外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

2019年11月

今週のつぶやき4

アメリカではクリスマスに並ぶ大イベント、感謝祭が終わり、翌日のブラックフラディーは買い物客が大挙して街に繰り出すシーンが報じられていました。今年はすでに記録的な売り上げになると見込まれていますが、余程景気が良い証拠なのでしょう。ただ、今更大型テレビやゲーム機器という時代でもない気がします。一種のお祭り気分なのでしょう。この後、クリスマスショッピング時期となり、北米は地に足がつかない浮かれた状態になります。踊りすぎて転ばなければよいと思いますが…。

では今週のつぶやきです。

中国の行方が占う2020年経済
2019年も11月が終わり、市場はすでに2020年を見据えています。高揚感なき株高はまだ続くのか、この答えを持っているのは中国かもしれません。もちろん、米中通商交渉の行方もあります。が、やはり、もう一点注目しなくてはいけないのは中国経済そのものであります。

GDPは美しい下降線を辿っています。来年に経済成長率が年率6%を割るかどうかの瀬戸際に追い込まれます。(あくまでも統計の数字が正しいと仮定しての話です。)中国のポテンシャリティ(潜在能力)は高いのになぜ力が引き出せないのか、私の見解の一つに「社会主義的資本主義」の矛盾に到達している気がするのです。つまり、国家主導型では調整しきれず、経済が悲鳴を上げているのであります。

これは香港の「一国二制度」と繋がるもので二つのことを無理やり一つにまとめる犠牲とも言えます。例えば欧州の経済も伸び悩んでいるのはバラバラの国家と財政を一つの通貨と一つの中央銀行でまとめようとするため、壁にぶち当たっています。あとで述べるように中曽根さんが民営化を進めたフレキシビリティこそが資本主義と経済発展のキーではないでしょうか?

昭和のど真ん中を走った中曽根元首相
団塊の世代の方にとって中曽根元首相は田中角栄元首相と共に昭和の時代に身近に感じる首相として鮮明な記憶をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。時はバブル景気に向かう80年代前半。いわゆる高度成長期の総仕上げとなったこの時期は日本が近年では最も輝いていた時期と申し上げて過言ではないでしょう。まさに黄金の80年代です。

その中で独特のリーダーシップ、全方向型の政権運営、特に「ロン ヤス」で知られアメリカレーガン大統領との関係はその後の日米関係に親近感をもたらしました。一方、対中国では親日派だった胡耀邦総書記との関係で田中角栄元首相が築いた日中国交から更に踏み込んだものとなりました。その頃、山崎豊子氏が胡耀邦総書記と会い、大作「大地の子」を書きあげたことも印象的でした。

また、財政再建の一環で国営だった電電、国鉄、専売公社の民営化への道を築いたのも中曽根氏でした。中曽根氏の「国民受け」はいまいちだったかもしれませんが、こうやって40年も前のことを振り返ると中曽根氏が築いた土台は今日の日本に大きな足跡を残してきたといえます。定見を持たない「風見鶏」とは絶対的な基盤がない者が全体を仕切るための方策ともいえますが、日本的舵取りともいえましょう。合掌

人間 ローマ法王のチカラ
フランシスコ ローマ法王が来日されていました。何を残したのか、私には人間法王が民が人間である意味を教えたような気がします。いみじくも私は昨日のブログで「情報化の手のひらの上でコロコロされている現代人の病」という趣旨の内容を書かせていただきました。人間社会でもコンピューターのようにゼロかイチ、つまり、二者択一の社会が当たり前になってきました。かつてファジー(あいまい)という思想やCompromise(折衷)という発想があったのですが、お互いに引くに引けない状態を生み出してしまいました。

これは闘争をより過激にしてしまい、食うか食われるか、の話になります。われわれ人間は戦争を通じて征服こそ勝利という2000年以上の歴史を経て、二度の対戦、そして日本では原爆という悲惨な歴史を経験しました。これを受け、戦争以外の手段で人間社会の闘争を解決しようと人々は立ち上がりました。これぞ、戦後75年近くたち、局地戦争だけでとどまることができた英知であります。

ローマ法王を宗教的と端から聞く耳を持たない方も多いのは知っています。が、人間が人間である所以とはゼロとイチのみで判断するコンピューター回路ではなく、そこから生まれる数字や答えを持って我々はどう対処できるか、考えることであります。現代の多くの方は「コンピューターが答えを出しているからこれは絶対だ」と信じる向きがあります。私はその答えを変えることができるのが人間だと思っています。

後記
山手線のある駅前にあった銀行が店舗の一部を改装し、セブンイレブンがオープンしました。私はこの駅前の銀行ほど暗くて魅力がなく、醜い建物はないと思っており、早く再開発してくれないかと思っていました。すると銀行の半分を店舗スペースにしてセブンが入居したのです。がっかりです。今更コンビニの時代ではありません。いくらでも周りにあります。大家である銀行のセンスのなさがうかがえます。だから銀行は不人気なのです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

なぜ、昔のようにうまくいかなくなったのか?4

桜を見る会は前身の観桜会を経て、1952年に吉田茂首相(当時)が始めた歴史あるイベントであります。過去、中止されたのは3度だけで震災や北朝鮮ミサイルという外的理由でやむを得なかったのですが、来年はあっさりと中止してしまいました。なぜそこまで追い込まれたのか、といえば野党の追及が直接的理由ですが、世の中、あまりにも多くの目があり、「どうにかなるさ」という時代ではなくなった点で象徴的出来事ではないかと思っています。

トランプ氏が強硬姿勢を見せていた対中通商交渉。トランプ氏のトーンは最近、明らかにかつての吠えるような感じではありません。ご本人は中国がもっと簡単に降臨するだろうと思っていたのに獅子は粘り強く、時間がかかっているうちにアメリカの農家の不満など弊害が出てきて、強気からディールを纏める方向に舵を切らざるをえなくなりました。

同じトランプ氏のウクライナ疑惑もある意味、時代が変わったと思わせました。大統領の会話や赤裸々な実情が聴聞を通じて次々に出てくること自体、かつてはここまで赤裸々ではなかったでしょう。この弱みもあって香港人権法案に署名をせざる得なくなりました。本望ではなかったと思います。

これらは民が知る権利を通して主張する声が世を二分しやすくなったことの表れであります。

揉める香港。私は9月に学校が始まったら収まると思っていました。多くの香港の人も台湾の人もそう思っていました。が、実際にはより過激になっていきます。そして直近では覆面禁止は違憲との香港高等法院の判断に中国本土が「お前らがそんなことを決める権利はない」と食って掛かっています。

中国は一国二制度がうまくいくと思っていたはずです。それを考えたのは返還前の90年代です。それから20年余りの間に人々への情報のインプットは膨大なものになり、政府は往々にして防戦に回ることも増えてきました。こんな例は世の中を見渡せば枚挙にいとまがありません。

我々はある意味、時代のギャップの中でもがいているのかもしれません。情報開示化はこの20年大きく進みましたが、どの情報を拾い上げ、どう調理していくか、その手法ややり方に賛否の声が上がり、計画を強硬に推し進めることが極めて困難な時代になったのではないでしょうか?

英国は一体いつまで離脱問題で揉めるのかわかりませんが、国民は双方に分かれ譲歩せず、政治家も議会も分裂し歩み寄りが極めて少ないのは白か黒かを求め、玉虫色の解決が少なくなってきたからでしょう。これは人々が思った以上にストレスを貯めており、譲歩できなくなっているからともいえます。

GSOMIAをどうするか、これは文大統領のみが判断できました。そして彼がラストミニットで「破棄延期」をしましたが、それでも非常に後味が悪いだけではなく、北朝鮮を刺激し、再びミサイルを打ち上げられてしまいました。「国民に納得してもらえる妥協案はないか」と考えるのが政治家思想ですが、もともとの戦略ミスで焚きつけたのは文大統領自身です。

「なぜ、昔のようにうまくいかなくなったのか」は政治だけの話ではありません。ビジネスでも一般社会での生活でも人との関係でも、それこそ家族関係ですらうまくいかなくなりました。私も最近、ビジネスをしていて3歩前進2歩後退というイメージです。経験則が当てはまりにくく、この歳になってまるで未経験者の手習いのような状態になっている分野もあります。

一言でいえば「手間暇かかる面倒な時代」ということなのでしょう。一昔前なら気にせずにガンガン行けた話が今じゃ各駅停車どころか、急行列車の通過待ちでいつまでも電車が発車できずイライラ感がつのっている感じでしょうか?何をするにしてもプロセスの数がかつての何倍もあるのです。この変化のギャップにもがいているのが全ての現代人に共通して言えることではないでしょうか?

引きこもりの人が増えた一因はそんな面倒な社会から隔離して自分だけの世界に閉じこもりたいと思うこともあるでしょう。私はその気持ちがわかります。人はそんなに強いわけではありません。ではこんな面倒な時代、どう生きる?、と聞かれればタスクを絞り、交友関係を絞り、フェイスブックを止め、自分自身が他人に振り回されず、自分の足で歩けるようにすることと答えます。

我々は情報化という手のひらの上で踊らされているのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

株式市場の潮目の変化4

眠れぬホワイトハウスの主はついに香港人権法案に署名しました。「中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と香港市民への敬意をもって法律に署名した」(日経)というトランプ大統領の声明の意味が今ひとつピンとこないのはいかにも迷いに迷った上での署名だったと言えそうです。

もう一つは感謝祭休日に入る前日の夕方に署名をした点であります。明らかに人々のムードが盛り上がっている中、アメリカ人が喜びそうなギフトをホワイトハウスの主が送る形になりました。(アメリカ感謝祭は今やクリスマスと並ぶほどの大イベントです。)

一方で、わざわざ市場が祭日で一日閉まる前日の夕方を署名するタイミングに選んだのはそのインパクトを見定める「クールダウン」が必要だったからでしょう。それぐらいこの署名は刺激的なのであります。米中の第一段階の通商交渉の締結が近いとされる中で中国を刺激する法案となったからで中国側の出方次第では「リスクオフ」になりかねない非常に読みにくい事態となってしまっています。

もともとアメリカの株式市場は「熱狂感なき高騰」で史上最高値を更新し続けていました。市場参加している私からすればなぜそこまで買われるのか理解に苦しむところがありますし、特定分野が目覚ましく市場を引っ張っているわけでもありません。例えばセールの時期なのにアマゾンは高値更新からしばし時間がたっています。アリババが今日高値更新をしたのと好対照になっています。

世の中は常にいい時悪い時が交互にやってくると考えれば今回の署名は潮目の変化となる可能性は排除できないとみています。

もちろん、香港の民主化を支援するという意味でアメリカは当然のことをしたまでだ、という正論はありますし、十分理解できます。が、市場は実にひねくれており、それをどう理解し、マネーはどこに流れるかという点については必ずしも正論の方向に行くとは限らないところが曲者なのであります。

中国の経済指標が弱めに出ていることで確かに中国の経済運営、そして体制そのものへの不満は出てくる可能性はあります。ただ、中国がそれぐらいのことでへこたれる国ではないことも事実であります。それゆえに市場は中国の反発がどんなものなのか、戦々恐々としているのであります。

株式市場参加者の典型的な悲観論を勝手に想像すると

中国猛反発⇒米中通商交渉中断⇒トランプ大統領への国内農家などからの批判の声⇒大統領選に向け民主党候補者への傾注⇒大統領選で民主党候補勝利

であります。となれば中国はあと1年、通商交渉を引き延ばす作戦に出てもおかしくないのです。

市場は悲観と楽観が激しくぶつかり合う中で相場が成り立っていきます。そして強気の場合は何の根拠もなく勝手に買い上がるのに対して弱気の場合は上記のようなストーリーが作られることが多いのです。だからこそ、1年かけてあげた株価が3日で崩れるということが起きるのです。

ブラックフライディの立ち合いは午後1時までです。ブラックが悪い意味にならなければよいと思っております。

では今日はこのぐらいで。

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老後のための不動産学4

不動産は墓場まで持っていくことはできません。が、死ぬ時まで後生大事に抱え込むのも不動産です。私は不動産の仕事を30年もやっていますが、以前から日本では不動産所有がそこまで絶対的ではないと言い続けています。そして住宅に限れば一部の場所を除き、日本の不動産が今後も健全で安定的な上昇をするとは考えにくく、資産としての目減りがあると考えています。つまり、不動産が主導するデフレであります。

居住用不動産は経理で考えれば貸借対照表の固定資産であります。戸建て住宅を買った際の経理の仕分けは例えば土地3000万円、建物2000万円と表記します。なぜ分けるかといえば土地は減価償却しないけれど建物は木造なら22年かけて償却し、日本の経理基準ならば22年後は2000万円が概ねゼロになるからです。

もちろん、実態はゼロではなく、多くの方が築〇十年の家にお住まいです。ただし、第三者への売却価値となるとゼロなんです。住める住めないという問題もありますが、買い手からすれば住宅ローンがつかないうえに家の間取りを気に入ってくれるかどうかという点もあります。

2000万円の家が22年でゼロになることを経理的に考えてみましょう。年間約90万円ずつ家の価値が下がる、月に直せば76000円なんです。更に固定資産税や管理費、住宅ローンの金利がかかります。これらの費用は経理の損益計算書のコストに反映されます。ざっくり均して月十数万円が所有する不動産のコストとして消えていくのです。居住用不動産からの収入はゼロですから初めの22年間は毎月それだけのお金を垂れ流していることになります。22年を超えると確かに月々のコストはガクッと減ります。多くの方は「それでも自宅は持っていたいよね」というのはこのことなんです。

老後のための不動産学と述べたのは健康で通常の生活がいつまでできるかという保証がないことを前提に考える必要があるからです。例えば階段や段差がだめ、という方も出てくるでしょう。老人ホームに入居することもあります。あるいは健康なときは駅から15分の距離も問題なかったのに今じゃとても駄目、という人もいます。

先般の台風で武蔵小杉のマンションで水害が発生し、エレベーターが機能せず、高層階を徒歩で行き来しなくてはならない事態が発生しました。その時、地元のホテルはすぐに満杯になったと報じられていました。「とてもそんな階段、登れない」であります。今はよくても何が起きるかわからないのが人生と天変地異であり、それに対して不動産は換金しにくい資産なのであります。

マンションの場合はもっと面倒です。なぜなら管理費が持ち続ける限り発生するからです。ざっくり屬△燭200円ぐらいでタワマンだと250円ぐらいでしょうか?100屬覆2万円から2万5千円です。また修繕積立金が屬△燭150円、タワマンで200円ぐらいですから1万5千円から2万円です。つまり、月々3万5千円から4万5千円プラス固定資産税がかかるということです。

不動産所有は実は金食い虫ということを認識する必要があります。

次に不動産は一生に一度の買い物ではなくなってきている点を考えたいと思います。仮に35歳で戸建てを買ったとすれば償却は57歳で終わります。80歳まで健全でいるとすればあと23年あるんです。平均余命が伸びている時代です。同じところに45年住むかという話です。私の周りではリタイア後に戸建てから駅近のマンションに引っ越す人がぽつぽついるのですが、ライフスタイルの変化に合わせているとも言えそうです。

三番目に不動産を誰に継ぐのか、であります。ただでさえ少子化、かつ、子供たちは自分の住むところを確保しているとなればかつて「いつかはお前にやるからな」と偉そうに言っていたお父さんは息子から「そんな不動産いらんよ」とそっけない返事にがっかりすることになります。

まだ都会の住宅ならともかく地方で山林田畑となれば都会に出てしまった子供たちにとって近寄りたくもないという話はいくらでもあるでしょう。山林など「あの山のあのあたりがうちの山だ」というのは山崎豊子の小説にもあったと思います。「そんなものいらん」と思っている人が中国人あたりに破格の金額で売ってしまい、はっと気がつけば北海道の山林は中国人が買い占めていたというのが実態です。

もともと日本が土地の所有権放棄を認めていなかったためですが、今度これが見直される機運が高まっています。当たり前です。国防上重要な課題なのに国も随分おおらかだったと思います。

不動産を取り巻く環境は大きく変わっています。そして日本の独自性故、不動産価値が海外のように高値で維持できなくなっています。海外では不動産投資は健全なる資産分散化として評価されますが、日本では仕組み的に難しいと考え、資産ではなく消費財(コモディティ)としてみておいた方がよいと思っています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

安倍首相の次4

安倍首相の在職日数が2887日を超えて歴代最長の首相となりました。かつてカレンダーのごとく、毎年首相が変わっていた一時期に比べ安倍首相のやり遂げてきた功績は数えきれないほどあり、安定感とその存在感は日本のみならず、世界で久々に名前を憶えられた日本の首相として誇りに思います。

「記録は破られるためにある」と言いますが、そんな長期在職日数もどこかで記録は途切れるものでもあります。王貞治さんのホームラン数やイチローさんのヒットの数が永遠に伸び続けるのではないかと応援する気持ちとそろそろかな、と思う一抹の不安はある時期になると同居するようになります。

政治や企業の世界ではスポーツの個人記録と違い、次に繋いでいかねばならないという使命があります。会社の社長は創業社長や創業家を別にすれば6年前後で交代することが多いのは会社を取り巻く環境の変化に同じ社長では時としてうまく対応できないことがあるからでしょう。

安倍首相がいつかはその座を誰かに譲るとき、きっと3000日を超えるであろうその在任期間に作り上げた骨格を次の首相が崩してしまっては意味がありません。政権の方針によって突然、舵を大きく切られると国民も振り回され、混乱するのであります。

換言すれば、国民は本質的には企業の経営方針の変化対応のような柔軟性は持っていません。私が北米にいて頻繁に政権交代を肌で感じている中で保守と革新が常に拮抗しているのは政権交代を繰り返すために国民に「好み」が出来、それが際限のない政争となり、時として国民は置いてきぼりになるように感じます。

安倍首相がどんな首相であるか、といえば「質実剛健」の「剛健」と感じています。「質実」の部分は異論がありそうです。祖父の岸信介氏は60年安保の際、ドラマのような壮絶な結末を乗り越え信念を貫きました。そんな祖父の血を継ぎ、熱い想いを政治を通じて日本国の将来を考えた安倍首相の生きざまは歴史に残ることでしょう。

ではどんな次期首相なら日本が幸せになるのでしょうか?ネットの検索で「安倍首相 次」と入れてもせいぜい候補に挙がる人たちの名前が取りざたされるだけでどういうタイプの首相が国民にとって待ち望まれるのか、という大所高所論はあまり出てきません。

日本では首相を選ぶというプロセスをまるで評論家のようにあれこれ言うだけで何をどうしたいという部分が欠落してしまってきています。そこには昔から言われる「政治は政治家が決める」という国民そっちのけ論もあるでしょう。一方で「士農工商」から明治以降「士と民」という明白なる断絶を作った部分も無視できません。時として役人に「それはあんたの仕事でしょ」と食って掛かるのをみるとそんな仕事をする役人を選んだのは国民という意識は薄いと思わざるを得ません。

次の首相も「剛健」が良いのか、調整型で安倍首相の後始末をするタイプが良いのか、はたまた、独自の道を作れる「宰相」が出るのでしょうか?同時に、10年後の日本をどうしたいのか(時として成長と安定は逆の意味となります。)、そして多くの国民がその首相に期待を持つベクトルを維持できるかが重要かと思います。

政治家は時として心地よいことを掲げ国民の心を揺さぶりますが、我々国民も飴玉をもらって喜ぶのではなく、しっかりと託すという気持ちを持たねばならないでしょう。

安倍首相にひとつお願いするとすれば引退後は院政を敷くなということでしょうか?次の首相には好きにやらせるだけの器量を持ってもらいたいと思います。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

香港の区議選結果がもたらす道4

香港の区議選で民主派が地滑り的勝利となっています。香港で民主派が区議選で過半数を獲得するのも初めてなら投票率が70%を超えるという香港人の今回の選挙に賭ける熱さも伝わってきました。区議選で過半数を取得したとしても香港がどれだけ変われるのかといえば直接的には限られたものにとどまります。しかし、今回の勝利が民主化を求める香港人により勢いがつく公算はあるでしょう。

問題は中国政府がこれにどう対応するのか、であります。

中国は力による弾圧や民意コントロールという手法で13億人もいる巨大国家を形の上で縛り上げています。9割以上が漢民族でありますが、残りの約1割が55の民族で占められています。その民族間闘争を平たく言えばひもで括っている状態でありますが、紐はほどけることもあります。中国の歴史はその紐が結ばれたり解けたりすることの繰り返しであり、時として他民族が力を持ち、侵攻したこともありました。

一方で同じ漢民族同士でも激しくぶつかったのが毛沢東が率いた共産党と蒋介石が率いた国民党でありました。1949年に国民党は台湾に逃れ、その後、現在に至るまで中国と台湾の間には厳しい政治バトルが繰り広げられています。1月に行われる総選挙では中国に一定の距離を持つ蔡英文総統が優勢であり、今回の香港の区議選を受けてさらにそのポジションを固めていくのではないかとみています。

同様に香港も同じ漢民族ながら違うDNAを築き上げてしまいました。英国による99年間の租借は単なる地域の一時的な支配とは違い、人々の発想を変え、民主的でビジネスが繁栄し、英国の影響を受け、英語を操り、金融や貿易を通じて香港人が国際人化していました。

更には97年の返還前に英国連邦の主要国に移住した香港人が各地でビジネスを起こし、政治家を輩出し一部では経済的影響力を持つまでになっています。

中国はそんな香港や台湾を紐で括ろうと躍起になっていました。それでも当初は対岸の火である台湾にその照準を合わせていたものが今は陸続きの香港の鎮圧に翻弄されています。89年の天安門事件のようにするわけにもいかず、アメリカの監視の目もあります。

今起きているのは27年後の中国との一体化とそれに向けじわっと押し寄せる香港の中国化への抵抗であります。これについて私見ですが、中国そのものが変わる可能性を見ています。誰が国家主席であろうともより開かれていく社会の中で「縛る」という国家運営は時代遅れとなるでしょう。共産党が崩壊するとは言いませんが、共産党そのものの立ち位置が変わるとみています。その時、英国連邦のように緩い連携という発想を取り込めば憎悪の関係から相思相愛の関係に転ずることも可能です。

20年後に香港が独立宣言し、それをアメリカが支持するというシナリオだってあり得るでしょう。その時、中国はグループ国としての絆づくりを目指すのがベストシナリオになります。

もちろん、こんなバラ色のストーリーは夢物語と一笑に付されるかもしれません。しかし、世の中がどこに向かうのか、香港も変わろうとしているけれど中国の体制にも軋みが生じるという見方は当然あっておかしくないというのが私の期待するところであります。

では今日はこのぐらいで。

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温泉とスパ4

これからどんなビジネスが伸びるのか、常に存在するテーマです。そんな中で最近、温泉とスパの将来について面白い切り口があるのかもしれないと思うようになってきました。

日本では非日常とリラックスを楽しむとすれば温泉というイメージがあります。ところが海外になるとこの温泉は国や地域によりますが、そう簡単に出てくるものではありません。もう一つは日本式の風呂は日本独特のものであり、海外の温浴は水着を着て入る混浴が普通です。では海外ではどうやって非日常とリラックスを楽しむことができるのでしょうか?

スパという言葉は日本でもごく普通に使われていますが、どちらかというと女性が行くエステ的なトリートメントをしてくれるところというイメージが強いと思います。男性が興味を示すような感じにはなりにくいでしょう。ところが海外のスパは療養とリラックスが主眼ですので男性客は思った以上に多いのです。

実は私どもの商業施設にタイ式スパを経営するテナントさんがいます。とても繁盛していて、客足が絶えないのですが、彼ら曰く、だいたい半数は男性客だというのです。これは驚きです。いかにスパというイメージが日本と海外で相違しているかの一例だと思います。

スパは街中の店舗型もありますが、近年はリゾート地に本格的スパを経営するチェーンも増えてきています。屋外に温浴施設を作り、自然の景色を借景にリラックスすることを主眼としており、おおむね入場料は1万円ぐらいは覚悟しなくてはいけないようです。日本の健康ランドの4-5倍だろうと思います。

健康ランドがどちらかというとエンタテイメント系としての存在意識が強いのに対して海外のスパはアダルトオンリー、日帰りでのリゾートと非日常感を満喫するというスタンスである点が最大の相違点です。ディズニーランドやUSJはリゾートではなくエンタテイメント施設、でも知床や富士五湖はリゾートになりうるところです。リゾートとは基本的に自然と接することが主眼です。一方、リトリート(Retreat)はリゾートで満喫するほど時間はないけれどちょっと気分転換するという場合に使う言葉でスパなどはリトリートの手段としてお手軽感も含めて人気があるのです。多分、日本にはまだなかなか浸透していないコンセプトです。

バンクーバーから車で1時間ほどのところのゴルフ場に原泉がでて、そこで日本式温泉旅館の開発準備が進んでいます。残念ながら主導しているのはそのゴルフ場を所有する中国系のカナダ不動産事業会社。設計者は日本人でどんなものができるのか、興味津々ですが、部屋の風呂は温泉で日本の内風呂的な感覚で温泉が楽しめそうです。運営次第ですが、個人的には当たると思います。そしてこちらのことですからそれこそ一泊3-5万円ぐらいは平気でとるのでしょう。食事は併設のレストランでのサービスではないかと想像しています。

現代社会において消費はモノからコト消費というのは日本だけではなく、世界に共通していることですが、ストレス社会も世界共通なのです。だからこそ、週末のリトリートは今後相当高い需要が見込まれると考えられるし、それを提供できる施設があればこれは時代の波に乗れるのではないでしょうか?

では発想を変えてこれを日本に逆輸入したらどうでしょうか?つまり、日本で週末お手軽のリトリートができるような施設を再発見するのです。東京近郊なら1時間も行けば温泉はいくらでもあります。そして最近ではすっかりなじみがなくなった湯河原、日光をはじめ、各地に点在する温泉施設をスパという位置づけに変え、それこそ「大人の週末」を演出するのもアリではないかと思います。

日本の温泉は日本独特のもの、海外で広がるスパは日本では違ったイメージが先行する中でこのギャップを埋め、両方のいいところどりをするというのは今後のビジネスには参考になるのではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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