外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

韓国関係

ビラ撒き合戦の朝鮮半島の行方4

韓国の脱北者団体がばら撒いたビラに刺激された北朝鮮が南北連絡事務所の爆破をしたのは記憶に新しいところですが、今度は北朝鮮が韓国にビラを撒く準備が整っており、風次第でいつでもそれが実行される状況にあります。メディアですでに紹介されているように文大統領の顔の上にたばこの吸い殻がのっかっているビラです。

一方、韓国の脱北者団体は再び韓国側から北朝鮮に向けてビラを配る準備をしており、すでに1万枚が用意できており、こちらも今週にも風次第で実行すると発表しています。

ビラ撒き合戦は我々日本人から見ると不思議な話かもしれません。しかし、ビラ撒きというのは昔からあった古典的プロパガンダの方法でもともとは1871年のパリコミューンの際にフランス政府が気球からばら撒いたものが最初とされます。このビラ、伝単とも言いますが、日本でも戦時中、アメリカ軍が爆撃機で空襲予告のビラを撒いたりしていました。情報が正確に伝わらない場合においてはこのようなビラは心理的にも内容的にも極めて効果的で古典的でありながらある意味、ネット時代だからこそ余計注目されるやり方かもしれません。

朝鮮半島におけるビラ撒き合戦は双方の緊張感を高めることになりますが、北朝鮮は本気ではなく、ブラフ(はったり)だろうとみています。いまだに金正恩氏が出てこないですし、例の重篤説が出て以降、明白な国策を提示していないところから正恩氏に何かあるとみた方がナチュラルな気がします。与正氏が代行するための「箔付け」的なものでぎりぎりの脅しまではするけれどそこから先は踏み込まない戦略ではないでしょうか?あくまでも与正氏の北朝鮮国内向けの指導力アピール、および一筋縄に行かない軍を自分の方に向け、士気を向上させるものだとみています。

韓国から見て北朝鮮融和政策の最終目的は南北朝鮮統一なのですが、統一できる土壌はありません。それは国力の差もありますが、中国がそれを求めないように感じるのです。朝鮮半島の長い歴史は三国時代(高句麗、新羅、百済)から南北国、後三国時代、統一王朝時代(高麗、李朝)とあるわけですが、半島の歴史は常に大陸側との距離感のよって決まっていました。

つまり、半島内の主体性は限定されています。最終的には冊封を結んでいた中国との関係や満州経由で影響を受けていたモンゴル系民族との関係が歴史の主題であったといってよいでしょう。ちなみに中国は朝鮮半島に手を出したことが影響して国が滅びたことが2回あります。隋と明であります。中国がその歴史を知らないはずはありません。

その中で時折、日本に秋波を送ってきたのはご承知の通りで日本は常に半島情勢が悪化した時にやむを得ず行動を起こしていましたが、多くは対馬の宗家がそれを代行しています。日本と朝鮮半島との関係は白村江の戦いあたりから豊臣秀吉の朝鮮出兵まで割と淡泊な時代がありました。半島からのアクションに朝廷も幕府もほとんど無反応でした。それも手伝ってか、モンゴル帝国に至っては朝鮮半島の向こうに日本という国があるのをしばらく知らなかったという無知ぶりであったのです。(モンゴルが高麗を征服した後、8年も経って日本の存在に気がついて元寇となったのです。)ところで雑学ですが埼玉県の高麗や新座は半島の高麗と新羅の人が移住した名残の名前です。

朝鮮半島の行方を牛耳るのはやはり大陸側、そして今は満州を中国が抑えていますから中国の影響力次第ということになります。では今、中国は朝鮮半島をどうとらえているのか、ですが、ずばり、扱いにくいと考えているとみています。中国が今腐心しているのは香港、台湾、そして南沙諸島のコントロールが第一義で朝鮮半島は放置のように見えます。

半島の歴史的には南側から北側を支配したことがなかったわけではありませんが、基本は北から南の流れです。そして日本がやむを得ず動くという発想は今でもあります。ならば韓国が北朝鮮に甘言すればするほど北朝鮮の怒りを買うわけで文大統領の今の北朝鮮戦略は私には真逆のように見えるのです。むしろ、北朝鮮へ放置プレーをした方が四面楚歌的な結果を生み、ことの展開が起きるように感じます。

ビラ撒きは時として入れなくてもよいスイッチを入れることもあります。気をつけなくてはいけないのは偶発的な衝突でしょう。いざこざが暴発するのはそのような時で、今の北朝鮮は何をやってもおかしくないとみています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

北朝鮮の変調4

北朝鮮が南北の経済協力の象徴であった連絡事務所を爆破しました。18年9月に完成したこの建物は北朝鮮内の土地に韓国が建設費約15億円を負担する形で生まれたものでした。いみじくも一昨日の本稿で想定外のことが起きる可能性があると申し上げていましたがその通りになりました。

報道は一応、全部チェックしましたが、どれにも触れてない極めて重要な点があります。それは今回の爆破を誰が主導したのかわからないこと、そして金正恩氏の声明が本稿を書いている時点までには届いていない点です。私は金正恩氏の動静がどうも引っかかると述べましたが、今回の爆破は金与正氏が主導したのではないかという気がするのです。

理由は予告から行動の早さが金正恩氏の動きとは違うのです。いわゆる「駆け引き」がなくやったらやり返すという動物的な反応は正恩氏の今までの動きとは明らかに違います。与正氏が何らかの形で正恩氏からバトンを渡されつつあり、男尊女卑の同国で正恩氏ですらなかなか苦戦した軍の統率を行うにあたり、行動を起こすことで軍の信任を得、権力の引継ぎを行っているように見えるのです。

仮にそうだとすればこれは極めて危険な状態に入ったとみてよいでしょう。

まず、韓国は今までの北朝鮮融和政策を完全に見直す必要があります。もともと文大統領はリベラルな上に北朝鮮との距離を縮めることで接点を見つけるという方針で臨んできました。確かに当初は今回破壊された連絡事務所を作るなど一定の成果があったものの途中から北朝鮮の気を引くことに失敗します。トランプ大統領が板門店に行った際も文大統領は主役ではなくトランプ氏の同行者というポジションでした。

一方、中国外交部のコメントが不思議であります。「関連状況はよくわからない」「北朝鮮と韓国はひとつの民族だ。中国は隣国として一貫して韓半島の平和と安定が維持されることを希望する」とごく一般的な誰でもいえる対外発表に留めています。

これをどうとるかです。中国は金正恩氏と与正氏の現状を既に知っているがその分析ができていないか、知らぬふりをしているかのどちらかであります。

世の中、スパイだらけというと多くの方はびっくりするかもしれませんが、はっきり申し上げるとその気になればどんな情報でも今は抜けます。そして主要国では日本以外、諜報活動は極めて進んでおり、その手口は込み入っています。特に中国はその点において世界最先端を行くわけで北朝鮮の上層部の情報を知らないわけがないのです。個人的には「知らぬふり」をしているのだろうと察します。

それを裏付けたのが「同じ民族だから仲良くせよ」という発言です。半島の人が仲良く一つにまとまらないことは人種的にも歴史的にも非常に明白な事実であり、力による支配しか関係を維持できません。北朝鮮と韓国が融和政策を踏まえて終戦するというシナリオは基本的にありえないと考えています。

それは逆説的ですが北朝鮮が経済的に貧しすぎるため、韓国と同等の立場になれないという金一家の危機感の表れでもあるのです。よって力による制圧が北朝鮮にとって唯一の方法であり、その相手はアメリカという強大な国ではなく、隣の韓国でしかないのです。歴史的にごく普通に毎度やってきたビラ撒きぐらいで「そこまでする?」という行動を示したのは与正氏にとっての都合の良い理由づくりだったとみています。

足を引っかけて相手が怒ったところで一気に喧嘩に持ち込む作戦でしょうか。よって韓国がこれに対して熱くなったら韓国の負けです。一方韓国が冷静さを保とうとすれば韓国国内から軟弱外交と厳しく糾弾されるでしょう。文政権にとっては大きな判断の分岐点に差し掛かったとみています。

金正恩氏の行動すら世界で「不思議ちゃん」として報じられていたのにその妹の与正氏となると宇宙人扱いかもしれません。外交的には重要な局面に入ってきていると考えています。

個人的な想像ですが、コロナでガタガタになった経済を立て直すために戦争に持ち込むシナリオがあるとすれば恐ろしい考えですが、経済危機からの脱却には戦争というのは歴史が物語っているので頭の隅に置いておいた方がいいかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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北朝鮮 金与正氏の韓国への「口撃」4

韓国国内の話題のニュースはこのところ尹美香議員の正義連不正支出問題と対北朝鮮問題が主流を占めているようです。尹美香議員の問題についてはこのところ、日本のワイドショーあたりでもいろいろ報じているのでそれなりに興味深くみている方もいらっしゃるでしょう。わたしがやや驚きをもってみたのはテレビ朝日が昼のニュース番組で尹美香議員をかなり厳しく責め立てていたのに「おや?」という感じを持ちました。

さて、今日はもう一つの話題である北朝鮮と韓国の関係についてやや気になるので考えてみたいと思います。ずばり、何が気になるかいえば金正恩氏の存在感が下がっていることと金与正氏が表舞台に立ち始めている点であります。

金正恩氏は一時期健康不安説から死亡説まであったもののひょっこり現れ、それまでの噂を一掃した形になったのですが、私はどうも引っかかると記させて頂きました。その後も時折姿を見せますが、3週間ぐらい表舞台に出てこなくなったりしており、明らかに2500万人の国の大将とは思えない状況にあります。併せて健康不安説の際にささやかれた最有力後継者である正恩氏の妹であり31歳の与正氏がここにきてやや幅を利かせているように感じるのです。

韓国と北朝鮮のいざこざの発端は韓国在住の脱北者が北朝鮮に向けて体制批判のビラを大量に撒いたことに端を発します。これに強く反応したのが与正氏で南北間のホットラインを断絶、開城工業団地の完全撤去や南北軍事合意の破棄の検討といった対策を次々と打ち出し産経は「今後、軍事的措置が起こり得ることを示唆」とも報じています。

ここで腰が引けたのが文大統領。脱北者の団体がビラ巻き行為をすることを厳しく取り締まりを指示しています。ただ、これに対して韓国世論のみならず世界から疑問の声が出ており、「なぜ北朝鮮にそこまですり寄らねばならないのだ」という文大統領への姿勢への疑問はより深まっている感じであります。

ところで金与正氏を含む北朝鮮の口汚さは寛容の度を超えるものがあります。朝鮮日報によると北朝鮮の戦略の一つで悪口担当部署があり、韓国向けとアメリカ向けはセクションが違うとされています。アメリカ向けについては18年のシンガポールでの米朝首脳会談を前にペンス副大統領に「鈍いまぬけ」と称し、会談が流れかけたことがあるため、現在はアメリカ向けは悪口は抑えているとされます。ただ、かつてはオバマ前大統領のことを「アフリカの猿」と言ったこともあるようでとにかく強烈であります。

韓国向けの悪口については更に度が過ぎており、ここに紹介するのがはばかれるものもあります。例えば朴槿恵前大統領のことを「政治娼婦」「民族売淫婦」「子供も産めない」「米国慰安婦」…という具合です。文大統領の光復説演説には「ゆでた牛の頭が笑う」と言っています。米韓軍事演習の名称から同盟を取った際には「糞をひっても(=放っても)花の風呂敷で包めば悪臭が出ないとでもいうのか」などなど…。

私が思う金与正氏の直感的な性格は非常に勝ち気で強気、コントロールが効かないタイプに見え、仮に金正恩氏が与正氏に代行をさせるなら相手のはらわたが煮えくり返る程の無謀な行為を平気で行うように見え、個人的には正恩氏よりはるかに扱いにくい存在になるとみています。

半島系の強い性格の女性をご存知であれば常識がたやすく覆すようなことが起こりうることは想像できるでしょう。そしてブレーキの利かない爆走機関車ですので例えば上述の尹美香議員も自殺した女性の慰安婦施設所長をあごで使って精神的に追い詰めた可能性は大いにあるとみています。文大統領が与正氏の「激怒」に対して平身低頭で対応しているのは怒らせると想定外のことが起こりかねないということを肌身をもって知っているからであろうと察しています。

情報が開示される時代において汚くののしる「口撃」と金与正氏の行動は不必要な地雷を踏む可能性も否定できず、与正氏が国政も世界基準についても素人同然である以上、想定外の事態は常に念頭に置いておいた方がよいのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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韓国慰安婦問題 その牙城のひび割れ4

日韓関係を悪化させた一つの問題が慰安婦問題であります。私の知る限り、そもそもは日本から火が付いたのですが、それを韓国側が大きくした流れであります。その受け皿的存在である韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)は1990年に発足、慰安婦問題に取り組む過激な団体として知られています。その後、名前を変え、「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)となっており、この毒々しい名称からしても目的意識が明白であることは自明の理であります。

さて、本来であればこの正義連は元慰安婦と共に戦い、日本を徹底的に糾弾するという立場なのですが、この前理事長で現与党議員である尹美香(ユン ミヒャン)氏が元慰安婦で中心的存在でもある92歳の李容洙(イ ヨンス)さんから「だまされ続けた!」と切れられ、正義連の活動資金の扱いに不正があったのではないかと韓国では大きなニュースになっています。

様々な暴露報道が出ていますが要は正義連は誰のための正義だったのか、さっぱりわからないというのが趣旨ではないかと思います。過去30年、元慰安婦を利用して支援金や寄付金を各方面から募りながら実はそのお金は元慰安婦のために使われず別目的で使われたのではないか、というわけです。元韓国大使の武藤正敏氏は「(正義連は)慰安婦問題が自らのレゾンデートル(存在意義)」と断じています。

では正義連とは何か、でありますが、私から見ると非常に質の悪い元慰安婦と政治を利用して世論をかく乱させる思想家グループという位置づけであります。そもそも正義連は北朝鮮側の慰安婦問題組織で92年に組織された「朝対委」と共闘することが約束されています。実体としては慰安婦問題にとどまらず北朝鮮の意を受けて協力を示す北との癒着団体であり、韓国の情報院も目をつけています。

更に言えばその正義連の前理事長で尹美香議員のご主人とその妹は93年に日本で北朝鮮のスパイと接触したとして逮捕、有罪が確定しています。また、妹のご主人も北朝鮮のスパイとの接触で逮捕されています。

その正義連の中心人物である尹美香議員は正義連理事長時代に不正な資金流用があったのではないかとされ、例えば正義連が購入した慰安婦のための土地建物に長年、尹氏の父が管理人という名目で一人で住んでいたとか、娘のアメリカ、UCLAへの留学資金に使ったのではないかなど韓国特有の「疑惑のデパート」状態になっております。

ただし、現時点で与党は尹議員を守る姿勢を取っています。それは思うに韓国政府が正義連を否定することになれば与党が日本政府に取ってきた強硬姿勢の本質が問われる可能性があるからでしょう。韓国としては一丸となって戦ってきた対日本への圧力とロジックが崩れるどころか、世論の風向きが変わってしまう公算すらあります。

慰安婦問題については私も長年直接的に接触してきた中でずっと思ってきたことは「なぜ、韓国だけがこの問題を特に重視するのか?」と「なぜ、日本軍の慰安婦問題だけを特別に取り扱おうとするのか」であります。慰安婦そのものは戦争時代はどこでもあったわけでそれ自体が珍しいものではありません。日本軍の戦いにおいても慰安婦の主流は日本人でそれ以外に韓国を含む他国の人もいたのですが、同じ境遇にいながら日本からはほとんど声が出ないのであります。

つまり、もともと韓国国内ですら話題にならなかった慰安婦問題を正義連が30年間、テンションを上げる活動をし続けてきたともいえるわけでこの団体こそ、ストーリーテラーとして世論をかく乱させてきたといっても過言ではなく、韓国現与党は人心を煽るため、更にそれを利用してきたのが現状であります。

慰安婦問題は韓国内で学者たちが異論を唱える等、風向きが変わる傾向があります。今回の問題はあくまでも尹議員と李容洙さんの確執なのかもしれませんが、韓国保守系には頑張ってもらいたいものであります。

では今日はこのぐらいで。

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コロナの中でどう動くのか、半島情勢4

金正恩氏の重篤説については25日付のブログでも書いたように個人的にはあり得るとみています。様々な情報が錯綜していますが、明らかに現職復帰が不可能と断言しているものもあり、かん口令を敷いているのに情報が洩れているようにも見えます。トランプ大統領の「状況は把握している」という表現も奇妙です。何もなかったとは思えず、再び姿を見せるかもしれませんが、次のシナリオを考えなくてはいけない段階にあるかもしれません。

金正恩氏はもともと健康状態が悪いとされ糖尿のほかに家系で代々、心臓疾患を抱えていました。今回、一部の報道では1月にフランスの医師団が治療に来たとあります。金家は祖父の金日成の時代からなにかあればフランスの医師団が派遣されてきた流れがあります。ところが、4月に再び健康状態に異常をきたした際、フランスの医師団がコロナで動けず、急遽中国から医師団50名ほどが4月23日に北朝鮮入りしたというものです。本件はロイター通信が世界に発信してそれを多くの報道機関がフォローしています。

ところが実態はその医師団がくるのが間に合わず、北朝鮮の医師団が手術を試みたが駄目だった(植物人間化した)という報道もあります。この一連のストーリーをどうとるかは個々の判断にお任せしますが、どの情報を見てもおおむねストーリーはブレていません。唯一違うのはいろいろあったけれど元気という説とシリアスという見方です。

では、金正恩氏が第一線に戻れなくなった場合のことを考えてみましょう。

いくつものシナリオは作れます。
1 妹の金与正氏が引き継ぐ これは昨年10月に正恩氏が白頭山に行った際、自分の後継は与正氏と述べたとされます。与正氏の現在の肩書は思想教育をする党宣伝扇動部第1副部長であります。可能性30%
2 金家の総力戦 これには与正氏を中心に美人妻の李雪主氏と叔母で張成沢の夫人だった金敬姫氏も含まれます。また金正恩氏には3人の子どもがいるとされますが、どの子も10歳以下で実質的ではありません。可能性5%
3 与正氏を中心に現存幹部が集団体制を敷く これはあり得ますが、うまくいく気はしないです。可能性30%。
4 軍部によるクーデター あり得ると思います。ただし、その後の統制が取れなくなり、諸外国が即座に介入し、付け入るスキを与えることになります。可能性35%

一番の問題は金家に金正哲氏以外にめぼしい男がいない点であります。そして正哲氏が政治の世界に戻ることはまずないでしょう。そうなれば男尊女卑の同国において与正氏がカリスマ性をもって指導力を発揮できるかであります。金正恩氏ですら苦労した軍部の抑え込みを彼女ができるのか、といえば疑問符はつきます。

では軍部はどんなクーデターを起こすのか、ですが、持てる戦力を使い、示威行為を展開する可能性はあります。過去も政治空白期に混乱を引き起こしています。ただし、今回は周辺国が黙っていないはずです。周辺国に下心が満載だからで、仮に北朝鮮軍部に不穏な動きがあれば中国とロシアが介入するだろうし、アメリカも黙っていないとみています。

事実半島周辺では中国、ロシア、アメリカあたりが既に動き始めており、何かあった時に即時対応できる準備が進んでいるように見えます。イメージの最終形としてはポツダム会議とGHQのようなものです。ただし、誰がどうするのか、各国間で調整ができているのかが不明瞭であります。

もう一つ、韓国の動きがわかりにくくなっています。理由は文大統領の立場がそうさせているのだろうと思います。選挙が終わり、自身の支持率も上がり、北朝鮮といよいよ融和策を取ろうとしていた中でそのシナリオが崩れています。仮に最悪の事態の場合、日和見主義的政策において手を結ぶ相手を誰にするか絞り込めない問題が生じます。韓国政権が北朝鮮事情を明かさないのはその立場を表明できないからだとみています。

コロナの中でこの動静をどう捉えるか、あるいはどう対策を取るか、今頃、米中ロの大諜報合戦になっている中、韓国諜報部隊は情報を生かせないジレンマに追いやれているようです。残念ながら日本には諜報部隊がいないので二次情報の分析にとどまります。最終的にはアメリカと中国の覇権争い、そして韓国とどう関連付けるか、というシナリオではないかと想像しています。

では今日はこのぐらいで。

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ミサイルを飛ばす北朝鮮の意図と日本の姿勢4

北朝鮮の動きがさっぱり読めません。3月に突如、短距離ミサイルを4回発射すると同時に朝鮮人民軍が通常の活動を再開したという報道もあります。金正恩委員長の行動規範は分析しにくいとされています。彼が何を考え、何を目論んでいるのか、通常の情報をかき集めて机の上に並べて思案しても答えは出てこないのかもしれません。

金正恩氏は1月3日にイランのソレイマニ司令官が暗殺されたことにおののいたとされます。ドローンで攻めるという手法を取れば暗殺を未然に防ぐ対策を今までより格段に強化しなくてはいけないからです。おまけにそのほとぼりも覚めないころから新型肺炎問題が中国から出てきます。いまだに北朝鮮は公式には新型肺炎の問題はないとしていますが、ほぼ確実にその問題はあるとみるべきでしょう。北朝鮮と中国国境の間は人の行き来があり、北朝鮮だけが(国を閉じているから)影響がないというのは考えにくいとみています。

さて、世界が新型肺炎問題で自国の対策で精いっぱいである今、戦略的意味が不明瞭な短距離ミサイルの4回の発射は何だったのか、であります。明確なメッセージなどないのかもしれませんが、むしろ、米韓あたりの専門家が様々な分析と憶測をするのを楽しみにしているのかもしれません。

私が考えるメッセージは1)北朝鮮は新型肺炎に毒されておらず、通常の状態に戻っている 2)韓国の4月15日の選挙への揺さぶり 3)経済的危機感が高まる韓国に心理的打撃を加える 4)在韓米軍がソウル地区から後退している中、北朝鮮の攻めの姿勢を強調する あたりではないかと思います。

金正恩氏はトランプ氏と11月の大統領選までに再度会談する可能性があるか、といえば私はないとみています。金氏は米国との協議を何らかの形で望んでいると思いますが、アメリカにとって今はそんな事態ではなく、優先課題が山積みになっています。そうだとすれば5)アメリカの気を引く ということもあるのかもしれません。

韓国との関係においては北朝鮮とすれば文政権の方が苛めるには与しやすいと思います。その点からすれば4月15日の選挙後、現与党の「共に民主党」の安定多数が望ましいのでしょう。ただし、文大統領の能力を見限っており、どのように役立てるかは不明瞭です。

ところで日本も北朝鮮問題に対して積極的だとは言えません。理由は「拉致問題」という明白な線が一つあるからです。ですが、私にはこれは高等な言い訳のように見えるのです。金正恩氏は拉致問題を解決できるとは思えないし、そもそも詳細すら知らないかもしれません。彼にとって祖父である金日成が日本を含む世界から拉致を進め、スパイを養成するというポリシーが背景でありました。仮に金正恩氏がそれを知っていたとしてもスパイなら秘匿すべき内容がばれてしまいますから拉致問題は解決しにくいのでしょう。だいたい、拉致被害者が北朝鮮にいるかどうかすらわかりません。日本に潜伏している可能性だってないとは言えません。

それでも日本は拉致問題を盾のように前面に置く理由は何でしょうか?私は対北朝鮮の第二次世界大戦の清算が終わっていないことへのリスクなのだろうと考えています。日本が韓国に1965年に行った総額5億ドルの経済支援パッケージの規模を考えてみたらわかるでしょう。

これは当時の韓国の2.5年分の国家予算で1965年の日本の大蔵省の予算は3兆6500億円です。その比率を当てはめる意味はないとご批判を受けるかもしれませんが、今ならどれぐらいの規模になるのか、誰も計算したくないでしょう。そんなものは到底日本国民に賛同されるわけないわけでそもそも近寄らない理由を解決困難な拉致問題にしているというふうに見えます。

ちなみに北朝鮮は世界160カ国以上と国交があります。国交がない主要国は日米韓などに限られます。ただし、大使館を置く国は24カ国のみです。

最近の日本国内の論調は(外交的に)韓国には近づくなという姿勢ですが、本質的には北朝鮮にはもっと近づきたくないはずで今後、どんな総理大臣が現れたとしても北朝鮮とまともなディールは困難でしょう。それなら今の状態が続いてくれた方がよい、と考えているのかもしれません。

しかし、その間隙をついて北朝鮮が日本に何か仕掛けてきたとき、日本は無防御な状態になる点は考えておく必要があるかもしれません。今回の一連のミサイル発射が日本へのメッセージだとは思いませんが、いつ何が起きるかわからないというのが世の中であります。

では今日はこのぐらいで。

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朝鮮半島、2020年の展開4

2020年の朝鮮半島情勢がどうなるか、このところ、目立った動きがなく、ニュースもやや古いものの焼き直しが多くなっていますが、ここからどうなるのか、考えてみたいと思います。

朝鮮半島の関係を考える場合、切り口がいくつかあります。北朝鮮/アメリカ、韓国/アメリカ、北朝鮮/韓国、北朝鮮/中国が軸でここに日本やロシアなどが加わってきます。どの関係もシーソーのような連携関係があり、どちらかに偏るとどこかに歪ができるという状態にあります。

この中でまず注目したいのが韓国で行われる4月15日の総選挙があります。韓国総選挙は一院制、任期4年で議席数300を争います。現勢力図は中道左派の「共に民主党」が129、中道右派の自由韓国党が108、中道右派の「正しい未来党」が20などとなっています。

国民世論は革新3割、保守3割、無党派4割とされ、無党派の取り込みがキーになります。チョグク元法相問題は若者の無党派に悪影響を与えたとされ、また若年層の失業率が7%を超える中、経済音痴の文大統領への批判の声は高まりそうです。

韓国は総選挙に向けて政府高官経験者が職をなげうって政治家になる動きが異様に強く、「共に民主党」の候補者の3分の1がそのような経歴者となっています。一部からは政府で勤めたのは政治家になるための踏み台だったのか、という見方もあり、これもまた冷たい目線で捉えられています。

個人的にはこの選挙は与野党が思った以上に接戦ないし、逆転劇、ないし、与党が連立政権を強いられる公算もあり、文政権には厳しい状況になる可能性を見ています。特に文大統領が北との融和策を通じて踏み込んだ関係を築くことで自身の評価につなげようとしてきたものの金正恩氏からは冷たい姿勢、アメリカからは厳しく監視されている中、ポイントゲットできるものが目先何もなく、韓国国内が大きく揺れる公算も無きにしも非ず、と考えます。

一方、アメリカとの関係ですが、駐留米軍の費用負担への圧力は今後、より一層高まるとみています。トランプ大統領はイランとの外交戦で一応の節目をつけ、中国との通商交渉も第一弾が終わり、次のターゲットに目線を移すとみています。その一つは対北朝鮮と米韓関係ではないかとみています。総選挙を控える韓国に更なるプレッシャーをかけ、国内世論を変える作戦にあるとみています。

これはトランプ大統領自身も大統領選を控える中、「戦勝品」をどれだけ積み上げられるかが選挙対策になると考えるはずで、過去4年、まだ十分に踏み込めず、明白な成果もない朝鮮半島情勢にいよいよメスを入れる公算はあるでしょう。

では北朝鮮はどうなのか、ですが、ここにきて北朝鮮の外務大臣を軍出身者であるリ ソングォン氏を任命したようであり、より強硬なスタンスで臨んでくるのではないか、とみられています。しかし、これは北朝鮮をより難しい立場に追い込む可能性はあり、ソレイマニ司令官暗殺を見た金正恩氏は「口撃」はできるものの外交的勝利を得ることはないとみています。

中国はそんな北朝鮮に手を差し伸べるか、でありますが、今はタイミングが悪いと見るのではないでしょうか?基本的には北朝鮮を取り込みたいと考えていますが、人権問題で外圧があり、台湾でも負け、国内問題も山積している中、火中の栗を拾う余裕がないように感じます。

こう見ると個人的には今年前半に朝鮮半島に対してアメリカによる強い影響力が顕示されるように感じます。文大統領はレイムダック化、金正恩氏も八方ふさがりになり朝鮮半島の次の動きに向けた試金石となってもおかしくないとみています。

では今日はこのぐらいで。

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