外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2012年11月

届くか、ブラックフライディへの期待感4

アメリカはサンクスギビングディ。そして明日、金曜日がブラックフライディと称するクリスマスショッピングの初売りのような日になります。

一昔前はウォールマートなど大手量販店ではサンクスギビングの日はお休みで金曜日の朝から開店したものでした。それがどんどん開店時間が早くなり昨年あたりは夜中の12時といった感じでしょうか?今年は確か午後8時ぐらいから一部のバーゲンはキックオフするようですし、量販店はサンクスギビングの日もオープンしているはずです。

まるで日本の初売りと同じで昔は1月1日はどの店もやっていなかったのに今や普通どおりになりました。同じことは北米のクリスマスの日もいえるわけで最近はバンクーバーでは12月25日でも結構やっている店は多いものです。

北米の人にとってクリスマスショッピングは家族や親戚、友人に本当にいろいろ買い物をします。その消費額たるや会社に入社したばかりのような若い人でもひと月、ふた月分ぐらいの給与を使い切ってでも買い物する人も多いのです。日本と違い立派だなと思うのは自分のものというより他人のものを買ってあげるというコンセプトかと思います。我々日本人は自分のもの以外に買うといえば家族の人や恋人に誕生日のプレゼントといった程度でお歳暮の慣習もずいぶん少なくなってしまいました。

また、これからひと月ぐらいの間は「ご無沙汰」していた人から食事でも、と誘われることも急増するときであります。ギフトはないけれど食事をご馳走しながら旧友を深める、ということでしょう。北米の消費を支える原動力ともいえるでしょう。

さて、日経に面白い記事が出ています。今日はカナダ人が大挙してアメリカにショッピングに行くと。これは確かでしょう。アメリカとカナダを比べると物の価格がまったく違います。新聞には人口がアメリカの10分の一しかいないカナダではスケールメリットが取れないという趣旨のことが書いてありますが、私はそれよりも物流のスキームと価格設定に於いてカナダドル建てに換算するとき為替リスクをヘッジするため、換算為替レートを相当悪くしていることかと思います。モノにより為替換算は違いますが私はそれが最大の理由だと思っています。

例えばアメリカ、カナダで売っている週刊誌や月刊誌の価格を見たらわかると思いますが、必ず米ドル建て価格とカナダドル建て価格が表示されているはずです。そして米ドル建てが安いのです。ですが、実際の為替はカナダドルのほうがやや強いぐらいかと思います。自動車でもカナダの方が高いわけですが、自動車メーカーは仕様が違うなどと理由をつけますが、結局は為替リスクのヘッジが主因であります。

よって、現状、米ドルとカナダドルがほとんど同じ水準(パリティ)である限り、アメリカに行ったほうが絶対に安いことはほぼ間違えありません。車でクロスボーダーする場合、時間とボーダーを選ばないと2時間以上待たされる羽目になります。

問題はカナダに再エントリーするときですが、現状、24時間以内のアメリカ滞在ならば免税枠はないはずです。(24時間を越えると200ドル)。ですが、酒、タバコを買わず、目をつむれる範囲であれば案外国境のオフィサーは行け、ということもあります。また聞きですが、ボーダーの係員も数が限られており、いちいち全部チェックすることで大物の違反者を取逃がすことがおきるので少々なら通す、とのこと。どうなのでしょうか?私はそれよりグローサーリーならNAFTAがありますし、カナダ側の消費税12%は非課税ですから実質的な課税が難しいのではないかという気がしております。

本件はまだ、真相がわかりませんのでどなたかご存知ならご教示ください。

ということで明日のニュースはブラックフライディショッピングマッドネスが大きく取り上げられることは間違えなさそうです。ついつい新聞の広告に目がいってしまうのはマーケティングの力でしょうか?

今日はこのぐらいにしておきます。

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ではまた明日。

にわかに注目される日銀への政策4

日本銀行がこれだけ注目されるのも珍しいかもしれません。確かにアメリカで金融緩和を始めた頃から金融政策は各国中央銀行の腕の見せどころではありました。そしてアメリカではバーナンキ議長が、ヨーロッパではスーパーマリオことドラギ総裁がなかなかやり手としての手腕を発揮しております。一方、日本銀行の白川総裁は着任早々から大変優秀である、という評判はメディアのみならず財務省内部からも聞いておりました。

確かに見識といい、判断基準といい、なるほど、と思わせる政策で過去を乗り切ってきたと思います。事実、日銀の近年の歴史は超低金利政策や更なる金融緩和といった手法を用い、世界で始めて市場と対話した実績もあります。つまり、アメリカにしろ、ヨーロッパにしろ、長期にわたる超低金利政策は比較的歴史が浅いわけでその点、日銀が先輩であるわけです。

ところがアメリカ、ヨーロッパはその日銀の政策を手本にしながらも圧倒的な金融緩和を行い、且、低いインフレ率を保つことに成功しました。その間、日銀はインフレ恐怖症から抜け出せず、デフレのアリ地獄でもがいているわけです。もしも日銀が数年前からもっと大胆な金融緩和を行っていれば経済状況は変わっていた可能性はあります。

金融緩和は基本的には円安効果をもたらすのでもっと早い時期に思い切った金融緩和をしていれば70円台の円高を防げた可能性もあったのかもしれません。

今、自民党安倍総裁が盛んに日銀の背中をプッシュしています。この2ヶ月は民主党の前原大臣も政策会議に出席しながら政府としての更なる緩和への強力な後押しをしました。結果として先月は二ヶ月連続の金融緩和で直近では11兆円という微妙な追加緩和を示しました。

一方、白川総裁は安倍総裁の求める3%のインフレターゲットはバブル期ですら1.3%のインフレ率なのにとても、とてもという発言をしています。ましてや建設国債を日銀が買い取るというのはタブーであるとし、日銀の独立性を求めています。

このやり取りは実に興味深いと思います。この数日の株価の上昇は安倍総裁の大胆な金融緩和発言を拠り所にして円安、株高を演出しました。実際には安倍総裁が首相になったとしても主張している通りの緩和はないだろうとは見られているものの風向きが変わるという期待は高まっていることは事実です。白川総裁としては任期が4月ですからあと5ヶ月を残して政府に押し切られて思惑と違う政策を放ったとされないよう後進に対する遠慮があるかもしれません。

では、安倍総裁の求める大胆な金融緩和で何が起きるでしょうか?多分ですが、円は80円台より安い水準で定着するかもしれません。それを踏まえて輸出関連株を中心に株価上昇、ひいては株式全体が活況を呈することはありえます。これは金融緩和(QE1)後のダウ平均をみたらお分かりになるでしょう。ですが、この株高は決して金融緩和の効果ではなく、金融緩和することへの期待感である、ということです。

では効果ですが、銀行は国債運用姿勢を強めるはずですから国内民間部門への資金的緩和は少ないと思います。またメガバンクは国内向け小さな融資より東南アジアを含め、海外を通じた巨額融資の方が管理も楽だし、効率もよいのです。つまり、国内実体経済には金融緩和のおこぼれは少なく、デフレ脱却には繋がらず、日銀はこのあたりをよく理解しているはずです。

もしも本気でデフレ脱却を狙うなら、不動産が手っ取り早いのですが、不動産の法規制を少し変えるなどして一般庶民が不動産が欲しいと思わせるスキームを作ってみたらどうでしょうか?私なら究極の方法として相続にかかる不動産についての非課税化か大幅減税が圧倒的パワーあり、と思います。国税当局にすればとんでもない、と思われるでしょうけど、相続税がなかったり極めて軽減されている国は結構多いものです。民の努力で積み上げた資産を死んだら召し上げるというのは近代国家的発想ではないと思います。

つまり行き詰りつつある金融緩和政策は政治により救うことが出来るのであって安倍総裁が日銀に無理強いをするのは本筋ではないのです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

消費を増やす不動産のアイディア4

日本は世界で最も資産持ちの国であるといわれています。ミシュランの星の数は日本が一番ですし、下がった下がったといわれる東京の住宅地の不動産価格はsfで計算すれば1000ドル(=ざっと坪300万円)を越えるところはザラにあります。結果として都内ののそこそこ高級な住宅地ならばたった1000sf(ざっくり30坪)の土地でも9000万円という価格でそこに建物を建てればそれこそ1億数千万円という金額が当たり前になってしまいます。

ですが30坪の土地に建つのは述べ床40坪程度の家であって北米のちょっとしたコンドミニアムと同じサイズにしかなりません。

一方、北米で建物込みで1億数千万円かければ見栄えのする立派な住宅がゲットできます。また、北米の住宅購入者は住宅の内装にとにかくお金をかける傾向があります。床材はバンブーやらブラジル産の堅い木を使うなどさまざまな趣向を凝らすところから始まり、玄関、キッチン、風呂まわりは御影石、大理石などさまざまな種類の石で固めます。

最後の決め手は家具で一脚何十万円もするようなソファーセットや見事な調度品の品々を見ていると日本と比べて家の価値の違いをまざまざと見せ付けられてしまいます。マスターベッドが20畳ぐらいあり、フロアートゥシーリングの窓の向こうには海や山が見渡せるという住宅やダブルサイズの両面型暖炉をみると贅を感じないわけにはいきません。そして、それらは決して特別な富裕層が持っている住宅ではなく、ちょいと背伸びをした程度だということを知ればもはやイヤになってしまいます。

日本の不動産を見ていると都内の住宅街に行っても価格の割りに決して見栄えがするような立派なお宅に出くわすことは案外少ないものです。デザイナーズハウスにしても見た目はなかなかユニークで素敵だと思わせても近隣がそれに見合わずみすぼらしければまったく引き立たないことになってしまいます。ましてや家具を含めたコーディネートとなればそこまでする人は限られると思ったほうがよいでしょう。

海外ではいわゆるリノベーションや家具など住宅関連産業は大きな地位を築いています。日本のマンションではトータルコーディネート化されたものが徐々に増えてきたようですが、戸建てになるとはるかに遅れている状態です。東京あたりでも高齢化が進み、古い家が手入れされないまま放置され、防災上の懸念も大いにあります。

不動産の富を考えた場合、日本は土地が建物価格に比べ余りにも高いため建物が貧弱になる傾向が強いと考えられます。戸建を買えず、マンションに否応なく居住している若い世代に戸建に住める環境をどうやったら提供できるか考えるべきではないでしょうか?日本では借地借家法上、賃借人の権利が北米に比べ非常に強いものとなっています。もともと戦後の住宅難の状況を踏まえて借り手が不利益を被らないような保護のスタンスを強くとったものが残っており、改正後も実質、借主有利になっています。これが逆に大家ビジネスをつまらなくさせています。

私は定期借地で完全なる土地リース契約が出来るのなら不動産市場は激変すると思っています。例えば土地を30年リースし、リース満了後は更新オプションがない限りそれまでといった契約にするのです。木造住宅は法定耐用年数は僅か24年。実態として40年は使うとして30年プラス最大10年の更新オプションをつけることで土地代を極めて安くすることが出来、結果として住宅や家具に資金を廻すことが出来ます。

土地そのものは減価償却しない一方で付加価値を生みにくい特性がありますから、その上に価値を生み出すようにすると関連する支出を含め、消費が上向きやすくなります。では土地を所有することを諦めよというのか、という点に関してはいづれ相続税は大幅に上がることが見込まれるのですから子供に残すことを優先するより自分達のライフがより充実するように使うほうが賢いのではないかと思います。

今日のポイントは土地と建物の価格がもう少しバランスする程度まで土地代を定期借地などで下げ、結果として家具などの住宅関連支出を増やすなどして土地の有効利用を図ると共にライフスタイルの変化をつけてみたらどうかということでこれで消費も上向く一役を買うはずです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

イスラエルの行くところ4

イスラエルがパレスチナ自治区ガザとの戦いに今、立ち上がったのはなぜでしょうか?私はある意味、不意を突かれたと思っています。なぜならばイスラエルの当面の敵はイランだと思っていました。ですので、この時期に隣地との戦いとは奇妙な感じがいたしました。

まずタイミングについては明らかにアメリカの大統領選挙の結果を待っていたと思われます。以前、このブログにも書きましたが、イスラエルのネタニヤフ首相は共和党が勝つか民主党が勝つかによってポジショニング変わってきますのでその結果を踏まえた行動オプションがあったのだろうと思います。

もともとイスラエルが天敵イランを攻撃するには戦略的に難しいところがあります。それは空路の確保であります。イスラエル空軍が途中の国の領空を通過する了承が取れない場合、紅海経由となり攻めにくいとされています。ところがイランそのものが経済制裁などで国内経済は相当厳しいのではないかという噂もあり、二ヶ月ぐらい前にはトルコ経由でイランが大量の金を購入したとされています。私は自国通貨の暴落を受けての対応だったと見ています。

ならば、イスラエルとしてはもう少し時間を稼いでおけばイランは自壊とまではいかなくてもかなり弱体化するかもしれないと見ていた節はあります。

ではなぜ、ガザなのか、といえばそこにイスラム原理主義のハマスが活動しており、ハマスに武器が着々と集まっているということから先制攻撃でそれを抑えるというのがイスラエル側の主張であります。原理主義という言葉は若い方にはとっつきにくいのかもしれませんが、「ある思想の究極」であると言っても良いかと思います。

私が大学生の時、「原理研」と称する活動が大学サークルルームの一角にかろうじてありましたが、多分、60年代、70年代の学生運動の最後の名残だと思います。今でもあるのかは知りませんが、少なくとも日本ではもはやあまりポピュラーではないでしょう。ですが、宗教上の原理主義となるとタリバンもそうですし、それを暴力に訴えるテロリストのアルカイーダにも繋がってきます。ただし、ハマスの場合は政党を持つもう少しきちんとした組織ではあるようですが。

ではなぜハマスに武器が集まっているかといえばそれが結局アラブの春が原因だった、といわれており、まさに「風が吹けば桶屋が儲かる」的なつながりだったということでしょうか?

さて、この戦争、収まるのでしょうか?国連やフランスなどの必死の停戦の呼びかけをふまえどこかで停戦するとは思います。ただ、オバマ大統領はアラブの春の時同様、今回も比較的後方支援的なポジションの発言となっています。多分、財政の崖問題で外交まで手が回らないというのが本音かもしれません。

イスラエルとしてもアメリカの本格的支援がなければこれ以上突っ込むことは出来ませんし、ネタニヤフ首相としては来年早々のイスラエルの選挙における「戦歴」をアピールできますのでほどほどのところで止めると見るのが正解だと思います。割と早い終結になるのではないでしょうか?そしてイランとの対決のエネルギーは蓄えておくということでしょう。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

財政の崖は飛び越えられるか?4

アメリカのダウ平均。大統領選挙のあった11月6日に13245ドルだったものが11月16日には12588ドルと下落ラインを確実に進んでいます。もう少し長いチャートを見ると直近の高値は10月5日の13610ドルでしたからそれから約1000ドルほど調整が進んでいる状況です。

理由は大統領選挙を見てから判断したいという様子見の投資家が、オバマ大統領が再選したことにより財政の崖への対応への不安感がその直後から噴出した形となっています。更にブッシュ減税がなくなれば株式売却に伴うキャピタルゲイン課税が今は15%ですが、なんら対策がなければ20%にあがることで利益確定売りもあるのでしょう。議会は既に始まりましたが今週はサンクスギビングで一週間お休みですからクリスマス前までの対策の合意は容易ではないことは十分にわかります。

先日当地のラジオでアメリカ人にとって一年で一番楽しい休みは、との答えにサンクスギビングがクリスマスを上回っていると放送していました。確かにサンクスギビングの翌日の金曜日はブラックフライディ。いまや、カナダでもそれに便乗していますが、いっせいにクリスマスセールが始まるわけです。ブラックの語源はいろいろ取りざたされていますが、60年代にフィラデルフィアのアメフトで町中混乱が続くことからブラックフライディとされていると、これも当地のラジオで伝えていました。

話を戻しましょう。オバマ政権はその一年で一番大事なサンクスギビングウィークも財政の崖問題で共和党側と精力的に話し合いを続ける用意があるようです。また、共和党の姿勢も今回は昨年の債務上限問題の時と違い、かなり柔軟な姿勢を今のところ見せています。そしてクリスマス前には必ず「合意する」としています。

ただ、何を合意するのか、そこが見えません。財政の崖は前にも説明したとおり、ブッシュ減税などの時限立法が年末で切れるため、来年より実質増税になること、また、来年より緊縮財政のため、歳出削減が強制的に行われるため、民間部門の消費、政府部門の支出の両面から痛手が見込まれ、何らかの対策を採らないとGDPで4−5%の下落を余儀なくさせられるという状況であります。

アナリストの予想通り、何らかの合意がなされたとしてもGDPでマイナス1%程度の下落を覚悟せねばならず、2013年度の予想GDP成長率が1.5%程度であるとしたらそこから1%を引いた0.5%程度の横ばいというルービニ教授の悲観論もあります。

ただ、実際のところは民間部門の投資が金融緩和とドル安で促進されればルービニ教授のシナリオは最悪ケースと見ています。事実、シェールガス革命における波及効果が出てきそうな気がしております。たとえば、アメリカはまもなく石油ガスの実質自給が出来るようになりますから輸入に頼っていた中東に関して「世界の警官役」からはすこし手離れするかもしれません。

事実アメリカの原油の最大の輸入相手国であるカナダではアメリカのシェールガス革命で今後、アメリカ向け原油の販売が大幅に減少することを見込み、その売り先の多様化が速やかに求められる状況になっています。

アメリカからすれば資源の自給は製造業を含めた国内経済にとって圧倒的強みとなります。TPPを強く推し進めるアメリカのシナリオは輸出大国アメリカを再現し、その市場確保の重要な手段であるのです。

もうひとつ、不動産ですが、ピークをつけた2006年後半から既に6年以上たっており、私は一年ぐらい前のこのブログで2012年末ごろには底打ちするだろうと指摘していました。明白な底打ちは宣言は出ていませんが、住宅、建築関係の各種指標をあわせてみる限り、多分、これ以上大きくは下がらないような感じです。(かといってこれからどんどん上がるわけではありません。)

よって、来年以降、アメリカを取り巻く民間部門の環境はそれほど悪くはないというのが私の見方です。

財政の崖は政治家が政策としてどう取り組むか、その試金石となります。一方、バーナンキ議長率いるFRBはもう一段の対策を迫られるかもしれません。私は正直、アメリカ発、ヨーロッパ経由日本にまで及んでいる金融緩和、そして、「無制限」というパチンコ屋の宣伝のような安売りは必ず何らかの反動が来ると思っており手放しでは喜べない状態になってきています。ですが、アメリカはここが踏ん張りどころ、という感じが見て取れます。なにか効果的な金融対策は必要かもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

通話は無料の時代になる4

日経に「無料通話アプリ激戦」という記事が大きく出ています。日本では旧ライブドアである韓国NHNの「ライン」が3400万人の利用者ということですから人口のほぼ三分の一を抑えています。他社も続々進出しているようです。

もともと無料電話といえばマイクロソフトが買収したスカイプでしたが、スカイプは確かPCベースで開発されていたため、スマホに弱点があると理解しています。事実、スカイプ経由でスマホから通常電話への有料電話では音声の安定性、音質がイマイチのような気がします。私はそのためスマホ同士のやり取りはViber(バイバー)を使っています。Viberはイスラエル人が開発しベラルーシを起点としているユニークな会社ですが、この無料通話アプリは何が便利かといえば起動しなくていいので発信相手の名前を押した瞬間に呼び出し音がなるのです。つまり、私みたいに3秒が待てない人間にとっては絶好なのです。また、音声クオリティも決して悪くなく、私は便利だと思っています。

一方、ショートメッセージ(テキスト)はカカオトークを使わせていただいています。いわゆる電話会社のショートメッセージは私のプランだとテキスト一回いくらの課金制ですからカカオなら無料ですので都合が良いのです。

こう考えてみると通話やテキストにお金をかけるのはもはや古いスタイルとなりつつあると考えてよいのかもしれません。多分ですが、あと数年中にはスマホ経由ではほとんどが通話が無料の時代が来る気がいたします。事実モバイルWiFiルーターを持っていれば何処でもインターネット環境になるわけですから物理的には無線環境がある限り常時インターネットに繋がる状態を作り出すことは可能なのです。

となれば通信会社のビジネスは大きく変化していきます。今まで通話料で稼いでいた通信会社はネットの提供がビジネスの主体となり、収益構造が大きく変化していくのです。通信会社がこの変化に耐えうるかどうかは体力にかかってくるのではないでしょうか?基本的に通信インフラを使用し周波数をあてがってもらうという参入障壁があるビジネスですから一国に数社のいわゆる寡占の状態が多いのではないかと思います。日本でも主要三社、アメリカでもまぁ三社と言ってよいでしょう。カナダもそんなものです。ところが収益構造が変化するとなればここからは体力勝負になりますので寡占が複占ないし、準独占になりかねない状況も想定しなければなりません。

アメリカでは通信は寡占であるべきとして三社体制は維持させるようですが、結局は市場が決めることですから更なる淘汰はありえるわけです。また、ビジネス構造の変化により時代を先取りした新規参入企業がそのシェアをのばすということも可能性としては考えられるでしょう。

そういえばホテルに宿泊すると北米の一部のホテルではいまだに一泊20ドルもインターネット使用料をとる所があります。日本では部屋にルーターとキャット5のコードがついていて有線のみのインターネット環境というところもあります。

先日泊まったホテルではWiFiで全館無料でした。いまや、主要な施設はインターネットは無料が当たり前の時代です。バンクーバー空港もWiFi無料です。90年代にインターネットが普及し始めたとき、回線のキャパシティの問題もあり、時間当たりの課金制度を取っていましたがいまや使い放題。それと同じで駅や店舗の課金制ホットスポットは確実に無料化が進んでいくでしょう。

時代は余りにも速く変化しています。いまや、通信という巨大インフラ産業ですら、時代の波にその立ち位置を大きく変えるところにあります。我々の5年後、10年後の世界がどうなっているのか、もはや想像しがたいといっても過言ではないかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

腐敗との戦いになる習体制の中国4

中国で習近平体制がスタートします。13億の民が共産主義にもかかわらず富のいびつな分配の結果、世界で有数の所得格差大国となってしまったかの国の運営はその修正をも含め容易ではありません。

特に重慶の薄熙来氏の賄賂を含めた解任劇、更には温家宝元首相一家の財産が2200億円もあったとすっぱ抜かれたことを踏まえれば中国の賄賂は尋常ではない状態にあると考えられます。習氏そのものもデベロッパーの林文鏡氏からインドネシア華僑、サリムグループの林紹良のラインが取りざたされており、広い顔があるとされています。そう考えれば共産党には足を向けて寝られないというのはこのことかと思います。

私が学生の頃、日本でも子供を私大の医学部に入れるには寄付金が数千万円などという話があり、別世界だと思いましたが中国は寄付金ではなく、袖の下として就職斡旋ですら600万円も700万円もかかるという話ですから権力者にはお金が自動的に溜まる仕組みが存在するということでしょう。ねずみ講の上納システムを思わず想像してしまいました。

事実、中国には共産党員が昨年末で8200万人、しかも一年で200万人以上も増えているようです。以前、あるところから耳にしたのですが、中国には1000万円以上の実収入がある人が日本の人口ぐらい居る、と聞いたことがあります。もしも全ての共産党員が一定の賄賂で数字に表れない財をなしているとしたらその話はあながちウソでもないのかもしれません。

では逆に賄賂好きの中国に於いて更正してクリーンな社会を作る、と習近平氏が唱えるとしたらそれは氏の失脚を早めるか、リップサービスに留まるかのどちらでしかないとみています。なぜならば、人口の6.5%も占める富裕共産党員の懐が突然寂しくなるようなことが起きれば皮肉なことに経済が止まってしまうことになるのです。日本のように「武士は食わねど高楊枝」といった清貧はありえないのであります。

先日も20/80の法則の話をしましたが中国では多分共産党員とその人たちと密接にビジネスをしている人たちが中国の80%のビジネスを動かしているようにも見えるのです。

習氏は2020年までに2010年に対して所得倍増計画なるものを発表しています。日本では1960年の池田勇人内閣でした。日本より50年遅れを取っていることになります。中国は確かに大都市を中心に物質的に豊かになりました。上海など行けば豊かさすら感じるときもありますが、人間は財やサービスが進化しても精神的な成長は世代を超えないことにはなかなか進みません。日本が先進的であるのは江戸時代から武士のみならず、庶民への教育が積極的であったことが開国後、あっという間に世界の中心国の一つのなることが出来た大きな理由の一つだと思っています。

中国では残念ながら文化大革命時に10年程度の足踏みをしてしまったことが遅れの最大の原因となっています。今後、先進国へのキャッチアップをはかるのなら都市と地方の格差是正、労働移動の自由を含めた底上げが最重要課題となるでしょう。一人当たりのGDPは6000ドルを越えてきたところですが、経済格差を考えればこの数字はそのまま受け取れません。平均ではなくいわゆるミディアン(中央値)を捉えればとんでもない数字が出てくるとはずです。

もう一つはオリンピック10年目のジンクス。多くの国が経験した大きなハードルは2018年ということになります。習体制の中国は世界経済に大きな影響を及ぼします。今後の政策運営から目が離せません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。
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