つい1,2日前までは恐怖指数が極端に低く緩み切っていたのが北米の株式市場でした。トランプ大統領が何をしようと経済は別腹で好調と信じていました。しかし、こうも簡単に崩れ落ちるのはなぜでしょうか?北米では今や、ウォーターゲート事件との対比が様々なメディアで行われています。そして一部の民主党議員が弾劾を叫び始めました。この声は今後、大きく拡散していくのでしょうか。

アメリカが選んだ大統領はデッドロックに乗り上げています。そしてはやりの「大統領弾劾」や辞任といううわさで振り回されるのでしょうか?市場はどう展開するのでしょうか?

まず、目先懸念されているのは2つの問題です。

一つはコーミーFBI長官の突如の解任の背景がフリン大統領補佐官のロシア疑惑の調査に関して「放っておけ」というトランプ氏の発言を司法妨害だとする声が問題視されています。もう一つはラブロフ ロシア外務大臣らとトランプ大統領が会談した際にトランプ氏が入手していたイスラエルからのシリアに関する情報を漏らしたという点であります。

前者の「放っておけ」は司法界でも意見が分かれるところですが、首にしたという事実は大統領の強権力とも言えるでしょう。世論が騒ぐ理由です。後者のシリア情報についても情報の共有なのか情報漏洩なのか言葉尻により全く意味合いは変わります。ここがもめる理由であります。

ではなぜ、今まで市場では見て見ぬふりをしていたのに突如、ダウが370ドルも下がり、ドルが全面安で対円では2円近く動いてしまったのでしょうか?

背景にはアメリカ経済の息切れが見えてきたことにあります。経済指標は雇用統計以外決して芳しくないもののトランプ経済政策に期待する向きもありました。しかし、オバマケアをどうにか葬りつつあるものの、減税プランへの道は遠く、やや目標を失いつつある感があります。

そこに「好きか嫌いか」完全に分かれるトランプ大統領はあまりにも多くの敵を作ったのですが、その中で絶対に味方につけるべきだったメディアを遠ざけたことで彼らは書き、世論の流れを作り始めたことで不人気に拍車をかけ始めたようです。

今回の問題はそれが外交問題、しかも両方とも「ロシア」という共通項であります。プーチン大統領は「何なんだったらラブロフとの議事録を見せようか?」発言していますが、これはアメリカ世論の分断化を図った上手な演技であります。

プーチン大統領にしてみれば外交素人のトランプ氏とはやりやすく、手のひらでコロコロ出来る感じなのだろうと思います。

さて、この状況の中で突如の円高になりました。どこまで行くのでしょうか?実はこのところのドル安傾向ですが、主要通貨バスケットの指数でみると年初をピークに確実にドル安になるチャートになっているのです。ところがドル円で見るとこのバスケット指数にほぼ沿っていたのですが、4月中旬から突如乖離し、先日114円台を付けるほどの円安になっていました。これは技術的に補正される可能性が高く、個人的には通貨バスケットとの乖離が補正される105円程度までの円高は目先、覚悟かな、と思っています。

特に25日のOPEC総会に向けて原油が上がる傾向が強まり、ユーロ圏も選挙が終わり、とりあえず落ち着きを取り戻したため、ドルが売られても大丈夫な状態にあると言えます。6月の利上げ予想も62%まで下がってきています。言い換えれば為替はドル安になる引き金をトランプ氏が引いただけ、とも言えないでしょうか?

トランプ氏への不信感は今後更に増す可能性があります。それ以上に内部情報が「ダダ漏れ」状態である点において機密性が極めて低い点は要注意です。これは政権内部者がメディアにリークしているという意味ですが、トランプ大統領が裸の大様になりつつあるとも言えます。トランプ氏に心の底から忠誠を誓う人がほとんどいないのかも知れません。それぐらいアメリカはドライで身替わりをしやすくして保身するスタイルになっているとも言えます。

こうなると他国もアメリカとの外交は不活発にならざるを得ません。大いなる損失であります。問題は経済と政治がディタッチ(切り離し)可能かどうかですが、大統領を無力化することは可能でしょう。共和党もすでに一枚岩ではないことを考えれば過度の悲観論は避けたいものです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。