外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2014年06月

改正マンション建替え円滑法の効果は?4

改正マンション建て替え円滑法が成立し、12月に施行開始となれば1981年より以前に施工された古いマンションがどんどん建て直されると期待する向きがあります。さて、この期待、果たして、その通りになるのか、考えてみましょう。

まず、この新しい法案で何が変わったかというと区分所有の住民の同意は100%から80%になりました。次に一定の要件を満たせば容積率にボーナスが付きます。更に反対する人には転居の支援金が支払われるとなっています。

ぱっと聞くと玉虫色とまでは言いませんが、国交省にしてはよく頑張った仕組みであります。では、現実を考えてみましょう。

あるマンションが耐震性に問題があるため本件に合意し、建て替えをするとします。そこであるデベロッパーに物件を買い取ってもらうこととします。土地代は減価しないので時価と考えれば損得勘定は一応横に置いておきましょう。問題は建物の価値です。築33年以上経っている上に取り壊す前提ですから価値はないと考えてよいでしょう。とすれば区分所有者が手にできる資金はえっと驚くほど少ないでしょう。

デベロッパーは建物を建てるにあたり、既存住民に優先取得権を提供したとします。しかし、現在の高騰する建設費を考えると建築費坪100万円を切るのは難しいと思います。とすれば80屬僚斬陲覆蕕个兇辰り2500万円の建設資金が必要になります。この負担は当然ながらマンション建て替えに合意した各自の負担になります。築34年も経っているマンションに住んでいる方々がどのような方か、想定してみたら良いかと思いますが、通常は高齢者であろうと察します。つまり、住宅ローンを組めない可能性があり、建て替えられる新しいマンションには住めないという問題が生じるのであります。

ちなみに建物を建てる費用は建築費だけではありません。鉄筋の解体工事は相当かかるもの、そして、新しい建物の設計、許認可、細かく言えば登記の抹消、設定など積み上げコスト、金利負担は建築費に3割から5割上乗せになるとみられます。ユニットのレイアウトも揉めるかもしれません。なぜなら所有者の物件サイズは以前より小さな部屋になる可能性が高いからです。その上、仮に元住民がレイアウトでモノを言い始めればまず意見の集約はできません。

確かにこの法案では容積率の緩和、つまり、ボーナスフロアを設置することができます。具体的なボーナス%は分かりませんがそれが50%もあるわけがなく多く見積もっても10%から15%程度でありましょう。(カナダにも同様の容積率ボーナスがありますが、往々にして数%であります。)このボーナス分がデベロッパーのモチベーションであり、建て替えを支持する住民にもメリットが期待できる要因となります。しかし、問題は仮に新たに建てられる物件に住むなら建築期間中の仮住まいの賃貸住宅の手当てであります。その費用はだれが負担するのでしょう。

結局のところ、建て替えはしたいが、区分所有する住民に「変化に対応する資金」(含む転居)がないということが続出し、この改正法案にしても建て替え促進させるにはかなりハードルが高い気がしています。事実、この法案が通過した後、株式市場で建築関係の株がさほどにぎわった気配はありません。つまり多くの専門家が机上の話と割り切っている公算があります。

では耐震性が劣る建物をどうするかですが、現実的には古い建物をだましだまし使うしかない気がしています。この問題の難しさは法律や組合の同意という点よりもマンションに住む人々の懐具合にあります。そして懐が十分暖かい人なら改築するマンションにそもそも住んでいないと思われ、やむを得ずそこに暮らしているとしか思えないのであります。

ここまで読んでいただいてわかっていただけたと思いますが、この法案は住んでいる住民のことよりも古い建物を建て替えを促進させることを優先しています。

それでは批判ばかりで創造的ではない、とお叱りを受けそうですのでどうしてもやる場合の私案です。

団地のようなゆとりある敷地を所有する場合には容積率をもともと目いっぱい使っていなかったりその後の緩和で容積率が数倍に膨れ上がるケースがあり得ます。仮に容積率が2-3倍以上になれば区分所有者の組合がデベロッパーと提携して再開発する方法が可能かもしれません。容積率3倍の意味とは3倍の容積の建物が建つので既存住民の建築コストの負担がかなり少なくて済むでしょう。一種の等価交換のようなものですね。

もう一つはもともとの所有者が資金的事情により新たに建てる物件に入居できない場合、土地売却資金を担保にしたローンやリバースモーゲージの組成のアイディアができなくもないかもしれません。ただ、これは対象者が一定の高齢者であることを前提としていますが、よく検討する必要がありそうです。

あとは建て替えるのではなく、既存建物を一度スケルトンまで戻して耐震補強を施して作り直し、ユニット数を増やし増分を分譲売却することで多少の資金負担を減らすという手法も考えられますが、これも区分所有者には資金負担がそれなりに大きなものになります。

究極的には既存建物の価値はない、よって土地価値から建物建築コスト分以上を生み出すスキームがないと建て替えを促進させるには難しさが出てくるでしょう。また、デベロッパーからすれば自社の新築の物件販売に影響しますからあまり積極策には出ない気がします。むしろデベより建築会社の方が向きの知恵かもしれません。こういう経済計算は本当に微妙なものだと思います。

長くなりました。今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

日本に資産インフレは起きるか?4

人件費の上昇の記事が目につきます。アルバイトは時給1000円は当たり前、1500円払っても人が欲しいと思っているところもあると聞きます。この一年程度の急変ぶりには全く驚かされていると言っても過言ではないでしょう。消費税引き上げ前には4-6月は大幅な調整があると見込まれていたもののその気配は軽度なものに留まるばかりか、1-3月のGDPは上方修正され6.7%という中国に引けを取らない成長率でした。

控えめな日本人はそれでも「景気がいいのは一部でしょう」というかもしれませんが、明らかに人の動きは違います。活気があると申したらよいでしょうか?

さて、ここにきて株式相場の方も年金の買い増し報道やアメリカの安定的な景気回復基調をバックに株価は大きく回復してきました。特に個人マネーの主戦場である新興市場の活況ぶりは明らかな変化と言えましょう。その代表銘柄がミクシーで同社の先週前の株式分割前の数字ではにあれよあれよという間に6000円程度の株価は18000円を付けました。プロの目標株価はほとんどのところが分割前で1000円台から数千円という中(一社だけ1万円以上としていました。)GSを始めとするプロは7000円台でショートをかけていたとされていますがそれを一気に打ち破り天井知らずとなっていたのです。明らかに根拠なき高騰なのですが、こういう動きをする株が存在すること自体が市場の大きな変化ともいえるでしょう。(この数日はテクニカルに下げていますが基調は変わらないと思います。)

不動産への資金のシフトも注目しています。今、始まっているのがいわゆる老齢になった不動産所有者の物件売却に伴う所有者のグレートローテーション。日本の不動産ブームになった60年代、70年代の頃に自宅用として購入した都内の木造住宅は築40-50年越えもざらでほとんど手入れされていない物件も目にします。それらの所有者は当然ながら高齢者、しかも相続税対策で売却を迫られていたり、ライフスタイルの変化(老人ホームに入るなど)の理由で不動産を現金化する動きは今後、かなり増えてくるとみています。

一方取得する側としては法人や個人の事業用不動産取得、外国人による取得などが考えられますが理由は利回りの良さ、値上がり期待など様々です。香港、ニューヨーク、ロンドンなど大都市圏の不動産価格と比較すれば東京の不動産はバーゲンセールそのもの。ならば今買っておくという選択肢は大いにあるのだろうと思います。

結果として起きるのは資産インフレの可能性です。株や不動産価値が世界水準と比べまだ上値を追う余地があり、今後、オリンピックを始め、イベント効果が期待でき、政府が様々な形で「変わるニッポン」を演じようとしています。日本人投資家はいまだ疑心暗鬼でありますが、日本人の世代交代とともに新しい発想を取り込む動きは必ず出てくるとみています。つまり、「今までがこうだったから今後もこうだ」という決めつけはしないほうがよい、ということです。

日本の不動産と株式はある意味、世界の趨勢と比べ蚊帳の外でありました。いまだに「日本の不動産は上がるのかね?」と聞く外国人に対して「土地の価値は上がるでしょう。後は建物の償却費以上に土地が上がるかですが、政府が償却の仕方を見直せば日本の不動産は様変わりする」と答えています。

私は日本で資産インフレが起きない方がおかしいと思っています。異次元の金融緩和をした結果、浮遊する資金が必ず生じているはずでそれが投機なりの刺激を起こし、回りまわって最後に本当の資産インフレがいつかやってくるというシナリオはあり得るのではないでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

高齢者のコミュニティを作ろう!4

世界一のペースで高齢化が進む日本が高齢化対策の先例として満足度を上げていくにはどうしたらよいのでしょうか?高齢者の幸福度を上げることは日本全体の幸福度にもつながっていくともいえるでしょう。老後の生活に様々な不安を抱えた人たちがあまりにも多いことに高齢者予備軍の我々世代も本当に構えてしまいます。出来れば高齢者になりたくない、と。

高齢者の不安とは何でしょうか?

生活費を含めた金銭問題
自分の健康が維持出来なくなった時、誰に面倒見てもらうかという不安
身体が十分に動かなくなり、食欲も進まず、毎日テレビの前でごろごろしている自分の生きがいへの疑問
自分の子供たちや身内とのコミュニケーションの欠如

などなどいろいろ考えられると思います。

多分、このブログの読者を含めネットを見たり出来る「活動派」の方々は何ら心配ありません。自己解決能力を十分持っていると思います。一方でパソコンは使えず、お金はなく(あるいはあっても使えない)、近所づきあいもない人は案外多いものです。そして時々報道される老人の孤独死は正にその極限の姿であるともいえるのです。

外国にいる日本人がどう暮らしているのか、一概には言えませんが、私は参加型コミュニティーに何らかの形で加わっている人が多いとみています。もともと海外に住む日本人は移住した段階で右も左もわからず誰かに頼らざるを得なかった歴史があります。(私もそうです。)それこそ、バンクーバーには今や日本ではあまり好まれない「隣組」という名のコミュニティも今だ健在でありますし、往々にして助け合いが発達していると思います。

それは限られた日本人が肩を寄せ合い頑張って生きていくための手段でもありますが、逆にメンタル面では大変プラスになっています。

日本で長年サラリーマンをして一定のポジションまで上り詰めた某氏はカナダに移住した時、自分が過去の栄光にすがっていることに気がつきませんでした。過去の自慢話は立派ですが、今を生きている人々にとって今日から始まる未来は皆平等だということにしばし気がつきませんでした。

時が経つうちに話を聞いてくれていた人が少しずつ離れていき、いわゆる孤独になりかけました。その時、あるきっかけで当地の活発に活動する老人会に入会したのです。そこでいろいろなイベントに参加するようになってからこの方の表情は大きく変わっていきました。それまでのよぼよぼ歩きが何気にシャキッと歩いているように見えるのです。そしてそれ以上に表情が豊かになりました。今日は「ハイキングに行くんだ。子供の時以来だよ」という笑顔はとてもすがすがしいものでした。

高齢者になればなるほど孤独になるのは自分の殻に閉じこもりやすいからなのですが、その理由は「外に出れば金がかかる」といった端から変化を受け入れないこともありそうです。ただ、お金がかからないコミュニティもあります。それより10人、20人といろいろな人に囲まれていれば気の合う人もできるでしょう。異性がいればそれこそ余計元気になるものです。

日本人は所属意識が高いと言われますが所属していることで声をかけてもらえるチャンスは大きくなります。会のイベントに参加していなくても会の名簿に名前があるだけで存在を認められていると思うでしょう。これはこれでよいことですが、私は一歩踏み出して参加してみるというのも大事だと思います。

私が関与しているカナダ人の高齢者向け住宅。111戸の住民は自分たちがどうやったら快適に過ごせるか井戸端会議が絶えません。例えば7階建てのこの建物ではフロアマーシャルと称する持ち回りの係りが夜警をしたり同じフロアの住民の状態を認識したり(=声掛け運動)、共同イベント、それこそ夏のBBQとか園芸など盛んに行われています。ですのでこの高齢者向け住宅の人々の表情は本当に明るいのです。

ではどういうコミュニティーを作ったらよいか、ですが、日本人の性格からすれば大きなものではなく身近で自分を認識してもらえるような10人とか20人程度の小規模な組織の方がワークすると思います。100人を超えると活動がより組織化し、硬直化する上にメンバーに目が行き届かなくなくなるのです。小さな組織がほかの小さな組織とネットワークし、それが究極的には大きな組織体として情報交換をするような体系が日本の社会にはふさわしい気がいたします。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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燃料電池の車が走る時代4

究極のエコカーと言われた燃料電池の車がついにトヨタから今年、市販されるようです。実験車は10数年前から走っていたことを考えれば汎用技術の確立と共にインフラの整備に時間がかかっていたようにも思えます。また、ハイブリッドは石油エネルギーの車であるのに対してその後、電気自動車が市場に登場し、燃料電池車と同じ電気動力である点で研究を重ねていたように思えます。つまり、満を持して、ということではないでしょうか?

輩出されるものが水だけというのですからこの車が遠い将来、世界標準になる可能性は否定できず、それこそ、カリフォルニア州や欧州に見られる厳しい環境規制など政府の実質的な後押しがその普及を促進させることになるでしょう。

但し、今の段階では人々が飛びつくことにはならないと思います。

まず、よく言われるインフラの問題があります。現在水素ステーションは100か所もないこと、また、トヨタも大都市圏での販売を中心とすることからルート販売などを商用車目的の車などからまず普及が進み始めることになるかと思います。電気自動車の充電所は当初いろいろ言われたものの普通充電所が7500、急速充電も2500か所以上あり、充電所が毎月三桁ずづ増えていることを考えれば便利になりつつあることは否定できません。

一方、水素ステーションの場合、建設費が数億円かかり、今後そのコストダウンを図り1-2億円まで抑えるとされていますが、それでもその投資額は大きく、電気自動車の充電所のような手軽な普及は見込めません。(但し、満タンで走れる距離が違うのでステーションも電気自動車ほど必要はありませんが。)このインフラ拡充の時間が当面ネックになるのでしょうか?

二点目に水素の価格であります。これは現時点で燃費効率に換算すればガソリンよりやや安い程度に留まります。電気自動車のような10分の1といったレベルとは比較になりません。長い将来的にはバイオ技術などで価格が下がるとされていますが、それが数年のうちに達成できるわけではありませんから今、燃料電池車を買う人にとって燃料という動力費はガソリンよりちょっと安い程度にしかとどまらない点に留意が必要です。

多分、メディアもこの点はほとんど触れておらず今後はガソリン車、HV車、電気自動車、燃料電池車の様々な比較が登場すると思いますが、一般の人が気にするコスト的にはまだ燃料電池車は勝負にならないでしょう。

日本もアメリカも自動車に対する発想はいかに低コストで長く使えるかに変わってきています。車を10年乗る時代になったというのは技術的も内装や外観、装備にしても20-30年前のような日進月歩の発展がみられなくなったことも大いにあります。私も欲しい車がないから今の車をずるずる乗り続けているのですが、最近思うことは6年前の車と最新の車で何が違うかといえば実用面ではほとんど差がないのであります。

つまり、人々が新しい車を買いたいと思わせる衝動は圧倒的な変化がなければ案外無理なのではないでしょうか?

電気自動車の普及のカギがその充電にあったように燃料電池車もその水素スタンドの普及が決め手になる可能性は高く、また、水素の価格がどれだけ下げられるかも普及への弾みのキーだと思います。

そうはいってもHV車もトヨタプリウスが市場を席巻していることを考えれば今回のトヨタ初の燃料自動車もさすが、と言わせるものがあります。このあとホンダも発売すると思いますが、日本の自動車業界が新たなる商品を開拓し続けることにもっと大きな意味があるでしょう。

あとは電気自動車でテスラが作り上げたようなイメージが富裕層を中心として普及の開拓者となるようにすることがマーケティング戦略で重要になってくるかと思います。

期待したいと思います。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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成長戦略 どう評価?4

安倍首相主導の成長戦略のより踏み込んだ方針が一応完成しました。報道も市場の反応もあまりにも薄く、空振りかと思われる節もありますが、内容的にほとんどがすべて事前に報道されていたためにサプライズ感がなかったのだろうと思います。それにサッカーや都議会、更には社会面記事がテレビのニュースでは前面に出ていたように思えます。

この成長戦略、様々な評価があると思います。個別で見ていけばどうかな、とやや首をかしげるものもありますが、私個人としては一定の評価をしております。特に歴代の首相の中でよくここまでやる気を出して政府や官僚を動かしてきたという点には評価したいと思います。

日本の首相が第一期安倍政権を含め1年前後でくるくる変わっていた時と比べ日本を根本的に変えようとする大きな力が出たことは否定できないでしょう。人々のマインドはすっかり変わり、人手不足と言われるほどの変化を遂げました。一部では時給1500円でも人が集まらないとされ、企業はベアにボーナス増額で対応しています。企業の景観は上昇し、業績も向上しました。日本を訪れた外国人は昨年初めて1000万人を超え、今年も1-5月で記録的な伸びを示しています。観光業界ではバスの運転手にバスも足らずとうれしい悲鳴。個人を見れば多少の上げ下げはあるものの株式市場が15000円程度まで回復し、塩漬け株が処理できてほくほくしている高齢者が子供や孫におっそわけしている状態をそれでも評価しないというならばそれはひねくれているとしか思えません。ここは素直に功績は認めるべきであります。

まだまだあります。デフレに苦しむ日本のインフレ率はようやく水面下に出てきました。消費税引き上げの影響は今のところ軽微とされています。住宅市場は確かに下落が続くもののそれは供給戸数が減っているからで住宅ローンはついに一部で0.5%台に突入し、実質的なマイナス金利となっています。供給が元の水準に戻れば確実に需要は戻るはずです。

日本では政府と国民に一体感が特に足りないと感じる時があります。それは国民は何かにつけて政府が悪いとその責任をすべて政府に投げてつける傾向が歴史的に非常に強いのであります。つまり、文句は言うが褒めはしないと言ったらよいのでしょうか?アベノミクスの成長戦略がいよいよ具体的になり、実行段階に入ったということはこれからは国民もその趣旨を理解し、行動をしていく心づもりが必要です。安倍政権というごく限られたトップの人々が1億2000万人を動かすにはそれこそ、稲盛和夫氏のアメーバ方式のように小さなピラミッドを立ち上げていくようにしていかねばなりません。つまり、アベノミクスが成功するかどうかは国民がこれにどれだけ協調するかにかかっているように思えます。

総論賛成各論反対の声も出てくるでしょう。私も疑問視している内容はありますが、ここは政府にできないなら我々国民が知恵を出すべきで、足を引っ張ることだけはしたくないと思っています。

アメリカの政権運営を見ているともはや泥沼のようにも思えますが、かつて日本もそのように言われた時期から試練を乗り越えて今、実に動きやすい状態にあります。隣の韓国を見てください。一部勝ち組企業が作り出すウォン高で全体経済は沈滞化し、朴政権はどうやって持ちこたえるのか、対岸の火事というより火の粉がこちらに飛んでこないのか、心配な状況です。中国はリコノミクスで一躍有名になった李克強首相が経済の主導権を習近平国家出席に奪われ、単なる実務指導者となり下がりました。13億の民を牛耳るたった一人の権力者体制が健全であるわけありません。このような他国との対比をしても日本が圧倒的に有利で安定した立場にあるということを広く国民は認識し、政策推進に一体感をもって高揚していくべきではないかと思います。

外国にいるからこそ言えることは今の日本は経済も日本人の知的能力も財産も圧倒的であり、問題解決能力は十分あるということなのです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

新たな次元に進むスマホとウェアラブル端末4

アマゾンのファイアーフォン(Fire Phone)。宣伝文句を見る限り、かつてテレビのSF番組で見た別次元の商品が我々の手もとに届こうとしています。同社が25日からアメリカで売り出すスマホは約2万円ながら、多くの人が少なくとも一度は手にしてみたいという衝動に駆られるでしょう。それは3D表示というおもしろさもありますが、それよりも世の中の欲しいものや音楽を内蔵のカメラやマイクでスキャンすればワンタッチでアマゾンから購入できるようになるという異次元の機能であります。

目の前の物体や音を具体的な品目として特定できる能力は将来、あらゆる方面に応用できることになるかもしれません。例えば、多くの人が集まる中で自分の探している人を特定したり、忘れかかった相手の人の名前を表示したりすることもできるかもしれません。少なくともアマゾンのファイファーフォンはそんなアメリカらしい夢をもって市場に参入します。

数あるスマホメーカーが低価格路線を敷き、仁義なき戦いをしている中でこのような機能を持たせた商品は「指名買い」に繋がりやすいことは様々なマーケテターや経営の専門家が指摘したことです。この商品、AT&Tの携帯の契約に抱き合わせですから我々の手に届くには今少し時間がかかりそうですが、アメリカで一定の市場の過熱があれば日本を含む外国へ販売を開始すれば確実なヒットが期待できるでしょう。

一方、日本のエプソンも眼鏡型のウェラブルを一足早く市場に参入します。「モベリオ」と称するメガネはその眼鏡越しの景色に様々な情報が上書きされるシースルー型というものです。報道によればゴルフの残りホールまでのヤードが分かるとか、道案内で矢印などを表示する、修理などの作業の際その手順を示してくれる、といった使い方があるとされています。

私が思う使い方は映画の字幕、講演やプレゼンテーションの際のキーワード、カラオケの歌詞カード、話し相手の名前や特徴、イケヤの家具の組み立て手順、パソコンやスマホなどの使い方の表示、スポーツ観戦で選手名を特定するなど相当奥深い応用が考えられると思います。

アマゾン、エプソン共、それこそ世の中の景色がすっかり変わる商品になるともいえるのです。

一方で時計型のウェラブルはいろいろなものが出始めていますが、案外、焦点が絞れていないという気がいたします。最近、1万円を切る時計型の商品が広告に出ていましたが、悪く言えば安物のクォーツ時計の宣伝のようでした。それはちょっとした業者なら簡単に作り出せる仕組みと腕時計型の応用範囲の限界のようにも見えます。ジョギングや健康管理といった限定用途は思いつくのですが、腕時計というファッション性の追求のところで詰まってしまう気がします。

スイスのスウォッチといえば泣く子も黙る時計業界のドンのような会社ですが、同社のCEOは時計型ウェアラブルは流行らないし開発もしないと断言していました。それはそうでしょう。特に男性にとってほぼ唯一の身に着ける貴金属商品としてスイス高級腕時計を支えてきたスウォッチですから数万円のディバイスに負けたくない気持ちはよくわかります。そして私個人も多分ですが、特定用途を別にして腕時計を諦めてディバイスをつけたいとは思わないでしょう。もっとも私の知り合いで頭の先から靴まで合計で1万円程度のものしか身に着けていない高収入者がいますが、彼は時計はしていません。理由はスマホの時計を見るから、とのことで、人の価値観はいろいろありますので断言はしないことにしておきます。

こうやって新たに商品が開発されてくると必ず廃れてしまうものも出てきます。ゴルフ場のカートについているヤーテージが分かるGPSシステムなどはその存亡の危機を迎えるのでしょうか?ある意味、時代の移り変わりに敏感にならないとビジネスをしている者にとって商売が突然行き詰るということもある時代になったとも言えそうです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ある友人の死4

ある友人が亡くなりました。54歳。バリバリのやり手でした。病名はALS, 筋萎縮性側索硬化症という難病で3年間の闘病生活の末でした。今日はやや感傷的なブログになりますがお許しください。

この友人とは思い出があります。

彼とは同じフィットネスクラブに通っていました。彼はウェイトトレーニングを、私はグループエクササイズでした。共通点は二人ともクラブがオープンする朝6時から週3-5回行っていたことでしょうか?いわゆる北米の健康的な朝型のライフをエンジョイしていたわけではなく、彼も私も日中や夜は忙しくてエクササイズなどしている暇がなかったのです。で、仕方なくまだ皆が起きだす前からフィットネスをせざるを得なかったというのが真相です。

ホテル業界の彼と不動産開発の私の仕事の接点はあまりありませんでした。が、5年ほど前に氏から新しくできるホテルの駐車場の運営を頼まれました。私どもは注意深く検討し、ホテルと駐車場の特性を踏まえた上でプロポーザルを行いました。もちろん、ホテル側の総支配人以下主要スタッフとも十分な討議を重ねた上でのことです。

そのプロポーザルは若干の変更を経て受諾され、私はマネージメント契約にこぎつけました。双方、握手で新たなるスタートを祝った瞬間でした。ところが現場のマネージメントは過去のしがらみで別のマネージメント会社を入れたかったようで契約を締結した我々にあからさまの嫌がらせを行いました。つまり、全く協力姿勢を見せないのです。酷い状態でした。もしも我々の運営に非があるのであればそれは素直に受け入れます。が、何もしないうちから妨害されたのです。

熟考の末、私は彼のところに出向きます。そしてこう伝えたのです。「契約をさせていただいたが、現場は当社を受け入れるつもりがないようだ。現場とのハーモニーが作れないのであれば残念ながら当方のサービスを十分提供することができないので契約破棄してもらいたい」と。彼は「待ってくれ」としきりに抵抗しましたが、ほどなく彼も現場の態度に気が付いたのでしょう。彼から「今日は二人で思いっきり飲みましょう」と誘われ、悔しさいっぱいの深酒をしたことを覚えています。今思えばお互い熱かったと思います。

亡くなる2週間前その彼の見舞いに行った時のことです。酸素吸入器を付けた彼の周りにはホテル会社の社長をはじめ、インテリアデザイナーさんらが所有ホテルのリノベーションのプレゼンテーションを行っています。挙句の果てにわれわれにもカーペットのサンプルを持たせ、どれがよいのか真剣に議論している彼を見てただただ驚くばかりでありました。

社長さんたちが出ていった後、彼がポツリと「僕は最後の最後までこうやって仕事をさせてくれる機会を与えてもらえて幸せだよ」といったことがあまりにも印象的でありました。

54歳という仕事盛りの歳、おまけに彼と私はワーカホリックであった「同志」であります。その彼が死ぬ時まで仕事ができてうれしいといったその一言に彼は満足して永眠したのだろうと確信を持っています。

今日、車を運転していて交差点の一番前に止まった際、無数の人々が横断歩道を渡っていく中、一人ひとりの顔をじっと見ていました。70億の人類が70年なり80年なりの人生を送り、次の世代に伝えていくという継承の中、はかない人生を懸命に強く、生きていく人がどれだけいるのだろうかと。

我々は時として時代に流され、流されることに心地よさを感じることもあります。ですが、私は滑り台をストンと落ちるより懸命に掴まって落ちないように突っ張っていきたいと思っています。この友人は54歳ながら多分、懸命につっぱり普通の人の一生以上の濃さをエンジョイしてきたことでしょう。

生きているわれわれはもっと日々の生に感謝し、悔いのない時を過ごさねばならぬと改めて考える次第です。

良き友人に合掌。

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