発表された日本の17年1-3月期のGDP。年換算で実質2.2%成長と心地よい水準となりました。これで5四半期連続のプラスで次の4-6月がプラスであれば戦後最長記録に並ぶことになります。但し、いざなみ景気が02年2月から08年2月までの73カ月続いたこともあり、「戦後最長」とは何をもって表現するかによって変わってきます。4半期ベースでは05年から06年の6四半期連続が戦後最長記録ですが、これはいざなみ景気と重なっています。

さて、こう見るとバブル崩壊から失われた○○年と言われる割には今世紀に入ってからはいぶし銀の成長ぶりを遂げており、個人的には世界経済で衝撃が起きなければ次の四半期もプラスで行けるような気がいたします。今回の2.2%成長の原動力は輸出と消費。輸出はIT関連と自動車関連部品など「部品のニッポン」を謳歌しています。一方の個人消費の原動力はスマホや衣服と報道されています。

先日、用事があって表参道を通りかかった際、表参道ヒルズを覗いてみましたが、平日の午後だったのですが、上から下まで客が入っているのは飲食店だけで一般店舗は店員が手持無沙汰でありました。それ以外にも表参道にはセキュリティの人がドアを開けてくれるような店がずらっと並びますが、ルイヴィトンを除き、どこもがらんとしています。(ルイヴィトンやティファニー、コーチはバンクーバーのハイブランド街でも同様に勝ち組だと思います。)

一方、100均のダイソーに夕方行けば長蛇の列で一人、数点確実に買っていくことを考えると日本は小額をたくさん使う国なのかもしれません。つまり、レストランでもガストのような安い店を頻繁に使い、惣菜店で夕飯を買い、こだわりの焼酎や日本酒をちょっと飲み、ユニクロで服をそろえ、無印で小間物を買い続ける文化であります。極論すれば、月に500円を100回使うのが日本で、5000円を10回使うのが北米といった違いでしょうか?収入が伸びないから消費が伸びないと言われながらもそこそこ使っている気がします。

数年前の日経ビジネスに「共稼ぎ、忙しすぎて夕飯はコンビニでイートイン」という趣旨の特集がありましたが、忙しすぎることで時間をお金で買うことになり、その結果、本来意図せざるものへの消費(浪費)が増えているのかもしれません。言い換えれば「時間という見えざる手」で消費せざるを得ない状況が作り出されているとも言えないでしょうか?

北米では日本のようなコンビニがあるわけでもなし、外食は敷居が高い(もともと価格が高い上にチップがある)ので外食はイベント的なものであります。言い換えればスーパーでカートに一杯食材を買うのは家で食事をするのが原則であり、消費をくすぐる機会もそうあるわけではありません。

ここから類推するに日本の消費が伸びないと言われている原因は何処にあるのか、といえば大型消費が北米に比べて不活発なのだろうと思います。つまり、家とクルマ、更には家具や大型家電の買い替え需要です。特に家の買い替えが北米では一生の間に3-4回はあると思いますが、日本は一度買って終わりだと思います。土地神話の崩壊が最大の悪役ですが、外部からの人口やマネーの流入が少ない点も足を引っ張る原因だと考えられます。

では輸出はどうなのか、ですが、「部品大国ニッポン」という位置づけならまだまだ伸びしろはあるでしょう。なぜなら部品はロボットに依存した生産工程が期待できるため、人口減の日本でも十分対応できるからであります。

ニュースで「グーグルがスマートスピーカーを日本でも発売へ」とあります。もともとアマゾンが出していたものでマイクロソフトも追随します。これは今後、入力方式が音声に変わる劇的変化を引き出すきっかけになるはずです。例えば私も人がいない時や歩きながらの場合にはスマホへのテキストは音声入力に頼っています。圧倒的早さで間違いも少ないのです。

これが家庭に浸透してくれば応用範囲は無限でしょう。それこそ、一人住まいの老人がスマートスピーカーにしゃべれば家族なり介護してくれる人なりにダイレクトで連絡が取れるようにできます。このような機器は爆発的需要を生むことは100%確実で、そのような製品の部品を提供している限り下請けニッポンは統計上は安泰なのであります。

但し、日本から画期的新製品が出なくなって久しい気がします。高音質「ハイレゾ」も日本の「おたく」系ガジェットで終わってしまう気がします。それより家でネットフレックスを見ているとサービスや製品の創造力の違いを感じてしまいます。

景気指標は巡行でもドキドキする夢がないのはいくら戦後最長を目指すと言われても盛り上がらない訳であります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。