外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2019年08月

今週のつぶやき4

「夏の終わりのウィークエンド」。歌のタイトルに似ているかもしれませんが、今年の夏も楽しい思い出が作れましたでしょうか?北米は3連休となり、いよいよ新学期が始まります。そしてあっという間にクリスマスの声が聞こえてきます。1年という日々が加速度を上げて進んでいくのもこれから。そろそろギアを仕事モードに戻しましょうか?

では今日のつぶやきです。

金融市場のお仕事モードは?
なぜ、アメリカの株式市場は崩れないのでしょうか?日本市場とは全く違った熱気を持ち続けるのは日本が置いてきぼりを食らったのか、アメリカが異常なのか、まだ判断できません。しかし、9月前半は落ち着くかもしれません。これは「表面上」米中が交渉をしようという素振りを見せていること、英国のEU離脱に関し、英国議会が10月中旬まで開かれないから議論のしようがないこと、香港のデモにやや疲れが見えてきていることなどで不和のネタに蓋がされそうだからでしょうか。

今日発表されたカナダの第2四半期GDPは予想をはるかに上回る年率換算3.7%成長となりました。10月にカナダも利下げをするのではないかと見る専門家が多く、私も証券会社の担当から「お前はどう思う?」と聞かれたので「しぶしぶアメリカに付き合うだろうが、引き下げる真の要因はない」と答えたのは2-3週間前。今のところ、このコメントにさほど違和感はなさそうです。

で、9月になればアメリカの利下げの行方が着目されますが、トランプ大統領が0.25%ではどうしても満足しない気がします。いつもはFOMCの発表を待ってそれを台無しにする中国への締め付けを唐突に発表しますが、2度あることは3度あるなのか、戦略を変えてFOMCの前に爆弾を落とすのか、ここだけが全く予想できないカードのような気がします。

日韓のお仕事モードは?
「日本は着々」という感じがします。7月に輸出管理強化した半導体材料3品目のうち今回、フッ化水素がサムスン向けで許可が下りました。これはレジストに次ぐ2品目目となり、日本の主張する「問題がなければ許可をする」というスタンスを踏襲しています。一部からは半導体の輸出強化に対して韓国企業側にもう切迫感はないというコメントも見られ、「ほら、ちゃんとしていれば何もないでしょ」ということをきちんと示しています。

一方の韓国側のお仕事モードは夏休みにちょっとやりすぎちゃったと思い始め、一部の人は振り上げたこぶしが下がり気味ですが文大統領は下げられなくなっています。一番困っているのがやんちゃをし過ぎたGSOMIA。あの判断は「世紀の大間違い」でオセロゲームで石がそっくりひっくり返ってしまいました。個人的には日韓バトルはテンションが今後、下がっていくとみています。

ところで枝野さんも奇妙な発言をしたものです。その発言の翌日の記事を読んで「あれー、この人どうしちゃったのだろう」と思ったのですが、その後、猛批判を受けたようです。想像ですが、枝野さんは河野さんがタイプ的にお好きではないのかもしれません。河野さんは不器用な面があって政治家独特の滑らかさがなく、どちらかといえば「専門家肌」です。外相としては有能ですが一時あった次期首相候補にはふさわしくないでしょう。それでも枝野さんにはそんな河野さんの非政治家的な外相がどうしても気になるのでしょう。ですが、枝野さん、それでは器量に乏しいと思われませんか?

楽天のお仕事は間に合わないのか?
10月1日からサービスを開始する第4の携帯会社、楽天。そこに暗雲が漂っています。ずばり申し上げると基地局の整備が間に合わない可能性が取りざたされています。今週、総務省から3度目の行政指導を受けました。書面内容は「間に合うのかね?ちゃんと約束は果たしてもらうからな」といったところであります。

なぜ、基地局整備が遅れているのか、二つの理由があると思います。一つは基地局業者がユニークすぎました。台湾のクアンタ クラウド テクノロジー社の汎用サーバーにアメリカのアルティオスター ネットワークのソフトウェアを組み合わせたのです。一般的にはエリクソン、ノキア、ファーウェイクラスを採用する中でコストカットの大冒険をしたのです。もう一つは楽天業務スピードとこの新外国業者の時間感性の違いでしょうか?日経ビジネスには通常3か月かかる工事を楽天標準の1か月を押し付けていると書かれています。もう一つ言うならドコモもKDDIもニヤニヤしていて手を貸さないいやらしさもあるのでしょう。

三木谷さん、今回も苦労すると思います。すでに10月開始時点ではサービスは限定的になるかも、と噂されていますが、マーケティングとは客の信頼があってこそ意味があるのです。信頼を損ねるマーケティングならやらない方がいいと私は常々声を大にして言っています。大風呂敷を少し畳んでちっちゃくスタートし、試行錯誤をして大失敗を避けた方がよい気がします。もちろん、達成できるならそれに越したことはありません。秘策を期待しましょうか?

後記
池袋の自動車暴走事故に対して被害者の一人が集めた加害者への厳罰を求める署名が29万人分集まったと報じられています。個人的には厳罰では何か違うと思うのです。加害者への厳罰を言うなら高齢者ですし、たかが知れています。そんなことよりもこのような事故が既に多数起きていたのにそれを減らせなかった社会へのボイスとするべきではないでしょうか?いるんですよ、爺さんになると頑固になって「俺が運転できないわけないだろー」っていう方。しかも田舎ならともかく、都会のデパートやスーパーへの買い物目的です。我々は社会の意識を変えるべきだと思います。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

セブンイレブンに見るカリスマの抜け殻企業の苦悩4

最近、セブンイレブンの動向に興味を持っています。コンビニという業態がどうなるか、ということではなく、王者セブンイレブンの歯車がなぜ、狂い始めたのか、その社内に何が起きているのか気になって仕方がないのです。7月の既存店売り上げは2カ月連続のマイナスで明らかに元気がなくなってきています。どうしてしまったのでしょうか?

セブンを実質的に立ち上げた鈴木敏文氏というカリスマについて今になってあまり評価しない声が表立ってきた気がします。実際には鈴木氏がまだ君臨している頃、日経ビジネスがセブンの経営について特集を組み、強烈な印象を残し、多くの方に衝撃を与えたかもしれません。それは鈴木氏を頂点とするイエスマン体制であります。発売間近だった商品も鈴木氏の一言で販売中止になったことなどその剛腕ぶりに当時こそ、「それゆえの王者セブンイレブン」という見方もあったのですが、今までは我慢していたのに好きなことをいう人が増えているのでしょうか。

カリスマ性をもつ企業に於いてカリスマトップが抜けたらどうなるか、私の経験からずばり申し上げると大方、腑抜けになります。つまり、企業としての組織が壊死します。なぜか、といえば前述のようにイエスマンばかりが育ってしまい、トップ以外は思考回路が止まるか、判断を一切しないお膳立て役者ばかりになりやすく、カリスマが去った後は派閥などで社内が乱れる傾向があるからでしょう。

これについては慎重な考察が必要です。カリスマ経営者は他者の意見を聞かない上に剛腕で物事を進めていく傾向があります。その驀進する過程の中で反発分子は振り落とされ、最終的にはカリスマトップの周りにはイエスマンが残ることになります。これをもっとも端的に分かりやすくしたのがトランプ大統領でした。就任後、初めの1年ぐらいキーマンが次々変ったのはまさにこの「振り落とし」の過程にあったと言えます。

とすればカリスマ経営者に必要なのはカリスマに直言し、扱いにくくても優秀な人材は手が届くところに置いておくと同時に考える社員を登用し、社員のやる気や能力を引き出すことでしょうか?しかし、それはカリスマ経営者と相反する部分でもあり、全く論理的ではありません。つまり「カリスマなきあと」がいかに難しいコントロールを求められるかお分かりいただけると思います。

カリスマ亡き後の残されたイエスマンに突然考えろというのは実は大変酷なことなのです。なぜならばイエスマンは事実をそのまま詳細に、そしてその先のオプションを複数並べることには長けていますが、全くあり得ない発想を展開することはまずもって経験したこともやったこともないし、そんなリスクは逆立ちしても取れないと考えています。

これがカリスマなき企業がレッドオーシャンの中で溺れやすい一つの理由であります。

セブンの加盟店の一つが日曜休日をさせろ、と要求したというニュースがありました。私は経営陣がどういう判断を下すのだろう、と興味津々でしたが直近の報道では「日曜日休んだ瞬間、契約解除」をすると通告したようです。これは正解です。なぜなら仮に例外規定を作るとセブンイレブンのファンクションが崩壊するからであります。(休業日があるということは賞味期限が切れて落とさなくてはいけない商品が大量に出やすくなる損失リスクもでてきます。)

ただ、人材を見つけ出すのがいよいよ困難になりつつあるということを更に露呈させたわけで、このオーナーさんは「年中無休の限界」を提示したのです。セブンのオーナーの年齢は50代以上がちょうど2/3を占めています。この歳になり、人が見つからず夜勤をカバーするオーナーさんは気の毒以外の何物でもありません。本部は人出しをするから、というのですが当然、それはコストがかかるわけでオーナーさんにとって「それは助かる」とは言えないでしょう。

本来であればここで発想の大ジャンプが必要だと思うのです。カリスマならばそれができるのかもしれません。夜間は自動レジかセルフレジ化し、nanacoやデビットカード、クレジットのみの支払い、あとは万引きできないアッという仕組みを作ることが思いつきますが、そんなことを提言すれば多分、ダメ出しの山でしょう。これが大企業病の典型で、やったことないことへの評価が全くできず、やらないことを評価する体制になるとも言えそうです。

ところで就職情報サイト「リクナビ」のリクルートキャリアが内定辞退率予測を販売していたことに批判が集まっています。これも日経によるとライバルのマイナビとの競争激化の末の発想だった、と報じられています。記事のタイトルにあるようにリクルートの焦りであります。セブンも競合との激しい争いの中でセブンペイで見事にこけたのは記憶に新しいところです。

レッドオーシャン化した市場で競合を出し抜くために日本国内では資本の大きさにものを言わせた力技もよく見られます。私はそれは戦略の一つではあるけれどつまらない戦略だと感じています。ブルーオーシャンに変れるジャンプをしてもらいたい、これが近年の全く元気がなくなった日本の大手企業へのお願いであります。

2-30年前に日本はアルゼンチン化する、と言われたことがあります。このままいけばまんざら、あり得ない話ではないかもしれません。セブンイレブンがどう変革するかがある意味、日本の将来を予見できるのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

安倍首相の次を見る内閣改造4

安倍首相がG7の閉幕の際に9月の内閣改造に言及しました。首相としては現状、ちょうどあと2年残す中での内閣改造は第3コーナーに差し掛かり、政策と運営において最後のストレッチが見えつつある中での改造です。その点、今までとは違った意味合いがあるかもしれません。

自民党の組織を会社で例えるなら安倍首相が社長、菅官房長官が副社長総務担当、麻生副総理が副社長財務担当、二階幹事長は監査役といった具合でしょうか。党幹事長は重職ではありますが、内部での実権であり、対外的となると別なので監査役でもよい気がします。今回の内閣改造とは閣僚、つまり役員、監査役の入れ替えであります。誰かが取締役から退任し、誰かが新任になるわけです。

今の時点で聞こえてきているのは麻生副総理、菅官房長官ら主要幹部は留任で他の閣僚ポジションで大幅入れ替えを図るのではないかという点です。

入閣の期待組は小泉進次郎氏で今回の内閣改造の目玉かもしれません。自民党には衆議院当選回数5回以上、あるいは参議院当選回数3回以上の「閣僚適格候補者」がなんと70人程度もいる(産経)というのですから層の厚さが大企業的であります。こうなると自民党で当選しても大臣どころか十分な主張もできないと思い、非自民に飛び出す政治家志望の人もいないとは限りません。(もっとも非自民ですとそもそも政権が取れないといえるのですが。)

もう一方、二階幹事長が年齢的にも、そして幹事長職3年と長いこともあり、そろそろ肩たたきではないか、とみる筋もあります。

各派閥では当選回数から「次は〇〇さんを」という年功序列型の主張をするようですが、もうそんな時代でもないでしょう。西欧諸国で40代で国家元首、閣僚となっているのは選挙民の平均年齢、中心年齢からみる閣僚候補と選挙民との距離感だろうと思います。一方、アジアでは儒教的思想が残っており、年長者が上という発想ははっきり存在しています。ところが、逆に年寄りばかりの閣僚となれば若い人が政治に興味を示さないという見方はできるかと思います。

今回の内閣改造において安倍首相に着眼してもらいたいのは日本は大きな時代の転機を迎える点です。2020年のオリンピックが決定した時、私の周りでは「それまで生きているか」という第一声があちらこちらから聞こえました。ある意味、1964年の東京オリンピックから今回のオリンピックは日本が戦後の復興を遂げ、世界の中の日本として大きく成長した時であります。

2020年以降の日本には新しい夢と希望を打ち出さねばなりません。ただでさえ高齢化が進む中で現役世代が日本を背負っていくための丈夫な足腰を作らねばならず、これが内閣の顔となって表れてきます。失言したり大した仕事もできない古株ではなく、もっと若い世代が共鳴できるような内閣改造を望みます。

幸いにしてオリンピックに向けてスポーツ界では大活躍する選手が増えてきました。まさに2020年代、30年代を背負う若者たちです。そのエネルギーに乗じるというのもアリなのだろうと思います。どうせ閣僚の後ろには重鎮が居座るわけですから日本が間違った方向に進むとも思えません。

期待しましょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今の若者は年金が貰えるのだろうか?4

厚労省が将来の年金の給付について5年に一度見直す「財政検証」が発表されました。この検証で多分、一番気を引くのは「今の若者はもっと長く働かないと年金を手にすることが出来ない」という点でしょう。

現在の20代は68歳9カ月、30代は68歳4カ月、40代は67歳2か月まで保険料を納付をすると現行の65歳給付と同じ水準の年金がもらえると計算されています。現行が60歳まで納付して65歳で貰うと基本支給額となると考えれば5年間の待ち期間があります。これを単純に適用すると現在の20代の人は73歳9か月でようやく年金を貰えるということになります。

さて、これをどう評価するかです。若手現役世代からは一部から「どうせ、こんなの払ったってもらえないぜ」という声があったのは事実です。もちろん、制度にも問題はありますが、我々がより長生きするようになったという点を見過ごしてはいけません。

日本の平均寿命は世界でもトップクラスで、女性は87.26歳、男性が81.09歳となっています。これは1960年の女性70.19歳、男性65.32歳から女性は17年、男性も16年延びています。年金の制度はこれほどの平均寿命の延びを想定しませんでしたから支給年齢が先送りされるのはやむを得ません。

言い換えれば年金暮らしを何年するかという逆算をした方がよいぐらいです。個人的感覚としては年金にお世話になれる現行の年金設計は10年程度ではないかと想像しています。今の平均寿命は今後、更に伸びていくものとみられ、今から30年で女性の平均寿命は90歳を超え、男性も84歳に近くなると見られています。

ただ、実際には、私見ですが、そんなもんじゃないと思います。今から30年後はそれより5歳ぐらい延びるとみています。理由は医学の進歩と国民の健康への留意がより強まるからです。

今の医療の進歩具合からすれば癌は普通に治る病気になるのでしょうし、それ以外の難病も徐々に治療方法が見つかっていくものと思われます。それを考えれば今の財政検証は甘い見積もりの可能性がありますが、これはガンは克服できるといった未実現のファクターを検証に盛り込まないという前提に立てば「財務検証」には問題なく、むしろ、読み手がそこを割り引かねばならないとも言えます。

それを考えれば今の年金システムが本当にずっとワークするのか、疑問はあります。

私は20-30年かけて現在の年金制度を少しずつ変えていく方法を取るべきと考えます。例えばいわゆる賦課方式とされる「現役の保険料納付金は今の高齢者のもの」という仕組みを変えていくべきです。つまり、賦課率100%を年に数%ずつでも下げて自分の保険料は自分のものにする仕組みに変えていくべきです。今の年金制度が「あなたのものは私のもの、私のものも私のもの」という冗談のような話になっていることでは誰も納得しません。

一方で女性の社会進出に伴う保険料収入の増大は期待できるでしょう。また変な話ですが、外国人労働者が払う保険料も「取り得」になっています。これは外国人労働者は日本人と同様等しく厚生年金の保険料を払わねばなりませんが、10年納付しないと支給資格が取れません。多くはそれ以前に帰国します。では外国人労働者は払い損かといえば制度上は年金脱退一時金を請求することが出来ますが、結構面倒な手続きで年間数百件程度の裁定しか行われておらず、仮にそれで勝ち取っても返済率は半額以下です。つまり今のように外国人労働者が増えると財政的にはプラス要因になります。

もう一点は家計のバランスです。一般的な家庭の場合、子供が成人するのは親が50代です。そこから先、教育費、養育費がかからないとすれば夫婦の家計は大きく改善するでしょう。また、住宅ローンがある人もそろそろ終わる頃です。もちろん、収入も大きく減ってくるのですが、それでも働いている限り蓄えにはなるはずでそれが年金を貰えるまでの間の貯蓄として活用されることも想定されます。

今回の「財政検証」は極めて理数的にとらえている可能性がありますが、2-30年後の生活が大きく変わるファクターをより多く取り込まないと何が何だか分からなくなり、また数字だけが独り歩きするかもしれません。個人的には今の若者が路頭に迷うようなことはまずないと考えています。

では今日はこのぐらいで。

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協調しない世界4

香港で「人間の鎖」が行われ、13万5000人、約60キロの長い輪が出来たと報じられています。この香港での「イベント」は1989年、バルト三国が当時のソ連からの独立を訴えて行ったことから30年たったことを祝したものでその時の鎖は200万人600キロだったとされます。

なぜ、中国は香港を強力にコントロールしようとしているでしょうか?一国二制度は名ばかりのものとなりつつあるのでしょうか?たぶんそうでしょう。私がよく指摘する中華思想は当然、香港にも及びます。中国本体が全ての中心であり、そこにがっちり組み込まれるのが冊封という考え方です。それに対して香港市民は体を張っての抵抗を続けます。どこに落としどころがあるのでしょうか?中国本土は一歩も引くことはなさそうです。なぜならそれは中華思想の敗退を意味するわけで共産党のメンツどころの話ではないのです。私は厳しいバトルが続き、香港市民が諦めるまでやり続ける気がします。

週末開催されたG7。開催前からその成果が危ぶまれていましたが、結局当初の見込み通り首脳宣言はなく、たった1ページの成果文書が出ただけです。トランプ大統領は「なぜG7に参加しなくてはいけないのか」と述べたとも報じられています。

なぜG7が機能しなくなったのでしょうか?トランプ大統領のパワーもそうですが、私は欧州のバラバラになりつつある連携に根本理由が存在するのではないかとみています。つまり、10年前の一体化する欧州でPIIGS問題を切り抜けたあの苦労を分かち合う体制が無くなったことです。ゼロなのです。

理由の一つに本来では厳しくなりつつあるのにどこの国も経済的危機感が欠如しているのです。欧州危機が叫ばれた時、一部の国の国債は売られ、ギリシャは厳格な規律を課したドイツを中心とするEUから厳しい条件を突き付けられました。ただ、あの時のEUの結束力は問題解決に向けた一致性が見られました。

今、スペインの10年物国債はざっくり利回りが0.143%、ポルトガル0.175%、イタリア1.221%、ギリシャ1.949%のレンジです。一方のアメリカは1.535%なんです。イタリアがアメリカより低り利回り?そんなバカなことは信じられませんが、これが現実なんです。

10年前の危機を乗り越えたところで国家元首も国民も10年間の回復の歴史の中で各々色を出してきました。それは概ね10年前の否定であります。あの時のあの問題を反省した上で我々は違う国を目指す、というボイスが出てきます。これは「EUにおける地域主義の勃興」と言ってもよいでしょう。

このバラバラ感がG7における力の均衡を壊してしまったと見たらどうでしょうか?私はトランプ大統領がなぜ、これほどの強権を持てるようになったかといえば逆に他国のベクトルが一致せず、唯我独尊に陥り、好き勝手なことをし始めたからだと考えています。トランプ現象は起こるべくして起きたとみています。

もう一つは世界をコントロールする仕組み、ガバナンスが異様に複雑、かつオープンな状態になり、かつてのような国家運営とは全く違い、他国との連携、協調、更には情報の交錯など複雑化してしまいました。その先鞭が国境なきマネーであり、世界は金融緩和という劇薬に翻弄され、マネーに引っ張られる形で世の中のぎくしゃく感がどんどん大きくなってきた、とも言えないでしょうか?

とすれば「協調しない世界」が生まれた背景はリーマンショックからの約10年に起きた世界の無理な連携、そして金融緩和という雪崩のようなマネーで押し流された国境が生み出した国民と国家のエゴなのかもしれません。

北朝鮮は「俺も仲間に入れろ」とロケットを飛ばし気を引こうとします。韓国は右往左往して腰が宙に浮いてしまっています。習近平氏は自身の体制を盤石にした瞬間に難題続きで苦悩の日々を送っています。プーチン大統領は明らかに賞味期限が過ぎて国内を抑えるが精いっぱいになっています。新興国は大国の日々の動きに振り回されています。

この世界が今後、どうなるのか、予想しがたいものがあります。ただ、安倍首相がG7で「多角的な自由貿易体制が課題に直面している」と評した点において本質を理解し、世界をまとめられる唯一のG7メンバーだと感じてます。トランプ大統領とうまくやっていけるのも安倍首相です。すり寄るのではありません、猛獣使いです。首相には引き続き世界を引っ張ってもらいたいと思っています。

では今日はこのぐらいで。

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両国にとってメリット、日米貿易交渉大筋合意4

日米貿易交渉はワシントンで開催されていた閣僚レベル交渉で大筋合意し、それを受けてG7が開催されたフランスで会談した安倍首相とトランプ大統領がにこやかに握手をしました。安倍首相の笑顔が印象的でした。国内では譲歩し過ぎたのでは、という声も出るかもしれませんが、私は総合的に考えてこの決着でよかったと思っています。

もともと日米貿易交渉なるものが出た背景はアメリカの対日貿易赤字が中国、メキシコ、ドイツに次ぐ4番目で18年が676億ドルになっていたことに対する不満であります。トランプ大統領としてはこれを解消するために各々、個別交渉を進めてきています。その中で日本についてはもともとTPPとして交渉が進んでいたもののトランプ大統領の一流の嗅覚で多国間交渉には利がないと思ったのか、その枠組みから離脱します。そこで日本が中心となって残った11カ国でCPTPP(いわゆるTPP11)を締結、発効させました。

これにより一部農産物についてアメリカ産とTPP11加盟国の間に大幅な関税差が生じてしまっていました。その点からすると今回の日米貿易交渉はTPPを脱退したアメリカがTPPが発効されたものと同等のプレビレッジを二国間交渉として締結するというものでありました。

今回、日本側にフォローの風が吹いたとすればそれは米中通商交渉のバトルで中国側が農産物を買わないなど厳しい報復策を打ち出したことでアメリカの農家が農産物を売るところが足りない、という事態となっていた点でしょう。

これはトランプ大統領にとって2020年の選挙対策としては非常にまずいわけで農家をトランプ大統領側に引き付けておくにはどうしてもその代替案が必要でありました。日本の交渉団は当然ながらそのあたりは読み込んでいたはずですし、想像するに双方の交渉団に阿吽の呼吸に近い流れが出来つつあったのではないかと察します。これが比較的スムーズに進んだ背景かと思います。

では日本は自動車関税など譲歩し過ぎたのではないか、という点ですが、それは否定はしませんが、日本にとって致命的とも思えません。日米関係をどの切り口で見るのか、それとも大局的で総合的な判断をするのか、という点に立てば今はアメリカとの蜜月を重視すべきタイミングはないと考えています。

その直接的案件は対朝鮮半島対策になってくると思います。トランプ大統領は日米韓という括りが上手くいってくれればそれに越したことはないと思っていますが、厳しい日韓の事情を鑑みれば今、無理して何かしても効果はないとみている節があります。トランプ大統領が両国間の仲裁、という話もありましたが今回、安倍首相がそれをトランプ大統領に依頼したとも思えません。個人的には放置プレーが続くのかと思っています。

朝鮮半島問題に対面していくにはアメリカとの連携は不可欠であります。それを考えれば全く畑の違う通商問題で多少妥協をしたとしても全体のバランスからすれば日本には大きな利益となるのではないでしょうか?

また、株式市場を含め、疑心暗鬼になっているのは積み上がる不安材料でありました。日米貿易交渉も当然その一つであったわけです。これがクリアになりそうだ、というのは日本経済にとっても霧が少し晴れるニュースになるとみています。

今回の日米貿易交渉が大筋合意したことは木を見るか、森を見るか、という見地に立って考えれば私はウィンウィンになるのではないかと考えています。

では今日はこのぐらいで。

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5年持てばいいビジネスの賞味期限4

賞味期限が短いものの代表はアイドル歌手だったのですが、最近もっと短いと思うのが飲食店でしょうか?雑誌に「人気店」と紹介されても息長く続けれられるところはごくわずか。むしろ、そこで人気が落ちてしまった方が幸せだったと思うのは中途半端に成功して多店舗展開したケース。

店を5店、10店と増やしている間にブームが去ったり、消費者の目移りであっという間に逆風が吹くケースです。こうなると借入金を含めた投資額が大きくなり、失敗したりブームが去った後の撤退コストはとてつもなく大きくなります。私は舌が肥えているわけでもないし、美食家でもないのでとやかく言う立場にありませんが、日本にはうまいものがいくらでもあり、日本人の評価が厳しことはあるのでしょう。

価格で勝負するか、品質で勝負するか、店の戦略も分かれてきていて中間層が少なくなってきています。そんな中、個人経営の地味な店で案外、おっと思う店もあります。いわゆる価格は激安ではないけれど懐にやさしく、満足感を得られる店です。例えば私は池袋にお気に入りの個人経営のハンバーグ店があるのですが、経営そのものは個人店だろうな、と思わせるアットホームなところになごみの雰囲気を醸し出しています。こういう店はチェーン店にありがちが期待感がないので多少のエラーなどは見過ごせる点が気楽なのかもしれません。

アメリカでも日本でもそうですが、最近の飲食店は内装に力を入れ、雰囲気を重視する戦略が強まっています。それはそれでいいのですが、日本の場合、内装倒れで品質とサービスがついてきていないところも多く、残念な思いをすることもあります。そうなると経営者の意に反し、客はドンドン逃げていくことになります。5年持てばいい、というのはどちらかと言うと経営者が赤字にどれだけ耐え忍べるか、と言う意に近くなります。

飲食店の話をしましたが、普通のビジネス全般にも言えることは「世の中の激変で絶対不変だった業界に異変が起きる」ことでしょうか。私は今、教科書の輸出販売の事業を進めていますが、このジャンルだってどうせあと3-5年だと思っています。学生が重くて高い教科書をなぜ、持ち運ばねばならないのか、今の時代、全く意味を成しません。もちろん、教科書を書く先生方がE-bookに対して強い抵抗を持っているのでもう少し寿命は長くなるかもしれませんが、そんなことは「おまけ」ぐらいにしか思っていません。

多くの方が私に聞きます。「なぜ、そんなに次から次へとビジネスをやるのですか?」と。答えは簡単です。「Game Overになる時が必ず来るから次のネタを仕入れているだけです」と。ビジネスをゲームと称するのは大変失礼ではありますが、私もインベーダーゲームがブームになった頃に青春時代を過ごしたわけでどのゲームだか忘れましたが、悲しげな音と共に「Game Over」と見るたびに悔しい思いをしたのです。

しかし、時代に乗り続けるサーフィンは至難の業。そこにしがみつくのか、新しい波に乗り換えるのか、判断は難しいところです。が、私の信条は「楽しいビジネス」です。「顧客もハッピー、従業員もハッピー」ではないビジネスなんて成功しないと思っています。苦しいビジネスは必ず誰かにしわ寄せがいくようになります。値上げしたりサービスを落としたり、長時間労働させたり、いろいろなことを従業員に押し付けたり…であります。社長一人で苦しむのは構いませんが、皆をアンハッピーにはしたくないと考えています。

だからこそ、5年持てばいいビジネスの賞味期限とはそれぐらい割り切ってビジネスをするしかないということです。ちなみに私が展開するシェアハウス事業も仮にブームが過ぎ去ってもさっと内装を変えてどうにでもなるような仕様にしてあるんです。私なりの保険を掛けたつもりです。

では今日はこのぐらいで。

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