正直、今朝のニュースにはかなりびっくりしました。

西海岸時間の朝方、突如の北米株式市場の下落。何だ、何だと思ってみてみるとS&Pというアメリカの格付け会社がポルトガルの格付けを二段階下げてしまったのです。

この数分後、今度は同じS&Pがギリシャの格付けを投資不適格にしてしまったのです。

正直このニュースにはびっくりです。本当は今日のこのブログには違うことを書くつもりでしたがトピを急遽変更します。

考えてみればアメリカ発の金融危機から既に1年半。市場は落ち着き、企業業績も回復に向かっているところでした。アメリカでも日本でも現在、四半期決算ないし、本決算の数字が発表になってきていますが、びっくりするぐらいの上方修正。

ある意味、つかの間の明るさ、というのはこのことでしょうか。

ギリシャ問題は案外時間がかかると僕はこのブログでは指摘していたのですがだんだんそうなってきました。というより連鎖反応を起すのではないかという心配が生じてきたのです。

専門的になりますが、ポルトガルの場合、CDSのスプレッドが一気に3倍程度に上がったのが一つの格下げのきっかけと思われますが、なぜ、CDSでデフォルトに賭けるのかというリスクテーカーの論理も考える必要があるのではないかと思います。
(CDSは債務不履行になるとお金を貰える保険のような金融デリバティブです。)

ヨーロッパの場合、歴史的に非常に複雑で国家間闘争も延々に続いてきました。それこそ、この65年間は静かですがその前は紛争続き。つまり、ユーロという一つの通貨を通じた輪が出来たとしてもうまく行っているときは良いものの一旦悪い回転に入ると解けなくなる要因が根底に存在しているのではないでしょうか?

そうだとすればこの問題はまだまだ入り口でありヨーロッパ経済は今後相当期間、揉む公算があります。当然経済成長率も低迷するでしょうし、ユーロという通貨そのものも買われる要因は少なくなると思います。

実際、今日、この問題が生じた直後から金(ゴールド)が上昇し始めました。ダイアモンドの市場を実質的に牛耳っているデビアス社は一部のダイアモンドを市場にほとんど供給していません。つまり値上がりすることを見越しているのです。今後、現物資産に資金をヘッジする動きが出てくる公算が高くなるのでしょうか。

これは何を意味するか?まさにインフレです。ですので結果として、景気の悪い日本などはスタグフレーションになる可能性は否定できなくなるのです。日銀はデフレからの脱却に光明が、とコメントしていますがこれはもう少し注意深く指標を見ておかないと誤った判断をする可能性があると思います。

ということで今日起きたヨーロッパ発の経済ニュース、僕の見た直感を素直に書き記らせてもらいました。今後のニュース次第では状況も大幅に変わるとは思いますが、一応、新聞より早くお届けしたつもりです。

ということで難しかったけど、ごめんなさい。明日は予定していたトピを入れさせてもらいます。

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ではまた明日。