外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2018年05月

スタバのポピュリズム4

スターバックスで黒人がコーヒーを買わずに座席を占拠しトイレを使おうとしたのを店側が不法侵入だとして警察に連絡、この黒人が逮捕されました。これを世論は「人種差別」と認識、スタバは厳しい批判の矢面に立たされたことで北米8000店強の全店が29日午後の営業時間を4時間、閉店し、スタッフトレーニングをしたと報じられています。

このニュースに接した際、「何か違う」と思ったのは私だけなのでしょうか?

北米のスターバックスのトイレには鍵がかかかっているケースが多いのでスタッフに施錠を解除してもらったり暗証番号を聞くなどしてトイレへアクセスします。言い換えれば日常的にスタバは公衆トイレではないという明白なメッセージを送り続けていました。(他の大手ファーストフード店も同様かと思います。)

今回、スターバックスはトイレを開放すると公表しました。つまり、公衆トイレ化するのです。

日本の方にこの「トイレ」の感性が伝わりにくいのですが、北米のトイレには「品格」があり、例えば普通の通行人はトイレに行く際、いくらそこにホテルや百貨店があったとしても入りません。カフェなりに入るというのが基本です。他の街はあまり存じませんが、バンクーバーには公衆トイレもあります。例えば繁華街の歩道に小さな一人用トイレブースが設置されていて文字通り公衆の面前で勇気をもって入ることになります。

それは「トイレが人を選ぶという格式」が背景にあります。スターバックスはその点、ブランドコーヒーを売る店=客を絞り込むマーケティング=トイレ利用者も安心安全な人、を目指していたはずですが、今回の突然の騒動でその流れを一気に変えるリスクを負ったことになります。

なぜ、そう申し上げるかといえばトイレを開放し、食べる場所を自由放置したマクドナルドの客層が一部店舗で極めて悪化した歴史があるからです。

私の知るあるマクドナルドは明らかに容姿からしてふさわしくない老人たちのたまり場と化し、コーヒー1杯で何時間も粘ります。そこで普通の客がハンバーガーをほおばろうという雰囲気はみじんもありません。当地でニュースになったこともあります。問題は公衆化したトイレは汚いことが多く、どうしても客が逃げることになるのです。

それなのにスターバックスはなぜ、これほど素早く8000店もの店で従業員再トレーニングを行い、主要紙に一面謝罪広告を打ったのでしょうか?私は大衆のポピュリズム化に勝てないので経営のポピュリズム化に走ったと考えています。これは自社が築いたブランドをどれだけ修正してでもどんな人もウェルカムします、というスタンスです。

ポピュリズムが生み出した長所もたくさんあるでしょう。しかし、一方通行で極端な思想や行動という弊害も生んでいます。これは役人や上に立つ者を抑え込み、必ずしも最良選択肢ではない大衆迎合主義に走ることを意味します。知識や経験、高いガバナンス能力に長けた「役人や上に立つ者」を拒否し、皆のボイスが世を制することになります。

小難しく言えば偏差値の標準偏差の1σ(偏差値40-60)に68%、2σ(偏差値30-70)に95%入るからそれに収まらない上下は無視するということと同じです。もっと言えば賢い人間や権力を握っていた人間は排除されます。日本でもそうですね。モリカケのニュースで引っ張ったり標的となる者の汚点探しをして排除するのもほぼ同様です。

私はこれは明らかに違うと思っています。そんなことを続けたら世の中、制御ができなくなります。しかし、人々がいつ目覚めるか、これは大衆に気づきが入るほど大きな失敗をしない限り誰も方向転換できない気もします。悩ましい限りです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

RIZAPなどにみる新興企業の爆発力4

私は準大手ゼネコンに20年在籍し、その後、独立してから14年が経ちます。それぞれに長短がありますが、時代の変遷を踏まえて考えると私は大手企業より新興企業のファンです。理由は即断即決にあります。

かつてそのゼネコンの不動産事業部に在籍していた時、バブルの真っ只中であったこともあり、日々、様々な案件が会社に持ち込まれ、電話はひっきりなしになり、部員は立って電話応対をし、電話に向かってお辞儀しているが日常シーンでした。そんな部を総括する部長はデスクの「シマ」のど真ん中に席を設け、前線の指揮官でありました。

その部長さんの口癖は「知恵がないなら靴を減らせ(=事務所でいい仕事ができないなら営業に行け)」「トイレで座っているときに熟考せよ(=誰にも邪魔されないこの一瞬を大事にせよ)」「判断は3秒ルール(=3秒で決められないものはやめておけ)」。しゃべらせると内容が詰まったことをあまりに早口で述べるため、普段接していない人にはまず理解不能でありました。

権限が集中し、高速ベルトコンベアの如く業務を処理しなくてはならないこの部に所属している間、会議は一度もありませんでした。秘書時代も会議がなかったので私は本社勤めの4年弱、一度も会議をしたことがない特異な経験を持っています。というより、このゼネコンそのものに会議の体質が少なく、3000人の従業員は各自がやることを踏まえ、それぞれが仕事をしているという感じでありました。

多分その時代の訓練が効いたのか、私は今でも判断は早く、行動も早い方だと思います。特に時代の流れがかつて以上に早くなった今、秒速で仕事を進めないと勝てないのであります。

そんな中、CMでおなじみのRIZAPの創業者、瀬戸健氏がCOOとしてカルビーの松本晁会長を迎え入れると発表しました。これには私もぶったまげましたが、70歳の松本氏が「おもちゃ箱のような会社」と述べています。「古希にして童心に帰る」でしょうか?同社のグループ会社はすでに76社あり、これから3年でグループ会社売り上げを2.2倍の3000億円まで引き上げるにあたり、買収した企業を中心にもっと絞り出そうというところでしょうか?

日経ビジネスに「ローンディール」という小さな会社が紹介されています。大手企業の社員がベンチャーで半年から1年、修行するのをあっせんする会社です。記事に紹介されていた大手の社員が「大企業では成功確率が100%に近いものでないと動けず、結果的にとん挫するものが多い」とコメントしています。私はそうではなくて「大企業は人為ミスをしない確率が100%でないと動けず…」だと思っています。大企業のビジネスの成功確率は大して高くないでしょう。

先日、カナダで販売されていたフォーブスを立ち読みしていたのですが、日本企業で大きく取り上げられていたのがスタートトゥディの前澤友作氏。ネットで洋服を買うというスタイルを作り上げた張本人は日本では資産額14位で3330億円。彼の経営スタイルを見ていると大手企業の枠にはまったやり方では全く太刀打ちできない時代になってきたように感じます。

28日の日経に日本の将来を担う中堅上場企業「NEXT1000」が出ており、1位にレノバが入っています。私はかなり前からよく知っているのですが、多分、ほとんどの方は知らないでしょう。いわゆる再生エネルギーの会社ですが、太陽、風車、地熱、バイオマスの4種類を全部取り扱い、2011年の震災以来急成長している会社です。この会社もとにかく攻めるのが早いのです。

企業の無駄は何か、雑巾を絞っても出ないなんてことはありません。絞るのは会議の時間です。そして社員の能力を120%引き出し、それぞれが高い能力と判断力をつけ、「私、失敗しません」という自信を持つことでしょう。かけっこするのにつまづいて転ぶことを考えて走る人はいないでしょう。目標はあそこに見えるゴールのテープを切ることです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

欧州の軋み音4

欧州の基盤、EUは何度となくその存続について議論されてきました。特に規律が厳しく、各国間の経済力の調整がやりにくい単一通貨制度はシステム上の致命的欠陥ともされてきました。国力の市場評価は為替という調整機能がないため、各国が発行する国債の利回りに反映されますが、これが時として台風のように大暴れし、世界経済への影響すら与えてきました。

英国はそんな中、少しずつEU離脱に向けた作業を進めています。現状、2019年3月という期限を考えると実務協議ができるのはあと半年もないはずで大丈夫なのか、と危ぶむ声も大いにありますが、英国人の楽観主義が全体をすっぽり覆いかぶせているように見えます。

英国の離脱が果たして英国にとって得策なのかどうか、これは誰もわかりません。専門家は関税同盟がうまくいかず、FTAなど二国間協定に頼ったとしても果たしてうまくいくだろうか、と懐疑的であります。

ただ、これは英国とEUにおける力関係から指摘される「交渉力」をベースにした推論であり、英国のあまのじゃく的体質からすればすり寄ることは考えにくく、英国は英国の道を歩むという傾向は否定できないとみています。

とすればEUが英国をEUの支配下に置くその目論見は見事に外れるかもしれず、この勝負、どこに向かうのか、意外と「事実は小説より奇なり」のようなことも起きるかもしれません。

さて、私がふと欧州にスポットを当てたくなったのはEUという岩盤にイタリアがどんな抵抗を見せるのか、タイミングの問題も重なり注目に値すると考えたからです。

イタリアは今年3月に選挙があり、ポピュリズム政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」が連立を組んで組閣に臨みました。政策の注目点は反EUであります。ところが誰も知らないような大学教授を首相候補に挙げるなど無謀ぶりが目立ち、大統領であるマッタレッラ氏はこのままでは国が持たないと思ったのでしょう。経済に明るい元IMFのコッタレリ氏を暫定首相に任命し、政治家を極力入れない組閣を行い、早期に行うであろう総選挙までの「幕間つなぎ」を指示しました。

イタリアは日本以上に首相がくるくる変わる国で国家の運営が極めて不安定であります。この国の人もまた楽観主義でかつ、国のことを考えるより太陽と美食と美女を追っかけているようなところがあります。

そこに厳しい戒律で縛り上げる北部ヨーロッパの国々、つまり、ドイツ、オランダなどが「どいつもこいつもしょうがない国ばかり」とビールを飲みながらわんわん吠えているのが実態かと思います。しかし、ドイツもどこまでその力を示せるのか、5年前のメルケル首相の辣腕ぶりがずっと続いているわけではないと考えると「EU懐疑論」が再び襲い掛からないとも言い切れないでしょう。

そういえばフランスでは政府がルノーと日産を合併させ、フランスの企業にさせようと企てています。フロランジュ法という世にもへんてこな法律で労働者の味方、フランスをより強い国にというスローガンで無茶なことを本気で考えています。

欧州と北米の違いは何でしょうか?欧州の国家がそれぞれあまりにも違う体質なのに、EUができた時にその個性に無理やり蓋をした点であります。それが我慢できなくて自国民の声が抑えられらなくなったということでしょうか。アメリカは新天地のもと、どんな移民もアメリカ色に染めてしまった点と大いなる違いです。イタリアが具現化しているポピュリズムは古代ローマから何ら変わらない体質なのかもしれません。国民と政府が発する歴史を背景としたボイスは決して消えることはないのでしょう。

ドイツはねじを締めあげるのか、それともメルケル神話がフェードアウトした今、その向かうべき道を再び模索するのか、欧州の悩みは深刻なように感じます。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

ネット時代の逆発想マーケティング4

今世紀初頭、インターネットを通じてモノが買える時代となり、街中の一部の商店が急に活気づいたという話をかつてチラチラ耳にしました。「あのお店、なんか、ネットで注文受けて全国各地に商品を送っているらしいよ」という商店街のやっかみとも思える囁きすらありました。

私の知り合いがかつて某家電量販店から商品を大量購入し、それを転売するビジネスをしていました。全国各地に商品を送り届けるそのビジネスモデルには安い宅急便という仕組みがあるのですが、彼の儲けのテクニックはそこにはありません。家電量販店で購入する際に付保される10-15%のポイントが彼の利益なのです。このポイントで更に商品を買えば売り上げに対するコストはゼロ。つまり丸儲けなのであります。

すごい時代がやってきたものだ、と思いましたが、だからこそ、今、ニッチマーケットという言葉をもう一度考えてみたいと思うのです。

重厚長大から軽薄短小へになったのが80年代とされます。次いで90年代に多品種少量生産の時代が始まります。いわゆる「個の時代」とともに「みんなと同じはイヤ」「個性的な自分を表現する」ようになりました。ところが、インターネットによるマスマーケティングで再びどこにいてもどんな商品でも手に入る時代が到来し、ネットが生み出す流行やトレンドがキーワードになりました。

ついで「ご当地モノ」がヒットします。もともとはキティちゃんから始まったと思われるこの発想はグルメからふるさと納税まで幅広く普及します。更にITの普及で「この商品を選んだ方はこのような商品もみています」的なアップセール、更にはネットで書籍を買えば同じ著者の新しい本が出た時、案内メールが来ます。すごいマーケティングだと思いますが、疲れちゃいます。

時代の流れが「発展的な循環をする」という発想があるならば次は「誰にも振り回されない自分だけの秘密の世界」がキーワードになる気がします。人間、初めはいろいろ試したいのですが、そのうち、ある一点に落ち着く傾向があります。近所の飲食店でもお気に入りの店ばかり行くのはそこがその人にとっての気楽で快適空間だからでしょう。

たまに知らない街で友人と食事となればどこに行くか、ネットで一応探してみるのですが、最近は面倒くさくなり、(というよりネット情報と実際がかけ離れていた経験が数多くなり)駅の改札で待ち合わせて行き当たりばったりで決めることも増えました。それが案外ヒットだったりしてマイリストに加わったりするのです。

私は「売らない売り方」が今後、注目されると思います。商品は売らんとするのではなく、顧客が欲しいとおっしゃるのでお譲りする、というスタンスです。それはブランドに頼るのではなく、こんな面白いことをやっているという発信能力ではないかと思います。

さらに私は商売人は何でもかんでもナショナルブランドならぬ全国制覇する必要はないと思います。半径1キロといった狭い範囲の商圏だけど住民にしっかり根付いている方がリピート率も高く口コミマーケティングの効果は絶大になります。

どんなビジネスをする人も一般的には無限の成長を夢見るものですが、ゴールに手が届く狭いエリアでの圧倒的勝利と達成感が案外、ビジネスをする上でもっと重要な意味合いではないかと感じます。

では今日はこのぐらいで。

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事業の賞味期限4

事業の賞味期限が短くなったと何度も言われ続けています。ただ、なんでも短くなったわけではなく、昔のままずっと同じスタイルを貫いているところもあるし、改善、改良して続けているところもあります。モノやサービスが消滅したものもあり、事業の賞味期限を一括りに述べることはできません。

今の時代、経営者は常に自分に襲ってくるであろう事業消滅というその日の為にあらゆる準備とリスクヘッジを行うことは必要でしょう。いつまでも同じビジネスがそこにあることは100%ないと心しなくてはいけません。

例えば東京ディズニーランドや大阪のUSJが事業を安定的に成長させているのは顧客を引き寄せるアイディアと巨額投資を継続しているからでしょう。その経営スタイルに立ち止まるという言葉はなく、常に新しいものを取り込む努力が見られます。

飲食業界をみると大手のチェーン間でも激しい競争が見られます。名前は出しませんが、ある有名居酒屋チェーンの新規店が近所に出来て何度か足を運んだ際に「あぁ、これは持たないな」と思わせる雰囲気がありました。一つに店の雰囲気、二つ目にメニューの魅力、三番目に価格の妥当性でしょうか?結果としてその大手チェーンの店は1年ぐらいですぐに店を閉めます。今、売り上げ低迷で苦しんでいるあのチェーン店です。

このチェーンレストランの失敗は初めの成功神話から変われなかったことにあろうかと思います。価格も中途半端、一押しのメニューは割高で手が出にくいなどの価格戦略につまづいています。

日本電産といえば日本における買収成長の教科書のような会社ですが、アメリカの冷蔵庫部品会社を買収するにあたりあの永守社長が「事業構造の転換を続けないと成長は持続できない」と強調しているのです。そこには成功神話に浸っている姿は全く見えません。

私が自社で所有するマリーナを運営会社に委託するスタイルから自社運営に切り替えたのもマーケットを読み、臨機応変に対応するためであります。マーケットを読むとは、顧客やスタッフとのコミュニケーションを通じて事業に何を期待されているのか、ニーズを把握し、それの適正にそして即座に反映させることに意味があると考えたからです。

海外に日本のラーメン店が異様な勢いで「増殖」しています。需要があるのと同時に供給しやすいというハードルの低さがあります。スープは日本などの有名店のものを使う為、商品開発の手間が少なく、調理にも高いスキルが要求されるわけではありません。つまり出店しやすいのであります。極端な話、インスタ映えするトッピングがキーとも言えます。

個人的にはさほど遠くない時期に需給バランスし、その時点から競合が始まるとみています。それがいつかは分かりませんが、事業の賞味期限とはそこからの生き残り策ができるかどうかにかかってくると言ってよいでしょう。

長い目で見て漸減していくビジネスと成長していくビジネスを見定め、成長が期待できるものには大いに投資をしていくことは重要です。少し古いニュースですが、日本航空がアメリカのブームテクノロジー社と手を組んでマッハ2.2で飛ぶ飛行機を2020年代半ばにも導入しようとしています。これなどは誰も疑問に思わなかった海外旅行の移動時間短縮に挑む点においてユニークな着眼点でしょう。

私はライフスタイルの変化に伴う居住空間のあるべき姿を今後とも成長路線として考えていきたいと思っています。高齢化する社会においてプライバシーとコミュニティとのバランス、外部サービスと自立など切り口はいくらでもあります。若い世代については所有するのか、借りるのか、シェアするのか、という区分そのものも見直してもいいのかと思っています。レント トゥ オウン(賃料を払い続けると所有に切り替わる)というアイディアもあります。

事業とはそれぐらいの創造力をもって進めなくては生き残れないとみています。廻りに振り回されるフォロワーでは今の時代は淘汰されるという危機感を常に持つことが大事でしょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

お辞めになった財務省事務次官の「言葉遊び」が話題になりましたが、北朝鮮の高官も「言葉遊び」が高じた会談中止という側面はあったかもしれません。北朝鮮の声明はしばしば相手を愚弄するひどい言葉が並びます。トランプ大統領もそういう意味では同類。これは品格の問題です。

では今週のつぶやきです。

問題を抱える国々
ニュースで日本と関係の深い国の話題は目にしますが、身内(=国内)の話が多いのは島国がなせるところであります。案外、へぇと思うかもしれない最近、話題の国を列挙してみましょう。迷走するイタリア、大統領選挙を控え経済問題が急浮上しているトルコ、頭痛の種の大統領マドゥロ氏が再選したベネズエラ、92歳のマハティール氏を担ぎ出さねばならないマレーシアの事情…などいろいろあります。

先進国である日本に住み、なんだかんだ言いながらも東アジアの経済水準はこの数十年でぐっと上がり、モノは相変わらず溢れ、近年は外国人も溢れ、忙しくて世の中の動きにいちいち構っていられない、ということかと思います。

テレビニュースでは何処かの民家の火事の報道はありますが、外国で何が起きているかはまず報道されません。というより報道する能力も解説する能力もないのだろうと思います。

5年ぐらい前に地中海に浮かぶキプロスから始まるユーロ危機という事件がありました。あの時にこのブログでそのテーマを振ったことがきっかけである日本のテレビ局から生放送で解説してくれ、と連絡が来たことがあります。何を考えているのか、さっぱりわかりませんでした。言われたのは「キプロスのことを知っている人は誰もいない」と。勿論、私は丁重にお断りしましたがニュースソースのバランス感覚はそれぐらい偏っているのでしょう。

私が日大アメフトの話を書かない理由
今週はこの話でぶっちぎりだったのでしょう。私もちらちらとは報道を見ていますが、正直、メディアのトーン、解説者やコメンテーターのトーンがよくわからないのです。理解できないので書きようがない、というのが正直なところであります。

仮に異説を書けば炎上するのでしょう。でも一応、一言だけ振っておきます。

監督、コーチの非はあるとしてもここまでタックルすると見るに堪えないです。では記者会見した選手はどうだったのでしょうか?先に事情を開示したからあまり咎められないのでしょうか?20歳の大学生が上の人から「けがさせて来い」と言われたか、あるいはそう信じて実行したわけです。自分のアメフトの将来を思うあまり「やりました」では済まされないでしょう。

ところでスポーツ推薦入学者が退部すれば大学に在籍できなくなるという推薦制度が本質的問題であるとは誰も指摘していません。この制度は学生の選択肢を狭め、精神的に追い込んでいないでしょうか?

私は本件をあまり突っ込んで追っていないのでずれている点も多分にあると思いますが、直感的には監督、コーチと実行した選手との意思疎通がぜんぜんかみ合っていない気がします。これは氷山の一角で「日本語が通じない」状態が世の中に蔓延しているように感じます。

だとすれば日本にとって由々しき問題です。私はそちらの方がもっと気になります。

23区大学定員増10年禁止!
政府も面白い法案を可決させたものです。あまりニュースになっていないのでご存じない方も多いと思いますが、金曜日に衆参両院を通過しています。地方創生の一環でとばっちりを受けたのが都心の大学ということになります。

ここバンクーバーにはUBCとSFUというカナダ上位ランクの大学が2つあります。共に共通しているのは街から離れていることで、否が応でも勉学に励まなくてはいけない状況にあります。しかし、そこには万単位の学生(2大学で10万人の在籍学生)と高いレベルの教育施設、教授陣、学生サポート体制がそろっての話。つまりモチベーションを維持できる仕組みがそこに存在しているとも言えます。

では地方創生をベースに地方大学を活性化させるという場合、学生がそこに入学したくなる十分な理由を生み出せるのでしょうか?疑問です。少子化でどんどん子供が少なくなり、大学全入時代が言われている中でいまさら中途半端な地方大学というのも典型的な役人の発想のように感じます。

大学経営もビジネスと同様、資本力がモノを言います。つまり、金がない大学はよい教授を呼べない、施設が貧弱、それが学生のメンタルや成績にも波及するものです。あとは優秀なキャリアをもつ卒業生がどれだけいるかですからそれこそ20-30年しないと大学の評価なんてできません。ずいぶんピント外れな法律ができたものです。

後記
当地の日本語新聞に「南京大虐殺記念日制定運動始まる、メトロバンクーバー日系社会に衝撃」と題して一面全面すっぱ抜きの記事が掲載されています。カナダでなぜ今更、南京事件と普通の人は思います。いや、南京事件、何それ?という人の方がもっと多いでしょう。数ある事件の中で80年も前の事件を第三国で取り上げようとする運動家の真意とは何なんでしょうか?一般人である私には全く理解不能であります。

では今日はこのぐらいで。

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米朝会談中止の衝撃4

トランプ大統領が北朝鮮にシンガポール会談の中断を申し入れました。昨日に次いで二日連日の北朝鮮のトピになりますが、重要な転機を迎えたと思いますのでもう一日、続けさせていただきたいと思います。

中断に至る過程は何であったかというと「リビア方式」という言葉が先走ったことにあるのでしょう。リビア方式をたった一言でいうならば核兵器完全撤廃後に経済制裁解除をするというステップを一気に進めるということなのですが、リビアのケースではその後、カダフィ大佐が殺されたというおまけがつきます。北朝鮮がリビア方式に極めて敏感に反応しているのはこの「言葉の解釈」もあるのかと思います。

一方、トランプ大統領は「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID=Complete, Verifiable, Irreversible Dismantlement)」を飲むなら北朝鮮の体制の維持を承認するカードを持っていたともされており、これはリビア方式ではないとする意見もあります。私が昨日「トランプ風リビア方式」と申し上げたのはそういう意味であります。

直接的な引き金はリビアのケースを暗示したペンス副大統領の発言に北朝鮮側が猛烈に反発し態度を硬化させたことになっていますが、ボルトン大統領補佐官が強硬姿勢を貫いて下地を作っていたことが大きいと思います。

ただ、忘れてはいけないのは韓国、文大統領がここまで果たした作業と期待値が崩れ去った点であります。言い換えればトランプ大統領からすれば再三にわたる会談で文大統領の言質を期待したのに裏切られたとも取れないでしょうか?韓国人とのやり取りで時々感じられる「期待先行」だった可能性はあります。

これでは双方、建設的な会談できる雰囲気ではないため、会談中止となりました。建設的ではない、という意味は成果が期待できない⇒対外的に評価されない⇒カードゲームでいうエース(=首脳会議)を切るタイミングではないわけです。

これは北朝鮮にとっては厳しいところに追いやられる可能性が高いと思います。勿論、トランプ大統領も一定の実のある展開を期待していたでしょうからシナリオは狂ってしまいましたが、放置はしないと思います。つまり、もっと締め上げる可能性が出てきたと思います。

これに対しての影響はどうでしょうか?

一つ目に韓国がどういう反応を示すか、です。予定通り南北対話を推し進め、年末までに一定の成果(休戦協定から終戦へ、あるいは平和条約締結から将来的な国交樹立へのシナリオづくり)が進むのかどうか、二点目にすべてうまくいけば可能性があった韓国内のTHAADの撤廃が遠のけば中国がどういう態度を示すのか、三点目に忘れたころにやってくるプーチン大統領がおいしいところをかっさらわないか、四点目にトランプ大統領が中国にどの様なプレッシャーを与えるのか、が考えられると思います。

ところで中止が伝わり市場の反応も顕著であります。NYの株式市場は売り込まれ、金が買われ、安全通貨の円も買われています。恐怖指数は一時前日比10%以上も上昇しました。つまり、ようやく平穏が訪れつつあった経済界にも驚きだったということかと思います。個人的にはやや過剰反応な気がするのでこのままこのベクトルが続くとは思っていませんが、折に触れて過敏に反応することになりそうです。

ところでトランプ大統領が輸入車に最大25%の関税をかける検討をすると言い出しました。やや唐突感がありますが、北朝鮮とのディールが当面なくなったことで秋の選挙対策が欲しくなった可能性は否定できないと思います。中国との通商交渉もハードボールの投げ合いになるかもしれません。NAFTA再交渉もカナダの首相はゴールが見えてきたと述べていたのですが、やや遠くなった感もあります。(カナダとメキシコからの輸出台数はアメリカ自動車販売全体の2割以上を占めるため、これは交渉上、大きな後退となります。)

今回の会談中断はいわゆる延期と違い、もっとシビアな意味があるとみています。アメリカは北朝鮮に「つべこべ言うなら締め上げるぞ」ぐらいの恐怖心を叩きつけたとみています。文大統領が調整役として買って出るのか、いったん熱が冷めるまで時間を置くのでしょうか?

私は会談中止がアメリカから正式に通告した点に意味があると思っています。言い換えれば北朝鮮は脅し文句でアメリカからよい条件を引き出してやる、ぐらいの感じだったと思ったのに糸はぷつんと切れてしまったということになります。金正恩氏は頭を抱えていると思いますが、結局昨日、指摘したように北朝鮮の外交能力が経験値も含めてかなり低いことを露呈させたとも言えないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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