外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2016年03月

訪日外国人、2030年に6000万人目標?4

政府は訪日外国人の目標を2020年に4000万人、2030年に6000万人に「上方修正」しました。数字以上に社会全般に様々なインパクトがあるかと思います。

2015年の訪日外国人が1974万人と前年比47%増で推移していることから今後もこのペースを維持し、4000万人、6000万人という水準に引き上げることで経済に刺激を与える計画であろうことが読み取れます。

訪日外国人が増えることのメリットは宿泊、観光、消費を通じた経済の活性化でしょう。2014年のデータでは一人平均15万円費消し、平均滞在期間は11.7日、外国人の総支出額は2兆円(2015年は3兆4700億円)でありました。

平均滞在日数をベースに計算すると2000万人の訪日客は日本の人口が64万人増えたことと同じ効果があり、4000万人なら128万人、6000万人なら190万人となります。しかも社会保障費がかからずお金を使うポジションの方が主流です。費消額は一日当たり12800円ですから確かに数字上の経済効果はあります。

ただ、この目標を聞いて手放しで喜ぶばかりでもない気がいたします。

まず、訪日外国人が行くところは割と決まっています。つまり、メリットを受けるところと全く関係ないところの濃淡がはっきり出ることです。確かに最近の訪日客は日本人が知らないようなところや見向きもしないようなところを見つける傾向がありますので一概には言えないと思いますが、これは否定はできないでしょう。

2010年にバンクーバーで冬季五輪があった際、観客が来るエリアが非常に狭いエリアに限定され、多くの外国からの観戦客は地元のごく限られたところにしかお金を落とさなかったことで強い不満が出たことがあります。似たような状況は想定されると思います。(もっとも、訪日外国人に振り回されたくないと思う日本の方も多いと思いますが。)

二番目にあまりにも多い訪日客は国内経済の不活性化を招きやすくなります。例えば出張者の宿泊先が確保できない、宿泊料金が以前に比べ5割以上も上がるなど日常茶飯事的に起きており、出張回数の減少やビジネス客の減少を招くこともあるでしょう。訪日外国人客のマストアイテムであるジャパンレールパスではJRを使って乗りまくるわけで、ひかり号は外国人御用達列車となっています。

私はそれ以上にこの目標自体が達成可能なのか、疑問視しています。一つには男女比で男性が55%で多いという傾向、もう一つは20代、30代という若者が6割を占めるという点でそれほど消費の懐が大きいとは思えないのであります。多くの爆買いはツアー客だと思いますが、あれは物珍しさと海外旅行自慢の買い物で日本人も80年代ごろに海外で爆買いしていたのと同じです。

世の中、ある程度成熟してくると買い物よりも違うものを求めます。また、日本人が昔、海外で土産の代名詞としていたアイテムの一つ、免税の酒は流通の改善で今や、日本で買った方が安く、誰も重い酒瓶をぶら下げる人はいません。同じことは海外でも起こりうるでしょう。

とすれば政府は今と同じ形態で観光客を誘致してもどこかで息切れしてする公算があり、本気で誘致したいのなら魅せ方を変えなくては飽きられてしまいます。

本気で外国人を経済活性化のテコにしたいのなら、リピーターと長期滞在者、及び学生を受け入れる対策を打った方がよいと思います。

なぜ、ロンドン、パリ、ニューヨークは観光客が多いのか、その一つに芸術があります。ミュージカルや美術館など何度見ても嬉しくなるような高い文化価値があることが重要です。例えば日本の美術館はコレクションが少ないのでいつも海外の美術館から借り受けることが多いのです。ミュージカルや観劇は当日や直近でチケットが取れることはまずありません。それら観劇ができる場所も東京ならあちらこちらに散らばっていて大変わかりにくくなっています。

長期滞在者や海外学生はシェアハウスで宿泊設備の対応が可能です。やはり、駆け足で日本中を駆け巡る旅行を促すより日本と対話できるような訪日客を増やすようなセンスが必要だと思います。買物させてうまいものを食べさせ、お金落とさせる発想ではラスベガスのような味気ないものになってしまうでしょう。

昔、私の知り合いがアメリカで七宝焼きを教えていて非常に人気を博していました。こういう味が日本の本来魅せたいところではないでしょうか?なんでも数が勝負ではないと思います。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

シェアオフィスの居心地4

実は3月初めから事務所をシェアオフィスに移転しました。同じ雑居ビルの別のフロアにあったシェアオフィスで今までの事務所のリース期間満了に伴い、思いきって事務所の中を断捨離して今までの4分の1ぐらいの小さなスペースに収まっています。正直、居心地はとても良い、これがひと月経った時点での印象です。

大きさは4分の1ですが、リース料は半分、つまり、スペース当たりの単価は倍になっているのですが、あまり使わない会議室、人がいないワークスペース、ほとんど客が来ないのに立派な受付スペースなど無駄のオンパレードでしたから使い勝手としては特にこじんまりした感じはしません。

特にオフィスのシェアの場合、受付にはしっかり2人ぐらい座っていてすがすがしい朝の挨拶もありますし、ロビーも新しい家具や調度品で揃えています。コーヒーやお茶なども飲み放題。郵便は取りに行ってくれますし、来客が来れば電話で知らせてくれます。つまり、自分の会社に受付嬢を雇ったようなものなのです。

もう一つのメリットは「賑わい」。オフィスとは人がいて、電話が鳴って、声が聞こえてくるのが普通ですが、自分の事務所を借りていた時はひっそりしてました。今はドア越しに様々な雑音程度の「事務所の音」が聴こえてくるため、むしろ頑張って仕事をしようという気にさせるのです。

シェアならではの特徴としてはさまざまなものが適宜アップグレードされていく点でしょうか?自分の事務所だとコピーや冷蔵庫、家具、インターネットのスピード、清掃のレベルなど案外、目が届かなかったり、我慢してしまうことがあります。ところがシェアは様々な会社の人の意見が集約されますので個人の好みというより一般的に必要と思われるアップグレードが自分たちの意思とは別になされる点が便利なのです。大画面テレビもロビーにあり、好きなものを見ることが出来るし、ランチスペースもしっかり備わっています。

ご承知の通り、私は東京でシェアハウスの事業をしています。が、私自身、シェアハウスには住んだことがありませんでしたからあえて、シェアオフィスで疑似体験をしてみたいという気持ちもあったのです。ポジショントークだと思われるかもしれませんが、シェアの世界は自分の頭で考えている以上に便利だと実感しています。

自分が占有したいもの、共有でも問題ないものは割とはっきり区別できると思います。シェアハウスですとアイロンや掃除機は別に自分のモノを抱え込んでいなくても問題ありません。事務所では大型のコピー機やシュレッダーはシェアで問題ないでしょう。

これを事業主の面から考えてみましょう。私は今、スペース当たりに単価をかつての2倍払っていますが、それでも以前以上に満足しています。つまり、このシェアオフィスの事業主は付加価値を創造し、当然、一定の利潤を得ています。不動産を単なる賃貸として貸し出せばベーシックな賃料は入りますが、大家が工夫をすれば賃料は二倍にも増やすことが出来るのです。

多くの日本の大家さんは「うちのアパートが埋まらなくて…」「賃料、そろそろ上げたいんだけどねぇ」という悩みは多いと思います。が、何もせずに時間経過だけで賃料が上がる時代は昔の話です。ではアップグレードすれば客がくるのか、といえばそうでもないのです。

設備とサービスを切り離して考えてみたらどうでしょうか?多くの日本の不動産屋はテナント募集に際してキッチンやバスなど水廻りのアップグレードを大家さんに求めると思います。設備のアップグレーも必要かもしれませんが、それよりも「そこに住みたい」というキャッチを生み出すことがもっと重要なのではないでしょうか?
私はサービスにその原点があると思っています。

実は私が入居しているシェアオフィスは世界的に著名なチェーンで日本にも相当数あります。先日、新宿の拠点をじっくり拝見させていただいたのですが、設備などは立派です。ただ、カナダほどゆったりはしていないことと家賃を聞いて目の玉が飛び出ました。多分、スペース当たりの単価で比べるとカナダの二倍以上すると思います。それほど払うと費用対効果は何処まであるのかな、と思ってしまいます。

ちなみに私は東京で事務所のリース事業もやっているのですが、これはシャッター街の閉店した商店の一つを借り、私の費用で内部を事務所仕様に改修し、テナントを入れ、改修費用を上乗せして賃貸を設定するという余り前例のない「新型事業」であります。エンドユーザー付きだったので事務所改修の費用負担やデザイン面でやりやすかったのですが、シェアオフィスがあまりにも暴利をむさぼるようならばシャッター街はかなりねらい目の安上がりな不動産転用だと思います。

要はダメダメを変える発想だと思います。何事も一歩踏み出すと案外霧は晴れるものではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

日本人論の中のマクドナルド4

日経電子版に「縮むマック、晴れぬ視界、売上高はピークの7割に」という記事があります。記事の内容に新味はないのですが、とどのつまり、マックはいまだに改善傾向がない、ということを言いたいのだろうと思います。当初、マックの不振は偽装チキンとしていましたが、時間経過に対していつまでも回復しない状況に違う理由を探し始めました。挙句の果てにアメリカ本体も不振だからマックそのものの衰退説というのもありました。

マック衰退説は否定しませんが、日本のマックの不振ぶりは他国と比べ際立っており、アメリカ本社も日本市場に期待を寄せていないランク付けとなっています。では、日本のハンバーガー市場が不振なのかいえばシェイクシャックやカールスジュニアといった日本でのニューブランドのみならず、モスやバーガーキングなどにも客が押し寄せるという状況をみるにあたり、マック一人負けは鮮明であります。

私はマックが日本人に植え付けたイメージを変革することはなかなか困難だとみています。手を変え品を変え、新メニューを生み出していますが、基本は同じでどうしてもここのハンバーガーではなくてはいけないとは思えません。むしろ、たまに食べるハンバーガーならもうちょっとおいしそうなものを、と思う人もいるでしょう。ハンバーガーフリークの人はバンズやソース、肉の焼き方などにこだわりを持つでしょう。

日本人は基本的に新しいものが好きです。「新製品」という言葉には異様に食いつきがよく、その中身が満足できなければ二度と振り向かないというシビアさを持ち合わせています。コンビニの商品が早ければ一週間で変わる、日本で売り出される新製品の9割以上は陽の目をみないのも同じ理由です。商店街に新しい店が出来れば必ず覗いてみるし、駅前に新しいレストランがあればどんな店だろうと思わず、立ち止まる人もいるかもしれません。

広告やウェブサイト、あるいは新聞でも雑誌でも時折リニューアルをするのは同じ見栄えだと飽きられるからです。ではなぜ日本人はこの「刷新」が好きなのか、ですが、一つには四季をもつ日本の風土なのではないかと思います。春夏秋冬折々に着るものが変わり、節目が変わり、新たなるスタートを切ります。この切り替わりが日本人の本質としてあるために「いつまでたっても冬着」というのは受け入れられないのでしょう。

カナダのスーパーマーケットに行けば20年前と同じ商品が同じ場所に鎮座しています。むしろ同じであることに意義があって、違うものになれば客は店員に食って掛かるでしょう。「これはあの商品と同じ味がするのか」と。欧州もそうだと思うのですが、かなりコンサバな考え方で世間一般が認めたものではないとその陳列棚に並ぶことが許されないのであります。

カナダのラジオ番組からはフラッシュダンスのテーマソングやプリンスの曲がいまだに頻繁に聴こえてきます。別にオールディーズの番組ではなく、普通に「あの時の名曲」として流れるのでしょう。良いものは素直にその価値を認める発想だと思います。よって一度エスタブリッシュしたブランドネームはそう簡単に崩れないとも言えるのです。

日本はその点、真逆です。常に新しいもの、新しいスタイルを提供し、顧客はそれに盛り上がり、興奮しますが、時間と共に衰退していきます。供給側は先駆者が常に勝利し、二番煎じでまずまず、三番手以下は熾烈な価格競争に挑み、挙句の果てに淘汰されるというパタンが繰り返されます。

その点、マクドナルドの賞味期限は長かったと思います。その間、数々のライバルが出現しました。ファーストキッチンやロッテリアなどかつてもハンバーガー競争がありましたが、どれも同じような品揃え、同様の価格構成でユニークなアイディアを打ち出したところはありませんでした。これがマックの長期君臨を支えた背景ではないでしょうか?

日本人は移り気です。それは世間の風が右へ左に吹けば流されます。その中でコアなファンがその商品を支え、陽の目を見ることもあります。アイスのガリガリ君は年5億本以上も売るお化け商品に成長しましたが、なぜそこまで伸びたか、といえばコアなファンの支えのもと、売り手が手を変え品を替えこれでもか、と責めてくるからではないでしょうか?移り気な日本人の先を行くわけです。そこには驚きがあります。コーンポタージュ味、クリームシチュー味、ナポリタン味の三部作は有名ですが、それは売り手が買い手の想像力と期待を超えているところに意味があるのです。

そういう意味では日本のビジネスは欧米のスタンスと全く違います。同じ商品を20年置いていても売れる国とは違います。カップヌードルでも確実に進化しているのです。味により麺とスープの絡みを考え、麺の太さが全部違うという芸当は涙が出るほど日本的であります。

マックがなぜ、不振から抜け出せないのか、日本人の持つ特性、そしてカナダ人のカサノバさんの日本人研究が十分ではないことにその一つの理由は隠されているのではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

日本が目指すエネルギーミックス4

東電が石油火力の発電を2018年度に全て終えると発表しました。ただ、脱化石化を目指すというわけではなく、単にコストの問題でより効率の良い石炭やガスに切り替えていくという方針であります。

石炭産業が日本に於いて花形だった時代も遠い昔となりました。1963年には日本で5541万トンも掘り出し、1952年には炭鉱数が949か所もありました。現在は118万トン(2013年)で炭鉱数は北海道に8か所を残すのみとなりました。ですが、実際には日本の石炭の需要は増え続けています。国内の一次エネルギー供給源としては原油換算で1973年から2012年でほぼ倍増、エネルギー源としての石炭の割合は23%で極めて安定しています。東電が石炭等に燃料源をシフトすれば他社もいずれ追随すると考えられ、日本でもドイツと同様石炭エネルギーが再び注目を浴びることになるかもしれません。

化石エネルギーの代表格である石炭、石油、ガスはCO2などの排出物が出ることで地球環境に優しくありません。その為に原子力が一時、その脚光を浴びたわけですが、日本では実質、頼れる燃料源とはなれない気がしています。伊方原発1号機も廃炉が決まったわけですが、日本では社会的に厳しい再稼働のハードル、地震国としての技術的問題、更に設備が新規に作られず、既存の設備がどんどん古くなる現状を鑑みれば政府が期待する燃料ミックスは机上の計画となるように思えます。

政府の期待とは違い、実質的には石炭とガスがもう一度花形になる時代がやってくるのかもしれません。天然ガスは北米では極めて安値で放置され、何年たっても価格は上昇しません。資源価格が暴騰していた時代にも天然ガスだけは一時期を除き、蚊帳の外でした。そのガスをどうにか海外に輸出する為にカナダは液化天然ガスの輸出基地をブリティッシュコロンビア州の北部に計画していますが、今、その本気度が試されています。BC政府は輸出事業として早期に稼働させたいものの環境問題など様々なハードルがその計画推進を阻んでいます。最近では駐カナダ日本大使がカナダ政府に苦言を呈し、地元で経済トップ記事になっています。

一方、技術は進み、クリーンエネルギーの一つである水素の時代の到来を見込む専門家もいます。トヨタのミライなど水素自動車も実現しつつある中、現代社会に於いて花形燃料は時代と共に変遷していくとも言えるでしょう。とはいえ、ミライは高額な車で水素エネルギーが一般社会に普及するには相当時間がかかりそうです。

太陽光発電は一時は日本でブームとも言える状況となりました。私も日本で開発した建物に太陽光パネルを設置しました。さほど買い取り価格が下がる前の設置にもかかわらず、売電収入は信じられないほど低く設備代の回収はほぼ不可能だと思っています。つまり、環境面だけを考えれば良いのですが、事業化しても旨みがないのならば今後の発展には疑問がつきます。また、事業者が山の斜面に太陽光パネルを設置する為に伐採を進め、その結果、地盤が弱くなったり、伐採の伴うCO2へのマイナス効果など本末転倒の問題が起きたケースもありました。

では世界ベースではどうなのか、といえば先進国と新興国はその様相はかなり違います。原発を推進し、安定エネルギー源確保を目指す国も多いですし、石油エネルギーに依存する体質の国も多いでしょう。特に産油国ではその価格が安いことから石油燃料をベースにする産業が最も効率よいということになります。地球環境を考えれば全く持っておかしな話ですが、結局、各国その政治、経済、地政学、産業構造により多種多様の燃料源の嗜好は違うということです。

その中で日本が示さなくてはいけないのはクリーンエネルギーを生み出し、それを世界に広げていく旗振り役になることであります。アメリカやカナダ、オーストラリア、さらにはロシア、ブラジルは資源がいくらでも埋蔵されており、それを売ることによって国内経済が成り立ち、政治が成り立っています。その資源利用を否定するような政治行動は基本的に起こり得ないのです。が、資源がない日本だからこそ、いかに代替エネルギーを見つけ、ベストミックスを模索し、安定供給を図るか、公平な立場に立てる国だともいえましょう。

その点、資源がないインドはいづれ世界最大の人口国となることも踏まえ、その燃料ミックス政策は日本と同じ立場にあるともいえます。ならば日本が率先してインドのエネルギー問題を共有することで新たなる道筋を見出すことも出来るでしょう。

私は新しいビジネスを生み出さねば日本経済は好転しないと申し上げています。が、アイディアひとつで様々なビジネスを見出すことは可能だと思っています。日本は世界第三位の経済大国という自負が強い故、先進国的目線が目立つように感じられますが、今や世界は経済の成長の差はあれどボイスは同じ大きさであります。そのような視点に立ってエネルギー問題を捉えていくと地球儀ベースで全く違ったピクチャーが描けるのではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

日本の波乱要因となる北朝鮮動向4

北朝鮮の動きがより先鋭化してきました。北朝鮮人民軍が韓国に対して実質的な「最後通牒」(最後通告と同意)を提示してきました。最後通牒とは文書による外交的解決手段を止め、相手がその要求を飲まなければ実行に移すという意味であります。

今回の北朝鮮の要求内容は韓国の演習に対して朴槿恵大統領の謝罪と責任者の処刑を求めているものであります。挑発的な米韓合同演習に対する北朝鮮側の過度な反応ともいえます。

いまだ、口だけだろう、というコメントもありますが、私はそう思っていません。なぜならば今回の最後通牒が金正恩第一書記ではなく、「北朝鮮軍前線大連合部隊の長距離砲兵隊」という一部隊による発表である点が気になっています。これは北朝鮮軍がいよいよ精神的、肉体的にその準備を進め、最後通牒を出せるほどの体制が整いつつあるとも感じるからです。

では、金正恩氏がいつ、その最後の指示を出すか、ですが、合同演習が4月30日まで行われることからそれが終わるのを待ち、韓国側の対応を見るのではないかと思いますが、一度スイッチが入った軍の準備は士気高揚を維持するためにはあまり長く持たせられない考え方もあります。

ターゲットは明白に青瓦台(韓国大統領府)となっており、韓国側も国家安全保障会議を開催するなどあわただしい動きとなっていることからこれ以上、北からの挑発が進めば韓国側の国家非常事態宣言もあり得るかもしれません。

その場合、日本が直接的な影響を受けることは免れません。多くの韓国一般国民が一時退避をするにあたり、最も近く比較的安全な国外となれば日本となってしまうからです。日本政府も人道的支援をすることになりますから当然受け入れるでしょう。その場合、一気に大量の人数を移動させるには船となりますので九州の主要港、場合により瀬戸内海経由で近畿地方のルートもあるかと思います。

勿論、このストーリーは想定であり、北の実力行使がないにこしたことはありません。が、戦前の動きを知っている方ならば今の状態がどれほどリスク含みかは体験をもってご存じだと思います。戦後70年、また朝鮮戦争からも63年、ほぼ戦争とは無縁の状態が続いた日本でこの緊張感に対して準備態勢はほぼないと思います。これでは余りにも無防備すぎます。勿論、日本政府は国民にそれを煽る必要はありませんが、隣国がどういう状況になっているのか、それが日本にどういう影響を及ぼすのか、あらゆるシュミレーションをもう少し、具体的に検討すべきでしょう。そうなってからでは遅いのです。

例えば北朝鮮がミサイルを飛ばした際にも日本の上空を飛ぶのか、という点にのみ報道は集中しています。これは言い換えれば日本が大丈夫ならあとは構わないということで国民の興味もそこまでとなります。が、押し寄せるかもしれない韓国の避難民について指摘したマスコミは皆無でしょう。実態としてはこちらの影響度の方がはるかに大きくなるのです。

折しも日本は新年度入りを今週に控え、新たなる飛躍に向けた計画推進に向けて準備していることと思います。政府はサミット前に財政出動を検討していると報じられています。この精密機械ごとく積み上げられた計画は何も起きないという前提に立っています。今、日本として構えておかねばならないことは突発的事態が起こりうるかもしれないというリスク管理であります。新年度入りを前にそんなことを大前提に考えねばならないのも癪ですが、世の中、自分の思った通りにならないこともある、というマインドの準備だけはしておいた方がよい気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

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大統領の品格4

以前、「国家の品格」という本が日本で流行り、○○の品格という言葉がその後、流行語のようになったと思いますが、あえて今、「大統領の品格」について取り上げたいと思います。

正直、カナダから見るアメリカで繰り広げられる大統領選のクオリティはソープオペラ並みになってきたようです。タブロイド紙や週刊誌にはうってつけの題材だと思いますが、世界最大の影響力を持つ国家のトップを決める選挙としてはあまりにもお粗末ではないでしょうか?

私はだれが当選するかというより1年以上にわたる大統領選を通じてアメリカ国民が自国をどう考え、どうしていきたいのか聞き、考え、投票するというプロセスそのものに意味があると思っています。各候補者は様々な意見を聴衆に訴え、聴衆は友人や家族と家庭やレストラン、あるいは立ち話を通じて自分の考えを述べ、他人の考えを聞き、双方が影響されあうことでアメリカのあるべき方向性を見定めるのが正論でありましょう。

が、今の共和党のお二人の激しい戦いに品格がどれほどあるのでしょうか?トランプ氏はもともと暴論に過激な発言が目立っていましたから今さら何も思いませんが、クルーズ氏がその応戦を余儀なくさせられていることでクルーズ氏もトランプ氏と同類に見えてきたことにトランプ氏の狡猾な戦略が見えてきます。

言い換えればトランプ氏の粗野な発言により大統領選そのものを下品なバラエティ番組に変え、クルーズ氏はその罠にまんまと引っかかっているわけです。両氏のツィッターでの応酬や取り巻き同士の戦い、特に双方の夫人に関する話などはこちらが思わず耳を覆いたくなります。

トランプ氏のこの戦略は功を奏しています。共和党の数々の候補者を打ち砕き、今や候補は3人、実質は2人に絞られたといってよいでしょう。敗退した候補者のほとんどはトランプ氏の「口戦」の術にはまってしまいました。(あるいはこんなばかばかしい立候補者と並列にされたくないというプライドがあったかもしれません。)

私は大統領には単に人気取りだけではなく、3億2000万の国民を統率し、地球儀ベースでアメリカのポジショニングをきっちりコミュニケートできる質の高い人材であるべきと考えます。

仮に共和党候補がトランプ氏になればクリントン氏もその戦術に飲まれる可能性はあります。ビルクリントン氏のつまらない過去話でも持ち出せばよいのですから。共和党からすればクリントン氏を追い落とす戦術としてはベンガジ事件の追及やメール問題という手段が正攻法としてはあるのですが、クリントン氏はそのあたりの防御はしっかり準備しているはずです。が、時として彼女がうろたえたり、弱みに付け込まれて防戦になると一気に崩れてしまう弱点があります。トランプ氏はそのあたりは上手いのでこの選挙は最後まで行方は分かりません。

アメリカが今、孤立化を望むのか、世界の中のアメリカを維持したいのか、この点に関してアメリカ世論そのものが揺れているようです。99%と1%の社会構造がもたらすものは世界の警官になるよりも「もっとうまいものを食いたい」という自己満足追求であってマズローの欲求5段階でいうと第4段階の尊厳欲求から第3段階の社会的欲求に一段下がってしまった感すらあります。トランプ氏のスタンスはその第三段階の要求を満たそうと述べているように聞こえます。

オバマ政権の間は外交が下手でも経済はよかったといわれますが、良好な経済とは経済指標であって国民の経済的幸福度は2006年までのバブル以前の水準には戻っていないのかもしれません。このあたりにもトランプ人気の一つの理由は隠されているのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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溢れたマネーの行方4

バンクーバーで釣り船などチャーターボートのビジネスをしている長年の知り合いと立ち話をしていたところ、「俺の船を中国人が買ったんだ」と言います。「へぇ、で、あなたはリタイア?」と聞けば、「いや、中国人は金はあるんだけど船の動かし方も知らないので船の所有権だけ売って俺はまだ、その釣り船屋をやっているよ」と。ちなみにその船を買った中国人氏、このあたりのマリーナやら船やらいろいろな海に関するビジネスを買いまくっているようで、「金だけはあるねぇ。」とお互いに笑ってしまいました。

中国人の爆買いは日本でショッピングする観光客レベルだけではなく、世界の会社を爆買いしています。スイスの農薬大手、シンジェンダを5兆円とかカナダの石油大手ネクセンを1兆7000億円といった巨額のものから数百億円程度の「小型」なものまでごろごろしています。スターウッドの買収ドラマは今のところ、再び逆転され、中国側がどう出るか注目されていますが、そのペースは尋常ではありません。

最近思うのはマネーの「吹き溜まり」であります。日米欧がこぞって輪転機を回したわけですから本来であればマネーがどこかにあり、かつての経済原則であれば通貨価値の下落を伴うインフレ要因となっていたはずです。が、例えばアメリカの連邦準備銀行があれだけドル紙幣を刷ってもインフレにならないのはそのマネーが一部に吸い上げられているからではないか、という推測が可能であります。

では、どこにでしょうか?例えばここバンクーバーの不動産に向かうマネーは尋常ではありません。バンクーバーもインフレとは無縁ですが、不動産の上昇だけは当たり前のようになっています。昨日には2015年のバンクーバーの不動産総取引額の3分の1が中国マネーだったことが明らかにされています。

この仕組みはかつて、日経平均が4万円近くまで付けたバブルの時と同じで買うから上がる、上がるから買う、という循環が生まれているとも言えそうです。但し、いわゆるバブルとはマネーの効果が広範囲に拡散し、経済の潤滑となりますが、現在は投機としての不動産というごく一部にだけマネーが滞留しているのでしょうか?

ニューヨーク大学のルービニ教授は最近の世界経済を「ニューアブノーマル」と称していますが、その原因の一つに増加したマネーサプライを銀行が融資に回さず「貨幣の流通速度が急落し」、超過準備預金として死蔵したから、と説明しています。(日経ビジネスより)

ルービニ教授のこの指摘をもう一歩踏み込むと銀行が融資可能な伝統的事業は不動産か冒頭に紹介した中国企業のようなM&Aに伴う資金需要などに狭められているとも言えます。例えば昔はテレビにしても白黒からカラー、フラット画面から液晶という具合に進化しましたし、放送側もそのシグナルの質を向上させてきました。これは時間軸を伴う成長とも言え、企業は工場や研究開発などの投資を継続し、より技術向上させ、消費者もより高性能なものに買い替えるといったマネーの循環効果がありました。

が、今や、アフリカの奥地でも液晶テレビとスマホは普通にあるわけで世界最先端の商品が地球上に一気に浸透したことで個人事業主、中小企業などの活躍の場を含めた途中の成長過程を省いたとも言えないでしょうか?

つまり、資本のチカラで持てる者が一気に買収をし、先進国と新興国とのギャップを埋め、資金力があるものが勝ち残れるというビジネスモデルであります。

よって今後は誰も手を付けていない新たなビジネスが地球儀ベースで生まれ進化していくスタイルがない限り世界経済の低成長はアブノーマルでもなんでもなくごく普通の事態とも言えます。

インフレ率を2%にしたいという日欧米の中央銀行のその経済的根拠は何でしょうか?1%に置き換えられたらどうなるのでしょうか?安倍首相にすれば2020年頃にGDP600兆円を目指すとしている以上、何が何でも成長を数字として示さねばなりません。

一点、私に疑問なのは日本国民が本当に4-5年で今から2割のGDP成長を望んでいるのか、その気構えがあるのか、となると案外、現状でも全然問題ないと考えている節がないともいえません。

溢れたマネーはごく一部に引き寄せられている半面、引き寄せられなかった人々が必ずしも不幸ではないというパーセプションギャップが本当のアブノーマルではないかと私は思います。

では今日はこのぐらいで。

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