外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

国際

GSOMIA破棄となるのか、感情が判断を支配する国の行方4

日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を韓国側が破棄する日が11月22日に到来します。日本のみならず、アメリカからも破棄の撤回を働きかけていますが、頑なな姿勢はいまだに変わっていません。そしてオウム返しのように「日本が厳格化された輸出管理を撤回すれば考え直す」といいます。

日米は様々なルートから韓国高官、大臣、そして文大統領に働きかけをしますが、なぜ、一向に変化がないかといえば再考するといった時点で感情的隙間を見せるからであり、言った当人がどれだけ非難、バッシングの対象となるか彼らは皆恐れているからでありましょうか。

韓国は感情が支配する国と揶揄され、「国民情緒法」とも囁かれますが、「感情が法律になる」というほどですから「やっぱり日本と再交渉しよう」というのは「法の番人である国民の声に対する法律違反」になり、せっかく得た高官や大臣の椅子を捨てるようなもの、と考えられます。個人的にはGSOMIAは一旦は破棄になると予想しています。(土壇場で破棄延期をする可能性は2-3割あるかもしれませんが。)

ところで韓国が目指す朝鮮半島再統一も相当遠い道のりです。アメリカは北朝鮮とのトップ会談をするための実務者協議での進展を目指していますが、双方の意思はより離れていく方向にあり、直近ではロシアが仲介を試みたもののそれも失敗に終わったと報じられています。金正恩氏が何を目指しているのかも読みにくくなっています。

何のためにアメリカはそこまでしてまで北朝鮮、韓国にちょっかいを出すのか、といえば利権なのだろうと思います。仮に国交樹立や統一となれば北朝鮮再開発に絡む相当規模の投資機会が生まれるでしょう。北朝鮮の埋蔵資源もあります。また中国のみならずロシアと北朝鮮がほんの少しだけ国境を接している点においてアメリカの北朝鮮を介した外交的価値はあると考えられます。

その点からすればアメリカが半島に強い影響力を持つ戦略性と価値は大いにあるわけです。トランプ大統領はその点、北と南の両面から外交的アプローチをかけながら主導権を握るべくバトルをしているとみてよいでしょう。その中でGSOMIAの破棄はアメリカにとって直接的には困らないと思われますが、韓国への外交的圧力は厳しいものになるとみています。(飴と鞭のようなものでしょう。)

ところで産経新聞が「『200万人デモ』実は7万人 ビッグデータが暴く韓国“民意”の虚実」と報じています。いわゆる集会に集まる人数の発表は主催者側はいかにも民意の賛同を得たと思わせたいため、おおむね実数の2倍ぐらいにふかすことはありますが、何十倍にもなっている数字をあたかも本当のように報じている韓国のニュースに価値などありません。信憑性ゼロであります。

こう見ると韓国の国家運営はあたかも人気投票のようなものであります。さすがK−POPが世界を制するだけのエンタテイメント性はあります。政治が娯楽のように人気で左右される国家にまともに向かい合うほどばかばかしいこともありません。我々日本はどう自分を守っていくのか、そちらに注力することが日韓問題を一番平和的解決方法かもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

イスラムのテロは終結するのか?4

ISの指導者、アブバカル バグダディ容疑者が死亡しました。アメリカの特殊部隊が突入して追い詰めたものです。その作戦にはロシアもトルコも支援したということですから、いがみ合っている同士でも案外、協力体制はあるものだということも見せつけました。

トランプ大統領は10月7日にシリア北部からの撤退を主張し、アメリカの一部の議員からは強力な反対意見が出ていました。想像ですが、トランプ大統領はこの時点でバグダディ容疑者の隠れ家を見つけたこと、そして掃討作戦が近々行われることを知っていた上で北部撤退を指示、一部の反対層の声を想定した上で作戦の成功がそれ以上の政治的効果があることを計算していたとみています。

言い換えれば来年に選挙を控えるこの時期に「外交的勝利」を見せつけることはトランプ大統領が圧倒的有利な立場になるとも言えます。トランプ大統領が上手だと思うのは基本的に駐留軍は金の無駄で安全保障も確保できないという選挙民の同意を得やすい考えを持っており、アメリカがそこにいる必然性はないという基本方針が明白に貫かれている点でしょうか?

今回の作戦成功を受けてシリアについては監視体制こそ引き続き維持するもののロシア、トルコとの協調関係を持ちながらアメリカ軍の関与を薄めていくのではないかとみています。もちろん、イスラムのテロがこれで終わるとはほとんどの専門家は考えておらず、何らかの新たなる芽はどこかから生まれてくることでしょう。しかし、過激派が支配することがいかに難しいかということをはっきり見せつけ、わざわざ「犬のようにおびえて」という表現を使うことでどれだけみすぼらしいものかを強調し過激派の戦意を喪失させるつもりだったとも言えます。(それが効果的かという反論の声があるとは思いますが、正攻法ではあります。)

さて、興味深いのはシリア北部の次の動きであります。「国家を持ったことがない3000万人もいる世界最大の民族」クルド人がどう出てくるか、であります。米軍はIS掃討作戦でクルド人と協力体制を敷いていました。

一方、隣国のトルコはクルド人勢力の膨張に対しては歴史的嫌悪感を持っています。もともとはトルコがオスマン帝国から現在の形になってから以降、いわゆる民族闘争としてクルド人と延々とぶつかり続けているため、犬猿の仲であり、一定の和平関係を設立しないとこの戦いは終わることがないと考えられています。

ならばシリア北部のクルド人自治区を再度確保し、その地からでる石油資源でクルド人をより自立させ(願わくば独立国)、トルコとの歴史的闘争に一定の敷居を作るという発想は誰も言いませんが、狙いとしてはあり得るのではないでしょうか?もちろん、ロシアもトルコもイランもイラクも反対するでしょうが一定の抑止力は必要だと感じます。併せてシリアににらみを利かせることも可能で、アメリカにとっては都合がよい流れです。(クルド人がなぜここまで嫌われるのかは別途考察する必要がありそうです。)

イスラムのテロの根源には一つにイスラムの貧しい国や人々と貧富の差が根底にあると考えられます。また、宗教的問題というより主義主張と民族的問題、更に石油の利権などが絡んだ複雑怪奇な世界を作り上げています。とすれば中東が石油依存体制にあったことが過ちの背景とも言えます。今後、脱化石エネルギーが進む中で中東がどのように工業化を進め、国家計画上、長期的に発展しうる道を見出すのか、そして欧米諸国がそれをどうアシストできるかが中東安定とテロの撲滅への一歩なのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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なぜ東アジア情勢は不安定なのか?4

日経によると香港市民のうち「42%が移住を考えている」とし、6-8月に香港からシンガポールに移動した資金が4300億円相当も動いたと報じられています。

香港の想定以上に長引く民主派の抵抗に習近平氏も手を焼いていることでしょう。一国二制度がどうやっても機能しないのであれば筋論からすれば香港は独立国家になるべきなのですが、事はそう簡単には展開しません。

同様の問題を抱える台湾。一応、中国本土からの直接的関与からは距離がありますが、台湾と国交関係を結ぶ国は蔡英文氏が政権を握ってから7つ減って現在15カ国。その大半は小国でありますが、中国の包囲網がじわっと効いてきているのも事実です。

台湾はかつて危うく中国本土から「接収」される危機があったのですが、それを逃れたことがあります。それは朝鮮戦争の時でその頃中国は台湾を抑え込む準備をしていたのですが、中国が朝鮮戦争に参加することになり、兵力を確保できず、諦めたのであります。

一方、朝鮮半島に目を向ければこれは動乱の歴史と言ってもよいと思います。半島内の抗争のみならず、歴史的には半島に対して北の勢力(モンゴル系)と中華勢力(漢民族系)が常にあり、更に日本が時々それに加わるというのが大方の歴史でありました。半島自体が、近代になっても自立というよりどこかの国に大きな影響を受け続ける形がずっと続いています。

北朝鮮は本来であれば金日成との関係から旧ソ連派でありました。同じ共産党でも中国共産党(延安派)ではなくスターリンのソ連であります。が、スターリンが死去し朝鮮戦争が休戦し、ソ連が崩壊する歴史の中で、より自主性を強めるとともに「失うものがない」強みが逆にあらゆる脅しに大国ができない対抗手段を示すのが特徴でしょう。

例えばアメリカが北朝鮮に負けた事案としてプエブロ号事件というのがあります。1968年にアメリカの情報収集艦プエブロ号が遊弋(ゆうよく)中に領海侵犯という理由で北朝鮮は攻撃、収集艦は拿捕されます。アメリカは空母「エンタープライズ」を近海に派遣し威圧を行いますが、北朝鮮は引かず、結局、アメリカは謝罪、プエブロ号は今でも北朝鮮で反米のプロパガンダとして一般公開されています。これはアメリカが大国過ぎたが故、という見方もできるのです。

このメンタリティは今でも続き、金正恩委員長がミサイルなどを飛ばすのはテロリストが「ディールしたいならこっち向け」と言っているのと同じでそれに乗るトランプ大統領には期待感はあれど成果が出るとは思えないのであります。

ただ、歴史を辿るといつまでもその微妙なバランスは維持できるものではなく、均衡が破れる時は来るものです。それがすぐに来るのか、何十年後なのかはわかりません。一つ言えることは朝鮮半島は不安定であるということです。

その不安定感を作り出したのは私から見ると中国がその長い歴史の中で闘争が多く、なかなか自立できなかった弱さにも原因があるとみています。香港、台湾に限らず中国の西部の民族問題をみると結局大国と称しながらも中国は歴史と裏腹に若い国であり、力による制圧が主であり、地域の安定を伴う質的向上には程遠いのだろうと感じます。

その点、日本は歴史的にもスタンスが明白で世界が地球規模に変質化する入り口となる幕末明治維新の時、日本がなすべきこと、アジアがどうあるべきかを主導できる唯一のアジアの国であったのは特筆すべき点であります。日本が基本的には占領されたことがなく、なすべきことを武断主義の中に文治主義をもって治めたことは否定できないのかと思っています。武断、文治とは江戸時代の統治主義の比較論でありますが、それは日本の近代の歴史に大きく影響を残したと言えるのではないでしょうか?

大陸を中心とした東アジアの混沌はまだまだ続くのでしょう。その中で日本の役目とは中国、アメリカ、ロシアという覇権第一義のような国とは一線を画した地域の安定と平和にどう貢献できるのか、ここにかかってくるのだろうと考えています。

では今日はこのぐらいで。

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内憂外患 文大統領の向かうところ4

久しぶりに「なでしこアクション」の山本優美子氏と交信しました。「カナダで慰安婦問題は出ていませんか、何か不審な動きはありませんか」ということでした。彼女は映画「主戦場」で係争中のようですが、その話はしませんでした。「なでしこアクション」という機動力を持っているという点で櫻井よしこさんとはまた別の強みがあります。また日本第一級の韓国研究学者との付き合いも深く、学者先生らが彼女の活動内容に大変興味を持っています。私も彼女も参加する学者の集まりに招聘されたこともありますが、大変しっかりと日本のことを考えてくれています。

今のところ、カナダでは慰安婦像の問題は収まっており、水面下での動きも見られません。一つは韓国が国内問題でそれどころではないこと、もう一つは同様の人権問題として話題になったカナダでの「南京大虐殺記念日制定」も立ち消えになったことがその最大の理由です。南京問題がなぜ、立ち消えになったかですが、一つには安倍首相と習近平国家主席の昨年秋の会談で180度方向転換されたことはほぼ間違いありません。これは活動の最前線にいた私の肌感覚ですが、まさに「あの時を境に」という感じでした。

もう一つはカナダで南京問題の旗振りであった香港系の議員や活動家が香港での民主化問題に直面し、日本の大昔のことに構っていられない状況になったことも手助けしています。同様に韓国も確かについ数か月ほど前までは対日問題で大爆発していましたが、不思議と慰安婦問題など歴史問題への追及はあまりなかったと言えます。理由はそれ以外の事象に目線が移ってしまったからであります。つまり、韓国内の歴史問題の優先度が下がり、そこから目を遠ざけさせる事案があれば火の粉はかかってこないということになります。

ご承知の通り、韓国では目線は対日通商問題から韓国国内問題になってきます。チョ長官(法務大臣)の任命問題であります。なぜ、韓国でこれがここまで問題になり、文大統領は政治生命に影響を及ぼすかもしれないリスクをとってまでチョ長官を指名したのでしょうか?

これは韓国の検察制度そのものに問題があるとみています。韓国は検察の下に警察機構があります。つまり、検察は警察力を支配する圧倒的権力を保持していると言ってよいのです。それを改革しなくてはいけない、と文大統領は以前から公約のごとく主張していたわけです。ちなみに韓国の大統領も圧倒的権力を持っており、ある意味、今回の戦いは権力者同士の頂上決戦のようなものにも見えるのです。

それでも政治生命を賭けるほどなのでしょうか?私の考えは文大統領の自分の大統領任期終了後のことを考えたのではないか、と疑っています。つまり、韓国では大統領経験者はほぼ逮捕されるか、自殺するといった異様な末路を辿るその背景に検察力があると考え、その解体的体制変換を図ることで自らの将来の地位を確保するとすればどうでしょうか?

ではなぜ、チョ長官なのか、といえば、彼のようにグレーであるがゆえに世論を巻き込みやすく、検察組織の異常さを国民に広く知ってもらうという作戦だとしたらどうでしょうか?一歩間違えればアウトのきわどい勝負ですが、文大統領はそこまで追い詰められているとも言えます。そしてチョ長官は文大統領にうまく利用されているのではないでしょうか?

韓国の内憂外患という点に関して言えばぱっと思いつくだけでも10やそこらの重要案件リストが思い浮かびます。徴用工問題も一向に返事ができないのはもちろん、韓国側にとって回答できない根本的問題があることと他の案件でそれどころではなく、政権を維持することすら危うい状態にあるからとみています。

北朝鮮はこの状態をニヤニヤしながら見ていると思います。一方、日韓問題は二階幹事長が「日本が譲歩できることは譲歩を」と述べていると報じられています。これをどうとるか、ですが、その際、二階さんが安倍首相の4選もある、と述べていることから韓国に対し、日本の姿勢は今後も変わらない、一方、日韓が冷戦状態になることは将来の東アジアの経済、安全保障上望ましくない、と含み置いた上での懐柔案にあるとみています。強硬派からは「何を言うのか、二階さん」ということかと思いますが、韓国が崩壊されても困る、という危機感とも取れなくはありません。

韓国は経済状態が非常に悪化しており、97年危機の再来もあるとみる向きもあります。左派政権が民主主義を強く前面に出すことで政策のブレが生じ、経済は下向きになりやすいことを改めて確認したように感じます。韓国が普通の状態に戻るには何はともあれ、経済の立て直しです。そして若年層の失業率を改善させるよう、企業活動を活発化する対策を練ることが第一義でありましょう。回復にはうまくいっても5−6年かかる気がします。

韓国では反文政権の大規模なデモが行われました。文大統領には確実により強い向かい風が吹くことでしょう。国内の混乱の行方が懸念されるところです。

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中国建国70周年に思うこと4

中国が建国70周年を迎え、パレードが行われました。報道によると「儀仗(ぎじょう)隊が真っ先に掲げて行進したのは、中国共産党の『党旗』。ふだんなら先頭に立つ『国旗』と『軍旗』はその後に続いた」(日経)とあります。

つまり、この国は国ではなく、共産党という主義や社会体制が国家を凌駕するということになります。国家とは、「国境線で区切られた国の領土に成立する政治組織で、その地域に居住する人々に対して統治機構を備えるものである」(ウィキ)とすれば今の習近平体制は国境という枠組みを超えて現在の中華思想を無限に広げていくという野心を持っているともいえるのでしょう。

それゆえ台湾や香港への介入、さらには南シナ海への進出や中国西部でのほかの民族への介入は正当化されるという論理になりかねません。第二次世界大戦前、各国は膨張主義で領土や支配地を増やすことにまい進しました。習近平体制とはそれと大差なく、アフリカやベネズエラなどに金や人をつぎ込み、インフラ整備と称し影響力を見せるのは手段こそ違えども戦前の膨張主義となんら変わりないとも言えます。

「いかなる勢力も中国人民の前進を妨げることはできない」と習近平国家主席が発言していますが、これはある意味、裏腹な面もあるように感じます。つまり、強権のもと共産党体制を維持し続けなければ国家が崩壊しやすいリスクがあるとも取れるのです。

世界で人々の声が二分化し、妥協ができない社会が生まれつつあります。あのロシアですら、反プーチンの声がごく当たり前のように上がる時代です。その中で情報操作、思想操作で14億の民を共産党という枠組みに縛り上げるのは国民がかつてに比べて生活が改善したことを実感できるからでありましょう。これは経済や個人の富が逆回転をし始めると国家への忠誠が薄れるとも言えます。

忠誠が薄れた場合、国民には二つの選択肢しかありません。国外に移住するか、国家を転覆させることであります。89年の天安門事件は国家が成長期にあった中での事件で、純粋な民主化という運動であり、趣旨は違いますが、強大な制圧力で反体制を掲げた若者の夢は打ち消されました。通常、体制転覆をはかる場合、軍部がその主導力になるため、彼らが何らかの不満を持ち出すきっかけがあれば危険なサインということになります。

さて、体制という点では日本も中国も北朝鮮も似たような状態にあります。日本は自民党という体制、中国と北朝鮮は共産党という体制であります。韓国は盤石な体制を生み出すことができなかったため、現在のように日和見主義的な社会が形成されてしまいました。東アジア諸国は欧米の体制とは大いに相違しています。欧米が自由な体制の中で対立思想があるのは背景にキリストという宗教観が国民のベースに存在し、一定のグリップが効いているからではないでしょうか?ところが東アジアには経典を伴う明白な宗教観はなく、そのために体制で縛るという形になっていると私は考えています。

言い換えれば中国人も共産党が嫌いじゃない、ということではないでしょうか?もちろん、日本に自民党が嫌いな人がいるように中国に共産党体制を批判する人はいますが、その体制を打ち崩すことは国家に強烈な試練が起きるような状態にならない限り無理、とも言えそうです。日本で民主党体制が一時期あったのはご記憶の通り、バブル崩壊後の失われた〇〇年で国民が疲弊し、何か違うものを求めたからであります。

習近平国家主席は内憂外患とされます。が、14億の民が本当に蜂起するようなことがあるとすれば経済的ダメージしかないでしょう。香港や台湾のことは外から見る国家が指摘することであり、中国の国民には知らされないか、知っていても大した影響にならないでしょう。

ただし、中国が国境を超えて支配する地域を増やすことができるかといえば私は否とみています。理由は中国の共産党体制があまりにも古めかしく、それを宗教観が違う他人に強要すること自体がナンセンスだから、と考えています。

では今日はこのぐらいで。

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トランプ氏弾劾調査と大統領選挙4

アメリカの大統領選挙が意識され始めたこの時期、やっぱりというか、もうこの段階で戦いの火ぶたが切って落とされた、そんな感じがします。

アメリカ下院議長で民主党のナンシー ペロシ氏は民主党の重鎮で今年79歳。バラバラになりつつある民主党の中ではある意味、かなり安定感を持った党の顔的な存在であります。当然ながら大統領選挙に向けてペロシ氏の果たす役割も大いにあるわけで彼女はトランプ大統領をどう切り崩すか、そちらに精力を傾けます。

今回、報道されたトランプ大統領弾劾調査開始とは既報の通りですが、念のためおさらいします。民主党の元副大統領、バイデン氏が副大統領時代にウクライナのガス会社に勤める次男を守るためにそのガス会社を調査しようとしていた検事総長を解任しようと画策したのではないか、という疑惑が生まれます。トランプ氏はこれをネタにウクライナの大統領に270億円相当の支援協力金を出し渋ったのではないか、という二つの疑惑がからまった小説のような話であります。

トランプ大統領は俺がウクライナ大統領と交信した記録はオープンにしてやると息巻いており、疑惑解消に努めています。一方、ペロシ議長はこんなことで民主党の有力大統領候補の芽がつぶされてはたまらないと大統領の行為を違法とし、大統領弾劾の調査をするとこちらも盛り上がっているのであります。

個人的な見解ですが、これはトランプ氏が有利だと思われます。一つにはバイデン氏の情報がアメリカの諜報部門から上がってきている点です。アメリカの諜報能力は優れており、これをバイデン氏なりペロシ氏が反論できるかどうか私に微妙に感じるのです。

もう一点はペロシ氏の今回の異様な盛り上がり方こそがバイデン氏の不正行為を裏付ける形にすら見える点でしょうか?逆に言えば民主党は他に人がいないのか、ということになります。

三番目に挙げられる可能性としてはバイデン氏が民主党の大統領候補から滑り落ちると大統領候補の目玉が居なくなり、大混戦が予想され、圧倒的知名度と一定の実績を積んだトランプ大統領に対抗できなくなるリスクがある点でしょう。

事実、バイデン氏の今回の疑惑問題とは別に既に一部地域でバイデン氏の人気に陰りが出ている点が指摘されています。アイオワ州の世論調査ではエリザベス ウォーレン氏がバイデン氏をわずかながらリードしたと報じられています。ウォーレン議員はGAFA解体論者の筆頭候補であり、仮に彼女が大統領になろうものならアメリカの代表的IT企業は分割、解体のリスクにさらされます。

ご記憶にある方もいらっしゃるでしょうが、マイクロソフト社が一時期分割案で揺れ動いたことがあります。圧倒的な強みが故に恨みを買ったのです。同社はその後、その司法の戦いにこそ勝ったものの会社としての活力は一時期、完全に失われ、復活に十数年を要しています。つまり、ウォーレン議員がやろうとしていることはかつてのマイクロソフト問題を一社のみならず、GAFA全体で行おうというとんでもない話であり、仮にそれがどれだけ世論の支持があったとしてもアメリカ経済に与える打撃は計り知れないものになるのです。

ところで最近、カリスマ的地位にある人に火の粉がかかっているケースが目立っています。トランプ氏のみならず、英国のジョンソン首相は議会閉会が違法と裁判所から判断が下され、同氏の戦略はすべて覆される状況になっています。WeWorkのニューマンCEOもそのカリスマ性故の圧倒的知名度を誇っていましたが、ソフトバンクからのCEO引きずりおろし作戦であえなく「降臨」しました。

何事もやりすぎは禁物、ということなのでしょうか?

少なくとも今回の弾劾調査はトランプ大統領がかつて乗り越えてきた数々のゴシップに比べればはるかにたやすい問題に見えます。むしろ、ペロシ氏の焦りばかりが強調されるそんな戦いであります。まだ大統領選は長丁場で入り口にも来ていません。こういう状況を見ると民主党の戦略と勢いにどうしても疑問を感じないわけにはいきません。

他人事ながら選挙はもう少し面白いものになってほしいと思っています。

では今日はこのぐらいで。

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イスラエル選挙とトランプ大統領の賞味期限4

トランプ大統領が最近吠えず、物わかりの良い普通の大統領になった気がするという趣旨のことを呟いておりました。悪い表現ですが、賞味期限という例えで見るとどうなるのでしょうか?

トランプ氏が大統領に就任した時、その思想や振る舞いから「アメリカを二分する」と大騒ぎになりました。数々の過去のスキャンダラスな話が暴露され、トランプ氏はそれを打ち消す一方で、強引な対抗手段に出ました。メディアを縛り上げ、自分でツィッターを通じて直接国民と対話するという方法を取ったのです。

その間、トランプ氏は持ち前のビジネスマンとしての才覚を最大限利用し、多国間交渉ではなく、個別交渉を通じてアメリカに有利な改正を進めてきました。NAFTA(現USMCA)や韓国とのFTAはその一例でしょう。日本との関係ではCPTPP(TPP11)から離脱し、来月にも二国間貿易交渉が締結されることでTPP並みの条件となりそうです。

経済では減税措置を行い、アメリカの消費、および株式市場を活況にしたもののそのクスリが切れつつあり、FRBに大幅な利下げをすべきだと「外野の『ベンチ』からFRBの選手にヤジを飛ばす」ような状態が続いています。

国際協定関係ではTPP以外に地球温暖化対策のパリ協定やユネスコ(国連教育科学文化機関)からも離脱しています。WTO(世界貿易機関)の紛争処理にかかる委員は枠7名に対して現在3名しか委員がおらずそのうち2名が12月までに任期切れしますが、トランプ大統領がWTOに全くの信認を置いておらず、委員を出せなくなる公算が高く、こちらも間もなく機能不全になると見られています。

こうみると世界の枠組みをすっかり変えてきたのですが、彼のパワーにやや陰りが見えてきたのが外交問題です。中国との通商戦争で想定外の長期戦になっていること、北朝鮮問題はほとんど進展してないこと、イランとの今後の展開のビジョンが見えないこと、ベネズエラの対策も中途半端、盟友英国はわんぱくなジョンソン首相となり、ややてこずり感があること、メルケル、マクロン両氏との距離感も明白になっています。

そんな中、イスラエルはトランプ氏にとって最大の拠り所の一つであったはずで、その首相、ネタニヤフ氏とは非常に近い関係とされました。アメリカは今回のイスラエルのやり直し選挙が終わった段階でネタニヤフ氏と共に中東政策と和平案を提示する予定でしたが、その選挙はネタニヤフ氏にとってほぼ敗北に近く、組閣にネタニヤフ氏が指名されない公算が出てきています。(イスラエルは組閣を大統領が命じます。)仮にそうなれば対イラン政策を含め、大幅な方向転換を余儀なくさせられることになります。

ところで私の見るトランプ氏の弱みとは「長期戦」であります。いや、アメリカが苦手とするのが「長期戦」と申し上げてよいでしょう。多分、短期志向が強いのがアメリカ人の気質と本質であり、粘りに粘られると案外音を上げやすい傾向が見て取れます。ベトナム戦争やアフガン、イラクなどの派兵でも大変苦しんだのは知力と体力と資金力の一発勝負ではなく、泥沼だからであります。

どんな人にも賞味期限があります。その賞味期限は注目度が高ければ高いほど鮮度が重視(=短命)されるのは時間が経てば相手が対策を取ってくることで厳しい防衛策を取らざるを得ず、人間としての精神力が維持しにくくなることは一つあるのでしょう。その点、トランプ大統領は非常に強い意志を持っており、少なくとも国内ではその力をまだ発揮できるとみていますが、世界のすべてをコントロールできるわけでもありません。イスラエルのように選挙での敗北となれば大きく戦略を見直さざるを得ず、トランプ氏としては耐え難いことなのだろうと思います。

そこに持ってきて2020年の大統領選がそろそろ視野に入るころで保身的対策もしなくてはいけないでしょう。広げた風呂敷にどうお土産を包んで国民にその成果を報告するか、重要な局面を迎えていくことになりそうです。ただ、対抗する民主党に絶対的な候補がいないことから逆にトランプ氏を国民がどうリードしていくのか、代わり映えしないトランプ節ではなく、アメリカ世論がどう反応するかに視点を合わせるほうが面白いのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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