1945年2月4日、ソ連のヤルタでルーズベルト、スターリン、チャーチルという米ソ英の三首脳が集まり、終盤に差し掛かった第二次世界大戦の今後について話し合いをしました。世界に影響力を与えるこの3国の同意が大戦後の大きな方向性を作り出したことは言うまでもありません。

これは世界が二分化される中で多くの国が集まって話し合いをすれば利害関係が複雑に入り組み、結局物事は決まらないという前提において影響力を持つ3国が主導することで全体枠方針決定とその実行を早めたことは事実です。

オバマ元大統領はG20という本人からすれば理想郷と信じた会議を強く推進しましたがG20の成果品を挙げよ、と言われればなかなか思いつくものはありません。最近ではG7ですら、形骸化し儀礼化した集まりとなる中で大きな問題に直面した時は最小限の代表者が不退転の覚悟でそれを進めることが必要でしょう。

オバマ元大統領はモノを決められない人でした。それ故に心地よさが蔓延した一方で悪を増長させたことも事実です。北朝鮮問題は6か国協議で何もできず、失望感ばかりが漂う状況でした。

今週、習近平国家主席は急きょ、トランプ大統領と会談することになりました。本来であればこの会談はもっとマイルドで大枠論を議論するはずでした。しかし、両者にそのような余裕がいよいよなくなり、現代版ヤルタ会議をせざるを得ない状況になったと考えています。

なぜ日本がそこに入らないのか、といえばそれは安倍首相が絶対的権力者ではないことと軍隊を持たない日本に不退転の言質を取らせることができないからでありましょう。

私は朝鮮半島情勢は近いうちに大きく動くとみています。

まず、今回の米中会談ではウィンウィンの関係を築くディールが行われるとみています。実質的にはアメリカが叩く、中国はそれを邪魔しない、終わった後のTHAADの撤廃、韓国のマインドの入れ直しといった内容が考えられます。

私がなぜ、米中の二大大国がこの件で動くと考えたか最大の理由は両者とも内政に苦慮している点でしょうか?トランプ大統領については申し上げるまでもありません。習近平国家主席も秋の党大会に向け自分の派閥を固めることに腐心しています。私は当初、今年の中国は何もせず、時がたつのをじっと待つと考えていたのですが、ここにきて北朝鮮問題を利用するという案が浮上したとみています。

それは台湾や香港における民主化や中国本土との距離感を封じ込み、眠れる獅子を起こすことで強烈なカリスマ性を生み出そうと考えているように見えます。

今、北朝鮮で起きているのは大諜報合戦で様々な情報が入り組み、北朝鮮政府幹部にも相当買収された人間がいるとみています。いわゆる「その後のお約束」であります。金正恩氏があそこまで荒れ狂うのは逃げ道が失われつつあることを意味していないでしょうか?

戦争において追い込まれた場合、無理を承知で決死の作戦に挑むのはどの戦争も同じです。花火のように打ちあがる北朝鮮のミサイルはその証と考えています。

では仮にそのような最終局面が本当に生じた場合、もう一つのシナリオがあります。それは韓国世論の動揺であります。

トランプ大統領の考えるプランがいつ実行されるかですが、個人的には韓国の大統領選が行われる前ではないと意味がない気がしています。つまり、左巻き大統領の誕生を阻止することだと考えています。

韓国の大統領選は本命は当選しないというジンクスがあります。現在、文在寅候補が大きくリードしていますが、他の候補者が一本化し、中道の安哲秀氏との戦いになって世論が変わればこの流れが逆流する可能性は大いにあり得るシナリオです。これは日本には利するでしょう。この辺りの見えない力が様々な形で入り組みながら米中首脳会談で何らかの方向性を導きだすと見ています。

トランプ大統領にしてみれば仮に北朝鮮問題で成果を出せば氏の評価につながります。このところ、冴えない展開が続いている中で挽回のチャンスであるとも言えるのでしょう。

情勢は動く、そんな気配が濃厚となってきた感じがします。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。