「もうちょっと安くしてよー」「ここにキズがあるから少しまけてもらえません?」「奥さん、いつも美しいねぇ、おまけしておくよ」「お嬢ちゃん、お遣い?えらいねぇ、コロッケ1個、余計に入れておくね」というネゴや不平等割引を知っている人は中高年層だけかもしれません。

私どもがバンクーバーで駐車場の時間貸し業務をやっていた際、スタッフが料金を徴収していたのですが、その時もずいぶんネゴられました。「2時間分の料金から5分しか超過してない。駐車場に入って止めて出てくるまでにそれなりの時間がかかるのだからその分はまけろ」などというのは結構多く、スタッフもそのあたりの対応には苦労したので、5分間のグレースピリオド(スタッフの裁量権のようなもの)を設定していました。

ずいぶん昔、ある方が「関西じゃ、デパートで値切るのは当たり前」というので関東の私はびっくりし、デパートで値切れるという新常識を耳にしました。それから15年ほどした時、東京のあるデパートでカバンを購入する際、現品しかなく、それにたまたまほとんど目立たない傷がついていました。「よし、値切ってみよう」と思い、ひと声かけたところ、「お待ちください」といわれ中に相談に行き、戻ってきたら「お待たせしました。ではお値引きで…」と約1割下がりました。

家電量販店ではまとめ買いすると結構、値切れます。シェアハウス用の家電をたまにまとめて買うのですが、アイテム数があり、金額がそれなりに行く場合、一人の店員が各売り場を一緒に回り、最後、全部ひっくるめて「なんぼ」の駆け引きができます。

ネットで買い物すると一円単位までぴったり算出されますがそれに不満を言う人はいません。自動販売機でチケットを購入する場合でも金額に文句を言う人はいません。文句の言いようがないからです。だいたい誰に文句を言えばいいのか、わからないようになっていたりもします。

私はカナダで個人口座の定期預金をしたり更新するのにインターネットバンキングで行います。そこに提示される金利のそれ以上も以下もありません。ところがこれを銀行に電話してやり取りすればなにがしか、上乗せがあるのを知っていますが、面倒なのでやりません。

一方、会社の資金の定期預金は金融機関と電話でやり取りします。担当と駄話をしてそのあと、運用のお願いをします。すると結構いいレートをくれます。思わず「かなりいんじゃない?」と聞き返すと「優良顧客だからね」と。つまり、優遇措置というのは何処にもあるわけですが、ネット処理よりはるかに手間のかかる相対取引の方が優遇してくれるというのはある意味、真逆の世界であります。

日経にりそな銀行が「個人向け無担保ローン業務の書類をブロックチェーン上で自動で処理する実証実験を始めた」とあります。これでコストが10分の1になるそうです。ローンがネットで処理され、審査も人間を介すことなく、処理されるわけです。便利さがどんなレートよりも勝ることになるのでしょう。

ある意味、ローンは人知れずやりたい方もいらっしゃいます。銀行の対面式だと根掘り葉掘り聞かれて自分をさらけ出す恥ずかしさがあります。それが避けられるなら金利は二の次、となる方は爆発的に多い気がします。

今の世の中、ネゴという言葉は死語になりつつあるのかもしれません。そのうち孫に「昔はねぇ、おまけと言ってねぇ、いろいろサービスしてくれたんだよ」という方が増えるのでしょうか。ふと、これを書いて思ったのはサービスは無料、ないし、おまけという発想が日本にはあるのかもしれません。(北米ではサービスは有料です。)それとネゴがゴネになって困ってしまう方もいます。これが進化するとクレーマーになるのですが、こればかりはネット時代になっても相変わらずのようです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。