油のしみ込んだ作業場で必死にモノ作りに励む日本の姿を美談として捉えることは働く人たちの一種のプライドとして伝説化しているようなところがあります。その一方で、蒲田も東大阪も今は後継者不足でひっそりとそのシャッターを閉める工場が後を絶ちません。

今の若者にどんな仕事に就きたいか、といえば広告宣伝を通じて「知っている企業」「イメージしやすい企業」「ドラマなどでなんとなくその業界を覗き見たつもりになっているところ」で格好いい、人に言っても「すげぇー」と言われるところでしょうか?つまり、表面さらいのような気がします。

ちなみに2016年卒人気企業ランク上位は電通、ANA、伊藤忠と出ています。では、なぜ、ANAが2位でJALが10位なのか、なぜ、伊藤忠は3位で三菱商事が19位なのかその説明は結局、企業の醸し出す雰囲気だと思います。JALも三菱商事も伝統があり、重い感じがします。

つまり、若者は重厚長大からよりライトな方向に向かっているとも言えそうです。東大生が一流企業にそっぽを向き、起業することを目指す傾向が極めて高いのも自分で自分の生きる道を決めたい、企業の歯車にはなりたくない、という発想がより強まっているのでしょう。

その中で日本がもう一つ変わっていくとすればモノづくり大国からエンタテイメント大国に変れるか、という切り口があろうかと思います。

友達同士でユニットを作って踊って歌うところをYouTubeにとってみんなでシェアする、だけどプロを目指すわけではない、ということが流行っているようです。よさこい祭りをすれば本当に多くのチームが参加し、皆で盛り上げます。祭りは日本各地でその特徴を見せ、盛り上がりますが、ほとんどは祭りのプロではなく、「祭りのあと」は普通の生活が待っています。

宝塚は相変わらず聖地のようなイメージを持ち続け、女性の憧れでもありますが、それを週刊ダイアモンドが経営論として特集したこともありました。或いは多くのエンタテイナーが憧れとして君臨し、それにフォローする姿はコスプレを含め、世界でも類を見ない独特の世界を作り上げています。

多くの日本人がプロではないけれど聖人、神様のようなターゲットに対して自分もちょっと真似てみよう、という動きがより強まってきた気がするのです。つまりプチプロ。しかし、皆の力が寄り添うとそれなりに素晴らしいものになり、ちょっとしたパフォーマンスでも近隣や地元の人の注目を浴びる地元の人気者となれるのです。個のレベルが実はすごく上がってきた気がします。

日本三大庭園といえば水戸偕楽園、金沢兼六園、岡山後楽園でありますが、日本各地にある庭園はその方程式を打ち破るような魅力を備え始めました。日経ビジネスには「あしかがフラワーパーク」、香川の「栗林公園」、鹿児島「仙厳園」など地方自慢の魅力が紹介されていました。

つまり日本には今までのハードからよりソフトタッチなアイディアが溢れてきたような気がします。

香川県の「直島」といえば今や日本だけではなく世界で注目される観光地となってきました。島全体で「美」を追求するそのコンセプトは世界でもなかなか生まれてきません。

不動産の世界でも変化が出てきているようです。ネット販売が普通になった今、繁華街に何を求めるかといえばウィンドウショッピングとエンタテイメントでそこで何かを買う行動は二の次かもしれません。なぜならそこで買えば重くて荷物になります。そうなると物販するビジネスは店舗を構えるメリットが薄れていき、成り立たなくなってしまいます。賃料が払えなくなるのです。これは日本のみならず、世界のどこでも同じような流れが出てきていると思います。

日本では物販よりサービス業のテナント誘致が進みます。書店でコーヒーを飲みながらチョイ読みする、おしゃれな英会話クラスにおしゃれなプチ料理スクール、カラオケも高級化路線が進みます。1時間50円の格安でカラオケを楽しむのか、もう少しお金を出してカラオケをしながら雰囲気を楽しむのか、そのサービスが進化していきます。

ソフト路線の強化は日本が強みを持っていると思います。それはアメリカに強く影響を受けたエンタテイメントを日本流にアレンジし直し、日本独自のものとして伸びているからです。多分、この流れは例えば会計士や弁護士、経営相談などのコンサルタント業界にも大きく影響していくことでしょう。

そこにお金を費やすことで圧巻の幸せが得られるなら人々は喜んで払います。日本は今、モノづくりとおもてなしを通じた新たなサービスとエンタテイメントにチャンスが出てきたと思います。これは日本だけしかない強みでしょう。この二つが融合すれば日本はまだまだ伸びる余地が相当ありそうですね。

では今日はこのぐらいで。

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また明日、お会いしましょう。