北米に長いせいか日本のサービスがそこまで良いと思わない時もしばしば遭遇します。勿論北米のサービスが特別良いかといえば、そうでもないことも多く、案外嫌な思いをした人もいらっしゃるのではないかと思います。
今日は年末の繁忙期を迎えたこの時期だからこそ、サービスについてもう一度考えてみたいと思います。

先日、シアトルの25年来の友人で飲食系のコンサルタントをされている方がシアトルの著名地に新たにレストランを立ち上げてたという話を聞きました。その中で印象的だったのは「サーバーはプロの方にお願いしました」という一言であります。かつて、レストランのサーバーは若い人がアルバイト的にやる「お運びさん」的発想が強かったと思います。しかし、きちんとしたレストランに行くとサーバーはプロの方の場合が多く、2時間なりの時間を心地よく過ごす空気を作ってくれます。

プロのサーバーはお客がサーバーとのコミュニケーションを通じてお客の好みや希望を聞き出したり、そのレストランに来た目的、つまりビジネスかデートか、再会か、家族かなどをさっと判断し、最適なサービスを提供することができるのです。

日本である著名なチェーンの和食レストランにランチタイムに入った時、70席ぐらいある店にサーバーは2人。一人はレジと案内でてんてこ舞い。もう一人が配膳に片づけ、注文取りですが、全然追いつきません。その時、サーバーさんの顔は引きつっていたのですが、これではせっかく立派なメニューにおいしそうな食事も台無しになってしまいます。立ち食い的なファーストフードレストランではなく、座ってそれなりにサービスを受ける店に来る人は昼休みなりの貴重なひと時をリラックスしたいはずです。それなのに忙しいオーラ丸出しで走り回っているサーバーさんを見るとこちらも落ち着かなくなって早く帰ろう、という気になってしまうのです。

人の顔はその時の状態を表すと言います。忙しくてストレスを溜めこんだ顔は正直醜いものです。女性の方ならばどれだけ化粧をしても表情、目線、口元、モンギリ調の口調などで美しさは消え去ってしまいます。

サービス業とは何でしょうか?お客様に心地よい思いをしてもらうことです。ところが日本は慢性的な人不足で機械化を導入しています。駐車場からホテルの支払いまで皆機械で代行します。スーパーのセルフレジもそうですが、近々コンビニのセルフレジも登場する時代となりました。北米でもセルフレジは今やごく普通なのですが、理由はレジ係の人に何らサービスなど期待していないからでしょう。

しかし、長期的に見てサービスを機械に代行させる傾向が続けばそれこそ、ロボットがホテルカウンターでいらしゃいませ、という姿がごく当たり前になるのでしょうか?私は何かおかしい気がします。

アメリカや日本など先進国に於いて第三次産業であるサービス業が中心となっている時代に於いてそのサービスをスピードと正確性で優位な機械やロボットに置き換えた場合、人間は次に何の仕事をするのでしょうか?地球上の人口はまだまだ増えています。日本も少子高齢化社会と言いながら1億2000万の人がいます。日本では人不足が顕著になっていますが、一体人は何処に消えてたのでしょうか?想像ですが、一部では人間が機械に使われる、つまり、機械の下請けになりつつある気もします。

私は人間が人間らしいサービスをする本来の姿を取り戻すことは必要だと思います。冒頭のシアトルのレストランはオープン早々素晴らしい成功だと伺っています。それはそのレストランにサービスという付加価値をつけ、人々が悦び、機械(コンピューター)の評価にグレート!と評することで口コミの人気に繋がっているのでしょう。この場合、寿司を握る職人、プロのサービスを施すサーバーという人間臭いビジネスが機械を通じて成功を導いたという流れはあえてよく考えてみる必要がありそうです。

機械が流れを作るのではなく、人間のサービスが機械の助けを得ながら流れを作る、という違いです。似たように見えますが、私には異なるものに見えます。

では今日はこのぐらいで。

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また明日、お会いしましょう。