外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2017年05月

北米3大ローンの陰り4

北米で仕事をしているとこの7、8年の金融政策にありがたみを感じないわけにはいきません。どうして北米はあのリーマンショックという深い落ち込みからこれほど見事な立ち直りをしたのだろうか、そしてこの拡大はいったいどこまで続くのだろうかと考えてしまいます。今後、その行方に変化があるとすればそれは政策によることもあるし大衆を取り巻くトレンド変化かもしれません。そんな中、先行きをふと弱気にさせる北米3大ローンのネタ話を紹介します。

まずはカナダの話をしましょう。1か月ほど前にカナダの民間住宅ローン会社、ホームキャピタル社が不正融資問題に絡み、住宅ローン貸付用資金として一般から調達していた高金利な定期預金に対して顧客の解約が急増、取付騒ぎのような事件が発生しました。そして株価は一日にして3分の1になります。預金は3週間で95%引き出され、現在は各方面から緊急融資を受けて企業再生を行っています。

通常、一般向け住宅ローンは銀行が提供するのですが、カナダの銀行ではアメリカのサブプライム問題を教訓として非常に厳しい審査や規制があります。そのため、新移民や自営業者はまずローンが組めません。与信が低い人を対象にローンを提供するのをセカンダリーマーケットと言い、カナダではホームキャピタル社のような会社が数社存在します。

そんな同社の不正融資は2015年に起きたものでCEOは辞め、問題自体は収拾していたはずですが、高騰するトロントの住宅市場を冷やしたいのか、今になり州当局が調査に乗り出したことで預金取り付け騒動になりました。一時期はカナダ版サブプライム問題かと同業他社の株価も崩落した経緯があります。

次にアメリカの話です。私は以前、SLMという学生ローン会社に投資をしているとこのブログで書いたことがあります。現在は全株売却済みです。アナリストはこぞって買い推薦していますが、私はこのビジネスにはやはり無理があると判断し売却しました。

SLMの前身は知る人ぞ知るあの政府系学生ローン、「サリーメイ」でクリントン政権の時民営化した悪名高き会社であります。というのはこの学生ローンは担保の確保に力点を置き、払えなければ親などからきっちり回収する仕組みになっています。つまり、学生ローンなのにリコースローンで払うまで追いかけられるのです。しかも返済に滞りがあると直ぐに契約約款違反に問われ、全額返済を迫られたり高いペナルティ金利を押し付けられます。悪く言えば日本でかつて悪役となった消費者金融のようなものでしょう。

ではなぜ、そんな学生ローンが跋扈するのか、といえばよい学校に入ることで将来をセキュアしたいというアメリカの若者の夢なのでしょう。アメリカの大学キャンパスに足を踏み入れれば日本とはあまりの規模の違いに驚くはずです。キャンパスのサイズも学生の数もその教育の仕組みもそして外国の学生との競合という意味でも勉強するための大学そのものであります。その上、エリート大学ならば授業料等で年間5-6百万円もかかる人生最大の投資が待ち構えています。今や1兆ドルを超える学生ローン残高が物語る教育の将来とは何でしょうか?

三つ目が自動車ローンです。ラジオでは自動車会社がローンとのセット販売を巧みに宣伝し、営業に力が入ります。しかし、アメリカに於いて年間1700万台も売れる市場の勢いが何時までも続くと考える方がおかしいのは誰もが分かっています。いつかは誰かがババを引くのだろうという声も聞こえてきます。自動車販売力がないところはローンがしやすいことを売りにしているためで不良債権率も当然上がることになります。

それよりもこのところの問題はリース満了の車両が中古市場で急増しており中古車市場が崩れ始めています。中古車市場の崩れが意味するものは下取り価格が思った金額に達しないということであり、販売の勢いを維持するには自動車販売会社の値引き攻勢が起こり得るということになります。日産は顕著な値引き攻勢会社で逆にそれをやりすぎて高級ブランド、インフィニティの値崩れが起きてしまっているとの話もあります。

上記三つのローンに共通するのは債権化して投資家に売却していることでしょう。そしてそのクオリティの低いものがあの有名なサブプライムローンです。勿論、今でも存在します。投資家は低い投資リターンに飽き、リスクオンムードの中、高い利回りを確保するためにはこのような投資をポートフォリオに入れざるを得ません。

これらは逆回転が始まればもちろん、あの時の二の舞が起こらない保証はどこにもありません。もちろん、北米のマーケットはあまりにも資金が潤沢でかつてよりシステム上の安全度も増しています。それでも比較的リスクテイカーの私でさえこんなニュースを気にし始めたのはそんな風を感じ始めたからなのでしょうか?

今、市場では夏から秋に強風が吹くかもしれないとささやかれ始めたようです。私も飛ばされないよう、準備をしたほうがよさそうです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

世界に警告を発したメルケル首相のつぶやき4

ドイツ メルケル首相が一連の重要会議を終え、自党CDUのキャンペーンで大ジョッキのビールを片手に「第二次大戦後に築かれてきた米欧の信頼関係について、『ある程度終わった』」と発言(ブルームバーグ)し、このニュースが世界を駆け巡りました。グローバル化の行き詰まりを感じさせないわけにはいきません。

「われわれが他者を全面的に頼りにできる時代は、ある程度終わった。私は過去数日間でそれを感じた。われわれ欧州人は、まさに自分たちの手で運命に対処しなければならない (We Europeans must really take our destiny into our own hands.) 」と発言したのはNATOやG7でトランプ大統領と席を共にしたうえでの感想であります。トランプ氏が何かにつけて「反対」「離脱」「不公平」という不満に嫌気がさしたとも言えるでしょう。

メルケル首相はアメリカだけではなく、英国のEU離脱という問題も身近に抱えます。ロシアとの関係も常に緊張感が漂います。フランスの新しい大統領はドイツになびきそうな感じですが、世の中、明日のことも分かりません。

東アジアに目を向ければもっと明白で日本、韓国、北朝鮮、中国の立場は見事にバラバラ。協調できないからこそ北朝鮮は弾道ミサイルをポンポン飛ばすのでしょう。

日経ビジネスにグローバリズム専門家の水野和夫教授のインタビュー記事が掲載されています。「閉じる時代」になった背景に「資本主義が限界を迎えつつあることだ。資本主義はモノやサービスが足りないのが前提。しかし、例えば、日本ではコンビニでも新幹線も十分だし、住宅も空き家が出るほど足りている。廃棄される食品ロスも大量に発生している」としています。特定企業のパワーが大きくなりすぎ、グローバリズムによる弊害が目立ってきたことも指摘しています。

総需要が足りない、あるいは需給バランスが悪いという長年指摘されている課題とは資本主義が行き詰まることに結びつくのでしょうか?資本のチカラや企業買収で巨大企業が生まれ、「世界企業寡占状態」を通じていびつな社会を生み出したということでしょうか?

これが故に一般社会で「グローバルはもういい」という拒絶反応を示し始めているとすれば世の中の流れはメルケル首相の指摘するように「自分たちで自分たちの運命に対処」しなくてはいけないでしょう。

私は7-8年前にこのブログで世界はブロック経済に戻るのではないか、と申し上げたことがあります。当時、ほとんど反応はなかったと思います。

ブロック経済とは1929年に英国のマクドナルド内閣がそのきっかけを作った自国経済の保護主義であり、当時の世界大恐慌と重なり瞬く間に世界に伝播した悪名高き経済経験です。

そしてそのブロック化が出来る国とできない国は植民地を持っていたかどうかが分かれ目でした。持てない国だったドイツ、日本、イタリアがファシズムから第二次世界大戦に突入したのはご存知の通りです。もちろん、大戦がブロック経済故に引き起こされたとは申し上げませんが、その理由の一つではあります。

トランプ大統領の政策が英国のマクドナルド元首相のような引き金を引かねば良いと思いますが、歴史は英米に振り回されて来たことだけは忘れてはいけないのでしょう。そういえば安倍首相が憲法改正に意欲を燃やすその背景もこのあたりに一つの理由があるのかもしれません。

メルケル首相の飲んだビールはさぞかし苦い味だったのではないかと思います。氏の秋に向けての総選挙の方針どのような影響があるかわかりませんが、数億人以上の人口と資源と相当の経済規模が発言力と影響力の源泉だとしたら大陸欧州はEUを維持せざるを得ない帰着点には変化がない気も致します。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

アルファ碁が残したもの4

現在、世界で最も強い棋士とされる柯潔氏と人工知能のアルファ碁との対決はアルファ碁の完勝で幕を閉じました。そしてアルファ碁はこの囲碁対決からの引退も表明しました。残された意味を俯瞰してみたいと思います。

「対局から2時間が過ぎたところでメガネを取り、手で顔を覆う。柯は苦悩しながら一手を打ち、そのまま席を立った。10分近い空白の時間のあと、席に戻った柯は涙を拭ってから次の一手を放つ。その後対局は1時間弱続き、柯は投了を宣言した。」(Wired JPより)この記事を読んで、人類最強の棋士の自尊心が打ち砕かれたその衝撃を感じないわけにはいきません。

コンピューターは人類を凌駕すると言われてきたものの「まだ先さ」と言い続けてきたのも事実。アルファ碁に関して言えば2015年10月にプロとの互角勝負で初めて勝利してから今回の頂上対決までわずか1年7カ月しかたっていません。開発スピードが加速度感をもって進んでいるといってもよいでしょう。我々の周辺では気が付かないうちにコンピューター化が浸透し、人間のあるべきスタイルが見失われる危険がないとも限りません。

多くの専門家はコンピューター化で人間の仕事や生活が脅かされることはなく、共存共栄の繁栄が築かれると説いています。個人的にはこれはテクノロジーとの付き合い方次第なのだろうと思います。

ごく身近な例を考えてみましょう。私は世の中の仕事で知らぬ間にテクノロジーに凌駕されている分野とは営業の仕事ではないかと思うのです。かつての営業は顧客と知り合いになり、打ち解けた中で相手が欲しいと思う製品を売り込むという流れでした。製品の魅力と同時に売り手の顔が重要な決定要素であったと思います。

ところが決定を下す人たちはかつて以上にデータ重視となりました。ライバル商品と比べ価格、性能、納期、品質保証などあらゆる面を数値的に取り出し、客観的判断によりベストなソリューションを見出します。

これはよく考えてみれば人間がやらなくても双方がデータの出し合いをすることで自動的に優劣がついてしまいます。つまり、判断材料がより機械的になってきたと言えないでしょうか?

あるいは我々が普段お世話になるネットショッピング。いいな、と思ったら商品の様々な角度の写真を見比べ購入者のコメントを読み、価格の比較をして自分の価値観にフィットしたものを選び出します。この自分の価値観を仮にAIでコントロールしてもらえば自分の周りには欲しいもの、食べたいもの、行きたいところがいつも情報としてスマホにポップアップしてくるかもしれません。そうなれば探す手間すら省けるというものです。

アルファ碁が残したものとは虚しさかもしれません。なぜなら人類がコンピューターに完敗し、その対戦相手が引退したことで負けが確定したからであります。しかし、落ち込んでばかりもいられません。考え方をポジティブに変えるには「人間の能力はこんなにあるのだ」というコンピューターと人間の隔離化をすることなのでしょう。

人間にしかできないこと、これをもっと濃いものにしませんか?例えば料理はどうでしょうか?コンピューターが作ったレシピでロボットが調理した料理と愛妻や食堂のおばちゃんが手塩にかけて作った料理はどちらがうまいでしょうか?技術的にはロボット調理は完璧なものを作るかもしれませんが、愛がありません。私は料理とは人間と人間の愛情や喜んでもらいたいという気持ちを媒介するものだと思っています。

介護でもそうです。確かにロボット君が介護をするのもよいと思いますが、ロボット君に愛情を持つようになるのでしょうか?面倒見る人、見られる人双方の気持ちが繋がっているところに意味があると思うのです。

ギリシャやローマ時代に人間は議論を学びました。なぜなら人間が持つ言論の能力を見出したからです。今、我々は便利な社会になったが故に我々しかできないことを再び考えなくてはいけない時代になってきました。その時、誰とコミュニケーションをするのでしょうか?Siriでしょうか?アマゾンのEchoでしょうか?私は人間と会話をしたいですね。

北米でhow are you?と言われればfine thank you.ではなく、「実はさ…」という話が出てくるものです。ところがSiriにそう聞くと「絶好調です」と返ってきます。「Siri君、悩みはないのかね」と聞くと「わたしじゃなくてあなたのことを話しましょうよ」と自分のことに触れられたくないようです。

不完全で癖があって許せない時もあるけれどいい奴なんだよな、と思わせる人間臭さが我々は本当は好きなんでしょう。野菜や魚を買うとき、「それは今日採れたばっかりで、新鮮ほやほやですよ」など奇妙なセールストークに思わず手が伸びるのは「その気にさせるから」であります。そこには数値的判断ではなく直感で「いいねぇ」と思わせる何かがあるはずです。

我々が直面しているのはコンピューターを使うのか、使われるかであります。私は適度に使い、あとはマニュアルチックで非効率かもしれないけれど汗を流すことを選択しています。便利さにかまけていると自分に何も残らない気がするからです。一度の人生だからこそ、コンピューターという新しい仲間と程よく付き合うマナーが大事なのだろうと思います。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

○○ファーストは危険な利己主義4

世の中、〇〇ファーストが流行言葉のようになっています。しかし、何気で聞き流している〇〇ファーストもよく考えると実に危険な香りがします。

トランプ氏初舞台のG7では自分の主義主張で議長国イタリアが用意していた難民に関する共同声明が出来なくなりました。更に貿易に関しても強硬な姿勢で最後にようやくやや軟化して「保護主義と闘う」で決着しました。そういえばその前に参加していたNATOの会議の記念撮影では他国の国家元首を押しのけて前に出たと話題になっていましたがミーイズムそのものという印象はぬぐえません。

同じファーストでもお馴染みのレディファーストになると意味がすっかり変わります。女性を尊重し、優先させることを意味する言葉として現代社会では理解されています。海外では生活習慣にしみついています。ドアを開けて女性を先に通す、エレベーターの乗り降りも女性が先だったりするし、車の乗り降りも女性を先に助手席に座らせてあげるケースもあるでしょう。

レディファーストの語源については様々な説があります。決して現代社会が理解している意味のようなものではありません。先に行かせてリスクを取らせる的な起源もあるようですが、現代の変質化した意味合いの中では女性=男性に比べて弱者に心地よい思いをさせ、譲る者の器の大きさを示しているとも言えます。

ならば米国ファーストとはアメリカの気持ちの器が小さくなったことに直結するといってもよいかもしれません。世界の警官を止めるというのは他国の面倒はもう見ていられないという意味合いですし、これ以上の貿易赤字は放置できないというのも「アメリカは今まで人が好過ぎたんだ。我々は青年から壮年を経て高齢になったし電車に乗れば優先席に座れる権利も持つぐらいなんだからもう双子の赤字から脱却させてくれよ」ぐらいに聞こえます。

ならばアメリカは自国がもつ様々な権益もギブアップすべきでしょう。基軸通貨ドルや世界銀行の主導権などはほんの一例です。しかし、そんなことをするとは誰も信じていないし、「高齢?冗談じゃない。アメリカはまだ若さで元気はつらつさ。」と答えるでしょう。高齢なのはトランプ大統領その人のことであり、氏自身のミーイズムをアメリカ国民の利益に結びつけたとして過言ではないでしょう。

ではもう一つのファーストである東京都はどうなのでしょうか?「都民の為」という小池氏の主張に大いに違和感があるのは東京は昼間人口と夜間人口が全然違う点を無視している点が挙げられます。近隣県から東京都に通う多くの人々は「都民」ではありません。ではその人たちのことはどっちでもよいのでしょうか?東京都に登記される多くの大企業は何処でビジネスをしているのでしょうか?日本全国のみならず世界中で稼ぎ、活躍しているではありませんか?

築地は都民の台所でしょうか?日本の台所どころか世界中のすし屋にネタが送られる大事な中継地点です。オリンピックの費用負担問題で強烈な反旗を翻したのはのは周辺の県知事らでした。

こう考えると東京都は行政上は一定の仕切りがあるものの東京都が単体独立してミーイズムになれる分野は限定されます。東京都の財政は7割が都税であり、その3分の1が世界で稼ぐ法人からの税収入であります。とすれば東京都はむしろ他府県にもっと気を配らなねばならない立場にないでしょうか?

そういう観点からは都民ファーストというコンセプト自体、危険だと考えるボイスが出てきてもおかしくないでしょう。そのような主張を次回の選挙の時、自民党あたりがしたら世の中に新風を吹き込むかもしれません。

ビジネスの世界において一番大事にするのは顧客と従業員です。正にクライアント ファースト、エンプロイー ファーストです。しかし、アメリカや東京都の主張するファーストイズムは「株主ファースト」と同義になります。これは経営の中ではあまり支持されない発想でしょう。

我々は〇〇ファーストという言葉を何気に聞き流していますが、よくよく考えるとおかしいな、と思わずにはいられないのです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

安倍首相の不在中に再び盛り上がった加計学園問題ですが、前川前事務次官の記者会見を受けた菅官房長官の会見で勝負あり、とみました。私は昨日のブログで本件は盛り上がるだろうけれど「処理の仕方を間違えなければ騒動は収まるのではないかと思います」と記させていただきました。

菅官房長官の会見は理路整然としております。加計学園の話は福田政権時代からあったもので民主党からの要望でもあったという歴史的経緯、及び、官邸の力学を岩盤規制を打ち壊すことにあるという趣旨のストーリーとなれば民進党の党首の方も噛みつけないでしょう。

前川氏が朝日新聞にリークした内容に対して野党が盛り上がりを欠いた為、本人が会見に登場との話も聞こえてきますが、これでは前川氏の文科省と官邸に対する嫌がらせにしか思えなくなってしまいます。というより「楽しいところ」に通っていた前川氏、文科省の事務次官としてはかつての大蔵省のしゃぶしゃぶレベルと同じで極めてお下劣、野党は拳すら上げられないかもしれません。前川氏の自作自演、自滅でこの話はもう終わりです。

政治ネタついででもう一つ。都議選の行方ですが、私はどうしても解せないことあります。小池百合子氏の人気と都民ファーストの人気がどうしてリンクするのか、であります。そもそも都民が小池氏にいまだ7割近くの支持率を出しているのはなぜなのか、でありますが、個人的には高齢者と女性の絶対支持層が定着しているものと思われます。絶対支持層とは小泉元首相の人気もそうだったのですが、政策や政権運営とは関係ないレベルで「頑張っている」「応援したくなる」という気にさせる心理的ファン層が確実に存在するのでしょう。公明党や共産党が絶対支持層を持っているのも同様です。

ではこの点は否定しないとしても都民ファーストとは「右向け小池、左向け小池、グリーンのTシャツ着てハイタッチ」の感が否めないのであります。実際に築地をどうするのか、という点に関しては他党全部がほぼ明白な方針を出しているのに都民ファーストだけが「未定」であります。これだけ都民のみならず日本中の話題になっている案件に関して「もごもごの衆」が本当に大量の議席数を確保するのでしょうか?そうだとしたら東京都の政治は内田某も狂っていましたが、私には何が何だかさっぱりわりません。頭がくらくらします。

アメリカの話題を一つ。鬼の居ぬ間になんとやら、とはこのことでFBI関連のニュースが2本ありました。一つはトランプ政権がFBI長官の指名候補に挙げていたかつて副大統領候補だったこともあるリーバーマン氏が辞退しました。コンフリクト オブ インタレスト(利害相反)とのことですが、どうもトランプ氏の周りに集まる人に高い人望がある人は少ないのでしょうか?

もう一つは予想されていた通り、トランプ氏の娘婿で上級顧問のクシュナー氏がロシアゲートに絡み、捜査対象になっていると報じられています。若きエリートでトランプ大統領の懐刀的な人物に教育している最中だったと思われます。もちろん、捜査=犯罪ではありませんので何もなく終わるかもしれませんが、大統領はFBIを敵に回してはいけないという教訓が改めて示されたということでしょう。

ただ、北米ではもう、この手の話は食傷気味になってきた感があります。経済は比較的順調で株式市場も最高値水準を維持しています。本日発表になった見直し版第1四半期GDPは上方修正で6月の利上げの確率が再び高まってきています。私は6月の利上げはないのではないか、と予想しており、経済指標も決して芳しいとは思わなかったのですが、トランプ氏の醜聞に振り回されない経済の強さを見て取りましたので今は中立ぐらいまで考え直しています。

最後に企業ネタを一つ。日経に「ティファニー、失った名画の輝き」という記事が掲載されています。アメリカ人にティファニーは「もう古い!」と言わせてしまっているようで売り上げが伸び悩んでいるという内容です。時代の流れとはそんなものなのでしょうか?

思い起こせば20歳の時、初めてのニューヨークをぶらついていた際、5番街のティファニーを見つけ、重々しいドアを開けて「どこで朝食が食べられるのだろう」と店内を一生懸命探したことがあります。店の人に聞く勇気もなく、すごすご出てきましたが後で「聞かなくてよかった」と心底思っております、はい。

ではよい週末をお過ごしください。

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また明日お会いしましょう。

加計学園問題は政権に激震となるか?4

前川喜平全文科省事務次官の突然の記者会見。そして、朝日新聞がすっぱ抜いた「最高レベルのご意向」は確実に存在するとした証言は大きな波紋を呼びそうです。ズバリ申し上げると最高レベルのお二人、総理と官房長官は矢面に立たされることになりそうです。

但し、今の官邸の力が異様に強いことも事実で、そのまま窮地に追いやられることがあるのかといえば処理の仕方を間違えなければ騒動は収まるのではないかと思います。

本件、5月20日付の本ブログでは「加計学園問題は森友と似た話の気がします。朝日の指摘する時間と参加者が特定された会議でのメモが何なのか、松野大臣は否定していますが、全くのウソならそこまで具体的な情報は出ないはずです。何かあるのでしょう。ただ、そのメモが仮にあったとしてもだからどうなのか、という次のハードルはまた闇の闇です。そんたくであるとすれば証拠はありません」と記しています。

このストーリーからすればそのメモ(報告書)が存在したという点で週刊誌的にも非常に面白みが出てきたのですが、トップが物事の方針決定に影響してはいけないのか、というボトムラインを考えると別に問題はないのではないか、ということになります。

いいかえれば政府を一般会社とすれば官邸は社長室のようなものです。事業の決定は各部門で行われることもありますが、トップダウンで行われることもあります。ならばその指示系統そのものを否定する理由はないと思われます。

但し、緩和措置などがとられた場合には特定の私人、私企業への便宜供与になりますから緩和の汎用性が問題になるかもしれません。愛媛県の国家戦略特区と獣医学部と加計学園が全てイコールの関係にあるならば疑惑が生じる可能性はあります。一方、国家戦略特区に加計学園と同様の緩和措置を盛り込んだ同様の学校ができれば疑いをかわすことは可能となります。この辺りが難しいところでしょう。

では、文科省の松野大臣は元部下に噛みつかれたわけですが、この落とし前はどうするのか、ですが、事務次官は実務レベルのトップであり、大臣は政権から降りてくる人ですのでもともとの性格が違います。よって政権に飼われている松野大臣は「ありません」「みつかりません」「存在しません」を繰り返すとみています。その強烈な指示は当然、最高幹部のお一人から出されることになります。

一点気を付けなくてはいけないのは文科省の現職が裏切り行為をする場合で、その時は再び混迷の度合いを増しますが、その行為は自爆的行為になり、内部統制の問題に直結します。

いずれにせよ、「最高指導部」はしかるべき防戦を強いられることになりますし、ようやく沈静化しつつあった森友学園問題とセットになって民進党あたり相当盛り上がりそうです。

前川前事務次官の記者会見の記事を読む限り、文科省に官邸からのバイアスがかかっていることに不満感が漂っていましたが、そんなことは昨日今日に始まったわけではなく、あまりにも当たり前の話故に「だからどうなのか」と逆に聞いてみたい気もします。見えない力がかからない省庁など世界のどこにも存在しないのではないでしょうか?

朝日新聞あたりは盛り上がるのだろうと思いますが、森友学園ほどのインパクトは最終的にはなく収まるところに収まるのでしょう、安倍ー菅ラインはそう簡単に音を上げることはありません。

では今日はこのぐらいで。

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有名人経営の急成長のベンチャーのリスク4

500円ピザで一躍有名になった遠藤商事がフランチャイズを含め74店舗まで6年で急拡大したのち、破産したというニュースが日経など各方面に出ています。同紙は急速な多角化、人材不足、管理の甘さという極めてまっとうな解説をしています。しかし、私はそう読みませんでした。彼が13歳でジュニアプロとしてイタリアのセリアAで契約、プレーしたことが全てだったような気がします。

彼が事業をはじめたのはセリアAとの契約が終わった時。そして事業化のきっかけはイタリアにいた際に親しみ、学んだ窯焼きピザ。

日本人が芸能ネタですぐ話題にするのが有名人経営の店であります。相撲取りや有名スポーツ選手、アイドルが引退後、店を出すと客は確かに集まります。「ちょっと行ってみよう」と。しかし、大成した事業はあったでしょうか?調子に乗って数店舗出した有名人の多くは破たんというシナリオになっています。

何故でしょうか?一つには有名人は自分で経営しない、というか経営できず、誰かに任せるケースが多いことが挙げられます。「あの人が今は包丁を握っている」などという話は少ないと思います。有名人は有名人としての広告塔であってその為の事業としても過言ではありません。つまり、売名行為こそが営業とも言えます。いい服を着て、テレビの取材を受けて儲かっていそうなそぶりをして派手な生活をするというのは絵にかいたような話であります。

なぜそこまで言い切るのかといえばそういう人たちを私も知っているからです。彼らとお付き合いすると安い居酒屋には絶対に行きません。隠れ家的な店=客が少ない店でインテリアだけは異様に凝った店あたりに行きます。店に行けばいかにも常連という感じで店のマネージャーは特上の扱いをし、客にも知った顔がいて「あれは○○で有名な△△さん」という具合に私に囁き、「へぇ、すごいんですね」と言わせるわけです。

経営とはそんなにたやすいものではありません。一店舗を大事に育てるならともかく、多店舗展開や多角化は時代の波に乗りながらスクラップアンドビルトをしなくてはいけません。わたしも今の事業形態になった11年の間に手じまいしたビジネスは3つ、新規の立ち上げが5-6本という具合に常に入れ替え戦が行われています。それこそコンビニの商品棚のようなもので年中入れ替わります。

多角化には人材不足もあるかもしれませんが、経営者のイマジネーションがどこまでついていくかだろうと思います。経営者が生み出す事業とは一つの芸術作品ですがその作品に顧客が一時期の感動ではなく、長くお付き合いしてくれるのか、そこが勝負なのです。

テレビや雑誌で取り上げられると顧客は一時的に本来のペースより増えます。しかしその増分は剥離しやすい為、本当の顧客ではなく「さくら」に近いと考えねばなりません。リピートさせるには本当の価値を提供しなくてはいけないのです。ところがこれが見えなくなり、テレビ雑誌効果がなくなればまた、取材をしてもらうという一種の麻薬効果を期待するようになります。これが破たんに向かう代表的傾向でしょう。

今、大変話題になっている会社があります。影響があるので実名は出しませんが、破竹の勢いで多角化を進めており、株式市場でも大きな話題になっています。私はこういう会社は長続きしないだろうと思っています。世の中、そんなに簡単に事業がボンボン大きくなることはないのです。年間成長率はせいぜい5割が限界。それが数倍ずつ伸びるような事業はどこかに必ずオチがあるか、無理があると考えてよいと思います。

別に有名人の方がビジネスをしちゃいけないなどとは言いません。しかし、有名人なら一般経営者より早く事業拡大できるというのは明らかにおかしいのにそんな経営者に様々な売名的な賞を授与し、銀行はそれを実績として担保にするという馬鹿なオチがあるのなら日本のビジネスは狂っているとしか思えないです。

ビジネスはもっと地味に下地を作り上げるものでしょう。窯焼きピザもそれなら500円では売れないのではなかったかと思いますが。

では今日はこのぐらいで。

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