外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2016年10月

ビジネスの旬4

経営者にとってこれほどやりにくい時代が来るとは思っていなかったでしょう。一旦作り上げたビジネスモデルは相当長い間使える、というのがかつての流れでした。しかし、世の中の急速な発展と技術革新はあらゆる常識観を壊しつつあります。

アップルペイが日本でもいよいよお目見えとなりました。スマホをかざせば電車に乗れるわけです。これが日本のデファクトスタンダードになる可能性は相当高いとみています。ただでさえ、SuicaなりPASMOなりのキャッシュレス時代が起きています。「スマホペイ」が普及しないという方が難しいでしょう。実は最近、小銭入れを探していたのですが、選択肢はぐっと減りました。ましてやキャッシュを持たない北米に於いて小銭入れなるものは存在すらしないのではないかと思うほど全く見つかりません。

これはさらに一歩踏み込めば将来、財布の需要がなくなるかもしれません。まさに携帯電話会社のセールストークではありませんが、「スマホ一つでお出かけ」になるのでしょう。

任天堂の決算がすぐれず、9月の中間決算の売り上げは2000年以来の最低、2017年3月期利益は前期比65%減と下方修正されました。理由はハード、ソフトともに不振だったからですが、これは昨日今日に始まったわけではなく、据え置き型のゲームはコアなファンにだけ残る、と数年前から指摘されていたことが実証されつつあることでしょうか?多くの人はスマホを介したゲームに移行する中、同社はやや意地になって据え置きゲームにこだわったその時間的ロスが先駆者から追手の立場に変わったということでしょう。

日経ビジネスの記事にセブン銀行の強みとして出ていたのが同社のATM。今やすべてのセブンのみならずセブンのないところにも2000台以上のセブンのATMがあるそうです。驚くべきことは新生銀行や地方銀行が自社のATMではなく、セブンのATMを導入していることです。これはセブンのATMが銀行の特定カラーを排除し、顧客目線で使い勝手が良いからだそうでこれもATMの標準化とも言えます。ここまで読めば絶好調のセブンATMです。

しかし、クレジットカードにデビットカード、更にアップルペイが出てくればキャッシュは必要なくなります。これは現金の引き出し手数料で稼いでいたセブン銀行のビジネスを根本から覆してしまいます。本来ではセブンイレブン本体はキャッシュレス対応の自社サービスを開発すべきなのですが、セブン銀行がそうさせません。皮肉なものです。セブン銀行は海外送金機能などで対策を打つようですが、さて、時代の変化にどこまで対応できるでしょうか?

今まで当たり前だったことが明日からすっかり変わる、こんな世界が我々の目の前でごく普通に展開されています。いや、あまりにも当たり前の光景過ぎて忘れていることもあるのでしょう。例えばビデオ撮影機やデジカメの類はスマホに取って代わられました。少し前に東京、青山の裏手を歩いていたところ、小さな写真展が開いていたのでふらっと入ってみました。その写真家が「これ、全部、iPhoneで取ったんですよ」と言われたその作品の数々は自分が持っているスマホでこんな立派な写真が撮れるのかと驚愕の思いでした。かつてプロはプロ仕様の機材を使っていたのです。その垣根がなくなったとも言えないでしょうか?

個人的に長い目で厳しいビジネスモデルの一つと思っているのがスターバックス。理由はネスプレッソのように家庭でも事務所でも質の高いコーヒーが手軽に楽しめる時代が到来したことであります。事務所内ではコーヒーは無料ないしコストシェアで飲めるところも多いでしょう。私も事務所を引っ越してシェアオフィスに入居したら「ドリンク飲み放題」ですのでそれまで毎日散財していたコーヒー代がかからなくなりました。

そのスタバ、リザーブ オンリー(リザーブ ロースタリー)なる高級店をこれから展開し、イタリアのプリンチというベーカリーと提携して新展開を図るようです。日本では中目黒に再来年末に出店する予定です。が、これはどう見てもスタバの派生型ビジネス。本業の流れをどう維持するか、必死の対策が必要でしょう。

私のように小さなビジネスを展開している者にとってはこの激動と展開の速さはある意味、ニッチを生み出すため、チャンス到来とみています。大きな流れの変化にはそこに小魚が群がる余地は大いにあるものです。また、誰もやらなくなった古いビジネスモデルが必要な時もあります。

今やビジネスは5-10年程度のライフしかないと考えています。その間に勝負をつけるためには一つのものに余り大きな期待をせず、身変わりしやすくするスタンスを取ることが大事でしょう。これから10年後には自動車が大変革期を迎えます。世の中からガソリンスタンドがどんどん減るかもしれません。ビール1本までなら飲酒運転が許される時代がやってくるかもしれません。(カナダは今でもそうですが)

豊洲市場の問題の先行きは不明瞭ですが、実は豊洲なんて必要ないビジネスモデルがすでに立ち上がっています。魚が水揚げされた漁港から各消費地まで直送体制が出来つつあります。羽田に空輸された朝取りの魚は午後にはスーパーの棚に並ぶスピード感は豊洲経由では不可能なのです。つまり、豊洲でぐずぐず言っているその間に豊洲そのものの存在価値がなくなるかもしれない変革です。

「非常識を常識に」これが今、肝に銘じなくてはいけないキーワードです。そんなわけないだろう、ということが普通に起きる現代に生きる我々は受け入れる側なら結構ですが、ビジネスとして追いかける側は如何に「非常識な発想を生み出すか」にかかっているとも言えそうです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

親友はいますか?4

今日はいつもと切り口を変えた話題を考えてみたいと思います。あなたに親友はいますか?これがテーマです。

会社勤めの人、特に男性の場合、定年まで働けば40数年、仕事のレールの上を走り続けます。その間、家族を別とすれば自分の周りの人とは会社の人が多くを占めるのではないかと思います。子供の学校関係で知り合った他の親御さん、同じマンションの人や近所の人を含め、積極的に外部接触を図らなければ会社の人以外に知り合うチャンスすらないかもしれません。

サラリーマンが転勤するとそれまで月数回飲んでは愚痴っていたその相手となかなか会わなくなります。理由は部署が変われば共通の時間と話題が欠如するからです。ましてや勤務場所が変われば物理的にも会えなくなるでしょう。これは利害だけでつながっている関係とも言えそうです。とすれば多くのサラリーマンにとって自分をさらけ出せる長期間にわたって安定し、純粋な関係となれる人を作り出すのは案外難しいかもしれません。

私も社会人なってから新たに親しい友人が出来たかといえば非常に少ないでしょう。敢えて言うならNPOなどビジネス以外を通じて長く親しくしている人との繋がりがより強固です。もう少し考えてみましょう。

ここにある対立する二つの関係があるとします。

保守派と改革派
国内派と国際派
仕事重視派と家庭重視派
金儲けと人生エンジョイ
派手と倹約
外食派と家庭で食べる派
スポーツ派と文科系
.....
上げたらきりがないのですが、世の中、様々な選択肢の中で全ての人がそれぞれのYES-NOゲームを進めていくと極端な話、億万通りに分かれると思います。その中で自分とウマが合う人を探すのは至難の業でありましょう。理由は色付けをしてから入るからです。先入観ですね。この人は何色だから俺とは合わないといったようにその段階ではじかれてしまいます。

SNSの繋がりとはその数多い選択肢を絞り込み、最小限の中でYESーNOを選ばせ、その結果、かつて想定出来なかったようなことを起こしやすくできます。選挙はその端的な例で先日も新潟知事選で原発反対派の方が当選されましたが、これも数多くの政策論争の中で原発をその中心に据えることで県民に迷いや気持ちの揺れを起こさせないようにします。

実はこの傾向は最近の世界中の選挙で見られます。英国のEU離脱を決めた国民投票もフィリピンの大統領選挙もアメリカの大統領選挙もほぼ同じスタイルであります。アメリカの大統領選でなぜ、双方が悪口の罵り合いばかりやって政策論争を展開しないかといえば墓穴を掘りやすいからでしょう。「トランプは女の敵」「ヒラリーはうそつき」という小学生でも感化されるこの単純明快な切り口が世の中をエキストリームな状態に持って行っていないでしょうか?

男性の場合、特に「こいつのここはいいけれどあれは嫌い」という分析が入りやすく相手の人間像を自分なりに描き始めてしまいます。そして自分勝手の通信簿が頭の中に完成し、評点が7点以上はOK、あとは敵ぐらいの感覚になりやすくなります。

では親友はどうやったら出来るのか、といえば運命的な出会いが生み出すものだろうと思っています。この運命の一つにすべての人に共通している学校時代の友人があります。これは好き嫌いにかかわらず同じクラスになり、勉学や青春時代を通じて時間を共にし、お互いに成長する過程にいたわけです。その多くの仲間は自分とほぼ違うDNAかもしれず分析すれば全く相反する関係かもしれません。しかし、クラスメートだった、あるいはクラブ活動で一緒に汗を流したという関係故の「お前と俺」ではないでしょうか?ここには利害がないという最大のメリットが存在します。

なぜ、今日、こんな話題を持ち出したか、といえばIT化が進む世の中において人間関係はより希薄化し、0と1の繋がりでしかなくなりつつあるのではないか、という危惧があるのです。これは他人を判断する場合、非常に短絡的で 偏執、 偏好的になるかもしれません。たった一つの要素でその人全部を否定したり、肯定する可能性があり、極めてリスキーな状況にあるとも言えないでしょうか?

いやいや、それは考えすぎだ、俺は、私は、親しい友人もいるし、そんな一辺倒な判断はしていないとおっしゃる方は健全です。しかし、世界には思った以上にこの問題を抱えた人は多い気がします。そして皆さんの一日の会話は家族や奥さんではなく、パソコンとにらめっこであれば人間関係のこってりした面倒くささもなく、自分の好きな時に好きなだけ相手をしてもらえるというわがままも可能です。

これではあなたの親友は実は「ITガジェットさん」というさみしい結果を生み出すことにもなりかねません。

今から親友を作るには外に出ること、そして趣味の会など純粋に楽しめて没頭できるグループでエンジョイすることからスタートしたらどうでしょうか?世の中、好き嫌いのエレメントは無数にあります。そのひとつ一つに反応するよりそれを飲み込むぐらいの許容力を持つ太さを鍛錬することが大事ではないかと思います。

ガジェットさん以外にリアルで2-3人は親友といえる人が欲しいですね。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

この一週間を振り返る「今週のつぶやき」は週の間に題材にしなかった内容を中心にまとめさせていただいています。今週はいろいろあるのですが、まずは三笠宮様のご逝去に接し、謹んでお悔やみ申し上げたいと思います。皇室としては最高齢の100歳、大正天皇のお子様で昭和天皇の弟様と思えば何やら一世代遡ってしまいます。その三笠宮様、戦後直後に天皇を「譲位」させない制度はおかしいと指摘してましたが、さて、この宮様のご意向が有識者会議を通じて反映させることができますでしょうか?

では本題です。まずはアメリカから。

アメリカの7-9月期GDPは事前予想の2.6%を上回る2.9%成長(年換算)となりました。12月の利上げを見込む専門家は8割近くに達していますが、それを裏付ける数字だと思います。11月のFOMCは11月1-2日に予定されており、直近の経済統計としてはこのGDPが最も大きなインパクトになります。

大統領選が間近であり、利下げの可能性も取りざたされる英国中銀の定例会議が11月3日であることを考えると11月のFOMCでの利上げの予想は立ちにくいのですが、想定外の利上げの可能性は一応頭に入れておいた方がよさそうです。

但し、GDPの統計を見る限り個人消費が事前予想の2.6%に対して2.1%増に留まったこと、アメリカの景気回復は既に7年を超える長期に渡ることを考えると一部にあるFEDは年内の利上げで打ち止めになるのではないか、という見方に信憑性を感じないわけでもありません。一方、為替ですが、これもここにきて米ドル独歩高となっていますが「行き過ぎ」とみる専門家は多く、米ドル高のピークを迎えつつあるかもしれません。「噂で買って事実で売る」、これを当てはめると前から申し上げているように大統領選の結果がその引き金になるかもしれません。

マネーの話ついでに日本の株価ですが、堅調に推移しています。先日、「三角もちあいが熟しており、多分、上に放れる」と書かせていただきましたがその通りの展開となっています。今後ですが、個人的にはかなり楽観で、年内日経平均18000円乗せはありうるかなとみています。来年も比較的強気にみるところは多く確か楽天証券は17年末で19700円を予想していたと思います。

日本株が買われる理由ですが、個人的には海外機関投資家が売りすぎて底打ちし、買いに転換しつつある点を重視しています。1-9月は6.2兆円の売りでしたが10月は第2週までで約4000億円の買いに転じています。ではなぜ、日本株なのか、といえばアメリカの株価が論理的水準を大きく上回り、高すぎて買いづらいことから投資先を探すマネーが回遊してきたとみています。

次の話題にまいりましょう。韓国朴大統領の不祥事です。朴大統領の親友の崔順実氏に内部文書をリークしていたことが発覚、大統領は陳謝するという事態に発展しました。当の崔氏はドイツに滞在しているとされ、検察の取り調べ要請が出れば帰国するとされています。大統領の政策判断にどの程度影響があったかは不明ですが、これは絶対に許されないこと、なおかつ野党から相当足を引っ張られる可能性が大です。

韓国の最近の動きを見ていると「泣きっ面に蜂」そのものとも言え、ここまでくると哀れになってしまいます。ロッテ、サムスンに朴大統領もか、となれば一体この国は誰が救えるのでしょう?最近はTHAADの韓国内装備で中国が貿易などで意地悪し、韓国旅行者を2割減らせ、とするなどあからさまな嫌がらせもあります。

そういえばカナダの新聞の全面広告にある電話会社がサムスン製スマホを1つ買えば2つ目は無料と大々的にうたっています。サムスンのスマホ事業は7-9月で前年同期比96%減という決算が出ていますが、ブランドイメージが悪化する中、次の出直し新製品は17年春まで出ないため、まだまだ相当苦戦しそうです。

これでは北朝鮮との緊張感あるにらみ合いは韓国の自滅です。また、日本政府としても朴大統領とようやく会話ができる体制までこぎつけたのに近い将来、再び未知の相手とバトルをしなくてはいけないかと思うとぞっとしているのではないでしょうか?長期安定政権の良さを改めて感じる出来事とも言えそうです。

朴大統領の内部文書の不正扱いも問題ですが、ここにきてFBIはクリントン氏のメール問題を蒸し返しました。新たなるメールが出てきたことでその調査に乗り出すとのことでクリントン氏にとっては頭の痛い事態であります。

史上最低の大統領選はやはり最後の最後まで史上最悪のマイナスイメージを引きずる形となってしまいました。個人的には両候補ともスコアは赤点で大統領選挙やり直しがもっとも正しいスタイルだと思います。いっそのこと、クリントン、トランプ、該当者なしの三択にした方がよいのではないでしょうか?それにしても本当に東野圭吾の小説のように最後の2ページでどんでん返しはないでしょうね?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

ドゥテルテ旋風、私感4

予想通り、南の島からやってきたドゥテルテ台風は様々な話題と疑問符を残して過ぎ去っていきました。接触した方々、メディアなどからはいろいろな解説が見られますが、当初は「親日家」としての前向きな驚き感、そして、後半には「軸足がぶれている」という指摘を含め、結局よくわからず、というのがおおむねの流れではないでしょうか?

個人的にはモノやお金をくれる日本も中国も大好き、これしかないと思っています。援助万歳、但し、俺のやることに口出ししないでくれ、ということでしょうか?また、26日付当ブログの「中国の向かう道と日本の対処」で書いたように麻薬撲滅という「目的達成には手段を選ばず」のポリシーが腐敗一掃を謳う習近平国家主席と合致していることで中国との接点を作り上げ多額の援助を引き出すことに成功した流れもあるかと思います。

「来月も呼んでくれ」とは日本に来てすり寄れば援助が引き出しやすくなるからで営業マンが揉み手でやってくるようなものとも感じられます。

フィリピンはかつて賄賂天国でありました。とにもかくにも金が全てで許認可から交通違反のもみ消しまで賄賂で片付く代表的国家でありました。今でも賄賂といわなくてもちょっと握らせれば融通を利かせてくれるようなことは多く見受けられるでしょう。これは国民性がサービスを受けることに非常に長けているともいえるのです。

私の会社でアルバイトしていたあるフィリピン人が病気で亡くなったのですが当地に身寄りがありません。葬儀を取り仕切ったご友人から遺骨をフィリピンに戻すのに金がないからと寄付をせがまれました。もちろん、哀悼の気持ちをもってそれなりのことはさせていただきましたが、困ったことは稼ぐ人から助けを乞う手段を当然のごとく使うのがその思想にしっかりしみこんでいる気がします。

ドゥテルテ大統領は何処を向いているのか、といえばまずは自分の目指す麻薬撲滅、そして不正や賄賂をなくす国家の体質改善を進めたいのだろうと思います。この点は正しく、ぜひとも推進してもらいたいと思います。

ドゥテルテ大統領の言葉の端々にもある様に今回の中国訪問は外交上の関係悪化を一旦、修復し、中国からの支援を取り付けられるスタンスに戻すこと、そして、日本からは継続して高いレベルの援助を受けることであります。その思想はまずは国内経済をより強固なものしようという発想に見えます。私もフィリピンには2年ほど前に行きましたがインフラ整備は全然追いついていない反面、日本の資金でこの橋が出来た、この道路が出来たと説明を聞くたびに日本への感謝の意は感じられました。

但し、ドゥテルテ大統領の米国に対する不義理は酷い間違いです。アメリカは怒らせると本当にずるく、嫌味でどん底まで突き落とすほどの悪党ぶりを示すことがあります。それに屈したくない気持ちもわかりますが、世界最強の国家に一定の外交上の礼は尽くすべきでしょう。資金引き上げや締め付け、外交上の邪魔、更には海外に住むフィリピン人が母国へ海外送金する邪魔だって平気で知らん顔してやりかねない凶暴性すらあります。

もう一つは外交バランスが現時点で取れていないことは将来を見据える上で不安材料でしょう。想像ですが安倍首相はアメリカからのそれなりの要請も踏まえアメリカとフィリピンの関係修復を強く促したと思われます。それが大統領の帰国前の若干軌道修正した「日米同盟、米比同盟は大事」の発言につながるのでしょう。

が、そのうち、またアメリカ嫌悪発言は繰り返すでしょう。唯一、注目すべきはアメリカの新大統領が選ばれた時、どのような態度をとるのか、ここが注目点でドゥテルテ大統領の想定外外交ゲームの戦略が見え隠れすると思います。(仮にクリントン氏と喧嘩をしたら修復不可能だと思っています。)

個人的には今はあまり外交上の政治色を強く打ち出さず、貰えるものだけを確保して、自国に有利で自分の評価にもつながるようなのらりくらりした姿勢を示す気がしてなりません。よって、外交上はこのドゥテルテペースに乗らず三歩ぐらい引いて冷静な判断を行っていくことが重要ではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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あなたの就職先は本当にその会社でいいのですか?4

大学生は就活時期になると学校の勉強の話よりも「どこを受けるか」の話で盛り上がります。「お前どうする?」「俺は○○業界で攻める」「そっかー、俺はこっちだな」。大体こんな会話が時間的余裕のある就活前半で交わされる会話。それが後半になると「お前、内定出た?」「まだ。やっべーよ。ちょっと違う業種も攻めてみるよ」となり、最後、「初めの希望とはちょっと違うけどこの会社で全然OKだな」ということになるのでしょうか?

希望通りのところに行けるかどうか、これは別の問題ですが、今の学生は少なくとも就職口を見つけるには困ることはありません。しかし、「もともとの希望」とは何だったのか、と考えると案外、企業イメージやCMで知っていたなどかなりあやふやではないでしょうか?あるいは、就活向け会社案内を読んでも良いことづくめのそのパンフレットに学生が否定する余地を与えることはないでしょう。

私の場合はいわゆる「キャリア」を目指して就活をしなかったので落ちたと分かった大学4年の春は完全に出遅れ派。そこから巻き返しを図るにおいて選択したのは「海外に出られる会社」でした。そのため、業種には見境がない酷い就活をしました。メーカーから専門商社、プラントに航空会社まで受けましたから。その中で建設で海外に進出している会社がきらりと光り、結局売り上げの3割近くを海外で計上していた準大手ゼネコンに入ったわけです。

ゼネコン入社当初、分かってはいたけれど海外とはまるで正反対の土木の現場でいわゆる飯場(はんば)暮らしです。6畳に2人、食事は賄いで3食、所長から新入社員まで一緒に食べるというプライベートゼロ時代が訪れます。「海外は消えたな」、これが私の初めの印象でしたが、新入社員同期には着実に海外への道を歩んでいる奴もおり、差がつきます。更に自分の上司はお世辞にも尊敬できるタイプではなく、思わず手にしたのが「会社を辞める本」でありました。

が、辞めなくてよかったと思ったのは2年半ぐらいしてからでしょうか?自分への社内の評価が上がり始め、社長特命の6人ほどのプロジェクト要員となり、そのあたりから人生に影響するほどすっかり様相が変わりました。陽が自分に差し込む時もある、ということです。

厚生労働省によると今年の大卒の3年以内の離職率は31%でこの数年大体この程度が続いているとのことです。あれだけ苦労した就活をくぐりぬけても3分の1は辞めるのです。理由は双方にある気がします。ドラマのようなイメージだけで会社に入ったり、人間関係が築けない若い人は少なくないでしょう。その上、仕事を○時から○時までやるとか、言われたことをこなすという受動の姿勢を続けると面白いわけありません。

一方、会社側も社員をこれ見よがしに縛りあげ、コンプライアンスに社内ルール、マニュアルでがんじがらめにします。残業は部で設定された上限を超えると人事部の査定に響くので○○時間を超えないようにと部内指示が飛びます。(私の時代でもそうでした。)最近は消灯の時間が厳しく設定されます。その上仕事は家に持ち込めません。

私は新入社員など若手は初めから巨大な組織に入れて歯車にさせるべきではないと思っています。子会社や孫会社の出先の最末端で少ないチームの中で現業を経験させ、仕事とは何かをしっかり身に着けさせる方がはるかに深みができると思っています。

もう一つ、最近ヤフーが新卒一括採用をやめてポテンシャル採用と称し、年間を通じていつでも採用する方式を取ると発表しました。この傾向は徐々にですが広がる傾向が出てきています。北米ではごく普通の年間採用ですが、ようやく、という気がします。

日本の場合、4月入社というしきたりが同期への意識と繋がり、更には競争心を芽生えさせ、出来る者の能力を更に高め、脱落する者は拒まず、という姿勢に見えます。大手の採用計画も3年後5年後の脱落者数を前提に大量採用するのは何処も同じです。そして歯を食いしばって頑張っても上に行ける道は針の穴ほどの狭さ。そこから溢れた人材はやるせない気持ちにさせるそんな社会人生活が正しいのか、疑問に思うのは若い人たちだけではなく、私だって違うだろう、と言いたくなります。

若者だからこそ考え方にもフレキシビリティがあるし創造力も豊か、パワーだってあります。その潜在的能力を抑えこんでいては日本の労働市場で最も遅れているとされる労働生産性が改善されることはないでしょう。これが変われば会社は儲かり、給与は確実に上がります。それこそデフレ時代よ、さようなら、とまで言いたくなるような可能性は秘めているのではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

中国の向かう道と日本の対処4

習近平国家主席がフィリピンのドゥテルテ大統領と会談した際、習氏はドゥテルテ氏の行動に大いに勇気づけられたのではないでしょうか?麻薬撲滅のために最後手段を躊躇せずに使うところは習氏が不正、賄賂に厳しい姿勢を取り続けてきたことと重なるからであります。そしてドゥテルテ氏の支持率が9割を超える水準を具現化していることで自分も自分のやり方を信じ、それを貫けば中国をこのまま統率できる、と自信を深めたことでしょう。

中国で始まった年一度の中央委員会全体会議である第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)で習近平国家主席が目指すのは自身の権限集中ではないか、と囁かれています。「毛沢東への権力集中で大混乱に陥った文化大革命への反省から集団指導体制の重視を定めた準則を36年ぶりに見直し、現代版に書き換える」(日経)から見て取れるのは偉大さでは第二の毛沢東を目指す一方、毛沢東の失敗を反省し、それを繰り返さないとする圧倒的強みでありましょうか?

潜在的に中国にフォローの風が吹いている部分はあります。それはアメリカの弱体化であります。中国は経済面をみれば不動産バブルや資本流出、国内のゾンビ企業淘汰と潜在的失業者への対応など問題山積でありますが、その存在感においてはアメリカと二分するほどの力をつけてきたことは否めません。かつてアメリカがソ連と二大体制で世界を分かち合った時は共に破竹の勢いがありました。今、アメリカでは良き時代の回顧主義が跋扈し、散々な評価の大統領選が進行します。

中国は習近平国家主席がどうドライブし、自己の任期延長をもぎ取れるかが注目されていますが、仮に別の国家主席にすり替わっても中国の体制と中国の天動説である「中華主義」が変わるとは思えません。百歩譲って一党独裁政権が終われば更に強い国家となり得ます。唯一、中国が困苦な道を選ぶとすれば国家が割れることだけだろうと思います。体制の崩壊はソ連がロシアに変わった時のように新しい指導者が強いポジションを採れば影響力を維持することは大いに可能でしょう。

私がこのように考えるのは中国の人口、国土、発言力、潜在的経済力が他国を圧倒するからであります。私が時々「資本のチカラ」についてブログで記載させて頂いていますが、同じことは国力にも言えるわけでこれは束になってかかってもかなわない絶対的力の相違であります。

これに太刀打ちできるのは唯一、非中国圏の国家が連携し、一体化できる体制を持つことだと考えています。日本はその点、どう転んでもその橋頭堡となり得ます。朝鮮半島はその時の天気で右にも左にも揺れ動く地域ですので期待できません。となると、外交的にアメリカと並んで日本が積極的に考慮したいのはロシアでしょう。ロシアは中国と長い国境線を持ち、ソ連時代を通じて歴史的に近寄ったり遠ざかったりしています。表面的にはつくろっていますが、客観的にはさほど仲が良いようには思えません。

そう考えると安倍首相がプーチン大統領と交渉を進めている日ロ関係改善、平和条約締結への交渉、そして懸案の北方領土問題の落としどころは大いに意味ある外交ではないでしょうか?ロシアが欧米各国から経済制裁をうけている中で日本はその網目をかいくぐる様に連携姿勢を強める準備を進めています。

個人的にはアメリカの大統領が変わった段階で米ロ関係に変化が生まれるとみています。その場合、日本が対ロ外交で欧米諸国に先手を打つことになり、日ロが蜜月になる可能性を秘めています。(アメリカの近年の外交はオバマ大統領個人の失策によるところが大きいとみています。クリントン氏は対ロシア強硬派とも言われていますが、さてどうでしょうか?トランプ氏はプーチン氏とは近い関係を築くと述べています。)

日本は長年、島国故、貿易を通じてものを売る、あるいは資源を買うということが国家間のつながりの主体でありました。少なくとも多くの一般的国民には外国とは海の向こうの遠い世界の話でありました。しかし、国家間関係は明らかにより密接し、海は実質的に地面が国境を接しているがごとく、近隣との重大な交渉案件となりつつあります。尖閣問題はよい例でしょう。

いま日本が気がつかねばならないのは概念的な「島国ニッポン」は過去のものであり、外交は避けて通れない最重要課題となりつつあるということであります。その中で中国をどう捉え、どう付き合っていくのか、日本の将来を大きく左右する案件であることは肝に銘じるべきではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

どこまで迫る相続税の取り立て4

1-2年前、会計事務所を経営される税の実務ではかなり著名な方と話していた際、「相続税逃れはいずれ不可能になる」と断言されていました。この先生は相続税の専門の会議にもご出席になっていらっしゃる方ですのでその内容からも国税のスタンスがわかっていらっしゃったのだろうと思います。

事実、この1-2年の間、相続税に関するルールはより厳しく、そしてきっちり取り立てる仕組みが出来上がりつつあります。21日の日経には「相続税逃れの海外移住に網、5年を超す居住にも課税検討」とあります。思わず、ここまで手を付け始めたか、と苦笑いしてしました。

5年の海外居住は数少ない相続税を逃れるための合法テクニックでした。仕組みは相続する予定の親と被相続人の子が共に5年以上海外に合法に住んでいれば非居住者間の資産移動とみなされ、日本の国内法下の相続税は逃れられるというものであります。

カナダは相続税がありませんので潜在的にはシンガポールや香港と並び高額所得者が移民するメリットがある国です。実際、それらしき目的で移住を企てるケースも散見されるようです。カナダの場合、移民権取得のハードルが高くなり、高額所得者や資産家と思しき一定年齢に達している方は移民取得が特に難しくなっています。それでも移民申請をケベック州で行えばまだ比較的やりやすいとはいわれています。

ただし、5年の海外移住テクニックも実際に活用するとなると微妙なルールです。これは家族が全員移住することを意味し、仮に日本で一定の資産を得た人が日本でのビジネスなり拠点をギブアップできるのか、そして家族が喜んでついてくるのか、といえばかなりハードルが高い選択肢でしょう。特に一定年齢の親の子供も当然一定年齢に達しているわけで結婚などしていたらほとんど極めて限られた方にしかメリットのないものとも言えます。

よって国税の更なる締め付け姿勢、でありますが、それで影響を受ける人は案外少ないような気も致します。

こんなことで締め付けるなら不動産や賃貸住宅にした時の価値の圧縮効果の方がおかしい気がします。現金で持っていればバリュエーションは100%、だけど一定条件の不動産なら表面価値を下げ、相続税そのものを引き下げられる論理的根拠は個人的には今一つ理解に苦しむところです。特に賃貸なら相続税が安くなる理由は何故なのでしょうか?まさか住宅の安定供給の時代の名残ではないと思いますが。

このルールがなくなってくれれば日本から賃貸物件が相当減ることになり、不動産の底上げ期待ができることになります。同じことはタワーマンションのように土地部分が少ない不動産を所有するメリットもおかしな話で相続対策で生まれたタワマンと皮肉られるようでは困ります。

究極的にはそこまでして相続税を逃れる理由が何処にあるのか、という原点に戻ってしまいます。一般的な生業をされて成功された方は何を求めるか、といえばビジネスの地道な成長と名声でありましょう。ビジネスで成功された方が突然日本から姿をくらますことはあまり考えられないと思います。

あり得るパタンとしては株など投資で儲けた方、あるいは儲けている方はどこにいても相場はできるという発想があります。また、不動産を処分した方、IPOなどで転がり込んだ株長者といった割と狭い範囲の方々と国税のバトルのような気がします。

国税の課税スタンスはともかく、課税強化は世界共通の課題。その背景は税収不足です。節税したい向きには逆風が吹き続けるのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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