外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2012年09月

日本はデフレから脱却できるか?4

デフレからの脱却は日本政府、日銀などを筆頭に政界、財界全てからの強い希望となっています。そして、消費税上げに関してもデフレからの脱却を一つのメジャメントにしたいとするなど日本の政策指針そのものに深く影響する極めて重要な課題であるといえます。

しかしながら日本のデフレは実質的に1995年ごろからスタートしており、いまだ脱却の決め手となる状況になっていません。つまり、17年も脱却できない話なのにデフレからの脱却を条件とした話をすること事態が奇妙といえば奇妙でありますが、このアリ地獄のようなデフレからは本当に脱出できるのでしょうか?今日はこのあたりを考えてみたいと思います。

デフレの定義は一般物価水準の継続的下落(OECD)となっており、2年ぐらいをその判断基準としているようです。物価が何故下がるのかといえば教科書的には総需要が総供給に満たないからということです。つまり、作っても売れない、だから値下げすると考えたらよいでしょうか?但し、総需要を個数で捉えるのか、金額で捉えるのかによってこの扱いも変わってくるでしょう。

例えば総需要を販売個数でみた場合、販売が十分でない理由は少子高齢化が最大の理由となります。もう一つは日本が一億総中流を経験し、成熟国家として国民全般において偏差のブレが小さい豊かさを誇っていることが上げられましょう。これは何を意味するかというと耐久消費財などに対する需要が小さくなるのです。

更に不幸なことに日本の場合バブルとその崩壊を経験したため、生活向上のきっかけがつかめなくなった状態にあるといえましょう。私はこの複合理由が販売数で見る総需要の低迷だと考えています。

一方販売金額で見るならばこれは言うまでもなく技術革新とグローバリゼーションであります。テレビやパソコンの価格の下落振りを見れば如何に物価が下落したかお分かりになると思います。

ちなみに消費者物価指数はコアで見る場合が多いのですが、これには価格がブレやすい生鮮品やガソリンなどは除外されています。よって一般の人がスーパーで食材が値上がりしているのに何故物価が下がるのか、という疑問はこのあたりに隠れているかもしれません。誠に分かりにくい話ですが、物価の計算はその時々の生活に必要なアイテムを事細かに計測して計算しています。ですからテレビやパソコンなどは一度買えば数年から場合によれば7−8年も買わないかもしれませんが物価計算にはしっかり組み込まれているのです。

よって消費者の実感的な物価水準は別にして計算上はじき出される物価は論理的に考えれば日本は上昇する余地は少ないのではないかと見ています。ですから政治家や役人がどれだけ素晴らしい知恵を出しても根本的な発想転換をしない限り数値の上でのデフレは止まらないはずです。

では仮定の話ですがデフレから脱却するにはどうしたらよいかといえば上記の原因の逆を行けばよいわけで移民を増やし、富裕層をもっと肥やし、バブルを作り出せばよいということであります。また、値下げする技術革新ではなく付加価値をつけ価格を上げる工夫をすることも必要でしょう。

例えば最近話題の4kテレビとか携帯電話の高速通信規格であるLTE等の普及は結果としてデフレを進めることになるはずです。実に不思議なのですが、過去の流れからすれば新技術、新製品の投入によりそれまでの製品が陳腐化し、大幅な値下げを誘い、且、市場競争により新製品の価格も下がるわけで価格は常に下がるサイクルにあるはずだと私は思っています。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

何故スタバはそれでもはやるのか?4

日本では100円台でおいしいコーヒーが飲める店が増えてきているそうです。いわゆるバリューコーヒーブームの火付け役はマクドナルドと断言してもよいかと思います。そんな中、スターバックスも売り上げを伸ばしており市場の二極化が進んでいると見てもよいのではないかと思います。今日はこのあたりを考えて見ましょう。

日本ではドトールなど比較的廉価で簡易サービススタイルのコーヒーショップが日本式の喫茶店に取って代わっていきました。これはライフスタイルの変化とコーヒーの飲み方の欧米化に他ならないと思います。事実、久しぶりに新宿のとある典型的な喫茶店に入ったところ、そのタバコの煙にむせ返しながらメニューを見てもラテやカプチーノを発見することは出来ませんでした。つまり、日本式喫茶店は打ち合わせ場所であり、時間を潰すところであり、サボるところだとしたらドトールのようなコーヒーショップはコーヒーの存在をより引き立たせながら自分の時間を活用するところといえるでしょう。事実、客層は一人客で本を読んだり勉強をしたりしている人も目立ちます。

その中で日本にスターバックスが進出し、いわゆるコーヒー文化を更に一歩進めました。私が思うスタバのポジショニングは「おしゃれ」で「一定の品質が期待でき」「お友達と訪れても恥ずかしくない」ということかと思います。

中国でスタバが流行っている理由の一つにスタバのカップを持って歩くことがかっこいいからと言われています。では本家北米ではどうかといえばそんな時代も確かにあった気がします。今から15年ぐらい前、カナダ人の友人が毎朝スタバに行くというのでその理由を聞けば中国でスタバが格好いいと評されている理由とほぼ同じだったことを鮮明に覚えています。

カナダの東部の州に行けばディナーで最もポピュラーなところの一つがマクドナルドであります。東部はアメリカも含め非常にコンサバなところであり、下手に知らないところに行くより金額とバリューがわかるところに行く、という発想が非常に強いとされています。

これは逆説的にいえばマーケティングを通してブランド力を植え付け圧倒的信頼感を持たせてきたということに他なりません。つまり、スタバが好きな人は一種のスタバ信者であり、狂信的な人はそれ以外のコーヒーをコーヒーと思わない状態にすらなるのです。

ですから日本のスタバでドリップコーヒーが300円と他のところより5割も高いとしてもそれがおしゃれという付加価値のついたスタイルであり、ひと時の贅沢であれば喜んで人はお金を払うということに他なりません。

ではスタバのコーヒーが激ウマかといえば平準化できないと思っています。つまり、ファンもいるしそうではない人もいるということです。ですが、うまいコーヒーを探すために電車やバスでわざわざ買いに行く人もいないし、オフィス街にうまいコーヒーを飲ませる競合店を出そうとしても資本の力で簡単に負けてしまうことも事実なのです。

ところで北米ではガソリンスタンドにコンビニがあり、ポットに入ったコーヒーをセルフサービスで売っています。街中のセブンイレブンでも同じです。しかし、あれが売れているとは思えないのは一体何時作ったコーヒーかわからない品質への信頼性だと思います。このあたり、北米ですらコーヒーのスタンダードが大きく変貌しつつあるということかと思います。

私は日本でバリューコーヒーが流行ってきたというニュースを見てあぁ、また価格競争が始まるなという残念な気持ちになってしまいます。コーヒー屋のコーヒーを缶コーヒーの延長線で捉えてしまっているような感すらあります。喫茶とはひと時の憩いを薫り高いコーヒーと共に愉しむということです。最近の日本のビジネスは何でも安くすればよい、と考える癖が強いような気がします。

今日はこのぐらいにしましょう。

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ではまた明日。

バンクーバー不動産とカナダアップデート4

久々にカナダとバンクーバーの不動産市場についてアップデートしたいと思います。

カナダは主要先進国の中では最も経済が安定しており、ヨーロッパやアメリカの逆風に対して比較的打たれ強いとされてきました。その理由は比較的健全な財政、資源国家、政治的安定性などが上げられていました。事実、今年春の経済状況からカナダ中央銀行は今秋の金利引き上げに動くのでは、と見る向きもあったわけです。

私はそれに対して一貫して否定してきました。理由はカナダ経済の基盤が小さく、内需主導型ではないこと、よって、欧米、更には中国の景気動向によってボラタリティ(浮つき具合)ははるかに大きく、悪いほうに振れれば予想とまったく違う方向に進むリスクがあったからです。そして、私は欧米、中国とも景気は2013年前半にかけて更に下振れすると見ておりますのでカナダが金利を上げられるような局面は当面ないと考えていた次第です。

事実、そういう状況になっております。では今後、注目すべきファクターは何処にあるのかを考えてみたいと思います。

まず、国内ですが、いわずと知れた家計部門の借入金の高さが政府、中銀とも最大の頭痛の種となっています。現在の家計の借入金比率は152%程度となっており、欧米の160%に迫る勢いとなっています。そのため、7月1日に住宅ローンの厳格化を施行し、実質的に第一次取得者層の住宅取得のハードルを上げる結果となりました。

この政策の成否は半年ぐらいしないと統計的に判断できる状況にならないと思いますが、予想としては「薬が効きすぎる」状況が見込まれます。理由はデベロッパーによる新規物件の販売が相次ぎ、バンクーバー、トロントでは過剰供給状態が鮮明になっているなかでの需要締め付けは経済の回転を止めるからです。

バンクーバーでも今後も恐ろしいぐらいの新規供給物件数が見込まれており、「一体誰が買うのか」とささやき始められています。何故こうなっているのでしょうか?答えは簡単で「住宅開発事業は止められない」のであります。通常、デベロッパーは開発を計画してから建物完成、引渡しまで高層コンドミニアムですと4年はかかります。今、売り出しになり始めたプリセールの物件はほとんどがその過程の半ばであり、止めるに止められないのです。

但し、カナダ全体の2013年の新規着工件数は2012年に比べ7.3%減を予想するレポートもあり、今後、1−2年かけて調整が進むものと思われます。

注目の不動産価格については専門家を含め、おおむね10-15%下落というのが予想だと思います。これは私も同意します。事実、今年に入り中古の不動産取引価格はバンクーバー地区が7%、ビクトリア地区が11%下落しています。また取引件数にいたってはバンクーバーでは31%も下落しているのです。

理由は消費者のコンフィデンスは数字以上に落ち込んでいること、ビジネスの先行き予想が悪いこと、企業のリストラや就業時間削減が見込まれること、不動産市場の最大のサポーターである経済移民層のうち中国の富裕層の流入に変化が見られること、更には中古市場での売買回転率が悪化しているため、買い替えも容易ではない、ということでしょう。

対外的な不安要素としてはカナダドルの対米ドル高が上げられます。アメリカのQE3を通じてカナダドルは更なる高値になる公算があり、それはアメリカに大きく依存する輸出産業に為替の痛みが生じてしまうことに繋がります。それ以外にシェールガス革命による天然ガス価格の下落で例えばBC州が期待していた天然ガスを通じた税収は極度な落ち込みを見せ、やりくり不可能な状況にあります。

これらを考え合わせれば私は以前から申し上げている通り、2013年、特に前半は厳しい状況が続くと思いますのでシートベルトをしっかり締めて、攻めより守りに徹したほうが得策ではないかと思っております。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

政治雑感4

自民党総裁に安倍晋三元首相が返り咲くシーンをテレビで見ておりましたが、特段インパクトがある結果ではなかったということが私の第一印象です。本人も高揚した感じは見せておりませんし、淡々としてるところは自民党の組織が「例外を許さない」体制になっているとも言えるのかもしれません。

逆に言えば、仮に野田首相のお約束どおり近いうちに選挙があり、世論調査の結果どおり自民党が政権を奪取した場合の政策展開は風穴を開けることはなさそうだ、という気もいたします。

その選挙はあるのか、ということですが、私の感覚では臨時国会にて赤字国債発行法案を通すところまでは野田政権で通せるとは思いますが、その先は政権運営は不能に陥ると見ています。よって、法案を通したところで解散総選挙があるような気がいたします。注目される維新との関係は正直、距離感があるような感じもいたしますが、維新そのものがまだ、流動性を持っているので今後の展開次第ではいかようにもなると見ています。

さて、私は自民の選挙より野田首相の国連での演説のほうに興味がありました。思うにある程度の方は驚きの少ない自民党選挙より野田首相が島問題にどのような表明をするかの方に注目したのではないかと思います。その内容は国際法に基づき法的に論理的、客観的手法により解決すべきだと主張されています。これはその通りかと思います。

島を巡る問題は中韓両国においては特に国民を巻き込んだ感情論を先行させ正しい論理と議論無しにメディアが煽り、政府が援助し、大統領が乗り込むという状況となりました。高度な文明と高い素養を持つならばそれは受け入れがたい愚行であることは明白であります。

特に尖閣にしろ竹島にしろ大多数の日中韓の国民にとって即座の大いなる影響がある問題ではないにもかかわらず、政府なり政治的プロパガンダとして利用したことで無用で多大なる経済的損失を全ての国に与えたことは大いなる反省点であります。

政治の話に戻りますが、世界的に景気が悪化し、ギリシャやスペインでは大規模なストライキが再び起きています。アメリカでは大統領選に関して強硬派の共和党ロムニー候補に対して宥和的なオバマ大統領がやや有利と見られています。韓国では12月に大統領選挙があり、3人の候補が激しい戦いをしていますが、仮に野党文在寅氏と若者から人気の高い安哲秀氏のどちらかに候補を一本化すれば有利に選挙戦を進めている与党セヌリ党の朴槿恵氏は苦戦をする可能性が高くなっています。

これらの動きは何を意味するかと言うと景気が後退期にあったり低迷している場合は中道左派のほうが有利であることが多いということです。なぜなら雇用を守り、生活を守ることが金持ちを育むよりより重要であると考えるからです。この流れが正しいのであればアメリカの新聞で報じられた日本の右翼化はやや、時代の流れに反することに繋がり、自民が絶対的に有利というのはむしろ、民主が頼りないか、日本には政治不在であるかのどちらか、ということになります。

いづれにせよ、年末に向け、外交、経済、社会問題は山積する中、政治家は身の回りの問題でお忙しくされることになる、ということかもしれません。結果としてほったらかしにされるのは国民と日本経済かもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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イラン問題はこれから4

イランのアハマディネジャド大統領が「イスラエルはいずれ消滅する」と発言していることに再び注目が集まりそうです。同大統領は国連総会の26日、ニューヨークで演説をするようですが、当然ながら540万人のユダヤ人を抱えるアメリカ本土でそのような発言をしたとなれば正にけんかを売りにいっているようなものです。

ユダヤ人と称される人はイスラエルに約550万、アメリカにそれより若干少ない約540万人が在住しこの両国で全ユダヤ人1300万人強の85%を占めるとされています。

ご承知の方も多いかもしれませんが、イランは核開発疑惑、更にはシリアのアサド政権に手を貸しているのでは、という疑惑で欧米諸国から強い非難を受けています。また、イスラエルとは歴史的な断絶関係にあります。

今年、ホルムズ海峡を封鎖するのでは、という噂で一時原油価格が急騰したこともありますが、その後、それはないだろうというアメリカの軍事専門家等のコメントが出たこともあり平静を保っています。ところが実際にはイスラエルのネタニヤフ首相は相当強硬な対イラン姿勢を取っており、最近では欧米の支援無しに単独での攻撃も示唆してきました。

私の友人であるユダヤ人と先日もこの件で話をしましたが、ユダヤ人の中でもネタニヤフ首相はちょっと変わり者という評もあるようで何をするかわかりにくいともコメントしていました。

イランとイスラエルの関係はまさに「喧嘩」状態ですが、イランはロシア、中国、そしてイスラエルはアメリカ、イギリスなどを味方につけていることから戦争を正当化する理由があれば何が起きるか想定しにくく、引き続き危険な状態が続き、来年は特に要注意ではないかと見ています。

ネタニヤフ首相としてはアメリカの大統領選挙の結果が大いに気になるところで仮に共和党のロムニー氏が大統領になれば強気の姿勢となる可能性は大いにあるかと思います。一方、オバマ氏ならば疑問符がつきます。事実、現在ニューヨーク入りしているネタニヤフ首相はオバマ大統領と会談の予定はないようです。不思議なようですが、ユダヤ票を取り込みたいオバマ大統領もイランのアハマディネジャド大統領に遠慮をしているようにも見えます。この辺りはオバマ大統領らしいともいえるかもしれませんが。

折りしもQE3で市場に資金は潤沢に滞留しています。商品相場が急騰しやすい環境にありちょっとした事象でも大きな反応を示す可能性がある市場に来年早々、爆弾が落ちなければよいと思っております。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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時代を逆走する中国での企業行動4

中国のiPhone工場のひとつで大規模な暴動が起き、日経では死傷者がでた模様と報道されてます。この工場はシャープとのビジネスで日本でも名が知れた鴻海の子会社フォックスコンの工場であり、同社の中国工場では過去もしばしば問題は生じていました。

しかし、今回はフル生産をしても追いつかないほどの予約が入っているiPhone5の生産拠点だけにこの暴動は直接的ロスよりも長期的視野からその衝撃は今後大きなものになると思います。

原因そのものが警備員と一部従業員のいざこざとされていますが、それが大規模で死者も出すような事態になることは日本人には想像しがたいものがあると思います。

しかし、中国の歴史を紐解けばこんな事は日常茶飯事であり、これを知ってか知らぬか、23000社も日本から中国に進出しているということはある意味、大きなビジネスリスクを抱えているということであります。

1966年、毛沢東が文化大革命を主導したとき、どうなったか、日本では案外知られていないのではないでしょうか?事実、あの暗黒の約10年は中国政府が封印していたこともあり、事実関係について断片的には様々な本が出ていますが、全体像としてどうだったのか、よく分かりにくい部分も多いのです。

その際に紅衛兵と称する学生や労働者が毛沢東主義を啓蒙し一種の原理主義的行動に進み結果として数百万人から数千万人もの死者、或いは1億人にも上る被害者を出した過激な運動となったのです。中国では大衆の力による暴動がすさまじいパワーを生み出すケースが多く、1989年の六四天安門事件でも同様でした。

中国人が何故にしてこのような行動に出やすいかは専門の方の意見を改めて聞いてみたいと思いますが、一つには国民が「刺激を求めている」部分が大きい気がいたします。よって、ほとんどのメディアで日中関係を懸念する声が主流でしたが、私はそれに留まらず今後、外資が一斉に攻撃対象になる可能性も秘めていると思います。それは文革のときの紅衛兵の動きがまさに拡大解釈による自己正当化であったところにそのバックグラウンドを見出すことが出来るのではないでしょうか?

9月25日付の日経ビジネスの電子版では企業対策としてバックアッププランの策定を急ぐべきとあります。私もそれは正しいと思います。

日本企業は13億人のマーケットということで余りにもリスクを省みず、「みんなで渡れば怖くない」という気持ちになりすぎた気がいたします。大いに反省すべき点でしょう。海外は甘くないのです。それは20年北米でビジネスをしてきた人間として自信を持っていえることなのです。

振り戻し効果として日本回帰の動きも今後確実に出てくるでしょう。それは各企業の判断です。但し、誤解してもらいたくないのですが、海外は甘くないといっているだけでそれを乗り越えて頑張っていく企業は今後ともどんどん頑張っていただきたいということです。どんな逆境にも試練にも耐え、現地化を進めることが出来る企業だけが生き残れると思います。

今日はこのぐらいにしておきましょうか?

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ルネサス争奪戦を考える4

NEC,日立、三菱電機が母体となる半導体では国内最大手のルネサスエレクトロニクスが経営不振に陥っており、先ごろ、アメリカの投資ファンド、コールバーグクラビスロバーツ(KKR)が1000億円を出資して救済に乗り出すと発表、その交渉は最終段階を迎えていました。

そこに政府系ファンドの産業革新機構を中心にトヨタ、日産、ホンダ、パナソニック、キャノンなどが出資してアメリカ投資ファンドに対抗する姿勢を表明しました。

ルネサスはマイコンを自動車会社などに圧倒的シェアで供給し、ある意味、市場独占をしている部分もありました。そして、そのマイコン市場を「コントロール」できなければ日本の自動車業界は足元を揺さぶれらるという弱みもありました。仮にKKRが買収した場合、同社の事業基盤などを考え合わせれば日本の自動車産業の自由が利かなくなるという恐れは大いにあり、これは大変だ、という事になったのです。

考えれみれば震災やタイの洪水の際、日本は部品供給という点で苦しめられました。これはルネサスを国内主導でどうにかしたいという気持ちにさせた最大の理由でしょう。更にパソコンドラムのエルピーダメモリが経営綻破し、アメリカの会社の傘下になったということがもう一つの理由。最後に、シャープが鴻海と出資交渉をしている中で外国企業との交渉はなかなか思ったような「阿吽の呼吸」で進められない、ということを認識したのではないかと思います。

では、日本の主要企業によるルネサスの買収は客観的に見て正しいのでしょうか?

私はシャープの鴻海による出資のニュースの際、国内勢でどうにか対抗策を練ったらどうか、ということを書かせていただいていたと思います。それを書いた趣旨は技術流出と知的財産の安売りに大いに疑問があったからです。
よって、今回の大手企業によるルネサスの買収提案は基本的には同意できます。が、何故、ここまで問題が大きくなり、アメリカの投資ファンドが動き出し、その最終取りまとめの段階までこのような動きが出来なかったのか、という点が極めて遺憾に思っているところです。

日本企業は往々にして問題が発生し、それが大きくなり、火消しに躍起になってようやく「火事場の馬鹿力」を発揮するという傾向が非常に強いのです。今回もいわゆる「プリベンティブ」(予防措置的)な対応がもっと以前からあればこういう問題にはならなかったはずです。

日系企業にとり、その協力企業がそこまで大事であるのなら日本的な協力企業体制を再度構築するというのは考え方によっては正しいのかもしれません。私は長らく建設業界におりましたのでその下請けの重層構造と協力業者との運命共同体的企業運営は長く経験してきました。

このピラミッド型協力企業体制は日産のゴーン社長がぶち壊しをした代表例でありますが、もしも日本がそれ以降、過度の欧米型スタイルになりすぎて国内の深く根付く企業慣習と合わないのであればこれは一考の価値があるのかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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