「なんか儲かる話ないかな」と思っていませんか?そんな時に「仮想通貨、メチャ、儲かるぜ」といえば飛びつくし、「相続税対策にはアパート経営」といえば雨後の筍のようにみんなでアパート経営、「サブリースがあるから安心」という言葉につられていつの間にか億単位の借金を背負う人は世の中、いつの時代にもいらっしゃるものです。

仮想通貨は投機です。ずっと右肩上がりの相場は原則ありません。株式投資でもそうですが、突如2倍、3倍になる銘柄の多くは短期間のうちに元のさやに納まったり、暴落後にようやく安定したりします。ビットコインはすでに出来高が急減していますのでブームが去ったとみています。

相続税対策のアパート経営などは私から見れば笑ってしまうの一言であります。戦後の成長期は経済も成長しましたが人口も「成長」したのです。おまけに持ち家比率が極端に低かった時代です。アパートは埋まるというイメージが強いのでしょう。相続税対策の方々の年齢層からすればその時の幻想を引きずっているわけです。

シェアハウスの「かぼちゃの馬車」はサブリースがキーワードでした。作った物件を運営会社が運用して持ち主は黙ってお金だけ貰えるというバラ色の世界が描かれています。それほどおいしい話ならだれでも大金持ちになれるでしょう。

ちなみにそのかぼちゃのビジネスモデルに全面的に協力したスルガ銀行の株価は昨年高値の2800円台から現在は1600円台まで崩落しており、かつてのバブル時とほぼ重なる典型的お手付きとなっています。不動産ビジネスはたやすく儲かると思ってもらっては困ります。

ところで、国際税務にはPassive Income (受動的利益)とActive Income (能動的利益)という発想があります。日本ではあまり話題にならないと思いますが、世界では比較的重視されます。カナダではこの定義をさらに厳しくして、Passive Incomeに対する税額をより強化する流れとなっています。

これはごく平たく言えば汗水たらして稼いだお金(Active Income)か、椅子にふんずり反って楽して儲けたお金か(Passive Income)の違いです。汗をかいたかどうかは、例えば運営している物件数とか、雇っている従業員数などで事業としてどれだけ真剣に行っているかで判断し、税率が変わるのであります。

例えば私どもが所有運営するマリーナ。初めの15年ほどは業者に任せて運営してもらい、我々は業者に高いフィーを払っていました。が、カナダでこのPassive/Active議論が出てきたとき、任せておいては将来高い税率が適用されると思い、自営にするきっかけとなりました。もう一つのきっかけとは業者の能力が不十分で、中長期的視点に立ってきちんと運営しなくなったため、「お前はクビだ!」と斬ったこともあります。勿論、周到な準備をした上ですので自営化に伴う問題は少なかったと思います。

自営にすると税制のメリットがあるばかりか、業者に不要な費用を払わずに済みます。正直、キャッシュフロー的にはかなり改善し、顧客、業者の流れをすべて掌握でき、事業戦略も極めてスムーズになっています。

サブリースのように業者に任せるということはそれだけお金を誰かに払っているという意味です。銀行金利が安いから、という理由でローンを組んだ方、様々な費用がかかったのを忘れていませんか?登記設定費用とか諸手数料、更には様々な銀行サービスを言葉巧みに契約したり買わされたことはありませんか?つまり、金利だけ見れば安そうでも他に形を変えて銀行様にたくさん支払っているのであります。

メンテナンスはどうでしょうか?カナダでは私もやりますし、私共のスタッフは家を自分で建てるほどの能力を持った人材です。業者への発注は大変高いものになるので概ね自前です。例えば今、顧客用トイレを全面リノベしているのですが、業者に見積もったら円建てで50万円ぐらいかかるような数字でした。これを結局自前でやっているので20万円ぐらいで収まっています。

儲かるとは収入を増やすのもありますが、支出を工夫して減らすことも重要です。支出削減はともすれば、サービス品質の低減になる場合もありますが、自前は逆に細かいところまで行き届いてよくなる場合もあります。

「そんなことやってられない」と思う方は結構です。儲け方は様々です。それなりのフィーを払っても全然OKさ、という方は構わないのですが、世の中、そんなに儲かる話が転がっているわけでもない中で賢く、地道に財を築くというのはそれなりの努力が必要だと私は考えています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。