外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2007年06月

貧乏なバンクーバー日本人4

貧乏って差別用語じゃないよね。バンクーバーの日本人は学生さんから移民さんまで含め、所得水準もストックも低いようです。学生さんの場合、その親御さんからの仕送りを含めてということになるのでしょうが、他の国の学生さんに比べてかなりランクダウンをしていると思います。
今日、会社のバイトの日本人の女の子に同じ事を言われました。中国人に比べて私の周りの日本人の友達はみんなお金がないって。そういえば他にも二人の日本人バイトの女性からお金がない、物価が高いと言うことをつぶやかれました。

日本が世界第2の経済大国で一人あたりの所得水準も高いはずなのですが、なぜこういうことになるのでしょうか?

僕なりの解釈はこうです。

まず、日本は戦争を経験したあと、国は国民を金太郎飴化させました。一億総中流です。非常に悪い言い方をして申し訳ありませんが、世界一の社会主義国家日本が戦後45年をかけて完成してきたわけです。そして、国民が皆でよさこいを踊る。これがバブルで、その時、みんな一気に梯子を外されて転げ落ちたわけです。

次に政府です。世界有数の相続税レベルを今でも維持し、金持ちを抹消しようとしているのが日本の経済政策のあり方です。これは年貢を納めさせ、農民が富農にならないようにコントロールするわけです。つまり、日本古来のやり方。これを、もう少し現代風に言うと1930年代のケインズ経済学が今でも日本では通用し、財投で大きな政府から経済を維持しているわけです。

なぜこんな古典的手法が今でも使えるかというと島国で世界との連携密度がものすごく薄いからに他なりません。
日本があらゆる面で国際化とかアジアのリーディングカントリーになるとかいうのが忘却の彼方へと去っていったのは政府がいつまでも江戸時代のような政策をとり続けているからです。

日本はそういう意味では北朝鮮並の非国際化状況にあると言っても過言ではありません。しかも、国際化を推し進め、広く、その知識を吸収しながら進歩的展開を図るには今の子供に国際人教育を進める必要がありますが、その点でも日本は韓国に立ち後れています。

ハッキリ言ってもうすぐギブアップ状態が来るような気がしますよ。「世界の中で孤立化を進める日本」という本でも書きたいよね。

このブログ、そろそろもっと広くみなさんに読んでもらえるようにしようかな。

ではまた。

門戸を閉ざす日本企業3

今日のバンクーバーサンにおもしろい記事が出ていました。
Tokyo lacks good corporate governance
要するにスティールパートナーズのリヒテンシュタイン氏が日本の敵対的買収に対する防衛策の取り方に非常に不満を感じているということを欧米の目で見て確かにその通りと記事にしているわけですね。
記事の論調は東京市場は既にニューヨーク、ロンドンについで世界市場に大変影響力あるマーケットだし、日本のインフラや企業の潜在力というのは世界のリーディングカントリーであることは間違えないが、かといって企業文化や企業を取り巻く世界が世界水準かというと果てしなく遠いということを指摘しています。特にまとめでは香港、シンガポール、ソウルとの戦いに勝ち残れないと断言しています。

日本は政治だけでなく、コーポレートガバナンスもまだまだ全然悪い。北海道のミート社の事件もゼネコンの談合事件も繰り返されているのに全然無くならないわけですよ。いや、「循環取引」なんていうのも今年いくつか発覚しましたが、何がそうさせるというと僕から見ると「強迫的企業環境」とその環境下にいるストレスが蓄積した強迫観念から抜け出せない社員達のマスターベーション。

僕は昔から指摘しています。このブログでも複数回書いていると思いますが、日本は適度に大きくなったが、適度の大きさを今や越えようとしているのにパイを日本市場に限定しすぎているのです。そう、風船を膨らませてもう膨張に膨張を繰り返して今にも爆発しそうなところだな。

海外に目を向けるともっと大きな青い空がある。それなのに日本の市場は曇り空の中でかすかな薄日が射したらみんなでそこに向かう。

韓国はずいぶん昔から自国内経済だけでは世界に羽ばたけないときがついています。それは人口3000万人では自国内経済をフル回転しても規模の経済が追求できないからです。だからバンクーバーには韓国からの留学生がいっぱい。彼らは必死になって勉強する。きっと10年から15年して、その子たちが経済を支えるようになると強くなると思う。

日本はそれなのに政府は年金問題で企業は企業防衛でと積極的スタンスを打ち出せない。実に問題ありき。

日本人がもっと小さな政府のもと、自立するようにならなくてはいけないね。自立するにはもっと視点を変えてみよう。僕は本当に心配だよ。

ではまた。

バンクーバーの住宅価格4

ハッキリ言って尋常じゃないですよ。僕は建物を作ってきた人間としてこんなふざけた市場はないと思うね。バンクーバーがいくら住み易いからといってもここまで不動産の値段が上がるのは不自然です。

僕はここで十数年間、市場に密着していたけど、問題点がいくつか。

1.住宅価格は土地代と建築費が6割ぐらいだけど、建築費が上がるから土地代も上がるというサイクルになっています。でもこれは論理上あっちゃいけない。
2.建築費の高騰はモノがないのと作業員が足りないという悪循環。
3.おまけに作業員はベテランの人たちがリタイアしつつある状況。

さて、この頃カナダでは7月と9月に金利が上がると見られており、駆け込みの住宅購入がピークを迎えています。一方、高額物件は取引はあるもののものすごくスローになってきました。
プロの間では投資用の物件としては利回りが確保できないので購入は勧めていません。
アメリカではサブプライムマーケットの問題が改めて噴出しているようですね。カナダでも個人破産が進むケースはあると思います。その場合、タイミング的には今年の暮れから来年にかけてでしょう。アメリカに比べ、カナダは遅効性があります。昔は6ヶ月といわれていましたが今回はそれよりもう少し遅い1年ぐらいか。それと、この秋の利上げは住宅ローン保有者にとりものすごく厳しい仕打ちになります。多くの人が5年固定であるとしてもフロートの人はかなりの打撃。

デベロッパーの倒産はこの間一件ありましたが僕は前からいっているように2010年までに数社。

僕は2010年にこの町のビジネスはかなり様変わりしているような気がしますよ。

ところで気になる記事がありましたね。6月22日の日経新聞に世界で住みやすい町ランキングでバンクーバーはリストに見つかりませんでした。東京が4位。あとはヨーロッパの町でした。調査機関にもよるのでしょうが、評価というのは時代と共に代わると思います。

あぐらをかいているこの町は今はちょっと危ないな。それと市役所の体制がぼろぼろだよね。人材がいなすぎます。

ということでまた。

カナダドル4

このテーマはいつ書こうかと思っていたけど、そろそろいい時期ですよね。

実は去年の秋に企友会で為替のテーマで勉強会があったんですよ。その時、僕は講師ではなかったのだけど、出席者として重要な提示をしておきました。

1.円のキャリートレードでカナダドルは対円で上昇中。
2.カナダは資源国、政治的安定感、財政の健全化等から資金のシフト化がある。
3.カナダドルがUSやユーロと比べて流通量の少ない通貨なので為替のボラタリティが高い。
4.チャート的に対円は上放れている。
5.当面は110円を目指す動き。

これが約9ヶ月前のコメントです。そしてこれはことごとく合っている。
では、今日現在の僕のコメントを申しあげましょう。

1.USの利下げはなくなりそう。つまり、アメリカの景気は底堅いからカナダの景気も大丈夫。
2.資源価格は堅調だし、カナダの金利はこの数ヶ月で上がる見込みがある。
3.日本からの外債や外国株式の購入に対する動きはボーナスシーズンを迎え更に進捗。
4.よって、当面、カナダドルは対円で120円を目指す展開。ちなみに対米ドルは130円を目指すことになると思います。

問題はここから。なぜ日本の株が上がらないか?
外資は本当に儲けているのか?僕は為替でやられているのではないかと思います。ですから他国の市場に比べて今ひとつ上値を追いにくい。

そりゃ分かっています、外人は日本株を4月、5月と買い越し、6月第一週も買い越しでした。しかし、腑に落ちない。可能性としてあるのは中国株を売り、日本株をせっせと買っている買い換え需要だけではないかという節です。だから、新規買いというより、ポートフォリオの入れ替え。そうだとすれば、日本株が20000円を目指すにはもうひとつ、盛り上がりが必要でしょう。

で、カナダドルは当面、はい、健全です。

昔、経済学で習いましたよね。リカードの比較優位説から始まって為替は国力の相対だって。現在の経済はこれをあらわしていません。それはファンドを含めた投資資金が世界を駆けめぐるため、国力ではなく、金利の差異で為替が決まることが生じ始めたからです。
勿論これが世界何処の国にもあてはまるわけではありません。日本というある程度の規模と繁栄がある国だからこそ生じる非常に特殊な経済的病気だということです。

これを直すのは。。。。ウーン、今の日銀のポリシーでは無理じゃないかな。

さてさてどうなる事やら。

今日はまじめに書いてしまいました。では。
 

やや回復4

前回書いたのが5月25日かぁ。あれから3週間も経ってしまったということはブログとしての意味をなさないね。
そうそう、やや回復でしたよ、インターネット総研。なんでオリックスがあんないい条件で引き取ってくれるかは判らないけど、まじめな数字なんでしょう。あれでも本来なら安いかもね。そんなことも手伝ってIHIの株価は昨日までストップ高で今日当たり、ようやくパリティになる。よかったよかった。

この前、バンクーバー市役所の助役のマックレガーさんの送別パーティーに出席してきました。彼とは92年以来のつき合い。 彼自身も長い市役所勤務でもベイショアを含む不動産開発には深く関与してきたのでさぞかし、デベロッパーが多いと思ったらなんとほとんど誰もいない。でも300人近い市役所の出席者は僕の出席を心から感謝してくれたようでいろいろな人の謝辞でベイショア開発への思い出話が出てきてある意味、日本の会社が推進したあのプロジェクトが正当な形でバンクーバーに受け容れてもらえたことに感謝、感謝。ほら、だって陰でこそこそ言われるようなプロジェクトじゃイヤでしょ。

日本人はいい仕事をすると思う。僕もこの数年は日本偏重気味よ。例えば、洋服なんて10数年前までは欧米のブランドものがいいと思ったけど、いまじゃ日本にたまに帰るのが楽しみよ。靴なんて日本のものがいいよ。日本人の足を知っているからね。日本のものは本当にこだわっていて素晴らしいものばかり。もっと自信を持って日本のものを売り、そして日本人の技術をだれた欧米の社会に見せつけてやらないといけないよ。

ではまた。

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