外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

北朝鮮

朝鮮半島、2020年の展開4

2020年の朝鮮半島情勢がどうなるか、このところ、目立った動きがなく、ニュースもやや古いものの焼き直しが多くなっていますが、ここからどうなるのか、考えてみたいと思います。

朝鮮半島の関係を考える場合、切り口がいくつかあります。北朝鮮/アメリカ、韓国/アメリカ、北朝鮮/韓国、北朝鮮/中国が軸でここに日本やロシアなどが加わってきます。どの関係もシーソーのような連携関係があり、どちらかに偏るとどこかに歪ができるという状態にあります。

この中でまず注目したいのが韓国で行われる4月15日の総選挙があります。韓国総選挙は一院制、任期4年で議席数300を争います。現勢力図は中道左派の「共に民主党」が129、中道右派の自由韓国党が108、中道右派の「正しい未来党」が20などとなっています。

国民世論は革新3割、保守3割、無党派4割とされ、無党派の取り込みがキーになります。チョグク元法相問題は若者の無党派に悪影響を与えたとされ、また若年層の失業率が7%を超える中、経済音痴の文大統領への批判の声は高まりそうです。

韓国は総選挙に向けて政府高官経験者が職をなげうって政治家になる動きが異様に強く、「共に民主党」の候補者の3分の1がそのような経歴者となっています。一部からは政府で勤めたのは政治家になるための踏み台だったのか、という見方もあり、これもまた冷たい目線で捉えられています。

個人的にはこの選挙は与野党が思った以上に接戦ないし、逆転劇、ないし、与党が連立政権を強いられる公算もあり、文政権には厳しい状況になる可能性を見ています。特に文大統領が北との融和策を通じて踏み込んだ関係を築くことで自身の評価につなげようとしてきたものの金正恩氏からは冷たい姿勢、アメリカからは厳しく監視されている中、ポイントゲットできるものが目先何もなく、韓国国内が大きく揺れる公算も無きにしも非ず、と考えます。

一方、アメリカとの関係ですが、駐留米軍の費用負担への圧力は今後、より一層高まるとみています。トランプ大統領はイランとの外交戦で一応の節目をつけ、中国との通商交渉も第一弾が終わり、次のターゲットに目線を移すとみています。その一つは対北朝鮮と米韓関係ではないかとみています。総選挙を控える韓国に更なるプレッシャーをかけ、国内世論を変える作戦にあるとみています。

これはトランプ大統領自身も大統領選を控える中、「戦勝品」をどれだけ積み上げられるかが選挙対策になると考えるはずで、過去4年、まだ十分に踏み込めず、明白な成果もない朝鮮半島情勢にいよいよメスを入れる公算はあるでしょう。

では北朝鮮はどうなのか、ですが、ここにきて北朝鮮の外務大臣を軍出身者であるリ ソングォン氏を任命したようであり、より強硬なスタンスで臨んでくるのではないか、とみられています。しかし、これは北朝鮮をより難しい立場に追い込む可能性はあり、ソレイマニ司令官暗殺を見た金正恩氏は「口撃」はできるものの外交的勝利を得ることはないとみています。

中国はそんな北朝鮮に手を差し伸べるか、でありますが、今はタイミングが悪いと見るのではないでしょうか?基本的には北朝鮮を取り込みたいと考えていますが、人権問題で外圧があり、台湾でも負け、国内問題も山積している中、火中の栗を拾う余裕がないように感じます。

こう見ると個人的には今年前半に朝鮮半島に対してアメリカによる強い影響力が顕示されるように感じます。文大統領はレイムダック化、金正恩氏も八方ふさがりになり朝鮮半島の次の動きに向けた試金石となってもおかしくないとみています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

混沌とする世界、トランプ大統領のシナリオ4

年明け早々、アメリカとイランの物騒な話題で幕を開けてしまいました。この問題はまだ第一幕であるので第二幕、第三幕と続くと思いますが、読みにくいこのシナリオをトランプ大統領がどこまで確信的に計算したうえで行動するのでしょうか?そしてもし、それが最終的に大統領再選へのストーリーだとすれば大きな賭けといわざるを得ないと思います。

個人的には1月中に行われるトランプ大統領への上院での弾劾裁判に関し、人々の目線を少しでも違う方に持っていきたいという思惑を見て取っています。上院の弾劾裁判はまずもって可決する可能性はないのですが、弾劾という響きそのものを薄くし、どちらかといえば人々の目線を対外問題に引き付け、トランプ大統領の手腕を見せつける効果を狙ってる公算は大いにあるとみています。

次いで気になるのは大統領がエアフォースワンで5日、フロリダからワシントンに戻る機内での会見で「金正恩朝鮮労働党委員長が私との約束を破るとは思わないが、もしかすると破るかもしれない」と語っている点です。たった一言だけ北朝鮮に言及しているのですが、今までの金正恩氏への期待値が込められたトーンと全く変わっている点に留意したいと思います。当然ながら大統領には様々な情報が上げられているわけで北朝鮮はアメリカとディールしないという姿勢を見せている可能性が高いのだろうと思います。イランの次には北朝鮮にも厳しい姿勢を見せる可能性を示唆しているように感じます。

今回のイランのソレイマニ司令官殺害という行動は今まで放置してはいけなかった要注意人物を「誰もやらないから俺がやった」という点を強調する目的もあります。これは金正恩氏に対しての警告であるともいえます。ただ、ウーサマ ビン ラーディン氏を殺害するのとは違うインパクトがあります。私がいみじくも先週土曜日のブログで「イランは必ず報復する」と述べましたが、国と国の関係、国民性、執着心、宗教的な常識観の相違などは日本ではなかなかわからない肌感覚というものがあります。

カナダはイラン人が多く、特にここバンクーバー地区のイラン人人口は大きく、私のシェアオフィスの周りはイラン人だらけで顧客にもイラン人は相当多く抱えています。イラン人が世界中に散らばる中、本件の扱い方を間違えればとんでもないことになるのは確実であり、大統領選挙どころではなくなる可能性もあります。

ところでアメリカ経済と株式市場にはどのような影響が出るでしょうか?経済については見方が分かれており、いつまでも右肩上がりが続くものではないという景気循環説に基づく息切れを唱える説と今年はまだ大丈夫だろうという楽観説があります。高揚感なき株価の堅調さとは金融緩和でじゃぶじゃぶのマネーが行き場を失っているだけであります。ただ、実体経済と踊らされている株価に乖離が生じるようになれば否が応でも売られることはあるでしょう。

その際にトランプ大統領はFRBに「利下げをしないからいけないのだ」とツィッター砲を放ち、事実、実体経済が低迷すれば利下げを考えざるを得ない状態になります。また、それは大統領の嫌うドル高からドル安へ実質的に誘導できるわけですから大統領としては実に都合の良いシナリオが完成します。

さて、計算通りにコトが運ぶかは大統領のかじ取り次第でありますが、少なくとも運転席でハンドルを握るのは大統領その人だという点においてこれはアメリカという国家の機関決定なのか、ドナルド トランプ氏という個人の無茶ぶりなのか、案外アメリカの一般国民が一番冷静に物事を見ているのかもしれません。

2020年、一年かけた壮大なドラマが始まります。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

韓国は中国に寝返るのか?4

中国の王毅外相が韓国を訪れ、文大統領をはじめ、要人と会談をしました。韓国側は王外相を手厚くもてなし、韓国側がこのきっかけをいかに重視していたか察することができます。

中国と韓国の関係はTHAADを設置した朴槿恵前政権以降、冷えた関係とされ、その後、文大統領が中国を訪問するも仕打ちのような対応でありました。朴政権も当初は中国礼賛であったものの途中から方針変更した経緯があります。文大統領にとっては任期の半ばを過ぎた今、アメリカとのディールから中国との交渉に本腰を入れる可能性は捨てきれないでしょう。

韓国政権は歴史的にもポリシーの安定性が欠如しています。例えば李明博政権時は当初、日本と比較的良好な関係だったのに2011-12年の韓国憲法裁判所での慰安婦、および徴用工判決で180度方向転換し、異様なまでの行動ぶりだったことを覚えている方もいらっしゃるでしょう。つまり、一つの政権でもある事象をきっかけに全く違う顔になれる日和見主義が朝鮮半島全体の特徴であります。

文大統領はこのところ、トランプ大統領との交渉に行き詰まっているのみならず、駐留米軍の費用問題でも頭を悩ませています。更に北朝鮮との関係で徹底的な制裁を前提とするアメリカに対してグレーゾーンにいることもアメリカがいら立つ原因であります。日本が決定した輸出管理規制にしてもGSOMIA破棄に対してアメリカが異様に反発したのも韓国のグレーなふるまいにくさびを打ち込むことが背景にあったわけです。

ところが朝鮮人のメンタリティとしてはこれは逆の刺激を与え、より気持ちが離れる方向に走る傾向が見て取れます。今、韓国が中国にすり寄るのは当然の行方だとみてよいでしょう。

では中国から見た韓国はどうなのでしょうか?米中関係を見る限り中国は自分の味方を増やしたいのは当然です。北朝鮮には刺激をせず、韓国を取り込めば懸案のTHAADの撤廃も視野に入るかもしれません。(その場合は米韓関係は決裂と考えてよいでしょう。)

中国が上手なのは外交的に日本も取り込もうとしている点でしょうか?習近平国家主席の来年4月の来日がほぼ決まりそうです。この来日はむしろ中国側として臨むところのはずです。それは経済などを通じた日中関係をより強固にし、東アジアの同盟を結ぶとアピールする土産があれば日本の経済界からはウェルカムされる公算が高いからです。

経済を取り込めば政治はついてくる、と考えれば安倍首相は中国を無下に扱えなくなります。これは外交的にアメリカから猛烈な反発がありそうですが、全方位型外交を推進する安倍首相としてはうまく操縦するのでしょう。

私見ですが、アメリカは外交的にみて、このところ戦略ミスをしているように感じます。一方の中国は虎視眈々というのがぴったりくる表現だと思います。どちらを味方するわけではなく、客観的にみると表立った行動が少ない中国の戦略は巧妙かもしれません。アメリカは世界中の表舞台で必死に踊ろうとするけれどその踊りが評価されにくくなっている半面、中国は香港問題など矢面に立つ案件がある中でぐっと我慢しているという感じです。

韓国はその温度差も感じ取っているはずで日和見主義ならば強いものに巻かれろ、ですし、歴史的に中国とは上下関係があったわけですから中国にすり寄ってもなんら不思議ではないのであります。一部の報道で北朝鮮の核には中国の核の傘を貸そう、などという過激な内容もあるようですが、その真意はともかく、中国も韓国を取り込みに動く可能性は大いにあるでしょう。それはアメリカの外交的敗北を意味するとも言えます。となればトランプ大統領の再選が危ぶまれる公算も当然あり得ると考えています。

韓国内の報道は王毅外相の訪韓について様々な意見が出ていますが、もともと韓国の報道が報道方針のもと、答えありきである点を踏まえると本当の意味は真実を見据えて自分で考えないとわからないとみています。

では今日はこのぐらいで。

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GSOMIA破棄となるのか、感情が判断を支配する国の行方4

日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を韓国側が破棄する日が11月22日に到来します。日本のみならず、アメリカからも破棄の撤回を働きかけていますが、頑なな姿勢はいまだに変わっていません。そしてオウム返しのように「日本が厳格化された輸出管理を撤回すれば考え直す」といいます。

日米は様々なルートから韓国高官、大臣、そして文大統領に働きかけをしますが、なぜ、一向に変化がないかといえば再考するといった時点で感情的隙間を見せるからであり、言った当人がどれだけ非難、バッシングの対象となるか彼らは皆恐れているからでありましょうか。

韓国は感情が支配する国と揶揄され、「国民情緒法」とも囁かれますが、「感情が法律になる」というほどですから「やっぱり日本と再交渉しよう」というのは「法の番人である国民の声に対する法律違反」になり、せっかく得た高官や大臣の椅子を捨てるようなもの、と考えられます。個人的にはGSOMIAは一旦は破棄になると予想しています。(土壇場で破棄延期をする可能性は2-3割あるかもしれませんが。)

ところで韓国が目指す朝鮮半島再統一も相当遠い道のりです。アメリカは北朝鮮とのトップ会談をするための実務者協議での進展を目指していますが、双方の意思はより離れていく方向にあり、直近ではロシアが仲介を試みたもののそれも失敗に終わったと報じられています。金正恩氏が何を目指しているのかも読みにくくなっています。

何のためにアメリカはそこまでしてまで北朝鮮、韓国にちょっかいを出すのか、といえば利権なのだろうと思います。仮に国交樹立や統一となれば北朝鮮再開発に絡む相当規模の投資機会が生まれるでしょう。北朝鮮の埋蔵資源もあります。また中国のみならずロシアと北朝鮮がほんの少しだけ国境を接している点においてアメリカの北朝鮮を介した外交的価値はあると考えられます。

その点からすればアメリカが半島に強い影響力を持つ戦略性と価値は大いにあるわけです。トランプ大統領はその点、北と南の両面から外交的アプローチをかけながら主導権を握るべくバトルをしているとみてよいでしょう。その中でGSOMIAの破棄はアメリカにとって直接的には困らないと思われますが、韓国への外交的圧力は厳しいものになるとみています。(飴と鞭のようなものでしょう。)

ところで産経新聞が「『200万人デモ』実は7万人 ビッグデータが暴く韓国“民意”の虚実」と報じています。いわゆる集会に集まる人数の発表は主催者側はいかにも民意の賛同を得たと思わせたいため、おおむね実数の2倍ぐらいにふかすことはありますが、何十倍にもなっている数字をあたかも本当のように報じている韓国のニュースに価値などありません。信憑性ゼロであります。

こう見ると韓国の国家運営はあたかも人気投票のようなものであります。さすがK−POPが世界を制するだけのエンタテイメント性はあります。政治が娯楽のように人気で左右される国家にまともに向かい合うほどばかばかしいこともありません。我々日本はどう自分を守っていくのか、そちらに注力することが日韓問題を一番平和的解決方法かもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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なぜ東アジア情勢は不安定なのか?4

日経によると香港市民のうち「42%が移住を考えている」とし、6-8月に香港からシンガポールに移動した資金が4300億円相当も動いたと報じられています。

香港の想定以上に長引く民主派の抵抗に習近平氏も手を焼いていることでしょう。一国二制度がどうやっても機能しないのであれば筋論からすれば香港は独立国家になるべきなのですが、事はそう簡単には展開しません。

同様の問題を抱える台湾。一応、中国本土からの直接的関与からは距離がありますが、台湾と国交関係を結ぶ国は蔡英文氏が政権を握ってから7つ減って現在15カ国。その大半は小国でありますが、中国の包囲網がじわっと効いてきているのも事実です。

台湾はかつて危うく中国本土から「接収」される危機があったのですが、それを逃れたことがあります。それは朝鮮戦争の時でその頃中国は台湾を抑え込む準備をしていたのですが、中国が朝鮮戦争に参加することになり、兵力を確保できず、諦めたのであります。

一方、朝鮮半島に目を向ければこれは動乱の歴史と言ってもよいと思います。半島内の抗争のみならず、歴史的には半島に対して北の勢力(モンゴル系)と中華勢力(漢民族系)が常にあり、更に日本が時々それに加わるというのが大方の歴史でありました。半島自体が、近代になっても自立というよりどこかの国に大きな影響を受け続ける形がずっと続いています。

北朝鮮は本来であれば金日成との関係から旧ソ連派でありました。同じ共産党でも中国共産党(延安派)ではなくスターリンのソ連であります。が、スターリンが死去し朝鮮戦争が休戦し、ソ連が崩壊する歴史の中で、より自主性を強めるとともに「失うものがない」強みが逆にあらゆる脅しに大国ができない対抗手段を示すのが特徴でしょう。

例えばアメリカが北朝鮮に負けた事案としてプエブロ号事件というのがあります。1968年にアメリカの情報収集艦プエブロ号が遊弋(ゆうよく)中に領海侵犯という理由で北朝鮮は攻撃、収集艦は拿捕されます。アメリカは空母「エンタープライズ」を近海に派遣し威圧を行いますが、北朝鮮は引かず、結局、アメリカは謝罪、プエブロ号は今でも北朝鮮で反米のプロパガンダとして一般公開されています。これはアメリカが大国過ぎたが故、という見方もできるのです。

このメンタリティは今でも続き、金正恩委員長がミサイルなどを飛ばすのはテロリストが「ディールしたいならこっち向け」と言っているのと同じでそれに乗るトランプ大統領には期待感はあれど成果が出るとは思えないのであります。

ただ、歴史を辿るといつまでもその微妙なバランスは維持できるものではなく、均衡が破れる時は来るものです。それがすぐに来るのか、何十年後なのかはわかりません。一つ言えることは朝鮮半島は不安定であるということです。

その不安定感を作り出したのは私から見ると中国がその長い歴史の中で闘争が多く、なかなか自立できなかった弱さにも原因があるとみています。香港、台湾に限らず中国の西部の民族問題をみると結局大国と称しながらも中国は歴史と裏腹に若い国であり、力による制圧が主であり、地域の安定を伴う質的向上には程遠いのだろうと感じます。

その点、日本は歴史的にもスタンスが明白で世界が地球規模に変質化する入り口となる幕末明治維新の時、日本がなすべきこと、アジアがどうあるべきかを主導できる唯一のアジアの国であったのは特筆すべき点であります。日本が基本的には占領されたことがなく、なすべきことを武断主義の中に文治主義をもって治めたことは否定できないのかと思っています。武断、文治とは江戸時代の統治主義の比較論でありますが、それは日本の近代の歴史に大きく影響を残したと言えるのではないでしょうか?

大陸を中心とした東アジアの混沌はまだまだ続くのでしょう。その中で日本の役目とは中国、アメリカ、ロシアという覇権第一義のような国とは一線を画した地域の安定と平和にどう貢献できるのか、ここにかかってくるのだろうと考えています。

では今日はこのぐらいで。

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不仲は不利な者を奮い立たせる4

覚えている方も多いでしょう。尖閣問題を端に日中関係が悪化した際、中国はレアアースの事実上の輸出規制をしました。その際、自動車業界に多大な影響が出ると大騒ぎしたのが2010年でした。それから2年後の産経新聞の一説にこうあります。

「安価な中国産レアアースに頼り切っていた日本の産業界だったが、2年前のチャイナリスクへの反省から足腰を鍛えた。対中依存度を引き下げようと日本企業は、レアアースを使わない製品やレアアースのリサイクル技術を続々と開発した。この結果、中国の対日レアアース輸出量は11年に前年比34%減となり、今年も大幅な減少傾向にある。日本企業も『やればできる』ことを証明した」。

1970年代、二度の石油ショックで大打撃を受けた日本経済。その時の反省は原油の供給元を複数抱える、ということでした。その石油ショック後中東依存比率を一時は68%程度まで引き下げたこともあります。一方、影響をもろに受けた電力会社はその発電方法を様々な種類にすることで何かあった時にすぐに対応できるようにしました。英語ではfail-safeと言います。適当な日本語が思いつかないのですが、「失敗した時の対応」とでも訳すのでしょうか?

人間、追い込まれたらやり返すという方法もありますが、対策を立てるという賢明な手段を選ぶようになってきました。政府レベルでは対抗措置になる場合も多いのですが、企業ベースになると国際化が進む中で敵を作らないようにしたいというのが本音です。そのためには相手を刺激せず、問題解決をするというのは今ではごく当たり前になってきたと言えるでしょう。

日本が半導体材料を韓国に対して包括処理から通常手続きに引き戻したことに端を発した韓国側の常軌を逸した行動にはただただびっくりしていますが、それらで本当に影響を受けるであろう韓国企業の声はほとんど聞こえてきていないことにお気づきでしょうか?

つまり、大騒ぎしているのは周りだけで肝心な韓国企業はその解決策を必死に探すという対策に出たわけです。日経が報じたようにサムソンはベルギーの会社から調達手段を見つけたようです。その会社は日本のJSR(旧日本合成ゴム)とベルギーの研究所が設立した合弁会社ではないか、と見られています。なるほど、そういう迂回手段は政府のコントロールから外れます。それ以外にも品質は劣るが中国企業からも調達か、と報じるところもあるし、経産省は「通常手続きを経て輸出承認が出たケースもある」と発表しました。時間と共にいろいろな「対策、対応」が出てきたわけです。

圧倒的シェアを持つ企業の弱みとはそれ以上シェアを増やせないことになります。こう考える人は少ないと思いますが、チャレンジとか成長、目標という点に於いてシェアが100%とかそれに近い企業ほどその分野での伸びしろが少ないともいえるのです。これは逆に言えば今回のような政治的問題が起きると業界地図を書き換えることすら起こりうると考えています。普通は「シェア100%だから」とか「圧倒的な品質だから負けない」という強気姿勢が継続する前提があると考えますが、ビジネスをする者からすればそんなものは長く続かないし、守るのは大変と考えています。

冒頭のレアアースの件は今でも中国に頼っているものの着実にFail Safeの準備は進んでいます。今でももちろん進んでいます。一方の中国は日本が韓国に取ったような「レアアースの輸出管理の厳格化」を再び講じる可能性があるとしてされています。中国は日韓問題の行方を見守っているものと思われますが、日本がそれに成功したと確信を持てた時、中国をはじめ他国は日本のやり方を見習う可能性は大いにあるかもしれません。ただ、その副作用というリスクには気をつけるべきかと思います。

タイトルにある「不仲は不利なものを奮い立たせる」というのは企業だけではありません。北朝鮮を奮い立たせたことも当てはまるでしょう。規制に次ぐ規制をして苦しくてたまらないからロケットを打ち上げ、注目を浴び、トランプ大統領と3度も会うという「功績」を挙げたのはまさに金正恩委員長を奮い立たせたから、ともいえるでしょう。

人間、追い込まれると120%の力を発揮すると言います。我々は今、追い込まれていないのか、もっと力を発揮できないか、自分自身を見直す機会でもありそうです。

では今日はこのぐらいで。

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もう一度考える東アジア情勢4

「きな臭い」、そんな言葉すら出てくるような雰囲気です。日韓だけで揉めているならこれは二国間問題となるのですが、先日のロシア軍用機が竹島付近を領空侵犯し、韓国側が360発あまりものの警告射撃を行ったこともよくわからないし、その時、中国も同様に同地域で領空侵犯していました。

ところで、北朝鮮は世界食糧計画を通じた韓国からの5万トンのコメ支援を断りました。喉から手が出るほど欲しいコメを断ったその理由について韓国メディアは8月に予定されている米韓合同軍事演習への反発だとしています。また、昨日には新型の短距離弾道ミサイルを再び飛ばしています。これについてもやはり合同演習へのけん制ではないか、と見られています。

一歩下がって考えてみたいと思います。まず、日韓の問題ですが、このところ異様にヒートアップしているのが韓国。日本も報道は多く、今まで以上に一般の人の関心も高まっていると認識していますが、日本政府が比較的冷静な立場を貫いており、安倍首相からも特段目新しいコメントは聞こえてきません。ということは日本側は粛々と、韓国側はワンワン大騒ぎ、の違いがあります。

この二か国間の不仲ぶりは今や世界では誰もが知るほどの犬猿ぶりであり、誰もそんなところに首を突っ込みたくないというのが本音なのでしょう。WTOでもほぼスルーされたのはご承知の通りです。

では文大統領から仲介を頼まれたトランプ大統領はどうでしょうか?ボルトン大統領補佐官は訪韓の際、もしも何らかの使命をトランプ大統領から受けていたらそれなりのやり取りや姿勢は見せたはずですが、これもほぼスルーでした。つまり、アメリカはとりあえず「知らんぷり」をしています。

この構図は勝手にヒートアップする韓国を放置プレイしていると考えられないでしょうか?そうだとすればなぜでしょうか?

このところ、私は違うシナリオがあるのではないか、という気がしています。そのキーは北朝鮮であります。北朝鮮のコメ拒否や新型ミサイルは何のためにやっているのか、ですが、米韓合同軍事演習そのものではなく、金正恩委員長が大好きなアメリカが韓国と仲良くすることに対し、嫉妬しているのではないか、とする方が素直に理解できるように思えるのです。

ほとんどのメディアのトーンは北朝鮮がアメリカに挑戦しているという書き方なのですが、そうではなく、私は北朝鮮が初めからそんな大それたことは考えておらず、彼らの示威行為とは韓国へのプレッシャーであり、アメリカには「こんなおもちゃもあるよ」という子供同士が自分の宝物を見せ合うような感覚ではないかと考えています。

換言すれば、北朝鮮は韓国がお嫌い、とした方がシナリオがすんなり理解できるように感じるのです。

北朝鮮が何故韓国が嫌いか、と聞かれればそれは朝鮮半島の歴史を紐解いてほしい、と言うほかありません。過去2千年の半島の歴史は基本的に半島の付け根が南を支配する構図となっています。理由は中国に近く、中華思想における中心円により近い距離にあるから、とだけここでは申しておきます。

となれば北朝鮮が描くシナリオとは韓国の支配であり、韓国から米軍がいなくなれば自分の友達と思っているアメリカと戦わなくてよいのでやりやすくなる、というストーリーラインが描けないでしょうか?

これをニヤニヤしてみているのが中国やロシアです。アメリカは日韓なら日本につかざるを得ないものの今、それを明白に表明できないので「我、関せず。ただし、ABEが何か言ってきたら考えるよ」だと思います。

これならばどの国も距離を置く韓国に対して中国とロシアが竹島の傍で挑発したのも分かります。日本は竹島のあたりは防空識別圏にないので自衛隊の緊急発進がないことぐらいはロシアも分かっており、韓国政府を少し困らせてみようか、ぐらいの感覚であったかもしれません。

戦略的な半島は歴史上、常に様々な問題を抱えることが多くなっています。朝鮮半島はその最たるものです。今回の問題はチャンスを虎視眈々と狙っている国々が数多くあるように感じます。それは経済的価値が限定的な北朝鮮ではなく、韓国へ視点が移ってきているのかもしれません。

日本は引き続き、クールな立場を取り続けるのが賢明であり、紳士的かつ論理的にやるべきことをやっていくというスタンスでよいのではないでしょうか?このままでいけば韓国の国内世論が分裂する可能性もありうる気がします。これもまた「歴史は繰り返す」であります。

では今日はこのぐらいで。

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