外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2013年12月

2013年回顧4

今年もあと一日を残すだけ。いつもの年より早く感じた人も多かったのではないでしょうか?私も暇にさせてもらえなかったという点では超特急で時が過ぎ去っていったという気がします。

何はともあれ、このブログ、今年も1年間続けることが出来ました。皆様のご支援や多くの方々の暖かいそして真摯なコメントをたくさん頂戴し、私も勉強させていただきました。ありがとうございました。2014年も稚拙ながら、少しでも成長し、内容のあるブログを継続していきたいと思います。

ブログについてよく言われるのが「毎日、それだけよく書けるね」「ネタ切れしないの?」「仕事しているの?」がトップ3だと思います。なぜ毎日書けるのか、と言われれば継続は力なり、なのではないかと思っています。それが癖になり、頭のモードがインプットとアウトプットのバランスが取れるようになる、ということでしょうか?ランニングをする人が毎日走っていると休む気がしない状態になるのと同じかもしれません。

ネタ切れの心配ですが、情報のインプットは最大限行っているつもりです。たとえば定期購読している日経ビジネスは過去7,8年、一号残らず、広告以外すべての記事に目を通しています。本についても私のように社長業をしている人間としては比較的少なくない年間50冊程度は丹念に読んでいます。

仕事しているかと聞かれればこれが一番怪しいかもしれませんが、まぁ、社長兼課長兼担当兼管理人ですので好む好まざるの世界にいると言うことでご想像にお任せします。おかげさまで業績は2004年に独立して以降、着実に業績が上がってきていますが、2013年は最高となりました。来年以降、5年から10年は毎年最高を更新できるよう手は打ってあります。あとはレールをひたすら走るのみです。

器用だね、と言われるかもしれません。確かにそうかもしれません。サラリーマン時代から5人前働くと言われ続け、独立してからは会議や無駄な上司への説明がなくなり時間を更に有効に使えるようになったことが大きいと思います。余裕が出来た時間をどうやって使うか、それはほとんどを勉学と外部からのインプットに当てています。

いまや新しいビジネスは既存の枠の中からは創造できなくなりました。まったく違う世界の常識を自分のビジネスに持ってくる、という型破りの発想が欠かせなくなってきているのです。僕は○○の業界だから、と言う自分への枠組みは取り除かねばならないのです。

最後に、私はケチだと思っています。財布のほうはケチではなく締めているのですが(笑)、時間に対しては本当にシビアです。つまらないことには絶対に手を出さないタイプです。それは自分が時間当たりどれだけ有意義に過ごしているかと常に考えているからなのです。これは仕事の話だけではありません。プライベートも含め、一日ごとに自分に何か課し、達成することをあらかじめ計画しているのです。週末はこの本とこの雑誌を完読し、○○と○○に出かけるといった具合です。なぜ時間にケチか、と言えば今の感性を持っている自分は今しかないからであります。

人生を80年と考えてしまえばまだ時間はあります。ですが、この年齢でこの外部環境に於ける自分は今だけだと思えばそれは今のこの瞬間しかないのです。だから一生懸命になってしまうものです。

私の2013年がいつもと同様超特急で過ぎていったという意味とはこういうことです。来年もまた、皆さんと対話させていただけたらと思っております。ありがとうございました。皆様の2014年がすばらしい年になりますように。

1月1日号と2日号は新春恒例の「2014年に思うこと」として1日に海外編、2日に日本編を書かせていただけたらと思っております。

では今日はこのぐらいにしましょう。

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ではまた明日。

年の終わりに思うこと4

いつの間にか年の瀬。今年も全力で気を緩めず走ってきたので「息つく間もなかった」かも知れません。ただ、走れる時に走るというのが私のポリシー。だから、多分、来年もがんがん走るでしょう。

さて、年末なので少し、やわらかい話から入ってみましょう。

AKB48。一世を風靡しました。日本中が盛り上がり、若くさわやかなイメージを振りまきました。日本はいわゆるアイドル天国としてはアジアの先頭に立っており、東南アジアなどへの「輸出」もかなり高まっています。私がカナダに来た頃、香港系移民が非常に多く、書店に行けば日本のファッション、アイドル雑誌の中国語版が山積みになっていました。その後、JポップのCD、DVD、挙句の果てにドラマ、TV番組はことごとく中国語版が作られ、何が正規で何が裏ルートかさっぱりわからずという状態でありました。少なくともJポップのCD,DVDは台湾あたりからの正規版でも日本で買う3000円強とは比べ物にならない安さでありました。

ちなみに「半沢直樹」はドラマが終わった翌週に山積みで一話から最終回までパッケージで3ドルとか6ドルとかそんな金額で売っているのです。TBSが聞いたら怒るだろうなとは思いますが、それで日本のソフトカルチャーがアジアに浸透していくとすれば価格以上の効果はあるのだろうと思います。「半沢直樹」の放送が始まったばかりの頃、仕事で一緒になる香港出身の彼が「シャッチョー、半沢見た?あれ、面白いよ!」とお奨めされたぐらいですから。

ところでAKB、実は私も隠れファンなのですが、今後どうなるのでしょうか?AKBはおにゃんこや最近、大復活中のモー娘に比べれば息の長いアイドルグループになっているのですが、理由は秋元康のマーケティングによるところが大きいと思います。まぁ、よくあれだけ次々とアイディアが出てくるなとただただ感心しているのですが、特にアジアへの輸出を進めたことが最大のポイントだったと思います。インドネシアのジャカルタからJKT48、上海からSNH48、台湾からはTPE48 などとにかく多角化を進めました。そして国内派生のSKEや乃木坂46は本体を凌駕する勢いになっています。

AKBをさまざまな見地から(しかも科学的に)分析しているケースは多いのですが、一般に言うAKBの第一ピークは2011年の総選挙で大島優子と前田敦子の熾烈な戦いをした時に突出しています。その後、底堅いものの着実に人気が漸減しています。個人的には2012年は悪くなかったと思っていますが、その頃から秋元康のAKBの個性化への展開が始まったのです。それがさまざまな派生グループなのです。

では、なぜ、個性化展開したか、といえばAKBに言われたのは没個性。つまり、数で負かして一人ひとりの個性は見えにくい状態でした。そこで総選挙で個人のアピールの場を設けたのは確かにひとつの作戦でありました。更に「飽きやすい」男性ファンを「密着」させるために地方に派生グループを作り、「お国のAKB」化を図ったといえます。これはかつてのアイドルがたちまち凋落していった反省が効いているということでしょう。

なぜ、個性なのか、といえばAKBの本当のライバルである「嵐」はみな個性派。また嵐の先輩であるSMAPは今でも絶対的な人気とジャニーズの「世代ごとに攻める」戦略に見事に乗せられていることが大きいでしょう。

私の今日のブログが何をいいたいか、お分かりになりますでしょうか?

私の見る2014年のキーワードは「個性」ではないかと思っています。アベノミクスはある意味、強烈な個性。黒田日銀総裁の異次元の金融緩和も個性そのもの。東京モーターショーの本田ブースの「枠を飛び出せ」も個性を打ち出す時代になったことを物語っています。

羊と揶揄された日本人は同じような目立たない色の背広を着、ぞろぞろ歩いているシーンがその象徴になっています。しかし、いまや、ネクタイをしない会社員も増え、勤務体系も変わってきました。そこには「創造」を期待する企業の戦略が透けて見えます。

AKBもその点、新たな展開を見せるのでしょうか?そして、あなたも私も衰退しないように個性を打ち出すことが2014年には求められているのではないでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

外から見る靖国問題 その24

昨日小生のブログ「外から見る靖国問題」には多くの方々のコメントを頂戴し、ありがたく思っております。ブログ内容から展開し、A級戦犯と東京裁判の妥当性などにも触れていき、議論や意見が交わされていることに嬉しく思っております。靖国問題のブログは多くの方が立ち上げており、私の内容はその中のひとつでありますが、皆様の本件に関する確立された考え方に改めてこの問題の奥行きを感じさせるものでありました。

また、一部の報道でネット利用者の8割近い方々が安倍首相の靖国参拝を支持したとある一方で、多くのマスコミや首相のブレーンらが今回の靖国参拝に懸念を示している点が相反する状況となっています。例えばヤフーニュースなどは産経新聞からの引用が割と多いのですが、ご承知のとおり、産経新聞は靖国参拝をかなり支持しており、そのトーンは他紙を圧倒しているのです。例えば、ネットのニュースではあまり目立たなかったと思いますが、あの読売新聞の社説でさえ、懐疑的トーンなのです。つまり、産経が突出している色合いなのですが、結果として無料のネットニュースを読む多くの国民はこれにどうしても引っ張られやすくなることは事実であります。

ご承知のとおり、新聞社には新聞社の色、つまり主義主張があります。一番色合いが少ないと思っていた日経でも無色透明ではだめだという意識からか、一定の考えがかなり出るようになっています。NHKなどは言わずもがな、ということです。

一方、海外でも同様の色がついた報道がなされており、結局、これが世論を一定の方向に仕向けることになります。

尖閣問題でもしかりで中国国内であれほどの反発があるとは明らかに想定外の中国世論の反応であったと思うのですが、結果としては制御不能のところまで進んでしまい、日中関係のみならず、多くの日系企業の事業戦略の練り直しを余儀なくさせられました。

今回の靖国の問題についても私が懸念するところは海外の反応は日本国内の論理を超えたものに発展しないか、それが心配なのです。私は今、日本が戦略的に孤立化することが正しいのか、これが将来的に日本にさまざまな影響を及ぼさないのか、ましてやようやく経済が立ち直りかけ、ムードもよく、訪日外国人が1000万人を超え、福島の風評被害もようやく納まりつつある中でこれがこのタイミングでよかったのか、どうしても腑に落ちないのです。

外交的には過去の流れを踏まえれば安倍首相と習近平、および、朴槿恵両氏との会談は当面期待できない状況になりました。これで困るのはアメリカなのです。そして、今のアメリカの外交部が日本に対する理解度が低いことから中国寄りになることが考えられるのです。つまり、オセロゲームで一気に白黒がひっくり返った状態が起こりうるのです。その場合、日本が孤立化するいうことです。今の日本がこのようなゲーム展開をしてよいのか冷静に考えれば考えるほど気になるのであります。

なぜ、中国が比較的静かなのか、それは習近平国家主席は笑っているからです。国内の温度と海外の温度はまったく違い、それは昨日のブログに書いたように日本人がどれだけ熱く語ろうとも、私のブログにどれだけたくさんのコメントを頂戴しようとも海外には通じていないのです。まさに松岡洋右の国際連盟脱退の大演説と同じでなのです。結果として彼の1時間に及ぶ演説にもかかわらずほぼすべての国が日本にNOをたたきつけたのは歴史が証明する一ページです。

ガラパゴス日本という言葉は日本の商品だけを表すのではありません。日本人の考え方、言動、主義、振る舞いにおいて外国からはかなり「異国」であるのです。確かに日本は世界でもっとも長い歴史を持った国でありますが、日本が自給自足ではなく、海外で稼ぎ、海外からモノを買い、相互の援助や協力関係を持つ世界の中のひとつの国である以上、日本の立場の主張はきちんと伝える一方で一定の外交の「巧さ」も必要であります。

私は日本人として靖国を思う気持ちは十分に理解しておりますし、皆様と同じ立場にあります。そして、いただいているコメントについては一定以上の理解とバランス感覚をも持っているつもりです。私の懸念はその上でのことであるという点を今一度、書き記す必要があると思った次第です。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

外から見る靖国問題4

安倍首相の靖国参拝は波紋を投げかけました。ご当人にすれば選挙戦で参拝することを公言していた以上、行かないわけにはいかない、ということでありましたが中国、韓国のみならず、欧米からも強い逆風を感じているはずの安倍首相はそれでも公約達成の満足感をもって年末年始を迎えるのでありましょうか?

私が見る限りこのタイミングの靖国参拝は安倍首相からすればベストでありました。まず、マスコミの指摘にもありますとおり、中国、韓国とは冷えた関係が続き、改善の見込みは立っておりませんでした。一方、アメリカはオバマ外交が非常に弱いと言われている中、キャロライン・ケネディ大使が着任したタイミングは動きやすさもあったのでしょう。日本も経済が回復過程にあり特定秘密保護法を可決したことで世界の中で日本が突出して目立つ存在となっていることでしょうか?その上欧米は時差の関係上、クリスマスの日でありました。

アメリカの外交の弱さ、特にアジア外交はその脆弱さを露見させています。オバマ大統領はアジアの時代と認め、TPPに全力をあげ、北朝鮮問題も積極的に解決の糸口を探るはずでしたがその進捗には疑問符がついています。それはアジア通のヒラリー・クリントン、ティモシー・ガイトナー、カート・キャンベルといった大物が現政権にいないことも挙げられましょう。対中国外交については防空識別圏問題でも予想通りバイデン副大統領は習近平国家主席に「言っただけ」の状態で以前のアメリカ外交の芯の強さはありません。さらには一部からは中国寄りに舵を切る発言が出るなどアメリカが「ふらついている」状態にあります。つまり、外交的には日本が一定の不満を感じる状況にあった背景は見逃せないと思います。

よって、靖国参拝は逆に安倍首相のポジションを明白にするという意味で「勝ち続けてきた」首相の強い意思表示であったともいえるのでしょう。

ところでなぜ、首相や閣僚は靖国神社参拝にそこまでこだわるのでしょうか?靖国=A級戦犯の合祀というイメージが強く、結果として日本の周りからは強い懸念が出ます。海外に長く住む私の持つイメージは靖国が明治以降のさまざまな戦争を通じて永眠された軍人、軍属者を「英霊」と称して祀っており、祭神としているということでしょうか?つまり、神道でいう神様のひとつなのであります。井上ひさし氏は「国のために戦って死ねば神様になれるという回路」を指摘しています。これは憲法が変わる前で現人神である天皇の位置づけがまったく違っていた思想を前提にしているのでしょう。

欧米ではここが引っかかっています。多くの国での宗教はキリスト、イスラム、ユダヤなどの一神教であるのに対して日本は多神教であり、神があちらこちらにいることが先祖代々、幼少期から教わったことであります。そして、多神教である故に、日本人が「神」と称するものには宿るものがあり、それを崇めるわけです。

そこにA級戦犯が合祀されているということは欧米、アジアから見れば東京裁判で重罪判決が出たその人たちも神とするのか、ということになってしまうのです。これを政府がどれだけ説明しても政府間の優秀な担当者レベルでは言葉尻の理解をするかもしれませんが、コンセプトとして消化するのは難しく、ましてや他国の国民にとっては全くもってわからない行動に映ることでしょう。

つまり、日本政府や日本人がどれだけ諸外国に説明しても根本の入り口である文化や社会的背景がまったく違うのですから「そうですか?」とは言ってもらえないのです。それぐらいは首相や内閣閣僚は十分にわかっているはずです。それを推してまで今、参拝に行かねばならぬ気持ちとは公約を果たすという自己満足だとすればバランス感覚に疑問を感じてしまいます。カナダの新聞もpay his respectという表現であります。

そもそも忙しい首相や閣僚がなぜにして多神教の日本において明治以降の軍人を祭る一宗教法人の神社に行くことを公約とし、反対を跳ね除けて行かねばならないのでしょうか?千鳥ケ淵戦没者墓苑ならば国の管理であり、安倍首相の言うアーリントン墓地に値するでしょう。あるいは、先進国でも執り行われているような全国戦没者追悼式で十分であるという主張は一定の論理性を持ちます。つまり、靖国参拝そのものに大きな偏ったベクトルがあることは事実ではないでしょうか?

政治家の意味は政治を職業とし、専門的にこれに携わる人であり、国を作り、運営していくことを目指すべきです。選挙で選ばれた人であるがゆえに信仰心はコントロールし、国政にまい進するプロであるべきです。日本は右、左の思想判断をしがちでありますが、政治家とは国を富ませ、全ての民を如何に幸福に導くかがその職務であることを考えれば今回の安倍首相の判断は政権を揺るがすほど厳しい批判にさらされる可能性はあるかと思います。リーダーはリーダーとしての尊厳と威厳を見せてもらいたいものです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

融資したくない銀行4

知り合いのカナダの商業フィナンシャルブローカー。彼の仕事は顧客のビジネス資金の調達を顧客に代わり交渉、調達する商売で日本ではあまりなじみのないビジネスです。そのブローカー氏、別件で掛けた電話の内容をすり替えるやいなや、猛烈な勢いでまくし立てました。「自分が長年このビジネスをやっていて銀行がこんなに金を貸さないところだとは思わなかった」というのです。

銀行からの融資を確保するのは難しくなっているのは事実です。これは銀行がより保守的な姿勢に転換しているためで、「貸すリスクより貸さない安全」を考えている公算が高いのです。理由は低金利で銀行の利ざやも小さい中、リスクが吸収できないと考えたらどうでしょうか?つまり、逆説的なのですが、低金利であればあるほど銀行は融資したくなくなり、むしろ、国債などでまわした方が確実なのかもしれません。

更に先進国ではどこでも金融を監督する省庁、更には新たなる法律でがんじがらめにしているため、ルールが貸し出しをしにくくさせているともいえるのです。アメリカでもカナダでも日本でも金融機関の貸出先が正常かどうかというのは非常に重要な視点であり、それこそ半沢直樹ではありませんが、不良化した債権など持っていたら金融庁から何を言われるか分からないという話は事実なのであります。

となると銀行にとって通常貸し出し業務では何が楽か、といえばまずは確実な担保があることに越したことはありません。不動産担保はその点、有力であり、だからこそ、銀行は不動産ローンは喜んで貸す傾向にあります。また、借入者の雇用の安定性に問題があれば保証会社の保証を取ったり保険に入るという手法もあります。つまり、銀行は極めて低いリスクで貸し出しをすることに慣れてしまったことで一般的なビジネスローンへのリスク審査能力が下がっていると共にモチベーションもない、ということなのかもしれません。

ビジネス向け融資が厳しいのはもう一つ、私のブログでも時々指摘させて頂いている通り、ビジネスサイクルが極めて短くなり、IT革命によるビジネス環境の抜本的な変化がしばしば起きていることがあげられるかと思います。一方の金融機関の審査部門はそこまでは判断できません。だからこそ、担保ガチガチの確実な融資先に偏りやすいということでしょう。

更に挙げると上場会社と非上場、個人事業主とは財務諸表、経営のガバナンスなどが圧倒的に違うということです。非上場企業の財務諸表は怪しい取引が良くあるものです。「この貸付なに?」と聞けば、「自分に貸している」で「金利はあるときなしの催促なし」なんていうのもしばしば見受けられるのです。「経営者は誰」と聞けば一族郎党でトップ亡き後は激しい内輪もめなどというドラマにも出てくる骨肉の争いが起きたりすれば貸している金融機関としてはへとへとになってしまうのであります。

三菱東京UFJが中小企業向け貸し出しをどんどん絞り、毎年信用金庫一つ分ぐらいの貸し金が減っている理由はまさに上述の理由がバックにあるのかもしれません。ではもう一つ、みずほ銀行などは海外企業への融資を開拓、実行しているようです。しかし、ランクがダブルB以下でも貸す勇気がそこにあるとすれば銀行の体質はやはり、昔と変わりはないのかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

掉尾の一振4

掉尾(とうび)の一振という言葉がこれほど似合う年もないかもしれません。日本の株式市場でクリスマス前後から年末の最終取引日にかけて株価がぐぐっと上がることを言うのですが、まさに今年はその通りとなりました。
なぜ、上がるのか、といえばもともと海外の投資家がクリスマス休みという環境の中、節税対策の売りが一巡することで上がりやすい状況が出来るとされています。

今年は特に昨日が年内引渡しの最終商いで26日からまさに新年度入りとなります。ここで大きなポイントは証券の特別減税が昨日で終了し、26日分から通常の20%に戻ることから個人の換金売りが膨らんでいたことがあります。そして26日からは鳴り物入りのNISAが始まるため、一定量の買いが期待できるのです。そんなことを先読みしてか、25日の日経平均は遂に終値ベースで16000円を超え、一年で日経平均はほぼ2倍という大躍進を遂げました。

ところが個人投資家の損益をみるとどうもそんなに景気のよい話は聞こえてきません。それはNT倍率と称する日経平均とTOPIXという二つの指標の差が12.7倍と近年にない水準まで広がっているためであります。株価ボードを見ると日経平均で重要な構成銘柄であるソフトバンク、ファストリテイリング、ファナックなどが常に注目され、昨日はファストリテイリングの一人舞台だったような気がします。

ただ、ジャスダックや東証二部の指標もこのあたりから回復しそうな気がしております。それは個人好みの値動きの激しい銘柄こそ節税対策のターゲットになっていたと考えられるからです。事実、昨日の後場寄付きの動きはまさに吹っ切れたような空気を見せました。明らかに様相は前場と後場で変わった気がします。

株価とは何か、といわれれば人気投票とも揶揄されたりします。論理性と「人の欲という心理」が微妙なハーモニーを作る世界といいましょうか?ずいぶん前ですが、私はたまたま、仕事の関係で野村證券の田淵節也会長(当時)とご一緒する機会がありました。まだ私が20代も後半になったばかりの頃です。一対一のご接待をしている中で一瞬会長と間が出来たので「私も株を少々たしなみますが、どうやったらうまく儲けられるのでしょうか?」と恐る恐る伺ったことがあります。すると元会長は「わしも分からん。最近の株はコンピューターが判断するからな。ははは。」と。今考えても実にうまい返事であったと思います。

コンピューターの自動売買システムは確かに感情を殺すことが出来ます。ですので勝率も6割以上あるのでしょうか?しかし、人間の欲望は個人、企業、ファンド、海外、国内、老若男女、みな違うとすればその時、その時の主役が株価を決めるといってもよいのかもしれません。

ファストリテイリングやソフトバンクはその点、ファンドが手がけやすい規模をもち、ジャスダックや東証二部では個人が主役ということになり、その判断のベースの世界は大きな違いがあるということでしょう。

専門家の見方は来年は大方晴れが続くという予想です。株価が上がれば株を持っていない人もなんとなく景気がよさそうに見えたのはバブル時代を知っている50代から上の人だけでしょうか?日本にはさまざまなフォローの風が吹き続けそうなそんな新たなる一年が今日、幕を開けました。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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アメリカクリスマス商戦の行方は?4

アメリカのクリスマス商戦に異変が起きています。今年は昨年比2.4%程度の増加が見込まれていますが、昨年の3.0%、一昨年の3.4%、更には2010年の4.0%には届きそうにもありません。そして、やや苦戦するクリスマス商戦の中で最大の注目を浴びているのが先週、モールなど商店へのビジターが21%も減ったという点であります。

通常、クリスマス前の最終週はクリスマス商戦のピークとなり、何処もかしこも人、人、人となる一年で最大のかき入れ時となります。しかし、その訪問客が21%も減り、売り上げは3.1%も減少しているのは何故でしょうか?

単純にはEコマース、つまり、アマゾンなどを通じて購入する客が増えたとみられています。クリスマス時期のEコマースの売り上げは2009年が40ビリオンドルに満たなかったのですが、昨年は約57ビリオンで今年は60ビリオンを越えてくるとみられるほど着実に成長を重ねているのです。確かに混みあっているモールで駐車場を見つけ、ごった返して、だだっ広いモールを当てもなく歩くより椅子に座り、コーヒーを飲みながらクリックすればモノが配達されるほうがどれだけ便利か、ほとんどの人はそれを実感しているのです。

もう一つ、クリスマス商戦が盛り上がらない理由として賃金はまだそれほど上がっていないという見方があります。賃金は2010年以降1%台の低い伸び率が続き、残業を含めた労働時間はこの一年はほぼゼロ増、更にはパートタイム労働者は2700万人台と高水準が漸増する状態となっています。つまり、労働者の収入は大きく伸びておらず、結果としていえるのは失業率は順調な回復を見せるものの広く薄い景気の回復ぶりということでしょうか?

また、アメリカ人が今年消費を増やしているのは健康関連とレジャーでファッションなどへの消費は抑える傾向にあるとされています。例えば、昨日や今日の北米の新聞は派手なポストクリスマスのバーゲンセールの広告が満載なのですが、7割引といった割引率はもはや「普通」になっている状態なのです。

アメリカでも一部アパレルメーカーは在庫が積みあがっている模様で今年のポストクリスマス商戦の値引率は例年にない水準まで下がる可能性があります。

私も今年は26日にアメリカのモールを覗きに行く予定にしておりますが、正直、買う予定のものはありません。わざわざ人がごった返している中で気に入ったものがなくて価格に妥協して買うのはもはや時代の流れに沿わない気がします。

アパレルや靴、ファッション関係などの商店に共通して言えるのはサイズ、色が店により揃わないという弱点なのです。ところがEコマースならこの弱点をかなり補えるわけです。つまり、経営側の効率ははるかに高いということでしょう。ならば、何故、それでもモールに出店するかといえばアンテナショップ的な発想がより強まっているとも言えそうです。

一方、日本で今話題になっているのがゾゾタウンがパルコと共同で店で見て、ゾゾタウンで買う、という逆手商法であります。これはリテーラーの間で大変話題になっているようで、デパートや衣料専門店はもはや「マネキン」のようなものでそこでお金を落とさない流れが着実に増えているともいえるのです。ルミネなどは絶対反対でパルコはこれが時代の流れとして受け入れたようです。

家電量販店ももはや、ネットとの勝負に挑まなくてはならない時代です。現物を見て、ネットで買う、という潮流は多少の違いはあれども全世界共通なのかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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