外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2013年03月

脆弱な中小企業の行方4

中小企業金融円滑化法が3月末で切れます。亀井静香大臣(当時)が旗振りをして大きな話題となった法案で、中小企業が当時のリーマン・ショックに伴う経済の激変に耐えうるため一種のモラトリアムとしての時限立法でした。その後、延長もあったのですが、今般終了に至るものです。

私は当時からあまりよいアイディアではないと意見しておりました。勿論、中小企業が倒産してもよいという意味ではなく、もう少しふるいにかける等の方法があったような気もしますし、それ以上にバブル崩壊後、必死のリストラでようやく体力が戻った金融機関に再び不良債権が溜まる公算のあるスキームもどうかと思っていました。

さて、今後、法制化されたバックボーンがない状態で30数万社が利用したといわれるこの行方はどうなるのでしょうか?ある意味、そちらの方に焦点が移ってきています。

私が見る限り一言でまとめれば「少しずつフィルターにかけて振り落とされるところが出てくる」と見えます。

まず、この制度をまじめに利用し、まじめに企業体質を更正し、立ち直りかけている兆しがある会社は当然金融機関は引き続き援助の手を差し伸べるでしょう。金融庁もその旨の通達は出しています。

では、この4年間に業務の改善が行われなく、経営基盤が引き続き不安定な企業はどうでしょうか?首相官邸のウェブサイトに「独力では経営改善計画の策定が困難な小さな中小企業・小規模事業者に対して、全国の認定支援機関(税理士、弁護士、地銀・信金・信組など)が計画策定を支援します」とあります。要は企業の経営内容を見直し、その方向性について相談に乗るということかと思います。その方向性とは当然ながら「このまま継続」「改善して継続」「大幅なリストラ」「回復不可能」などの判断が行われるのではないでしょうか?

その場合、政府としては二つの援助プランを用意しています。ひとつはセーフティネット貸付で貸付資金規模5兆円、もうひとつが借り換え保証でこちらも保証枠が5兆円となっています。セーフティネット貸付の場合1.45%程度の金利の上に条件を満たせばボーナスが最大0.6%ポイントつくようになっています。この内容からすれば好条件にみえますので利用希望者は殺到、枠は通常なら簡単に枯渇すると思いますが、そこに到達するにはいわゆる「審査」を厳しくするのではないかという気がしております。

また、一番厄介なのがまったく改善の見込みがない企業の幕引きをどうするか、ということかと思います。いろいろな説や噂はありますが、仮に3万から5万社がボーダーラインにいるとしましょう。日本経済を好転させ、インフレから脱却し、再び成長路線に乗せると頑張る安倍内閣にとってこの法案が切れた時点で突然、日本中倒産の嵐が吹き荒れたらどうなるでしょうか?せっかく太陽が顔を出そうとしているのに再び厚い雲に覆われてしまいます。

それを防ぐために時間をかけて処理をするとしか思えないのです。これは特に信用金庫などローカルバンクが抱え込んでいる円滑化法案に伴う債権に不良化しているものが多いのではないかと言われている手前、金融機関の不安が起きないようにする意味もあるかと思います。

そういえばこの10日ほどの間にノンバンクの株式が急騰したのですが、理由は金融機関で断られた融資をノンバンクに持ち込むのではないかという発想からでした。メガバンクにはノンバンクを抱えているところもありますのでそちらとの二人三脚もシナリオのひとつでしょう。

ところで日本がバブル崩壊後、失われた15年とか20年といわれたひとつの理由はその処理に時間がかかりすぎたことにあるとされています。アメリカはリーマン・ショック後、極めて早いスピードで矢継ぎ早に対策がとられました。これが6年後にアメリカ住宅市況の本格回復に繋がってきているとすれば今回の「隠れ不良債権の膿だし」もあまりにも時間をかけない方がよいのかもしれません。

グローバリゼーションは猛スピードで進んでおり、過去4年間で復活の見込みがないならばそれは10年かけても無理である可能性は高いものです。その辺の見極めはある程度厳しく行うべきであるし、ゾンビを生かしておくのは日本経済の再生には決して好ましい姿ではないと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

大学は出たけれど…4

日本の大学生の就職内定率は2月1日時点で81.7%と2011年を底に回復基調を辿っているようですが、これは分母が就職希望者。全大学生を分母にすると60%台前半まで落ち込みます。一方、日経新聞の特集「学歴社会のミスマッチ」には韓国や中国でその就職率の悪さが取り上げられています。

韓国の東大とも言われるソウル大学を出ても3人に2人しか就職が出来ないという記事には衝撃すら感じます。ちなみに私の会社でアルバイトをしているソウル大学の男子学生君は「自分は技術系だから就職は大丈夫だと思うけど文系は本当に厳しい」と。一方でサムスンに就職したいかと聞けば「うーん」。その心は仕事がきつすぎるとのことでした。

さて、韓国の大学生の就職率の低さも昨日、今日に始まったわけではなく、このところずっと50-60%台(分母は全大学生)ですが、この数字にはいわゆる非正規雇用や店先の店員も入っており、結果として本当の意味での正社員は30%程度とされています。理由は会社が少ないからとされています。結果として給与は極端に安く、場合により時給360円の仕事に甘んじることもあるのです。

中国でも事情は同じで新卒の就職率は8割程度とされています。おまけに定着率も悪いし、コネ社会ですからいわゆる庶民には家を買うのは不可能に近いということになりそうです。100屬良屋に38人が住むマンションの記事には驚愕すら感じます。一人3屬任垢ら。

では日本の今後は安泰なのでしょうか?

最近日本では一般的になってきたシェアハウス。この大きさがどれぐらいかと言うと個室が4畳程度でしょうか?つまり、6.5屬任后最近は晩婚化、一生独身派も増えていますが、その理由のひとつには長期的な社会安定感がなく、昔なら夫婦2人で3人力だったものがいまや、2人で1.5人前になってきているのかもしれません。それならば自分ひとりで頑張ったほうがよいという発想でしょうか?

日本の企業はTPPによってより国際化していくでしょう。そしてその際に日本人より優秀で安い賃金で確保できる外国人の採用が増えていくはずです。つまり、今までは工場などで働くスタッフを現地採用していたものが今後は現地で正社員を確保する動きに変わってくると思われます。よって、日本の比較的高い就職率は長期的には下がってくるとみた方が正解だと思っています。

また、大学生の質の問題もあるかと思います。大学全入時代ということもあり、誰でも大学卒になれるわけですが大学生の数の増大に対して企業の就職受け入れ口はそこまで増えていないという問題もあります。つまり、就職難が如何にも企業側や日本経済に原因があるという報道が目に付きますが、そうではなくて、大学生が増えたという事実の方が主因ではないでしょうか?

スペインでは若者の失業率が5割を超えています。結果として就職口を見つけるためにスペイン語の通じるメキシコや南アメリカ諸国に出て行く若者も多いと報道されています。日本ではITや便利なソフトウェア、更にはロボット化、機械化のおかげで企業は人海戦術という方法をとることは少なくなりました。本社でも管理部門はコンピューターとソフトウェアが主流ですから人はもっと絞り込めるでしょう。

スペインの若者はスペイン語圏に脱出する方法がありますが日本人は言語に限っていえば日本だけしかいくところがありません。日本の若者の英語水準は一部の人は高くなったと実感しますが、それはほんの一握り。ですが、英語が操れるから就職が出来るともいえそうです。

そういう観点からは日本の失業対策は問題が顕在化する前に行っておくべきかと思います。税額控除できる職業訓練やアダルトラーニングスクールなどを通じて自己研磨し、専門性や知識を高めるアシストなどは長期構造改革の一案ではないでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

円安トレンドは続くのか?4

このところ為替相場を見ていてどうも波長が変わってきている感じがするのですが、そう思っているのは私だけでしょうか?黒田日銀総裁は4月3日、4日の政策会議でそれなりの金融緩和策を打ち出すと思われるのですが、市場は既にそれを織り込んでしまっている可能性があります。今日はそのあたりを考えてみましょう。

為替市場や株式市場では往々にして噂先行、正式発表は材料出尽くしとなるものです。つまり、あやふやな想像が市場のあいまいな夢を盛り上げるのですが、それが発表された段階で現実のものとなる、という一種の心理的現象であります。

昨今の円安は主に安倍首相がアベノミクスなる三本の矢を発表し、特に日銀総裁、および副総裁を金融緩和主導派の黒田、岩田両名、それにプロパーの中曽氏はさほど抵抗勢力にならないというラインで夢を膨らませました。ところが最近のメディアのトーンはお祭りからそれをどう現実化させるかというストーリーに少しずつ軌道修正しています。つまり、金融緩和もあくまでもデフレ脱却という目的の中での話であって結果として2%のインフレが2年程度内に実現できるのか、というリアリティの話に変わってきています。

そんな中、為替についてみると以前から申し上げているように天秤にかけた場合、USやユーロに対してどちらに傾くかというシーソーゲームでありますので、日本の夢物語にやや食傷気味になってきている感がありました。

そこにユーロ圏ではイタリアの選挙の問題、そしてキプロスの問題が生じたことがユーロにやや弱気なイメージを与えてしまいました。特にキプロスについては私のブログで指摘させていただいたように、問題の根源が別の次元にあること、それとドイツでもフランスでもイタリアでも使っているユーロという通貨の預金カットをキプロスで行ったという重い意味がこれからボディーブローのように効いてくる気がします。キプロスの問題は最終的にユーロ離脱議論がもう一度噴出してもおかしくありません。なぜならアイスランドのように通貨切り下げが出来ないのですからキプロスは経済低迷、貧困に向かってまっしぐらになる可能性があるのです。

事実、ユーロ円は2月7日が潮目の変わりどころでした。それ以降、トレンドとしては円高ユーロ安の展開になっています。今後、イタリアの政権の安定化、及びキプロス問題が収まるまではこのトレンドが続くのでしょうか?

一方アメリカ。歳出削減は同国経済には大幅なマイナスになります。いくら民間部門が堅調であっても公共部門と軍事支出の削減はその影響の波及効果はあまりにも大きくなります。例えば空港職員が減ってきていますので入国審査の行列はたまらないものになるでしょう。そうなると航空運輸や観光あるいは国境近くの経済に影響します。また、北米は行政と経済の機能を別々の街や都市にしていることが多いのも影響を大にします。例えばニューヨークとワシントン、あるいはワシントン州ならばシアトルとオリンピアといった具合です。更に軍で持っている街やエリアも多数あります。つまり、局地的な打撃が生じるということです。結果としてこれは為替では円のシーソーが強くなるわけです。円ドルも3月中旬からトレンドが変わってきている感じが見えます。

では噂される日銀黒田総裁の手腕。それなりのものが出てくるのでしょうが、サプライズを引き起こさない限り市場は素通りになるのではないでしょうか?これは白川前総裁が予定通りの金融緩和をしても株は下がる、為替は無反応だったことが何度もありますが、それと同じなのであります。市場は理論どおりには動かないのかということをそのときに改めて検証するよいチャンスだと思っています。

円が本当に円安に動くときとは長期国債が下がり始めたときにその不安感を伴うものではないでしょうか?とすれば、今の日本の長期国債は驚くほど強い、いわゆる国債バブルといわれる水準であります。もちろんバブルならいつかパーンと破裂しますから以前あったように1%ベーシスも一気に下落することもありえるのでしょうけど常識的に考えて日本は三本の矢で成長するのですから日本は強くなるのです。つまり、その通貨の円を売らなくてはいけない理由はないというのが本来ある市場の夢ではないかと思います。

為替や株は予想が本当に難しいものです。なぜなら詳しく知っている人、細かいデータを見続けている人ほどだまされやすいものです。市場心理とはなかなかつかまらないネズミを追っかけるようなものなのかもしれません。

来週よりいよいよ実質新年度入りです。外から見る私には日本には大きな太陽が昇りかけているように見えます。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

日本に弁護士はそれほど必要ではなかったのか?4

「日本に国際化の波が訪れるが、国民一人当たりの弁護士数はアメリカの20分の1にも満たない現状を鑑み、年間3000人の弁護士を生み出そう」と計画されたのは2001年。2002年には弁護士は18838名だったのが2012年には32088名と実に70%も増えているのですが、10年の増加数は13250人ですから1年平均でみると年間3000人の目標には半分も達していないということになります。

今般、この「弁護士年間3000人増計画」が撤廃される公算が出てきました。今日はこれについて考えてみましょう。

私がカナダ バンクーバーで借りている事務所の賃貸借契約書は小さな字でざっと50ページ。よくこれだけ書くことがあるな、というぐらい事細かにあらゆるケースについて書かれています。といいながら私が自分のテナントとの契約書を作成する際でも30ページは十分にあります。弁護士事務所では用途に応じた雛形があり、それをケースごとにうまくはめていく場合もあればゼロから作成する場合もあります。

事業をしていれば必ず揉め事はあるものです。そして海外の揉め事とは弁護士を通じて解決を図り、だめならば訴訟に発展していくということも多いのです。訴訟となればカナダの場合、法廷弁護士という別のクラスの弁護士がやってきてその対応に当たることになります。この法廷弁護士は費用が一般弁護士より高いのが相場。私など弱小企業は弁護士費用が訴訟金額より高くつくこともあるので相手弁護士に作業をさせてコスト削減を図るという苦肉の策で乗り切ることもしばしばです。

日本で離婚といえば緑色のあの用紙にはんこをついて役所に出す、というのがイメージですが、こちらでは資産の分割やら養育費の件やらで非常に面倒でかつ、感情的になるやっかいな問題です。そこでファミリーローの弁護士なるものがその間に入り、書類を作り、二人の間の感情を除いた部分の関係を文面にし、拘束力を持たせます。

海外において弁護士が活躍する理由は基本的に相手を信用しないという前提から入っています。通常のビジネスでも相手が約束を破ればどういう手段に出るかがちょっとした書類にも書かれていますし、重要なことはわかりやすく周知させる努力義務すら負っているのです。そして、弁護士は弁護士としかやり取りしないのが原則論。つまり、双方の当事者は感情的になっていてもそれぞれの弁護士は論理的かつ冷静にその交渉を進め、顧客に納得させるという役割も果たします。

かたや日本。基本的に契約書は薄い、というよりほとんど何も書いてありません。忠義、忠誠の精神ですから性善説なのでしょうか?「問題が生じた時は双方、解決の努力をする」の一文ですべてをまとめてしまっているのです。これでは日本に弁護士は必要ありません。つまり、2001年に年3000人の弁護士を養成しようとしたのは日本が国際的になり外国企業とのやり取り、外国人労働者などを念頭に置いたものだろうと思います。しかし、日本企業の子会社が東南アジアなど諸外国にあれば管轄する法律はそれぞれの国であることが多いはずですので日本の弁護士の出番はさほど多くないことになります。

これではどう考えても日本で弁護士が余ってしまうのです。一部の優秀な弁護士事務所には仕事が殺到するでしょうけど32000人いる弁護士さんで安定的に十分な報酬を確保している人はさほど多くはないのではないでしょうか?企業内の法務部でも弁護士を抱えている会社は少ないでしょう。多くは大学の法務部卒業者というだけで法務知識があるとし、弁護士対応をしているのはないかと思います。

つまり、日本は企業も個人も弁護士にお金をかけたくないというマインドは強いと思います。むしろ弁護士を使うことは「おおごと」ということなのでしょう。私も弁護士は使いたくありません。時間50000円のサービス料は高すぎるし、当の顧問弁護士が「下手な揉め事は弁護士を太らせるだけ」と言い放っているのですから。

弁護士の質も考えれば今回の3000人計画の撤廃はやむをえないと思いますが、くれぐれも日本の契約書は海外のスタンダードではありえないということは頭に入れていただいた方が将来海外進出を図る際にはためになるかと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

成長しなくてはいけない日本4

アベノミクスに絡み日本の国債暴落論が悪魔のささやきのようについて回ります。基本的には財政悪化や破綻をベースとした考え方で税収減と支出増、特に国債の利払いが増えることがその根拠かと思います。

これを防ぐには我々がダイエットを考えるのと逆の発想を想定すればよいのでしょうか?つまり、入りを増やし、使うのを減らすわけです。アベノミクスはこの点において使うのは増える一方で入りのほうの対策も十分ではない気がします。現状その方法は消費税と相続税にその期待がかかるのでしょうか?が、やはり、日本企業がもっと収益性を高め、税金を払えるような体質にすることがもっと健全な姿であるはずです。ならば、企業はなぜ儲けて税金を納めることが出来ないのか、といえばデフレの現状下、製品の仕入れ価格の上昇があっても販売価格に転嫁できないという問題であることは周知であります。

ではどうして企業間で価格競争を行うのかといえばそれはライバル企業が似たような商品を作ることで消費者にとって価格が最も優先される判断基準となるからではないでしょうか?例えばウィンドウズ8が発売されたとき、日本では200種類以上の新ウィンドウズ搭載モデルが発売になったとされています。なぜ、200種類もなのか、これが日本の儲からない理由のような気がします。

コンビニでは売れない商品は売り場からどんどん落とされていきます。結果として開発費をかけ、販促費をかけたスナック菓子やコンビニ向け商品は日の目を浴びることなく廃棄処分されるものが過半数だといわれています。ではそれら「失敗作」のコストは誰が払っているのでしょうか?結局、企業の利益率の圧迫ということに他なりません。

日本でも増えてきたコスコの販売戦略に気がついた方はいらっしゃるでしょうか?基本的に販売品種は一種一商品ないし極めて少数に絞り込んでいます。コスコが消費者にとって最も満足度を得られると思われる商品を置いています。それは必ずしも業界最安値商品ではないことも多いのですが、品質に一定の安定感、安心感があるため、それを購入しても失敗したという後悔の念に駆られることが少ないのだろうと思います。

ならば、小売店は顧客が欲しいとする商品を絞り込むことで汎用品の価格を大量生産でコストを下げるとともに個人の嗜好による付加価値のついたものには一定の利益を上乗せする販売手法はありなのかもしれません。「どうしてもこれが欲しい」という客はプレミアムを払ってでもその商品をゲットするでしょう。企業がこのプレミアムの価値で競合し価格で競合しなくなればデフレは止まるのかも知れません。

もうひとつはグローバリゼーションが進み、TPPにも参加するとなれば日本はアジア、ないし、世界のリーダーとして常に新たなるイノベーションを生み、そこから利益を得る体質を作るべきかと思います。日本は特許申請数でもアメリカについで世界二位にもかかわらず、なぜ、アメリカ企業のように先駆者利益が確保できないのか不思議に思っています。それは商品開発そのものに満足してしまい、それをビジネスモデルに転換して儲けるというサイクルに乗せられていないのかもしれません。

そうであるならば企業として儲ける手法、それも内需よりも世界の市場から稼ぐことにシフトすることが今後の日本に求められると思います。それがひいては入りを増やし、日本の財政問題を解決する本当の策であると思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

生き残りに賭けるシャープ4

3月26日はシャープにとって特別の意味がある日です。この一年間、夢と希望とあせりと失望が入り乱れたその長い日々の一応の節目に当たるからです。一年前、台湾の鴻海精密工業と約束したのは低稼働率だった堺工場の権利を鴻海側に一部売却することとシャープ本体に9.9%の出資をしてもらうことでした。堺工場については鴻海の郭台銘董事長のポケットマネーで、そしてシャープ本体には鴻海の会社としての出資案でした。郭会長のポケットマネーのディールは直ちに動きましたが、本体への出資は待てど暮らせど展開せず、ついにその出資期限の3月26日を迎えたのです。

その間、市場はことあるごとに一喜一憂し、株価は乱高下を繰り返しました。なぜ鴻海側と話がまとまらなかったか、これはシャープと鴻海双方に落ち度があったと思います。結局縁談は相手の化粧が落ちる前に決めてしまうのが原則。引き出しの中身を詮索すると結局判断は鈍るということでしょう。

シャープを支える日本の銀行団のいらいらはつのります。ついには銀行団からの役員級の派遣を決定することになりました。これは重く受け止めるべきでしょう。つまり、シャープには任せておけないという決定であります。

しかし、私には遅かった気がしないでもありません。というのは銀行からの厳しい支援条件を押し付けられ闇雲に出資者を探したところに果たして十分な戦略があったのかどうかわからないのです。特にサムスンとの提携は鴻海を怒らしたのみならず、下手をしたら今後のビジネスのライバルにすらなりかねない危険なディールだったような気がします。また、クアルコムとはどちらかというと技術提携。おまけにクアルコムに鴻海の郭会長の影響力はありますから同社が今後の主たる支援メンバーになるとは思えません。

では、サムスンにそれを託するのか、といえばこれもおかしな話で同社も鴻海同様、日本の技術、ノウハウが欲しいという点で目的意識は同じではないでしょうか?

一方、シャープと銀行団はまず今年6月の3600億円の融資の更新、そして9月の2000億円の転換社債の償還を乗り切ることかと思います。そのためにはどうしてもフレッシュマネーがほしいところでそれゆえに大型増資も検討することになったのだろうと思います。ではその増資の受け手にサムスンが大きく貢献してもらえるのかは多分、当事者でも疑心暗鬼になっているのではないかと思います。

その間、言われて続けているのは経営権は誰にあるのか、ということでしょうか。社長と会長のチームワークが悪いのではという記事もありましたが、思うに社長は実務に追われ、液晶に詳しい会長が出資者を探すという色分けで作業が進み、結果として誰がこの会社を動かしているのか見えにくい、とみえるのでしょう。正直、私も上場会社の倒産を実体験していますので実務作業がどのぐらい大変か、その間、本業にはほとんど手がつかないというのは手に取るようにわかります。しかし、既に1年も中途半端な状態に置かれていては優秀な社員の流出は止まらず、会社の価値は下がってしまいます。

銀行団が乗り込み本気で建て直しを図るならシャープが本業の自信を再び取り戻すことが最優先です。社員あっての会社であり、どんな詳細な経営再建計画もそれをドライブする社員がいなければ絵に描いた餅に過ぎないということです。社長が銀行団への説明に追われる日々となればIGZOの開花も遅れることになるかもしれません。

新たなるステージに入ったシャープにはどうにか頑張ってしのいでもらいたいと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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公示価格からみる地価の行方4

2013年1月1日時点での公示地価が発表になり、全国平均でマイナス1.8%下落に留まりました。この下落率は年々縮小しており、いよいよ、プラス浮上が一年か二年後にやってくる可能性も高まりました。さて、この公示地価の改善ぶりについてどう捉え、今、不動産を買うべきなのか、考えてみたいと思います。

まず、地価が上がった地点が昨年の546地点から2008地点に増えています。活発に動いている不動産はやはり大都市のターミナル駅周辺が主体のようですが、思うにREITの好調さで資金が流れ込んでいるとすれば大手企業が目をつけやすい大型物件が集積できるような地点が主流になるかと思います。

更に株価の上昇などで消費の回復が期待できるなら商業地区の地価の回復も期待できると思います。海外からの投資という目で考えると円安で日本の不動産は一段安となりますので買いやすいのです。円が15%以上も下落したという意味は日本の不動産が15%安で買えるという意味です。

今、世界主要都市では再び不動産市場に資金が流入し始めています。ニューヨーク、ロンドン、香港に留まらず、上海など中国でも再び不動産価格が上昇しています。理由は世界的な金融緩和であり、マネーはもはや地球儀ベースで動き、バーゲンハンターは国境を超えていくのであります。とすれば、例えば東京は世界一の規模の都市であり、その不動産価値は潜在的には高いはずなのですが、欧米主要都市と比べ物価や経済価値比較で考えても安いのであります。その証拠に投資用不動産で6-7%程度で回る物件はごろごろしているのですが、北米ではそうそう見つかるものではありません。仮に目先の値上がり期待もあるとすれば当然、足の早いマネーは流入してくる可能性はあります。

ただし、地球儀ベースのマネーが潤沢にあるという前提ですので例えば噂されるアメリカの金融緩和出口戦略が本格化するようになれば当然そういうマネーは潮が引くように引き上げる可能性はリスクファクターとして考慮しなくてはいけません。

では、住宅地はどうでしょうか?個人的には動くと思います。場所により数年で1割近い上昇を記録するところも出てくるのではないでしょうか?ただ、一番読みにくいのは2015年の相続税の実質増税後に不動産がどのぐらい動きどのぐらい需要が生じるかという点だと思いますが、基本的には楽観視しています。

最後に住宅ローンが上がるか、ということですが、上がらないとは言いませんが、家計が干上がるほどローン金利が上がることは目先ないとみています。ただ、可能性は低いとは思いますが、国債価格が暴落などするようになれば長期のモーゲージは急騰します。そうなれば住宅市場そのものが崩壊してしまいます。そこだけはリスクファクターだと考えてよいかと思います。

基本的には都市圏の不動産は前向きでよいかと思います。日本の不動産に少し光を当てないと本当に腐ってしまいますよね。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。
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