外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

株式

ムードは盛り上がるか、掉尾の一振に向けた株式市場ラリー4

この時期、当地のラジオでは通常の放送を止めて一日中クリスマスソングを流す局があります。これを聴くといよいよ今年も来たのか、と思います。週末には10日後に迫る29日のブラックフライデイに向けてセールの口火が切って落とされ、ショッピングモールには既に人が溢れています。

そんな暖かいムードの中、世界の主要国では株価指数が高値追いとなっており、様々な見解が飛び交っています。私は11月6日の当ブログで「疑心暗鬼な株高」としながらも「年末に向けて堅調な株価は期待できるかもしれません。株価があと1000円ほど上がれば1991年以来の高値更新になります」と書かせて頂きました。この数日間、日本の株式市場が堅調なのは7-9月決算発表が終わり、投資家たちが落ち着いて取引ができるからで好業績銘柄の上昇や売られすぎた銘柄の買戻しが目立ちます。

疑心暗鬼であれ、何であれ株式市場の上昇は全体のトーンを明るくします。私は中学2年生の時から相場と向き合って来ており、市場の動きは私のDNAに刺激を与えるのです。特に年末のラリーでは盛り上がることが経験則で十分わかっています。

では、残り約6週間となった今年はどんな絵図になるでしょうか?

個人的には24286円というバブル崩壊後の高値は年内に更新するとみています。18日の終値が23416円ですからあと900円弱ということになります。なぜそこまで強気なのか説明します。

まず、外部環境が全体的に大きく好転しています。米中の通商交渉はずっと「嘘つき狼」だったのですが、今回は行けるようなムードがあります。時期はアメリカによる関税のさらなる引き上げが迫る12月を目論んでいるように見えます。もちろん、来年の大統領選挙対策もありましょう。民主党有力候補者エリザベス ウォーレン上院議員への厳しい批判が著名人から増えてきたこともあり、不安視された社会主義化へのムードを吹き飛ばす感じもします。

次に中国経済ですが、底入れの感があります。中国はまだまだ消費財が広く国民に行き渡っていませんので景気循環がより明白に出るはずです。指数的には個人消費は悪くなく、アメリカの関税責めにもよく耐えています。そんな中、一部製造業では回復の兆しが出ていており、経済指数は今後好転する可能性を見ています。

ドイツは恐れられていた2四半期連続のマイナス成長を回避(7-9月は0.1%プラス)し、一息つきました。英国は12月12日の選挙に注目が集まりますが、現状、保守党がリードしており、離脱問題以前のレベルである政権交代による国政の不安定化には一定の歯止めがかかっている状況です。

日本国内を見ると引き続き外国人投資家の日本銘柄への物色傾向はあり、投資余力も今年の売却額から見ればまだ買い余力が残っています。日銀のETF買い余力もまだまだあります。このあたりは株価の下支えになるでしょう。

もう一つは投資対象の目が若干変わってきている点があります。アメリカに主導される形でGAFAのようなグロース株(成長株)からバリュー株(割安株)に目線が移ってきている気配があります。日本の製造業がしばしダメ出し状態だったのですが、そろそろこちらも底入れ感が出るのかもしれません。

日本は2020年のオリンピックという一大イベントを抱えており、訪日外国人も順調な伸びとなっていることから総仕上げ的な活況となるのかもしれません。そうなれば年末年始により明るいムードとなり、実感なき好景気を国民の皆様も感じることになると思います。大手企業の冬のボーナスも過去最高水準となる見込みでマネーに関してはリスクオフとなりそうな気配を感じます。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

疑心暗鬼な株高4

日本の株式市場が堅調です。遂に23000円の大台も突き抜け、昨年10月の24000円越えも射程距離に入ってきてたように感じます。この株高を演じているのは外国人投資家で国内機関投資家は売りに回っています。日本の株式市場が盛り上がっているのは日本に理由があるのではなく、アメリカの株式市場が堅調でリスクオンというスタンスが背景のようです。

特に米中貿易交渉に一定の決着が見込まれること、さらにファーウェイ制裁が一部解除になるとみられていることは市場にとってはプラス評価になるでしょう。

話はちょっと外れますが、ファーウェイをどう評価するか、であります。アメリカは情報が筒抜けになるというリスク、および異様なスピードでファーウェイ構築網が地球上に張り巡らされたことへの危機感が背景にあり、制裁に踏み込みました。言い換えるならそれほど高い技術を持った企業であり、今や、アメリカ企業でも太刀打ちできないレベルにあるといえます。日本はアメリカの指示に従っていますが、地球ベースでみるとアメリカ追随国はごくわずかでほぼファーウェイ包囲網となっています。また、アメリカによるファーウェイへの制裁は同社が独自技術の開発を促進させたという面もあります。

話を戻します。堅調な日本株は本当に堅調なのか、これが今日のテーマです。そしてファーウェイの例を述べたのは日本は独自技術や世界から注目を集める開発能力があるのか、であります。

日本企業の7-9月期決算は今のところ、まずまずといったところです。日本の得意技であるコストカット、経営効率の改善などで利益を確保したところは多かったと思います。ですが、これは経営の技術的要因、つまりドライブテクニックであります。とても大事なエレメントではありますが、会社が爆発的に伸びるためには独自色が出なくてはいけません。外から見る私にはここが最近感じられないのです。

一言で言うなら日本企業は要領よくうまくまとまっているけれど粗削りながら突進していくタイプの企業が見られなくなった、ということでしょうか?これが私にとって今の株式市場に対して疑心暗鬼になるその理由なのです。

論文数は大きく減っています。特許も米中に次ぐ3位ではありますが、かつての勢いは感じられません。ではM&Aはどうか、といえば19年上半期の日本/日系企業による海外企業の買収件数は86件と前年同期比19件増となっており活発なように見えます。が、大型案件が非常に少ないのが特徴で日本ペイントの豪州企業買収(3005億円)がトップです。ここ数年、兆円単位の買収が続いていたのに比べればずいぶん小粒になった感があります。

もちろん世界で勝負できる企業はたくさんあります。ソニーや東レといった企業が持つ技術力は注目に値します。が、とても少なくなった、そんな気がするのです。

年末に向けて堅調な株価は期待できるかもしれません。株価があと1000円ほど上がれば1991年以来の高値更新になります。ほぼ28年ぶりとなるハレの舞台は手が届くところにありますが、それが日本経済の実力によるものなのか、低金利、金融緩和とアメリカの株価に踊らされていつの間にかおこぼれ頂戴を喜々とするべきか、悩めるところであります。

日本のもつ技術や能力は水平展開できる余地が相当あります。が、多くの日本企業の海外進出は出やすい東南アジアやインドに向かっています。これは技術を下流に向けて横展開する形です。が、日本はもっと欧米で勝負する努力をすべきだと思うのです。ある意味、一番厳しい競争社会の中で切磋琢磨する企業が世界を制覇していくことになるでしょう。もっと強い成長ビジョンが日本企業に備わらないとどんな株価になろうと砂上の楼閣になりかねません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

どう見る、好調な株式市場4

日経平均が22472円と年初来高値を更新しました。チャート的には10月10日の安値から昨日まで1200円ほど一気に上げたわけですが、その主因は米中通商問題が一部でも解決に向かったことが後押しし、円安も手伝い、我慢していたものが吐き出されている感じに見えます。

今後の予想についても専門家は強気の声が大きく、目先23500円、いや、24000円だという声も出てきています。チャートだけ見ていると上に向かう公算は強く、仮に24000円を抜けてくるとその上は26000円という途方もない見方もあるのですが、果たして今回の株価上昇とその「本気度」はどの程度なのか、考えてみたいと思います。

まず、消費税が10%に上がった10月のこの時期に株価が高値を更新したという事実に着目しています。いつもであれば反動で消費税恐怖症で縮み上がっていたはずですが、今回はすんなりいったと思います。これは以前指摘したように2%上がったけれどこれは2%bp(ベーシスポイント)であって消費税だけの上げ率を見ると1.85%なのです。8%に上がった時が2.9%の上昇だったこと、さらに今回は軽減税率にポイントなどの大盤振る舞いがあったため、実質的には影響は軽微で、むしろ一部の層の心理的抵抗感が強かったのだろうと考えています。

次に国内景気ですが、台風による影響はむしろ建設業などの景気を引き上げる結果になるとみています。保険業界にとっては5000億円から1兆円とも言われる保険金払いが発生しますが、むしろ、それが民需につながると考えれば経済だけを考えればプラスになります。これはアメリカでハリケーンが来たときなどはタイムラグを経て消費がぐっと伸びるのと同様です。

ラグビー景気もあるでしょう。訪日外国人は1-8月で2200万人強で韓国、香港の落ち込みがあるにせよ、記録を更新できるペースになっています。個人的にはこのままオリンピック景気につなげられるとみています。また懸念されるオリンピック後ですが、法人などでオリンピック明けを待っている待機投資があるため、懸念されるほど落ち込むとは考えていません。

では世界はどうか、ですが、アメリカは以前から指摘しているように11年目の景気拡大期に入っていますが、大統領選が1年後に迫る中で景気対策など有権者に気持ちの良い対策をトランプ政権が打ち出すはずで(ウォーレン候補が理想と考える「破壊経済」との好対照になるはずです。)これを素直に受け止める可能性はあります。アメリカの金利も引き続き下がるとみられ、株式市場にはプラス、円ドルにはマイナスの要因となります。

外交については、米中関係は一進一退、北朝鮮は進まず、中東は混とん、トルコは言うことを聞かず、というあらかたの想定をしています。一方、ここにきて英国のEU離脱交渉に進展が見られるとのことでひょっとするとうまい離脱が行われる可能性が見えてきました。これが出来れば明るいニュースになります。

一方、悪いニュースとしては欧州の景気観がいまいちです。特にドイツの7-9月GDPは注目です。中国に引っ張られている影響も大きいでしょう。IMFの新しいチーフエコノミスト、ゴピナート氏が世界経済は90%の国・地域で景気が減速しており、貿易戦争などの地政学リスクが深刻になれば、世界景気は不況に近づく」とネガティブコメントを発していますがややセンチな感じに見えます。

個人的には2020年にかけて持ちこたえらえるファンダメンタルズは作れるとみています。これは組み合わせ問題で一番キーになるのが新興国に資金が回るためにアメリカが利下げを継続する姿勢がある点を考えています。次いでトランプ大統領は中国と通商問題を来年にかけてどこかで更に詰めるとみています。これは留保していた投資を促進させますのでプラスです。つまり心理上の問題の解決です。

このあたりを考えると日本の株式市場は基本的にはプラスだと考えています。もちろん、どこでどんな事件が起きるかわかりませんのであくまでも現状の経済状況だけを見ての判断です。考えてみてください。オリンピックが来るんですよ。マインドはプラスになるでしょう。あえて下を向く必要はないと個人的には思います。

明るい未来を期待しましょう。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

世界景気 秋の株価異変は起こりうるのか?4

まだ7月なので秋の話をすると何を言っている、と怒られるかもしれませんが、私を含め、投資家は秋は嫌な印象があるのです。トラウマに近いものと言ったらよいでしょうか?株価が激変しやすいのであります。

古くはブラックマンディー、リーマンショック、その後も秋に株価が崩れたのが2011年、15年、16年、18年で一年を通じて一番崩れやすい時期であります。

そして今年も崩れる要因はたくさんありそうです。

まず世界中で何らかの問題が起きています。米中通商問題、アメリカとイランの問題、英国のEU離脱問題、欧州の覇者ドイツのリーダーシップ弱体化、日韓問題、中国経済と国内統制や香港問題…

このどれが火を噴いても今の株式市場には大きなダメージが見込まれます。そしてそれらに市場があまり身構えていないことも気になります。その背景にはアメリカを中心とした専門家の楽観論があります。特にFRBが利下げで当面はアメリカの景気をコントロールする上にドル安を演出するだろうという期待感がその楽観視の最大の拠り所となっています。

もう一つはトランプ政権に対する経済問題などへの期待度が就任当時に比べてはるかに安定的である点です。支持率は調査機関によって違いますが、6月中旬時点で40-43%程度でこの数字は就任以降、決して高くはないですが、ほぼ安定した状態を維持しています。

民主党は大統領選挙に向け候補者乱立であり、どこに向かうのかいまだはっきりしていません。が、例えば有力候補の一人、エリザベス ウォーレン上院議員はGAFA解体論者であり、自分が当選したら当然、そうすると述べています。支配企業解体をめぐってはマイクロソフトがその犠牲者として有名であり、同社は10年間水面下を経験しています。その間、アメリカは決して強いというイメージはなかったでしょう。

となれば急所の一つとして、トランプ大統領の再選が危ぶまれるリスクが株価に影響することになります。例えば米中通商問題が大統領選が本格化する秋になっても解決の目途が立たない、あるいはイラクと砲火を交えるということになれば「トランプリスク」が着目されることになります。

目を転じて欧州はどうでしょうか?英国の首相選はもうすぐ決着がつきますが、多分、ボリス ジョンソン氏で間違いないと思います。同氏の言動は不安定なので最後まで見届けないと分かりませんが、合意なき離脱はあり得るとみています。

その際、英国のみならず、欧州側の混沌を誰がどう抑えるか、であります。EUは主要メンバーがこの秋、全員交代の時期になります。つまり、交渉の矢面に立つEU側が新しい顔ぶれでベテランがいないという弱点、およびドイツのメルケル首相の健康問題が非常に気になるところです。大陸側はフランスのマクロン大統領に頼るところが多くなりますが、そのマクロン氏も一時は史上最低水準の支持率だっただけにその手腕にはいまだ疑問符が残ります。

日経は「米株高は最後の宴か 長短金利逆転下、金融相場は過熱」と報じています。要は短期金利の方が長期金利より利率が高い(逆イールド)のは株価調整が近いことを暗示しているという内容です。これは割と当たることも多く、あまり無視できない兆候であります。

個人的に期待するそんなことにならないシナリオとしては米中通商問題が早々に解決し、アメリカの金利政策が下落バイアスからフラットに戻ることでまずは逆イールドを解消し、専門家の不安を取り除くことでしょう。次いで世界中で起きている不和に何らかの解決策を見出すリーダーシップが必要です。

リーマンショックに端を発してPIIGSなど欧州危機を乗り越えられたのは欧州首脳陣の強い協調でした。今はそれが期待できない中でどうするのか、そしてG7でメルケル首相に次ぐ長さとなった安倍首相の安定したかじ取りを日本だけでなく世界で発揮できるか、ここにかかってくるかもしれません。

市場関係者は夏休みで割と閑散相場が続きますが、こんな時こそ、数か月後の市場を読み込む必要がありそうです。

では今日はこのぐらいで。

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米中バトルの行方、株式市場の行方4

米中の激しい交渉はアメリカ東部時間の9日に大きな山場を迎え、最悪の場合、10日の午前0時をもって25%という懲罰的関税が中国に課されることになります。今週月曜日に襲った世界の金融市場の激震は前日にトランプ大統領のツィッターで関税引き上げを実行すると呟いたことがきっかけでした。

NY市場だけ見ると月曜日はその衝撃で朝は460ドル以上下げたものの終値は60ドル強の下げにとどまり、400ドルもリカバーしましたが、その理由は「ブラフだろう」という見方が強かったためです。つまり楽観視。

ところが火曜日は470ドル余り下げます。理由は「あれは本気だ!」だという市場の解釈が伝わったためです。その引き金はダブル ライン キャピタルのジェフリー ガンドラックCEOが「関税引き上げ確率は50%以上ある」と経済専門チャンネルの番組で述べたことが大きく影響しました。

水曜日は下がり、上がり、そしてまた下がりと落ち着きのない相場つきで強弱感が対立していましたが振れ幅はさほどではなく終値も2ドル高と平静を取り戻してきました。

では本当のところはどうなのでしょうか?あくまでも個人的見解ですが、10日の関税引き上げは回避されるのではないかと見ています。25%への関税引き上げとは戦争でいう原爆を落とすようなものでその影響は中国を締め上げるという偏った結果ではなく、世界経済の歯車のみならず国家間の枠組みをも狂わせ、アメリカはブーメラン効果で自国への影響は計り知れないものになるからです。

トランプ大統領は「これで関税が1000億ドル余計に入ってくる」と呟いたそうですが、株価の下落、消費の低迷、中国によるアメリカへの直接間接投資の減退、中国でのアメリカ製品の販売減などマイナス要因を一切加味してません。その価値はその10倍にもなるでしょう。

ところで日本の株式市場はこのガリバー戦争の間に挟まれ、おののき、リスク回避の動きがみられました。機関投資家や海外投資家を中心に様子見を決め込んでいるように感じました。ところが実はマザースや第二部など新興市場では割と強張って(株式専門用語で「つよばる」と読みます)おり、個人投資家を中心に好業績株を買いあさる傾向が強く出ています。

日本時間の水曜日の引け後にトヨタが日経がいう「質の良い業績」を発表するなど、もともとあまり期待度の高くなかった3月決算において企業により濃淡がある発表が出ています。日経平均でみるとテクニカルには売られ過ぎのシグナルが出ており、12月下旬を底に回復基調にあったトレンドが下に突き抜けるかの瀬戸際にあります。

アメリカの9日の動きは10日の東京市場に世界で最も早く直撃します。このインパクトは10連休のリスク以上の衝撃があると思います。しかし、仮に25%関税をかける場合でも一時的なものか、目先が見えない泥沼になるのかで反応は全く違います。逆に合意できる道筋ができれば5-700円程度の急激な戻りがあり得ます。

トランプ大統領と習近平国家主席においてこの関税問題を解決せずしてお互いにメリットは一つもありません。強硬派のライトハイザー通商代表部代表がかなりトランプ大統領に迫ったのが真相でしょう。それはライトハイザー氏の功績への「援護口撃」であったと私はいまだに見方を変えていません。

米中それぞれ思いはあるし、強硬な考え方もあるでしょうが、今はその引き金を引くときではありません。それぐらいの制御はこの二人にはできるはずです。それ以上に令和になって一度も株価が上がらないのでは士気に影響します!

では今日はこのぐらいで。

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なぜ盛り上がらない日本の株式市場4

日本の株式市場が盛り上がらないとされています。約7割は海外からのマネーで市場が形成されており、残りは機関投資家、各種法人、そして個人投資家であります。端的に言えば外国から魅力的だと思われなければ日本の株式市場は全般に盛り上がりにくい構造になっています。

ではアメリカなどでは株式指数が史上最高値をつけるなど全般的に好調とされる中でなぜ、日本株だけが取り残されているのでしょうか?

一つには日本企業の特殊性があります。24日に発表されたファナックの3月期決算で同社の純利益は15%減、20年3月期予想は60%減を見込むという衝撃的数字であります。ファナックは一般の方にはなじみがない会社かもしれませんが、高収益企業として日本を代表する会社でありますが、同社が10年前の利益水準まで落ち込むほどになったのはスマホ関連のロボマシーン事業が振るわないからこともあるという解説が日経にあります。

日本の経営特徴のひとつに全般的に儲かる事業に多くの企業が同じように勢力を振り向け競争激化による利益率の低下傾向が強いこと、また、エンドユーザー向け製品の事業や企業が振るわなくなった半面、高技術力を背景にした部品製造で圧倒的市場シェアと利益を保ってきたことでしょうか?これは儲かるときには皆が潤うが、サイクルから外れるとガクッと落ち込む傾向があるともいえます。

あらゆる産業のディファクトスタンダードが5-10年単位で変わっていきます。その中で変化にうまく対応できない企業が儲かると期待する「本業に集中」するため、事業そのものがより小さくまとまる傾向にあります。これは今はいいけれど先は見えないよ、という意味であります。例えば、東芝が東芝メモリを売却しましたがこれなどはリスクを取りたくない銀行出身のトップが取りがちな最も弱みのある経営姿勢の好例でした。

次に外国のマネーはボラティリティ(株価の振れ幅が大きいこと)はあまり好みません。出来れば中期安定がよいわけです。ところがこのところ、やりにくい株価が形成されている銘柄が散見されます。

例えばユニクロのファーストリテイリングですが24日終値ベースでPBRは6.83倍、PERは39.8倍と一般的なPBR1倍やPER15倍程度から比べるととんでもない高株価となっています。誰がここまで買い上げたかといえば日銀であります。買い上げすぎて市場で流通する株が少なくなり、株価が飛び跳ねる状態になっている典型的例であります。海外筋は論外なこの株価に冷たい視線を送っています。これは同社に限らず日銀が日本の上場企業の4割で大株主になっているという事実はあまり知られていません。

このような日銀のPKOともとれる政策が市場原理があるべき日本の株価形成をいびつにしてしまった点は否定できないでしょう。そのため、好材料、悪材料のたびに大企業であっても株価が10%、15%と動くこともあり、海外からは投資対象外になりやすくなるのです。

日本企業の財務的問題もあります。平成の時代に起きたことの一つに企業は銀行に頼らない自衛本能を持ち、とにかく、懐にお金を貯めこみました。これは財務体質がよいという見方と表裏一体である「企業として資金をうまく活用できないダメ経営」という言い方もできるのです。その結果、物言う株主たちが「うまく使えないなら株主に還元せよ」と迫るわけです。

日本の経営者は基本的におっかなびっくりの経営をしています。それは価格や品質、納期に対する日本の顧客要求が高いからであります。一方、海外は価格も納期も「できないものはできない!」という体質で「嫌なら他を探せ!」と言われます。ならば海外で「のびのび経営」をすればよいのに、といつも思うのですが、海外に基盤も地盤もノウハウもない企業だらけというのが実態でしょう。日本企業が海外で稼ぐ、と言っても大半が東南アジア。世界の全方位で頑張る企業などは知れています。

市場と対面している私から見ると日本の株式市場が盛り上がらないのは日本企業そのものの体質と日銀が生み出した泥沼でしょうか。日本企業にきらりと光る会社が少なくなったことも海外の投資家がスルーする最大要因になりつつあるかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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どう見る、荒れる株式市場の行方4

10月に始まった世界の株式市場の下落は11月になっても収まらず、ここにきてNY市場ではその変動幅がより大きくなってきています。市場に何があったのか、そしてこの先、どう展開するのか考えてみたいと思います。

以前から何度も指摘した「株式市場、秋の試練」は今年も現実のものとなっています。10月は振幅幅が大きかったのですが、どうにか乗り越えてきたという感じがしました。むしろ11月になれば気分一新、台風一過ぐらいの感覚があったと思います。

ところがアメリカの夢を背負っていたGAFAと称するIT企業群、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンのすべての企業にケチが付いたのであります。アップル、アマゾンは7-9月期の決算が市場予想を下回り、特にアップルについては先行き不安感が台頭してきています。グーグルはセクハラ問題で社内ストライキ、フェイスブックは情報漏洩であります。更には自動運転関連のエヌビディアは仮想通貨マイニング絡みで株価が短期間で半分に崩落するなど、私がモニターしている企業群はろくな状態にありません。

が、以前このブログで指摘したようにアマゾンなどの売り上げが事前予想に未達だとしてもほんの僅かであり、ここまで大きく売られる正当性はありません。今まさに悪材料探しに躍起で兎に角一日も早くキャッシュを確保したいという人間の心理を読み込んだプログラム売買がそう反応しているのでしょう。

よく見るとグロース銘柄のように配当はないけれど大きく成長し、株価が将来化ける期待株ほど強く売り込まれ、高配当銘柄の下げはそこまで厳しいものではありません。例えばGEが新しいCEOを配し、配当を大きく減額する発表は見方によってはGEが健全化に向かうための前向き政策と言えなくもなかったのですが、売りが売りを呼ぶ展開となってしまいました。

ではこの先でありますが、個人的にはアメリカ実体経済の鈍化を間近に感じることになると思います。住宅と自動車販売の減速感、特にオートローンの仕組債あたりが火薬庫になるかもしれません。不動産販売の鈍化は特に高額物件ほど厳しく、カナダでは金融機関健全化のため、住宅ローンへの規制が厳しくなりすぎ、欲しくても借りられない人が続出しています。

これを受けてFRBでは少しずつ金融政策の見直しが進むとみています。この状態が続くようならば12月の利上げが見送りになる可能性も僅かながら出てきたかもしれません。少なくとも19年の見通しの見直しは必至です。12月のFOMCは18-19日に開催ですのでクリスマス商戦の結果が一つのキーエレメントになるとみています。

金利上昇バイアスの鈍化で影響を受けるのが為替と金相場であります。ドルが世界の主要通貨に対して歴史的高値を付けてきたのは上昇する金利と政策的にドルのアメリカ国内還流を進めてきたからであります。仮に金利上昇ペースが鈍化するならば一旦、ドル売りが進みます。また、世界の不和も考えれば金が再び輝きを増す可能性もあります。

円高は日本の株式市場にとっては大敵ですので比較的腰が強い東京市場でも防戦になりかねません。また上海市場も米中通商戦争の行方次第で影響を受けやすく、中国政府による株価PKOとなりそうです。APECでペンス副大統領が先陣で習近平国家主席と論戦をしましたが多分、これはトランプ流のゲームで落としどころを探っているものと思われます。悪役と善人役を使い分けたとみており、来週末のG20での直接対決がキーとなりそうです。

目先、米中通商戦争が収まれば安堵感が広がるでしょう。トランプ大統領は中間選挙が終わっているので無理な戦いには挑まず、この戦争の当面の決着をつけると強く信じています。アメリカに比べ日本企業のファンダメンタルズは良好で株式全般にこれ以上強く売り込まれる論理的理由もありません。カナダ株式市場もアメリカの荒れ具合と比し比較的落ち着いており、あまりNY市場の悪材料に振り廻されない方がよいかと思います。

日本とカナダは売り急ぐ場面ではないと感じています。とはいえ、市場は市場に聞け、ですので投資は個人の責任にてご判断をお願います。

では今日はこのぐらいで。

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