アメリカの連邦準備理事会(FRB)は定例の政策委員会で今年2度目の利上げを決定しました。今回の利上げは市場がまず間違いなく実施されると事前予想していたため、むしろ今後、特に今年あと何回利上げがあるのか、という点に注目が集まっていました。

しかし、一般の人からすれば今年何回利上げがあるからどうなのだ、という質問はあるでしょう。それこそ専門家たちの外しても痛くもかゆくもない予想ゲームぐらいのものでしょう。それよりもFRBが将来どこまで利上げを目指すのか、という金利のピーク(=山頂)がどの高さにあるのか、こちらの方が意味があると思います。

つまり、ピークに向かって金利上昇局面にある中、我々は現在、5合目なのか、8合目なのか、その枠の中であれば途中、スティープな崖を登ろうが、緩やかな坂を登ろうが、結果は一緒という見方もできます。

その見地からするとFRBは2020年を一つのピークと考えており、今回引き上げた1.75-2.00%の金利水準からあと1.5%程度上昇する3.25-3.50%ぐらいが精いっぱいとみています。FRBのこの見方は変わっていません。

アメリカはリーマンショック以降、想定以上に長い景気回復局面となっています。個人的にはあてにならない経済学的にみても長すぎる景気上昇にやや懐疑感を持っています。言い換えれば2020年のピークまであと6回利上げを見込むのは現在の好調な経済指標に基づくものであって想定外が起きればピークは下がる、ないし、ピーク時期の先送りは当然起こりうる、とみています。

そのひとつの可能性はアメリカの物価水準がグーっと上がる公算であります。2015年8月ごろまではアメリカのCPI(消費者物価指数)は下がり続けほぼゼロ水準となっていました。そこから3年足らずの18年5月で2.8%まで上昇している主たる要因はガソリンなどのエネルギー価格の上昇が影響しています。

雇用情勢はひっ迫感が強く、その中で減税措置で企業の景況感も好調、更にトランプ大統領の関税措置は国内産業の活性化に確かに結びつきます。但し、これ以上の急速な物価上昇と金利上昇が消費者マインドを急激に冷やす可能性が秘められている点が気になっています。

ところでコムキャストというアメリカメディア大手が同業のフォックスに買収提案を仕掛けました。もともとディズニーがフォックスに買収を働きかけていたため、これから買収額が吊り上がることが見込まれています。ちなみにコムキャストが提示しているのが7兆1500億円とされ、最終勝者は9兆円近い金額提示になるのでは、とみられています。

インフレになっているのは我々の身の回りのものばかりではなく、企業売買の価値の方がはるかに高くなっています。企業は実価値と買収価格の差を「のれん」という形で資産化できますが、個人などの普通の取引や売買ではインフレ分は全て損益計算で表現し、収支の悪化となっていきます。

数字だけが乱舞する中、はたと気がつくと財布の中身がとんでもないことになっていた、とならなければよいと思います。それぐらい北米の物価は日本から見ると本当に高くなりました。

では今日はこのぐらいで。

ブログの応援もお願いできますか?クリックをするとブログランクアップにつながります。

北アメリカランキング

また明日お会いしましょう。