外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2012年06月

放置されたTPP4

先日のG20の際、野田首相はTPPの交渉参加への表明には至りませんでした。国内でもさほど大きく取り上げられることなく目先は消費税や政局に集中しています。しかし、今回の交渉表明留保は今後のプロセスにおいて日本にとって致命的な遅れになると共に交渉参加国からの支援という点でも厳しいものが予想されます。

G20の際、カナダとメキシコが交渉参加を表明しましたが日本と同時期、ないしその後に手を上げた国々が早々に次のステップに進んだわけです。

もちろんカナダもTPP参加交渉に関して道のりは簡単ではありません。例えば今般WTOから指摘されたのが酪農と養鶏関係製品。これらは国内産業保護政策によりカナダは他国と比し農業製品は11%高い金額となっているとしています。

カナダコンフェレンスボードの調査によるとカナダの牛乳はアメリカのそれに比べ38%高いし、オーストラリアと比べると42%高いとされています。また、CDハウ研究所では95年から09年までに一般的食糧は39%の価格増に対して、養鶏関係は61%、酪農製品、卵は51%値上がりしたとされています。

事実、カナダの交渉参加に難色を示したのが酪農国家オーストラリア、ニュージーランド、アメリカでこの分野、及び知的財産権がその障害理由となっています。が、カナダ全体の利益を考えた場合、ケベック中心の酪農農家保護の為にTPP参加国で6億5800万の人口がいる市場をギブアップするかどうかといえばそんなことはまずないでしょう。

事実、カナダのメディアのトーンも必ずしも酪農、養鶏産業に同調するというより「カナダ人は高いものを買わされている」というニュアンスが強い感があります。

私もたまにアメリカのコスコに行き価格調査をするのですが例えば鶏肉と牛乳はカナダの半額近くで購入することが出来ます。(ちなみにコスコは何処の国でも同じ商品や同等商品を売っていますので世界の物価調査の代名詞、ビックマック指数より幅広い価格調査ができるのです。もちろん私は日本のコスコもチェックしました。正直、商品によってはアメリカより安いものもあります。)

さて、そのTPPも政治色が色濃く出るのは止むを得ませんが、特に注目されるのはアメリカ対中国という構図かと思います。中国人民日報ではTPPに参加しない中国を市場から締め出すアメリカの政策だと強く非難しています。策略とか陰謀という言葉を投げかけながらの牽制の仕方はTPP参加交渉国にそれなりのプレッシャーを与えることになるでしょう。

一方、アメリカ民主党の次期大統領候補ロムニー氏は日本を交渉参加国に迎え入れることを良しとしておりません。理由は日本の閉鎖的市場に対しての不満でそう簡単にその扉を開けられないだろうという読みかもしれません。

日本は当面は政局が安定しない状況となるかも知れず当然ながらTPP交渉参加はかなり先の話になる公算が高いと思います。仮に解散総選挙でもあるならTPPは今年のものにならない可能性すらあります。ですが、カナダの世論と同じ、6億5800万の市場を逃してよいのか、という議論、そして、弱点といわれている農業を補助金漬けにするのではなく産業として作りなおす計画を早急に再構築することが日本の将来を決定付けると思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

日本のレアアース発見がもたらすもの4

大きな、そして嬉しいニュースが飛び込んできました。

東大の研究チームにより南鳥島周辺に大量のレアアースを含む大鉱床を発見、日本国内消費量の200年分はあるとのことです。

レアアースに関しては中国におととし以降、輸出停止や輸出量を絞るなどさまざま難問を吹っかけられました。それに対応するため、それまでほとんど中国からの産出に頼っていたものをアメリカやオーストラリアを含む調達先の複数化やリスク分散をしてきました。更に一部製品においてはレアアースの使用量を極度に減らしたり、或いはまったく使わないで対応する商品を開発するなど日本は本気になって本件に立ち向かってきました。

その努力が別の形となって報われたとも言える今回の大鉱床の発見は日本の資源政策に安堵の声をもたらすことになると思います。もちろん、この大鉱床を今後、どうやって採掘するかなどさまざまな難関は立ちはだかると思いますが、日本の技術陣ならば必ずやそのハードルを乗り越えてくれると思います。

また、ご承知の方も多いと思いますが、日本海、太平洋側共に世界有数のメタンハイドレードの埋蔵が確認されています。日本は今まで海がより深い太平洋側の方に大幅な予算を振り向けてその研究、開発をしていました。 ところが、どうも浅い日本海側の方が取り出しやすいという話もあるものの「予算を太平洋側に振り向けた」経緯からやりやすい日本海側が遅れているという事情があるようです。

また、メタンハイドレードの開発はアメリカが邪魔をする可能性は大いにあります。なぜなら、アメリカにしてみればようやくシェールガス革命で自国消費を充足し且輸出を通じて稼ぐことが出来るところにこぎつけたのに大消費国日本が自前の燃料を確保することになればアメリカ側にベネフィットが少なくなるからです。政治的圧力が今後一層強まる公算はあるかと思います。よって、日本政府としてはこの開発が国際間摩擦の対象にならないようすることが今後の最重点課題となるでしょう。

レアアースについては実は世界のあちらこちらで産出していたのですが、その昔、中国が安値攻勢を掛けたため他の国のレアアースが価格競争力を失い、その結果として採掘をやめていたというのがストーリーです。よって、この1−2年に採掘を開始する準備を進めてきたわけですが、世界需要も増えてきているため中国の優位性は保たれていました。

仮に日本の近海からレアアースが大量に産出されるとなればその産出されるレアアースの品目については世界の相場が大幅に変動することが予想され、中国はその影響をもろに受けることになります。当然ながらこちらについてもそれなりの政治的嫌がらせなりが起きる可能性は否定できませんので日本は浮き足立つことなく心して取り掛かる必要があるといえましょう。

日本は資源がない国家と言われ続けましたがこの数年、日本の周りの海底にさまざまな資源が眠っていることが発見されてきました。これはある意味、我々が教科書で習った日本の位置づけが大きく変化することになります。考えてみれば海底はアクセスしにくいわけで技術の発展が待たれたためでそれがようやく花咲き始めたということです。

我々の未来は明るいものになるという期待をしたいものですね。

今日はこのぐらいにしましょう。

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ではまた明日。

邦銀の信用回復は日本全体に活力4

日本の銀行、特にメガバンクの体力が回復してきています。ご承知通りバブル崩壊の痛手をもろにこうむった日本の銀行はその後、不良債権の処理に延々と時間を要し、公的資金の注入により経営の自由度も限られ、海外ではジャパンプレミアムなるものが発生し、邦銀にとっては苦しい忍耐の20年だったと思います。しかも近年になって利益体質を回復していたものの「法人税を払っていない」という嫌味すら言われておりました。

その間、2008年の金融危機からアメリカの銀行は軒並み体力を落としボルガールールという厳しい規制が計画される中、健全性重視の結果自己部門での利益を出しにくい状況が生じてきています。その結果を先取りするようにウェルスファーゴのようなリーテールバンクが成長しアメリカで上位にランクされてきました。

欧州の銀行は説明するまでもなく格下げに次ぐ格下げで資金調達にも苦労する状況となった結果、当然ながら金融機関としての信用力は下がり、ドル建て資金の調達力も弱まりました。それは欧州銀行のドル建て貸付のデレバレッジ、つまり、与信縮小となり、韓国など欧州系銀行に頼っていたところにも思わぬ余波がやってくる事態になっていました。更にBIS規制を考えれば資産を圧縮せざるを得ず、ロイヤルバンクオブスコットランドの航空機リース部門の三井住友銀行による買収などが起こったわけです。

今年3月のメガバンク3行の純利益合計は1兆9843億円。オマケにりそなを含むメガバンクは晴れて法人税を払える状況となりました。一歩先を行く三菱UFJについては利益が1兆円を僅かに下回るところで着地していますが、頭取のインタビューからは「1兆を越えると目立っちゃう」という笑いを隠し切れない雰囲気すら漂うのです。

通常、銀行がここまで儲けると「銀行やりすぎ」論が出てもおかしくないのですが、それが出ないのは他の産業の元気がなさ過ぎることが最大の原因かもしれません。特に銀行とミラー関係といわれたのが家電御三家の決算で「この1兆6000億円の赤字はメガバンクの利益と相殺」とも揶揄されました。

更に銀行が儲けてくれればこれからは法人税がどんどん入るわけで税収減に悩む財務省としてはこれほど嬉しいことはなく「銀行様さま」ということではないでしょうか?

実はもう一つ大事なことは株式市場。長年の経験からみると銀行株が元気なときは大体株式市場は活況になります。今回も欧州危機、ギリシャ問題の最中であるにも関わらず、直近の10日間程度でみても日欧米の金融機関の株式で一般的に上昇しているのは日本だけという状況です。結果として5月末を境に日本の株式市場全体はいわゆる「腰が強い」状態になっています。これは日本全体の株式が明らかに売られすぎの状況になっていたにもかかわらず「買い」に転換するきっかけをつかめなかったという雰囲気もありました。

以前にもこのブログで書きましたが消費税や大飯原発の再稼動という大きな課題が「動く」ことはプラスであるのです。一部の評論では消費税上げを決めたら株式にはマイナスというコメントも見られましたが、私は何をやっても動けなかった日本において6月に二つの変化をもたらしたというのは海外から見ればポジティブであるのです。

銀行の利益が大きく回復していることは結構です。しかし、問題も多く含んでいます。そのうちの一つが稼ぎは国債の運用から、というスタンスです。これは銀行業としての本質ではありません。銀行は本来貸し出しリスクに対する見返りがプレミアムとして乗っかってくるわけでそのリスク管理をベストな状況に維持することで本当の銀行らしさを取り戻すことになるかと思います。

その点ではまだまだ頑張っていただかなくてはいけませんが、稼ぐ力という点では他の業界を圧倒しているわけですから日本の利益リーダーとして邁進していただきたいと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

クラウドのデータは大丈夫か?4

今日のブロガーのトピは消費税関連で集中すると思いますのでそちらのほうは敢えて外させていただき、案外目立っていませんがかなり心配な状況になっているヤフー子会社のファーストサーバのデータ消失問題について考えたいと思います。

ファーストサーバは安定したクラウドサービスのプロバイダーとして広く知られており顧客数も5万件以上で上場企業や官公庁から中小企業、個人まで取り込んでいました。ところが、その更新プログラムにバグがあり、それに気がつかず起動させたため初期化をしなくていけない状況に陥り、5万の顧客のうち現状約5700件のデータが消失してしまったのです。

では何故ファーストサーバに普通ならあると思われるバックアップがないかといえばそれは「安い価格勝負だった」というのが真相のようです。

顧客は自分でバックアップを持っていればどうにか復旧作業に取り掛かれますが、それすらもっていないところはもはや「何から手をつけていいかわからない」状態になっているようです。

私もこの事件を4−5日前に初めて耳にした時そんなことが起こりえるのか、と耳を疑ったとともに「絶対にあってはならない事故」であり、最大限の対処が求められるところです。

実は私も今、データのクラウドへの移行をかなり進めています。理由は自分のパソコンにデータを持つことにリスクが多すぎること、それはウィルスやコンピュータそのものの故障、更には使用するコンピューターが複数台になりデータの管理上、どのパソコンに入れたかわからなくなったりすることを防ぐなどが上げられます。

ただ、クラウドのコンセプトもここ数年急速に普及してきたもののまだ「試練」を経験していないため全幅の信頼を置くにはちょっと心配なこともあり、私は今はまだバックアップを取っている状況です。しかし、私のように手間暇かけてバックアップを取るというのはほとんどの人に現実的ではないし、では、どの頻度でバックアップを取るのかという問題も生じます。

クラウドの利点はデータが一生残り、許可された人なら誰でもアクセスできるメリットがあり、例えば将来的には遺言や残された家族への備忘録に使えるのではないかと思っています。変な話ですが、家族の人が亡くなった場合、残された家族にとって何が困るかと言うと通帳や生命保険、更にはへそくりから借金まで何処に何があったかさっぱりわからなくなるのです。が、故人が元気なうちにクラウドにデータさえ残しておいてくれれば困らないということはいくらでもあると思うのです。

私はクラウドの普及にそんな使い方も眼中に置いていたわけですから「安いからバックアップはありません」は済まされないと思っています。つまり、そんなビジネスを許してはいけないということです。バックアップを取っていなかった顧客が悪いという言い分はクラウドのリライアビリティが十分でないと否定するものであり、それを正々堂々と開き直られては何を信用してよいか分からないというものです。

AIJの消えた年金事件もそうですが、「人は無知であり無防備である」という前提に立ったビジネスを構築すべきであり、価格に左右されるものであってはいけないと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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子は親の資産は守れるか?4

親からすれば自分の背中を見て育った子供にはどこかの時点で「よろしく頼む」とリレーのバトンを渡したいところですが、ゴール間近でバトンを渡そうにもそこに自分の子供は立っていなかったとか親の努力はむなしく子は親の期待とは違っていたということも大いにあるでしょう。

昨年、大王製紙創業家のご子息の派手な振る舞いが話題になりました。遂に創業家は大王製紙の株式を売却することになるようです。ご子息のお父様は吼えまくっていましたが、先々の不安は隠しきれないのではないでしょうか?

私は商店街にある商人の家に育ったものの家業を継ぐことは選択肢の中でもっとも劣後していました。事実、サラリーマンの道を歩み始めたとき、父親は「それが正解」と背中を押しました。理由は「商店街の時代は終わった」。実際に近所の商店のご子息の8割方はサラリーマンとなり実家のある商店の辺りでご子息達を見かけることはほとんどありません。きっとマンションにでもお住まいなのでしょう。一方、商店を継いだご子息さんたちを今見かける限り正直、あまり芳しい経営状況にあるとは思えません。

ではサラリーマンの子息。時代背景がやや違うかもしれませんが、20年前には悪餓鬼が多かったというのが印象です。寿司屋のカウンターで大人顔負けの珍味ネタを食べる自分の子供を自慢する父親、社宅で新車を見かけたらそのそばで子供にボール遊びをさせる母親の話、更にはやはり社宅で廊下の電気を家に引き込んで電気代を浮かしていた子供の話などなど。親の教育はなっていなかったと思います。

高度成長期に稼ぎまくった親を持つ子供たちはいまや40代前後の中堅どころとなってきています。その子供達は遊ぶこと、お金を使うことに関しては実に長けている気がします。自分達の稼ぎでは実現できないような高級レストランや海外旅行、ブランド物の消費はバブル時代に使うことを覚えた40代半ばから上の世代に多いとされます。まさに大王製紙の元社長さんもそうでした。が、いざ自分で稼ぐことになるとどうでしょうか?

むしろ、親が成功していればいるほど子は親のレールから外れていく傾向が強いような気がします。それは時代の変化に伴い親のように汗をかきたくない気持ちの表れかもしれません。一生懸命働くことを美徳とせず、西欧のように要領よく仕事と家庭、趣味の両立を目指しています。もちろん、働きすぎの日本人にとって余暇の使い方が上手になることは極めて重要でこれ自体は推奨されることです。

しかし、稼ぐからこそ贅沢が出来る、あるいは苦労したお金のありがたみは知るべきでしょう。

日本に太陽はまた昇るのか、という経済の話があります。昇るとすればそれは労働のありがたみを日本人が共有するときだと思います。今はまだ中途半端な富裕状態にあります。今の中堅どころが年老いたとき、その次の世代が「日本が世界第二の経済大国だったこともあるそうだ」という昔話を子供に話し、もう一度頑張りたいと思うときまで待たねばならないのでしょうか?

日本の年齢別の社会、文化、経済的分布を作ればこれほどドラスティックに価値観が変わっている国民も案外少ないかもしれません。少なくとも言えることは今は親の財布をあてにしている子が日本の消費を助けているのかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

植物工場は期待の星4

農業といえば田舎、高齢者、きつい、天候に左右される、害虫といった不人気につながる言葉がイメージとして出てくるのではないでしょうか?仮にこれが全部、なくなったとしたらどうでしょうか?

植物工場という言葉を聞いたことがある人もいらっしゃると思います。野菜を屋内の施設を通じて栽培しているものでもともとは1980年代に第一次ブーム、90年代に第二次ブームとなり、2009年から第三次ブームとなっています。今回のブームは国家プロジェクトとして100億円を越す予算が組まれたことが主因です。

植物工場のメリットは
施設さえあればどこででも作れること
土がいらないので菌もほとんどない
だから無農薬、低農薬野菜となる
作業が簡単なので未経験者でもできる

問題点は
設備を作る初期費用がかさむこと
完全制御型の場合、電気代がかさむこと
コスト面から現在は葉物等種類に限りがあること

私は今後の研究開発とコスト低減次第ではこれは日本に限らず世の中の農業地図を塗り替えるものになると思っています。地球上で懸念される食糧危機打開の大きな解決策となること、中東の砂漠やシベリアの奥地など不毛地帯でも新鮮な野菜が食べられること、無農薬野菜の普及による健康上の改善が考えられます。

また、日本の日常生活においてもリビングに水槽の様な菜園装置を置き、観賞用としても食用としても使えるものがパナソニックで開発されています。あるいは高齢化が進み、生産効率が悪い日本の農業に大きな支援材料となります。更には土地の有効活用という点からは食物工場を技術的には建物状にすることが出来ますので広大な農地が必要なくなることも考えられます。

個人的には食物工場で小麦が妥当なコストで作られるようになれば地球規模の農業大変革になると思っています。発想的には実に日本的でありますが食物の自給率が低く農家の高齢化が進むという日本の食糧事情の構造的問題をようやく技術力で解決する方策が導かれたわけです。

植物工場はまだまだ認知が低く、特に海外ではその生産コストから実践に取り組むところは限られています。また、完全制御型の場合、光源のLEDの色の組み合わせにより栽培結果が変わるようですからこのあたりは日本のお得意とするエリアではないかと思います。

一方例えば中東で行う場合にはコストが抑えられる太陽光利用型にすればよいわけで地域特性をうまく利用した展開をすれば良いかと思います。

今後の更なる努力で栽培品種の増大とコスト低減による普及への弾みに期待したいと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

アメリカは輸出拠点として新たな幕開け4

以前からたびたびお伝えしてきたアメリカの製造業回帰。この週末、日経ではホンダがアメリカを輸出拠点にするとトップ記事で報道しています。理由はドル安。結果として2015年ごろにはホンダは日本国内からの輸出とアメリカからの輸出が同じぐらいになる計画です。

一方トヨタは先週、国内余剰能力を50万台削減すると発表がありましたが、あわせてカムリなどをアメリカから韓国等に輸出することになっています。しかもその価格は旧モデルよりも安い金額。理由はアメリカと韓国でFTAが結ばれた為にアメリカから韓国に輸出すると安く出来るのです。これは円高で苦しむ日本からすれば安いドルとFTAという二つの美味しさを取り込んだということになるのです。

記事によればアメリカからの輸出強化を計画しているのは自動車産業に限らず、三菱重工からクラレまであらゆる産業に渡っています。

私はこの傾向は今後拍車がかかってくるとみています。理由は現在の円ドル水準が中期的に100円を大幅に越すような修正の気配はないと見られることが一つ。もう一つはアメリカの賃金は当面頭打ちだろうとみられることであります。

ご承知の通り、中国では人件費の高騰が続き、タイでも4月から最低賃金が4割近く上昇し「タイショック」となっています。他のアジア新興国でも時期の相違はあれいづれ同じ様な動きが生じるわけで結果として日本企業などはより遠方のより賃金が安いところへ「開拓」をし続けるわけです。

一方アメリカをみてみましょう。まず、インフラの整備に関しては特上だと思います。道路、港湾、航空などの輸送を始め、電気などのインフラも安定しています。教育水準が上ですから労働の質もアジア地区よりははるかに良いわけでこれは生産性がはるかに高いということを意味するのです。

失業率改善を主題にあげるオバマ大統領、そしてバーナンキFRB議長ですが、失業率の改善はここに来て足踏みをしています。大統領選挙までに最低目標の7%台までの改善に黄色信号がともっている訳ですが理由は産業の構造変化により労働集約型が減っていること、それと労働市場におけるミスマッチかと思います。

これは言うまでもなく労賃が大幅に上昇する状況にはありません。もともと成熟国であるアメリカは賃金は十分高くなってきているわけですからアジア新興国のように突然の二桁大幅上昇のリスクは少なくなってきます。

更にもう一つはアメリカが今後、資源リッチ国に変貌する為、資源価格の長期的下落が期待されます。これは以前にも指摘しましたがアメリカはインフレからデフレリスクへと変化するわけでこれも人件費を抑制する効果があります。

結論的には自動車など高品質な製品は労働者の質が高いアメリカが今後有利になりやすいのではないでしょうか?もう一つは冒頭にもありましたようにFTAを自由の国アメリカは積極的に進めているわけでそのメリットを最大限享受できます。

ご承知の方も多いと思いますが「アジアのデトロイト」と称されるタイに何故自動車工場があれだけ集積したかという数ある理由の一つはタイが結んでいるAFTA(アセアン自由貿易地域)やオーストラリアとのFTAなど非常に多いFTA目当てであります。

日本が諸外国とのFTAをなかなか締結できない為、企業は結果として日本から出て行きます。日本が仮にタイ並みのFTAを持っていたら日本は製造業の集積地となったかもしれません。

アメリカは今後5年、10年というスパンの中で着実に回復する道筋があります。一部ではアメリカは欧州よりも疲弊しておりカリフォルニアなど一部の州では実質破綻状態とする意見もありますが、この国の強さは破綻しても回復できる能力を持っていること、そして、持てる有形無形の資産はとてつもないものがある中でいまだ世界をコントロールできるという事は特筆すべき事実であると思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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