外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2017年06月

長時間労働の波紋4

私がカナダに来て給与の流れを見て初めに思ったのは従業員の残業に対する姿勢でした。「きっちり残業代を請求してくる」、これが第一印象です。しかも残業代は所定時間を超えると割り増し率が高くなります。更にカナダでは祭日は時間給勤務者には、働かなくても賃金を支払わねばならないという日本人が聞けばひっくりかえってしまうような仕組みがあります。もちろん、払わなければ従業員が訴えるところに訴えますのですぐに経営側に「お尋ね」の電話がかかって来てしまいます。

ある時、会社の会議室でマーケティングの打ち合わせを少し砕けた形でやりましょうと、終業時間後に食べ物とアルコールを含む飲み物を会社側で負担しながらざっくばらんな会を設けたことがあります。その後、出席者がきちんと3時間の残業を会社に請求してきたのは言うまでもありません。理由は「拘束」されていたという発想です。その時は思わず唸ってしまいました。

それ以降、私は基本的には残業をさせないというスタイルに変えました。ところが、カフェを経営している時代に再び残業が目立つようになります。理由は「忙しかった」「片付けが間に合わない」などなどですが、売り上げからすればそんなはずありません。単に作業効率が悪かったか、ゆっくりやったのだろうと思います。そういう人が残業手当はいつもくれるものだ、と味を占めると必ず、常習になりますのでその後は個別になぜ時間内に終わらないのかを検証し、そういう人のシフトを変えるなど工夫をしたこともあります。

さて、日本で長時間労働で勧告をもらう企業が続出しています。有名どころの企業も多いのですが、最近では日本経済新聞社の総務、経理部門も勧告を受けました。同新聞社の関連である日経ビジネスでは労基署がにらみを利かせているという特集記事を組んだばかりだけに情けない話であります。

その日経ビジネスには労基署が本気で長時間労働つぶしを行っていると記載しています。トリガーは電通事件ですが、ヤマト運輸問題も労基署に「リゲイン」を与えたようです。まぁ、張り切りすぎて労基署が長時間労働にならなければよいと思いますが。

では長時間労働問題はなぜ起きる、ですが、たぶん、100人の社員が時間外の長時間労働をしたとすれば不満を持っているのはせいぜい1-2割の人だろうと思います。3-4割の人はしょうがないと我慢をし、残りの人は当然の仕事だと思っているでしょう。あるいは残業手当が生活費の一部になっているため、好き好んでやっている人もかなりいるはずです。

日本の会社はマニュアルに基づき人間を機械のように正確無比に使用するものだと思っています。上司の管理とはそれら機械群が故障なく、滞りなく作業を行い、アウトプットを実行することなのでしょう。

例えば会社にあるコピーマシーンを使っていて紙切れ、紙詰まりを起こしたらあなたはかんしゃくを起こすはずです。理由は思った通りに動かなかったからです。同じように部下にも期待通りの成果を上げなければあなたはかんしゃくを起こすでしょう。そして「やれるまで帰るな!」と声を荒げます。これを豊田真由子ギレと称すのでしょうか?

ここから類推すると問題はどこにあるのか、と言えば人事管理にあるように見えます。不満分子となる1-2割の人は適性のない配置に置かれているのであります。ところが体育会系の「根性を入れ直してやる」という上司はそういう従順ではない分子に許容範囲を超え、芳しくない行動を取るのでしょう。そうすると封筒の中身と宛先を間違ってしまうなど「おろおろ」する失敗がしばしば発生するのです。

タレコミを受けて労基署という怖い人たちがやってくる前に会社レベルで出来ることは社員一人一人の配置を見直し、人事ないし、第三者委員が面接を行い、上司とのコミュニケーションおよびメンタルリレーションシップの状況を把握するべきではないでしょうか?

不向きな人間にいくら鞭打っても生産性も効率も上がるものではないと企業経営者は理解すべきだと思います。(もちろん、運転していて道路も間違えます (笑))

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

自民党とかけて巨人と解く、その心は?4

自民党とかけて巨人と解く、その心は

期待値も実態も下り坂

巨人は日本経済とともに不動の地位を築いたとしたら大阪の方にどやされると思います。しかし、古くはV9に王、長嶋という黄金時代を築いた際、日本経済は高度成長期を驀進中でした。つまり、強い巨人は強い日本の代名詞であったと記憶しています。「不動の地位」これが、絶対的なキーワードだったのです。

ところがその後の巨人は強い時、弱い時の波が出ます。スター選手もサッカー人気に押されてか、減ってきた気がします。巨人の4番は松井秀喜までだったと思います。阿部慎之助は素晴らしい成績を残していますがカリスマ度合いが足りません。巨人が弱くなったのか、他が強くなったのか、はたまたテレビ放送がなくなったからか、サッカー人気に奪われたからか理由はさておき、かつてのプロレス同様、日本の看板スポーツではなくなってきたのは確かであります。

これは巨人やプロ野球に対する国民全体の期待値(というより認知度合い)が下がると同時に今期のような連敗地獄に陥り、成績は下位集団でぱっとしません。下り坂の成績という負の連鎖に入ってしまいました。金のチカラで選手増強を図っていた巨人の国のストーリー崩壊とも言えます。

では、政治の方です。

自民党はさすがだな、と思わせたのは民主党(当時)から政権を奪回した2012年暮れでありました。駒の数が違うし、経験値も違うから難しい事象もグイグイ動き出し、組織の力は世論をも巻き込み、高い支持率を誇りました。

これも人々の期待値と事実とのギャップである程度説明できるかもしれません。民主党の時、国民は辟易としていました。自民から政権交代した際には期待値が先行します。何かを変えてくれるだろうと。ところが実態がついていきません。しょっぱなからダムの問題に政権内部の人事問題などが噴出し震災という天災への対応も民主党には向かい風となります。経験値不足に人材不足が表面化し、最後は野田さんの消費税引き上げをめぐる駆け引きで
The Endを迎えます。

この時、自民党に期待したというより国民の政治そのものへの不信が高まったとした方がすっきりするかも知れません。とりあえず再度政権交代、つまり、民主党に落第の烙印が押され、消去法的に自民党を支持するという形だったと考えています。

国民の政治に対する期待値が低い中で二度目の首相となる安倍さんは満を持して「ニッポン立て直し」に臨みます。これが期待値を超えた功績をあげました。個別の評価はともかく、アベノミクスに黒田日銀総裁の異次元緩和が連動し、景況感が一気に回復します。株価にも為替にもフォローの風が吹きます。その後、外交戦略にも重きを置きます。世界の隅々まで外遊し、トルコなどとビジネスディールを進めていきます。これで国民の期待値と実際の政策運営のギャップが少なくなり、「安倍さんならやってくれるよ」という期待値先行に変わります。これがこの1-2年の動きだと思います。

が、安倍さんは圧倒的支配力の下、数の理論で国民的議論があった案件、特定秘密保護法や共謀罪などを次々と突破していきます。個人的には法案の可決は支持しますが、そのプロセスにおいてマスコミが国民の声を代弁、野党が吠えました。これが安倍さんに一定のイメージを作ってしまいました。

「一緒にゴルフをしたくない相手、安倍晋三」であります。

更に憲法改正と声を上げるほど、国内に異論が出ます。この異論が国民の意思をどこまで表しているのか分かりませんが、言葉歩きとイメージが先行し、期待値が下がり気味でありました。

ここで森友、加計と連発させた上に豊田真由子に稲田朋美に振り回され、対岸には小池百合子軍勢が勢いを増して城を築こうとしています。まさに戦国時代が女性陣で振り回されているのです。

負のサイクルに入ると何をやってもダメであります。都議選も自民にとって猛烈な逆風下にあります。

では自民も巨人も巻き返しができるのでしょうか?

基本的に窮地に陥った場合、顔を変えるという手はあります。事実、巨人は堤辰佳GMを解任し、鹿取義隆氏を後釜に据える人事を発表しました。自民は内閣改造論が急速に持ち上がってきています。そうなれば稲田さんは改造対象でしょう。但し、これが小手先の対策であることは誰でもわかっています。

必要なのは実績を上げることです。そしてその実績とは自信を持ち直し、チームが誠心誠意一生懸命仕事をすることだけです。自民党というチーム全体が「ヤバい」という声で焦り、浮足立ち、目先のことに振り回されています。ここは日曜日の選挙結果をみてリセットするのがベストだと思います。

巨人も自民もレースはまだ長丁場です。原点に立ち返り、国民に尽くすという気持ちを持ち直してもらいたいものです。

では今日はこのぐらいで。

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2017年秋の不安材料は何なのか?4

アメリカ株式市場では6月にヒンデンブルグオーメンという暴落の予兆を暗示する警告が灯りました。この警告が必ずしも当たるわけではないのですが、この警告の有効期間が40日とされるため、市場に危ない状況が続けば何度か立て続けに点灯することもあります。

この警告が予想するマグネチュードは
77%の確率で株価が5%以上下がる
パニック売りの可能性が41%
重大なクラッシュが24%
の確率とされています。

さて、市場でとやかく言われるアメリカ株の買われすぎ状態、秋口は危険と囁かれるその中でトリガー(引き金)は何なのか、と考えると思いつきそうで思い浮かびません。

リーマンショックは不動産価格が2007年にピークを打って下り坂に入っていた中でのサブプライムローン問題でした。あるいは欧州危機はギリシャ問題といった具合にある目先の問題が大きな事態に発展するのが今までの流れでありました。

では今回はどうなのでしょうか?

まず、秋というのは嫌な時期であることは事実です。古くはブラックマンディ(87年10月)、LTCM破たん(98年秋)更にはリーマンショックやチャイナショックも秋口であります。

2017年の可能性は何でしょうか?

アメリカの自動車バブル崩壊?北朝鮮問題から戦争?大型ファンドの倒産?英国の混迷?ドイツの総選挙波乱?テロや主要国家元首の不幸?…

考え出したらきりがありません。そんな中で私が考える可能性のあるトリガーは原油ではないかと思うのです。

原油価格がさえません。現在NYマーカンタイル市場でバレル当たり43ドル程度。OPECで減産期間が延長されたにもかかわらず、原油価格が下がる一方である一つの理由はOPECに参加していないアメリカがシェールオイルの増産を図っているからであります。オイル掘削のためのリグ(掘削機)の数は23週連続で増え、ある意味、活況を呈しています。こんな原油価格では盟主、サウジアラビアでも国家予算はマイナスになり、不都合が生じます。となればもっと小国で経済基盤や政治基盤がぜい弱な国は青色吐息であることは言うまでもありません。

例えばほぼ経済破綻しているベネズエラの原油は品質が悪いのですが、そんな同国を中国が「包括的戦略パートナー」として迎え入れ、石油を担保に巨額のひも付き融資(中国企業がベネズエラで受注する)を実行しています。そして国民的不人気なマドゥロ大統領は最高裁などを抱き込みながらあたかも中国共産党のごとくオウンワールドを築いています。産油国によくみられるパタンです。

仮にこれ以上の原油価格下落があれば同国など産油国の一部が破たんするするなどのトラブルは必ず起きるでしょう。そしてそれが中国に伝播するのが一つ目のシナリオ。

もう一つは中東の不和。トランプ大統領はイスラムでは主流のスンニ派であるサウジとビジネスを推し進めます。一方、厳格なるシーア派の盟主、イランとはいよいよ距離感が出ており、中東の中で再びぎくしゃくした関係が生まれています。無論、崩壊しつつあるイスラム国やシリア問題も絡んできます。そうは言っても石油というイスラム教国家に共通した「資産」をめぐり、ともに崩れる状況が派閥の中でどう影響してくるのか、放置させず、協力姿勢を見せる可能性がないとは言えないでしょう。

そのうえ、ロシアというもう一つの産油国の動きも気になります。

「今更、原油なんて」と思っていますが、彼らが結託し、「輸出禁止」にでもしたら世界経済なんて赤子をひねるほど簡単に崩れます。

うがった見方としては石油という資産を宗教に結び付けるとあるピクチャーが見えてくるということでしょうか?それはイスラムの絶対的原動力であった原油がキリスト教(特にプロテスタント)のアメリカに振り回されるようになります。ロシア正教会のロシアもそこに絡んでくるとすれば石油をめぐる宗教戦争というシナリオは成り立ちます。更に中国が石油利権を求めて暗躍するというトッピングが乗れば「シェールオイルが生み出した神様のいたずら」という微妙なストーリーが見えてくるのかもしれません。

「ればたら」の不安をあおる話は好きでないのですが、「『何が起きても怖くない』とは、何が起きるか、シナリオを頭に描き、予防線を張っておくこと」でもあります。このところ、なにか腑に落ちない世界経済に思うところをつづってみました。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

東京は何を目指すべきか?4

選挙が迫る東京ですが、こういう時こそ、自分が立候補したら何を訴えてみるのか考えてみるのも一手かと思います。私としては自分が世話になっている今の東京をどうしたいのか、そして日本の中心である東京を歴史的観点からどう継承したいのか、この2点に絞ってみたいと思います。

私の考えです。
テーマは「デジタルとアナログの共存、ビジネスと居住地、東京という二面性の特徴を生かそう」

外国の企業がアジア本社を持ちたくなる国際都市化へ強力な推進
地域ごとに街づくりに特徴をもたせ、小規模事業にメリットを打ち出し「まち自慢」を推し進め、主体性と魅力を高める
居住者に負担がかかる住民税を下げるため、都の歳出を見直しましょう。
空き家住宅は再利用より将来の都市再整備(公園用地と不動産ストック)として公的管理を
高齢者が住みやすく、健康を維持しやすい都市型コンパクトシティの形成

私が不動産のバックグラウンドを持っているのでどうしてもそちらに目が行きますが、以前から思っている私の東京観は完全なる二面性であります。ビジネスの集積地としての東京、それと住宅地としての東京であり、それはとりもなおさず高齢者が主体の居住地という意味であります。

私が俯瞰する東京都の最大の欠点は都市計画が魅力的はない点でしょうか?それはオアシスがないんです。皇居はありますが、入れるわけではありません。それ以外に東京には9大庭園がありますが、それが十分浸透していません。更に東京には23区以外に26市あるんです。そちらはあまりに目が行き届いていません。

空き家問題は今や重大な政策の一つになっています。その再利用は確かに議論されていますが、私は日本が欧米のような中古住宅に価値を求めるのは今の時点では物理的に無理だと考えています。理由は住宅所有者が住宅メンテをきちんとしていないため、家はボロくなる一方で再利用できる代物は極めて少ないからです。古家を壊せばシロアリにゴキブリの巣だらけなんて言うのは当たり前でよくこんな家に人が住んでいたな、と思わせるものもあるのです。

小池都知事が電柱をなくすといっています。結構なことです。が、私なら電柱は裏道から撤去します。小池さんはオリンピックを控えた景観理由で大通りからやっています。一方、裏通りは歩道車道の区別なく、車、自転車、歩行者がギリギリで通行しています。かつ、災害時のリスクは裏道にあり、だと思うのです。

駅から遠い住宅街は住宅整理を進め都市型コンパクトシティを形成し、公園(オアシス)兼災害避難所を作るべきだと思います。これぞ高齢者とこどもを持つ家族に優しい居住エリアです。

ではビジネスです。東京は会社の本社が多く、当然、その法人税収入が都の収入を支えます。税収を改善させるには法人税、住民税、固定資産税などがその主たる財源だと思いますが、税率ばかりではなく、ビジネスを誘致し、儲かる会社を増やし、法人税の絶対収入を上げるべきでしょう。

その中で東京がフィットしているのは金融と情報、インフラですので国際企業のアジア本社が東京に会社を持ってきたくなるインセンティブと器を作るべきでしょう。場所は品川から羽田の湾岸沿いがビンゴだと思います。「街は西に進む」ですから20-30年後は必ず品川から蒲田方面が主力になります。ひょっとすると神奈川県川崎市の工場街が大変貌するかも知れません。

住民税は住んでいるからかかる税金。しかし考えてみれば居住することによる経済効果は計り知れないものがあります。仮に住民税が一番安い東京となれば人が集まり、経済の健全化を推し進めることができるでしょう。(近隣窮乏化策と言われそうですが。)だから豊洲移転問題にかかるあの費用は私には許せないのです。役人にはコスト意識を持って頂き、一秒をも無駄にしてもらいたくないと思っています。

東京には山手線を中心にユニークな街がたくさんあります。銀座、渋谷、新宿、池袋、上野…全部違う顔です。しかし、これをもっと外に拡散させるべきでしょう。例えば中央線沿線はそのひとつ。中野、吉祥寺、立川、八王子とありますが、それ以外に数多くの私鉄沿線があります。それぞれがもっと個性を出してお国自慢ならぬ街自慢をしてほしいのです。

アメリカのJ.F.ケネディの名言の中に以下の言葉あります。「国家に対して何を望むかよりも、自分が国家に何を奉仕できるかを考えるべきである」。私は都民が立つべき点は都議会や都知事に何かを望むのではなく、自分たちで作りたくなる街にするためにはどんな議員と一緒にやればよいのか、という発想の転換したいと思います。

では今日はこのぐらいで。

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ビジネス戦略から見た選挙演説4

ビジネスをする人が最も傾注するのが「いかにして商品やサービスを売るか」だと思います。そして多くの営業担当者は「商品を買って!」と連呼します。値引きもします、〇〇もサービスでつけます、迅速です、支払いは分割でも結構…といったオファーは常套句であります。

ではここでよく考えてみましょう。これらのオファーは全部、外面的、付随的なもので商品やサービスの内容について何一つ触れていません。顧客が1万円を払ってある商品を買うとき、お得感があれば欲しくないものでも買いますか?欲しいか迷っているときの最後の決め手が外面的な最後の一押しだと思うのです。

つまり、商品やサービスが魅力的でなければもともと売れるような代物ではないということです。逆に商品やサービスが優れていれば値引きしなくても「売り切れ御免」「行列のできる店」になるのです。言い換えれば「買って!」と連呼しなくても勝手に顧客は集まってくるとも言えるのです。

では選挙演説をみてみましょう。当然、頭にあるのは都議選であります。

まず、他党の批判ばかりしているケースです。これは上記のビジネスの場合でいえば「他社の商品は劣悪ですぐダメになりますよ」と営業マンが囁く場合を想像したらどうでしょうか?残念ながら選挙戦の場合は囁くではなく、マイク越しにがなり立てるわけですが、有権者としては他人の批判を心地よく聞くことができるでしょうか?

次に多いのが「何が何でも私、山田太郎、誠心誠意、皆様の声をお聞きし、真心こめて暮らしを改善させて見せます!」の手合いです。精神誠意もまごころも耳ざわりの良い言葉ですが、それはある行為を修飾しているだけにすぎません。何をすることで誠心誠意努めるのか、肝心な部分が抜けています。

これは地方選の場合、人格だけで当選にもっていくことも可能だからでしょう。田舎の方なら数千票とれば当選などというところもあるわけでそれこそ、親せき、近所に小中学生時代の同級生にフェイスブック的レバレッジをかければ強引に当選にもっていくことは可能です。

しかし、それでは「〇〇ちゃん、選挙出るんだって。入れてあげようね。」的なお友達感覚でしかありません。こういう輩が大体当選後、しょうもない問題を起こすものなのですね。

となれば、選挙戦という短い期間をどう勝ち抜くか、これは戦略が必要です。ところが日本の選挙戦は体育会系的ノリの候補者が多いのも事実です。朝、8時から駅前に立ち、通勤で皆、急いでいる中、「おはようございます。山田太郎、本人でございます。毎日のお勤め、ご苦労様です」と一人汗をかきかき、無理な笑顔に爽やかさはどっかにすっ飛んでいるスタイルが長年変わらないのも事実です。

何故素通りするのか、といえば時間がない上に選挙演説がつまらないからでしょう。できもしない公約を並べるより、もっと自分の強みある主張に直接訴える方がよいでしょう。若い主婦ターゲットなら幼稚園の送り迎えに来るママさんであったりするわけです。老人ホームにいる高齢者に老後の生活改善を訴える、飲み屋街に夕方集まる若者に訴える手段もあるでしょう。

あとはウェブサイトの強化だろうと思います。有権者をウェブに誘導すること、それと自分の名前をリファーしてくれるサポーターを一人でも多く生み出すこと、そこには伝道師システムを取り込み、自分の主義主張をきちんと伝えてくれるクローンを育てることなどがあろうかと思います。

いずれにせよ、政治家がハンドルする事象は広く、一定の投票権を持つという意味で何を聞かれてもきちんとした考えをもっておくことは肝心だと思いますが、すべてにおいて精通する必要はないと思います。そのために多くの議員が選ばれるわけですから。そのためにはほかの議員が余り触らない政策をカバーするのもマーケティング的には面白いかと思います。思わぬ点が受けた、という形になれば若者対象なら一気にポピュラリティが上がるかと思います。

ビジネスから見た選挙演説。さて、今週の展開を注意深く見ていきたいと思います。

では今日はこのぐらいで。

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ビットコイン狂騒曲4

「ビットコインに騙されて」という歌が出来てもおかしくない今日この頃。報道ではセミナーなどで「必ず値上がりする」と吹き込まれ、何十万、何百万円を払ったものの業者と連絡が取れなくなって困り果てた高齢者という「被害」も報告されているようです。儲け話に目がくらむ騙される方にも一定の非がないとは言い切れないとは思いますが、この手の話が何十年たってもなくならないのも世の常であります。(だから推理小説は不滅なのでしょう。)北米では時たまポンジスキームの大掛かりな詐欺がありますが、日本はせこい手口が多い気がします。

そんなビットコインの相場は現在1ビットコイン30万円程度。値動きは新興市場の株式相場の比ではなくそれこそローラーコースターで投機する人の心をもてあそびます。最近ではビットコインを使える店も増えたとされますが、それらの店に「ビットコインを使う人はどれぐらいいますか?」と聞けばほとんどが皆無からせいぜい週に数人という程度です。

店側はビットコインで支払いを受けることができるというマーケティング手段と割り切っているようなものでしょう。大体、相場がそんなにぶれるなら貰った店の方も為替リスクならぬ仮想通貨リスクを背負うわけで通常のビジネスでそれを受け入れることは経営判断としてはありえないはずです。(もちろん、ホットドック屋が客寄せで支払いを受ける分には構いませんが、通常の商取引では技術面より相場面で困難だと思います。)

ビットコインは数百種類あるとされる仮想通貨の一つで確かに圧倒的知名度を誇っており「マーケットシェア」は年初までは圧倒していました。ところが、現在は5割を切る水準になっています。つまり仮想通貨としてのポピュラリティが相対的に急速に下がってきており、変わって大手企業がこぞって参加するイーサリアムとか匿名性が高いZキャッシュが伸びてきています。

個人的には仮想通貨そのものが現在は今だインキュベーション期にあり、既存の仮想通貨より更に魅力的な特徴を備えたものが次々と出てくる状況にあるかと思います。よってビットコインの相場は現時点では堅調でありますが、もっと魅力的な仮想通貨が出現し、より注目度が高まれば一気に投機家はそちらに流れる可能性もあり、しばらくは安定感が欠如した状態になるかと思います。

また、各国の金融当局がこれをどう管理、取り締まっていくのか、その対策も今後どんどん出てくるでしょう。例えば価値の裏付けという点で各国中央銀行はどう対応していくのか、はたまた税という問題にどう取り組んでいくのか、国家間の仮想通貨の動きの把握はどうするのか、など検討材料は山積しています。

仮想通貨というとなにかすごいことのように思えますが、考え方としては商品券でも航空機のマイレッジでもコーヒー店でもらうスタンプも根は同じでしょう。円やドルといった中央銀行が発行した正規のお金でないものに価値を持たせているという点であります。デパートの商品券はデパートが倒産しない限り、その券をいつでもリディーム(商品と交換できる)と誰もが信じています。サラリーマンが出張の際、特定の航空会社ばかり使うのも休みの時にポイント使って家族旅行を考えているからでしょう。つまりそこには短い時間軸ながら信用というものが存在します。

よって中央銀行発行の通貨と仮想通貨の違いは私は信用力と信用の期間、安定性、流通性、交換の汎用性などがポイントになってくると思います。例えば1億円相当のビットコインを持っていたとしてもそれを実際に使うとなれば使うところは限られてきます。よってビットコインを誰かに売ることでしか1億円相当のビットコインの価値を引き出せないとも言えます。通常の通貨ならば家でもクルマでも貯金でも投資でも子供への遺産でもなんでも使えます。

もう一つ、ビットコインを含めた仮想通貨が急速に普及したもう一つの理由は通貨が不安定な国や中国のように両替の規制がかかっているところで「いかにして法の規制をくぐりぬけ、自分の資産を守るか」という背景があります。よって円のように極めて安定している通貨を持つ日本で仮想通貨で決済しなくてはいけなくなる理由は本質的にはないとも言えます。

私はあくまでも小口の決済手段としての仮想通貨はあり得ると思いますが、将来的に中央銀行発行の通貨になり替わるというのは様々な問題がまだまだ多い気がしています。

では今日はこのぐらいで。

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今週のつぶやき4

まずは同じブロガーとして小林麻央さんに心よりご冥福をお祈りしたいと思います。闘病生活の苦悶をブログを通じて共有し、元気をもらい続けてきたことはブログがその懸け橋になったと思います。商業的ではないブログであくまでも日記に原点があり、自分に正直になれるという特徴が双方向のコミュニケーションに繋がったのでしょう。ブログはフェイスブックやツィッターなどほかのコミュニケーション手段の陰に隠れやすいのですが、案外、こんな古臭いツールが一番共有できたりするでしょう。

さて、今週のつぶやきです。

東芝劇場 続編のスタート
同社を巡る注目すべきニュースが今週2件ありました。一つは半導体メモリーの会社を日米韓連合と優先交渉し6月28日の株主総会までに合意を目指す、としたこと。もう一つは同社の東証2部降格であります。

日米韓連合と優先交渉権のニュースはある意味、いいところ取りで一番批判が少なそうな選択肢として選んだ感があります。産業革新機構の裏には日本政府が糸を引く構図は丸見え。つまり、東芝は価格ではブロードコムや鴻海より下の連合チームにせざるを得ず、当事者意識欠如のまま、最後まで突っ走るということでしょう。ウエスタンデジタルとは引き返せない関係にまでなり、WD側は黙って引き下がらない気がします。思いっきり嫌がらせをするでしょう。

そうなると東証2部降格の後の話が出てきます。18年3月までの売却完了がマストでこれに失敗すれば自動的に上場廃止。そしてそれ以上に監査人のお墨付きがまだ得られない同社の姿勢に東証がどこまで我慢する気なのか、ここがこの続編の見ものになろうと思います。それにしても東芝劇場は息が長い番組となりました。

ホームキャピタル社とウォレンバフェット
カナダのアルタナティブ住宅ローン会社、ホームキャピタル社は2015年の不正融資問題でCEOが辞任し、問題の所在もわかっていたのにオンタリオ州当局が突然、調査に乗り出すとした4月に同社の株価は一日にして3分の2を失います。貸し付け資金として高利で定期預金を集める子会社からは取り付け騒ぎでほぼ95%が引き出されました。

この騒ぎの背景には高騰する住宅価格にメスを入れようとした当局の思惑とも言われました。一方、この会社は膿の部分を切り分け、各方面から緊急融資を取り付け、当局とは取引解決し、応急処置を施してきました。私は同社の株式が2/3になった翌日から買いで参戦します。当初はローラーコースターで株価が上下する中、日計りをしていましたが、30ドル台から5ドル台まで下がって底を確認した後は強気の攻めに転じていました。

ウォレンバフェット氏が1700億円融資枠設定及び38%の株式を取得すると発表したその日の同社株は27%も高い19ドルを付けています。実はこの救済には70社近いオファーが入ったとされ、ホームキャピタル社は名高いバフェット氏を選んだという背景があります。

私がカナダで最近最も話題になったこの会社の再生を何故信じたのか、といえば膿と本体の切り分けが可能かどうかを見定めた点でしょうか?それを学んだのが実はオリンパス事件でした。あの奇怪なパンドラの箱のような損失隠しは社長と一部の金庫番しか知らない話にもかかわらずそれが判明すると同社の株は2000円台から400円程度にまで垂直落下しました。しかし、回復も早く、いつの間にか3000円という株価を付けたのも事実です。これは膿を切れば本体は生き残るという好例です。そんな記憶から投資姿勢がぶれなかったのでしょう。こういうのも経験なのだろうと思います。

都議選、いざ出陣!
さて、注目の都議選が告示されました。私は昨日、東京入りし、小池百合子氏のお膝元で選挙の推移を見守ることになります。(別に選挙活動に来たわけではありません。)

私は正直、ある面において小池氏と自民党を足して2で割ってもらいたいと思います。小池氏側の最大の弱点は小池氏しか顔が見えない点です。都政は広範囲で小池氏が一人で切り盛り出来るものではありません。なのに彼女は一人で抱え込んでいます。なぜ副知事やほかの有能な部下をもっと前面に出さないのでしょう?つまり小池さんは露出しすぎ。

一方、自民はさっぱり顔が見えません。組織力の自民なのか、防戦一方の自民なのか分かりませんが、もっと元気出してもらってもいいんじゃないでしょうか?民進党の怖い方が応援演説していますが、それの方がよっぽど存在感があるんじゃないでしょうか?

時代を変えた藤井聡太四段
数週間前のブログで「中学生の時代到来」としてきました。そしてその中でばく進を続ける将棋の藤井4段、ついに28連勝を達成、26日に新記録がかかります。記録は破られるものだとしてもそれを新人の中学生がプロ不敗記録で達成するとは恐れ入りました。超ド級の子供たちの出現がなぜ起きているのか、研究してみる価値は大いにありそうです。

2020年のオリンピックの足音が聞こえてくる中、今の中学生ぐらいの人たちが世の中を圧倒する記録を次々生み出してくれれば嬉しいものです。そうなれば我々も頑張りたくなります。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

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