外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2016年11月

混乱必至の韓国に振り回されるな4

朴大統領の国民向け談話、訳文を全文拝見しましたが、実に締まりのない中途半端な声明となりました。朴大統領はこれまで自分が辞任しないのは国内外情勢の安定化のためとしてきましたが、これでは不安定感を増長することになりかねません。

同時に日韓関係への懸念も広がっていますが、個人的にはやや距離感を置いて韓国が落ち着くまで様子を見るしかないとみています。

まず、朴大統領の談話のキーは「私は大統領職任期の短縮を含む進退問題を国会の決定に委ねます。与野党が論議し国政の混乱と空白を最小化し、安定して政権を移譲できる方案を作って下されば、その日程と法手続きに従い大統領職を退きます。」(産経訳文より)であります。これは自分で判断をせず、国会にそれを委ねたわけで今回の混乱の幕引きを自分では行わないことを宣言したようなものであります。

では任された国会はどうするのか、でありますが、与党主導で朴大統領の辞任を引き出すのか、それでも野党は弾劾裁判を進めるのか、このあたりからして与野党間での調整は難航しそうです。黄教安首相が当面の調整役トップになるのですが、与党セヌリ党に於ける「骨の髄まで朴大統領派」(中央日報)とされる人物ですから調整役としての立場そのものが微妙でやりにくい形となるでしょう。

まずは韓国国会が新たに生まれた辞任オプションをどう取り扱うか、ここに注目が集まるでしょう。野党はあくまでも弾劾にこだわるかもしれませんが、弾劾裁判の判決は個人的には微妙だと思っています。それは朴大統領が私利私欲で行った問題というより彼女の管理上の問題であった点においてクビにするほどではないと判断する可能性は残されているとみています。

では救世主は現れるのか、ですが、韓国内では期待の声が高い潘基文国連事務総長はその任期が17年1月1日までで次期大統領選にでるとすれば遅ければ遅いほど都合がよいとされます。しかし、仮に朴大統領の「辞任」が早期に決まれば60日以内の大統領選となるため、準備ができません。現時点で準備ができているのは野党第1党「共に民主党」の文在寅氏ぐらいではないかとの観測もあります。

つまり与党も野党も騒ぐことはできてもそのあとを取りまとめる人材はほとんどいないという状況なのであります。これは朴大統領にとっては好都合で「ほら見たことか?」と内心思う状況がいずれ出てくるはずです。私は挙国一致内閣の話が出た際に「議員の殴り合いのけんかが始まる」と申し上げましたが決して冗談で述べたわけではなく、本当に起きる可能性は高いと踏んでいるのです。

この状況下では日本政府は韓国との対話は残念ながらフリーズせざるを得ません。表向きは外交をやっているふりをしても成果は一切ないとみた方がよいと思います。新しい大統領が選ばれ、朴大統領の処分が決まり、国会が落ち着くまでこの国との交渉は何も始まりません。そこに至るには1年ぐらいかかるかもしれません。

安倍首相は野党が政権奪取するのではないかと懸念し、専門家は慰安婦問題や日韓秘密軍事情報保護協定(ジーソミア)といった「完了済み」の約束を反故ないしちゃぶ台返しのリスクがあるとみています。特に野党が中国寄りの姿勢を取った場合に日本には不利な展開が予想されます。

中国政府は韓国のTHAADミサイルの装備に対抗するため韓国を訪れる観光客を減らす施策をしています。(同様に対台湾にも行なっています。)このため、ただでさえ厳しい韓国経済に観光業までダメージが来ると韓国国民の性格からすると「中国になびきやすい」状態に戻ってしまうのです。韓国人の振る舞いや行動は窮地に陥ると懇願スタイルになるのは歴史が証明する「毎度の態度」でこれを日本と中国相手に延々と繰り返してきているのです。一種のゲーム感覚のようなものでしょう。

では外交的にどうするか、ですが、私は日本は中国との関係調整を進めるべきで韓国はしばし放置すべきだと思います。中国政府もコトの成り行きには注視していると思いますが、「政治家の権力闘争と混沌」が生じている中で火中の栗を拾うようなことはしないはずです。

12月の日中韓首脳会議は少なくとも朴大統領の参加の見込みは相当低く、仮に初来日したとしてもその発言の重みはゼロに等しいでしょう。となれば、むしろ日本は李克強首相と二国間会議をじっくりやるべきだと思います。中国は韓国が参加しないなら中止にすると申し出ると思いますが、ここは会談をして日中間の関係改善を図っておいた方がよいとみています。

いずれにせよ、韓国には困ったものです。それ以上にこのところ声が聞こえなくなった北の大将はどうしたのでしょうか?南の混乱に乗じて何か企てるのかと思いましたが沈黙を保っています。大将は健康問題もありますから今のうち静養しているのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

なぜ低い、日本の労働生産性4

戦国時代の小説を読んでいると人々が誰につくか、その身代わりの早さに驚くことも多いのではないでしょうか?誰が天下を取るか、その行方次第で諸国の武士たちの忠義は豊臣であったり、徳川であったりするうえに、諜報が入り乱れ、国は噂や世の流れで振り回されていたことが実に面白く記されています。

日本最大の合戦だったとされる大坂の陣。特に夏の陣はわずか3日で終わったもののその激しさでは他を寄せ付けません。諸説ありますが、豊臣側の戦力は徳川方15万の半分にも満たない上に、秀頼は頼りなく淀殿など女方が実権を握る状態でありました。それにもかかわらず、2日目の合戦では豊臣方は圧倒的な強みを見せ、一時は家康を脅かしたともされるその理由は負けがわかっているいくさにおける圧倒的迫力だったとする書もあります。

豊臣方の勢いで戦意消失しかかったほどとされる徳川方は数で押しただけで戦術、戦力としてはどうだったのか、という見方もできます。現代風に言えば、所属意識だけでは実質負けであり、組織力と後に引けない気迫が作り上げる戦いが勝敗を左右するとも言えます。

学卒の若手社会人の離職率が高いという話題を先日提供させていただきました。今なお就活をしている人は業種、業界関係なく手あたり次第廻れるところを回る、という必死の形相となっていると聞きました。志望動機が不鮮明なまま就職すると「俺の期待と違っていた」と辞めるケースは多いものです。新人にとって「俺の期待」が何を意味するのか不明ですが、思うに「居心地の良さ」ではないかと察しています。

また、日本では作業量のボリュームもあることから時として人海戦術をとることも多いのですが、一つの作業に10人、20人と投入されれば各々の緊張感は薄くなりがちです。「言われたから来た」「応援だから細かいことはわからない」といったコメントはよく聞こえてくるものです。私はこの辺りが作業効率が上がらない一つの理由ではないかと感じています。

つまり、戦国時代に強そうなところにつく、という発想があるのと同じで就職も安定している、福利厚生がいい、給与や賞与が他に比べて上といった表面的な理由で選んでいるケースが多いのではないでしょうか?

日経ビジネスに気になるデータが示されています。「主な国の社員の会社への信頼や仕事への熱意」を調べたデータ(出所AONヒューイット)によるとインド71%、中国70%、アメリカ64%に対して日本は39%と主要国では圧倒的に低いとされています。これは「やる気度」のチェックですから日本人が勤勉だという認識が覆されてしまうとも言えます。もちろん、どのように分析したのか、そのプロセスがわかりませんし中国が70%というのはにわかには信じがたく、このデータだけを鵜呑みにするつもりは毛頭ないのですが、そのようなトレンドがあり得るかもしれないと思っています。

多くの組織の場合、誰か秀でている人が引っ張るケースは多いものです。社内外で誰もが認める功績をあげることでリーダーとしてのポジションを得て、小さなグループのリーダー、複数グループのリーダー、さらには組織の上層部という形態をとります。戦国時代も同じ、武将が多くのにわか戦士を引っ張るのですが、末端の士気は十分ではないこともしばしばです。

外国における労働生産性が高いのは個人主義であり、アメとムチの世界であるからでしょう。つまり、個人の実績次第で給与は社長より多くなるケースもまま、ありますし、そのような社員は馬車馬のように働きます。そこには組織の発想はありません。

では労働生産性が低い日本が一概に悪いのか、といえば私はそうとも言えないと思っています。それはアメーバのような小さな組織は出来ない者を引っ張り上げる努力をし、連帯責任制という発想を持っているからです。つまり、偏差値で70は取れないけれど30の人間も少ないのです。日本の労働生産性は世界のそれと比較すれば50かも知れませんが、国家全体でみればそれの方がメリットがある場合も多いということです。

日本方式の組織の活力を考える場合、組織の偏差値を上げるために目的意識と責任感を明白にするべきだと思います。その方法の一つとして組織への褒賞は有効かもしれません。私が建設会社に務めていた際にも毎年「社長賞」なるアワードがあり、優秀な現場には所長宛に100万円単位の褒賞が配られました。それを現場内で山分けする仕組みでこの場合は若手など末端までなにがしかのインセンティブがあったのです。

日本はアメとムチをもう少し、うまく使い分けることで労働生産性を上げることは可能だろうと思います。かつては日本の地位は世界の中で圧倒的でしたが今や東アジアの一国であり、インドなどからの追い上げもあり、日本の独自性をいかに発揮するかにかかっています。だからこそ、知恵を絞りだし、それを実行することが日本の強みを更に増す手段ではないかと思います。

では今日はこのぐらいで。

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「住友銀行 秘史」の前史4

2016年10月に発刊された「住友銀行 秘史」が話題を呼んでいることは以前、このブログで触れたと思います。なぜこんな本がいまさら注目されるのか、といえば著者の國重惇史氏は戦後最大の経済事件と言われた「イトマン事件」に深く関与する住友銀行に於いて担当者の一人でありました。が、それ以上に当時、大蔵省等に発出された数回にわたる差出人不明の内部告発書の当人であることを自ら明かしたからでありましょう。

ところで私はこの467ページに及ぶ本は一般の人には面白くない本だと断言しています。それはこれを読んでも事件の内容が詳しく書かれているわけではなく、銀行上層部の慌てふためき、あわただしく動き回るその息遣いを銀行のごく一面から描いているものであり、事件の全貌を知る書ではないからです。事件を知るなら朝日新聞大阪社会部の「イトマン事件の真相」が良いと思いますが、もう手に入らないかもしれません。

さて、この本は1990年3月頃から始まり、イトマン河村良彦社長、元常務の伊藤寿永光氏、許永中氏らが逮捕された91年7月までを國重氏のメモに基づいて編集しています。この中に様々なプロジェクト名が出てきます。銀座一丁目プロジェクト、雅叙園、青山土地などバブル当時、話題になった案件の数多くであります。そのうちいくつかはいわゆる地上げで頓挫した物件、反社会的分子が関与した物件など様々ですが、私の知る限り、住友銀行のこの恥部はバブル期としては比較的後期に「つけ」が廻わり廻ってトラブルになった膿だと思っています。

バブル経済がどこで破裂したのか、といえば株式市場のピークであった89年12月29日と見るのか、不動産バブルの崩壊が顕在化した90年から91年にかけてとみるのか様々ですが、当時、不動産開発事業の実務担当者として言わせてもらえればやはり89年だったと断言してよいかと思います。

バブル経済に伴って急速に力をつけたのが暴力団の経済部であります。連中は地上げなどをかなりギリギリ(一部では不法)なやり方で進め、ダミーとなる無名の不動産会社が更地として取りまとめ、それをゼネコンや開発事業者に売却するスキームでした。これはほぼ常套手段といってよいでしょう。

ダミーの不動産会社が土地取得資金を確保するためにゼネコンなどはその資金融資に対して債務保証を行います。一方、融資する側としてはあまりにも危なそうな物件も多く、私の知る限り銀行本体ではなく、子会社のリース会社が実際の融資をするケースがほとんどでした。ゼネコンも無防備に債務保証しているわけではなく、銀行通帳と銀行印はゼネコン側で管理し、事業進捗に応じて必要資金を提供する方式であります。

ゼネコンでもその手の危ないビジネスをしていた会社はそう多くはなく、私が所属していた会社以外には数社程度しか名前が出て来なかったと記憶しています。

その中で闇資金との繋がりのスタートポイントは竹下元総理の皇民党事件だったと記憶しています。これは中曽根総理の後継指名争いで竹下、安倍(父)、宮澤らが争った際に右翼の皇民党が竹下氏を「日本一金儲けの上手い竹下さんを総理にしましょう」と右翼宣伝カーでがなり立てた事件であります。その際、竹下氏はその火消を金丸信(のちの副総理)に委託。金丸氏は佐川急便、渡辺社長にそれを依頼し、そこから稲川会を通じてことを収めた流れであります。

これに対して渡辺氏は多額の謝礼金を稲川会に払ったのですが、その舞台となったのが茨城県の岩間カントリークラブのゴルフ場会員権事件であります。これはネットでもあまり出てこないと思います。このゴルフ場の名前は「住友銀行秘史」にもちらっと出てきますが、背景はそういうことであります。この金が稲川による東急電鉄株式買い占め事件につながります。(稲川はこれで最後大損したはずで闇に流れた金は市場に消えたのであります。)

私の知りうる限りバブル時代に暗躍した暴力団は稲川会と山口組でありますが、住友の事件は山口の息がかかった案件であります。本に出てくるフィクサーの佐藤茂は1日で100億円動かせると言われた川崎定徳の社長ですが、稲川の息がかかっている人のはずです。私も彼の名前は当時よく聞かされておりました。

本に出てくるイトマン事件の主人公の一人、伊藤寿永光氏は著者の國重さんはお会いになっていなかったと記憶しています。実は私は会って名刺交換をしています。伊藤案件は私は担当していなかったのですが、上司が「気を利かせて」「将来の為に一度ぐらいあっておいた方がよい」と言われ東京の八重洲口にあった協和綜合研究所で挨拶しています。89年頃だと思います。マイルドでさわやかな口調でなるほど「人を信じさせてしまう」タイプの男でした。

伊藤案件は部内の別のチームが手掛けていましたが、ある金曜日伊藤氏から電話があり、「明日の〇〇競馬の○レースは○○を買え」と連絡がきてざわめきだったのを覚えています。彼は当時、馬主だったと記憶していますが、私は競馬はやらないのでよく覚えていません。

バブル時代の恥部とは何だったか、といえば表と裏の世界、政界と財界の絶妙な繋がりを株、不動産、絵画、ゴルフ場会員権といった道具を駆使して作った見せかけの世界であります。一部上場の有名企業や銀行が魑魅魍魎な世界を複雑怪奇な資金スキームの中で妄想し、自己正当化しようとしたということでしょう。さらに本にも出てくる佐藤正忠という雑誌「経済界」の創業者は「筆」という道具で暗躍していました。彼がいつも無理難題を言ってくるのは知っており、バブル時代を代表する最悪な雑誌の主幹でありました。

「住友銀行 秘史」はそんな裏世界と表社会との繋がりの一部を銀行本体のエリート目線から捉えた書物として読むべきなのでしょう。当時のあの世界とのかかわりを実務ベースで知っている人は少ないと思います。

では今日はこのぐらいで。

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ビジネスモデルの回転力4

最近加速度的に増えてきた感があるのがレストランや飲食店が昼間、店前にワゴンを出して弁当を売るシーンでしょうか?500円程度のワンコイン弁当はシェフが作ったプロの味だし、レストランの中で食べるより安いし、さっと買って会社なり車の中なりで食べられる点が受けているのでしょう。

日本人のランチはせっかちで早食いに価値があるといってもよいかもしれません。駅ホームの蕎麦屋が廃れないのも電車を待っている間に麵をささっとすするという発想であります。ところがいわゆる弁当屋チェーンはその逆を行き、注文してからキッチンで盛り合わせをしたり、揚げ物をそれから作る場合もあり、持ち帰り弁当は待たされるという逆イメージを作りました。作り立てを楽しんでもらうという発想だったと思いますが、これがいけなかったのだろうと思います。

確かに街中から弁当屋が減りつつあります。2001年には全国で1万店以上あった弁当屋はコンビニ弁当との競合もあり、4割近く店舗数を減らしてきました。ここにきて一般飲食店がその戦争に加わるとなれば専業である弁当屋の位置づけはより厳しくなるかもしれません。

先日、久しぶりに行った回転ずし。某有名店で20分ほど待って入店しましたが一口食べて「あれ、違う?」と。それは嘘ネタ(代替えの魚)のみならず安さを競いすぎてタネが小さく、薄いことであり、実にがっかりしました。確かに座席はゆったりと作ってあり、長居しても心地よく過ごせるのですが、カウンターに座りながら注文するのはタッチスクリーン。目の前には握る人いません。(つまり誰が握ったかわかりません。)食べた皿は目の前の穴に落としていくと自動的にカウントする仕組みは子供には楽しいかもしれませんが、私にはがっかりであります。

日経に「回らなくなった回転ずしチェーン」という記事で大手の海王コーポレーションが倒産したとありますが、その理由は設備投資だそうです。私はそうではなくて寿司屋が寿司屋のパフォーマンスを止めたからではないかと思います。多角化、多店舗化を急ぐあまり、ビジネスの本質をおろそかにしすぎてはいないでしょうか?

事業拡大主義はどんな経営者でも考えることです。多店舗展開や事業拡大はすべての経営者の根幹をなすものであります。ですが、私は最近、やや、この考えを改め、既存事業の深堀はほどほどにして2-3歩先を読みながら新しいビジネスを立ち上げることに注力しています。何故かといえば世の中の移り変わりが激しく、ビジネスライフがどんどん短くなっているからです。

例えば私のシェアハウス事業はおかげさまで満室の上、春の予約まで頂戴している状態ですから普通ならもう一軒やろうという発想になると思います。しかし、シェアハウスは明らかにブームが去っていて日本人の足は鈍くなっています。ではどうやって満室にしているかといえば非常に高いエネルギーを注ぎ込んでテナント確保に努めているのみならず、既存のテナントさんから高い満足度を頂くためにかなり細かいところまで様々な配慮を施し続けているからなのです。要するに回転率が低い(=長く住んでいただける)シェアハウス運営の為のパッションの賜物なのです。

これが複数物件あると市場の変化への対応は2倍、3倍のエネルギーが必要になります。ここがネックなのです。例えば私のシェアハウスから5分ぐらいのところに今年4月にできた18室の女性専用シェアハウスは家賃3万円の新築なのに入居者ゼロです。理由はわかっていますが、やり方を間違えると雲泥の差がでる典型的なケースであり、客は黙ってついてこないのです。

シェアハウスから100Mぐらいのところに最近24時間営業の格安フィットネスがオープンしました。(従業員がいないジムです。)フィットネスは通常、駅前など集客率の高そうなエリアに出るのが常識でしたが、住宅が比較的多いところに出したのは健康ブームと天気に左右されず運動ができるメリットでしょう。これなどは大変面白いビジネスモデルだと思いますが、市場は深くないので競合が出来ると立ち行かなくなるデメリットもあります。

私がいつも思っていることは大手にはできない「身のこなし」であり、素早さと先見性であります。これがうまく展開し続ける限り経営は楽しくてやめられない、止まらないになるのですが、そのためには恐ろしいほどの熱意と努力を積み上げないとそこには至らないということだけは記しておきます。

では今日はこのぐらいで。

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今週のつぶやき4

アメリカはブラック フライデーでさぞかし大賑わいだろうと思います。私もかつてわざわざカナダからアメリカまで買い物に出かけたこともあります。ここから始まるクリスマスショッピングラリーは日本では見られない風物詩でしょう。一番の違いは買い物の目的が「誰かにあげるもの」である点でしょうか?クリスマスに向けて家族や親せき、旧知の仲の人などと親交を深めるためスモールギフトを交換する仕組みです。ユダヤ教ではハヌカが同じころにあり、やはりプレゼント交換をしたり、親が子にプレゼントを渡したりします。私も昨年、分厚い本を二冊「読んで感想を聞かせろ」と冗談交じりで頂戴しました。

また、レストランもこれから3週間は書き入れ時。ちょっとこじゃれたレストランは予約が取れないことも多いのですが、案外、人気なのが寿司バー。聞けば「ターキーは見たくないから」。私などは逆にターキーにありつけるのはクリスマスパーティぐらいであれを食べると季節感が出てきます。ちなみに何故、もうクリスマスモードに入るか、ですが、これはクリスマスの4つ前の日曜日からキリスト教の待降節に入るからで今年は11月27日からとなります。ラジオではクリスマスソングオンパレードになります。

さて、今週のつぶやきですが、まずは止まらぬ株高ドル高が目につきました。日本では先週水曜日から日経平均は休みをはさんで上げっぱなしの7連騰、TOPIXに至っては11連騰と1年半ぶりの記録となりました。一方、NYは今日も上げていてトランプ氏が当選してから14営業日のうち、下げたのは2日だけで19100ドル台に乗せてきています。

このトレンドですが、来週30日のOPEC総会の行方がひとつの鍵になるかと思います。仮に想定通り減産合意ならば内容次第ですが、原油価格は引き締まり、資源価格全体によいムードが出てくると思います。為替は金曜日にややドル安に振れています。当地の為替レポートからは「ドル円はゲーム感覚となっているが、明らかに行きすぎなのでここからの深追いは禁物」と指摘しています。

ドルの独歩高は世界経済のバランスには非常に不都合であります。今のドル高の背景はトランプ効果からアメリカの内需刺激策でインフレが起き、17年度に数回の利上げがありそうだというシナリオです。ところが新興国の一部では通貨安がもたらす経済悪化が発生、メキシコ、トルコなどでは利上げ対応を迫られています。ドル基軸通貨の根本的問題点に再び焦点が向かう可能性もありそうです。

次に参りましょう。お隣韓国では朴大統領の弾劾の行方に俄然注目が集まります。野党と無所属全員プラス与党セヌリ党の造反者の数が28人を越えれば弾劾案が可決します。日経によると造反者が40名になると報じています。

弾劾になると国会通過後、1月に憲法裁判所がそれを受諾、朴大統領は弾劾裁判中、無力化となり、大統領代行が内閣を指揮することになります。弾劾裁判は最大180日ですが、現在の裁判官は朴政権寄りですから判断の行方は微妙です。しかし、朴大統領のもともとの任期が18年初頭までですから実質的には弾劾が通れば朴大統領は終わりと考えてよいと思います。

個人的には韓国政界は大揺れになるとみています。現状、大統領代行は首相の黄教安氏になりますが、彼は朴槿恵派で国会運営がうまくいくことはまずないでしょう。与野党入り乱れて国政が非常に不安定になり、韓国は危機的状況に陥るような気がします。要注意です。

国内に目を転じましょう。私が気になるのはズバリ「小池百合子の賞味期限」であります。私は案外短い気がしてきました。小池さんのスタイルは「改善型」でトップに求められる創造開拓型ではない点が見えてきたのです。改善型はポピュリズムの刺激策にはもってこいですが、東京をアジアに於ける圧倒的地位、そして世界の代表的都市としてテイストある魅力づくりが推進できるのか、やや迫力に欠けるように見受けられます。(もちろん、夏の選挙の時には彼女しかいないと思っていましたし、今でも小池さんでよかったと思っています。)

そして最大の刺客は菅官房長官でしょう。絶対に復讐を企てているはずです。一部報道ではNHK次期会長にあの増田氏を推挙か?とあり、菅さんが増田氏を駒に再度戦いを挑む気があるようです。ご承知の通り菅官房長官は影の首相とも言われ、強い実権を握りしめています。こういう方を怒らせると手を付けられなくなります。その点、猛獣使いの安倍さんは身内の猛獣もうまく使いこなしているともいえるのでしょう。

それでは北米の方は7割引きの広告に連れられてショッピングをお楽しみください。日本は季節外れの雪でしたが、東京はまた暖かくなるようです。良い週末をお迎えください。

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「不正対策」は今年の隠れたトレンド4

2016年の共通した特徴の一つに不正対策があると思います。大所高所からこの点を捉えたものはあまりないと思いますので取り上げてみたいと思います。

フィリピン、韓国、アメリカ、中国、パナマそしてインド

この6つの国で今年起きた共通の特徴とは何でしょうか?

ドゥテルテ大統領は麻薬取引にかかわった犯人に容赦ない厳しい姿勢で臨みました。
朴大統領は友人との公私混同のやり取りで窮地に陥っています。
クリントン氏はメール問題が最後の最後まで響き、大統領のポジションが手からするっとこぼれました。
習近平氏は不正蓄財をしたとされる幹部を次々と捕まえ、一部の層を震撼させました。
パナマの法律事務所から漏れた膨大な情報は富豪の実態を見せつけました。
モティ首相が高額紙幣をわずか4時間のノーティスで使えなくしたその理由は不正撲滅でありました。

私は世界で不正が増えたとは思っていません。世界で不正は常に起きています。一方、国家元首や国民はそれを懲らしめることに力を注ぎ、成果を上げています。このトレンドの背景とは何でしょうか?

一つには情報が広く隅々まで届きやすい状態がより進んだ点であります。また、ウィキリークスやパナマ文書、さらにはクリントン氏のメール事件のようにアッと驚く事実が一般社会に瞬く間に広がる情報インフラが完備されたことがあります。

二つ目に99%と1%の壁が明白になり、ステップアップが難しくなった点を上げておきます。99%の枠から飛び出すには実力でのし上がるか、運をつかむか、不正を働くかしかありません。かつて戦争映画で脱走ものの作品がずいぶん制作されヒットしました。スティーブ マックイーンの「大脱走」はその頂点に立つ映画の一つだと思いますが、枠=捕虜収容所から逃げ出すためにひたすら地下の秘密通路を堀り続け、脱走を試みるものの最後までうまく脱走できたのは運をつかんだ男だけというストーリーでした。

三つ目にルールがやたら増えたことでしょうか?政府と不正を犯す者とはいたちごっこ。結果としてルールがどんどん複雑化し、一般人には訳が分からない状態になっています。良い例が日本の国税でしょうか?今、相続税を手で計算しようとすると大変時間がかかります。あまりにも複雑怪奇なルール、さらに変更に次ぐ変更を重ねたからです。

世の中はこれらにストレスを溜めています。ここにがんじがらめになっているといってもよいでしょう。1-2年前、日本では飲食店に勤める若い従業員がバカな行為をYouTubeにアップし、問題になりました。池井戸潤氏の小説やドラマが大ヒットしたのは勧善懲悪的なストレス発散でした。これらは日本のみならず世界のトレンドだと言い切っても過言ではありません。

最近日本で話題になっている本に「住友銀行 秘史」があります。この本の内容については書きたいことがありますので改めてその時に申し上げますが、なんでこんな本が瞬く間に10万部も売れるのか、不思議でありません。しかし、それを紐解くと住友銀行の不正を暴くという実に明快でわかりやすい答えが出てくるのです。

住友銀行の天皇、磯田一郎やイトマン事件に絡んだ人々の不正を当時、担当者であった著者が実名で書いた書物である点はリークと同じで価値があるのでしょう。正直、一般人が読んでも絶対に面白くない本です。保証します。ある一定の知識なり時代背景なりを知らない限り467ページを通読するのは苦痛のはずですが、書評は非常に高いものを得ています。

不正を暴くのは気持ちが良い、という社会の背景はわかったとしても本当にこんなことでよいのか、という気持ちもあります。何故悪い奴がいるのか、といえば社会から落ちこぼれるから、であります。本来であれば、落ちこぼれる人を助けながら前に進んでいくのがあるべき姿です。しかし、我々の時代から今日に至るまで偏差値という明白な仕切りラインで進学できる学校は区別化、差別化され、大手企業に就職できる道は狭く、正社員になれば何があっても我慢しないと非正規に転落する怖さを抱えています。

やり直しも効かないエリート優先主義が作る社会の歪みは上述の国々だけではありません。日本も欧州もアジアも南米も皆同じなのです。人々の仕事はマニュアル化と効率化の追求、さらには監視カメラで見られている緊張感があります。

不正対策は重要ですが、不正がなくなるような社会を作ることがもっと大事だとはどの国家元首も指摘していません。これは大いなる手落ちではないでしょうか?何か世の中がとても病んでいて、歪んでいる気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

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厚労省をビビらせたオプジーボ4

オプジーボという薬の名前を聞いたことがある人も増えてきたと思います。今からちょうど1年前のこのブログで私はこんな紹介をしています。

「大阪の小野薬品工業が昨年秋から発売したオプジーボ。これはがん治療薬としては画期的なもので今までの抗がん剤の発想を180度転換したものです。現在は確か皮膚がん向けのクスリのみの発売となっていますが、今後各種がん向けのクスリ20種類程度が数年のうちに順次発売される予定です。正に我が道を行く、の好例だと思います。」(2015年11月26日付より)

どう画期的なのか、というとがん細胞は体内の免疫機能に攻撃されない能力を持ちますが、これをこの薬で解除する仕組みです。人が本来持つ免疫機能を覚醒させ、がん細胞をやっつけるということです。いわゆる抗がん剤は良い細胞まで影響を与えてしまいますが、この薬は最終的にがん細胞そのものだけに効力が発揮できるという点が素晴らしいとされています。

昨年のブログで書いたようにこの薬、まず、皮膚がんで適用されましたが、その潜在患者数は割と少ないものでした。よって一人3500万円もかかる高額なクスリではあったもののあまり目立ったものではありませんした。ところが同社の計画通り、その適用範囲は最終的に20種類のがんに対応するようになっており、第二弾で肺がん対応のオプジーボが出たところで薬価の請求が急増し、その時に厚労省は「このままでは日本の財政が破たんする」とまで思わせたのです。

それは当然です。今は皮膚がんと肺がんだけですが、この計画通り様々ながんに対応するクスリが発売されれば薬価請求は天文学的金額になるのは目に見えています。

薬価は2年に1度しか見直さないため、オプジーボも本来であれば再来年までその対象ではなかったもののかなり無理くりな発想で来年から5割引き下げてしまったのです。日経によれば厚労省の案は25%引きだったものを安倍首相の鶴の一声で5割引きになったとされます。

メディアには「製薬業界からの恨み節の声」というトーンで記事が多数出ていますが、これはやむを得ない気がします。小野製薬の業績のために日本の財政が潰れてもよいのか、という議論につながるからです。小野製薬は業績見通しにマイナスが生じる可能性とコメントしていますが、同社は次々と他のがんに効くオプジーボを出す予定であります。2年前にこの薬が世に出回った時、小野薬品工業はとんでもない会社に化けるともてはやされ、株価もうなぎ上りだったのです。

創薬とは何か、といえば人々の病気やケガを治すクスリを作り出すという高いレベルの意識であります。それで一人でも多くの人の命を救うことを本来の目的としているはずです。儲けが出なくなるから創薬の研究意欲が削がれるというのは拝金主義の塊のようなものでしょう。小野薬品は例え半額になっても今後の経営は相当余裕が出るはずです。何故なら二倍以上売ればよいのですから。そしてその潜在市場とネタは握っています。

もう一つ、厚労省にとって好都合なのは同等の薬であるアメリカのメルクが発売する「キイトルーダ」が年内にも国内発売される見込みであります。こちらの方がもともと若干薬価が安かったはずで厚労省との交渉で設定される薬価がいくらになるか次第では小野薬品工業は5割引きでも価格競争に勝てないと焦ることになるかもしれません。

このところ超高額医薬品が与える社会保障費への影響が大きな話題となっていました。一方、このがんの薬のように小野薬品工業の独走を許さず、必ず、強敵が現れるという競争社会にあることも事実です。つまり、先駆者利益を享受できる賞味期限が非常に短くなったとも言えます。

製薬業界は食った、食われたが日常茶飯事行われています。カナダにバリアントという巨大な製薬会社があります。この会社は不正問題が生じて株価が昨年の夏から短期間に14分の1に下がり、今なお財務的に危機的状況とされています。その危機を受けて、この会社が持つ胃腸薬部門を武田が約1兆円で買収する交渉が進んでいます。

創薬の会社は日本でも数多く存在し、上場している企業も多数あります。その多くは万年赤字のようなところばかりで新薬の発売にこぎつけられず、投資家はいらだちを隠せないのが現状であります。そんな業界を憂う業界団体の気持ちもわかりますが、日本の製薬業界が世界のランクの中ではいまだ小粒である点は留意が必要でしょう。どうやったら体質強化ができるのか、そして世界の製薬巨人から飲み込まれない企業にしていくのか、ここに細心の注意を払い続けることが肝心かと思います。

では今日はこのぐらいで。

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