外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2017年11月

次期FRB議長パウエル氏の描くアメリカ4

ジェロームパウエル氏が上院の銀行委員会の公聴会で抱負を語っています。パウエル氏の就任については今だ上院で承諾がとれておらず、一応、今の時点ではいつになるかわからないため、仮にイエレン議長の2月の任期満了までに間に合わなければイエレン議長が代行していくことが確認されています。よって、議長不在ということは起きないのですが、氏を取り巻く状況を見る限り上院での承諾にさほど大きなハードルはないように感じます。

パウエル氏は基本的にイエレン議長の考え方に近く、スタンスはハト派で、注意深く、石橋をたたきながら金融政策を決定していくものと思われます。問題はFRBの理事の定数は7名なのですが、現在空席3でイエレン議長も任期満了後に理事を退任することになっていますので目先わずか3名しかいないことになります。

よって空席になっている理事を埋めることが先決となりますが、トランプ大統領の意向が働き、その新任理事たちがある程度パウエル氏とベクトルが合えばパウエル氏の率いるFRBは安定したものとなります。7名のうち空席4名ということは計算上は過半数を超えていますのでもちろん、とんでもない理事ばかりが集まれば大混乱を引き起こすことも可能ですが、いくら何でもそんなことは起こりえないとみています。

つまり、大統領の次に権限があるとされるFRBの新議長のもと、FRBの組織にはさほど不安感はないとみられます。

これを踏まえてパウエル氏は公聴会で「政策金利の正常化を進めるとき」とありますので引き続き、なだらかな利上げ基調を行い、FRBの保有資産縮小をゆっくり進めるものと思われます。

私がなぜ、この時期に専門家でなければあまり興味を持たないパウエル氏の抱負などを取り上げたかと言えばアメリカが描く「世界への影響力」をどういう方向性で捉えているのか、その尺度を見たかったためです。

ご承知の通り、アメリカはオバマ政権時代から「世界の警官」からの離脱が始まり、トランプ大統領もその点は踏襲しています。一方で、中国の実力と存在感が以前にも増して明白になったことでアメリカはこのままでは中国に飲み込まれてしまう可能性すらあります。

そんなことはないだろう、と思われるかもしれませんが、人口だけでもアメリカの4倍強あるのです。国土はアメリカが963平方キロメートルに対して中国は960平方キロメートルでほぼ互角です。問題は中国には根本思想に国家という範疇がない点であります。つまり、国境という枠を超える支配を進める、という意味です。私は今、この勉強を進めていますが、仮にそれが正しければ中国の支配は全地球上に広がりを持たせることになり、歯止めが効かなくなります。

ではアメリカはそれに対して無策なのか、といえば私は資産量で太刀打ちする気ではないか、という気がしているのです。つまり圧倒的な資本力、資金力、金融、財政能力を持って世界のマネーを牛耳ることで中国の膨張を食い止めるというシナリオです。つまりマネーが武器ということです。

それが正しければどんどん上がるアメリカの株価には納得できるのです。そしてトランプ大統領の目論むアメリカ国外にあるアメリカ企業の資金のレパトリ(還流化)を踏まえて最強の金融国家を形成するのではないでしょうか?この国外滞留資金は概ね3兆ドル近くに上るとみられていますが、アメリカの国家予算が4兆ドル程度であることを踏まえればいかに巨額の資金が海外でうろついているか、お分かりいただけると思います。

パウエル氏が語った抱負の中で金融規制法の緩和について大規模金融機関の健全性は引き続き厳しく管理するが、中小についてはやや緩和方向にすると考えています。まずは影響力が少ない金融機関の門戸を少しずつ開け、将来的により積極的に動けるよう展開させるという方針に見えます。

仮にこのシナリオが正しければパウエル氏も首をかしげる「低インフレ」が最後の課題となりそうです。私が考える低インフレ率の罠ですが、これも皆さんと考えてみたいのですが、「エンゲル係数」と同じマジックではないか、という可能性はないでしょうか?つまり、所得が上がっても食べる量が増えるわけではないのでエンゲル係数は上がらないのと同じで、モノに対する需要は所得が上がっても増えない、だから、総需要が十分ではなく、価格が上がらない、というシナリオです。

では家計における所得と消費の差は何処に行った、といえば貯蓄、投資、一時滞留などのような気がします。日本も同様かもしれません。

市場参加者という目で見ればパウエル氏はウェルカムです。トランプ大統領の意向に沿った強いアメリカを形成していくと想像しています。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

労働生産性を考える その3 ITが変える労働社会4

週末の池袋の大型書店。午後ともなればレジ係は20数名が並び、それでも精算を待つ客が並んでいる状態です。一人当たりの対応時間は2-3分程度でしょうか?店員は購入総額をレジ越しに提示し、店員がブックカバーを付けている間に客は支払いの準備をする、というものです。

この作業をより効率化させるにはどうしたらよいでしょうか?

一つは客がブックカバーを自分でつけること。もう一つは精算の手間をセルフレジにやらせることでしょうか?本の形状はほぼ決まっており、バーコードの位置もほぼ決まっています。ならばスーパーマーケットにできて何故書店でできないのか、いつも不思議に思っているのです。客がブックカバーを自分でつける、ふざけるな、と思う方は店員につけてもらえばよいし、自分でつければポイントが余計にもらえるようにすればよい、それだけです。常にインセンティブが必要です。

コンビニ成長限界説が囁かれています。その限界の最大の理由の一つは労働力確保が出来ず、きつく長い拘束時間にフランチャイズの経営側がついていけなくなったことでしょうか?バイトから「すみません、今日、体調が悪いので休みます」という連絡が来ればオーナーは「わかった」と口で言いながら怒り心頭のはずです。お前が休めば俺がその代わりをやらねばならないじゃないか、と。確かに今、今日の足りないスタッフを募集するウェブサイトは花盛り。それでも応募者がいるかどうか、どんな人が来るのか、来てみないとわからないという不安感はあります。

コンビニのような業種ですら結局、その経営を支配するのは労働力でありますが、それを極限に絞り込むためにアマゾンをはじめ、コンビニ業界が一歩進んだレジの自動化を開発しつつあります。あと5年もすれば普及するのではないでしょうか?そうすればコンビニの店員は商品棚の補充や店頭で調理した商品の受け渡しのみに限定され楽になるでしょう。

日経に不動産取引に風雲児を告げるような記事があります。「不動産契約の手間を削減、ブロックチェーンの可能性」です。この記事を読んでふと思ったのは日本の不動産登記システムをブロックチェーンにした場合、何が起きるのだろうか、ということです。

これにより不動産の取引のヒストリーは全て見える化が進み、記事にあるように所有権の一部だけを株式のように所有し、将来買い増すような仕組みもできるでしょう。これができると何が起きるかと言えば法務局がいらなくなるかもしれない点です。いや、司法書士も不動産仲介業者もいらなくなるかもしれません。革命的変化、としてもよいでしょう。

問題はそれらの効率化はITやAIの普及とともに突如やってくることであります。それが社会に与えるインパクトは果てしなく大きいはずです。何故ならある程度の年齢になれば「この歳で職を変えろといっても無理!」という方が大勢を占めるからです。

自動運転でAI制御のタクシーが街中を走るようになればタクシー運転手は全く必要なくなります。では洗車の仕事でも、といっても自動洗車機が待っているでしょう。それは高度な自動化と共に人々の生活の糧と生きがいを維持するのが難しくなるという相反する事態が生じる気がします。

成熟社会とは何か、といえばモノやサービスの便利さの追及のように考えがちです。私は違うと思います。成熟とはバランスであり、その中心は人間の本質や尊厳を最大限に引き出すことであります。ベーシックインカムがもらえればいいじゃないか、というのはキリスト教的発想です。何故ならば彼らにとっては労働は罰なのですから。しかし、日本の神道は神々が汗をかいて労働することにより歓びを分かち合い、それを是とする思想です。

個人的にはITとAIの急速なる進化に対して人間社会がその加速度的変化に対応できなくなる点を心配しています。労働することで買えるこの対価という感性がなくなったとき、人は何を目標にし、幸せのメジャメントが何になるのか、まだ、我々は誰もその社会を十分検証できていないのではないでしょうか?

三回にわたり書かせて頂いた労働生産性をめぐる問題、働き方改革、少子化、IT化、それぞれの問題は喫緊の課題であります。見ないふりをしていれば必ずしっぺ返しを食うスピード感に我々は立ち向かっていかねばならないのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

労働生産性を考える その2 少子化の日本はそれを生かせる構造改革を4

少子高齢化対策を政府は躍起になって行っています。内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)まであるのですが、この大臣ポスト、2007年にできて10年ちょっと経ったのですが、実に17人もその席に座りました。目立つところでは小渕優子、福島瑞穂、与謝野馨、蓮舫、岡田克也各氏らですが、どんな実績があったのでしょうか?個人的にはなかなか成果の出ないポジションでありますから「一生懸命やっています」という姿勢を示すのが仕事なのだろうと思います。

日本の少子化を政策的に止めることが出来たら私はノーベル賞ものだと思います。家族を増やしたいという意識は動物的本能と社会的要素の組み合わせなのだろうと考えています。それこそ、日本の歴史だけ見ても戦国時代や先の戦争を含め、人の命がどんどん削り取られる時代でした。また医学も十分ではありませんでしたからとにかく、産まねばならないという時代でありました。

今は、平和、かつ、医学や医療がどんどん進み、平均寿命は延びています。生活は大きく向上し、人々の衣食住のクオリティは上がってきています。こうなると政府の掛け声ぐらいで家族を増やしたいという意識はまず生まれてこないと考えています。

そんな中で15歳以上65歳未満の生産年齢人口の推移に日本の産業界はどう対応するのかという点について私は興味を持っています。生産労働人口は13年4月が7900万人で15年10月が7700万人と減少しており、それから2年たっていますから実勢7500万強ぐらいかと思います。ざっくり1年で100万人も減るのです。

これに対して女性や高齢者の再雇用、さらには外国人労働者でその減少分を補うわけですが、それにも限界があります。

一方、日本は先進国では労働生産性の低さでは定評がある国であります。その低さの理由を海外に在住の人が日本に来ると案外気が付きやすいと思います。空港についた途端、空港職員が溢れ、デパートには手持無沙汰の店員がゴロゴロ、会議となればなぜこれだけ多くの人が出席しなくてはいけないのか、というほとんど無意味な「お前も出ておけ」型の非効率さが目立ちます。

他方、飲食店や人気店にはありえない行列ができ、店員は客捌きが追い付かなかったりします。実にアンバランスなのであります。

日本はフルタイム雇用が主体です。個人的にはこの慣習を見直したらどうか、と思います。海外では多くの人がパートタイムジョブを2-3つ掛け持ちします。それは企業側もフルタイムでは採用できないが、忙しい時だけほしいという要望に応える一方、雇われる側も自分の時間の都合に合わせて仕事を刻み込めるというメリットがあります。

例えば百貨店が混むのは土日。ならば、土日だけ店員が欲しいわけです。ホテルは観光シーズンに人が欲しいし、建設会社は3月末にかけて人が欲しいわけです。つまり、人的需要は一年を通じて均等にあるわけではなく、非常にムラがあるのです。ならば、なぜ、そういう雇用体系を普及させようとしないのでしょうか?

雇われる側には安定という言葉が欠けるのでしょう。雇う側は「ベテラン」という安心感が欠けるのでしょう。しかし、生産年齢人口は確実に減っていくこの時代において変わろうとする気持ちがないとどんな場合にも対応できません。

当地のあるホテルの場合、季節要因や予約状況に応じてスタッフの数が大きく変わります。ではその度に採用面接をしているのかといえばそうではなく、登録されている季節要員スタッフが多数在籍し、その時だけ声がかかるという仕組みで、ある意味、実に安定しているのです。航空会社のキャビンアテンダントも同様です。そして多くのパートタイムスタッフは2-3つ掛け持ちで仕事をしています。いろいろな仕事ができて楽しい、という方も結構多いのです。

北米で何か人手がかかるサービスを頼むと異様に高額の請求をされます。ちょっとした修理でも部品代1000円、工賃1万円というのはごく普通にあります。そしてその請求書を見た瞬間、あぁ、自分でできたらな、と思うのです。

つまり、労働サービスを伴う費用は今後、暴騰し、一方で自分でやるDo It Yourself だと安くなる、という時代が日本にも確実に到来しそうです。IKEAの家具がなぜ安いか、といえば一つには自分で組み立てねばならないからであります。

銀行は堰を切ったように行員の削減計画を発表し始めました。多分ですが、地方銀行や信用金庫まで普及していく気がします。この余剰人員は人員が不足する業界に転嫁できる仕組みを作るべきかと思います。ブルームバーグによると日本はITなどの技能職の方にとって魅力が相当低いと報じられています。日本の労働慣行の特殊性は高技能職の非日本人には厳しいハードルのようです。となれば日本の労働力は日本が守らなければならないとも言えないでしょうか?

私は労働慣行の柔軟性がキーワードになってくると考えております。
労働生産性のトピついてはあす、IT化について考えたいと思います。よろしくお願いします。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

労働生産性を考える その1 私の考える働き方改革4

私の会社の事務所は家から2-3分のところにあるシェアオフィスです。先週、リースの2年更新を済ませ、心地良く仕事をさせてもらっています。シェアオフィスに移って効率が上がった点の一つに事務所内での移動時間。だだっ広いオフィスの時にはコピーに行くにもファイルひとつ取りに行くにも時間がかかったのに今は椅子をくるっと回せば大抵のものに手が届くように工夫しました。そのためいらない書類やファイルを倉庫にしまい、必要なモノだけに集中させたことがあります。

もう一つは「窓がない個人スペース」である点でしょうか?はじめ、抵抗があったのですが、実は非常に高い集中力が維持できることに気がつきました。気が散らないのです。

日本の多くの事務所の机の配置は「島」形式になっています。スチールデスクが向かい合わせで並び、島の奥に係長なりチームリーダーが座ります。実はこの配置は私の経験も踏まえれば最悪の作業効率だった気がします。何故かと言えば島の内部の電話のやり取りは聞きたくなくても聞こえるし、対面の人からは喋りかけられるし、逆に島の中で起きていることが気になります。

他の部署からいろいろな人が来てちょっとしたやり取りも聞こえてくるでしょう。奥から課長や部長が「おい、〇〇くーん、ちょっと」という声も聞こえます。私にとってはうざいのであります。(これをチームワークと称すれば日本型の美談なビジネススタイルとなりますが。)

飛行機でビジネスクラスとエコノミークラスの差別化のキーは「仕切り」だと思います。読み物をする人、寝る人、ビデオを見る人、飲み続ける人様々です。その行動を「仕切り」で断絶させ、気にならないような仕組みにしたのがビジネスクラスであります。つまり、気を遣わず、自分だけの快適空間を作るのです。

ならば、職場環境も基本的にはそれがよいと考えられます。つまり、個々が与えられた業務を粛々と行う環境であります。そのための一つのアイディアが「フリーアドレス」と称する会社に自分の指定のデスクがない形態です。但し、私はこれは過渡期の対策で必ずしも素晴らしいとは思いません。なぜなら人は必ず決まったところに座りたがるという願望がありそれが満たされないとストレスを貯めるからです。

例えばガラガラの電車に乗り、どこでも座れるという状態の時、多くの方は自分の決まった席に座ると思います。心理的には長椅子の端が多いと分析されています。ど真ん中に座る日本人は少ないのです。これと同じで「フリーアドレス」でも実質的に席は固定化しやすくなります。

ところで小池百合子知事が「満員電車ゼロ」を公約に掲げていたのですが、その中でかつて総二階建て電車を提案されていたと思います。小池さんはそこは素人丸出しだったと思います。総二階建ての電車は乗り降りに時間がかかり運航に支障が出ます。バスも同様です。バンクーバーでも近いうち二階建てバスが試験運行されますが、それは中距離便で乗り降りが少ない区間で使うのです。

確か、モントリオールの地下鉄だったと思いましたが、座席が極端に少なく、結果として車内空間を広く確保しています。何故、日本の電車はあの長椅子にこだわるのでしょう。また、バンクーバーの新型車両はドアが広く乗降が非常に楽です。ですが、日本は駅に転落防止壁をつけてしまったのでフレキシビリティがなくなってしまいました。

話を元に戻しますが、私は以前ちらっと指摘したように駅前の商業施設の上層部をシェアオフィスに変えてしまえばよいと思っています。テレワーク(在宅勤務)もあるのですが、多くの方は仕事と自分の時間に気持ちの切り替えが必要です。つまり、物理的移動を伴う気持ちの切り替えが大事だと思うのです。

私のかつての上司は「仕事の興奮を家に持ち帰らないよう通勤に30分は欲しい」と述べていました。近くの駅やターミナル駅までならテレワークと違い、外に出るから着る服も考え、化粧もし、仕事モードに入るというものです。今やオフィスまで行かなくても対応できる業種は増えてきていると思います。関東なら大宮、横浜、千葉、八王子などはシェアオフィス普及の絶好のロケーションだと思います。

私が想像する未来の仕事はより個人個人の能力を重視し、その働き場所が特定されないスタイルが進化するのではないかと思います。〇〇株式会社のでっかい本社ビルはなくなり、社員はあらゆるところに分散するのはどうでしょうか?社員はGPSで管理され、さぼって映画を見るわけにはいかなくなるのでしょう。

また、多くは業務内容の達成ベースの報酬体系に変わる気がします。作業の多くはITが管理し、ネットを介して業務内容を会社に送ればその分量、成果が論理的に分析され、個人の報酬を決定するという時代を想像しています。組合の人から言わせれば「何を言う」と思われますが、今や人はコンピューターやロボットと共存共栄の時代です。9時から5時までそこにいれば給与をもらえるという発想そのものがナンセンスになるでしょう。働き方は否が応でも改革される、それが私の大胆予想です。

労働生産性を様々な角度から考えてみたいと思います。今日の「働き方改革」に続き、明日その2として少子化からの視点を、そしてその3としてITが変える労働社会を考えてみたいと思います。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

身近な「会長さん」の暴走は止められないのか?4

皆さん、いろいろな集まりや「会」に所属されていると思います。入っていない、という人の方が案外少ないのではないでしょうか?その「会」の運営、うまく行っているときはよいのですが、時として会長さんが暴走してしまったというところもずいぶんあるのではないでしょうか?

日経に「マンション組合理事長は解任できるか 最高裁が判断へ」という記事を掲載しています。この話はマンションの管理組合のトップが進める選定業者をめぐる血みどろの戦いであり、よくも最高裁まで判断がもつれ込んだな、と思います。ちなみに一審と二審は理事長の勝利。但し、最高裁の雲行きは怪しいと報じられています。

個人的には日本の判断基準を別とすれば解任は有効である、とすべきだと思います。

私はカナダで集合住宅を作ってきたこともあり、州で定める管理組合の法律に肌身で接してきています。また、今でもある不動産の集合体の管理組合の代表をしており、この法律に縛られながら作業をしております。このキーポイントは管理組合の理事は会長を含め全員が平等の立場であるという点であります。例えばある議案を決めるのに理事7名が投票する際には4票取った方が勝ちであり、仮に会長が3票の方であっても逆転はないということになります。

通常、理事は奇数人数であり、議長なり会長は最後に投票することが多く、その場合、キャスティングボードを握るということになりますが、会長を除く6名のうち4名が一方を判断した時点でその投票は会長の投票を待たずして結果が出たと考えられるのです。

では会長や議長の役目は何か、と言えば取りまとめ、司会、及び対外的発表であります。よく、下心を持った者が会長に言い寄ることがありますが、その場合会長がまず、議題に上げるか、そして会長が他の理事を説得できるかがキーとなります。日経の記事の場合は理事の説得に失敗したにもかかわらず、自分の意図する業者への変更を押し切った点で裁判になりました。

私はカナダで所属する「会」でかつて会長が暴走するケースに出くわしたことがあります。「会長の指示だ!」というその論理は実に日本的であると閉口した記憶があります。

では日本はなぜ、トップの指示は絶対と思われるのでしょうか?それは「代表権」であります。企業の名刺に「代表取締役社長」と見かけます。ごくたまに「取締役社長」や単に「社長」というのもあります。これ、全部意味が微妙に違います。そして俺が会社の顔、というのは「代表取締役社長」だけであります。これにより会社法に基づく権限が社長さんに付保されるのです。テレビゲームで武器をもった戦士のようなものであります。

ところがこんな細かいことは一般人はほとんど知りません。よって社長は偉い、と思う方もいますが、そうでもないこともあるのです。ましてやNPOや一般的な集まりの場合は「代表権」の発想は通常なく、NPOの会長や会の代表者に与えられた権限は非常にあいまいであります。それこそ、〇〇さんが立ち上げた△△会は創業者の〇〇さんがすべての実権を持っている、という状態になっているし、それを本人も下位に所属する人も黙認しているのだろうと思います。

「ルールを決めましょう」といっても「いまさら会則?」などと言われるのがオチ。とすれば今後、ある程度は成文法を作っておくべきですが、今回のこの最高裁の判断が仮に組合長さんの負けとなれば判決として慣例法を作りますので世の中の力関係は大きく変化するきっかけになるかもしれません。

「あの会長さん、本当におかしいわ!」という声は相当あるでしょう。この判断の結果次第ではその怒りのぶつけ方は変わってくるかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

エジプトから同国史上最悪のテロ事件の一報が入ってきました。ISの仕業なのでしょうか?今や国がなくても同志はつながる時代です。気に入らないものはテロで報復が当たり前になるとすれば再びよみがえる人類の愚かさとはかなさと言えないでしょうか?

さて、今週のつぶやきです。

市場は一年のラストスパートへ
金曜日のNY市場は実質的に感謝祭祭日の延長のようなもので市場もいつもより3時間早い午後1時に終了、三大指標のダウ、S&P、ナスダックともに上昇し気持ちよい週末となりそうです。その陰に隠れるようにじわっと上がり一時59ドル台を付けた原油価格は見えないふりなのでしょうか?

東京市場も6日連続下落から順調に回復しつつあり、22500円台を回復、先物は600円台をつけています。個人的にはこの騰勢は何か特別のことが起きない限り、年内は大丈夫だと思います。特別のこととは中国市場で金曜日の取引時間ラスト1時間でどーんと下げたその影響であります。政府の買い支えが入らなかった明白な理由が見えてこないからでしょう。

また、為替を含めた市場への影響という点ではドイツの政治の動きは要注目です。連立与党工作が失敗したため、年明けに再び総選挙という噂がまことしやかにささやかれていますが、現在、連立工作に向けて再度会談が行われるようなので揺れ動くドイツということになりましょう。ドイツが総選挙に打って出た場合、前回よりももっと悪い結果となる極右政党のAfDの躍進も当然不安材料になります。

とはいっても最近の市場は良いことだけを見てあとは知らない、というスタンスがありありとしています。いよいよ年末のフェスティブな時期に入りましたのでよしとするのでしょうか?

セクハラ疑惑で揺れるアメリカ
大統領からハリウッド有名映画監督までよくもこれだけ次々とセクハラ疑惑が出てくるものだと思いますが、その多くはずいぶん時間がたってからの話だったりします。ではその時間差とは何か、と言えば駆け引きだったのでしょうか?この手の話は必ずセクハラをした男が悪くなる勧善懲悪型の決まりきったシナリオなのですが、世の中、なぜ、こんなに似た話が転がっているのか、という根本的疑問はないのでしょうか?

中国からはハニートラップという言葉がよく聞こえてきます。美女が近づいてくれば「俺の魅力もまんざらではないな」と勝手に想像するのは本人だけ。その間にまんまの罠にかかってしまった殿方も案外、身近にいたりするものです。007の映画でも似たようなシーンはシリーズ毎度のように組み込まれています。

男女平等の元祖である北米で25年も仕事をしていて思うのは男は男と仕事したがり、女は女と仕事をしたがる傾向がやはりある気がします。男性でも女性でも「完全無血なビジネス人」はやりやすいのですが、傾向としてはそういう方の多くは家庭を持ち、家族がしっかりしているタイプでしょうか?離婚大国ならではのトランジショナルなステータスの人(離婚して再婚を目論む人)が生みだす微妙な空気の揺れがあるのでしょうか。言い換えれば、対象になった方はハニーにトラップされるほどなにかお持ちだということでもあります。小者と魅力ない人には誰も興味を持たないという点はありえそうな傾向です。(除く日本)

不正で揺れる日本
次は三菱マテリアル系の子会社3社でデータ書き換えなどの改ざんを行ったとのこと。本件は日産自動車から神戸製鋼へと広がり、「三菱よ、おまえもか」ということに展開してきました。日本の不思議なところは一つのきっかけがあると次々と同様の事件が「発覚し」、人々が「もうこのニュース、飽きた」というとスーッと消えるのです。

言い換えれば一度でもそのようなきっかけがあると「俺のところは大丈夫か」というチェックが入り、「おー、我々も同じ穴の狢!」と嘆き、それをマスコミがかぎつけ、「デスク、やりましたよ!」と汗を拭く記者に「よくやった」と褒める編集副部長という一連の流れは手に取るように見えてしまいます。

何故不正が起きるのか、私は厳しすぎるコンプライアンスか細かすぎるルールと煩雑な手順なのだろうと思います。20年前はおおらかでした。何をやっても「しょうがないな」で済まされました。多少の問題はパブリックに出ることもありませんでした。

今は「私の傷、見てください」と言わんばかりのディスクローズに「だって傷を隠してあとで見つかったらなぜ言わなかったと責められるから」となります。昔は傷は治してしまうか、言わせない「すごみ」がありました。(もちろん、その時代が良かったなどとは言いません。)そこまで完璧を求めるならテストで95点は許されないということになりますが、そんな自分の首を絞めるのは自虐的だと思うは私だけでしょうか?

踊るブラックフライディ
ブラックフライディとはアメリカ感謝祭の祭日明けの金曜日に行なわれるリテールの大バーゲンであります。かつてはクリスマスショッピングが一年で最大の消費行動とされましたがいまやブラックフライディとその次の月曜日のサイバーマンディが凌駕しつつあります。キリスト教で待降節がクリスマス前の4番目の日曜日から始まるので感謝祭後からクリスマスムード一色に染まります。(ユダヤのハヌカも今年は12月13日です。)

ご記憶にあると思いますが、11月11日を独身の日としてネットの大バーゲンを始めたのが中国。今では日本でもその流れにあやかる雰囲気が出てきました。一方、北米ではブラックフライディの一週間前の週末から「プリ ブラックフライディセール」なるものが急速に目立つようになりました。新聞を見ると赤や青の色に目立つフォントで煽りまくる一面広告が並びます。

ではなぜ、11月なのでしょうか。人間の微妙な心理を突いている気がします。冬は籠る。春は外に。夏は開放的、そして秋は感傷に浸るというなかでギフトや自分への褒美にはしっくりくる、ということなのでしょう。マーケティングの心理をよくついていると思います。

後記
サンフランシスコの慰安婦像問題で大阪の吉村市長の動向が注目されます。私も現地の日系反対派のボイスを直接見ました。熾烈です。但し、提携解消は国際世論からすれば国連離脱宣言をした「松岡洋右」とみられるリスクがある点は指摘しておきます。それぐらい非常にセンシティブだと思います。熟考と戦略が求められます。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。

中小企業の事業継承に追い風4

「後継ぎがいなくてねぇ」という話は何処にでも転がっています。もともと家族の人数が減ってきているところに「息子はこんな仕事、嫌だと言ってね」と嘆き、引退したくても引退できない方も相当いらっしゃいます。

ここバンクーバーでも「お宅はいいよね、息子さんがいるんだから。うちは子なしだからねぇ」という話はゴロゴロしており、そのうち事業をたたみそうだという候補はいくつも知っております。それゆえに私も事業再生、事業支援業務を始めたのですが、これは時代の趨勢と言ってもよいでしょう。

日本にフォーカスすれば中小の事業者の減少は特定技術やノウハウの喪失、あるいは中小企業に勤める従業員の不安感もあるでしょう。更にはそのような事業を側面で支えてきた地方銀行や信用金庫の経営にも大きくインパクトが生じます。

税務当局は相続税という縛りで「税金を取ること」ばかり考えています。このような状態の中、事業者のExitプランをするには生前の事業売却で対応するのがベストシナリオとなってきています。事実、いくつかあるM&Aの仲介業者の業績はうなぎのぼりであたかも不動産取引の感すらあります。

しかし、事業継承を促すというのは国の基本スタンスではないでしょうか?私は時々ファミリーツリーという言葉を紹介しています。家族が先代から今、そして次世代につなぎ、このツリーの年輪をより太くすることが日本の長期ビジョンで必要ではないでしょうか?例えば少子高齢化対策でも、ファミリーツリーを太くできるのなら子供を作るという前向きのモチベーションは大いにあると思うのです。

私はある裕福な事業家のユダヤ人とカナダ人とお付き合いがありますが、お二人とも「自分の役目はファミリーツリーに傷をつけず、より太くして次にバトンを渡すこと」と明言しています。だから彼らの生活は決して派手ではないのです。資産を使い切るライフではなく、より太くするライフなのです。発想が根本から違います。

さて、そんな中、日経のトップ記事におっ、という報道が出ています。「中小承継へ税優遇拡大  政府・与党が(今後)10年(の)集中対策 廃業増に歯止め」であります。要は事業を継承する場合には相続税を大幅に緩和しましょう、という話です。これが認められれば例えば現在価値10億円の会社があれば事業継承にかかる税金が2億円ですみ、残りは「支払い猶予」となります。支払い猶予は原則、事業が継承されている限りずっと猶予です。

但し、これをみて「うん、これは新たなる不動産節税策になる」と思ってはいけません。事業継承税制ではいくつかの条件を満たさねばならず、その中に資産保有、資産運用型会社はダメとなっていますので不動産管理会社は要件を満たしません。また経済産業大臣の承認を取るというプロセスも現時点では存在します。よって、役所的思想満載なため、ポピュラーな手法ではないのですが、事業をやっていて、そこに不動産があるとなれば利用価値は大きいと思います。

私が日本の相続税に猛反対しているのは一種の二重課税であるという世界の標準的認識のもと各国の税務当局が相続税を緩和する方向にあるからであります。日本は真逆の行為を行ったことで「税制後進国」として怒っているのであります。

よって今回の中小企業への税優遇措置への転換は評価できます。特に汗を流させることを日本の美徳とするならば事業継承は日本的優遇税制だと思います。どうせなら2割の税率はゼロにすべきでしょう。

日本はなぜ、税で苦しむのか、といえば「ばらまき型」であるからです。ほかの国とは明らかに違います。そして不景気となればすぐに税を投入する点でケインズ型というより「名古屋の餅投げ」的発想は与党の短視眼的人気取りの場合も多いと思います。

政府はもっと腰を据えて、100年後の日本をどう創造するのか、ここから税制を考えてもらいたいと思っています。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
Archives
記事検索
Recent Comments
  • ライブドアブログ