外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

中国関連

中国には逆風か、ドイツ、ブラジルの政治話題から。4

週明け、2つの政治話題に注目しています。ドイツからはメルケル首相が21年以降の党首選には出ないと明言したこと、ブラジルからは極右のジャイル ボルソナロ氏が大統領に当選したことであります。

ドイツのメルケル首相は2005年11月に首相に就任し、在任13年目を迎えるところでありますが、栄枯盛衰を見事に演じきった首相でありました。就任当初は連立の枠組みの調整に苦労するなど前政権だったシュレーダー氏の名前が見え隠れするような時もありましたが次第に自身の行動力を発揮、特に外交政策ではロシアともよいコミュニケーションラインをとり、「欧州の時代、ドイツの時代」を作り始めました。

メルケル首相が世界で最も活躍する女性と映ったのはリーマンショック後の対応、そして引き続き起きた欧州危機での強さだったと思います。規律を守ることを第一主義とするドイツからしてギリシャの軟弱姿勢を厳しく批判、また、当時は徹夜会議で何度も危機を乗り越えてきましたが、あの頃、ニュースを見るたびに真の意味の「鉄の女」とはメルケル首相のことではないかと思ったことすらあります。

が、移民問題を機にメルケル首相には暗雲が漂います。そして明らかに政権と対立するAfDなど極右候補がジワリと票を伸ばしてきたのも事実です。今回の「党首選には出ない」という発言は連立与党の調整が厳しくなっている中で州議会選挙で大破の2連敗を喫したことがその引き金となったようです。

ドイツは従来、中国と近い関係にありました。特に自動車については中国人の欧州車信奉(昔からベンツはブランド力と安全性において圧倒的人気がありました。)もあり、自動車を通じた中国との関係は深いものがあります。日本でも80年代に一時期流行したVWのサンタナは中国では圧倒的な人気を誇り(モデルチェンジ後の今でも売れているはずです。)、ベンツの筆頭株主も中国企業です。

それ以外にもドイツと中国は切っても切れない関係にあるのですが、メルケル流の外交が生み出した背景は当然あったでしょう。ドイツが今後、メルケル首相の退任を待たずに体質変化するとすれば他の欧州諸国と同様、我慢できない層の躍進は考えられます。ずばり、右派であり、ポピュリズムとなります。これは中国にとっては読みづらい相手になると考えてよさそうです。もともと中国は英国との関係強化を政策的に図ったもののメイ首相下ではそれがかなわず、その動きが沈静化しています。

さて、もう一つの話題はブラジルの大統領選ですが、こちらも先週末に状況をお伝えしていましたが、ボルソナロ氏が10%ポイントほどの差をつけて勝利しました。この人がどういう政策を持ち、ブラジルという巨大国家をどう運営していくのか全く未知数でありますが、少なくとも口の悪さにおいては天下一品のようであります。

その氏が掲げるステートメントに「ブラジルを中国に買収させるわけにはいかない」とあります。中国は自然資源に飢えており、個人的には水とか空気といったものに資金を投じる傾向を見て取っています。その点、ブラジルは自然資源の宝庫であることからBRICSの関係もあり相当の資金を投じてきたものと思われます。

しかし、ブラジルに限らず、インドネシア、マレーシア、あるいは一部のアフリカ諸国からも中国のマネー攻勢に「これはおかしいだろう」と気づきが出ています。そして中国自体もブランドものバックを買いあさるような海外の会社や資産の買収攻勢の動きは止まっています。

習近平氏の運営する中国はどう見ても四面楚歌に近い状態が生まれ始め、じわじわと追い込まれている感じがします。中国の株価の不振ぶりが注目されますが、担保処分というテクニカルな下落要素と政府のPKOのはざまが見て取れます。

世界の潮流はどこに向かうのか、少なくともメルケル氏の党首退任、ブラジルの新大統領選出は時代の流れの本流だといってよいでしょう。2020年代は荒れるのか、新しい夢と希望のある10年になるのか、読みにくいところです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

中国は国家運営の厳しさ露呈か?4

ポンペオ国務長官と中国外務大臣、王毅氏との会談は米中外交をめぐる舌戦になったようですが、最近の中国の様々な発言に虚勢を張ったようなスタンスが見られるのは何故でしょうか?

先週、このブログでもご紹介したようにフィナンシャルタイムズ紙の香港駐在の幹部記者の就労ビザの延長が拒否されました。この点についても中国外務省報道官がわざわざビザ拒否の正当性を主張する会見を開いていますが、もともとこの記者が香港民主化活動の支援者と見做されたことがビザ拒否の理由であったことは明白であります。中国は体制を受け入れる者とそうではない者を明白に区別する姿勢を強化しています。

10月8日、上海市場は株価の大幅安に見舞われました。この原因を探ると香港経由で外国人投資家が大量の売りを浴びせたことが直接の引き金となっています。その規模、1600億円となっています。上海市場は個人投資家が主体で市場構成バランスが脆弱な体質となっているため、ボラ(変動率)が高くなり、一週間の連休明けを待ち構えていた外国人の強烈なパンチを食らったということなります。

なぜ、外国人は中国投資から一歩、引いたのでしょうか?もともと中国を支援していたのはドイツなど欧州勢。ところがEUが盤石の体制かといえば英国離脱問題にイタリアもがたがたし始めた中でメルケル首相の求心力の賞味期限もあります。そこにアメリカが貿易戦争を仕掛け、アジアでは親中国派を見直すの政権が次々と樹立され思った以上の防戦を強いられているというのが正直なところでしょう。このところ、中国による日本への政治的圧力が少ないのは日本を敵に回している余裕がないためであります。

今、注目を集めているのがICPO(インターポール、国際刑事警察機構)の孟宏偉総裁の処遇であります。孟氏は中国当局に拘束された後、ICPOを即座に辞任していますが、理由が何であれ、粛清される公算があります。これは習近平体制に反する人間は全て捕まえる、ないし、国外追放するという恐怖政治そのものであり、時代錯誤甚だしいものがあります。アメリカがこんな体制を放置することはなく、私が貿易戦争は更に深度を増すだろうと申し上げたのは最終的に民主主義との戦いに挑んでいるように見えるからです。

孟氏や女優の脱税事件で思ったのは韓国がそっくりの体制である点です。先週、韓国では李明博元大統領に有罪判決が下り、収監されました。朴槿恵元大統領同様、現政権が反対勢力潰しを徹底して行う点で勧善懲悪を模した弾圧そのものを国民が拍手喝さいで受け入れる点は似ています。これはかつて中国の文化大革命で紅衛兵という形で思想コントロールを受けたのとほぼ同じ構図が現代でも続いているといってよいのではないでしょうか?

気をつけなくてはいけないのは日本も影響を受け、その傾向がこの数年強まっており、メディアが毒されはじめ、左翼論法を堂々展開していることでしょうか?朝のニュースチャンネルでも某民法の解説者の左寄りのコメントに「そうですよねー」とほとんど何も考えていないアシスタントの同意は恐ろしいほどのマインドセットを生み出します。アシスタントの頷きは無意味極まりないと思います。

私はオリンピック10年後の激変ということを何度も申し上げてきました。日本、韓国、ソ連、ギリシャなど歴史が裏付けています。その中国、今年が北京五輪から10年目に当たります。個人的には今はまだ、序章でこれから大きな激震が待ち構えているように感じます。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

宙ぶらりんな台湾4

世界の外交で最も扱いが難しい一つが台湾かもしれません。日本から近く、親日家も多い台湾の外交問題はアメリカからの圧力、中国からの圧力のはざまでもがいています。

中国政府は今年初め、台湾に就航している航空会社に対してその表記について台湾を国家として思わせるような表記を変更し、一つの中国の枠内であるという形を強要しました。一部の航空会社は悶着しながらもその変更表記を受け入れてきましたがアメリカの航空会社はアメリカ政府の意向もあり、強く抵抗してきました。が、最新のニュースでは航空各社はどうやら降臨することになりそうです。

航空会社が政府の意向を無視し、バトルして勝つことはほとんど不可能であります。「しぶしぶ」というのが正直なところでしょう。ではこの台湾、一体主権はどこにあるのか、もう一度、歴史をサラッとおさらいしておきます。

1894年の日清戦争にまでさかのぼりましょう。この戦争で勝利した日本は翌年の下関条約で台湾を清朝中国から割譲し、日本の領土とします。その後、1945年まで50年間も日本の一部であり続けました。日本はその20年前に台湾出兵を行い西郷隆盛の弟の西郷従道が台湾に、そして、大久保利通が北京で外交交渉をするという事件もありました。この時は大久保の不思議な引け際の良さで台湾事件は何事もなく収まったという経緯があります。

さて、戦後、連合軍の委託で中国が進駐します。問題はサンフランシスコ条約等で日本の台湾の放棄は謳っているものの、誰がそれを引き継ぐか、という点が明記されていない点が問題の発端でありました。つまり、台湾は地位的に、あたかも新国家が生まれてもおかしくない状況にあったとも言えます。

その頃、中国国内では内戦で国民党と共産党が激しい戦いをします。そして当時の首都であった南京が共産党により陥落します。1949年のことです。37年には日本軍に陥落されていますのでわずかな間に南京は二度も落ちてしまうのです。その為、国民党は台湾に逃げ、現在に至る、というのがだいぶ端折っていますが、歴史であります。

こう見ると国際社会では台湾の位置づけを正式には決めていないまま中国国内での帰属問題で振り回されているとも言えます。ただ国民党が台湾に新国家を制定したとするならば独立宣言をその時にしていなくてはいけないでしょう。それはありません。また、その後も中国が台湾を実効支配しているわけでもなく、台湾の政権も中国寄りになったり、主権派が主導したりと揺れ動きます。

近年、中国は台湾と国交を持つ国にそれを断絶させるための力技を継続し、形勢としては中国に押されていると言ってよいでしょう。

一方、トランプ大統領は台湾関係を国防上重視し、軍備や防衛面でバックアップしつつあります。個人的にはアメリカのインタレストは台湾の所属問題というより太平洋上の防衛ラインという意味合いが強く、日本列島から台湾、フィリピンに至るラインを死守し、中国の太平洋への進出をしにくくするという戦略的意味合いだろうとみています。

それ以上の意味はアメリカにとってあまりなく、台湾の主権問題に立ち入ることも現状である限りにおいてないとみています。但し、台湾が完全に中国に飲み込まれるという事態は避けたいはずで、そのあたりの駆け引きはどこかであるのではないかと思います。

台湾の人にとっては実に宙ぶらりんであり、台湾内でもその帰属に揺れ動く毎日であります。
案外、台湾の人にとっては国際ビジネスもできるし、海外旅行もできるという点からは不自由があまりなく、気にしていないのかもしれません。

微妙な問題でありますが中国の実効支配という力づくの抑えかたは避けてもらいたいものです。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

もがく習近平氏4

丹羽宇一郎氏といえば伊藤忠の社長、会長を務め、その後、中国の特命全権大使まで務めた日本における親中国派の代表的人物であります。その氏が日経ビジネスで珍しく習近平氏の独裁政権に苦言を呈しています。「独裁は長続きしない」と。

もしも中国に精通する丹羽氏がある真意を基にこのようなコラムを書いたとすれば重要なヒントを与えてくれた可能性はあるのでしょう。

そんな中、産経電子版に15日「習主席統治に不満噴出か 中国、党内に異変相次ぐ」と掲載されています。「国営メディアが習氏への個人崇拝批判を示唆、習氏の名前を冠した思想教育も突然中止されるなどの異変が相次いでいる」と報じています。

習氏の今日に至るまでの権力闘争はすさまじいものがありましたが、昨年の中国共産党大会でその頂点を極めました。党組織、13億人の人口、230万人の兵力、11兆ドルの経済を支配(NEWSWEEK)するのです。

しかし、全ての人が習氏に忠誠を誓うわけではなく、反対派が殲滅されたわけでもありません。一時的に頭を抑えられた反対派は虎視眈々と巻き返しのチャンスが巡ってくるのを待ち構えていると言ってよいでしょう。

では何故、産経の記事にあるような今までは力づくで抑えられていた事実が海外のメディアにすっぱ抜かれる状態になったのでしょうか?

一つには習近平氏の外交能力への疑問ではないか、と考えています。アメリカから投げつけられた貿易戦争は米中間だけをみれば中国は守勢に回らざるを得ず、アメリカの激しい連打に対してその応酬も以前ほどの勢いがなくなってきています。これは習体制反対派からすれば絶好の付け入るチャンスでありましょう。

もう一つは北朝鮮。これもアメリカと頭越しに会談が行われたことに対して習近平氏はそれまで一度も会ったことのない金正恩氏と3カ月に3度も会っています。見方はいろいろあります。親密性を世界に訴えること、習氏の力を見せつけること、中国との冊封関係が今でもあるがごとく印象を与えることなどでしょうか?しかし、国連で決議された同国への経済制裁決議があるため、あからさまな協力体制には舵を切れません。つまり中途半端で宙ぶらりんな北朝鮮外交であります。

台湾とも微妙な関係が続きます。中国は「中国台湾」という中国の一部である意思表示を強め、中国の金銭ディールで台湾と外交のあった4つの国が今年、その関係を断絶せざるを得ない状況となりました。台湾問題は習氏としての絶対に譲れない外交政策の一つでありますが、ここにもアメリカが正々堂々と邪魔に入っています。

数日前には台湾の「中国国民党」の党首が習近平氏と会談していますが、現党首は台湾独立派でその温度差は明白。とすれば習氏が野党の元党首と会わざるを得ないほど台湾問題は複雑ということの裏返しでもあります。そういえばこの中国国民党とは戦時中、蒋介石率いるあの国民党の前身でその後、毛沢東との争いに敗れ、台湾に逃げたというあの歴史的いきさつがありました。その中国国民党の元党首に接近する習近平氏は絶対権力者としては格好のよいものではないでしょう。

今日は長くなりますのでこれ以上触れませんが、中国経済の安定成長という点からも不安視する声は出ています。安泰と思っている中国共産党が二枚舌で、勢いのある方に付くという動きをし始めると一気にその権力は地に落ちます。

毛沢東氏が文化大革命を行った際にも四人組の騒動があり、76年に疲弊した毛氏が死去してすべてが終わり、世の中がひっくり返りました。僅か10年の文革でこれほど形成が変わったのも珍しいでしょう。

習近平氏の絶対的権力は習体制の崩壊の始まりとみられてもおかしくないのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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外国人の記念日に対する感覚4

外国に住むようになって驚いたことはたくさんありますが、そのうちの一つに「誕生日」とか「結婚記念日」といった個人の「記念日」に対する盛り上がりでしょうか?こちらの従業員は誕生日の日に会社を休む人が時々います。私の元従業員も何人か休んでいました。「なぜ?」と聞けば「誕生日まで働きたくない」と。この感覚はさすがの私も「うーん」と唸ってしまいます。

記念日とはあくまで当事者にとっての意味合いであって第三者には基本的には関係ないものです。例えばクリスマスは欧米では当然の祝日ですが、それはキリスト教信者が決めたルールであるからであり、日本はキリスト教がメジャーではないので祝日になりません。ユダヤもイスラムも関係の深い国ではそれなりのお祝いをしますが、それ以外の国では場合によりその存在すら知られていません。

戦争に関してみると11月11日のリメンバランスディが世界的には比較的知られた祝日です。これは第一次世界大戦の終結を記念する日でカナダでは特に胸に赤いひなげしの花のバッジをつける人が目立ち、ボーイスカウトの子供たちらがスーパーマーケットの入り口あたりで募金活動をするのも年中行事であります。日本は形の上では第一次大戦の戦勝国でありますが、このリメンバランスディは全くと言ってよいほど知られていないと思います。

では日本で誰でも知っている8月15日、更には広島の原爆が落ちた8月6日を世界の人がどこまで知っているか、といえばこれまた疑問であります。つまり、記念日とは当事者、当事国の感性に訴えるものの世界的広まりという点では割と少ないものであります。

その中で中国も様々な形の記念日を制定しますが、「忘れられない日」として記憶にとどめようとするその動きは日本のそれよりもはるかに強力、かつ国家的行事として推進する傾向があるようです。

例えば日中戦争の発端となった1937年7月7日は盧溝橋事件があった日です。この日を中国では盛大な式典で盛り上げ、「日本が中国の歴史に傷をつけた初めの日」として忘れ得ぬ日とするよう国家行事として毎年、繰り広げています。今年は81年目でありましたが、昨年は習近平国家主席も参列しました。今年は日本との関係改善を顧み、刺激しないよう、蔡奇政治局員がトップだったようです。が、彼も習近平氏と一枚岩の関係故に中国からすれば対日関係は表向きの繕いというところでしょう。

カナダでは南京事件の記念日問題で盛り上がっています。今年の秋にかけて日本でも確実に話題になるはずです。南京事件は1937年12月13日の南京陥落をその記念日と称しています。当時、中国は蒋介石の国民党の国であり、その首都が落ちたという意味で中国にとっては重い意味があると考えられます。但し、それが何人虐殺されたとか、多大なる暴行が行われたというストーリーが主眼となってしまい、人権擁護派が吠えまくるというのが実態であります。

本質論から言えば盧溝橋事件と南京事件は対の関係で本来であれば台湾で盛り上がるならともかく、国民党を一掃した共産党が台湾以上に盛り上がるというのはやや不思議な気がしないでもありません。

カナダで南京事件をその人権問題の切り口から捉える為に余計ヒートアップしてしまうのであって、単に首都陥落という捉え方で中国なりで国内の記念日として捉えれば良いのではないかと考えています。勿論、カナダでは関係がない話で人権問題は日本を蔑むためにすり替えられたストーリーと思っています。

記念日は個人、家族、国家、社会、宗教など様々な基準のもとに時として主観的にも決められます。その記念日をチアー(Cheer, 喝采)するイベントはよくあります。アメリカで野球場やイベント会場でサプライズのプロポーズをすることに対して観衆がやんやの喝采をするのはOKです。バンクーバーの日系居酒屋で客が誕生日会をする場合、店の電気が突然、消え、スタッフ全員がその人にハッピーバースディーを歌うところがあります。これも喝采の一つです。「良かったね」「おめでとう」という素直な気持ちです。しかし、それ以上でもないのです。

記念日とはそれを他人に押し付ける趣旨があります。そういうふうに思い込ませるという意味です。皆さんもそれは困るでしょう。記念日の制定を「なぜなのだろう」と考えると実に奥深いものがあると思います。

では今日はこのぐらいで。

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海航集団をめぐる2つの事件4

数日前ドイツ銀行の話題を振った際、海航集団が同行の株主だと申し上げました。また同集団は12兆円とも言われる負債で経営危機に陥っており、背後に中国No2の王岐山副主席がいるとも申し上げました。

さて、今日のニュースをみていると海航集団に関する新たな2つの事件が報じられています。

1つは韓国アシアナ航空で一部航空機が機内食を提供できなくなり、大混乱に陥った事件。そして、もう一つは海航集団の傘下の海南航空の王健会長がフランス出張中に「事故死」したことであります。

まず、アシアナ航空の事件ですが、これには背景があります。アシアナはもともと機内食提供会社をLSG社と契約していました。しかし、アシアナが海航側と取引をし、1年半ほど前に海航と4:6の比率で機内食提供会社、ゲート グルメ コリアを設立します。ところが新工場建設中の今年3月、その現場が火事となり、6月30日のLSG社との契約終了に機内ケータリングが間に合わないことが判明します。そのため、LSG社に短期契約更改交渉をするものの決裂、アシアナはやむを得ず、小さなシャープDo &Coという会社に委託をします。残念ながら、初日から供給がうまくできず、大きな混乱を招いたとうストーリーです。更にシャープ社の社長は自殺するという痛ましい展開になっています。

アシアナがなぜ機内食供給会社を変えたか、といえば海航集団とビジネスディールがあった模様でその一環で機内食会社の変更も企てられたとされます。

二つ目の海南航空の王会長の「事故死」も不思議な気がします。出張先のフランスの地方で写真を撮るために高いところに上がったところ足を滑らして3日後に亡くなった、という話です。この海南航空に関しては王岐山副主席の親族が深くかかわっているという疑惑があり、うがった見方をすれば口封じだったのでしょうか?

海航集団は尋常ではないペースで海外の優良資産に投資してきました。ヒルトンホテル、ドイツ銀行、グレンコアの物流部門のほか、不動産では香港の旧カイタック空港跡地再開発も落札しています。また、それらの投資価格が市場価値よりはるかに高く、札束でほっぺたをひっぱたいたという表現が一番似合うスタイルだったようです。

その結果が12兆円という膨大な負債で大きくて潰せないその会社のリストラの真っ只中でありました。王岐山副主席の暴走を止められなかった盟友、習近平国家主席としてはその上手な後始末が課題であるはずです。王岐山氏は一旦は定年で共産党の常務委員から降りたものの最近、習近平氏の一声で副主席として復活し、話題になっていました。

王岐山氏は経済に強いとされ、ゴールドマンサックスからアメリカの財務長官になったヘンリーポールソンと親交がありました。リーマンショックの際に中国の英断と称される巨額投資の発表はポールソン長官(当時)の王岐山氏への支援依頼が引き金だったのでしょうか?よって、王岐山氏の息のかかる海航集団は見返りにゴールドマンが上場させる手はずだったと思いますが、あまりの財務内容の悪化にさすがのゴールドマンも手を引いたようであります。

今回の2つの事件は巨大な企業集団が悲鳴を上げているという一事件にすぎず、今後、さらに驚くような事態が発生しないとも限りません。もっとも秘密主義の中国ですからどこまで報道されるかは別でありますが。

日本のバブル崩壊後の後始末の例を考えると海航集団の資産売却の加速化はあり得るのかもしれません。中国元が安くなっていますから海外資産の売却にはもってこいでしょう。貨幣価値を下げるという政策はこんなところでも有効になってくるのかもしれません。考えすぎなのかもしれませんが、恐ろしい国なのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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中国、歴史教育の矛盾4

中国では1839年のアヘン戦争から1945年の第二次世界大戦終結までの約100年間を「屈辱の100年」と称し、その悔しさを絶対に忘れないとし、英国や日本が如何に悪いことをしたのか、脈々と伝え続けることに大きな意味合いを持たせています。

中国が歴史問題で「しつこい」のはそれを記憶させることで子孫にまでその嫌な思いを植え付けるためであります。そのために教育に留まらず、銅像であったり碑をあちらこちらに建立し忘れさせません。韓国が慰安婦像をやたらと世界に拡散させたいのも同じ思想からきていると考えています。

日本もそれに近い発想はあります。広島の原爆の日、終戦記念日、はたまた東日本大震災や阪神淡路大震災、更には日航ジャンボ機墜落の日などには必ずニュースになるような偲ぶイベントが開催され碑も建立されています。しかし、日本の場合は関係者が主体でそれを海外など外部に強要することはありません。

日中戦争の際の「南京事件」があったことは事実であろうと思いますが、今でもはっきりした被害者の数は分かりませんし、専門家が断片的情報を繋ぎ合わせても断言できる結論には至っていません。ただ、中国はこれを30万人と設定しました。これは南京裁判、東京裁判時の中国側の主張がそのまま維持されています。被害者の人数の議論はここではしませんが、この事実を浸透させ、日本は悪い奴だ、と辱め反省を促すわけです。

例えばカナダ、オンタリオ州では中国系議員が懲りずに再び南京記念日制定のための法案を提出しています。昨年、法案としては可決しなかったために再度挑戦するということなのでしょう。中国系の議員が非中国系議員に賛同を求める「草の根的根回し」でその事実について洗脳していくスタイルです。

同じことを言えば日本の原爆記念日や10万人亡くなったとされる東京大空襲を海外の全く関係ない都市で記念日にしてもらうという発想と同じであります。そんなことをすれば極端な話、365日全ての日がなにがしかの記念日になってしまいます。記念日というのはそれなりに市民や国民に影響する背景があるべきで特定の民族のインタレストのための制定は違うと思います。

ではその中国、自国の辱めについてはどうなのでしょうか?日経新聞が興味深い記事を提供しています。「中国、薄れる文革の記憶 新歴史教科書で記述半減 習氏の意向反映か」とあります。記事によると2018年3月から使われ始めた教科書において文化大革命についての記述が以前の2000字程度から1000字程度に縮小され、「毛沢東の誤った認識」という表現は消え、ニュアンスとして「四人組」の主導とも取れる扱いに変えているそうです。つまり、自らの汚点はより薄く見せないようにし、相手の非だけを責めぬくという姿勢が明白になっています。

文化大革命をご存じない方も多いと思います。中国の近年の歴史において1966年から76年までの10年間は「消えた10年」と称され、その被害者数は1億人とも言われています。(それこそ南京事件の30万人同様、人数はよくわかりません。)習近平国家主席ですらその被害者の一人であったはずですが、自らはその苦渋を決して表明せず、どちらかといえばそれでも新しい中国の創設に燦然と輝く毛沢東氏をいつか抜く、そのためには毛沢東氏を悪者にして自分を神聖化するより着実に自分の評点を伸ばして勝利をつかむというスタンスに見えます。

中国は国内に様々な問題を抱えています。民族問題、環境問題、一人っ子政策の余波、経済問題、言論統制、情報操作…上げればきりがありませんが、それらはすべて封じ込み、より論陣を張りやすく中国側が人民から同意を得やすい「敵」を作り、そこを国家が主導しながら攻め込むのであります。

昨年、中国は韓国を徹底的に苛めました。THAAD設置の恨みであります。観光客を送らない、飛行機をキャンセルさせる、中国内の韓国系事業者に打撃を与えるなどあらゆる工作を行った末に起きたのは韓国人の中国への従順なる姿勢でありました。

「自分のことは棚に上げて」とはこのことなのでしょう。中国の歴史教育とは何なのか、自己都合のストーリーの何物でもないと強く感じます。

では今日はこのぐらいで。

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