外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2010年09月

日本は外交をせよ4

僕が大学生のとき、外交官になりたくて勉強をしましたが、ハードルは高かったようです。ただ、受験前に当時の担当教授に「君は外交官になっても一生、3等書記官かもしれないがそれでよいのか?」といわれたのをはっきり覚えています。僕が受験した時代は東大が当たり前、多少の京大と若干の国立系著名大学。私学は早稲田、慶応がほんの数名という強烈な学閥がありました。更に家系調査なるものがあり、いわゆる閨閥が重視された時代です。商人の息子であり一介の私立大学卒業では担当教授の言わんとしていることの意味が良く理解できますね。

9月30日の日経新聞の記事に「外交と社交は違う」と。記事は鳩山さんがロシアに二度も来たのでロシアは何かあるのかと思いきや、ただ、やってきただけでロシア側に「日本は外交戦略がない」ということを見せつけた、というのです。

外交官のイメージは毎日パーティーをしながら情報を集め、それをせっせと本国に伝達し、本国ではそれらの情報を元に外交戦略を立てています。が、日本はそのパーティーの社交の部分ばかりに目がいってしまったのでしょうか?

更には日本は今、スパイ活動が禁止されています。戦前は中野学校というスパイ組織が陸軍の傘下にあったし、活躍もしていたのですが、終戦後はGHQの指導もあり諜報活動は出来なくなってしまったのです。

これはとりもなおさず、日本は実質的にアメリカと一心同体の国家であって原状はそこから脱却が出来ないわけで日本の外交はまず、この前提をベースに外交戦略を立てるしかないわけです。逆説的に言えば、アメリカは日本を守ってくれるのですからアメリカをうまく利用し、「相思相愛」の関係を維持するのがベストということになります。

が、民主党が中国に浮気をしようとするからアメリカと夫婦喧嘩をせざるを得ないわけで浮気相手はより日本を揺さぶり、最近は浮気相手が強そうなお友達(=ロシア)と一緒に脅しをかけてこようとしているわけです。

何故民主党はアメリカからの脱却を図るのか?多分、熟年離婚する夫婦の心境かもしれません。日本は女房の立場。つまり、旦那(アメリカ)はもうすぐ定年退職、今後はアメリカで日本の商品もそんなに売れないのだからこれからは私も若いツバメ(中国)でも探すわ、と書けばどんな日本の方にもすんなりご理解いただけると思います。

ここが日本に外交戦略がない、と世界に強烈なイメージを植えつけた部分なのです。

日本の戦後外交は民間企業のアシスタント的な役割しか担っていないのではないでしょうか?つまり、資金提供の見返りに日本企業を落札させるひも付きなどはまさしくよい例でした。日本は国の色を一切出さないことにある意味美徳感を持ち続けました。八方美人といってもよいでしょう。

が、他の国は主張することは当たり前のように主張し、要求もしてくるし、ネゴシエーションもハードになります。が、今回の中国を除き、基本的にはネゴはネゴであってそれが他の事象に直接的に影響することはあまりないことが多いはずです。

そういう意味で日本は平和国家という傘の下、主義主張を避け続けた結果が今回の中国外交に完敗した原因でもあるのです。もっとも東大卒のエリートさんへはこういう熱いメッセージは伝わらないのかもしれませんけれどね。

ご意見、ご感想、お待ちしております。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとランクアップに繋がります。
人気ブログランキングへ
ではまた。

武富士を潰したのは誰だろう4

1980年代、武富士ダンサーズが踊るあのテレビコマーシャルが頭をよぎり、覚えやすいメロディーを口ずさみそうになり思わず、ユーチューブを見てしまいました。

繁栄する日本経済の一コマだった消費者金融業界の雄、武富士の倒産にはいろいろ考えさせれらるものがあります。

過払い請求という最高裁の判決を機に一気に下り坂を駆け下りた消費者金融。実はそれ以外にも商工ローンの大手二社は先に倒産しています。業界が消滅するほどのダメージがあったのは過払い請求という問題だけだったのでしょうか?

僕が武富士の栄枯盛衰を見続けてきて思ったことは日本人の清廉潔白さがこの会社を抹殺したかな、ということです。日本では戦後しばらくはグレーなこともまだ黙認されていたように思えます。が、経済の発展とともに国際化が進み、人々の生活は裕福になり、「正しい生活」を営むようになりました。

その第一歩がヤクザとの距離感です。80年代ぐらいまではヤクザが力をつけ、全盛時代を迎えていました。山口組、稲川会などは経済部をつくり、グレーながらもカネを稼ぐという組織的ビジネスを営んでいたのです。が、その後、警察等が全力を挙げてその力を急速に縮小させました。

それと同時に胡散臭い商売もどんどん淘汰されていきました。日本人はブランドを信頼のメジャーメントとし、企業はブランドイメージを大切に守ってきました。
結果として、偽装などでたくさんの会社が消えていったのですが、その過程はまさしくまじめな日本人の性格をそのまま映し出している気がするのです。

消費者金融も産業としては有望だったもののブランドイメージとしては一度もよくなることはありませんでした。猛烈な取立てと高額の利息はヤクザ金利と言われたトイチ(10日で1割)を連想させ、青森の武富士での悲惨な事件も起きたわけです。

今の日本人は勧善懲悪がより進んだ状態。ですが、消費者金融=悪という図式にしてしまいそうな今の勢いに「それで本当によいのだろうか」という疑問も挟み込まねばなりません。

最高裁での判決で過払い利息の返還の道が出来た一方、消費者金融業界を立て直すべく新アイディアは今日まで誰も出していません。政府も締め付けるばかりで本当にそのサービスを必要としている人に手を貸しませんでした。いや、むしろ総量規制や主婦の単独借り入れを否定するなど背中を押してしまいました。大手金融機関も恐れをなしたか、それとも子会社で抱えている消費者金融会社そのものがお荷物でそれどころではない、という姿勢が手に取るように分かります。

日本の銀行はカネを貸さないことで有名です。よく言われる「晴れの日に傘を貸し、雨の日に傘を取られる」銀行こそ勧善懲悪では悪の部類ではないかと思う節もあります。そんな中で簡単に必要な小口資金を調達できる消費者金融業界は必要なのです。

消費者金融業界は一方で一時期儲け過ぎたきらいもあります。その反動なのかもしれません。日本のビジネスは本当に目立ってはいけないのかもしれません。栄枯盛衰は日本の会社にはないほうがよいのかもしれません。長く細々としたビジネスが日本ではナチュラルに受け入れられるのかもしれませんね。

ということで今日はこの辺にしておきましょう。

ブログの応援をお願いできますか?クリックをしていただくとランクアップに繋がります。
人気ブログランキングへ
ではまた明日。

クオリティオブライフ4

スマートシティという言葉をご存知でしょうか?
比較的新しい言葉です。ざっと以下のようなことでしょうか?

「生活インフラ全体を垂直統合して、より効率的な都市を実現するというものです。これにより都市の持続的成長を促し、市場や雇用を創出します。また、エネルギー政策や環境問題などに対応するものです。」(IDC Energy Insights)

一言で言うとiPhoneの都市版ということでしょうか?そこには当然、生活水準の向上とともに環境対策が施されているということです。

日本では横浜市と北九州市が環境のリーダー的存在。横浜市はもともと分別ゴミなどでも環境重視政策をとっており、今回、日産自動車が本社移転にともない、横浜を電気自動車の街にすべく官民一体で大きく活動が開始されています。

一方、日経ビジネスの記事で国際ジャーナリストのトーマス・フリードマン氏が「世界に余りにもたくさんの『アメリカ人』を作ってしまった。」と述べ、大消費、使い捨ての文化に激しい批判をしています。彼はアメリカの大きな家、大きな車をその無駄の象徴と捉えています。実際、豊かになると大きな家、大きな車を求めるのは世の常です。

ここカナダでも戸建で述べ床500?もあるような家に住むことを一つのステータスとする傾向はまだ強く、富の象徴=成功者としての傲慢さがにじみ出てきます。

一方、日本では今、自動車を持たない若者が増え、レンタカーやカーシェアリングが急速に伸びています。家も歴史的に巨大な家に住むことはなく、マンションで70-80?といったところが標準的です。この日本のつつましさが案外、今後、世界の主流になるのかもしれないというのがスマートシティのある意味、ベースにあるかもしれません。

カナダで最も著名な日系人の一人で学者兼環境問題運動家のデビッド鈴木氏の講演で「日本語にはとてもよい言葉がある。それは『もったいない』である」と述べたのが印象的でした。ものを大事に使い、壊れるまで修繕しながら使うことは日本人なら誰でも幼少時から教育を受けてきていると思います。

スマートシティとはエネルギー効率を高め、環境に優しく、ひいては生活効率を高め、クオリティオブライフを楽しむ、ということに繋がるでしょう。

日本はそのスマートシティの基礎技術に関しては先端を走っているようですが、スマートシティという都市レベルの創造についてはまだまだという感じがします。

今、日本の役所にこのコンセプトに基づく都市設計をせよと言っても無理でしょう。せっかく持っている技術ですから組み合わせをうまく考え、都市計画の中でうまく取り込むべく実験都市を作るべきではないでしょうか?

では何処に。

僕ならリニア新幹線の新駅のどこか。つまり、山梨か長野あたり。なぜなら既存都市では既存インフラと土地の確保にハードルがあるから。ブラジルのブラジリアは近未来都市の創造ということで作り出された首都です。常に新しいことをするには既得権が少ないところに生み出すのが便利でしょう。

こういう発想は日本人にモチベーションを与え、経済を活性化し、ひいては生活レベルの向上に繋がります。既存の考え方という殻から抜け出すことが大事になってきたと思いませんか?

今日はこの辺にしておきましょう。

ブログの応援皆さん、ありがとうございます。今後とも引き続きよろしくお願いします。クリックをしていただくとブログランキングアップに繋がります。
人気ブログランキングへ
ではまた明日。

判断する能力4

僕がサラリーマン時代、一歩一歩経験を積み上げ関連会社のサラリーマン社長になったとき、今考えれば社長という重みは案外軽かったように思えます。

その後、一人買収してオーナー社長となったとき、社長の重みを一番感じました。
それは屏風という言葉で表せるかと思います。

屏風、主役の後ろにある背景を飾るものですが、会社社会で言うと担当者の後ろ盾といった感じでしょうか?20数年前、ある上司が「屏風は金色がいい」と言ったのが印象的でした。つまり、後ろ盾がしっかりしていればいるほど前に立つ者はもっと光る、ということでしょうか?

僕は屏風になれるだろうか?金色の屏風になれるだろうか?

そう考え始めたとき、仕事の仕方がすっかり変わりました。サラリーマン社長のときは自己判断の許容範囲は小さいものです。ちょっとしたことでも稟議をして本社、親会社に伺いを立て、本社は場合によりメインバンクと調整し、時として株主とのことも考えるという長いプロセスを経ます。

ところが買収して自分が株主兼役員兼社長となると自分の判断がすべてになります。判断ミスは許されないのです。当然ながらモノの見方、捉え方、あるいは仕事に対する真剣度が更にアップします。そして、いまや一日に10以上の判断をし続けてなくてはいけないのです。

判断をする癖はどうやってつけたらよいのでしょうか?

僕は自分の言葉に信念をもってやってみること、判断を繰り返すこと、これで判断力がつくのだろうと思います。逆に日本のほとんどの会社の従業員は判断をすることをしません。判断するときでも集団合議制が多かったりします。そう、会議をして、そこで決めるということでしょうか?

会議による決定はよしあしがあります。良いところはいろいろな意見が出ますので奇抜なアイディアや発想が思わぬヒットを生むことがあります。一方、会議参加者が全員同じテンションで議題に向かうことがなかったり、判断効率が悪かったりします。

こちらで会議をする場合、専門、担当が利害関係をぶつけ合いながら進むべき道を決定することが多いように思えます。その点、日本は部署全員参加のチーム合議。自己主張をして有利な判断を得る、という策略的会議とは大分違うようです。

日本人の弱みの一つに判断力欠如があると思っています。それは日々の生活の中で係る与件を精査し、指針を自分で下すというチャンスに会社人生の中でも恵まれていないからだろうと思います。それゆえに台湾、香港のように常にリスクと背中合わせの国と比べ、起業家マインドもぐっと低くなります。多分韓国もAll or Nothing ならぬSamsung or Nothing でエリート路線に残れなかった人は生き残りをかけた熾烈な努力が見られます。その結果は判断力です。

こう見るとなんだかんだ言いながら日本はまだ、「のほほん」としている国かな、と感じます。どうやったらよじ登れるか、生き残れるか、頭を使った最適な判断が今後重要になってくることでしょう。

ということで今日はこの辺で。

ブログの応援をお願いできますか?クリックはこちら。ブログランクアップに繋がります。
人気ブログランキングへ

ではまた。

金(ゴールド)と円高4

この数日間、日本のメディアは中国がらみのニュース満載だったのですが、世界でもう一つ注目すべき事がありました。そう、ゴールドの価格がついに1300ドルを突破したということ。

金なんて興味ないなんておっしゃらないでください。何故かといえば、円と似たような動きの傾向はより強くなってきたからです。ところが、金曜日、東京市場の午後1時過ぎに対ドル相場が一気に80銭ほど円安に触れました。わずか10分程度での下落でしたから日本の政府、日銀が覆面介入したと考えられています。が、「介入」にもかかわらず、その後もじりじり円が買われ結局、介入前とほとんど変わらない水準まで戻してしまったのです。

さてこの一連の動き、ポイントを整理しましょう。

1 アメリカの長期化する景気低迷と金融緩和策でドルの魅力が減退
2 欧州も引き続き、安定化には遠い。
3 ドルやユーロを持っていた国、企業、機関投資家は代替先を必死で模索
4 国としては安定感がある日本円に資金が集まる。
5 更に世の中にプール3倍分しかない金はやっぱり魅力。

という事で円高と金(ゴールド)高が継続しているわけです。

ところが為替をよく見ると別に円だけが買われているわけではありません。オーストラリアドルも中国元も韓国ウォンもシンガポールドルも台湾ドルもみんな買われています。ただ、それらの通貨は流通量が少なく、結果としてロットが裁けるのは円という事になるのです。

では今後。予想をするのは難しいのですが、考え方としてまず、金の価値をどこまで認めるか、という判断をしなくてはいけません。金は通貨ではないし金利がつかないが一方で実物としての需要もあるということ。この二つの要因の捉え方だと思いますが、今の金の買われ方はバブルの時の住宅と同じで論理なき買いあがりですからこのまま更にどんどん上がるとは考えにくいでしょう。

そうなると通貨としての裏づけがある円が買われる公算がより高くなる、と見たほうが自然かな、と思います。

円が高くなることに産業界から強烈な反発がありますが、一部企業は既に円高をメリットとして企業買収に走っています。アサヒビールのオーストラリアの飲料メーカーの買収はそのよい例。そして、今年1−7月の買収は前年同期比2割増し。

更に日本の雇用にはマイナスですが企業の海外進出は自動車産業を中心に再び加速してきています。特にタイへの自動車関連企業の進出でアジアの「デトロイト」との異名もあるようです。

日本企業は為替という魔物に振り回されない対策をどんどん取りつつあるということです。幸か不幸か円はドル、ユーロに次いでイギリスポンドとも大きな取引量。だからドルが不振となれば否が応でも円に振れてしまうということです。

政治的手腕である程度の通貨安政策は取れるのですが、現在の日本は大臣の名前すら覚えられないほど頻繁に人が変わります。人が変わるというのは前任者を否定することから入りますから政策として非常に不安定になるのです。そして、今の民主党が今後どのような安定政権を作り出せるかというと日本人誰もが答えに窮する、そんな状況だということです。

こうなるとわが身は自分で守らなくてはいけないのかもしれません。
中国問題とともにこういう逼迫した状況で日本がキュ、キュッと締め付けられ、包囲されていることを自覚しなくてはいけませんね。


という事で今日はこの辺にしておきましょう。
皆さん応援有難うございます。そして、たくさんのコメント、読ませていただいております。厚くお礼申し上げます。皆さんでいろいろ議論できますこと、楽しみにしております。

最後にブログの応援、引き続き宜しくお願いします。クリックをするとランクアップにつながります。
人気ブログランキングへ

ではまた明日。

船長釈放4

今日、他のトピよりもこの件について僕の意見を聞きたいという方が多いでしょう。だから書きます。但し、今日は中国云々ではなく、日本について書きます。

船長が釈放された形になったことが正しい処理だったか、それは高度な司法上の判断と政治的考慮がなされたことでしょうから日本からすれば中国への「イエローカード」と捉えるべきです。その後も中国は賠償云々といっていますから「戦後処理」がこれから何らかの形で行われることでしょう。

日本としては中長期的にどうしたらよいのか、ここを考えてみましょう。

まず、日本と中国では尖閣諸島に対するスタンスが徹底的に違うということです。ついては日本がこの問題を放置し、継続対話とするならば同じことがまた起こるということです。逆に日本の漁船がこの周辺で漁業をしていたら中国が拿捕する可能性があるでしょう。特に中国は「目には目を」というやり方が非常に目立ちます。ですから「戦後処理」といってもまた「争い」が起きることは大いにあるわけです。

同じことは竹島でもありうるでしょう。今回のいきさつを韓国は大変興味深く静かに分析していることでしょう。

一方、僕のブログに寄せられたコメントは「日本側の弱腰外交に対する失望」が圧倒的でした。自民党も似たような声明を発表しています。

一方、僕は今回の事件を日本にとって前向きに捉えています。それはようやく「国際緊張」が自らの生活まで迫ってきたという現実です。日本は戦後、国際緊張の中に入ったことはありませんでした。結果として国民は平和で快適な自分の世界を作り上げることに専念出来たわけです。

ですが他の国を見てください。フランスも中国も中東もインドもロシアも民族や外交で揺れ動いてきています。それは地続きで隣国と接しているという地政学的で動かせない事実なのです。

韓国が何故、いつも緊張感と焦りを持っているのか?それは北朝鮮からわずかな距離のところにソウルという韓国の首都が存在するからです。北朝鮮と関係が悪化すればソウルはたちどころに戦火に見舞われるという可能性があるのです。これが緊張です。

一方、日本は緊張がほとんどなかったのです。分かりやすい例えを出しましょう。日本人は英語が出来ない。だけどそうも言っていられないから英語で仕事をしようという動きは本来ならば30年も40年も前からあるべき話だったのにようやく気がつき始めたということです。

フジタの社員が拘束された件でフジタは今後、さまざまなことを検討するでしょう。会社は利益至上主義でリスクテイクをしすぎてはいないか、ということです。
例えばアメリカの社員が中国で同じように拘束されたらどうするか?政府は徹底的に安全救出を計るとともに企業レベルではどうやったらリスクを最小限に抑えられるか、社員教育を再徹底するでしょう。

今、中国にはアマチュアな日本人が大挙して駐在していると思います。ここで言うアマチュアな日本人とは国際感覚と緊張感を持ち合わせていないという意味です。日本には残念ながら国際人は極めて少ない。おまけに90年代に企業が海外から引き上げたことで国際感覚が社内で継承されていないこともあります。

日本の企業が今後も海外での売り上げを伸ばし、新しい国に進出していく以上、日本人が育たなくてはいけません。僕が長く海外にいて同胞を見ていると金計算はできるけれど外人とディベート出来る人はいまだにあまり見かけません。

でも中国人にはいるし、韓国人にもいます。日本が中国や韓国をビジネス上、本当にライバル視しているなら、今回の事件を教訓としてもっと勉強をしてもらいたいと思います。

それが出来ないのなら日本は永久にガラパゴスだということではないでしょうか。

ご意見お待ちしております。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをしていただくとブログランクアップに繋がります。
人気ブログランキングへ
明日はこの事件で大きな展開がない限り違う話題を書かせていただきます。
ではまた。

日中関係4

尖閣諸島の中国漁船問題はこの二日間、更にエスカレートした感じがします。

一昨日のブログに書きましたように本件は日本は粛々と対応していくしかないと思います。

さて、日本は訪米中の菅首相がクリントン国務長官から援軍となるコメント、更にオバマ大統領も日米関係の強化を打ち出してくるものと思われ、追い風となっております。

一方、中国は温家宝首相が相当強気な姿勢を貫いている点が突出しているとしか思えません。国家のリーダーの一人が感情をむき出しにして、あらゆる政治的手腕を用いて相手国に制約を与えるというのは近代国家運営において異質としか言いようがありません。

では、中国の姿勢が何故、ここまで強硬なのか、僕なりの裏読みをしてみたいと思います。

正直、中国国内の国家運営に何か問題があるのではないか、というのが正直な感想です。このところ、中国の海に対する姿勢は国際会議などでも尋常ではありませんでした。例えば、7月23日に行われたASEAN地域フォーラムでクリントン国務長官の南シナ海に関する発言に対して出席していた楊潔箎中国外相は激怒。会議を退席のち、1時間後に論理をはずした大演説を述べています。

この話を聞いて日本で同じような人がいたのですが、思い出せる人がいれば大したものです。そう、松岡洋右元外務大臣。彼が1931年12月8日に国際連盟で原稿無しの1時間20分に及ぶ大演説を放ち、国連を脱退するのです。帰国した松岡を日本では拍手喝さいで迎え入れたといわれますが、もちろん、現時点での彼の評価は相当低いですよね。

松岡洋右は右派の強硬派でした。ですから、時の外務省のドン、幣原喜重郎とは折り合いが悪く、後には近衛文麿にも愛想をつかされています。外交で強く出ると必ず反動がきます。そして、その際に禍根を残すというのが歴史なのです。

さて、中国でメディアそして国民感情まで本件について煽っている理由は何でしょか?国内問題から目を背けさせるためではないかというのが考えられる見方でしょう。一方で少なくとも先述のASEANフォーラムでの外務大臣の大失態は中国とアメリカそして東南アジア諸国との距離感を広げたのみならず、中国のイメージを世界に焼き付けた形になりました。

中国国内で起きている問題は多分、共産という主義主張と中国が取っている資本経済とのギャップでしょう。北京、上海など東部沿岸都市での急速な経済発展が極度の貧富の差を生み、また、バブル化している中国不動産と経済の運営が難しくなっていることが大いに影響していると思います。その国民のフラストレーションを違う事象に持っていかざるを得ない中国内情が透けて見えてきそうです。

ある意味、中国は日本が第二次世界大戦前にとった行動と同じ軌跡を辿っているといってもおかしくありません。だからこそ、アメリカは中国の動きに対して極めて慎重になっているのです。

アメリカからすれば北朝鮮よりも恐ろしい相手だと見ていることでしょう。

中国としては現時点でこれ以上コトを大きくするつもりはないと思います。なぜなら、なんら得策がないからです。どこかで幕引きがあるはずですが、今回のこの事件を日本は教訓としなくてはいけません。

過去10年、日本は経済的便益を求めて企業は皆中国に向かっていきました。しかし、いざ、国家間の問題が生じるとせっかく築き上げた企業のアセットは一瞬にして消えることすらあるということを肝に銘じるべきです。

僕は外国で20年近く仕事をしていてカントリーリスクには肌身をもって感じています。だからこそ、古い言い方ですがエコノミックアニマルが如く、経済的便益だけに走ってはいけない、必ず、リスクヘッジをすることを第一義的に考えるべきだということを今日の結びの言葉にしておきます。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

コメント、お待ちしております。

また、ブログの応援もお願いします。クリックをするとブログランキングアップに繋がります。
人気ブログランキングへ
ではまた。
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
Archives
記事検索
Recent Comments
  • ライブドアブログ