はもっと騒ぎ立てなかったのでしょうか?それらの商品がアメリカ人の日常に入り込みすぎていて否定できないほど抱き込まれていたとしたらどうでしょうか?

トランプ氏が中国をやり玉に挙げる理由は安い中国元で輸出攻勢をかける姿勢かもしれません。同じことは日本にも言えるかもしれません。だからこそ、「ドルは強すぎる」と本音が出たのでしょう。それだけトランプ氏は愛国心が強いとも言えます。

私は今年の10大予想でトランプ氏のポピュラリティが上がる、と予想しています。何故か、といえば人は周期的にその考えを転換する傾向がある中で今までの「枠に収まる心地よさ」から「汗をかいてみよう」と目覚める人が一人、またひとり増えてくると考えたからです。今、トランプ氏に抗議をする人の一部には自分をまだ、変えられない人がたくさんいます。しかし、大衆が一つの流れを作り始めるとその河はより太く、強く、大きくなります。

トランプ氏を批判する声は多いでしょう。ジョージ ソロス氏はその典型です。閣僚やブレーンにばらつきはないのか、トランプ氏はそれらのバラバラのスタンスを取りまとめることができるのか、確かにハードルはあります。その一方でクリントン氏を応援していたウォーレン バフェット氏はトランプ氏の閣僚を「圧倒的に支持」(ブルームバーグ)とし、暗にダメな閣僚がいれば取り替えればよいとしています。

私がトランプ氏のポピュラリティが上がる可能性をみたその理由はカリスマ性であります。オバマ氏は色がなかった人です。無色透明。心地よいのだけど、ピリッとしたものや甘いものもなかった方です。人は刺激を求めています。ここを多くの人は見落としています。

しかし、私はトランプ氏のカリスマゆえの困苦もあろうと思います。ツィッターでストレートな批判をする大統領はどうかと思います。過度な敵対心もどうかと思います。一方で政治家然していない粗削り感こそアメリカが選んだ大統領だとも言えます。

少なくとも私はアメリカ国民ではありません。よって彼が選ばれたことに批判はしません。

では日本は今後トランプ大統領のアメリカとどう共存し、どうドライブしていくのでしょうか?それは日本自身が考えることです。不屈の日米同盟であったとしても時々で温度は変わります。その時、日本はどういう色を出していくのか、これが最も大事なことであります。TPPは早速離脱方針を表明しました。NAFTAの再交渉方針も打ち出しました。では、アメリカがポーズ(停止)している間に日本がやらねばならないのは日本主導のグローバル化に向かったアライアンスづくりでしょう。カナダやメキシコは独自の対案を作り、大国依存主義から自立する力を持ち、アメリカに「ならば結構」と言える強さを持つことが肝心ではないでしょうか?

少なくともいえることはアメリカは舵を大きく切り直しました。荒波が立つ中でそれに飲まれるのではなく、乗り越えていく野望とチャレンジ精神が沸き立ったというのが今日という日であります。私もより一層チャレンジしていこうという認識を新たにした日であります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

明日はトランプ氏の就任式典が東部時間の午前11時半から始まり、トランプ氏の演説は約20分程度になるとのことですので、本来であれば日本時間土曜日にお届けしている「今週のつぶやき」を一日早めてお送りし、明日は「誕生、トランプ大統領の世界!」をお届けします。今週はつぶやくだけの十分なネタが既にあります。

まず、日本の苦しい企業を2題。

東芝ですが、まずくなったような気がします。原発事業の損失はこの事件が発覚した時、確かNHKが5000億円という数字を出しており、日経他は数千億円規模というややマイルドなトーンで報道されていました。合わせて東芝のドル箱事業であるフラッシュメモリー部門を分社化するというアイディアもその時から確かに囁かれていました。私も12月28日のこのブログで「メモリー半導体部門の分社上場化もオプションの一つ」と指摘していました。但し、その案はほとんど注目もされない状態でしたので「案外、損失は少ないのか」と解釈する向きもあったと思います。

1月17日に同社が分社化の案を再び引っ張り出したことで株式市場では「これは東芝の前向きなリストラ」と捉えたようです。同社株は翌朝、一時5%ほど高くなっていました。後付けになってしまいますがここが読み違いです。19日になり損失額が5000億円とも7000億円とも膨れ上がるとの報道に同社の株は一気に炎上してしまいました。

9月の自己資本が3600億円程度で今期、他の事業からの利益が1400億円水準で3月末は5000億円程度の資本を目論みましたが、これが全部吹っ飛んでまだ足りないかもしれません。フラッシュメモリー事業を売却するなりパートナーを組むのであればアメリカの ウエスタン デジタル社でしょう。同社は業績が非常に好調で私の投資先候補の一つで株価をここ数カ月、モニターしていたところです。東芝のニュースを受けて同社に好感する買いも入っていました。

東芝の発想は原発事業を守るため虎の子を売るというポジションのようですが、私ならウエスチングハウスを売却する発想を一番に考えます。理由は東芝は原発の会社としては優秀かもしれませんが、ウエスチングハウスという猛獣をドライブできないので持ち続けても振り回されるだけのような気がします。

次いでエアバックのタカタ。私は先週の「今週のつぶやき」で「この会社の先行きの厳しさは変わらない、東電と同じ体質だが東電は国が支えてくれた。が、この会社はどうなるのか」と指摘しました。スポンサー候補の非日系企業が一番嫌がるのがライアビリティであり特に「見えない瑕疵」であります。つまり私的再生だと泥沼の底に足がつかない点を気にします。当然です。

私が顧問弁護士から会社事業買収で最も気を付けることとして口を酸っぱくして言われているのは「会社は買わない、アセットのみを買え」であります。私の顧問弁護士は当地最大級の弁護士事務所の何本指かの一人ですのでその発言の重みも違います。(請求書も重いですが。)

さて、韓国。

まずはサムスン電子の李在鎔副会長に対する逮捕状請求が棄却されたことですが、メディアによってこの受け止め方はまちまちで、朴槿恵大統領の弾劾訴追に影響が出る、出ないで意見が飛び交っているようです。

個人的には特別検察側は苦しくなったとみています。弾劾訴追は「官職を継続することがふさわしくないほど」の重大な理由が必要であります。(つまり多少の違法性なら弾劾訴追にはなりません。)韓国メディアは訴追する材料はいくらでもある、と言っていますが、弾劾訴追をできる理由がそもそもそんなにあるわけではないでしょう。例えばセウォル号の空白時間も状況を掌握し指示出来る状況にあれば違法性は問えないでしょう。韓国人の悪いところは理由にならない理由を山盛りにして「こんなに悪い!」というのですが、山の中はスカスカであることが多いものです。

ところであまり触れたくないですが、アパホテルの社長の本が中国のSNSで大炎上中の件です。元谷社長がご研究されたことをホテルの雑誌に寄稿し、それをまとめた本がフロントで売られていてそれを読んだ客が感想をSNSにアップしたことが発端でした。私もSNSの動画は情報が入ってすぐに見ました。

日本国内では賛否両論、それこそ右巻きから左巻きまでいろいろいらっしゃるようです。私は炎上しかけた時(つまり日本のマスコミに取り上げられる前)、アパのある方にメールで意見だけ述べさせていただきました。「(元谷社長の主張が)産経の雑誌「正論」に掲載されたならいいけれど」と。

北米で昔から言われていることの一つに「食事の席で政治と宗教の話をするな」です。もちろん食事相手との緊密度にもよりますが、この意味は誰が聞いているか分からないのだから疑義を呼ぶ話をすることで本当の食事の目的が達しえなくなるということかと思います。

元谷社長は雑誌「Apple Town」を西欧のホテルの部屋に備え付けられている聖書と同じだ、ということを述べていたと記憶しています。それは自画自賛です。元谷社長を知っている人は日本の一部の人です。嫌なら泊まらなければよい、という論理もあります。それはホテルを経営する元谷社長が判断することです。

仮にあなたの乗った飛行機のフライトマガジンに安倍首相や創価学会、あるいは日本の政治や神道のことがとても嫌なトーンで書いてあったらどうでしょうか?乗らなきゃいいと言われても飛行機は乗ると降りられませんからね。

ボトムラインは元谷社長がずっと書き続けていた投稿の内容が本になってまとまるまで誰も指摘しなかったことでしょう。その意味を考えた方がよさそうです。

さて、明日は待望のトランプ大統領の就任演説です。注目はドットフランク法などの廃止を伴う金融規制緩和を明言するか、これが直接的な市場反応の一番大きなところだと思っています。注目点はたくさんありますが、私はこの一点が最大の興味であります。さてどうなることやら。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

次は「ドルは強すぎる」ですか?4

Our currency is too strong.

トランプ氏のウォールストリートジャーナル紙のインタビュー記事です。いつかはそう言うと思っていましたが、ようやく発しました。トランプ氏は為替に関する発言が二転三転しています。選挙活動中、当初は安いドルを求めていました。ところが一転してドル高容認でFRBのイエレン議長をターゲットにして金融政策がハト派過ぎる(=利上げペースが慎重すぎる)と「口撃」していました。

私はトランプ氏のこのドル高容認発言に違和感を持ち続けていました。国内産業を拡充し、輸出を振興させるのであれば強すぎるドルは好ましくないからです。それと不動産事業者が低金利を好まないはずがないわけでハト派の金融政策は本来であればトランプ氏の(元)事業にプラスに影響するはずであります。

トランプ氏の発言は意表を突くタイプで人を驚かすことを喜んでいるようです。Aだと思っていたらBだ、Bだと思っていたらCだ、というタイプの人は世の中にいるものです。素直に「その通りだよ」と言わないタイプです。そういう人に限ってすり寄ってきたら急にお仲間意識が強くなり、「お前だけは別だよな」ということになります。

トランプタワーで会談した孫正義氏にしろ、アリババのジャック マー氏にしろ、シリコンバレーのトップたちにしろ、アマゾンのペゾス氏にしろトランプ氏はニコニコで褒め上げています。ジャック マー氏の事業はトランプ氏の大嫌いな中国の為の、中国政府の息がかかり、中国が札束に変身したような会社であります。(と言いながら私は株主ですが。)それなのになぜ、あの金ぴかのトランプタワーに入り込めたのか、考えれば考えるほど辻褄が合わないのです。

アマゾンのジェフ ペゾスも選挙期間中、「犬猿」とまで言われたのにトランプ氏との会談後に雇用を増やすと胸を張っています。こうやってひとり、また一人とお仲間を作っていくのでしょう。

思うにトランプ氏は今後、様々な民間人、諸外国の国家元首らと会い続けるでしょう。その度にトランプ氏の言動はブレ、過去の発言と相違する可能性があります。それと同時に彼の素直に「そうだね」と言わない性格は修正され、ツィッターも封印とまではいかないまでも過激さは薄れていく気がします。

あわせてトランプ氏と会った人たちのトランプ評も変わるのでしょう。勝手な想像ですが、多分、彼はあの強面の性格と実物に相当ギャップがある人物のように思えます。そうでないと経営者たちがあそこまで「変貌」するとは思えません。

為替ですが、アメリカにとってドル高がいいのか、ドル安がいいのか、一長一短です。しかし、個人的に無責任な肩入れをするとすれば基調としては安定的でドル高バイアスがかかるのがよいと考えます。理由は基軸通貨であり、ドルの覇権は世界経済の血液が清く正しく流れることを意味するからです。ドルの不安は代替通貨の議論がいやおうなしに出てきます。先行き不透明なユーロですか?中国元ですか?通貨バスケットのガラガラポンというのも発想として存在しますが米ドルの築き上げた地位は現時点では良い悪いにかかわらず不動です。

新興国に行ってもロシアに行ってもドルは喜ばれます。メキシコではペソよりUSドル。ブラジルでもレアルよりUSドルです。新興国に行くとあまりきれいとは言えない格好をした人が小さく折りたたんだドル紙幣を何よりも大事そうに持っていたりするものです。

今のドルが高いか、安いか、といえばドルインデックスでみると今年に入ってようやく騰勢から反落になっている状況ですが、この先についてはTD Bankあたりではまだドル高を予想しています。

為替はトランプ氏の口先だけでは大勢を変えるほどにはならないと思っています。それこそ、英国のEU離脱とか世界不和とか、世界経済といったレベルで動くのでしょう。アメリカ経済が健全であり、健全なる利上げを見込むのであれば米ドルが買われるのはナチュラルであり、トランプ氏の野望とはやや逆を向くような気もします。

さてどうなることでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

制限ある自由5

少し昔の話になりますが、ここバンクーバーである不動産デベロッパーがコンドミニアムの一室をシェル(がらんどう)で提供し、あとは自分で自由設計してくださいという物件がありました。物件そのものは南面に海があり、建物の目の前は公園というダウンタウンの素晴らしい物件でしたが長らく売れませんでした。何故だと思いますか?

購入者は自由設計にあまり魅力を感じないのです。多くの不動産の広告はインテリアデザイナーが家具や調度品を入れて部屋のイメージを作り上げます。「こんな家にあなたも住んでみませんか?」であります。ところが、シェル渡しの物件では部屋を見てもむき出しのコンクリート、水道管や配線があちこちに飛び出していてなんの夢も希望も描けません。

全てのお客さんは芸術家ではないのでそのキャンバスに絵を描くことはできないのです。

例えば、自動車会社がエンジンとボディ、タイヤから内装、シートの種類まで「お好きな組み合わせでどうぞ」という車を売り出したとします。あなたは買いますか?私は買えません。それよりNISMOのチューンアップしている車が格好いいと思うでしょう。我々は完全なる自由など求めておらず、制限ある中での選択肢という自由を求めています。

オバマ大統領が8年間で作り上げたリベラリズム。そこでは人の自由が保障され、制約されていた人を解放する大きな流れを作り出しました。「アラブの春」はオバマ大統領が作り上げた自由解放運動における重要な一歩だったと思っています。2010年から12年ごろに多くの北アフリカ諸国での政権打倒運動は搾取されたと感じた国民がSNSを使い、自分たちは解放されるべきだと考えたのであります。

しかし、それは大きな代償を伴うことになったのです。政権打倒ができたチュニジアやエジプトはその後、どうなったのでしょうか?うまくいっていません。それは新たなる政権のピクチャーが描けないまま、多くの人が自分の思い描く新しい社会を目指し、意見が合わず、統一化できなくなったのです。

その中でも最大の問題はシリアでありました。2011年3月に起きたシリア騒乱は反政府派との武力衝突を招き、挙句の果てにイスラム過激派によるイスラム国との戦いを余儀なくさせられる複雑な構図を作ってしまいました。つまり、言いたい放題、やりたい放題にすると収拾がつかなくなるという典型なのであります。

藤原正彦氏の「国家の品格」の中にこんなフレーズがあります。精神分析学者、フロム氏の「自由からの逃走」をまず引き合いにします。「自由とは面倒なものである。終始あれこれ自分で考え、多くの選択肢の中から一つを選ぶという作業をしなければならないからである。これが嵩ずると次第に誰かに物事を決めてもらいたくなる。これが独裁者につながる。」としたうえで藤原氏は「ヒットラーは独走したというより、国民をうまく扇動して、その圧倒的支持のもとに行動したのです。民主主義、すなわち主権在民を見事に手玉に取った稀有の手品師でした。」とあります。

考え、行動することはなかなか骨が折れることです。しかし、今まで抑圧されていたならば初めはその反動もあり、大いに行動を起こすでしょう。しかし、大概の場合、脱落者が生まれます。そして、再び不満が出てくるのです。

アメリカの大統領選を通じて国が分断したのではないかとされています。トランプ氏の就任式もオバマ氏の200万人に対してその半分以下の予想だけでなく、多くのデモが当日、予定されています。これは高度な民主化が作り上げた一つの副作用かもしれません。

私はトランプ次期大統領が一定の支持を得る可能性はあると思っています。理由は8年間のリベラリズムの時代に疲れた人々があのトランプ政権がうまくいくことで「やっぱりついていこうかな」と気持ちが変わる人が必ず出てくるからです。ヒットラーの時もそう、東条英機の時もそう、ルーズベルトの時もそう、プーチンだってそうです。日本でも民主党政権の反動は大きく、今の安倍政権は「俺についてこい」型です。そして今でも高い支持率を維持しているのは「導いてくれる」と信じているからでありましょう。

学者や一部の扇動運動をされている人には自由=純白のキャンバスを手に入れる権利を基準に考えるかもしれません。しかし、人間、生まれながらにして法律やルール、社会道徳に縛られ続けています。もしも子供が「小学校に行かなくてもいい自由があるから登校しない」といったらどうでしょうか?誰もそんな論理、相手にしないでしょう。

若い時、飲み屋でこんな話を何度かしました。「無人島に流されて俺たち4人だけの生活になったらどうする?」と。大概、ハッピーなストーリーにはなりませんでした。

節度をもった制限ある自由、そして一定の指針がそこにあることが多くの民にとってもっとも心地よい社会ではないでしょうか?オバマさんからトランプさんへのバトンタッチはこの流れの変化だと私は思っています。

ではまた明日。

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また明日お会いしましょう。

英国の英断が生み出す新しい世界地図4

英国のメイ首相が17日の演説でハードブレグジット(強硬的なEUからの離脱)を打ち出すのではないか、と噂されています。英国は昨年の国民投票の結果を踏まえ、新内閣はEUからの離脱に関して「慎重ながらもボトムラインを割らない議論」を進めてきました。つまり、EUからの離脱で英国国内へのインパクトを最小限に留める方法はないのかとベストの答えを探してきたわけです。ですが、大陸側から厳しい姿勢が垣間見えることで折衷が見込まれるネゴシエーションは止めてさっさと「はい、わかりました」といって出ていく姿勢を国民と共に醸成してきたように見えます。

ハードブリグジットとはEUとの関税同盟もあきらめるということであります。これは英国が本来望んでいた移民制限だけという穏健的処置はEUが認めないので強硬な姿勢に転じてきたと言えます。

これを受けて英国ポンドは対米ドルで急落し、ベンチマークの1.200を一時割り込むところまで売られています。歴史的には1.05がありますが、仮にハードブレグジットを強行した場合、1.000もありうるとする市場の見方もあります。強い英国ポンド売りは英国の将来の不安を表すものでありますが、個人的には英国はしたたかな国ですので強硬離脱をしたとしても寛容になれるかもしれません。

これは世界地図上での外交勢力争いともいえます。トランプ氏が当初から英国のEU離脱については「結構なこと」と賛意を示していました。16日にはトランプ氏が英国の前司法長官のマイケル ゴーブ氏から英タイムズ紙の取材を受けましたが、その際、トランプ氏は英国支持、ドイツ批判という明白な路線を打ち出しました。

歴史的に英国とアメリカは兄弟のようなものであります。金融市場に関しても悪い言い方をすればニューヨークを中心とするアメリカ市場は肉体であって頭脳はロンドンのシティにあったといっても過言ではありません。つまり、アメリカにとって英国の弱体化は自国に必ず影響が生じます。そこで、トランプ氏としてはドイツを叩き、欧州大陸を揺さぶる戦略に出ながら英国への援護射撃を行っているように見えます。稚拙でありますが、大きな影響力がありそうです。トランプ氏はメキシコ産BMWについても高い関税をかけると得意の個別企業糾弾をしています。

トランプ氏は自国中心主義と捉えられていますが、このところ、アライアンス中心主義にシフトしてきたと思います。ここは選挙当時と少し変わってきた感じがします。アライアンスを誰と組むか、ですが、アメリカのオールドフレンドであります。英国、イスラエル、日本、あと戦略的にカナダとは喧嘩しないとみています。また、かつて陽が当たらなかったところにも目をつけています。台湾、ロシアであります。

英国がEUとの関税同盟を結べなくなるとスコットランドなどが再び、英国からの離脱を問う国民投票に走るかもしれません。英国は小さい国ながらも圧倒的な能力と歴史を持つ威厳ある国家であります。そしてそれ以上に上手なアピアランスと儲け方を知っています。この国から発信される文化、歴史、社会、経済は今でも世界に伝播します。シェークスピアから11世紀にできたオックスフォード大学、産業革命、ロールスロイスにダイソン、更にはビートルズからエルトン ジョンまでこの国の特異な潜在能力はEUとの関税同盟が切れたぐらいではへこたれません。

つまり、英国の離脱は欧州大陸にとって極めて大きな損失であり、ドイツが再び帝国主義に走りやすくなるきっかけを作る可能性すらあります。そして欧州の混沌はロシアを利するのです。例えば私が今、一番注目している欧州の弾薬庫はセルビア、コソボ問題だと思います。第一次世界大戦のときと同じ民族問題であります。揉める欧州はトランプ氏を有利にする勘定になります。

英国は輸出型の国家ですので英国ポンド安は国内景気に大きくプラスになります。日本と同様、ポンド安のおかげでロンドンの株式指数FTSE100は12月初頭の6700ポイント強から7300ポイントを超える水準まで一気に上げてきています。ちなみに昨年離脱を決めた時には一時6000ポイントを下回っていたのですからそれから2割以上も上げているのであります。

個人的には実際の離脱にはまだ数年かかることから英国は緻密でしたたかな計算をしたうえでEUとの関税同盟が無くなっても英国に損失が生じない手段を考えるとしてもおかしくないとみています。以前、書きましたが私の知り合いでイートン校を卒業した英国人が「もう一波乱あるからまだ(投資は)駄目だ」といった意味はその後が良いという趣旨であると理解しています。

但し、私の最大の懸念は世界を再びブロック化する動きが強まる可能性が高くなってきた点であります。アメリカがアライアンスを組めばメキシコも中国もアライアンスを組みます。その明白な仕切りラインが出来た時、世界地図がどうなるのか、よく考える必要がありそうです。

皆さんの周りでアライアンスといえば航空会社がそうでしょう。そして、多くの皆様はそのアライアンスに縛られているはずです。これと同じことが地球規模の地殻変動が起きようとしているとすればとてつもない不安がよぎるのは当然であります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

小池劇場の行方4

「都民ファースト」の信条は多くの都民を含む国民に政治の在り方を投げかけました。多くの都民は小池百合子知事の挑戦と改革精神に心を揺り動かされました。私は当初、数少ないブレーンで大丈夫か、と心配しましたが、今日に至る間にブレーンのみならず、「希望の塾」生を含め、急速に仲間を増やしてきました。この小池劇場の行方について考えてみたいと思います。

小池知事が今日までに直面した主たる案件は豊洲移転問題、オリンピック競技場、「希望の塾」と小池新党、都議会の勢力関係、私立高校実質無償化、都道電柱ゼロ化などが話題に上がっています。中には二階建て電車で通勤ラッシュをなくすという困難なこともご提案されていますが、「今より改善できることがあるのではないか」という出来る、出来ないという現実性を超えたチャレンジがその政策と姿勢に見て取れます。

まず、「希望の塾」ですが、これは単にメディアを通じて受け身で政治を評する姿勢から共に学ぶという自ら行動を起こさせる発想です。その点において橋下徹氏の維新政治塾と同じ思想ですが、規模が違いました。通常、塾とは寺小屋的で小規模の塾生がマンツーマンで勉強するスタイルがイメージされますが、希望の塾では数千人が同時に学ぶ点において画期的でありました。

更に塾生から次期都議選に向けて都議立候補を目指す「都議選対策講座」とブレーン養成の「政策立案部会」の候補者選びの試験が1月7日に行われており、20日頃に合格者発表があるかと思われます。この試験、受験生をかなりヘロヘロにさせる強者だったようですが、そこまでしてでも新しい都政に自分も参加したいという気持ちを抱かせた点は素晴らしいと思います。

つまり、政治を参加型にさせた点が画期的であったのです。かつての自民党主体の都政は見えない部分が多すぎました。それが次々と露呈し、極め付けだったのが舛添氏の様々なトラブルでありました。彼の犯した金額的問題は正直、そんなに大きなものではありません。しかし、都民が怒ったのは公明性と透明性の欠如の一点であったのです。小池氏はここを突破口とし、都民を味方につけた点は大いなる作戦勝ちでありました。

多分ですが、このやり方に触発されてほかの地方自治体でも同様の改革が生まれてくる可能性があります。

江戸時代に「士農工商」という身分制度がありました。明治に入り、この制度はなくなったのですが、実は今でも脈々と続いているのが「士」と「農工商」の分断であります。国や領地を治めるのは役人の仕事、だから民は役人のやり方にいやおうなしについていかざるを得なかったのが歴史であります。残念ながらこの分断が招いた悲劇とは「農工商」である民は「士」に注文ばかりして責任を擦り付けるスタイルが醸成された点でしょうか?言い換えれば「農工商」たる民は政治に対するコメンテーターであり、批評家と化したわけです。

ここが日本における民主化の遅れでありました。かつて海外では日本人のことを「羊」と称したのですが、それは濃紺のスーツを着て、定時に会社に行き、会社の指示にきちんと従い、会社の方針に表立って反発することなく、おとなしく、まじめである点が海外からは奇異の目となっていたわけです。つまり声を発しない、体制の流れに身を任せるスタイルです。その不満は仕事のあとの居酒屋でのうっぷん晴らしにつながります。

私の見る小池劇場の最大のポイントは参加型に変えた点であります。自分も何かできるというチャンスを与えたのであります。そのうえで小池知事はいくつかのチャレンジをしてきました。例えばオリンピック会場の変更案も一つでした。結果として表向きは何ら覆されることはありませんでしたが問題を提起し、議論し、改善を加え、コストカットという実を得たプロセスを通じてディスクローズ(開示)し、都民ならず多くの国民まで巻き込んだ彼女の戦略がそこに見えるのであります。

問題はこれからでありましょう。参加型にすると意見は大きく割れます。その際に最終判断を下す小池知事の能力に焦点が集まります。橋下さんが大阪で圧倒的強みを見せたもののその後、うまくいかなくなったのは「賞味期限切れ」を起こしたからであります。ポピュリズムとは本心でそう思っていなくても周りについていく羊さんがたくさんいる点です。ところが多くの羊さんは途中で息切れを起こし、脱落していきます。ここで人気が剥離し、支持率が下がるというのが大きな流れでしょう。

よって、小池百合子知事のポピュリズムをこのままやっていけば数年で墜落します。(あの小泉元首相でも賞味期限はありました。)小池知事がしなくてはいけないのはその騰勢を維持し、オセロをひっくり返したうえで小池氏自身のポジションを次の次元に引き上げることであります。そうすれば賞味期限は伸びるはずです。つまり、国政への復帰であります。

計算高い小池氏ですのでこれぐらいは当然考えているでしょう。自民党党籍の話も中途半端でブラブラ状態にしているのはそのためだと思います。よくわからないうやむやにすることで将来、政治の色が変わった時、どちらにでも取れるような選択肢を残しておく、ということでしょう。ここは高度な政治力学のような気がします。

豊洲でも試験結果から異常値が出て知事をはじめ、多くの関係者が困惑しているようです。個人的には1-8回目の試験と今回の試験会社が違う点がミソのような気がします。ここはしっかり調査しないと豊洲が消えるかもしれない大事な判断となることでしょう。注目しています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

決断する力4

30年も前の上司に極めて頭の回転が速く、羨望の的であった方がいらっしゃいました。その上司が時々言っていたのが「3秒の判断」であります。本社の部長職でかなり光が当たっていたポジションでしたので重大な決断事項が波のように止めどもなく続きます。その判断を回避し、保留としていればビジネスが進まないだけではなく、処理能力に疑問符がついてしまっていたでしょう。

そんな激務になぜ3秒か、と聞いたことがあります。答えは3秒で判断できなければ30分考えても3日考えても答えは出ない、返ってきました。語弊のないように補足説明をすると頭の回転が良いこの上司にインプットしてアウトプットが3秒で出ないとは頭の中に判断する材料を持ち合わせていないから答えが出ないのだということになります。つまり普段からあらゆることを予見し、予備知識を十分に持ち、いざというときに備えよ、ということであります。

日経ビジネスの「次世代を創る100人」の特集に伊藤忠の岡藤正弘社長が入っているのですが、氏を評した第三者コメントでタイ最大のコングロマリット、CPグループのチャラワノン会長が岡藤社長を「即断即決の経営者だ。リスクを取り、変化を恐れない経営者である」と持ち上げています。

即断即決は実は多くの日本企業が最も苦手としている分野であるはずです。なぜなら、集団合議制を体制とする信条のため、よほどのカリスマ性を若い時から持ち合わせていない限り判断がイライラするぐらい決まらないのであります。

取締役会とは何か、といえば決定事項をするにあたり、取締役に血判を押させ、この判断は役員総意である、ということを示すことであります。今はどうか知りませんが、かつては取締役会議事録には最後、すべての役員の名前が記され、そこに捺印を押すことが義務付けられていました。正に現代版の血判です。欧米と違うところは社長なり、議長なりの権限を(あるにもかかわらず)行使せず、役員に同意を求め、自己判断の担保を確保する傾向が強いのであります。

サラリーマン社長の故ともいえましょう。別の号の日経ビジネスにはサラリーマン社長の適正在任期間は6年とあります。但し、ここにも岡藤社長の名前が出てきて、同氏は6年を迎えた際に延長を申し出たとあります。つまり、サラリーマンの枠を超えてカリスマ性をもって事業に当たるということでしょうか?良いことです。

決断する力は企業に勤めるとほとんど必要なくなります。会議でプレゼンテーションをして、議論の中で必然的に中庸な判断に収まるようになるからでしょう。ところが私のように零細小規模会社の経営者になると日々、全てが判断に明け暮れることになります。私が冒頭、昔の上司の話を持ち出したのはその教えが今の自分に極めて意味ある言葉だったと噛み締めることができるからです。

例えば、電話、会議、打ち合わせ、そのすべての瞬間に「ではこうしましょう」ということを決めていきます。まさに3秒で会話の流れが止まらない範囲で決めていきます。当然、その間、私の鈍い低速な頭脳でもきしきし音を立てながら回転します。その時、物事を決める一定のやり方があります。

決める際には大所高所からピンポイントの事象に落とし込むようすることです。相手と話をしながらさまざまな判断材料を一定方向に集約させながら必要な判断ツールを見つけ出します。(ビデオゲームで武器をゲットするようなものでしょう。)そのツールを使いながら更に疑問点をぶつけ、瞬間技で条件式に当てはめていきます。話をピンポイントまでもっていったとき、自分の判断が出ます。では、このような形でどうだろうか、と。

難しいと思います。私もまだまだなのですが、集中力で判断ツールを探すことと屏風は自分なのである、という意識を持つことです。誰かが決めてくれるだろうと思ってはいけないのです。自分が決めるのだと自信を持つことです。そして、もう一つ大切なのは判断をするための基礎知識です。

多くの方は専門知識を深堀されているかと思います。しかし今の時代、専門知識だけではほとんど機能しません。かなり、広範な知識を持つことが要求されます。例えば経済学はかつては経営学を別次元の学問だと思っていたでしょう。ところが現代では経済を語るのに心理学から社会学、統計学に数学などは第一歩目の基礎知識なのです。

私は株式投資はしますが、為替相場には手を出さない理由があります。それは24時間止まらないこと、そして為替変動の要因はあまりにも広すぎて趣味でやる範囲を超えるからです。かつて、某メガバンクの為替トレーダーのトップがインタビューで「このポジションを3年やると人間がボロボロになる。」と仰っていました。それほどあの仕事は胃が痛いのです。(ましてや自分の資金ではなく、他人のお金となると次元が変わるのです。これはプロの株式トレーダーもほぼ口をそろえて同じことを指摘しています。)

決断する力とは日々の努力と知識量の蓄積が基礎力となります。そして、自分が判断するという癖をつけることです。そのための練習材料を差し上げましょう。グループで中華料理店に行った際、あなたがメニューを全部決めてください。この仕事は異様に難しいです。冷菜、スープ、魚、肉、野菜、豆腐などの各種料理の上に味付けや料理法、辛さなどを知ったうえで全てにバリエーションをかけなくてはいけません。

中華料理のメニューを誰かに頼ませてエビチリに餃子が出てきたらがっかりするのと同じです。これなら家で食べられるでしょう。

たかが決断、されど決断、なかなか奥深いものではないでしょうか?ぜひ、意識されてみたらよろしいかと思います。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

今週もいろいろありました。週日のブログでカバーしなかったニュースを中心に振り返ってみましょう。

まず、株、為替から行きましょう。NYはダウ20000ドルに今週達成してもおかしくない、と書かせていただいたのですが、なかなかじりじりする展開で膠着状態が続いています。日本も日経平均は上下にぶれながら方向感がなくなっていますが、いよいよ1週間後に控えたトランプ氏の就任演説待ちということなのでしょう。

そうなると来週は思惑で動く可能性もあります。私は引き続きNYはいつ、20000ドルをつけてもおかしくないと思っています。ナスダックは史上最高値更新をほぼ連日続けていますので基調は強いままです。為替も今はバイアスは円安ドル高でしょう。ですが、この方向性が長く続くとは思っていません。

さて、オバマ政権もあと一週間残すのみで片づけ仕事が進んでいるのですが、その中で司法当局との手打ちが次々決まっています。ドイツ銀行が先日決着しましたが、今週はフォルクスワーゲンが排ガス規制隠ぺい工作の訴訟で43億ドルで決着しました。VWは民事で150億ドル強で和解していますので合わせて200億ドルピッタリの決着となりました。

それと日本のタカタもエアバック問題で司法当局と和解、10億ドル(1150億円)を払うこととなりました。アメリカの司法当局のあくなき儲け方は尋常ではないと思います。日本もこれは見習うべきです。税収改善には最大の効果を発揮します。この和解金額そのものにどれだけ論理性があるのか私にははなはだ疑問で企業の規模、知名度で「懲罰具合」が違うように見えます。一種の見せしめ、つまり、かつての「さらし首」ですから有名企業ほど高くなると考えてよいのでしょう。

ところでそのタカタ。和解で株価はストップ高。これは日本でデイトレをやっている人にとってはもっとも儲けやすい完全に予定調和の打ち上げ花火でした。但し、この会社の先行きの厳しさは変わりません。良い技術を持っているのですが、いま抱えているものは東京電力と全く同じ構造。東電は国が支えてくれましたがタカタはさて、誰が下支えするのか、興味はそちらに移っていくことでしょう。

韓国に目を移しましょう。

まず、サムスン電子副会長の李在鎔氏が特検による22時間にわたる取り調べから解放されましたが、逮捕状が出るか一両日のうちに決まりそうです。ここは読みなのですが、特検は朴大統領問題で「有罪」ありきの発想で作業が進んでいますのでどんなこじ付けでも賄賂性を理由に逮捕する気がしてなりません。仮に逮捕状がとれないなら朴大統領の弾劾裁判は終わったようなものでしょう。特別検察官の負けで大統領選にも韓国世論にも大きな影響が出ます。

かつて日本には特別高等警察(特高)という非常に厳しく取り締まる警察機関がありました。終戦とともに解体された悪名高き機関でその取り調べ、手法は「ありき」前提でありました。今の韓国特検をみていると特高とどうしてもダブってしまうと感じる人はかなり高齢者の方だけでしょうね。(私は本の知識でしかありません)

韓国のもうひとつのそしてばかばかしくて話にならないのが慰安婦合意の「10億円を返還してなしにする」という発想でしょうか?しかも次期大統領候補とされる人がそろいもそろって同じことを述べているのはポピュリズムに負けた腰抜けばかりであります。役人から政治家まで慰安婦問題はアンチャッチャブルで像の撤去などといえば刺されるか、家に火をつけられるほどのリスクを背負う状況となっています。

個人的には今の韓国は政府と国民が完全にすれ違っていると感じています。実質的には政府は無力化し、非常に危険な状態にあると思います。軍部がクーデターを起こすことも可能でしょう。一両日中に判明するサムスン電子副会長の行方、そして朴大統領の弾劾裁判の行方ははやくも今年の注目トピックスです。

最後に軽い話題を一つ。「アメリカの寿司ネタの半数が誤表示だったと調査機関が発表した」との報道が日経にあります。これはロス周辺の寿司ネタ364サンプルで調査したところ寿司屋の47%、食品店の42%が表示と違う魚だったとしています。

日本にある職人が握る回転ずし店にはあまりなじみのない魚の名前が壁に貼ってあるのをみたことがありませんか?いわゆる少品種魚ですが、日本人なら興味本位で「食べてみよう」という気が起きるでしょう。ところが外国ではそうはいきません。知らないものには原則手を出さないものです。寿司といえばまずはロール寿しで握りといえばサーモン、マグロといった誰でも知っている魚が主流です。

つまり海外の寿司屋はありきたりのあの魚のネタしかないのが普通なのです。では誤表示ですが、これは確かにあります。当地のトロなんて何のトロだか分かったものじゃありません。行きつけの安い寿司屋で頼むトロは年中違う魚に変身し、今日のトロ、明日のトロ、という私にとっては一種のお楽しみの日替わりトロであります。

では日本はどうか、といえば何をもって誤表示するか、だと思います。例えば私の好きな「エンガワ」ですが、これは本来はヒラメから取れるもの。しかし、ヒラメ一匹からはエンガワは4貫程度しか握れないので大概、カレイとか北米でよく取れる2メートルにもなるおひょうというヒラメ科の魚を使っているはずです。これを誤表示とするかどうか、微妙なんですが、潔癖な日本人なら「これは何のエンガワですか?」ぐらい聞くのでしょうか?最後は食べておいしければそれでチャンチャンです。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

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自由と権力の境目4

トランプ次期大統領が1月11日に初めて行った記者会見で多くの方に驚きを与えたのが質疑応答の際の対応でした。トランプ氏自らが「では、質問のある方は?」というと記者から一斉に手が上がるのですが、CNNの記者を「お前はダメだ、お前の組織は酷い」とこき下ろし、それでも食い下がる記者の横に座る別の女性記者の質問を受けます。会見でも暗に2社(CNNとバズフィード)はダメだと強く主張していましたが、これには大きな違和感が残った方も多かったでしょう。

アメリカの新聞記者の主流はリベラル派とされます。ではこのリベラルとは何なのか、といえば定義が出来そうでできないのであります。ウィキペディアには「国家や集団や権威などによる統制に対し、個人などが自由に判断し決定する事が可能であり自己決定権を持つとする思想・体制・傾向などを指す」と小難しい説明になっています。北米に於いてもっと平たく言えば「発言し、行動する権利」であります。つまり、個人は誰にも統制されず、個人の生き方は誰にも迷惑をかけない限り自由である」というのが「私の実感」であります。

「私の実感」と申し上げるのは歴史的に北米の西側はリベラルが特に多い地域とされ、ここカナダのバンクーバーもそのひとつということもあるでしょう。わかりやすい例えで言えばかつて北米でゲイのメッカといえばサンフランシスコとここバンクーバーでありましたが、誰にもどんな生き方を選択する権利があり、それを人々は受け入れるという趣旨ではないかと思います。

それに対抗する言葉は「権威主義」であります。一般に保守主義と思われがちですが、そうとは言えません。日本ではリベラルという言葉自体が十分咀嚼されない状態ですからその定義づけはあいまいなまま今日に至っているといえましょう。都議のおときたさんは「…リベラルと保守の対比でよく言われることでもあるんですけど、保守には歴史や伝統といった背骨があるわけ…」という表現でやはり、この二つの言葉を対立軸で対比させています。

権威主義とは民主主義に対立する言葉であります。その中には独裁や専制、民族、全体主義という昔の人が聞けばぞっとする言葉が同義語として並んできます。当然、宗教的背景も存在します。

ではトランプ次期大統領は権威主義か、といえば今の時点ではその傾向があるかもしれない、と申し上げておきます。なぜ、断言しないのか、と言われると私には彼自身がまだ、政治家としての方向性がほとんど習得できていないから彼がどう変化するのか読めないからであります。

分かりやすく言えば彼と私は同根です。つまり不動産デベロッパーや不動産事業という業種で威勢よく事業を展開してきたオーナー型の男だということです。(もちろん、私は彼のような華はありませんが。)不動産デベロッパーという業種は業界にいるとよくわかるのですが、最も派手な業種の一つでしょう。高級車に乗り、見栄を張り、着飾り、美女がそばにいて高級なワインを片手にデカいことを口にするのです。何故か、といえば設計、建築、運営販売、マーケティング、ファイナンス、法務など様々なエッセンスの頂点に立つ業種で強気一辺倒でほとんど人に頭を下げることがないからであります。

そこから類推するトランプ氏の人格は頂点に立つ栄華を極めた「有頂天男」ということになります。権威主義的な発想は彼の事業家としての経歴がそうさせるのでしょう。社長として自分の好きな業者としか組まず、嫌いな奴は足蹴にして追い落とすことを平気でやります。(私もかつては机を叩いて駆逐しました。白人相手です。)その癖が抜けないのがトランプ氏です。

では70歳になるこの男が変われるか、といえばこれから一種の試練が待ち構えています。プーチン大統領と仲良くなるのかと思いきや、記者会見ではややそれを否定する発言も見られました。習近平氏とはいつ会うのでしょうか?日中韓の首脳がなかなか実現しなくてオバマ大統領が苦慮したことの逆をやるのでしょうか?仮に安倍首相が介在するとなれば笑い話にもなりません。G7でも自由は効きません。それこそ、彼がへそを曲げれば俺はG7を脱退するといいかねない強引さを持ち合わせています。

これを権威主義というのでしょうか?そんな格好良い話ではありません。単なるわがままです。私が彼をビジネスマンだと言い続けているのは原点が政治家ではない点です。政治家は人の話を聞きます。(あるいは聞くふりをします。)ビジネスマンはビジネス推進のためには我が道を行きます。黙ってついて来い、といったスタイルでしょうか?

但し、私のような指摘をする人はあまりいないと思います。それゆえ、学術的な「リベラル対権威」、あるいは「リベラル対保守」といった構図で捉えたくなるのではないでしょうか?

しかしながら、トランプ氏の言動には権威主義と見間違うような行為がありありと見受けられます。多くの自動車会社は彼の軍門に下りました。多分、もっと多くの企業が彼をフォローするでしょう。そうすると彼は一層、神聖化されパワーをつけてしまい、暴走しやすくなります。この場合、必ず、後々に大規模な反動が起こることだけは心しておかねばなりません。

今の時代の主流は緩やかな連携です。強力な指揮者の強烈な色に無理やりついていくのは時代の流れに反している気がしてなりません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

世界経済成長のエンジンはどこにあるか?4

私が子供のころ、アメリカはすごいと思いました。製品も文化芸能も社会も進んでいて羨望のまなざしでした。欧州もすごいと思わせました。イタリアのアパレルもフランスの洗練された各種ブランドもドイツの機械製品も初めて見たときは驚愕でありました。

多くの日本人は欧米の溢れる魅力ある製品とエスタブリッシュメントに「必ず追いついてみせる」と力強い熱意を持ちました。それが日本の高度成長を支えたバックボーンであったと思います。つまり目指す目標が明白にあったとも言えます。また、日本の奇跡の回復劇は欧米にも大いなる刺激を与え、彼らをして本気にさせたという好循環が生まれたともいえましょう。

世界経済の成長エンジンが片肺になったとしたらそれはほぼ同時に起きた日本のバブル崩壊(1990年)とソ連の崩壊(1991年12月)であります。かつてこの二つの崩壊を同一軸で語ったものはあまりお見掛けしなかったと思いますが、私はこの二つの事象が与えた世界経済成長エンジンへの影響は甚大だったと考えています。

日本のバブル崩壊は日欧米三つ巴の戦いから一つが脱落したことを意味します。これは欧米にとって勝者のポジションを勝ち得たようなものでしょう。次いでソ連崩壊は世界の二大体制の崩壊劇であり、アメリカの緊張は解けてしまいます。これがパクスアメリカーナでありアメリカ一極主義であります。

ところがアメリカはここで間違いを犯します。イラク戦争への介入であります。これをきっかけにアメリカはイスラム過激派との長い戦いを強いられるのですが、実際にボディーブローのように影響を受けたのは地政学的なこともあり、欧州だったという皮肉な結果が生まれます。

つまり、日米欧の足並みがそろった時ほどの成長エンジンを回復できない状態がしばし続くのですが、90年代半ばのパーソナルコンピューターの時代の幕開けは人類の生活そのものをすっかり変えた産業革命の始まりでありました。もちろん、現在もその革命は続いています。

ここで日本は数多くのノーベル賞受賞者という実績が見て取れるように高いレベルの産業の基礎研究、製品改善や安定供給で世界経済に大きな寄与をします。一方、アメリカは二度のバブル(ドットコムバブル⦅2000年ごろ⦆ と住宅バブル⦅2006年ごろ⦆)を経ながらも基軸通貨ドルという立場をうまく利用した金融政策が功を奏しリーダーとして君臨し続けます。

この間、欧州はEUの構造的問題が発覚し経済成長エンジンは大きく劣化、更に中国製の安い商品に太刀打ちできない産業界が続出します。

ではBRICSと称される新興国はどういう役割だったのでしょうか?私には経済成長のエンジンになったとは思えません。米国主導の世界経済に燃料を補給し続けた絶大なる支援者のように見えます。新興国が供給したのは安い労働力、資源、工場であり、頭脳はほとんど移管されていません。(盗まれたものはあります。)つまり原則、先進国が吸い上げるのが主体で、新興国発のエンジンが存在したとは言いづらいと思います。(たとえばIBMのパーソナルコンピューター部門の中国への売却は頭脳ではなく、コモディティ化したパソコンという発想だったはずです。)

但し、新興国の出現はグローバル化そのものであり、それらの国々のおかげでアメリカの企業は莫大なる利益を計上し、企業買収を通じて資本経済をより強固なものに変えていきます。つまり世界経済にとって日米欧、特にアメリカの果たした役割は極めて重要であったことは否めないのであります。

今日、このテーマを書いた理由はトランプ次期大統領が生み出す反グローバル化主義がもたらすであろう世界経済の成長リスクであります。ツィッターでつぶやき、メキシコに工場を出すことを批判し続けるトランプ氏の経済プランはアメリカ国内経済とそれ以外の国の経済を比較した場合、リスクが顕在化し、予見できない波乱が起こりうる気がします。

1月11日のトランプ氏の記者会見はアメリカ国内経済を優先する姿勢をより強固に示したと思います。製薬会社が海外でクスリを作ることにそこまで反対するのは雇用より法人税収入の確保ではないかと勘繰りたくなります。

「トランプ方式」は初期に於いて非常に効果的で即効性があります。そのため、資金がアメリカに集中し、高い期待感を醸成します。ところが「自己都合主義」ですから資金が外に回らなくなり、アメリカ以外の国では行き詰まり感が出やすくならないでしょうか?

世の中にはバランス感が必要です。「アメリカとそれ以外の国」という「1%と99%」をほうふつとさせるような話は世界経済ではあってはいけないのです。仮にそうなれば大多数は成長シナリオから脱落する悲劇が待っています。

「金持ちはカネをばらまくことでもっと金持ちになる」と言われます。トランプ氏は財布のひもが固く、ケチで頑固なイメージが付きまといます。今、どんな国家元首も専門家も経営者もアメリカが何色に染まるのか、固唾を呑んで見守っています。私にはトランプ氏が色を出す前に間違った配色をしないよう働きかけることがもっと重要ではないかと思います。

残念ながら欧州の主要元首はほぼ全員、無力化しています。残るは安倍首相しかいないのです。世界の成長エンジンが再びフル スロットルで加速できるかを占う世界の数少ないキーパーソンの一人であります。次回のトランプ氏との会談に注目しています。

では今日はこのぐらいで。

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日米株価、20,000の壁4

ひょっとしたら16年中にも突破するのではないかと思われたのが日米株価20,000の壁。すなわち、ダウ2万ドル、日経平均2万円というベンチマークであります。

ところが年末にかけて両株価指数はぐずり始めます。NYダウは12月13日に19000ドル台に乗せた後、何度もあと一歩というところをつけながら市場エネルギーがホリディシーズンに入ったこともあり、十分ではなく、壁をブレイクできません。1月6日にはあと37セントというところまでつけたにもかかわらず達成できませんでした。

一方の日本は期待された掉尾の一振ですが、新興市場がある程度の活況を呈したものの一部上場銘柄は買い疲れとやはり市場エネルギーの縮小があり、年末28日から1月10日までの7日間の立ち合いで上昇したのは470円上げた1月4日のお年玉相場一日だけであります。

理由の一つは円ドルの為替が若干ドル安に振れていることがあります。12月15日に118.64円を付けたあと心持ち円高に振り戻されているのですが、その間のNYダウ、日経平均、円ドルチャートの3つは見事なぐらい重なり合います。

日本の株式は為替に非常に敏感ですので為替に対する日経平均の振幅指数があるとすれば(私は知りません)そのボラティティは相当高いはずです。もう一つの悪役はファーストリテイリング(ユニクロ)でした。12月の既存店、直営店売り上げが暖冬で約5%ダウンしたことで日経平均の構成度合いが大きい同社の株価下落が日経平均を大きく引っ張ることになってしまいました。

では、20000は幻なのか、でありますが、まず、NYダウについては今週にも突破してもおかしくないと思っています。一つにはこのところのタンブル(足踏み)は市場参加者がやや少なかったこと、トランプ氏の就任演説を控えて動きにくいこと、減税効果を先取りした売りがあったものと思われます。しかし、NY市場の参加者として肌身で見て感じている私としては調整十分で上昇エネルギーが溜まっている状況にあります。

チャートを分析するとNYはボリンジャーバンドが非常に狭くなっており、上下にぶれる前兆になっています。為替は円ドルのボリンジャーバンドで下限一杯でバンド幅がやや狭くなってきています。

アメリカについてみると不安視される業種は少なく、トランプ次期大統領が国内経済重視型で多くのアメリカ企業にメリットが生まれると想定されています。(あくまでも株式市場特有の初期の印象だけです。この点は要注意です。)

日本に関しては為替が大きく円安に振れたことで多くの企業で為替益が大幅に発生するはずです。企業が見込んでいた為替水準は105円前後のはずでそれから10円も円安に振れているわけですから増益がないはずがないのであります。今後、これらの明るいニュースが株価上昇を後押しすると考えています。また、日銀は引き続き下値で援護射撃をしている点も重要です。

よって、日米とも早晩、20000のベンチマークはクリアできると個人的にはほぼ確信しています。唯一、それが達成しえない事態があるのなら地球儀ベースで衝撃的な事件が起きることでしょう。それこそ北朝鮮がICBMを飛ばしてアメリカ本土に脅威が走るとか、トルコでクーデターが再び発生して米ロの代理戦争をするとか、朝鮮半島で革命が起きるとか、習近平国家主席が来週、スイスのダボス会議で衝撃的発言をするといった通常織り込まない事態が起きるケースの場合のみだろうと思っています。

但し、楽観主義も危険だと思っています。株式市場は想定で買って事実で売ります。「そうなりそうだ」という勝手な憶測が心理を煽るものですので一つの区切りはトランプ氏の就任演説が事前想定されている内容より更に期待を膨らませる内容かどうかが市場の活況度合いを占うことになると思います。

もう一つはその演説を踏まえてあらゆるところからさまざまなボイスが出てくるはずです。それこそ賛成、反対いろいろです。メキシコも中国もみな黙っていますが、それはツィッターごときで他の国の国家元首はうろたえないともいえるのです。20日以降のトランプ氏の発言は大統領発言ですから一言ひとことの重みが全く違います。今までのような調子ではいかなくなることをトランプ氏も投資家も心しておかねばならないと思います。

市場心理とは右にでも左にでもポリシーなくすぐに変えることができます。まるでどこかの国のムービングゴールポストのようなもので前言撤回は当たり前ですからここからは心しておかねばならないでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

メードインアメリカン主義4

かつてアメリカではバイ アメリカン主義がはびこったことがあります。一回目は1933年の大恐慌時に国内産業保護、育成の為に政府調達の製品にアメリカ国内製を優先購入することを義務付けました。同様の法律は2009年にオバマ大統領のもと、バイアメリカン条項として鉄鋼など公共投資にかかる財の購入をやはり、国内製品優先とするものでした。

これとは別に日本がアメリカに輸出攻勢をかけていた70年代から80年代にかけて様々な物品についてバイ アメリカンのボイスが高まり、アメリカ製の製品を買おうという動きが出たことがあります。自動車などがその典型で私が80年代初頭ニュージャージー州にいたとき、その議論をしたことを覚えています。

今でもカナダから国境を越えてアメリカに渡ると途端にアメ車が増えることでアメリカに来た、という実感を持ちます。アメリカから消え去った産業もある中で自動車や鉄鋼を死守する政府の姿勢、国民に一体感を持たせるその啓蒙は日本ではあまり見られない動きであります。

同じような展開は中国が瓜二つで、外国から導入した技術を展開し、いつの間にかデザインから仕様までパクられていて中国の内製化が一気に進むというパタンが見られます。自国製品を愛するという意味では米中は似たところがある点では「喧嘩するほど似たもの同士」なのかもしれません。

北米では注目のデトロイトモーターショー(北米自動車ショー)が始まりました。今回は自動車ショーの中身より政治的駆け引きの方に注目が集まってしまいました。主要各社の工場展開や投資姿勢にばらつきが出たことであります。

まず、アメリカ主要3社ですが、フォードはメキシコに作る予定だった工場計画を撤回し、アメリカ ミシガン州でそれを展開することにより700人の雇用を守ると発表しました。次いでフィアット クライスラーはやはりミシガンとオハイオ州に設備増強投資で10億ドル(1170億円)を投じ、2000人を追加雇用すると発表しています。

一方、GMは計画していたメキシコ工場での生産計画は変更しないと発表し、トランプ氏からの名指しの批判を受け流す姿勢を見せました。トヨタは9日に豊田社長の記者会見をおこない、なんと今後5年でフィアットクライスラーの10倍にあたる100億ドル(1兆1700億円)を投じると発表しています。

自動車産業はすそ野が広く、また、アメリカ国内における消費の原点でもあることから自動車産業を製造から消費まで絶対に守るというスタンスは政治的なプロパガンダとしてはよく理解できます。トランプ氏のツィッターは二つの効果をもたらしました。対メキシコという感情的な部分をリードすること、もう一つはトランプ氏を大統領に引き上げた白人労働者階級への当然見せるべき姿勢、という点であります。

GMは敵対する姿勢を見せましたが、多分、真綿で首を絞められるような事態になり、何らかの変更、ないし、撤回を余儀なくさせられると思います。

では、メードインアメリカン主義はワークするのでしょうか?実態面としては私にはやや厳しい現実が待っていると思います。アメリカは既に雇用状態は過熱感があり、完全雇用に近い状態とされます。経済学的には労働者のクオリティが下がり、賃金が上がることからありそうであり得ないのが「完全雇用(=失業率0%)」なのであります。

12月のアメリカの雇用統計でも労働参加率が上がったことで失業率がやや悪化したのですが、この労働参加率の上昇とは今まで働く意思がなかった人たちが労働市場に戻ることを意味します。主婦であり、高齢者であり、ふらふらしている若者であったりするわけです。

これは日本でいう「1億総活躍時代」にもつながるのですが、雇用市場の過度の刺激は生産性の低下を招きやすくなるという問題が生じてしまいます。もう一点は労働市場に労働者が払底すると賃金が安い単純労働をする人間が減り、社会が廻らなくなるリスクがあります。カナダでは資源ブームの際、一時期その状態に陥り、外国からの単純労働者を積極的に受け入れたケースがあります。

とはいえ、日本の実業界はアメリカへの投資を増大する方向で足並みがそろってきています。例えば日本電産の永守社長は自動車業界がアメリカ回帰をするなら自社もそれに足並みをそろえてアメリカでの生産拡大を検討すると述べています。孫正義氏もトランプ氏との会談を経て500億ドル、5万人の新規雇用を生み出すとぶち上げています。

個人的には少なくとも否が応でもトランプ流の流れについて行かざるを得ない雰囲気なのだろうと思います。実務的には雇用のゆとりはさほど深いわけではなく、シリコンバレーやシアトルからの「自動化」の技術発展がより期待されると思います。つまり、自動運転車、ドローンによる配送から農作業を含めた作業効率化、更にはアマゾン コンビニにみられる無人店舗化でありましょうか?そのうち、スターバックスやマクドナルドでロボットがコーヒーやバーガーを作る時代が遠くない日に訪れるのでしょうか?それぐらい人は足りなくなると思います。

ところでこのトランプ政策のボトムラインは何処にあるか、といえば十分な人口と健全な消費活動が展開される経済規模が生み出す強気の内需拡大策であります。日本でこれをやってもあまり効果がないところが寂しいところであります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

独身女性の金銭感覚4

日本ほど世代間の金銭感覚に相違がある国も少ないかもしれません。団塊の世代以前の人は食に対する要求が高くそこに使うお金が多いのですが、それは戦争時代に食べ物に苦労した反動とされます。それがその子供世代に引き継がれます。団塊ジュニアよりやや上の世代でしょうか。何故かといえば「親がせっせと子供にうまいものを食わせた」からであります。結果としてその当時の子供は体重が急増し、肥満児の走りとなります。

団塊ジュニアぐらいの世代になるとアメリカ文化の影響がいよいよ強くなり、食べ物がジャンキー化してきます。家庭でも親が共働きなどで忙しく、インスタント系が大流行します。すると子供たちの食文化が貧弱になり、食に対する願望が下がってきてしまうのです。ごはんにマヨネーズをかけるようになったのもこの世代です。

物欲についても同様に世相を反映しそうです。高度成長時代、所得倍増計画などのプロパガンダを背景に収入が増え、また、商品はどんどん改良され新しいものが生み出されています。そこには他人との「比較文化」が生まれます。「あいつ、新型買ったよ、俺も買わなきゃ」「お友達が○○のバッグ持っていたの。私にも買ってー」と言う追いつき追い越せの文化でしょう。このときは人は競うようにして物を買います。だから今の50代60代から上の年齢の家には「お宝遺産」が山のようにあるはずです。

バブルの崩壊はそれまでの人の消費感覚を変えただけではなく、飽和するモノに対して「取捨選択」する時代を提供したといえるでしょう。「あなたはあなた、私は私」です。だから友達がルイ ヴィトンのバックを持っていても私は誰も持っていない私だけのトートバックが自慢、という価値観の変化が現れます。

ここにきて安倍首相が女性の社会進出を更に促しました。どうなるか、といえば女性はより自立心が高まり、男に頼らなくなります。但し、ここが大きな計算違いだったと思います。現代の女性は消費に関しては消極的です。(かつてはもう少し積極的でした。しかし、女性は本質的にはお財布に対しては保守的です。ママチャリ飛ばして10円安いバーゲンセールを求めて駆けずり回るのが基本体質でしょう。)おねだりして買ってもらうのは好きですが、自分の財布はあまり出したくないし、自分で払うときは自分がその価値観を金銭以上に楽しみたいと思っているのが消費のスタイルに表れています。

日経に「貯蓄1000万円『富女子』台頭 20〜30代、節約極める」という記事があります。読んで字のごとしであります。何故、若い女性は貯蓄に走るのか、ですが、思うに背景に女性の自立化が高じた「おひとり様人生」をオプションの一つとして持っているからではないでしょうか?もう一つのオプションである結婚のケースでも旦那の給与だけでは食べていけない可能性を考え、へそくりを思いっきり確保しておく、という発想でしょう。

実は私の友人の奥さんから「ちょっと相談があるの」と言われ、聞けば「わたし、この賃貸アパート買うつもりだけど大丈夫かしら?」「えっ、これを自分で買うの?ご主人は?」と聞けば主人は知らない、お金は自分の貯金を頭金で用意してあり、銀行ローンがつくのも確認したと。

ミセスワタナベという言葉があります。日本のFXの個人トレーダーの総称ですが、なぜ、「ミセス」ワタナベなのかといえば主婦が小遣い稼ぎでFXをやっているイメージが強烈だったためとされます。お金の節約セミナーには女性で満員というのも肯けます。現代の女性はとにかく、貯める、貯める、そして貯めるのです。

ではどこで使っているのか、といえば100均で1000円買ったら「贅沢な買い物」になってしまうのでしょう。日経ビジネスのスペシャルレポートに気を引く表があります。「世帯主の年代別消費性向の推移」で80年代から5年ごとの年代別消費性向を調べたものであります。確実に言えるのは20代、30代の消費性向は時間軸が80年代から現代に向かうごとに大きく下がっています。

80年代では20代の消費性向は85%を超えていましたが、今では65%前後、同様に30代は78%から67%台に落ちます。一方、60代以上になるとまったく違った様相で80年代の消費性向は84%程度でしたが現代では86%台にまで上がっています。つまり、お金を使う癖がついた高年齢層が日本の消費をリードするものの、若年層はお金の使い方を知らないとも言えます。

先ほどの「富女子」。私のまわりにもいます。聞くと「マンションが欲しい」「老後の貯蓄」「いざというときの心の支え」であります。具体性があるのはマンションですが、実際にはマンションそのものが欲しいのではなく、自分の一生を安定的に暮らせる仕組みが欲しいという意味だと解釈しています。つまり、お金を抱え込み、ほぼ使わないというのが今の若い人、特に女性の強い傾向だと言えそうです。

この人たちに「金利下げるから使って」といっても無意味です。安心、安全、社会保障、良い男、稼ぐ男、安定している職、デートの時割り勘ではないなど極度に金銭的リスクが低減する状態にならないと貯金を取り崩すことはないでしょう。私の親戚にもいます。80歳を超えるのに「おばちゃん、コーヒー飲もうか」というと「もったいない」と言われてしまいます。「少し使いなよ」というと「貯金が減る」と言われます。独り者ゆえの不安感かもしれません。笑い話のようですが、こんな話はいくらでも転がっているでしょう。

安倍首相には申し訳ないのですが、女性の社会進出が進むと二つの反動が生じると思います。一つは「消費力」の落ち込み、もう一つは少子高齢化がより進むであります。今の時代背景では全てを満たす答えはないので何をあきらめるか、ということでしょう。

ちなみに現代のアメリカ女性の社会進出はかつてほどのブームではない(もともとはベトナム戦争で男がいなくなったから女性が社会参戦したのが背景です)ので社会現象がどう変化するのか、要注目だと思います。私はアメリカの出生率は上がると思っています。反論も多いかもしれませんが、「養える男」を強化するのも消費アップの逆説的手法かもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

釜山少女像問題は東アジア混沌のきっかけにも4

釜山の少女像問題は歴史的禍根を残す大問題のきっかけになりうるかもしれません。
まずは最近の慰安婦像問題に関して私の教科書的まとめはこんなストーリーとなります。

現代に入り慰安婦問題再燃の直接的きっかけは2011年8月30日に韓国憲法裁判所が「(韓国政府の)元慰安婦らの個人請求権放置は違法」と判断した点にある。時の大統領、李明博氏はそれまでの日韓の良好な関係を180度転換させ、日本側に本件の対策を求める。その後、同大統領は竹島に上陸するなど日韓関係を壊滅的に悪化させた。

李氏を引き継いだ朴槿恵大統領も時の韓国の世論を踏まえ、本件解決を前面に出し、安倍首相と対決的姿勢を見せる。しかし、オバマ大統領の尽力により首脳会談にこぎつけられるまで関係改善、2015年12月28日に日韓両国は慰安婦問題を不可逆的に決着させ、日本は韓国に元慰安婦の支援を目的に10億円を支払った。

2016年、朴大統領は親友、崔順実氏との不正な関係と疑われる行為が国民の反感を買い、朴氏の政治判断に疑問が投げかけられた。そのひとつにセウォル号沈没当日の行動と慰安婦問題に関する日韓合意がある。

朴大統領は弾劾裁判にかけられるがその間、市民団体は慰安婦像を釜山の日本領事館前に新たに設置。ウィーン条約に反するとの日本側の強い抗議に対し、韓国政府は地方自治体の判断と及び腰になったため、日本政府は駐韓大使、及び釜山総領事の一時帰国、通貨スワップ協議の中断など4項目の報復を行った。

ここまでがだいたいの事実関係です。さて、私が気にするのはこの先の展開です。この問題は日韓合意に焦点が当たっていますが、その背景には国民の反朴槿恵が前提にあります。しかし、客観的にどこまでその罪を問えるのか、といえば韓国の特別検察官の裏付け調査次第です。ここにきてデンマークで拘束された崔順実の娘、チョン ユラ氏が帰国拒否をしました。これは特検が期限内にユラを取り調べられない可能性が出てきました。当の崔順実氏も罪状を否定しています。朴大統領も同様です。

私が一つの可能性を指摘するなら、朴大統領と犬猿の関係だった北朝鮮の金正恩氏による諜報活動とマインドコントロールではないか、と考えています。韓国野党側をたきつけ、日韓合意をとんでもない野蛮な約束だとすれば韓国人は大勢に流されやすいですから一気に世論を変えることができるのです。THAADも日韓秘密軍事情報保護協定への反発も中国の同調を得やすいですし、やりやすいのであります。日本を刺激するのは慰安婦像を効果的なところに設置すればよいだけです。但し、アメリカでは今後、難しくなる気がします。あの上院の反日議員だったマイク ホンダ氏も前回落選しています。

世の中、諜報をベースとしたあくどいやり方はいくらでもあります。例えば第二次世界大戦のきっかけとなったハルノートはルーズベルト大統領の偏執的な白人至上主義、日本人嫌いから日本苛めを断行するための策だったといっても過言ではないでしょう。そのハルノートの試案を作ったのはソ連の諜報員と内通していたハリーホワイトです。ハルノートはアメリカ側の実質的な最後通牒だと解釈されるほど日本を意図的にたきつけます。参戦しないのが公約だったルーズベルトが日本の先行攻撃の口実を作れるように仕向けたのが真珠湾攻撃です。ルーズベルトは日本の真珠湾攻撃を事前に察知していたはずですが、知らんぷりをしたとされます。ひどい話なんですが日本は情報戦に負け、はめられたと考えらえます。

さて、安倍首相も怒らせた釜山の少女像の行方ですが、落としどころがなくなってきました。私の考えるシナリオです。

 )兮臈領の弾劾裁判が無罪:日本には有利。北朝鮮は激怒し、野党を煽り、国は二分する。但し、任期もあり、朴大統領の大統領としての機能はしないので韓国内政は混乱確実。
◆)兮臈領が有罪、野党系大統領誕生:日本の韓国との外交停滞必至。経済関係も落ち込む。

どちらにしても日本には良い話にはなりません。今の韓国政府は対日本外交を含め、ほぼ機能していない状態に近いと思われます。そのためには日本が防御態勢を整える準備が必要かと思います。外交的支援が必要なのがアメリカとロシア。外交交渉が必要なのが中国であります。中国は北朝鮮を積極的に支援していません。朝鮮半島の不和は最終的に陸続きの中国に最大の影響があるという論理で中国の協力姿勢を引き出せるかがキーになるのではないでしょうか?

今の時代、戦争といったドンパチをしなくても国をガタガタにする方法はいくらでもあります。今回の北朝鮮による韓国への仕業もそうでしょう。その中で日本が表向きやらなくなった(裏では少しやっています)諜報活動は極めて重要な「戦力」であります。いまや、情報戦争時代なのですが、日本人はいまだ陸海空軍主導の戦争のイメージが強いと思います。現代の戦い方は情報を利用した頭脳戦という大事な点を見落としているかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

ようやく松がとれるぐらいの新年ほやほやですが、今週のつぶやきをお送りしたいと思います。

まずは雇用統計。アメリカの12月度の雇用統計が発表になりました。事前予想をやや下回る15.6万人増をどう受け止めるかですが、市場の評価に対して私は「まずまず」だったと思っています。労働参加率が上がったことで失業率は1ノッチ悪化しています。また来月1月分の雇用者数は年末の臨時雇いが減り、下がりやすくなります。よって月10-15万人増が2017年の水準になりそうです。トランプ氏が国内製造業をツィッターでつぶやき、力づくで引き戻せば話は別ですが。

さて、市場ですが、東京は1月4日に勢いよく日経平均は470円強も上げ、思わずおおっ、今年は良い年になる、と思っている方も多いのではないでしょうか?お年玉のようなものです。ここ数年、年初の立ち合いはぐずっていましたので久々に晴れ渡るスカッとした上げでした。ただ、サイコロは過去12日間で3勝9敗と決して素晴らしいパフォーマンスではありません。ニューヨーク市場は金曜日2万ドルにあと37セントというドラマみたいな値をつけたものの歩が止まっています。

理由の一つが為替です。特に水曜日に公開されたFOMCの12月議事録から2017年の利上げは本当に3回もあるのか、という疑念が湧き上がりドル安円高に振れる展開となりました。但し、このニュースはあくまでも事実ではなく「読み合い」ですので目先トレンドは再びドル高円安に戻るとは思います。

ところでバイロン ウィーン氏が今年の10大予想を発表しました。2016年は2つぐらいしか当たらなかったのですが、今年は割とセンターを突いてきたように思えます。結構いいんじゃないでしょうか。

トランプ氏は政策を極論から中庸に
アメリカGDPの成長率は3%越え
S&P500株価指数は2500に上昇(現在約2277)
為替は大きく動き円は130円、ポンドは対ドル1.10、ユーロは1ドルを下回る
インフレ率は3%、10年債利回りは4%に接近
欧州はポピュリズム。メルケル氏は落選、ユーロ存在意義の議論活発に
原油の需要も増えるが供給増も止まらずほぼ60ドル以下で推移
トランプ氏、中国認識の間違いに気が付く。関税報復はしない
日本は米中の経済的便益で成長率2%越え。日本の株式市場は先進国ではリーディング役
トランプ氏はプーチン氏と協業でシリア沈静化、IS縮小、中東沈静化

経済以外に目を転じましょう。

まずはなんといってもわが母校、青山学院の箱根駅伝三連覇、シーズン三冠でしょうか。途中波乱もありましたが終わってみれば7分以上の差がついたのは個人的には選手層の厚さと選手のレベルが安定していることでしょうか?それを育てた原監督は選手の素質を120%引き出す天性の才能があるようです。

原監督の最近のメディアへの露出はすごいのですが思わず引き込まれる話し方には含蓄があり人格を感じました。「サンキュー大作戦」とか「湘南の神」など名言続出の元中国電力営業マンは多分、陸上部の監督にとどまらずビジネスの自己啓発系でもブレイクできそうだと思います。

社会面で連日報道されているパリで行方不明の日本人学生。チリ人容疑者が実名報道される展開を見せております。一日も早い解決が望まれます。私がこの事件の報を聞いた際、昨年、バンクーバーで同様に殺害された日本人女性とある意味似たケースであった気がします。

こちらの世界では日本人女性には独特のイメージがあります。センスがいい、洗練イメージ、服装や化粧などをきちんとする、優しい、従順、協力的、男からすると扱いやすい…。時にはデートの金まで払ってくれるんです。英語でいうと「ゴージャス」です。難点は言語能力、会話能力、国際感覚とセンスです。これはやむを得ないし、これを学びに外国に留学に来ているわけです。ただ、そこに付け入る悪い奴はいくらでもいるということです。

バンクーバーの事件の時も書きましたが海外に留学する特に女性ですが、これだけは気を付けてもらいたいことがあります。
「巧言と甘いマスクにあなたは酔っていませんか?」

長くなりました。今日はこのぐらいで。日本の方は素敵な3連休を。

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ではまた明日。

不確実な時代4

日本の経営者が口々に指摘する「不確実な時代」。わかりそうでわからないのがこの言葉ではないでしょうか?思い浮かぶのは英国のEU離脱とかトランプ氏の大統領就任など地球規模で影響する想定外が連続して起こったことを「予想不可能」の時代と呼ばず、「不確実」としたのでしょうか?それもあるでしょう。しかし、経営者の指摘する不確実とは自身の事業の不確実性を説いているのだろうと思います。

アメリカで始まった家電見本市(CES)はもともとは「消費者向け家電ショー(Consumer Electronics Show)」でありました。いわゆるAVを中心として一般消費者のリビングルームを飾る最新機器のようなものでしょうか?それは音響であり、テレビであったわけです。ところがスマホ時代が現れ、更にCESには数年前から自動車会社が参入します。つまり見本市の範疇はリビングルームから飛び出したわけです。

今年はAIが主流と報じられています。同じリビングを飾る機器でもIoTでつながる家電という進化系が見て取れます。しゃべりかけると家電が動く、という代物です。個人的にはこれが花形になるとは思っていません。わざわざしゃべって反応させる機器を買わせるよりスマホをその媒介にすればよいだけでいずれ取って代わることになるとみています。

例えば鳴り物入りだったスマートウォッチははっきり言って失速で明白な目的意識を持ったスポーツ用途などに絞り込まざるを得ません。一方、時計はより高級化し、かつては5-60万円も出せばそれなりの良いスイスの機械式時計がゲット出来ましたが今では100万円を超えてきます。明らかに時計はスマートではなく、機械式時計の洗練された人間工学が勝っているようです。つまり、トレンドは先端技術ばかりが勝つわけでもないのかもしれません。

そのようなトレンドを追っていけば次は何になるのか、とご指摘を受けると思います。個人的にはスマートエネルギーと非在来型エネルギー時代の幕開けだと確信しています。例えば自動車は自動運転に目がいきますが、それ以上に電気自動車へ大きくシフトしていくでしょう。ドイツVW社のディーゼル不正問題は欧州のディーゼルトレンドを一掃したといってよいと思います。ここにきて日産自動車のゴーン氏の鼻息が荒いのも主要な部品子会社であるカルソニックカンセイを売却するのも自動車の姿がこれから10年スパンで明白に変わることを想定しています。

これら、大きな潮流の中で企業、特に大企業はそのうねる主流から外れるわけにはいきません。それが「不確実な時代」という言葉に表れてきているのでしょう。

私はずっとアセットライトということを言い続けています。あまり深入りせず、足を抜くときにはさっさと抜ける体制にすることであります。私ごときが小さいながらも6つも7つも事業を同時で進めるのは意味があります。それはスクラップ アンド ビルトを進めやすくするためなのです。

事業には必ず栄枯盛衰があります。衰えたビジネスとは自社の努力が足りないのか世の中のトレンドに合わないのか、その見極めをしたうえでダメなものはさっさと切り落とすドライさが必要なのであります。

あるいは経営者としてのセンスや資質、年齢的背景もあります。私は起業家として事業に携わっていますが5年やって成長しない事業であれば10年やっても成長させることはできないと思っています。私がそこまで器用ではないということです。その為にテコ入れには違うブラッドを入れます。従業員や責任者を変え、外注のコンサルタントを起用したりします。それでもだめならだめなのです。

年齢的背景とは「育った時代背景に『真』がある」とする錯覚です。私は団塊の世代のあと、出生者数がどんと下がった時代に生まれ、一人っ子時代、偏差値時代、進学塾時代を経て地球の歩き方世代を通じ日本経済が驀進する中でイケイケの時代を謳歌します。そして最後、バブルで栄華を極め、その余韻が忘れられないという動かせない事実があります。

この年齢的背景は全ての人がそれぞれ持ち合わせる価値観のバックボーンです。

では平成生まれの若者の発想を私のビジネスに取り入れられるか、といえば自分の価値観を一旦捨て去ってギアチェンジしなくてはいけないのです。例えば私が東京で経営する女性向けのシェアハウスとかバンクーバーで経営するレンタカー事業などは明らかに若者向けのビジネスです。

この世代のセンスをどう自分に取り込むかといえば椅子に座っていても絶対にわかりません。接するしかないのです。だから私は若者と飲み会をしNPOの団体で一緒に活動します。あるいは若者が好む書籍を読んでセンスを察するです。有川浩、江國香織、西加奈子、綿矢りさあたりは押さえます。「君の名は」も勿論読みましたが、読むだけではなく、あの感性を受け入れる許容力が経営者には必要なのです。そこからアイディアは生まれます。

不確実性とは世代間のギャップが軋み音を出しているようなものです。リーダーと称する4-50代の人たちと20代の人たちの間には年齢以上の差があり、それが物事の価値観を変えていくのであります。この流れを押さえないと不確実が不確実なまま終わってしまうでしょう。

だからこそ一歩でも確実性を高めるチャレンジをし続けなくてはいけないのです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

こじれる中韓関係は火に油4

中国政府は1-2月の韓国方面のチャーター旅客機を不許可にするようです。1-2月とは中国の正月である春節の時期であり、韓国にとっては書き入れ時であります。そこに「行くな」という国の指示は外交姿勢を国民の行動まで制限することで貫き通すという中国の姿勢の表れとも言えます。

同じことは蔡英文総統が当選した台湾に対しても行いました。言い換えれば中国政府は国民を利用しながら自己の影響力を発揮させようと躍起になっているともいえるでしょう。

今回の中国政府の対応の背景は米韓主導で準備されているTHAADミサイルの韓国への配備に対する嫌がらせそのものであります。

では、韓国人はこの嫌がらせに対してどのような感情の変化をもたらすのか、でありますが、THAADミサイル配備を決めた朴槿恵大統領に反発するという極めて簡単な姿勢であります。韓国人はおおむね、自分の利益を考えます。もしも自分が思った通りにならないとしたら自分の能力は棚に上げてどこかにその原因があると探し出し、そこを徹底的に叩くのが典型的な行動パタンであります。

韓国の2017年経済成長率予測は比較的楽観的数字とされる政府予想ですら2.6%という韓国通貨危機以来の低い水準しか見込んでいません。相次ぐ財閥企業の問題発覚、国民の不信感、企業接待の大幅制限による消費減、さらにリーダー不在の韓国は少なくとも半年以上国政が停滞する事態の最中であります。それでも国民は毎週デモを繰り返し、自己不満を誰かに向かって訴え、他人のせいにしようとします。

これは韓国の独特な性格であり、欧米でも韓国人への不信感が少しずつ広がっています。年末、仕事の関係で東ヨーロッパ系のカナダ人と交渉事をしていたのですが、「俺はお前が日本人だから信頼しているし、一緒にビジネスをしたいと思っているのだよ。これが韓国人ならこちらからさようならだね」と断言していました。あるいは私の顧客の韓国人はこちらのお願いごとに対して「○○までにはやるから」と同じことを言い続けて数年。いまだ、何も変わらない現実にオオカミ少年とかうそつきというレベルではなく言語アルツハイマーではないかと言いたくなります。

中国にとって韓国が壊れるのはさほど問題ではありません。なぜなら韓国人が中国に流れるには北朝鮮というバリアがそこに存在するからです。韓国は一方で日本との慰安婦合意を撤回せよと真剣に言い続けています。これは韓国がいざというとき、日本に脱する道を自らふさいでしまったも同然であります。

日本の戦国時代、いくさの戦法の一つに逃げ道を必ず一つ作っておくようになっていました。これは意味のない命を奪おうとすることで暴発し暴挙に出るリスクを下げ、勝ちいくさをより効率的に行うためでありました。しかし、今の韓国は北にも南にも行けない暴発リスクが出てきた点は要注意であります。

17年年頭、朴槿恵大統領が自らの弁明を行いました。弾劾から初めてだと思いますが、ご本人の口からあそこまで明白に不正関与を否定されたということは特検とのやり取りも対立的となり、特検側は有罪の証拠集めに相当苦労する可能性があります。また、弾劾裁判も現状、裁判官が与党寄りで9人のうち6人が有罪としないと弾劾が成立しません。

仮に弾劾が成立しなければどうなるか、ですが、国が割れるかもしれません。革命が起きてもおかしくないぐらいの大荒れの展開が予想されます。理由は上述の通り逃げる道がないからであります。

中国はその方向になることを放置するどころか、チャーター便を不許可にして国民感情を更に煽っています。では韓国人は中国が嫌いになるか、といえば逆で冊封関係上、中国にすり寄る大衆の動きが強まるとみています。一方、一部の知識層は日本に救いを求めるでしょう。このシナリオは日韓併合の時と同じシナリオになってしまいます。しかし、あの時からすでに100年以上が経っている今でも同じことが起きるのは朝鮮半島はちっとも進化していないから、とも言えるでしょう。

私が今年の朝鮮半島は要注意と申し上げたその考えは以上のとおりです。更にこのところ沈黙していた金正恩氏が大陸間弾道ミサイルICBMの実験を近々行うとしています。キーデートを考えると1月中に行う可能性は大いにあるでしょう。産経新聞は編集局長記事で「めでたい国だ」と痛烈な批判をしています。ドラマというよりマンガのようなことが本当に起きるかもしれないのが今の朝鮮半島であります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。
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