私はケフィア事業振興会という名前は今回の破産事件まで全く知りませんでした。よって報道を通じてまた何万人もの高齢者のお金を巻き上げる事件が起きてしまったのかと残念に思っています。もしかするとこのブログのお読みの方の中にもこの事件に巻き込まれて方がいるのかもしれません。お気の毒に、としか言いようがありません。
数多いこの手の事件の共通ワードは二つ。高齢者と高金利であります。
日本の銀行預金利息が地を這うような低金利になってから久しくなります。低金利政策は高齢者が退職後の利殖に影響を及ぼす、という側面がずいぶん昔に指摘されたのですが、今や、そんな話を聞くことはありません。0.1%とか0.01%といった利息で何を期待せよ、というのでしょうか?
そのために多くの方はより高金利を目指して「投資」を開始します。外貨預金はその一端で例えば、トルコリラが日本人に人気の的というのはその利回りが高く、トルコが親日国で受け入れやすさもあるのでしょう。ところが、ご承知の通り、同国の対ドル為替水準は2013年から3分の1になります。利回りが高いということはそれなりの理由があるのですが、その部分は見えないふりをしてしまいます。
ケフィアの場合も利回り10%という触れ込みだったようです。では出資をした人は事業を十分理解していたのか、といえば10中8,9の方は10%のリターンの部分しか印象がないのではないでしょうか?
これから調査が入るので後々に詳細がわかると思いますが、これが出資だったのか、金銭貸借契約だったのか、ここが疑問です。実際、多くのニュースには出資と謳っていますが、ウィキには金銭消費貸借契約と書いてあります。金消ならば利息としての固定金利10%のお約束ですし、出資ならば予想配当利回りは10%あるがそれは事業次第でいつでもブレるということになります。
多分ですが、多くの方は「そんなのわからん。でも10%」と信じていたのかと思います。
スルガ銀行の詐欺的融資が問題になりましたが、TATERUという一部上場の不動産会社も改ざん融資を実行しようとしたことが発覚しました。このケースは預金が23万円しかないのに書き換えて623万円の残高になって1億1千万円の融資を受けるという話でした。個人的には仮に623万円を本当に持っていたとしても私なら100%そんな融資は受けません。スルガのケースも含め、借主に貪欲さとリスク見合いに無茶があるように感じます。つまり貸し手も悪いですが、借り手にも無知、無謀さがあると思うのです。
以前申し上げたと思いますが、日本の株式で配当金が3-4%を維持している企業はずいぶんあります。株価ですから当然上下しますが、いくら何でもここから下げても知れているだろうと思われる企業の株もずいぶんあります。あまり具体的銘柄を出したくないのですが、あくまでも個人的感覚として例えば、みずほ銀行の株価の場合、金利はこれ以上は下がらないと思われるし、銀行の構造改革が進むため、利益率は長期的には改善するはずで、下値不安はあまりないと思います。それでも現在3.85%ぐらいの利回りはあるのです。
では多くの高齢者はなぜ、株式市場に向かわず、よくわからない出資なり金消なり、はたまた不動産投資にアパート経営をしてしまうのでしょうか?可能性としては株式投資にトラウマがあるのかもしれません。「バブルの時にやられた!」であります。もしかするとまだ塩漬けの株をお持ちの方もかなりいらっしゃると思います。なので「もっと美味しそうなもの」に食いついてしまうのだろうと思います。
退職金という制度も人を惑わすのかもしれません。それまでに見たこともない大金が突如、口座に振り込まれるのです。でもこれであと老後、頑張ってね、という意味もあります。「よっしゃ、これを元手に〇〇に投資して悠々自適の生活ができるようにするぞ」と思ってしまうのかもしれません。
日本に必要なのは「お金の学校」だと思います。それも高校生ぐらいから勉強させるべきだし、北米にはよくあるアダルト ラーニングといった講座なり学校で一人でも多くの方がお金の知識を増やしていただくことがこのようなばかばかしい失敗を繰り返さないことになるかと思います。
では今日はこのぐらいで。
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北アメリカランキング
また明日お会いしましょう。
数多いこの手の事件の共通ワードは二つ。高齢者と高金利であります。
日本の銀行預金利息が地を這うような低金利になってから久しくなります。低金利政策は高齢者が退職後の利殖に影響を及ぼす、という側面がずいぶん昔に指摘されたのですが、今や、そんな話を聞くことはありません。0.1%とか0.01%といった利息で何を期待せよ、というのでしょうか?
そのために多くの方はより高金利を目指して「投資」を開始します。外貨預金はその一端で例えば、トルコリラが日本人に人気の的というのはその利回りが高く、トルコが親日国で受け入れやすさもあるのでしょう。ところが、ご承知の通り、同国の対ドル為替水準は2013年から3分の1になります。利回りが高いということはそれなりの理由があるのですが、その部分は見えないふりをしてしまいます。
ケフィアの場合も利回り10%という触れ込みだったようです。では出資をした人は事業を十分理解していたのか、といえば10中8,9の方は10%のリターンの部分しか印象がないのではないでしょうか?
これから調査が入るので後々に詳細がわかると思いますが、これが出資だったのか、金銭貸借契約だったのか、ここが疑問です。実際、多くのニュースには出資と謳っていますが、ウィキには金銭消費貸借契約と書いてあります。金消ならば利息としての固定金利10%のお約束ですし、出資ならば予想配当利回りは10%あるがそれは事業次第でいつでもブレるということになります。
多分ですが、多くの方は「そんなのわからん。でも10%」と信じていたのかと思います。
スルガ銀行の詐欺的融資が問題になりましたが、TATERUという一部上場の不動産会社も改ざん融資を実行しようとしたことが発覚しました。このケースは預金が23万円しかないのに書き換えて623万円の残高になって1億1千万円の融資を受けるという話でした。個人的には仮に623万円を本当に持っていたとしても私なら100%そんな融資は受けません。スルガのケースも含め、借主に貪欲さとリスク見合いに無茶があるように感じます。つまり貸し手も悪いですが、借り手にも無知、無謀さがあると思うのです。
以前申し上げたと思いますが、日本の株式で配当金が3-4%を維持している企業はずいぶんあります。株価ですから当然上下しますが、いくら何でもここから下げても知れているだろうと思われる企業の株もずいぶんあります。あまり具体的銘柄を出したくないのですが、あくまでも個人的感覚として例えば、みずほ銀行の株価の場合、金利はこれ以上は下がらないと思われるし、銀行の構造改革が進むため、利益率は長期的には改善するはずで、下値不安はあまりないと思います。それでも現在3.85%ぐらいの利回りはあるのです。
では多くの高齢者はなぜ、株式市場に向かわず、よくわからない出資なり金消なり、はたまた不動産投資にアパート経営をしてしまうのでしょうか?可能性としては株式投資にトラウマがあるのかもしれません。「バブルの時にやられた!」であります。もしかするとまだ塩漬けの株をお持ちの方もかなりいらっしゃると思います。なので「もっと美味しそうなもの」に食いついてしまうのだろうと思います。
退職金という制度も人を惑わすのかもしれません。それまでに見たこともない大金が突如、口座に振り込まれるのです。でもこれであと老後、頑張ってね、という意味もあります。「よっしゃ、これを元手に〇〇に投資して悠々自適の生活ができるようにするぞ」と思ってしまうのかもしれません。
日本に必要なのは「お金の学校」だと思います。それも高校生ぐらいから勉強させるべきだし、北米にはよくあるアダルト ラーニングといった講座なり学校で一人でも多くの方がお金の知識を増やしていただくことがこのようなばかばかしい失敗を繰り返さないことになるかと思います。
では今日はこのぐらいで。
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