外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2015年02月

今週のつぶやき4

日本と世界経済関係ではこの一週間、特段目立ったニュースがなく、メディア関係の人は記事探しに躍起になっていたのではないかと思います。日本のワイドショーはニュースが無くなると天気の話が多くなるのですが、これからは当面、川崎の事件が主役となり経済は二の次ですから逆に言えば経済は視界良好という背景が見え隠れしています。

さて、そんな中でやはり注目したいのは日経平均の上昇ぶりでしょうか?19000円台が目の前に迫ってくるこの上昇ぶりに本来であればもっと盛り上がるはずなのですが、なぜかクールな感じがします。個人投資家好みの新興市場や東証第二部市場も良好でありますが、やはり、株式市場に参加している過半が50歳代から上の人である点において一部の人たちの恩恵にしか預かることができなのかもしれません。

上昇に拍車をかけているのが国家公務員の年金運用で国内株式比率を8%から25%に引き上げるとするなど国内株式市場へ流入する資金が継続していることであります。更に世界的に低金利、金融緩和でだぶつく資金が行き場を失いその運用の一部を日本に大きくシフトしているとみています。日本市場は欧州、北米市場とはまた違う特徴、つまり、政治的安定感と企業業績に裏付けされたファンダメンタルズの良さが安心感を誘っています。セーフヘイブンは日本円だけでなく日本の株式市場にもあるということでしょう。

このブログでメガバンクの株が動き始めたのでいよいよ市場は本格始動するということを書かせていただいたと思います。それを書いた後、三菱UFJの大幅上昇を始めあの国債と同じ程度の値動きでその安定感がたまらないと皮肉られたみずほフィナンシャルも遂に動意づきました。長期チャートを見れば一目同然ですが、メガバンクの利益水準に対して現在の株価は恐ろしく低くこれらの株が日本市場の大車輪となるべきであります。

さて、アメリカに目を転じましょう。木曜日に発表されたアメリカCPI (消費者物価指数)は前月比でマイナス0.7%、前年同月比でも2009年10月以来のマイナス0.1%となりました。但しコアは前年比1.6%増ですのでエネルギーの前年比マイナス18.0%が大きく響いているという事になります。

これをどうとるかはFRB議長のイエレン女史次第ですが、少なくとも今年前半の利上げはなさそうだという見方が強まっています。私は以前から今年の利上げにはかなり懐疑的で、あったとしても後半だろうとみていたのですがその公算は大いにあり得ます。一部専門家は今年は利上げがないとするところも出てきており、その読み合いとなりそうですが、FRBはその時々の経済情勢を見て判断するという方向に変わってきていますので予想は増々難しくなりそうです。間違いないのはFRBの目は雇用からインフレ率に移っているという事であります。

個人的には利上げ幅を0.25%というピッチではなく、その半分の0.125%とか0.1%といった歴史的ノッチにとらわれない慎重な動かし方もあるのではないかと思います。いずれにせよ、石油価格の落ち着きがアメリカ利上げタイミングを見る重要なポイントになりそうです。

その石油ですが、現在の50ドル程度(ニューヨーク WTI)で拮抗しています。アメリカの石油掘削のリグは既にほぼ1000箇所と昨年10月から4割も減っております。この傾向が更に続けばタイムラグを経てアメリカの石油産出量はサウジを凌駕できなくなり、サウジの怒りも収まるのではないかとみています。OPECの臨時総会開催のうわさもありますがサウジは否定しており、時間がたてば中東産石油に勝利をもたらすと見ているのでしょうか?

最後にあまり話題にならなくなったカナダですが、噂されていた3月の再利下げは中銀議長の講演からかなりネガティブなトーンと捉えられ、その可能性がかなり打ち消されています。ただ、カナダ経済が底打ちしたとは思えません。特にアルバータ州の住宅市場は取引件数で前年比半分程度まで落ち込みそうで石油や資源に頼るこの国の弱点が出てしまっているようです。

こうやって地球儀を俯瞰すると実体経済のマネーと緩和で浮遊するマネーの二種類が違う動きをしながら経済をドライブしていると言えそうです。ドイツの株式も堅調なのはユーロ圏の主役としてそのあたりの資金を一手に集めているユーロ圏のセーフヘイブンと言えましょう。今のところは市場的には日本、ドイツが有利な展開でそのあとをアメリカが追っています。経済的にはアメリカが独走し、日本とドイツが追っているピクチャーでしょうか?

春が近づいています。春風と共にこの流れに変化が出るのか注目していきたいところです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

ギリシャをめぐるドタバタ4

ギリギリの交渉をし続けたトロイカやギリシャの関係者にこう言っては失礼かもしれませんが、今回もいつものようにギリシャ劇場で素晴らしいパフォーマンスを演じてくれました。一部では当初から瀬戸際までどっちつかずの攻防があるけれど最後は落としどころに落ちると読まれていました。事実そうなっています。私もトロイカは新政権に敬意を表して飴玉を与えるだろうがそれ以上はない、とこのブログに書かせていただきました。ほぼその通りになっています。

私が知っている幾人かのギリシャ人はある主張を極めて正しく熱心に主張し、自分以外の正論はないというスタンスで突っ走ります。ところがその正論のあちらこちらに穴があることに気がつき、正論の進む道がふさがっているとこれは俺の知ったことではない、とあっさり諦めたりします。いわゆる想定範囲が狭く、声の大きさだけは一流というのがイメージでしょうか?

2月末に期限を迎えるトロイカの支援を延長させるにはかつてと同様の緊縮財政プランをギリシャが維持することが延長の条件でありました。ところがチプラス政権はその緊縮プランを変えることを打ち出して選挙で当選しています。当然ながら今回の4か月の暫定延長に至るまでの交渉経緯からは現政権がトロイカからの圧力を押し返すだけの交渉力も政治力も十分ではなかったことは明らかであります。バルファキス財務大臣のアピアランスは非常に注目されましたが会議でボコボコにされた後はあまりニュースにも出てこなくなりました。ただ、昨日にユーロ圏からの離脱をしないよう努力するとコメントされているのが印象的でした。

問題はここからであります。そしてそれはチプラス政権がトロイカと折り合えるようなウィンウィンの内容で支援を延長してもらえるかであります。それはチプラス政権にとってどちらかを諦めるしかないように思えます。つまり、国民に窮乏生活を続けてもらうか、あるいはトロイカからの支援が止まり、国家が破たんし、ユーロからも外れ富めるものだけが国外に脱出し、残った国家はボロボロになる運命かのどちらかです。

確かに中国やロシアが支援を囁いていると言われています。しかし、ギリシャが本当に中国やロシアの軍門に下ることがあり得るのか、と考えればそれならばまだユーロ圏の方がまし、というのは誰が考えても同じ答えになります。例えば中国がギリシャ支援すれば金も出すけど人も出す、政治にも口を出すとなり、ギリシャの労働環境はちっとも改善せず、ギリシャ人は辟易とするでしょう。

私は仮にもう一案あるとすればチプラス政権が解散総選挙を行うというプランだと思います。今選挙をすれば結果は変る可能性があります。なぜならギリシャにはユーロ脱退の選択肢は実質的には存在せず、ドイツを中心とした旧EECのメンバーのブラックホールに吸い取られる以外に生きる道がないという事に薄々感じているからでありましょう。

ギリシャ人のメンタリティからすれば反緊縮政権が立ち上がり、反旗を翻し十分頑張ったという事実、そしてその向こうの壁は思った以上に厚かったという認識をすれば諦めるというのが私の知っているギリシャ人のタイプであります。つまり、ドイツのような固執もしないし、粘着気質でもないのです。

ここから4か月のシナリオはなかなか読めないと思います。既存の手駒からはトロイカを説得するだけのプランを作り出すことは困難で6月末までにもう一、二回、ギリシャ劇場がありそうな気もします。そしてそれを乗り越えないと夏の大きな山場を乗り越えられません。「破たん懸念先」である同国の縛りを更にきつくして逃げられないようにしているユーロ諸国、特にドイツはそういう点では鬼のような国なのかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

日本は分社化時代の幕開けか?4

日本経営の特徴の一つに頭(=本社)でっかちであり、事業の決定権者が社長ではなく取締役会であったり集団合議、独特の稟議制度でありましょうか?

以前、勤めていた会社が銀行管理になった際、私が所属する海外事業部門も銀行出向者や時として銀行法人営業部と直接のやり取りが「本業」となっていました。銀行管理になるとあらゆる変化、例えば売り上げ、コスト、日々の行動などについて報告し、金がかかることはそのかかり具合により決裁を貰い、少額の場合でも部内でその承認を得る必要がありました。

ある時月次報告を本社に提出した際、銀行出向者から恐ろしいほど多くの質問を寄せられました。まさに閉口するほどだったその内容は「その全てが未知の世界」と思われていたようです。小学生に噛み砕いて教えるようにしているうちに馬鹿馬鹿しくなり「なぜこんなことを今さら聞くのか?」と返したところ、「銀行から出向してきた自分の上司に完璧な説明をするため」の保身でありました。それなら面倒だからこちらから上司だろうが銀行だろうが直接説明する、と啖呵を切り本当にそうなった結果、事業推進がことのほかうまくいってしまいました。

20日の日経にイオンが小型格安店を400店舗出すという記事が出ています。このまま読めば読みすごすところですが、実はこの記事のキーは出店計画を分社化して行うところにあります。事業社名はアコレで同社内で2008年から始めていた小型食品スーパーでコンビニの2倍程度のサイズの店舗形態「アコレ」をそのまま使うそうです。今回ようやく黒字化したことを受け分社化し大量出店にこぎつけるという流れであります。

イオンのような巨大な組織の中で「アコレ」部門は微力であって社内の大勢の中でどんなに虚勢を張っても声が届くことはありません。しかし、分社化すればアコレの部門長が社長という事ですから権限と責任をもって事業がサクサク進められることになります。勿論、読み違えればあっさり切られるし、事業廃止という罰則も当然待ち構えていますが人間本来の能力を最大限に引き延ばすには大いにプラスでありましょう。

分社化といえばソニーがやはり先週、全事業分社を進めるとして大きな話題になりました。垂れ流し続けたテレビの赤字はなぜ発生したのか、といえばソニーのプライドが儲かる体質を作りづらくしたことがなかったとは言えません。そういう意味で平井社長が下した判断は硬化した社内組織を壊し、小さな創造力集団から育て直すとみています。

考えてみれば電力会社も送配電部門を分社することになっています。三菱重工は造船部門を分社化しますし、CCC(カルチャーコンビニエンスクラブ)も昨年12月にツタヤなど3社に分社しました。1-2年後、多くの日本企業がそれら分社化先輩の業績の推移を見たうえで前向きならば一気に社内分社化を進める公算があります。

その時、日本の事業環境と労働環境が激変する可能性はある程度覚悟せねばなりません。事業は栄枯盛衰であっていかに時代の波に乗り続けられるかが勝負。分社した際にトップに立った人が伝説の人の様に称えられると事業の変化について行けなくなるのです。

同様に気をつけなくてはいけないのは分社化が日本全国規模で趨勢となればサル山の大将だらけになります。サル山の大将は本当に実力があるのか、たまたまそのポジションをゲットしたのか、そのあたりの検証と平等で公平な審査が親会社の役目となるでしょう。

日本経済は持ち前の財務的な足腰の強さもあってここにきて民間の「構造改革」を進めようとしています。この動きは私は高く評価しますし、日本に真の意味での能力主義が出てくることになるでしょう。そのためにも報酬も成果主義を取り込むなど従業員の努力がより報われやすくなるようにすべきでしょう。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

キレる若者はなぜ増える?4

最近のニュースは奇妙な殺人事件で溢れています。毎日のように悲惨な事件が起きるその当事者の多くは若者であり常識では考えられない行動や犯行理由に我々の意識では全く理解が出来なくなってきました。「人を殺してみたかった」というその心理や現在捜査中の中学生への殺人は人の命がまるで画面の中のゲーム感覚の延長線上にあるのでしょう。

加害者たちからすればほとんど意識なくそういうエキストリームな行動を行い殺人に至っているような感じであり、ニュースで我々が目にするこれらの事件は氷山の一角と考えた方がよさそうです。

キレる若者が増えた理由は相当あると思います。

家族構成が小さくなり親戚などとの付き合いも薄弱になり、共稼ぎになり、兄弟もおらず、家族間のコミュニケーションができていない。
学校はモンスターペアレンツにおののき、教師の生徒への厳しい態度やペナルティ、はたまたちょっときつい運動や居残りもクレームの対象となること。
住環境は昔の戸建主体からマンションとなり、セキュリティもあり、簡単に家に遊びにいけなくなり、街中には子供が思う存分遊べるような施設も限られていること。
仮に友達同士で遊んだとしてもゲームが主体でスポーツなど「共に汗をかく」といった努力や苦労が伴わないこと。
ネットを通じたコミュニケーションが主体となり、会話が減っていること。
モノを買うにもサービスを受けるのも今やワンクリックの時代となり、待ったり我慢したりする忍耐力が圧倒的に欠如していること。
格差が子供社会の中でも認識され、金持ちの子息をいじめの対象にしやすいこと

つまり、モンスターペアレンツならぬモンスターキッズが増殖しているのであります。

本来であればモンスターペアレンツを更に上回る武田鉄矢のような熱血ウルトラティーチャーとか職を賭ける校長とか、教育を本当に作り直す当局の教育長等がモンスター退治をすべきなのです。モンスターを放置するからその子供もモンスターJr.になってしまうのです。

ところで、私の会社で運営するシェアハウスはどうも生活感が薄いという気がしています。人はいるのにどうやって生活しているのだろうと思うことはキッチンがどうなっているかで大体わかります。まず、料理をした形跡がないようなのです。

先日、友人の娘達がバンクーバーに来ていた際、料理の話に及び、家中(つまり両親含め)、誰もやっていないしやったこともない、と平然と言われました。(つまり全食外食か出来合いを買うということです。)やってみたい気はするけれど「時間がない」と言います。思わず、「君たちは多分一生料理をすることはないよ」と本音が出てしまったのですが、その背景は世の中が便利になり過ぎてしまったことが大きいと思います。

夜12時近く、駅から歩いているとラーメン屋で定食をかけこむ女性がずいぶん多いことにびっくりします。以前なら絶対にありえない光景でした。仕事も忙しいのでしょう。しかし、そんな生活を続けていれば幸福度は大きく下がってしまいます。日本の経済はひょっとすると薄日が差しそうな気配がありますが、私はこの国に必要なのはGDPよりもブータンの様に国民幸福度指数(GNH)をもっと取り込むことのような気がします。

キレる若者は社会からスピンアウトした人も多いようです。ではなぜスピンアウトするのか、仲間が守らなかったからであり、チームという本来の固まりの粘着性が十分ではなかったからでしょう。ドライになった時代というのもそこから類推すればなるほど、という事になります。

毎日のニュースを見るたびになぜだろうと首をかしげる今日この頃です。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

このままでは真の大首相になれない安倍首相4

安倍首相のマインドが少し変わったような気がするのは私だけでしょうか?

2012年末、民主党から政権奪回をし、黒田日銀総裁と二人三脚で日本経済立て直しを表明し、アベノミクスで盛り上がり、2020年のオリンピック東京開催決定というおまけまでもらったまでは良かったのですが、昨年はやや足踏みした上に年末辺りからスタンスが変ってきた気がします。それは首相の目が違います。昔はもっと下手に出ながら汗をかく姿勢でした。今は王様の貫録ですべてをぶっちぎっているようなスタンスです。

先ず、日銀とのスタンスが大きく変わったのが大きいでしょう。10月のバズーカ第二弾を発表した時、安倍首相は「やるとは思わなかった」とコメントしています。その意味は二つあって一つはよくそこまで踏み込んだな、という驚き。もう一つはなぜ俺に先に知らせなかったのかという怒りであります。記者を前に怒りの部分は見せていませんが、心中穏やかではなかったことは確かでしょう。その後の安倍首相と黒田日銀総裁の間には距離感だけでなく薄い壁が建ってしまっています。

二番目に国会で散々追及された中東訪問の際の2億ドルの拠出とイスラム国からの報復とも取れる二人の日本人犠牲者であります。確かに安倍首相の顔はその驚愕ぶりを隠せないほどでありましたがその後、本件について実に淡泊になってしまいました。韓国の朴槿惠大統領が来週、中東3カ国を訪問するのですが、その時、どのような外交をするのか、ある意味、比較対照になってしまうところが安倍首相にとっては心地よくないところかもしれません。

昨日の西川公也農林水産大臣の辞任もあっさりそれを了承しています。理由は明白で自分の足かせになるものは全部切る、という冷徹さからくるものであります。(黒田総裁との関係も私はそうだと思っています。)特に農水に関しては先日JA全中問題がひと段落しており、次はTPPに全てを集中しているはずです。4月にはアメリカ訪問で1961年の池田勇人首相(当時)以来のアメリカ議会演説が予定されています。個人的には戦後70年を迎えた日本の立場を表明し、テロとの戦いを表明し、日米の歴史的絆を更に深め、TPPを始め、世界経済の大車輪の一翼を担いたいとブチ上げることになるでしょう。

そんなことができるのは確かに今、安倍首相しかしません。オバマ大統領のミシェル夫人が日本にやってくるのも2014年に夫人が単独中国訪問をして様々な憶測を呼んだことをリバースするためであり、アメリカの気遣いがあるのも事実であります。

ただ、安倍首相はあくまでも日本の国民によって信任された首相でなくてはいけません。王様でもないし、驕りもいけません。今の首相には人を寄せ付けないものがありますが、そうなると足元をすくわれやすくなるものです。何故、ここにきて首相の態度が変わったのか、それが選挙を境に起きたことなのかどうか分かりませんが、個人的には非常に気になっています。

日経平均は確かに久々の高値になっており、いよいよ20000円の呼び声も現実味を帯びてきています。一方で多くの国民の生活は一向に変わらずというアンケート結果が出ており、中国人「爆買い」の飽きるほどの報道は一定年齢の人たちにとっては「昔は日本人もそうだった」と懐かしさと現在の水準との差を感じているかもしれません。(ただ、日本人が海外で爆買いしなくなったのは日本製の方がずっと良く、酒は日本で買った方が安いし今時、重い思いをしたくないということでありますが。)

安倍首相が日本の顔であるならばもっと格好良い首相になってもらいたいものです。実行力も政治的パワーも兼ね備えた首相であるからこそ、国民からリスペクトされるような人格者の首相になってもらいたいのです。少なくとも祖父のようにはなってもらいたくないのであります。ましてやつまらないヤジを飛ばした挙句、撤回しているようではちょっと心配です。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

日本の新たなるビジネスモデル4

日本が現在の地位に納まるようになったのは我々の先輩諸氏が戦後の復興期にゼロスタートであらゆる努力を重ねたからであります。確かに朝鮮戦争という神風もありましたが疲弊していたのは日本だけではなく、第二次世界大戦を通じてあらゆる国が「作り直し」をする過程にありました。

日本は平和憲法の下、他国が大戦後も局地的に戦争を繰り返している中、モノづくりに励んだことで経済大国としての地位を確立できたことは言うまでもありません。つまり、経済環境という意味では圧倒的に優れた条件下におかれていたわけです。更に政治は55年体制で政局の安定化と「経済の自民党」が全面的に旗振りをしたことが大きかったでしょう。

ではなぜ、民主党が政権を取る様な自体が発生したのか、今になって冷静に考えてみればエスカレーターに乗って勝手に上り続けるはずが、その先には階段しかなく、やむを得ず、上っていたら体力がなく脱落する者が続出したというのがイメージでしょうか?民主党は体力ないものに手を差し伸べさっさと階段を上る自民党を引きずりおろしたわけです。しかし、民主党は優しい言葉と裏腹に階段を上れなかったという事かと思います。

今になってまたエスカレーターが見えてきましたがこのエスカレーターの構造が55年体制の時と同じであれば途中で壊れるかも知れず、やや疑心暗鬼になりかけながらも創意工夫で「構造改革」をしようとしている、これが私の見立てです。

ライフネットの出口治明CEOが「賢人の警鐘」への寄稿で「高度成長はもうない。ゼロベースで考え、新しい現場を作ろう」と記しています。氏は戦後日本経済が謳歌した理由は二つあるとしています。一つが冷戦によりアメリカが日本の我儘を聞き入れてくれたこと、二つ目はアメリカに追いつきたいというキャッチアップモデルがあったことを挙げています。その通りでしょう。

では、このモデルは今、崩れたか、といえば私は違うと思います。まず、一つ目は中国の台頭でイデオロギーの相違から新たなる二大大国時代を迎えました。二つ目は日本はアメリカにちっとも追いついてはいないという事です。それはライフスタイルや発想の広さ、イマジネーションなどビジネスの創造力と考える力、資本力などが圧倒的に足りていないと思います。近年ようやくアジア諸国にノウハウや資金を持ってリーダーシップを発揮するようになりましたがまだ入り口です。

日本の新たなるビジネスモデルとは戦後から長く続いているモノづくりに於いては圧倒的なセンスを生かしながらも作る作業は外国で行い、日本はそのライセンスや技術指導、より上の技術開発など人より先んじることではないでしょうか?また、働く主流はもはやバブル経済を知らない世代が主体であり、その世代がその世代のセンスで伸ばしていくべきで前世代はそのサポートするほうが理に適っています。農業や酪農、水産業の門戸を叩く若者の記事を目にする度にこの世代が作り出す全く想像もしなかった世界が生まれると私は確信しているのです。

考えてみればアニメやラーメンで世界に羽ばたく夢を持った人は20年前はほとんどいませんでした。かなり前から台湾や香港、東南アジアでJポップが大人気だったのにそれを本格的にビジネスに取り込んだのはたぶんAKBがインドネシアで姉妹グループを作ったことが初めてではないでしょうか?ようやく日本の大企業が資金力を生かして海外進出でメインストリームを驀進し、起業家や新興企業が誰も挑戦しなかったエリアで戦っています。

そういう観点から見ると日本のビジネスは非常に強くなってきていると言えます。失敗しながらより大きく羽ばたく日本という意味からは民主党に政権交代したのが失敗でそれを糧に今、足腰がより強化されているというのが私の思うところです。今後もこのチャレンジを続けていけば日本にまた陽は昇ることでしょう。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

秩序ある自由4

電車をホームで待つ時、所定の位置で行列をし、電車が来れば降りる人が先で乗る人は前に並んだ人から順番に乗ることは当たり前です。ラーメン屋で腹が減ったから自分の分だけ先に作ってくれと頼んでも聞き入れられることはありません。これは人が秩序と道徳観で行動を抑制しているからであります。

アメリカでは法律という名の下、様々なルールが決められているのは移民国家であると同時に教育水準や立場の違い、更に広大な国土の中で住む場所によりその特性が出やすい為、国家としての一定のコントロールを図り、真の意味での平等を作り出すためであります。法律が人を縛り、人は枠からはみ出ないようにしているともいえます。時としてその法律の盲点をくぐり、記載されていないことをすれば行動した本人は「書いていないからやった」と言い、法律家はそれならば新たにこの点も補足しなくてはいけないと法律が改定されていきます。結果としてどうなったかといえば人間生活は極めてルールが厳しく、複雑化し、全ての内容を周知することすらできなくなりつつあります。

クルマを運転する際のルール、確定申告に相続のルール、会社のセキュリティカードのルール、マンションの管理組合のルール…と世の中、ルールだらけであるとも言えるのです。

私のカナダの会社の就業規則にはカンパニールールとして就業中してはいけないことが羅列されています。この就業規則は会社の顧問弁護士が作ったものですが、見るたびに27項目にわたる「やってはいけないこと」をよく思いつたな、と感心するやら頭を悩ませるやらであります。就業中寝てはいけません、会社の悪口は言ってはいけません、身だしなみはきれいにすること…などは中学校の生徒手帳に書いてある内容と大差ありませんが、弁護士曰く、「書かなければやってもよいと付け込まれる」と強く主張します。

私の知り合いでこんな秩序と制御ばかりの人生は嫌だ、と思い立ったようにそれまで勤務した会社を辞め、奥様と幼い子と3人で自給自足の暮らしができるとされるカナダのある島に移住してしまいました。島に行ってしまってからはネット情報にも支配されたくないからか、連絡が途絶えていますが、完全自給自足の生活など有り得ません。噂で聞いた話ではそこでは物々交換や各自の能力を生かして共存共栄だと理解しています。それならば多くの若者が村から飛び出した集落民の付き合いの濃さを再現しているようなものでしょう。現代社会よりなおルールを守らなくてはいけない社会に戻ったわけで、彼はほんとうにエンジョイしているのだろうかとふと心配になってしまいます。

パリなどで起きた表現の自由を背景にした事件は100年前なら起きなかった事件かもしれません。それは人と人の結びつきが強く、道徳観による支配構造がワークしていたからではないでしょうか?それに住む世界ももっと狭かったし人々の移動も限られています。情報はもっと少なかった訳ですからもっと人々は鷹揚だったような気がします。

私は幼いころに「人への迷惑をかけるな」、と常々言われて育ったのですが、それは多くの日本人が集落、学校、会社といった所属意識の中で活動し続けているからであります。先日、シリアに渡航しようとした日本人がパスポートを没収された事件がありました。憲法で保障された自由を盾に息巻いているその人の言動に違和感を感じたのはその人が無人島で一人で暮らすわけでもなく、一国の主としてルール制定者であるわけでもないのに自由を振りかざすその傍若無人ぶりだからであります。

我々は基本的に自由であります。しかし、それはルールの中での自由であるという事を忘れてはいけません。ルールに記載されていなければ何をしてもよいかといえばアメリカ人ならそうするかもしれないですがそのあと更に縛りの厳しいルールができるだけでしょう。一方、イギリスには社会道徳が根強く存在します。一定教育を受けた人であればしてよいこと、いけないことの判別ぐらいつくであろう、という背景であります。

ふと思うことはルールだらけの世の中だから人々はストレスを溜めてしまっているのかもしれず、私の知り合いのように突如社会生活からリタイアしてしまう人も珍しくないのかもしれません。これは誰を責めるというよりある一面、居心地がとても悪くなった現代社会の一面でもある、とも言えそうです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。
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