「6月8日の長い一日」と書いても日本の方にはあまりピンと来ないかもしれません。しかし、欧米ではこの日がどう展開するか固唾を飲んで見守っている人が多いはずです。

まず、英国の総選挙の投開票があります。既報の通り、英国の二大政党である保守党と労働党のし烈なる戦いの中で余裕をもって完勝出来る筈だった保守党が守勢に追い込まれています。最新の世論調査でも大体5ポイント程度まで迫っており、労働党の逆転勝利の可能性もあり得ます。

仮に当初の想定通り保守党が勝利しても「EU離脱解散総選挙」であったメイ首相として芳しい答えが出なかったという意味で今後のEU離脱交渉が英国にとっていばらの道にならないとも限りません。その点においてはこの選挙戦の意味は何処にあったのかという課題を残すような気がしてなりません。

次いで欧州中央銀行は8日に定例の政策会議が行われます。欧州の景気回復が軌道に乗り始めたというトーンを示すのではないかと思われ、為替が動く要因となります。キーポイントとしては緩和政策からの平常時への転換の時期が示されるかどうか、という点になろうかと思います。

為替が動くというのはこのところのドル安傾向に拍車をかける可能性があり、市場関係者はユーロのロングという姿勢を示しているようです。これは英国の選挙の結果も考えてのことかと思います。

さて、時間軸を更に進めるとアメリカが登場します。この日、ワシントンではコミーFBI元長官の議会証言があります。当初、トランプ大統領が大統領権限でこれに対策を打つのではないか、とされていましたが、そうすることでより不利になると考えられ、この議会証言は放置する見込みです。よって、そこで何が示されるか、アメリカ国民は興味津々で、ロシア疑惑の混迷がより一層深まるのか注目されます。

こんな中、飛び出したのがセッションズ司法長官の辞任観測であります。理由はトランプ大統領とウマが合わなくなったというもの。そういえばトランプ大統領が次のFBI長官にクリストファー レイ氏を指名すると報道されています。関係者の中では「誰、それ?」という声が上がるほど、選任に苦労したとされ、逆に言えば可能性のある主たる候補者は皆、辞退したということであります。これが意味するものはトランプ大統領と仕事をして自分の肩書、経歴にキズが付きたくないという大物が増えてきたとも言え、トランプ政権の安定感は一層欠如するものと考えられます。

6月8日の英国とアメリカでのイベントはある意味、この先の道が茨になるのか、ハードルを乗り越えて走り抜けられるのかを占う意味で重要かと思われます。

そういえばこのところ、金(ゴールド)が高値を維持しています。6月のFRBで利上げはほぼ確実と市場が想定するにもかかわらず、ドルが下落していることが金が買われる主因となっています。ところが買われているのは金だけではなく、仮想通貨も世界で注目され、ビットコインも2900ドルというとんでもない高値を付けています。個人的にはマネーゲームであり、「通貨」としての安定感を全く持たない通貨以前の状態にあると思っています。しかし、ここに共通するのは「逃避マネー」であります。

何故マネーが逃避するのか、それは英国やアメリカが今、陥っている困苦に一般大衆が将来的に対策を施さねばならないと自己防衛に走っているとも言えます。

世界にはこれ以外にもカタールの四面楚歌や北朝鮮問題など問題は山積しています。我々はいま、砂上で一時の安定感に浸っているだけなのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。