外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2011年11月

アメリカン航空の破綻は狡猾4

アメリカン航空のチャプター11(民事再生法)申請は市場では唐突という感がなくもありませんでした。確かに悪いとは聞いていましたし、株価は今年初めには9ドルぐらいつけていたものが倒産前日が1.62ドルまで下落していました。更生法申請を発表した今日は0.20ドルから0.68ドルを激しく動き終値は0.26ドルと前日比84%の下落で終わりました。

さて、同社のチャプター11申請の理由が「他社が(民再法を)やっているのに自分はやっていないから不利である」のが理由です。実際に人件費高などで苦しんでいたところをみると再生法申請経験組に比べれば荷が重かったでしょう。自動車業界でいうGM、クライスラーに対して倒産しなかったフォードの構図にそっくりです。

とどのつまりが組合との人件費削減交渉もうまくいかないから倒産させてしまえ、という感が無きにしも非ずでした。

大分前ですが、セーフウェイというスーパーマーケットのカナダのオペレーションの中でバンクーバーを中心とする店舗で大規模なストライキに突入したことがあります。生鮮品を含む食品扱いが主流ですからストライキ突入直前に店側が在庫一掃の大バーゲンをしたことがあります。その後ストライキは長期化、セーフウェイの経営側は組合との最後の交渉で「これで合意しなければ店をたたむ」と言ってすごんだことがあります。組合側もそこで折れて決着がつきました。

北米における労使の闘いはある意味、死闘でもあり、僕ら日本人にとって「何故そこまでするのか」という不思議な感があります。数週間、或いは月をまたいでストライキをして勝ち取る雇用条件の改善はせいぜい、向こう3年で5%の賃上げといったレベルであり、組合員のストライキ中の期間損失のほうがはるかに大きいのですが、今や、組合員個人が云々というより、組合上部組織がプロのクレーマーとして戦い、活動費を吸い上げているわけです。

アメリカン航空とその親会社、AMRの今回の経営破たんは言うことを聞かない組合への抵抗とも感じないわけにはいきません。

ただ、係るような事態の結果で経営破たんをし、再生することを「経営効率化の一環」となすならばそれは余りにも狡猾過ぎるでしょう。AMRの次期社長ホートン氏が「(ヨーロッパの不透明感、アメリカ国内の業界再編を受けて)より効率的で財務的にも強い航空会社になりたかった」とはっきり述べています。これでは株主や金融機関をはじめ関係各方面への余りにも無責任で自己都合である選択肢といえましょう。

実際、手元キャッシュは3200億円で運行にも一切支障がない、としており、この経営破たんはかなり「技術的」思惑のある処理であったと感じます。

ところで1990年以降、AMRの経営破たんが航空会社でちょうど100社目にあたります。アメリカン航空は一時は世界最大の航空会社であったものの業界再編の波に乗り遅れ、いまや、アメリカ国内でも第三位まで落ち込んでいる状況です。

世界ではLCCが幅を利かせ、普通の航空会社が差別化に苦労するようになりました。日本では来年辺りから東京-福岡はLCCで3500円程度の運賃になるとされています。このような水準では新幹線ですら勝てません。価格破壊が世の中の常識をはるかに速いスピードで進むとすれば今までの投資戦略に基づく企業の投資意欲が減退しないか心配です。

AMR/アメリカン航空もどういう戦略をもって再建するのか、単なるコストカッターとしてのチャプター11ではないことを期待します。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

大阪の風4

大阪市長に当選した橋下徹氏、大阪府知事に当選した大阪維新の会の幹事長の松井一郎氏は共に40代。若いパッションが府民、市民に受け入れられた結果でしょう。閉塞感高まる日本において快挙だったと思います。

幕末の頃、薩摩、長州をはじめとする諸藩は日本を変えようと策略しました。弱体化する徳川政権はそれまでの長き時代がいつまでも永遠に続かんと夢を見続けました。しかし、守るべき徳川側は疲弊感が漂っていました。旧来のやり方の殻を破れない、そんな世の中でした。

その約300年前、戦国の時、織田、豊臣、徳川と世がくるくる変わりました。このとき、諸般大名は敵味方入り乱れ、まさに天下を分け、その間、安泰の時はほとんどありませんでした。

今の時代の日本に当てはめれば先の大戦の最中が戦国時代、そして、その後の高度成長期を経て現在に至るまでが江戸時代とマッチするといってもおかしくありません。となれば、橋下徹氏の掲げる平成維新はぬるま湯に浸かりきった日本、中央が決めたルール、そして既存政党によるポリシー無き与野党の戦いへの反旗であることはいうまでもありません。更に「役人天国 大阪」に楔を打ち込むことはその過去のいきさつからして歴史的作業になるでしょう。橋下徹氏は坂本竜馬になれるのでしょうか?

大阪の経済的地盤が長期にわたり下落していったその理由の一つに効率化があります。世界から見て日本を代表しやすい環境にあるのは東京であり、大阪に拠点を持っていく積極的理由が見つかりません。東京にはインフラもあるし、外国企業を迎えるだけの高いレベルのサービスも数多く備えています。

一方、良い政治家、良い経営者を多く輩出しているのは関西から西に多い気がします。それは既成事実に捉われない前向きな気持ちを包み隠さずぶつけてくる歴史、社会、地理的特性もあるかもしれません。

個人的に長期的な視線では日本は西が栄えると確信しています。九州などは日本の経済の目玉になるはずです。それは韓国、台湾、中国などの近隣諸国との距離が圧倒的に近いことであります。その経済的パワーを大阪で受け止める流れは作り出せるはずなのです。つまり、大阪には潜在的な未来があります。

橋下氏は4年で都政に移したいと目標を掲げています。そのステップについてもある程度の青写真があるようです。大きな目標感をもって突き進むことは府民、市民にとって大きな励みになります。二重行政と大阪の悪しき過去を消し去り、健全な財政を築くのは当然ですが、それ以上に橋下氏は府民、市民に勇気と希望を与えなくてはいけません。橋下氏自身が認識している通り、この野望はようやくスタートラインに立ったところです。民意と共に如何に目標を達成できるか、これが出来れば日本の政治と勢力図のピクチャーは変わるぐらいのインパクトが発生することでしょう。

日本はバブル崩壊後、既に20年も閉塞感を持ち続けてきました。しかし、震災以降、変わろう、という気持ちが日本全国で広がりつつあることも事実です。日本が目覚め始めた、そんな感すら与える今回の選挙でした。

個人的に大いに期待しております。

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ではまた明日。

ブログの地位向上を4

メディアに対する不信感、不公平感は以前にも増しているように感じます。それは事実から生じる認識をある方向に誘導することにあります。

例えば日経新聞のTPPに対するコラム、論説、社説はほとんど全てが賛成で占められています。主たる経済団体を始め、企業側にTPP賛同派が多いのですからそれらの企業からニュースネタを貰っている日経としては企業側の肩を持たないわけにはいきません。

結果としてそれが正論かもしれませんが、国民としては賛否両方の意見を聞きたいわけです。NHKなどはどちらかというと反対派が気勢を上げているシーンを取り込んでいるほうが多い気がします。

朝や昼には奥様方の向けのニュース解説がテレビなどでバラエティ風に放送されていますが、そんな時間にテレビを見ていられる人は少ないものです。結果としてネットなどに上がってくる「見出し」が情勢を左右する時代になってきた感じがします。

その間、ブログが一定の社会的地位を築き始めた感じがします。ライブドアではブログをコンテンツの中でしっかり取り込んでいますし、同社が推し進めるBlogosで12月に賞金付アワードも行われます。まさにブロガーのレベルアップを図る点で極めて意味ある試みかと思います。

ブログそのものは日記というステータスからスタートしました。しかし、街中で見たものや飲食店や店舗紹介などを「人に見せたい、紹介したい」という視点に移り、いまや「ボイス」としての地位を築きつつあるのかと思います。

もちろんほとんどのブロガーはプロの記者ではありませんから取材能力が高いわけではなく、その内容は公表されているさまざまな事実や自分なりの見聞をブロガーなりの意見として述べるケースが主流でしょうか。この意見は大手メディアが紹介しないような些細な事であったり、ニュースネタとして一般にはつまらないと思われるもの、更には「非主流派」や「亜流」であることも大いにあるわけです。

また、書き手もそれを職としているわけではなくある事象に対してその人それぞれの経験やノウハウの中で意見を述べるわけです。これはある意味日本人が不得手とした部分であり、「世界の中のニッポン」となっていくにあたり、一定の自己主張の過程の重要性は言うまでもありません。

北米では小さいときから学校ではディスカッションとディベートを行います。そして教育サイドからすると「ディベートにおける答えは一つではない、皆正しい」というスタンスを取ります。後はその意見に対してのポピュラリティがその場を制する事になりますが、あとからあれは正しくなかった、という話は良くあるものです。

ある小学校の学級委員長選挙の立候補演説でA君は正しい主義主張を、B子さんは私に入れてくれたら皆さんに飴玉を上げるわ、としてB子さんが当選したという笑い話があります。意見や論理的説明をするのはなかなか難しいもので日本でも結局、「上(うえ)がそう言ったから」というさっぱり訳の分からない形で仕事を強要していることも多いかと思います。

日本人がメディアからの与えられた情報をゴクンと鵜呑みするだけでなく、咀嚼して考え、それを文章にし意見することが広く伝播するのは今後、海外などで自己主張をするのが当然な海外に於いて日本人になくてはならない意志表示の向上化に繋がることになるでしょう。

これが僕が長年ブログを書き続けている理由の一つであります。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

1日2%の贅沢4

世はマラソンブーム。僕は皇居の周りは走ったことがありませんが、走り屋の為の着替え、シャワーなどの施設もあちらこちらに出来ているそうですね。

日本マクドナルド会長の原田泳幸さんも仕事と会合(夜の接待でしょうか?)の間に自分の時間と称し、ジョギングをされているそうです。

サラリーマン時代、新任の上司が借り上げ住宅の管理もしていた僕に「車通勤で最低30分」を住まいを決める条件に提示してきました。氏の理由は会社モードと家庭モードを切り替えるのに最低30分、車を運転し、自分だけの時間になったとき切り替えがスムーズに出来るとのことでした。

僕の今の生活は基本的に通勤時間1分。理由は24時間の最大効率利用と考えたのですが、結局は僕も気持ちを切り替えるためにエクササイズルームでトレーニング、あるいは1時間ぐらいの温浴はお香を焚き、好きなバックグラウンドミュージックに好きな雑誌をじっくり読むという完全なる自分だけの世界に没頭します。その間、電話も取りません。

機械の様に仕事をした時代は上司の人遣いのうまさ(荒さかもしれませんが)に拠るところが大きかったと思います。次々と業務課題を出され、それをこなしていくロボットでした。経営者になってからは会社のさまざまな事を自分で考えなくてはいけません。つまり、指示する人は誰もいないのです。

では、あたかも上司がいるがごとく、自分でバリバリ仕事をすればよいかといえば、そういう勘違いをしていた時期もあるのですが、最近は業務は以前の8割のペースに落としています。理由は残り2割を勉強や市場調査に充てたいから。その一環で業務を少し早めに切り上げ、トレッドミルの上に乗り自分のモードを変えるのです。

業務で突っ走っているとある意味、その事象だけに捉われ、全体の中の位置づけが分からなくなります。そんなもやもやした気持ちで家に帰っても結局家に「業務の気持ち」を持ち帰ってしまうことになります。気持ち上の業務・非業務切り替えは残念ながらそれほどデジタル化していません。どれぐらいかかるかといえば上述の上司が30分かかるというし、僕はトレッドミルを30分走ります。皇居の周りはほぼ5キロ。ある程度のジョガーなら30分ぐらいでしょう。

30分というのは長すぎもない、短すぎもしない一日24時間のたった2%であります。この2%を有効活用することで「24時間最大効率、寝る時間も惜むライフ」からは大きく変化したと思います。

ランニングの雑誌には出来る経営者ほど走る、などと書かれています。脳への刺激が経営のビューに変化を与えるのだろうと思います。これから寒くなると漫然とした生活になりやすくなります。僕が外を走らずにエクササイズルームを使うのは自分が怠惰にならないよう自分を縛っているからです。天気が悪い、寒いといった理由を排除するのです。

通勤で自転車というのもありでしょう。とにかく、毎日が家と会社を通勤電車の媒介で「あれ、もう金曜日」といわないようする自己啓発は元気のない日本人には大事なステップかと思います。

今日はこの辺で。

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ではまた明日。

ブラックフライディ4

ブラックフライディという言葉が特に一般化してきたのはここ数年ではないでしょうか?ブラックマンディのような暗いイメージを抱くかもしれませんが意味は「(商店が)黒字(かもしれない)金曜日」ではないかと推測されています。(出所は今だ不明です。)

アメリカにおいて11月24日のサンクスギビングの翌日はクリスマスショッピングに繰り出しオフィシャルなクリスマスセールの始まりであります。大方オールナイトや早朝から営業し始めてその年の盛り上がりを占う日ともいえましょう。トイザラス、ベストバイ、ウォールマート、ターゲットなど大手量販店は木曜日夜10時から夜中の12時あたりにオープン、一部店舗では繰り上げオープンもあったようです。

ベストバイではシャープ42型テレビを200ドルで売り出したこともあり大変な行列だったと聞いています。

カナダではそれに似た日としてボクシングディがクリスマスの翌日、12月26日に設定されています。こちらも家電量販店などが早朝から売り出しを開始し、年末までをボクシングウィークと称し、派手やかな時期となります。

ブラックフライディですがカナダでも一昔前に比べ意識し始めた感じがします。新聞広告でもわざわざブラックフライディと謳いこんでいます。カナダのボクシングディがどうもクリスマスセールの売れ残りを捌くイメージが強いのに対してブラックフライディはクリスマス戦線開始で商品も豊富である点、ブラックフライディの方が理にかなっているかもしれません。

今年はいわゆる目玉商品が欠如している気がします。テレビを含む一般家電では大きなウェーブはありません。せいぜいスマホ、タブレット型コンピューターが家電の主流でしょうか?ですがプレゼントは案外、生活密着のものが多かったりします。キッチンウェアだったり、衣料、一般家電、或いは自動車などという場合もあります。ギフトサーティフィケートが飛ぶように売れるのもこの時期です。

さて、このクリスマスショッピング。日本にはありそうでないスタイルかもしれません。クリスマス前のこのショッピングは自分の分と共に家族や親しい人にあげるギフトで日本の歳暮のようでもあり、正月のお年玉のような感じすらします。日本と違うのは家族皆でプレゼントを交換したりすることでお互いの欲しいものを普段の会話などから察するところにミソがあるかもしれません。お年玉のようにお金で上げないところも重要なポイントだと思います。

アメリカにしろカナダにしろいわゆる売出し日は店によっては長蛇の列。目当ての特売の商品を目指し何時間も寒い中、並ぶのです。上述のテレビは28時間も並んだとか。しかし、あの壮絶なる戦いを経験した人にとって二度とあのような買い物をしたくないと誓っている人も相当いることは事実です。実際、目玉商品以外のディスカウントは他の日に買っても大して変わらないことに気がつくはずで消費者は周りの迫力に圧倒されて買ってしまった、ということかもしれません。

雰囲気としては上野のアメ横の年末の売り出しを想像されたら近いものがあるかもしれません。

一方、企業はこの時期、クリスマスパーティーを催します。数年前の好景気時は企業パーティーが「適齢期間」のブラックフライディから12月第2-3週の週末に収まらず、11月中旬からスタートしたこともありましたが今年は25日金曜日からのところが多そうです。今年の動向は僕の知りうる範囲でみると正直、コーポレートイベントの予約は減少しています。企業の予算削減の影響があるのかもしれません。

また、ビジネス界では親しいビジネス関係者とクリスマスランチをするのも恒例。ビジネスランチ向けレストランはクリスマスメニューで勝負です。これから3-4週間は財布の紐が緩みっぱなしになるこの時期は北米経済の機関車そのものとなります。世の中どれだけ不景気な話があってもこの時期だけは人々の顔はハッピーに見えます。ラジオから流れるクリスマスソングに人々は一時の安らぎを求めているようにすら思えます。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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欧州連合の試練4

11月23日のドイツの国債入札が募集額の60億ユーロに対して応札39億ユーロと約60%しか埋められない札割れになったことに金融市場では衝撃が走りました。

仮に僕が機関投資家で、ドイツ国債に積極的に買い向かえるかといえばNOかもしれません。理由は簡単です。ユーロ圏を一国で背負うのは無理だから。

ギリシャ問題が表面化して間もない頃、この問題で本当に苦い思いをするのはユーロを実質的に引っ張るドイツとフランスと述べました。そのフランスは既に市場から厳しい査定を受けておりますが、それがドイツにまで影響が出たとすれば、この欧州連合問題は単に金融財政的に欧州連合を救えばどうにかなるというレベルから構造問題の本質まで見直さなくてはならず、問題解決までには相当時間がかかると見るべきかもしれません。

構造問題、それは国家、民族間の経済力、政治力、社会などの特性や力の差を一つの通貨で縛りこんだところに入り口があります。更にそれぞれの国は一定の経済、財政水準を維持しなくてはならず、脱落も許されないわけです。

これを日本で当てはめてみたらどうでしょうか?

日本は北は北海道から南は沖縄まで同じ円が流通しているものの各都道府県の力の差は歴然としております。しかし、円を使うことに各県の財政状態が一定基準を満たさなくてはいけないルールはありません。なぜならば各県に与えられている権限は限定されており、中央政府がほぼ、監理しているからともいえます。これは国家が一体化している一つの与件ともいえます。

ではアメリカやカナダ。巨大な国土を持ち州への権限委譲が進みます。極端な話、文化や社会構成も東西南北違います。が、きちんとユナイテッドしています。何故でしょう。連邦と州レベルでの統治の権限が明白に分かれており、国家維持を司る重要な事項は連邦政府の規定するルールで取り仕切るようになっているからです。

つまり、統治がありきで通貨はそれに付随するものであります。統治は最終的に法律で縛ります。財政も予算配分も中央がまず行い、州レベルではおのおのの州運営の予算措置をもとに権限内で行政を司ることになります。

こう考えると欧州連合の構造的問題とは単に金融の調整能力というよりユーロ加盟国家の縛りが緩すぎたことにあるともいえなくはありません。

ではユーロ圏でかかるような縛りが強要できたかといえば個人的には疑問符がつけます。それは歴史的民族的背景を考えればどの国もそれなりに譲れないものが多すぎるのであります。

もともと欧州連合はアメリカとソ連という二大大国に対抗すべく規模の拡大をもくろんでいました。しかし僕には第一次大戦後に出来た国際連盟と欧州連合が平和と経済という言葉を入れ替えるだけでダブってしまいます。日本、ドイツ、ソ連は国際連盟を脱退し、戦争への道へと進んでいきました。それは連盟内での力関係にバランスが取れなくなった結果ともいえるかもしれません。

国際連盟が大きな失敗を経て国際連合になったのであれば、欧州連合も今回の反省を踏まえ、生まれ変わることを考えなくてはいけません。さもなければドイツが窮地に追いやられ「パクスヨーロッパ」は維持できなくなるとしても過言ではないかもしれません。

ご意見伺います。

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ではまた明日。

自動車業界ランクは異変含み4

2011年1月から9月の世界新車発売の数字が先週発表になりました。これによるとトヨタがそれまでの1位の座を遂に明け渡し、GMが首位奪取となったばかりか、フォルックスワーゲンに2位の座まで奪われ、一気に3位に転落してしまいました。

この辺は震災後から予想されていたことですし、僕のこのブログでもその当時から首位に返り咲くGMにトヨタがどれぐらいの差をつけられるかがポイントとしておりました。1-9月の数字で見れば、GMが679万台で前年同期比9%アップ、一方トヨタは577万台で同マイナス9%となっています。

さて、ニュースソースには記載がありませんが、あることに気がついた方もいらっしゃるでしょう。今回の統計が1-9月分ですが、1-12月の一年分の集計をした際にトヨタはもしかすると3位の座も維持できず4位に転落する可能性も絶対にないとは言い切れない、と。その会社は日産ルノーグループです。

1-9月の日産ルノーは540万台で同9%アップです。仮にトヨタ、日産ルノーが共に1-9月と同じペースで10-12月を迎えたとすればトヨタの年間販売数は769万台、一方、日産ルノーは720万台と計算上、その差はわずか49万台に狭まることになります。そしてこれは計算上ですので実際の蓋を開けてみればタイの洪水による影響もあるでしょうから49万台は計算誤差の範囲ともいえなくありません。更に日産は買収するロシアの最大手自動車会社、アフトワズの数字が反映されていませんからうまくいっても今年はぎりぎりトヨタが上、来年は確実に日産が上になるとみています。

元世界一の自動車会社トヨタは2008年から3年間そのタイトルを維持してきましたがここに来て一気にその反動となりました。もちろん自動車会社が販売台数だけで争うものではないことは十分わかっていますが、上位二社、つまり、GMとVW、更には日産ルノーには販拡する手段を持ち合わせています。一方、トヨタの戦略が比較的モノトーンな感じを抱かせるのは何故でしょうか?

特にVWとの戦いにおいてVWの急速な伸びはまさに同社のM&Aによる欧州の主要8ブランドの買収にあります。
しかもそのブランドは本体のVWより比較的高級なイメージところが多く、VWそのものをリフトアップしているかのようにも思えます。ところがVWのあくなき追求はスズキに目が向けられていました。そしてVWの持つ約20%のスズキの株式をめぐるスズキとの戦いは泥試合となってきました。

先週にはスズキが第三者調停を求めたようですが、VWは売却する意図は一切なく、このままで行けば1-2年間は非常に中途半端な状況が続きます。

僕はこの点に関してこの問題が発生した当時から鈴木修氏のお手つき、VWは簡単にスズキのリクエストには応じない、とはっきり書かせていただきました。現状その通りですね。何故でしょう。VWは台数が欲しいはずです。そして、世界一の自動車メーカーになるためにはスズキの年間288万台の数字は圧倒的魅力なのです。
なぜなら、この数字を取り込めれば世界一になれるわけですから。

欧米企業は狼が多いのに鈴木社長は提携で仲良いビジネスを期待してしまいました。VWのポルシェ買収の際のあのどぎつい手法は鈴木社長はよく分かっていたはずです。

ですから僕はトヨタがもしも台数戦略をするならばスズキ自動車を助けるべきと思っています。国内ではダイハツとの事情があるでしょうけれどインド市場におけるスズキのポジションは圧倒的です。極端な話、両軽自動車会社をうまく戦略化することでトヨタの世界戦略が描きなおせるかもしれません。

日産自動車と三菱自動車の関係が徐々に密接になっていく中、残った自動車メーカーは生き残りと戦略の明白化をする必要があります。もともと日本国内には自動車会社は3社程度しか残れない、言われ続けました。そういう意味ではまだスリム化する余地はあるのかと思っております。

自動車業界再編はある意味、80年代頃のテーマでありました。更にその昔、いすゞ自動車がGMと提携するにあたり伊藤忠を仲介に「切った張った」の物語は山崎豊子の不毛地帯のモデルにもなったぐらいです。そろそろトヨタが小説ネタになるような大きな勝負を仕掛けてくれれば日本の産業界にアドレナリンが出てきそうな気がするのは僕だけでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。ブログの応援もお願いできますか?

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