外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2018年11月

カナダの南京事件記念日制定案件、とりあえず不成立4

南京事件が起きた12月13日をカナダ全体とブリティッシュコロンビア州(BC州)でそれぞれ記念日にしようという動きがあったのはご存知でしょうか?しかし、その動きは失敗に終わりそうです。

まず、BC州における記念日制定の計画を企てたテレサ ワット議員は秋の議会開催初日に法案を提出すると議会で発言したもののその後、腰砕けで議会で全く俎上に上がらず、昨日、今年の議会は終了しました。つまり、少なくとも今年の12月13日の記念日制定は断念したことになります。

一方、連邦ベースで活動していたジェニー クワン議員も11月28日、議会でトルドー首相に記念日制定についての意見を求めたところ、首相はあいまいな返事で質問をかわしました。引き続きクワン議員は議会で動議を提案しましたが賛同を得られず、議長より否決されました。

その際、クワン議員が半年かけた集めた4万人の署名を議会に提出したため45日以内にその内容を検討のうえ、署名に対する議会判断を1月にも出すと思われます。但し、動議が既に否決されたため、署名に基く記念日制定法案の可能性は困難と思われます。また、カナダでは同じ内容の動議を同一条件下では再提出できないため、南京事件記念日制定は極めて困難になったと考えております。

カナダでは昨年オンタリオ州で同様の動きがあり、記念日制定にはならなかったものの、動議は可決された経緯があります。但し、オンタリオ州の動議可決のハードルが低く、ごくわずかの賛同する議員だけの決議であったことからほとんど意味を成しませんでした。更にそれを主導した州の議員はその後の選挙で落選していました。

ただ、その流れは連邦議会ベースに引き継がれ、東バンクーバー地区選出のジェニー クワン議員が今年春に大々的な署名キャンペーンを張り、バンクーバー、トロントなど主要都市での嘆願活動を行っていました。

更にBC州議会のテレサ ワット議員が同様の記念日制定をBC州でも制定するという発言を議会で行いました。

これらの動きに対してバンクーバーの民間ベースで記念日制定に反対する期成同盟を立ち上げ、他の関連者とも連携を取り、各種活動を展開し、この動きを阻止すべく活動が展開されました。

私は3年前のカナダでの慰安婦像建立問題の際に前線に立ってそれを阻止した経緯もあり、今回も期成同盟を含む各方面での行動をしながら約半年、戦ってきました。

3年前の慰安婦像案件の時は日系社会のみならず、日本やトロントなど各地からの応援もあったし当時同様問題を抱えていたオーストラリアとやり取りをするなどかなり幅広い情報収集と活動を展開していました。それに対し、今回は極めて限られた人数の期成同盟メンバーで的を絞り込んだ作業を行うと同時にキーになるところとの連携を強め、各方面での比較的隠密な活動も展開、その動きは割とわからなかったと思います。

カナダでのこの動きは日本でも一部の方には知られており、なぜカナダで今更南京事件記念日なのか、と議論が沸き起こり、私も西岡力先生らの研究会で現状報告などもしておりました。また、日本の一部の国会議員にも本件を重視し応援してくださる先生方もいて私も直接ご報告を差し上げてきた経緯があります。

慰安婦像の時に比べ日本国内での盛り上がりが欠けたのは事実です。日韓と日中の温度差もあるでしょうし、南京事件そのものが分かりにくいこともあります。(いまだに確定した真実は解明されておらず、今後もそれは不可能だと考えています。)もう一つはこういう問題に食い下がる産経新聞のトーンが完全に変わってしまったこともあります。同社は社長交代後、現社長が興味を持たないせいか、「歴史戦」に極めて淡泊になり、その類の報道が大きく減少し、取材能力も落ちていたと思っています。

最後に今回の一連の流れについて思うところを記したいと思います。

一つはカナダで本件がうまく推移してきた理由は歴史戦をあえて外したことがあるかもしれません。クワン、ワット議員は事実が不鮮明なこの事件を中国側の解釈に基づく「屈辱の歴史記憶保持のための戦い」として堂々と繰り広げたのと好対照でありました。たぶんですが、クワン議員は南京事件について歴史的見地を各方面から研究したうえでの発言内容だったのか、検証すべきだと思います。

同議員もそれほど愚かではないはずなのなぜこんなことをしたのか、と言えば10中8,9、中国本土とのパイプ関係だったとみています。彼女は中国版フリーメイソンである洪門民治党のメンバーであり、本土と華僑をポリティカルに結び付ける役割を担っていたはずです。が、10月ごろからそのトーンが完全に変わりました。理由は多分ですが、もっと上の世界からの指示ではなかったか、とみています。

今回の一連の流れは非常に重く、長く、疲れる作業でしたがとりあえず、一息つけそうです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

アメリカ パウエル議長の変心4

アメリカFRBのパウエル議長の今日の記者会見での声明が世の流れを大きく変えたかもしれません。

そのたった一言がこれです。
“Interest rates are still low by historical standards, and they remain just below the broad range of estimates of the level that would be neutral for the economy‑‑that is, neither speeding up nor slowing down growth.” (金利は歴史的にはなお低く、その中立レンジをやや下回る水準にある)

この文章の中のキーワードは「just below」であります。

パウエル議長はFRB議長になる際、ハト派と思われていました。ところが、就任以降、利上げのピッチを緩めることなく歩を進め、先行きについても現状のアメリカの経済を考えれば利上げはふさわしいという趣旨の発言を繰り返してきました。

トランプ大統領は中間選挙を控えていたころ、経済への刺激を継続し、株価がある程度の水準を維持し、アメリカに夢と希望と未来を作り出すため、パウエル議長にツィッターで「利上げしすぎ!」と介入しないと言いながらも吠え続けたのであります。

しかし、吠えたのはトランプ大統領ではなく、市場参加者、そして多くの投資家やビジネス従事者が景気のピークを認識し始めたことに同調したといってもよかったと思います。にもかかわらず、先月もパウエル議長は「金利の中立レンジまでには長い道のりがある」と発言していたのです。

金利の中立レンジとは景気が加速も減速もしない金利水準のことを言います。利上げをするという意味はまだ景気がスピード超過をしているので利上げをしてブレーキを踏むという意味で、景気後退期には利下げというアクセルを踏むということになります。

ところが本日の声明でjust belowに変わったのです。「長い道のり」がひと月で「ほんのちょっと下回る」と表現が変わったところにFRB議長のステートメントを読み込むドキドキするほどの楽しさがあるのです。

市場とは現金なもので、数日前には金利の上昇サイクルの終焉はアメリカ景気のピークアウトを意味するので株価には芳しくない、という解説が聞かれました。ところが、今日は金利のピークアウトが近いと聞いた途端、ダウは600ポイント以上上昇し、カナダもつられて上昇、たぶん、中国を含む新興国には良いギフトになるはずです。

では、パウエル議長はなぜ、ここに至ってそのような180度とは言わなくても120度ぐらい転換した発言をしたのでしょうか?

私が思うのは一つに10月以降の株式市場と国債市場、付随的なVIX(恐怖指数)などにみられる市場の揺れ、またカショギ氏問題以降、揺れるサウジ問題で原油価格がコンスタントに下落したこと、住宅や自動車業界で明らかに息切れがみられること、ドル高が進みすぎたことなど世間一般に言われる理由を総合的に勘案したものと思います。

が、もう一つ、私が注目しているのは今週末にアルゼンチンで開催されるG20,そして11月1日に予定されるトランプ大統領と習近平国家主席の会談への予防線ではないかと思っています。パウエル議長にその会談の方向性は知らされていない、あるいは予想不可能とすれば会談で何が起きても市場が耐えうる下地を作っておく必要があります。そのためには会談で合意がなされず、貿易戦争がさらに激化しても「それを理由に金融政策を急変させない」工夫が必要としたらどうでしょうか?

逆に合意すれば中国側の懸念が和らぎ、世界経済が再び軌道に乗りやすくなるし、パウエル議長にとっても次の手を打つ選択肢が増える、という発想です。

私が感じる世界経済の問題とはアメリカ一極集中にあると思います。世界中見てもこれほど調子のよい国はありません。欧州は各国問題山積です。アジアは中国、韓国がひどい状態です。ロシアも冴えないし新興国はマネー流出と通貨防衛に苦しんでいます。多分、アメリカと日本ぐらいじゃないでしょうか、経済に極めて安定感があると思える国は。

とすればトランプ大統領の経済政策は極めて強力かつ、実行力があり、その分野においては歴史に残る大統領になりうる可能性すら秘めているとも言えます。そんな中、別の意味でなかなか困難な金融政策のかじ取りを担っているのがパウエル議長となるのでしょう。

私の予想は12月の利上げの公算は7-8割、2019年の利上げ回数は市場予想の中心の3回から2回ないし1回程度に減るとみています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

LINEも銀行業に参入、どうなる金融の将来4

LINEがみずほ銀行と新銀行を設立するそうです。「LINEよ、おまえもか」でしょうか?

金融業は分厚い金融庁の許認可の壁と厳しい監視の目で「守られた業界」「プライド高き業界」「顧客より自己都合業界」という印象が強かったのは事実です。銀行は自分の利益を守るために手の裏を返すようなことは日常茶飯事。

数年ごとの転勤で「前の担当がどうであれ、今はこうです」と紋切り調で押し通された方も多いのではないでしょうか?銀行員から「弊社で取り扱う投資信託、宜しくお願いします」と10回も頭を下げれればしょうがないと思い、お付き合いしてもしばらくすれば「新任挨拶」と名刺に赤い判を押した知らない顔が玄関口に立っています。「今度はこういう投資信託が…」と切り出されたらいい加減にせいやい、ということになります。

そんな小うるさいヒューマンタッチの銀行を避け、若者はネットに走ります。インターネットバンキングなら瞬時に作業は終わります。銀行に行く用事は今や、ATMでお金をおろすだけ。

先日、いつもの銀行に行けば、窓口には誰もおらず、数か月に一度しか行かないのに顔見知りのカウンターの行員が名前で呼んでくれます。前回東京に来た時、支店長から「何時、転勤辞令が来てもおかしくないので次はお会いできないかもしれない」と今生の別れを告げれたので窓口の方に「新しい支店長は?」と聞けば「今回は転勤辞令がなかったようで…」と囁かれ、それから15分後には私の携帯に支店長から「まだ、おります!」と。

銀行業に参入する一般企業は後を絶ちません。もともとは2000年に開業したジャパンネット銀行が走りで、その後、ソニー、楽天、セブン、イオン、ローソンなど様々です。ネット専業からATMを持つところまでさまざまでセブン銀行では外国発行のクレジットやキャッシュカードでの引き出しのほか、フィリピンなどへの送金サービスまで開始しています。

もはや乱立状態でレッドオーシャンと言って過言はないと思いますが、そこにLINEがみずほ銀行と新銀行を設立するというのはまたか、ぐらいにしか思えません。実際、上述のジャパンネット銀行はヤフーが筆頭株主ですがヤフーがこの銀行との関係を積極的に売り込み、ビジネスとして取り込み、成功しているかと言えば疑問符だらけであります。

金融業界に何が起きているのか、と言えば個人的にはお金の扱いのハードルが下がること、ネットとの融合、クレジットカード業界への挑戦、為替手数料への挑戦、日本銀行券への挑戦など一般消費者が最もメリットがあるBtoC分野での改革であろうかと思います。

BtoB分野においてはいまだに昔の名前で出ている銀行が古典的手法で靴底を減らしながらビジネス展開しているというのが現状でしょう。また手形という支払い形態が残っている製造業や建設業の管理というお題目がありますが、今や手形流通額は1990年に比べ9割減です。最近は建設会社でも現金でお願いします、というところが増えています。そんな売り掛けとそれを支えた銀行業の時代ではないのです。

法人口座においてそれほど銀行員とやり取りが必要なことがあるのか、と言えばカナダでも日本でもまずない、と断言してよいと思います。必要な書類があればメールに添付するだけ済むケースも増えてきました。事実私の日本事業の融資担当とは2年会っていません。やり取りはしますが、会う必要がもはやないのです。

地銀や信金などは時代に逆行するように近所の小金持ちの高齢者の家に日参し、バスツアーを企画し、地元の噂話から病気話や相続のことまで全て網羅しています。昔「家政婦は見た」というドラマがありましたが、なぜ「銀行員は聞いた」というドラマがないのか不思議なくらいです。

若者と企業、高齢者の銀行への期待度は大きく相違します。まさに乱立、乱戦で顧客側は混乱という状況でしょうか?シンプル イズ ベストのはずなのにどんどん複雑化する世の中に「何か違うよな」と思う方は案外多いのではないかと思います。

では今日はこのぐらいで。

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独裁経営と集団経営4

独裁経営と集団経営、どちらが良いか、と単純に聞けば大半の方は後者の集団経営がいいというでしょう。独裁経営は厳しそうだし、偉くなれないといったネガティブなイメージが付きまといます。集団経営は皆で一緒に決めたという意味で日本的であります。

カルロス ゴーン氏は独裁帝国、日産ルノーグループを作り上げたわけですが、自動車業界という厳しい競争に立たされている中であれよあれよという間に世界トップグループにまで育て上げたという実績は否定できません。

さて、どちらが良いのか、あるいは功罪をつけるべきものなのか、考えてみたいと思います。

私の会社は私が100%株式を持っている点において究極の独裁政権であります。(ゴーンさんは雇われです。)多くの中小企業のオーナーさんはだいたい似たり寄ったりだと思います。家族や親せきで仲良く株式を持ち合っている場合もあるし、それが身内の骨肉の争いとなっている場合もあります。時として経営にもそれが出て派閥という厄介な争いに一般社員が巻き込まれることもしばしばでしょう。

日産の場合、これからが大変です。例えていうならアラブの春の際のエジプトのようなものでしょう。同国は独裁者を引きずりおろしたもののそのあとを主導する人がおらず、国内世論がバラバラになり、統治に苦労したのであります。同社は西川体制がどこまで機能するか、と言われています。問題は同社取締役で元COOの志賀俊之氏との確執、あるいは派閥争いでしょう。主導争いで激しい分裂が起きる可能性はあります。こうなると集団経営とは本当に可能なのか、疑わしくなります。

集団経営が最もうまくいっているとされる企業の一つがトヨタであります。非常にフラットな経営体系があるように感じます。が、個人的には豊田章男氏が鎮座している部分を見落としていると思います。つまりゴーン氏のように自分が一人で振り回すタイプもあれば豊田氏のように経営陣をリスペクトして持てる能力を引き出すというスタイルもあります。つまり、実際には両者とも強いカリスマ体制が存在しているのです。

業績絶好調のソニー。その裏には平井一夫体制がワークしているとも言えます。平井氏が社長に就任した初めの2年ほどは業績回復もままならず手腕不足などと酷評されたのがウソのような話で今ではゴーン氏などお話にならない27億円の報酬をもらう日本一の経営者であります。

こう見ると実は大きな利益を稼ぐ企業のトップはカリスマ性がある経営者が必ずと言ってよいほどいるものなのです。その経営者が著名かどうかというより社内ガバナンスを行っているのかどうか、ここが肝なのだろうと思います。つまり、社長の人格が企業の体をなす、と言ってもよいのではないでしょうか?

集団合議制というのは私の経営ポリシーの中では絶対にありえません。なぜならば決定内容がフラットになってしまい、何一つ尖った特徴が見いだせなくなるからです。49%の反対を押し切り51%のサポーターを信用してまい進するぐらいの指導力こそがカリスマ性につながっていきます。

これが海の向こうになると変わってきます。スティーブ ジョブズ氏などはとんでもない変人でしたし、アメリカの主要企業の著名経営者は難癖がある性格だったりして悪評ある人も多いのが事実です。が、それは欧米の雇用思想が根本的に日本と異なるために欧米で機能する話でも、日本においては人望が最大のキーになると考えています。

日本企業には色を出さない経営をしようとするところもあります。私は色があってなんぼ、だと思っています。画家がキャンバスに描く絵に色がない、あるいは作曲家の作品に音色がないのは意味がないのと同じで社員や顧客をハッとさせるような力が大事だと思っています。

一歩間違えると派閥争いで業績が伸び悩むケースはよくあります。某メガバンクはその典型で実力があるのに実にもったいないと思っています。日産の新しい体制がゴーン氏が来る前のあの狂った体制に戻らなければよいと思っています。

では今日はこのぐらいで。

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英国と台湾、大陸との距離感の乗り越え方4

英国と台湾から興味深いニュースが入ってきました。英国は難航していたEUからの離脱に関してEU側との離脱合意案を妥結しました。メイ首相は「私の離脱案」にひたすら驀進しているように見えます。

同じ頃、台湾では統一地方選挙が行われ与党、民主進歩党が首長の席を13から6に減らす大敗を喫し、蔡英文総統が民主進歩党の党首を辞任しました。

英国と台湾。共通点は歴史な大陸との関係、それに対して揺れ動く世論、経済の大陸側とのリンク、島であることそして、女性のトップである点でしょうか?

その中で明暗が分かれたのが今回の展開だったとも言えます。ではなぜ明暗が分かれたのか、と言えば色濃さかもしれません。メイ首相はある意味、火中の栗を拾うような形で首相になりました。EU離脱も賛成はしていなかったのに離脱を推し進める役を買って出たのです。その点ではメイ首相の思想は中道だったはずですが、「離脱を選択した国民のために自分ができることを精一杯行う」という姿勢を貫きます。

一方、蔡英文総統はどうだったか、といえば同じ穏健派でも色は薄い気がします。トランプ大統領が蔡英文総統に2016年12月、歴史的な「電話会談」をしたことは民主進歩党にとってフォローの風になったはずです。その後もアメリカはアメリカから見た台湾の重要性に鑑み、台湾とのアライアンスに前向きな姿勢を示していました。

ところが中国本土はそれを許しませんでした。ある意味、台湾を縛り上げた、というのが私の実感です。その一つに台湾と外交があった国々が次々と「断交」し、国交があるのは小さな国家ばかり17か国にまで減っています。

何を間違ったか、個人的には蔡氏は中途半端な立ち位置であることに尽きると思います。中国との関係を現状維持することを政策としましたが、なぜ、中立を保つのか、その声は右派からも左派からも不満に感じられてしまうのです。

他方、メイ首相は国民が選択した道を私は政治家としてきちんと実行する、という非常に分かりやすく、明白なベクトルを持っています。その為に与党、保守党内からも離脱強硬派からは「甘い」という声が出ているにもかかわらず、ここまで突き進むことができたのでしょう。

もちろん、英国の離脱がメイ首相の思惑通りに進むかはこれからが本番です。英国議会が待ちかまえているのです。但し、私は以前意見したように時間が無くなり、与野党議員が「合意案」に反対することが政治的に正しい選択肢ではない、という判断をする期待しています。つまり、メイ首相流EU離脱の成立であります。

政治家とは何か、国家主席とは何を求められているのか、と言えば推進力だと思います。ハードルを乗り越え、成し遂げなかったことをやり、国民と国家にとって長期的利益を提供することだろうと思います。

折しも日本でも世論調査がこの週末行われ、安倍首相の支持率は着実に回復しているようです。特に日ロ交渉、北方領土問題に関して67%もの人が評価しており、2島先行返還を支持している人が46%もいた(日経調査)のは驚きであります。

政治家の色の出し方、押し出し方、これが英国と台湾の明暗だったのかもしれません。もちろん、英国はまだ結論が出たわけではありませんが、個人的に、「メイ首相、強し!」と思わざるを得ません。

では今日はこのぐらいで。

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万博とオリンピック4

それにしても2020年の東京五輪、2025年の大阪万博とはたまたま偶然なのか、日本が夢と希望に満ち溢れていた「あの時」が戻ってきたのか、不思議な気がします。あの時とは1964年の東京五輪、1970年の大阪万博であります。

中国もそうでした。2008年の北京五輪、2010年の上海万博の際の中国への着目度が高かったことを記憶している方も多いでしょう。前回の日本、あるいは中国のそれは両国とも成長期にあって世界に羽ばたき、ステップアップするという点で性格的には似ていたと思います。

では、今回の五輪、万博はどうなのか、一部には疑問視する声があるのも事実です。今更五輪、万博、と言われればその通りです。特に五輪は金食い虫となり、セキュリティへの支出は膨大となり、黒字化は極めて困難となりました。また、五輪にしても万博にしても種目別、ないしテーマごとの世界規模のイベントは数多く行われているのが実態です。

世界陸上や世界水泳選手権、サッカーワールドカップといったスポーツ関連、あるいはモバイルワールドコングレス(バルセロナ)、国際家電見本市(ラスベガス)、世界各地のモーターショーなど枚挙にいとまがありません。つまり、いまさら五輪、万博でもないだろうとも言えます。

冬の五輪や万博では開催立候補地すら減っているというが現状であります。

こう考えると否定的思考しか出てこないのですが私は既存の五輪、万博の殻を打ち破る位置づけとアイディアをぶつけるべきかと思っています。

まず、このような世界規模のイベントを招致、開催できる経済力、社会的安定感、セキュリティ、確立されたインフラがある点に日本はプライドに持つべきかと考えています。64年の五輪や70年の万博の時代には人の移動には限界がありました。例えば64年五輪の海外からの客はわずか5万人、70年万博は6か月で170万人(日本人が6250万人)でした。今とは全く比べ物にならない規模なのです。1964年は訪日外国人が年間で35万人の時代だったのです。それが今、3000万人に手が届く時代でも対応できているわけで、内外からどれだけ人が集まってもそれを受け入れられる能力があるともいえます。

以前、このブログで日本には大型の展覧、博覧会場がない、ということを書かせていただきました。「東京ビックサイト」でも世界で68位程度で大型のイベントを招致できない弱点があります。それ故、五輪や万博は誘致できるのであればそれは日本の強みとして考えるべきであります。世界規模のイベントを日本は受け入れる能力を備えているというアピールの何物でもないのです。

次に今回の万博については何を訴えるか、であります。確かに過去、万博は「未来」をテーマにSF的な人類の生活の発展が語ってきました。今、万博に求められるものは最新の技術ではなく、人間がどう、幸せに生きていけるか、進化し、便利になる技術革新に人間がどう対応すべきか、といったよりヒューマンタッチの内容が主体になる気がします。ディズニーが何を売っているのかと言えば楽しさや幸せであってアトラクションはそれを介在するものである、と考えればどうでしょうか?

万博が決まった大阪は何をテーマにするのか、よく練り上げるべきだろうと思います。万博の位置づけが変わったね、と言われるほどのアイディアをぶつけてもらいたいと思います。決して物産展でもレジャーランドでもないものを生み出してもらいたいと思います。

では今日はこのぐらいで。

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価値ある不動産、価値のない不動産4

多くの方にとって不動産とは字のごとく「不動の産(=財産)」と思っていらっしゃるでしょう。しかし、一生に一度の買い物でもそれが産にならず、二束三文になることもあります。今日はそんな不動産よもや話をしましょう。

私のところによく持ち込まれる東京の不動産売り物件には無理難題物件が多く含まれます。それは一般向けでは絶対にクレームが来るような物件でも業者向けだと処理できるからです。最近圧倒的に多いのが再建築不可物件。これは旗竿物件と称する入り口の道路/私道が規定以下で建築確認が取れない物件です。この手の物件はまず一般向けには出ません。ただ、私どもならば対応する方法を知っているため、持ち込まれるのです。価格はずばり市場価格の半額です。

次に苦戦するのが借地権上の物件。私は好きなんですが、一般の方には好まれません。なぜかといえば「自分のもの」にならないからです。私はビジネスをする土台ですから借地権はむしろ安いのでウェルカムなのです。私の実家のすぐ裏に借地権上に立派なマンションが建ったのですが、なかなか売れません。価格も同様他物件より1000万円ぐらい安いのですが、デベロッパーは苦労しているようです。私がやるなら分譲などせずに老人ホームや賃貸系の物件を作ったと思います。

古いマンションも厳しいものがあります。山手線駅から徒歩5分程度で数百万円の物件が持ち込まれました。「事故物件?」と聞いたら管理組合が崩壊していて時間とともに建物が劣化していく物件とのことでした。ネットで検索すると時としてとてつもなく安い物件が出ていますが、これは事故物件をまずは疑った方がいいでしょう。そういう物件は相当ありますし、仮に何かあっても業者が跡かたなくきれいにするので案外わからないものです。ただ、不動産屋は重説での説明義務がありますからそこは確認した方がいいでしょう。

中古マンションで一番気を付けるべき点は管理組合と今までのメンテナンスの歴史です。このデータがすっと出てこない物件は私はお勧めしません。修繕積立金がどれぐらいなのかも一つの目安です。一般には月々平米当たり200円以上(70屬14000円/月)を集めていないと修繕はままならないと思います。

個人的には日本のマンションは全般的に長期改修計画が欠如しており、価値を維持する仕組みがないように感じます。理由は「壊れたから直す」方式だからです。当地(カナダ)では壊れる前に直すです。建物の維持管理には耐用年数が細かく目安が出ています。それに従い、どんどん修復していく物件ほど将来価値は維持されます。このあたりは日本人のメンタリティとも関係します。「まだ使えるのにもったいない」という気持ちが出てしまうのでしょう。小銭をケチって大銭の損をする、とはこのことであります。

こんなこと書くとお前はどんな物件を勧めるのか、と言われそうです。私は戸建てがよいと思っています。マンションのように膨大な共有部の維持管理コストはかかりません。また改装や改築も自由です。マンションの建物と土地の比重はほとんどが建物価値で土地は超高層になればなるほどちょっぴりしかありません。建物は減価するし、土地の価値は不動「産」でも区分所有権がわずかとなれば本当の将来価値には疑問があります。

最後に良い物件を探すならネットでは絶対に出てきません。まずはエリアを絞り込み、地元の不動産屋を丁寧に当たってみるのがよいでしょう。なぜなら売り物件はまず地元の不動産屋持ち込まれます。その不動産屋が自分たちで売れると思えばネットになど出しません。理由は両手商売(売り買い双方から手数料が入る)からです。言い換えればネットに出す物件はカスが多いということになります。地元の力がありそうな不動産屋と顔になる、これが良い物件を見つけ出せるコツだと思います。

では今日はこのぐらいで。

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