外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

ガラパゴス

日本の株価は世界のガラパゴスとなるか?4

日本の株価は6月下旬につけた20952円をピークに19155円まで下げた後、20850円までいったん戻し、調整に入っています。今後、この調整を経て高値を更新してくるか、興味深いところにあります。私は更新の可能性は大いにあるのではないかとみています。

理由は企業の第1四半期の決算が発表になり始めていますが、思ったよりかなり良いという印象があるからです。日経が報じた日産の営業利益予想は5割増、富士重工に至っては7割増という驚異の増額幅は第1四半期という会社の事前予想がない中でサプライズ感が非常に大きいものになるのです。また、爆買いでコーセーは第1四半期は前年比なんと4倍という状況で輸出企業から内需まで幅広く好景気の恩恵が広がっていると言えます。

まだ決算発表は始まったばかりですが、今のところは相当順調という印象です。

世界の株価を見ると冴えないところが多く、中国に至っては官製相場への批判の声が日々、高まってきています。売るに売れない中国株でやむを得ず、違う投資から引き上げて資金を作るという状況すら生み出されており、7月20日の「2分間の金相場暴落事件」(一瞬のうちに50ドル下げた)犯人は中国の売りでありました。

ニューヨークの株価もさえず、投資家は迷っているように見えます。また、夏休みのピークであるため、多くのトレーダー達が市場に参加しておらず、大きなニュースも発生しにくいいわゆる夏枯れの真っただ中にあります。

そんな中で企業業績にポジティブサプライズが続けばマネーの行方として再び、日本の株式市場に目が向く可能性は大いにあります。日経には「デシマルサイクルの終焉」と題し、中国の高度成長ブームの沈静化と商品相場の低迷を指摘しています。

地球儀ベースで見ればこの15年ぐらいでITという基盤整備で情報を地球の隅々まで瞬時に届け、物流革命も含め、ネットショッピングが新たなる購入手段として確立しました。これにより地球上のあちらこちらから新たなる購買層を生み出し、消費者はこれを享受したのです。いわゆるグローバル化であります。

サムスンのスマホはその勢いに乗じた典型的例であります。安いというよりマーケティング巧者で訴訟などでアップルと対等感を見せたことで商品のイメージ戦略を進め、欲しくなる商品として一気に知名度を上げたわけです。ところがそのフラッグシップのスマホは二作続けて失敗で厳しい状況に立たされているのは消費者の移り気と市場の一時的飽和を読み切れなかったのだろうと思います。

そんな中、私は日本が今、大注目だろうと思っています。失われた20数年をすべて海外で過ごした中で思うことは、日本のプレゼンスは確実に下がり、商品の開発能力にも疑問符がつきました。不景気、デフレを通じて自信を無くしていたのが一つあるかと思います。また、ソニー、ホンダといった大起業家スタイルをイメージしすぎたのも自虐的状況に自らを押し込めました。無から有を生みやすい時代から開発競争の時代となり、品質の改善や向上、マーケティングといった手法が成長の要となった中で大ヒットを飛ばすことにこだわり過ぎた気がします。

ところがこの2年ぐらいはより自然体な日本の企業活動が好成績を生むようになっています。ゴルフスウィングをする時、余計な力が入らず、ヘッドのスピードが最大限になる様な感じでしょうか?一つは円安効果で企業業績が勝手に上がったこと、しかし、それが負け続けてきた気持ちに大きな変化を与えたことは事実です。「なんとなくよくなってきたね」という社内ムードはそれまでの「やらされる」から「やってみよう」に変ってきていないでしょうか?

冒頭の富士重工のこの2年ぐらいの成長ぶりは正に驚異的であるとしか言いようがありません。しかし、同社が打ち出したのは確かに高品質ではありましたがきっかけはトヨタとの共同開発の若者向けスポーツカーでした。あれからあの会社は肩の力が抜けてすっかり様相が変わったのです。

今、日本にはフローの風が吹いています。日本の良さを訪日外国人が発見、発掘してくれるからです。そしてそれは他の製品と比較され、日本のモノは確かに良いという実感が伴い、評判が評判を呼ぶことになります。そこには圧倒的な商品開発能力というより、積み上げた工夫だと思いますが、物まねではできないノウハウの蓄積がようやく開化してくるのだろうと思います。

そういう意味では株価もガラパゴス化して世界の中で異彩を放つかもしれません。期待しています。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

外から見る靖国問題 その24

昨日小生のブログ「外から見る靖国問題」には多くの方々のコメントを頂戴し、ありがたく思っております。ブログ内容から展開し、A級戦犯と東京裁判の妥当性などにも触れていき、議論や意見が交わされていることに嬉しく思っております。靖国問題のブログは多くの方が立ち上げており、私の内容はその中のひとつでありますが、皆様の本件に関する確立された考え方に改めてこの問題の奥行きを感じさせるものでありました。

また、一部の報道でネット利用者の8割近い方々が安倍首相の靖国参拝を支持したとある一方で、多くのマスコミや首相のブレーンらが今回の靖国参拝に懸念を示している点が相反する状況となっています。例えばヤフーニュースなどは産経新聞からの引用が割と多いのですが、ご承知のとおり、産経新聞は靖国参拝をかなり支持しており、そのトーンは他紙を圧倒しているのです。例えば、ネットのニュースではあまり目立たなかったと思いますが、あの読売新聞の社説でさえ、懐疑的トーンなのです。つまり、産経が突出している色合いなのですが、結果として無料のネットニュースを読む多くの国民はこれにどうしても引っ張られやすくなることは事実であります。

ご承知のとおり、新聞社には新聞社の色、つまり主義主張があります。一番色合いが少ないと思っていた日経でも無色透明ではだめだという意識からか、一定の考えがかなり出るようになっています。NHKなどは言わずもがな、ということです。

一方、海外でも同様の色がついた報道がなされており、結局、これが世論を一定の方向に仕向けることになります。

尖閣問題でもしかりで中国国内であれほどの反発があるとは明らかに想定外の中国世論の反応であったと思うのですが、結果としては制御不能のところまで進んでしまい、日中関係のみならず、多くの日系企業の事業戦略の練り直しを余儀なくさせられました。

今回の靖国の問題についても私が懸念するところは海外の反応は日本国内の論理を超えたものに発展しないか、それが心配なのです。私は今、日本が戦略的に孤立化することが正しいのか、これが将来的に日本にさまざまな影響を及ぼさないのか、ましてやようやく経済が立ち直りかけ、ムードもよく、訪日外国人が1000万人を超え、福島の風評被害もようやく納まりつつある中でこれがこのタイミングでよかったのか、どうしても腑に落ちないのです。

外交的には過去の流れを踏まえれば安倍首相と習近平、および、朴槿恵両氏との会談は当面期待できない状況になりました。これで困るのはアメリカなのです。そして、今のアメリカの外交部が日本に対する理解度が低いことから中国寄りになることが考えられるのです。つまり、オセロゲームで一気に白黒がひっくり返った状態が起こりうるのです。その場合、日本が孤立化するいうことです。今の日本がこのようなゲーム展開をしてよいのか冷静に考えれば考えるほど気になるのであります。

なぜ、中国が比較的静かなのか、それは習近平国家主席は笑っているからです。国内の温度と海外の温度はまったく違い、それは昨日のブログに書いたように日本人がどれだけ熱く語ろうとも、私のブログにどれだけたくさんのコメントを頂戴しようとも海外には通じていないのです。まさに松岡洋右の国際連盟脱退の大演説と同じでなのです。結果として彼の1時間に及ぶ演説にもかかわらずほぼすべての国が日本にNOをたたきつけたのは歴史が証明する一ページです。

ガラパゴス日本という言葉は日本の商品だけを表すのではありません。日本人の考え方、言動、主義、振る舞いにおいて外国からはかなり「異国」であるのです。確かに日本は世界でもっとも長い歴史を持った国でありますが、日本が自給自足ではなく、海外で稼ぎ、海外からモノを買い、相互の援助や協力関係を持つ世界の中のひとつの国である以上、日本の立場の主張はきちんと伝える一方で一定の外交の「巧さ」も必要であります。

私は日本人として靖国を思う気持ちは十分に理解しておりますし、皆様と同じ立場にあります。そして、いただいているコメントについては一定以上の理解とバランス感覚をも持っているつもりです。私の懸念はその上でのことであるという点を今一度、書き記す必要があると思った次第です。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

軽自動車はガラパゴスで終わるのか?4

今や軽自動車といえば日本でもっとも売れる車ベスト10では常に7割ぐらいを占め、日本にはなくてはならない車種であります。自動車各社も普通車から軽自動車へのダウンサイズをしながらその開発競争はより熾烈なものとなっています。日経新聞には日産自動車と三菱自動車が共同開発する軽自動車についてシェア二倍を目指すとあり、三菱自動車の株は素直にそれに反応し、ストップ高を付けました。

軽自動車の歴史といえば1949年に規格ができたのですが、当時はまだ価格も高く、一般庶民には高根の花でした。それが一気にブームとなったのが、1958年のスバル360だったと思います。実は私の父もそれまでのオートバイから乗り換えた初めての車でした。私も覚えていますが、いわゆるドライブが楽しくてしょうがないというのは当時を知る人には懐かしい思い出でしょう。

その後、日本では普通車が経済成長と共に自動車の主流を占め、「いつかはクラウン」のキャッチに代表されるように乗り換えるたびに大きな車になっていくのが日本全国のおとうさまにとって誇りでもありました。ゴルフ場にはマイカーのマークIIで颯爽と乗り付ける、というのはかなり自慢げな話でありました。

しかし、バブル崩壊とともに日本の自動車の主導権は軽自動車に移っていきます。そして、今、その軽自動車の技術は世界でも最高水準のものとなっています。軽の雄といえばダイハツとスズキですが、スズキは今や、リッター33キロを超える燃費を売り物としています。一方、王者ダイハツも今年の秋にはそれに対抗できる車が発売されるのではないかといわれております。

リッター33キロというのはトヨタやホンダで売り出しているハイブリッド車とほぼ同等でありながらも車体価格は100万円近く安いのであります。これはまさに驚異的な話であり、日本最大のガラパゴスであるといっても過言ではないでししょう。

軽自動車はその規格が独特であるがゆえに海外では全く見かけることがありません。特にアメリカの自動車業界は日本の軽自動車を目の敵にしており、先日のTPP参加交渉の際にもアメリカ側がもっとも難癖をつけた分野の一つであります。勝手な想像ですが、海外に軽自動車の規格がないのはアメリカが政治的にそれを抑えている可能性もあるのかな、という気がしております。

では東南アジアの道路事情と車事情を考えてみましょう。あふれる車、オートバイ、自転車が車線などお構いなしに走る姿はフィリピンでもインドネシアでも同じです。そこにはインフラが足りず、車も買えない庶民がトラックの荷台のようなところにバスとして乗合をしているその姿そのものであります。インドではタタ自動車が20万円のナノという車を開発しましたが、その後、不具合も多く、必ずしも国民の支持を受けているとは思えません。

インドにおける低価格車競争は激しく、リードするスズキも今後厳しい競争に巻き込まれるのでしょう。しかし、日本の軽自動車を東南アジア諸国に何らかの形で導入できれば、それらの国の事情にまさにフィットしたものになるはずです。

そういう意味では日本の軽自動車をガラパゴスとして留めるのではなく、どうにかして世界戦略車として工夫できればと思っています。思えば、日本のガラケーの第二世代をベースに開発したのがアップルのiPhoneでした。あの時はアメリカに美味しいところを持っていかれたわけですが、今度こそ、日本が美味しい思いをするべきだと思います。

確か、東南アジアの車の規格を統一する集まりがあるのですが、その議長は日本だったと思います。当然、その意味合いは日本車の規格を東南アジアで統一化させることにあると思いますが、軽自動車がその戦略に組み込まれれば実に素晴らしいことではないでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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経済雑感4

今日は経済ニュースが多いので雑感として全体像を考えてみたいと思います。

まず、昨日の日銀の金融政策決定会合。私はもしかしたらここで金融緩和発表もなくはないと考えていましたが残念ながらそうはなりませんでした。ただ、白川総裁の記者会見の内容を読む限り、次回の会合がある4月27日に掘り下げた検討を行うとしており、金融緩和を強く推し進めることが日銀政策の根幹であることを示唆しています。よって、次回にそれを期待したいと思います。日銀の政策が日々の金融市場の動きに動揺してはいけませんが、日銀の動きは割と後手であることが多く、この点は引き続き改善の余地はあるのではないかと思います。

さて株式市場。ニューヨークは今年一番の下げとなりました。アメリカ景気回復ペース鈍化の可能性、再燃したヨーロッパ問題でリスクオフモードとなっていることがあげられます。一方、金はなぜか、ここに来て再びリスク回避先として買われています。このところの解釈と逆になっていることに注目すべきです。ヨーロッパ、アメリカとも金融緩和の声が再び出てくるであろう先読みから金に資金が向かっているともいえます。ただ、金の実需はやや、その勢いをなくしておりますので投資マネーがどれぐらい入り込んでくるかが判断の指標となります。専門家の見方は今の水準は目先の底で中期的に1800−1900ドルぐらいは目指すと考えられているようです。

ソニーとシャープの発表も日本企業には堪えるものがありました。まず、ソニーはその繰り延べ税金資産の取り崩しという税務上の理由に基づく経理処理の結果、当初の2200億円の赤字予想から5200億円への赤字と大幅に増加します。もっともこれは経理上の問題で、売り上げが下がるとか、コストが上がるといった内容ではないので同社のキャッシュフローは痛まないものの利益が出ない体質の結果ともいえるわけでポジティブに捉えることはできません。あわせて1万人の従業員削減も発表し、聖域のないリストラの断行といえましょう。あとは新しくトップに立つ平井一夫氏がどれだけの手腕を持ってこの会社に再び生命を吹き込めるか、期待するしかありません。

ではソニーが期待する医療機器事業の推進。そのための最大のプランのひとつがオリンパスとの提携。ですがオリンパスはソニー、富士フィルム、テルモの3社を含む企業からオファーをもらっていることを公表しているもののどうも事業提携への熱意が見えません。儲かる事業を他人にむざむざとくれてやることはない、と考えている節があります。こちらも4月以降、本格的に動きが出てくるだけに要注目だと思います。

シャープについては鴻海と提携発表した際に私のブログで書いたとおり、当初のポジな反応からネガな反応に変わってきた感があります。大前研一氏も私と同意見のブログを書いておられました。更に決算見通しを900億円下方修正し最終赤字3800億円となる見込みです。

こうなると注目はパナソニックで、こちらも更に下方修正が入るようなことになれば泣きっ面に蜂ということになるでしょう。

日本は「日はまた昇る」なのか「ニッポン沈没」なのかその瀬戸際にいる気がいたします。少なくとも今までのやり方の踏襲ではグローバル化の世界でうまくワークしないことはほぼ証明されたと思います。ガラパゴスでもよいと考える人は少なくなってくるような気がします。世界戦略という照準はガラパゴス国家で培ったノウハウを水平展開することだと気がついた企業だけが生き残るような時代がやってきたということでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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ではまた明日。

ガラパゴス4

小笠原諸島が世界遺産登録決定となりました。豊富で貴重な自然財産が登録の理由だと思いますが、この小笠原諸島は東洋のガラパゴスとも言われ、動植物が独特の進化を遂げてきました。その一つの理由が歴史上、大陸と繋がったことがなく、個の進化が完全に独自の道を歩んだことが大きいと思います。

その言葉はそっくり日本にも返せることはこのブログをお読みの皆さんでなくても周知の事実でしょう。
更にその独特な文化をあえて売りにしたガラパゴスなる商品も発売されています。

が、種の進化を考えてみますと、独特な社会を形成していたところに外部から大きな影響があると種の生存を脅かすような事態に発展することも大いにあります。琵琶湖ではブルーギルなど海外からの持ち込み種が繁殖し、生態系の崩壊が起こり、ガラパゴスがいかに外敵に弱いかを如実に表しています。

生態系は人間の英知で守ることが出来ます。が、ガラパゴス化した日本は誰が救ってくれるのでしょうか?

外から見る日本はまさに独立独歩を貫いています。いや、明治以降、たびたびの外敵などの影響を受けながらもうまく交わし、取り込み、むしろ日本の独自性を海外に売り込む余裕すらありました。それは戦前の歴史からみると、そのきっかけは日露戦争にほぼ間違いないと思っています。あの奇跡の勝利となった瞬間に日本は外敵を駆逐できる自信を持ったわけです。そのバックをサポートしていたのがイギリスでした。

その後、ガラパゴス日本は欧米列強に肩を並べるほどの実力をつけたものの先の大戦で崩壊しかかります。が、崩壊を助けたのがアメリカ。それはソ連という共産圏と戦う正に防共の観点で日本を絶対的な壁としたわけです。

戦後66年が経ち、日本は一貫してアメリカと共に表向き経済で裏向きで政治を含め、二人三脚を進めてきました。が、その間、唯一進化しなかったものがあります。それは日本人個々の外敵に対する抵抗力でした。

経済に関しては優秀な商社マンという「日本版死の商人」が死闘しながら勝ち得た数々の貿易を通じて契約に甘えることで日本経済は大きな勘違いを犯したと思っています。日本はすごいんだ、と。

80年代、日本以外に出た事のない数々の企業がアメリカを中心に海外進出を果たしました。その進出はこっけいでもありました。人海戦術であったからです。ちょっとしたところには駐在員が何十人もいた時代です。が、そんなナンセンスな状況が長く続くわけもありません。折りしもバブル崩壊という流れで本業回帰、海外と不動産は悪の根源とみなされ、海外駐在経験者は国内で使い物にならないダメ男扱いになったところもあります。

それから20年近く経ちました。日本は韓国、中国からの追い上げに(あるいは既に追い越されたものもふくめ)、厳しい競争を強いられています。

日立製作所の中西宏明社長がいみじくもこう語っています。
「海外で働くことに抵抗がある社員が増えても問題はない。現地で採用すればいいことだ。」

これほど厳しい言葉があるでしょうか?以前、僕はこのブログで「日本がどれだけだめになっても会社だけは残る。なぜなら会社は世界中どこでも儲かるところに行けばよいだけだからだ」。中西社長の言葉からは人材ももはや海外から調達だよ、ということです。

今、日本には天敵だった韓国の商品や中国の商品が並び始めています。サムソンの携帯はむしろ、飛ぶように売れています。

琵琶湖のブルーギルが琵琶湖の生態系を壊したとしたら日本の消費体系が韓国、中国によって壊れないとは言い切れないでしょう。

日本は今、大きな選択肢の岐路に立っています。
小笠原のように保護下におき、ガラパゴスを貫くのか、あるいは再度、外に打って出るのか。

この答えは政治家が出すわけではありません。経営者が出すわけでもありません。
日本人一人ひとりがキチンと考えなくてはいけません。

残された時間は僅かしかありません。あなたの隣には大きな口をあけた魚があなたを今にもくわえようとしているのです。

ご意見、お待ちしております。

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ではまた明日。

2011年を考える <経済編>5

さて「2011年の考える」の二日目は経済について考えてみたいと思います。

2010年が狂ったヨーロッパ経済の歯車とアメリカ発の金融緩和、更には好調な新興国経済という三つの地域的特長が挙げられると思います。更にはNHKでも放送していたように「大国 中国」というアメリカに追いつき、追い越すであろう中国経済が注目された年でもありました。

2010年の大きな三つの地域の動きが2011年に急速に変化するという兆候は今のところない、とほとんどの専門家は考えているようです。ヨーロッパ諸国にはまだ財政問題でくすぶっている国は多いですし、今後も断続的にその話題は発生するでしょう。

一方アメリカは金融緩和を通じて自国の株式バブルを作ろうとしています。投資関係業者は2011年に金融業を主体として強気一辺倒の予想ですし、あのGMでさえも強気の予想となっています。実際に株式についてはそうなる可能性はあるのでしょう。

が、実体経済はどうでしょうか?金融を通じたてこ入れをしなくてはいけない理由を忘れてしまっていませんか?高止まりする雇用、そして再び下向きになりかけた住宅市場があるからこそ、FRBは金融を緩々にせざるを得ないのです。

つまり、そこにはドル安という代償が本来あるのですが上述のようにヨーロッパも五月雨式に悪い話が出てくるので相対的にドルが高めに推移している、という本来の力を表していない状況が続いているのです。

その間、あふれたドル紙幣は新興国の物価を直撃しています。実際、資源価格は高騰の前兆にあり、原油も100ドルから120ドル台につけるのではないかという予想もあります。更に食糧価格も高騰していますのでカナダやオーストラリアにはフォローの風となるのではないかと見ています。

さて、日本ですが、景気の先行指標である株式相場については2010年が結果としてほぼ、年間を通じて変わらずだったのですが、年後半からの盛り上がりは2011年初頭に期待を持たせる動きとなっています。これは企業の四半期決算が総じて好調、特に輸出関連企業は新興国需要が高まり、正月返上の企業まで出てきていることが背景にあると思います。

僕のブログでもお伝えしていますように企業レベルでは円高を克服する体質が出来つつありますので円が極端に上ブレしない限り3月決算は好調なものになると予想しています。

僕は2011年経済は総じて堅調だと見ています。但し、新興国でのインフレが厳しいものになり中国などではあと数回の利上げをせざるを得ない状況になるかもしれません。ヨーロッパやアメリカがひどいスタグフレーションになるとは個人的には考えていません。それらの国は十分に経済発展をしていますのでインフレ下における総需要が発展途上国に比べ高くないからです。

日本は企業業績と雇用や税収、不動産など国内事情が非リンク化すると見ています。つまり、企業はよりグローバルに国家の枠を越えて発展していきますが、ドメスティック部門の典型である国内雇用情勢を含む各経済指標は「置いけけぼり」を食うということです。

ですから、僕は再三再四、日本人の国際化を訴えてきました。これを怠れば怠るほど日本人の高齢化とガラパゴス化は進化し、ガラバゴスを自慢している余裕すらなくなるだろう、というのが僕からの進言です。

少なくとも日本は今、ドライバーズシートにはいません。後部座席の真ん中のシートに小さく座っている、というのが僕のイメージです。ならば少なくともドライブできるようになるまでは世界の状況に敏感になり、先手の対応ができる国家となってもらいたいと思います。

2011年が素晴らしい年になってもらいたいと思います。

では今年一年、このブログを引き続きよろしくお願いします。

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ではまた明日。

船長釈放4

今日、他のトピよりもこの件について僕の意見を聞きたいという方が多いでしょう。だから書きます。但し、今日は中国云々ではなく、日本について書きます。

船長が釈放された形になったことが正しい処理だったか、それは高度な司法上の判断と政治的考慮がなされたことでしょうから日本からすれば中国への「イエローカード」と捉えるべきです。その後も中国は賠償云々といっていますから「戦後処理」がこれから何らかの形で行われることでしょう。

日本としては中長期的にどうしたらよいのか、ここを考えてみましょう。

まず、日本と中国では尖閣諸島に対するスタンスが徹底的に違うということです。ついては日本がこの問題を放置し、継続対話とするならば同じことがまた起こるということです。逆に日本の漁船がこの周辺で漁業をしていたら中国が拿捕する可能性があるでしょう。特に中国は「目には目を」というやり方が非常に目立ちます。ですから「戦後処理」といってもまた「争い」が起きることは大いにあるわけです。

同じことは竹島でもありうるでしょう。今回のいきさつを韓国は大変興味深く静かに分析していることでしょう。

一方、僕のブログに寄せられたコメントは「日本側の弱腰外交に対する失望」が圧倒的でした。自民党も似たような声明を発表しています。

一方、僕は今回の事件を日本にとって前向きに捉えています。それはようやく「国際緊張」が自らの生活まで迫ってきたという現実です。日本は戦後、国際緊張の中に入ったことはありませんでした。結果として国民は平和で快適な自分の世界を作り上げることに専念出来たわけです。

ですが他の国を見てください。フランスも中国も中東もインドもロシアも民族や外交で揺れ動いてきています。それは地続きで隣国と接しているという地政学的で動かせない事実なのです。

韓国が何故、いつも緊張感と焦りを持っているのか?それは北朝鮮からわずかな距離のところにソウルという韓国の首都が存在するからです。北朝鮮と関係が悪化すればソウルはたちどころに戦火に見舞われるという可能性があるのです。これが緊張です。

一方、日本は緊張がほとんどなかったのです。分かりやすい例えを出しましょう。日本人は英語が出来ない。だけどそうも言っていられないから英語で仕事をしようという動きは本来ならば30年も40年も前からあるべき話だったのにようやく気がつき始めたということです。

フジタの社員が拘束された件でフジタは今後、さまざまなことを検討するでしょう。会社は利益至上主義でリスクテイクをしすぎてはいないか、ということです。
例えばアメリカの社員が中国で同じように拘束されたらどうするか?政府は徹底的に安全救出を計るとともに企業レベルではどうやったらリスクを最小限に抑えられるか、社員教育を再徹底するでしょう。

今、中国にはアマチュアな日本人が大挙して駐在していると思います。ここで言うアマチュアな日本人とは国際感覚と緊張感を持ち合わせていないという意味です。日本には残念ながら国際人は極めて少ない。おまけに90年代に企業が海外から引き上げたことで国際感覚が社内で継承されていないこともあります。

日本の企業が今後も海外での売り上げを伸ばし、新しい国に進出していく以上、日本人が育たなくてはいけません。僕が長く海外にいて同胞を見ていると金計算はできるけれど外人とディベート出来る人はいまだにあまり見かけません。

でも中国人にはいるし、韓国人にもいます。日本が中国や韓国をビジネス上、本当にライバル視しているなら、今回の事件を教訓としてもっと勉強をしてもらいたいと思います。

それが出来ないのなら日本は永久にガラパゴスだということではないでしょうか。

ご意見お待ちしております。

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明日はこの事件で大きな展開がない限り違う話題を書かせていただきます。
ではまた。
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