外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2013年04月

重大な局面を迎える猪瀬知事のオリンピック発言4

やってしまったな、というのが私の第一印象です。

東京都の猪瀬知事が先日ニューヨークにいた際のインタビュー記事が27日のニューヨークタイムズに掲載され、候補地のひとつであるトルコを「比較」したことに関してIOCから注意喚起がでました。

まず、その記事のくだりは以下のとおりです。

“For the athletes, where will be the best place to be?” Inose said through an interpreter in a recent interview in New York. “Well, compare the two countries where they have yet to build infrastructure, very sophisticated facilities. So, from time to time, like Brazil, I think it’s good to have a venue for the first time. But Islamic countries, the only thing they share in common is Allah and they are fighting with each other, and they have classes.”

この発言は通訳を通じて行われておりますので本人の発言の意思が確かにきちんと伝わっていない可能性はあります。それを考慮したにしてもこの文章の中には私が読む限り3つの過ちを犯しています。

一つ目は施設やインフラが整備されているところの方が優れているという比較論を出してしまったこと。
二つ目にcompare the two countriesとしているところでもうひとつの候補であるスペイン、マドリッドを端から無視していること。
三つ目に宗教論を出してしまったこと。

通訳が知事の意図を汲みきれず100歩譲って直訳したとしてもこの類の内容をしゃべったことは事実であり、特に三つ目の宗教に関しては通訳が突然アッラーの神というわけではないですからこれは猪瀬知事の失言では済まされないかもしれません。

更にニューヨークタイムズがこの記事をわざわざ安倍首相がトルコに向かうその直前に出したというところが味噌で意図的であるとしか思えないのです。猪瀬知事は作家でもあり、2009年に刊行した本で、東京裁判のA級戦犯の処刑が皇太子明仁(当時)の誕生日である12月23日に執り行われたことは偶然ではないと書いているのですが、今回、その逆で安倍首相を困らせてしまったということになります。

事実海外でのこのニュース反響は大きく、当然ながらトルコ内でも話題になっていることと思います。トルコと日本は経済的に非常に結びつきが強く、今回もトルコに作る原子力発電所に三菱重工らが落札できそうな状況にあることから首相と経済ミッションのトルコ訪問となっているのです。

ではなぜ、猪瀬知事はここまでトルコを意識した発言をしたのでしょうか?それはとりもなおさず、トルコが最大のライバルであり、最有力候補であることは間違いないからです。

このオリンピックの件は私はこのブログで何度も取り上げていますが、オリンピックの趣旨はアスレチックを通じて国や都市の発展を促すことが趣旨であり、基本的には発展目覚しい候補地が選ばれるのであります。時として前回のロンドンのように成熟都市も入りますが、基本的な流れは過去の開催地を見れば一目瞭然です。

トルコは経済成長が軌道に乗っていること、東西文化の接点であることなどから必ずしも安全性や紛争という観点からは満足できる状況にないかもしれませんが、大局的なオリンピックの趣旨にはまさに適合しているのであります。

猪瀬発言はその辺りの気持ちが言葉に出た可能性はあります。

これをどう挽回するか、安倍首相がフォローアップすることにはなると思いますが、宗教を語ってしまったことは背負いきれない重圧となることは間違いないでしょう。9月の開催地決定に向けて厳しい戦いとなるかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

新時代を築けるか、日本とロシア4

安倍首相がプーチン大統領と会談をしています。このブログを皆さんがご覧になる時には何らかの発表があるかもしれません。ですが、事前に漏れてくる情報を見る限り平和条約締結に向けた作業に入りそうな気配が濃厚です。
仮にそうであれば比較的早い時期に何らかの決着が見られるかもしれません。私としては長年この問題を見続けてきましたので嬉しく思います。

日経新聞のウェブ版で北方領土問題について読者アンケートが実施されています。多分そろそろ締め切りだと思いますが、注目すべきポイントは北方領土返還に関して読者は何島返してもらうのが妥当なのか、という質問に対して現時点で最も多い回答は2島プラス継続協議で全体の34%を占めています。4島返還を主張する人は23%に留まっています。

この手のアンケートが過去、行われたかどうかわかりませんが、少なくとも日本のメディアは4島返還は譲れないとしてきたし、田中真紀子氏が外相になった際の外務省事件で外務省を去った東郷和彦、佐藤優氏は軟弱と批判されたいわゆる2島先行返還論でした。当時これは議論を呼び、また、外務省アメリカスクールが「容易な妥協は許さない」とプレッシャーをかけたとも言われています。

その後、冷え切った日ロ関係はひとつには鈴木宗男事件を契機にを外務省ロシアスクールの弱体化を生んだということがあり、特に北方領土問題解決の糸口を失ったことにあります。つまり、どちらかといえば日本国内の問題がトリガーであり、一方でロシアは資源価格高騰を受け、絶頂期を迎え、更にプーチン大統領第一期はどちらかというとロシア西部の問題に注力していたという背景があります。

その後、メドベージェフ氏が大統領になり、北方領土問題は近年まれに見る凍りついたような状況に陥ったわけですが、プーチン氏が大統領に返り咲いたところで一気に雪解けの気配が見えてきました。理由はたくさんあると思います。資源ブームが完全に沈静化し、ロシア経済は成長率1-2%を維持するのがやっとであり、経済の強化を基盤とするプーチン政権としては絶対的なてこ入れが必要であることが最大の理由でしょう。外交的には中国膨張危機論がある中、中国と一定の緊張感を維持するには日本と手を結ぶことが良策であること、更には、北朝鮮問題も極めて微妙なところにあり、ロシアとしては西部、シベリアに重点的な経済、政治的配慮をすることが課題なのだろうと思われます。

その中で北方領土に関してみれば仮に歯舞、色丹の2島だけならば面積では7%にしかなりません。一方、排他的経済水域でみれば国境をどこに引くかで変わりますが、20-50%になるとされています。

もうひとつ重要なことはサンフランシスコ平和条約を含め、吉田茂を含む当時の日本政府は国後、択捉は諦めていたのですが、途中で4島返還論が主流となった経緯があるということなのです。4島返還論に関する日本側の主張はソ連はサンフランシスコ平和条約に調印していないから北方領土に関する同条約の標記は無効であるというのがその論拠であります。

このようなさまざまな歴史がある北方領土問題ですが、私が今、この問題を早急に解決すべきだと強く思う理由は日本は外交的にロシアとしっかり手を結ばねばならないということであります。これは選択の余地はありません。マストです。なおかつ、竹島問題は韓国が国内問題と北朝鮮問題で注目度が下がっているものの中国の尖閣への介入は日増しに悪化しています。これを崩すひとつの策が北方領土問題の解決なのであります。

日ロ関係はシベリア、極東を中心に経済的関係の大幅な発展が期待できます。主に資源関係ですが、これを契機にさまざまな交流を通じた二国間の経済発展につなげることは可能だと思うのです。

ここは両国首脳に一方踏み出して頂き、新たなる日ロ関係の構築に期待したいと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

日本の物価、本当は安い4

バンクーバーのある白人さんが「東京には行ったことがないぁ。タイはあるけれど」。日本についてバンクーバーの地元の人に聞くとこんな答えが結構返ってきます。なぜ東京には行かないのか、と聞けば高い確率で「物価が高い」と答えます。あるいは、日本のスイカ1個の値段が中国の12個分だから日本の物価は高いというのは所得や物価水準を無視した話で比較する意味がありません。日本の物価が高いというのはそういう意味ではやや誤認識であるのですが、それを声を大にして言っている人は少ないでしょう。

では日本にいる人に東京の物価は安いか、と聞けばそんなことないですよ、というかもしれません。しかし、東京というインフラを享受し、世界最高のサービスと丁寧さを誇る日本は物価に甘えすぎているのかもしれません。

吉野家が280円牛丼を始めたことが話題になっていますが、街を歩けばワンコインランチだらけ、寿司のテイクアウトは199円などというのもありました。先日行った東京のあるカフェ。ランチセットはかぼちゃスープ、ミニバゲット、手作りパスタ、さらにエスプレッソコーヒーがついて500円は期間限定だとしてもやりすぎです。

新宿のある洋風居酒屋ではわずか2800円の8品コースは満足できる量と質だし、1200円、飲み放題ではワインも10種類ぐらいから選べます。

ユニクロは私は基本的に行かないようにしています。理由は行けば欲しくなるからでしょう。しかし、その禁断のユニクロに先日久々に足を踏み入れてしまって価格を見て腰を抜かしそうになりました。この品質でこの価格は世界水準とくらべれば圧勝だと思います。ユニクロだということを気にしなければアウトレットまで足を運ばなくてもよさそうです。

一方、北米。バーでビールを飲めば7−8ドルですが、税金とチップをのせれば結局10ドルの世界です。1ドル100円で換算すれば1000円。小奇麗なレストランで食事をしてチップを15%乗せれば100ドルはまず超えてきます。これで、こんなにするの、ということになります。

バンクーバーの有名ラーメン店。8−9ドルの価格でも税サを足し込めば日本円で1100円にもなるのですが、海外だから高くてもしょうがないと割り切るにはグローバル化が進んでいることを考えればあれ、と思うのであります。つまり、飲食に限って言えば感覚的なものですが、バンクーバーを含む北米のほうが2−3割高いということであります。

飲食が高いのはサービスに対する対価が欧米では圧倒的に高いということでしょうか?日本はサービス料がゼロ円感覚ですからこれが価格に跳ね返っているのだろうと思います。

ユニクロや無印、ニトリは品質の向上をさせながらコストの圧倒的削減を図り、大量販売という人口密度の高い日本の特性を生かした商売をしています。

先進国同士で比べた場合、日本は圧倒的価格競争力を持ち合わせています。外国人観光客を呼び込もうと政府は四苦八苦しているわけですが、京都や富士山を売り込むのも大事ですがいっそのこと、「物価が意外と安い国、ニッポン」で売り込んでみるのも逆転の発想でストレートに反応すると思います。京都や富士山は日本人にとって素晴らしいものですが、外国人にとっては興味ない人も多いということに気が付かなくてはいけません。

それよりもこの価格でこれだけ食べられる、とかこのクオリティでこの価格の商品は日本だけしかゲットできないとしたらどうでしょうか?

ところでビックマック指数という為替水準の比較方法があるのですが、ビックマックにかかわらず、飲食全般、一般商品全般で考えれば日本の円は本来ならもっと強くなくてはバランスが取れない点は円安が進む日本において理論的な水準はどこにあるのだろうと考え直すにはよい機会だと思います。もっとも日本人がサービス代を払うようになり物価がドンと上がり、給与も上がるストーリーなら別ですが、日本の歴史はそれを許さない気がします。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

中国の経済成長を日本は取り込めるか?4

中国経済の行方に注目が集まってます。今年1月から3月、第一四半期のGDPの伸びは年率換算7.7%と2012年10月ー12月期と比べ0.2ベーシスポイント下落したことでさまざまな憶測をよんでいます。また、この数字そのものへの疑惑もあるのですが、その話をし始めるとまったく違う方向になりますので今日はあくまでも7.7%が正という前提で考えてみましょう。

中国の落ち込みの大局的なポイントは対外的には貿易収支の伸びが低下のトレンドから抜け出せないことでしょうか。リーマンショック回復後の2010年から見ると貿易収支の前年同月比増減率のプラスの数字は着実に下落しています。その上3月の貿易統計は1年1ヶ月ぶりの貿易赤字となりました。

理由は人件費の高騰による「世界の工場」としての中国のポジションを維持し切れていないということかと思います。日本や韓国を中心に生産拠点の東南アジアなどへのシフトは中国の人件費の問題だけでなく、国内情勢への不安対応というリスク回避の意味も大いにあるでしょう。

大局的なもうひとつの理由は国内消費が伸びない、ということです。中国の貯蓄率はIMFの調査によると50%を超え世界最高水準といわれているのですがなぜ、そこまでそこまで溜め込むのかという研究の明白なる結果は出ていないようです。ただ、一般的に言われている社会保障がないため自分の将来を自分でカバーしなくてはいけないという懸念、及び、最近でこそ革命的政変は起きていませんが、文化大革命が終わったのは70年代半ばでその後、天安門事件もあり、中年から上の人はあの時の苦労を覚えています。つまり、メンタルに開放的になれないということがひとつあるでしょう。

そんな環境の中国で日本企業が中国とうまくやっていけるか、と考える時、歴史的に日本がアメリカの商品をどう捉えていたかを考え直すのはひとつのヒントを与えてくれるのではないでしょうか?日本がアメリカに強い影響を受けてきたなかで「舶来商品」、特に欧米のものには飛びつく嬉しさがありました。70年代以前を知っている人はよくわかるでしょう。信じられないかもしれませんが、我々の世代はmade in USAという商品タグを自慢したことだってあるし、当時のソニープラザや青山の紀伊国屋のアメリカの商品はいつも斬新でした。それは文化、社会に強い憧れを感じたがゆえに一種の神聖化した部分があったのだろうと思います。

一方で徐々に工業製品を中心にアメリカ製に魅力を感じなくなってきたことも事実です。それは日本の品質がそれを上回ったと確信した時点で明白になりました。アメリカ自身も工業国アメリカを半ばギブアップしたといえます。アメリカではその後、バイアメリカン主義というのがたびたび起きるのですが、日本でもそういう言葉こそないもののバイジャパニーズ主義の傾向はあったのだろうと思います。韓国だって自国製品への愛着は日本より高いと思います。ならば一定の発展を遂げた中華思想の中国ではなおさらなのであります。つまり、日本製品の魅力がなくなったというよりも、国家の成長と共に国民もメンタルに自信をつけた成長の結果だと考えたほうがよさそうです。

ならば、日本からむやみやたらな直接的中国進出は今後、成功しにくいということもいえなくはありません。最終消費財は特にその「出生」が見えすくなりますから日本の自動車会社が進めている現地企業とのパートナーシップや直接的に見えない部品やサービスなどがビジネスの安定性という意味では分があるのかもしれません。

中国における日本製品排除、という表現をマスコミでよく見かけますが、では日本にアメリカからダイレクトで入っている商品がすぐに思いつきますか?今では対消費者ビジネスのBtoCでは思ったより少ないような気がします。(ディズニー、コカコーラ、スタバ、コストコは代表例。一方でセブンイレブンは日本の会社、マックは契約形態が特殊でアメリカの会社とは言い切れない気がします。)

こう考えてみると中国ビジネスのキーは対法人ビジネスであるBtoBなのかもしれませんね。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

復活とはいえないソニー黒字決算4

ソニーが5期ぶりに黒字になったことが話題になっています。むしろ、4期も赤字だったのか、という気持ちの方が先にくるのですが、この黒字を言葉の通りに読み込むにはまだ早いかもしれません。

まず、発表された決算短信を見る限り今年2月時点と比べ連結売り上げ2000億円、連結営業利益1000億円、純利で200億円増えるということで2ヶ月間での見直し幅としては実にポジティブにみえます。短信のコメントを読むとこれら上方修正の理由として以下の点が挙げられています。

株式や不動産の売却見込み額が想定を上回ったこと
ソニー生命の運用損益が改善したこと
為替レートの改善(ドルベースは88円から92.4円、ユーロベースが115円から121.9円)
不確定要素やコンサバティブな営業利益見積

つまり、ソニーの本業が想定を上回ったという理由はひとつもないのであります。ご記憶にある方もあるかもしれませんが、2月7日にソニーが決算見通しを発表した際、200億円の営業黒字としたものの翌日の株式市場では売り込まれ、10%も下げたのです。ソニーの株主はソニーの本業であるエレクトロニクス事業の回復を求めているのであります。

本業は確かに回復基調にあるかもしれませんが、どこまで回復するのかといえば「そこそこ」で終わってしまう可能性があり、グループ会社全体では結局、金融やエンタテイメント系の方が稼いでいると言われ続けているのです。

昨日のアップルの決算に関するブログでも書きましたが市場が求めているのはハッとする誰でも飛びつきたくなる興奮するようなガジェットなのであります。これがソニーの本流である消費者向けプロダクトの顔でもあります。稼ぐだけならば部品供給メーカーとしてiPhone向けなどいろいろありますが、ソニーにはあまりにもコンサバになってもらいたくないというのが多くの日本人の気持ちではないでしょうか?

噂されるメガネ式次世代ITガジェットでは本来、ソニー3D対応ヘッドマウントディスプレーHMZ-T2が先行していました。が、話題をさらったのはグーグルでした。私としては非常にショックであります。グーグルは「テレパシー」と称するその試作版は完成していますので早ければ今年にも発売にこぎつけるかも知れません。ただ、ソニーのメガネ型ガジェットも私の認識している限りではそれなりの段階にあるのではないかと思われますので期待したいと思います。

一方、圧倒的に出遅れた感があるのが医療かと思います。平井社長が昨年着任時に医療分野を事業の柱にするとしオリンパスに500億円出資することでその道を切り開こうとしました。しかしその合弁会社「ソニーオリンパスメディカルソリューションズが設立されたのはわずか10日ほど前の4月16日であります。

テレビに関しては9期連続赤字ながらも今期その赤字幅が半分に減ったという「喜ばしい」報道がありましたが北米に長くいる私から見れば「だから?」ということにしかならないのです。仮に来年黒字になったとしてもそれは赤字が止まったというソニーの自己満足であり、収益にはどれだけ貢献しているのか、といえばほぼ何もないわけですから評価しようがないのです。

個人的にはソニーの知名度を海外で生かしきっていない気がします。姿勢がどうも国内に向いている内向きの感じがいたします。アップルの凋落が見られる中、サムスンも独走し続けるのかといえばそんな感じはあまりしないのであります。ならば、ソニーが再度、世界市場での復権を遂げるチャンスは大いにあるかと思います。

「エレクトロニクスのソニー」として決算上方修正の発表がいつか聞いてみたいものです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

アップルの決算からみるアメリカ型経営への疑問4

注目されていたアップル社の1月-3月の決算が発表されました。結論的には増収減益、増配と自社株買いで株価は下落を免れたということでしょうか。決算発表後の株価は比較的落ち着いていたと思います。というのも決算発表前から数字が悪ければ株価下落防止策を打ちだすだろうとは言われていました。つまり、経営陣には株主から一定のプレッシャーがあったのでしょう。

ですが、アメリカの主要たるファンドや機関投資家が大きなポーションを組み込んでいるアップル社の株価の下落はその影響が果てしなく広がるという意味でもあり、経営陣が株価防衛に走らなくてはいけなかったともいえましょう。これはとりもなおさずアップルの株価は本業で支えきれず、財務的手法により維持しているということであり、本来の健全な意味での株価ではないということでもあります。

昨年9月につけた700ドルという高値から40%以上下落した株価の説明はこの6ヶ月間に出たさまざまな悪いニュースの結果であります。古いモデルが売れてiPhone5の売れ行きが芳しくない、市場シェアは下がる、市場開拓者から市場フォロワーになった、などなどはその一例でしょう。挙句の果てに中国ではiPhoneの修理に関して国営メディアからもたたかれ、謝罪までさせられました。ティムクックCEOの苦悩は手に取るようにわかります。

一方、クック氏は "I don't want to be more specific, but I'm just saying we've got some really great stuff coming in the fall and all across 2014." (詳細は語れないけれど、今年の秋にはすごいものを用意しているよ。)という言葉にどこまで期待を弾ませるべきなのか悩ましいところであります。多分それはアップルテレビか噂されている腕時計型の新型ガジェットのなのかもしれませんが、市場がそれにどこまで反応するかは蓋を開けてみないことにはなんともいえません。

スマホそのものがもはやコモディティとなった今、アップル社のiPhoneやiPadは安定したシェアと収益を確保するベース商品以外の何者でもありません。同社が、そしてスティーブジョブズ氏が作り出したものはSomething Newであり、市場が熱狂するものでした。それはこだわりでもあり、天才的なセンスとそれに洗脳された頭脳集団が具現化したからこそ成り立つものでした。つまり、カリスマ性です。

アメリカの特徴にヒーロー、ヒロインを作り出し、そこに圧倒的な注目とパワーが集中することで一定の連帯感を持ち続けているように見えます。それは社会、政治、文化、そして経済に於いて感じます。ただ、人のピークは長く続かないがゆえに例えばビジネスの場合、企業の成長性、持続性に限界がでて、弱くなったところでM&Aという形で別のヒーロー達が王者となることを繰り返しているようにみえます。(もちろん、集団マネージメント体制をとっているところもたくさんありますが。)

これがアメリカ経営の流れだとすればトヨタのように集団マネージメントのスタイルが今後、改めて見直されることは大いにありえるのかもしれません。経営スタイルも流行があるのかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

会社を辞めるべきか?4

4月に入り、転勤或いは、新しい上司を迎えるなどして自分の周りの環境が変わった人も多いのではないでしょうか?或いは、新入社員諸君も研修を終えて現場の第一線に飛び出している頃だと思います。

大学生には五月病というのがあるのですが、社会人にもメンタル的にやや鬱になるとすればそれは「今までと違う」ということに自分がついていけないことに原因があるかもしれません。

当然ながら会社を辞めたい、という人も出てきます。私もそんな相談は受けます。答えは基本的に二つしかありません。当たり前ですが、辞めた方がいいという場合ともっと我慢しなさい、という場合です。では私の場合、その違いをどう使い分けているのでしょうか?

辞めた方がいいという場合はその人の能力が高く、与えられている仕事のレベルが低すぎて見合っていない場合で、意味がなく時間を無駄に過ごしているケースでしょうか。そういう方に限って妙に心配性で「仕事、見つかるでしょうか?」というのですが、基本的に能力がある人に背中を押しているのですから、「大丈夫、仕事は見つかりますよ」と言っています。

一方、「辞めない方がいいですね」というのはその人の忍耐力を見て言う場合が多いと思います。「今度の上司と合わなくて」とか「新しい職場になじめない」というのは甘えです。というより自分がぬるま湯につかり過ぎていて多少の変化にも耐えられなくなっていると言ったらよいでしょうか?とてもコンサバになって、安定してやり慣れた仕事をよく知った仲間と心地よくこなしていくスタイルに満足しすぎていたのだろうと思います。

このケースの場合、辞めても仕事など見つかりません。

いまさらこんなことを言うのもなんですが、「人生 山あり 谷あり」なのです。その中で人は大きく成長していきます。つらいことや厳しいこと、緊張のあまりふらふらになりながらも乗り切るとそこには春が待っているかもしれません。

私はマラソンをやりますが、道中、必ず上り坂、下り坂があります。登りの苦しいこと。でもそこは歯を食いしばって一気に気を詰めて駆け上がります。なぜなら永遠に続く上り坂はないのです。そして、多くの場合、上まで来ると下りが待っているのです。そこで呼吸を整えなおします。また、人生をマラソンに例えると自分が今何キロあたりにいるかわかると思います。初めからあきらめて歩いてしまうのでしょうか?それとも努力して、我慢して、こらえて走り続け、もうちょっととなればそこまで頑張ったんだから走りぬこう、と思ったりします。

私は終身雇用という発想はいずれ、過去の産物になる気がしています。勿論、同じ会社で何十年と働く人は北米にもたくさんいます。それは雇用者と被雇用者がウィンーウィンの関係ですから構わないと思いますが、制度化するものではないと思うのです。雇用確保の観点は別問題として横におきますが、人が成長する時、常に力強く逞しい精神力と頑張ろうとする希望があるべきだと思うのです。それはさまざまな変化を自分の経験に取り込んでこそ、より大きくなるのではないでしょうか?

大手企業には人材の墓場のような部署を設けていることがあります。評点の悪い出来ない社員を集める部署です。そこまでして会社に残りたいのか、会社も社員も不幸以外の何者でもないでしょう。でもそれは終身雇用ゆえの弊害でもあるのです。

日本には人事異動、転勤という転職に代わる制度がありますが、それは同じ組織の中での話です。企業内の温度や体質は変わりません。仮に社員の転職が常態化すると実は雇用側も体質が変わるのです。人事部のなぁなぁや温情人事が効かなくなるのです。人事も論理的に進めなくてはいけません。

私はこういう一つ一つの積み重ねが日本を成長させるのだろうと思います。「成長の矢」ということが日々の新聞を賑わしていますが、人々の成長という観点で捉えなおしてみると自分にずいぶん甘かったな、ということに気がつくかもしれません。

会社を辞めるのはその会社で自分の能力が十分に発揮できないと思ってからでも遅くないと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。
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