外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

G7

協調しない世界4

香港で「人間の鎖」が行われ、13万5000人、約60キロの長い輪が出来たと報じられています。この香港での「イベント」は1989年、バルト三国が当時のソ連からの独立を訴えて行ったことから30年たったことを祝したものでその時の鎖は200万人600キロだったとされます。

なぜ、中国は香港を強力にコントロールしようとしているでしょうか?一国二制度は名ばかりのものとなりつつあるのでしょうか?たぶんそうでしょう。私がよく指摘する中華思想は当然、香港にも及びます。中国本体が全ての中心であり、そこにがっちり組み込まれるのが冊封という考え方です。それに対して香港市民は体を張っての抵抗を続けます。どこに落としどころがあるのでしょうか?中国本土は一歩も引くことはなさそうです。なぜならそれは中華思想の敗退を意味するわけで共産党のメンツどころの話ではないのです。私は厳しいバトルが続き、香港市民が諦めるまでやり続ける気がします。

週末開催されたG7。開催前からその成果が危ぶまれていましたが、結局当初の見込み通り首脳宣言はなく、たった1ページの成果文書が出ただけです。トランプ大統領は「なぜG7に参加しなくてはいけないのか」と述べたとも報じられています。

なぜG7が機能しなくなったのでしょうか?トランプ大統領のパワーもそうですが、私は欧州のバラバラになりつつある連携に根本理由が存在するのではないかとみています。つまり、10年前の一体化する欧州でPIIGS問題を切り抜けたあの苦労を分かち合う体制が無くなったことです。ゼロなのです。

理由の一つに本来では厳しくなりつつあるのにどこの国も経済的危機感が欠如しているのです。欧州危機が叫ばれた時、一部の国の国債は売られ、ギリシャは厳格な規律を課したドイツを中心とするEUから厳しい条件を突き付けられました。ただ、あの時のEUの結束力は問題解決に向けた一致性が見られました。

今、スペインの10年物国債はざっくり利回りが0.143%、ポルトガル0.175%、イタリア1.221%、ギリシャ1.949%のレンジです。一方のアメリカは1.535%なんです。イタリアがアメリカより低り利回り?そんなバカなことは信じられませんが、これが現実なんです。

10年前の危機を乗り越えたところで国家元首も国民も10年間の回復の歴史の中で各々色を出してきました。それは概ね10年前の否定であります。あの時のあの問題を反省した上で我々は違う国を目指す、というボイスが出てきます。これは「EUにおける地域主義の勃興」と言ってもよいでしょう。

このバラバラ感がG7における力の均衡を壊してしまったと見たらどうでしょうか?私はトランプ大統領がなぜ、これほどの強権を持てるようになったかといえば逆に他国のベクトルが一致せず、唯我独尊に陥り、好き勝手なことをし始めたからだと考えています。トランプ現象は起こるべくして起きたとみています。

もう一つは世界をコントロールする仕組み、ガバナンスが異様に複雑、かつオープンな状態になり、かつてのような国家運営とは全く違い、他国との連携、協調、更には情報の交錯など複雑化してしまいました。その先鞭が国境なきマネーであり、世界は金融緩和という劇薬に翻弄され、マネーに引っ張られる形で世の中のぎくしゃく感がどんどん大きくなってきた、とも言えないでしょうか?

とすれば「協調しない世界」が生まれた背景はリーマンショックからの約10年に起きた世界の無理な連携、そして金融緩和という雪崩のようなマネーで押し流された国境が生み出した国民と国家のエゴなのかもしれません。

北朝鮮は「俺も仲間に入れろ」とロケットを飛ばし気を引こうとします。韓国は右往左往して腰が宙に浮いてしまっています。習近平氏は自身の体制を盤石にした瞬間に難題続きで苦悩の日々を送っています。プーチン大統領は明らかに賞味期限が過ぎて国内を抑えるが精いっぱいになっています。新興国は大国の日々の動きに振り回されています。

この世界が今後、どうなるのか、予想しがたいものがあります。ただ、安倍首相がG7で「多角的な自由貿易体制が課題に直面している」と評した点において本質を理解し、世界をまとめられる唯一のG7メンバーだと感じてます。トランプ大統領とうまくやっていけるのも安倍首相です。すり寄るのではありません、猛獣使いです。首相には引き続き世界を引っ張ってもらいたいと思っています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

バラバラにしてはならない国際関係4

トランプ大統領がかき混ぜる外交、通商問題に多くの国は嘆き、対応に追われています。欧州の首脳たちはトランプ氏に対して心の壁を作りますが、カナダのトルドー首相は隣国であり、最大の貿易相手国であるため、否が応でもトランプ大統領との交渉という難関をクリアしなくてはいけません。メキシコの新大統領、オブラドール氏も冷え切った両国関係を改善できるでしょうか?

一方、トランプ旋風だけではなく、世界が自国主義を振りかざしはじめた点も否定できません。国連が機能せず、メディアはG7が形骸化しているとすら書きたてます。グループディールではなく、二国間ディール主体になったのはトランプ大統領が作り上げた流行というより、フェイスブック的に世界を見渡し、案件ごとに協調するというスタンスに見えます。

今回のG20では懸念は表明してもそれが実効性を伴いわないため、年に何度も行われるそれらの会議は形骸化しています。

世界には196か国あります。近代においてはリーダーシップ持つ戦勝国が世界を主導する流れでした。戦争とは覇権を得るという意味です。戦争当事国が戦禍に見舞われるのは戦勝への対価とすら思っていました。果てしない主導権争い、そしてそれは多くが宗教的、民族的、歴史的関係を背負い、時として100年、1000年の月日が経ってもその恨みが消えることはなく、チャンスがあれば復讐に挑む、ということだったと思います。

「だった」というのは戦争の被害は恐ろしく甚大、かつ、一般人を巻き込み、費用も膨大でいまや勝者なき戦いになりつつあると思います。いや、戦争を仕掛ける側も楽ではありません。アメリカがベトナム戦争で負った米軍兵士の心の傷、そしてアメリカ社会に与えた影響は計り知れません。

その後、より高度で甚大な攻撃能力を持つ先端技術満載の「ガジェット(おもちゃ)」が次々と生まれます。私がガジェットと称するのは外交交渉の小道具と化し、実際に使用することがほとんどない、という意味であります。

私は局地戦を別にして真の意味での戦争は当面起きないだろうと思っています。その代わり、「外交戦争」「通商戦争」を通じた覇権争いはより増すのだろうと思っています。

G7で不協和音を自ら生みだしたアメリカは本当に利己主義を貫くつもりでしょうか?最終的には私はそれはないとみています。各国とディールして自分のポジションの最善化に努めることかと思いますが弊害も見えてくるはずでどこかで落としどころを探るとみています。世界はバラバラになんかならず、アメリカが孤立するわけでもないとみています。

アメリカはロシアとも中国ともディールするでしょう。NAFTAだって最終的にはどこかで合意するはずです。ではなぜ、アメリカの声はそんなに大きいのか、と言えば規模と影響力と過去の栄華があり、声を出せばそれが通ると考えているからです。

それゆえ欧州が曲がりなりにもEUでまとまったのは外交的には意味がありました。TPP11にはアジア諸国をはじめ、英国まで参加したいという要望が来ていますが、これも強力な連携となるでしょう。

ところで大阪が2025年の万博誘致で尽力しています。実質的に3か所に絞られており、ロシアとアゼルバイジャンとの争いになっています。一見、行けそうな感じもします。しかし、開催事務局には170か国が登録し、アフリカがうち49票と世界の地域で一番多くの票を持っています。こうなると外交と影響力次第で完全なるオセロゲームが展開されます。この場合、「アフリカを制したものが万博を制す」です。一つひとつが弱くてもまとまれば強いということなのですね。

国家はもはや一か国ではどうにもなりません。それこそ196か国がフェイスブックをやっているようなもので課題ごとにあっち、こっちと好きな方と繋がるので国際関係は複雑怪奇、だけど最後はどこかで繋がる、と信じています。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

日本も社会問題には困らない国です。今週は「紀州のドン ファン」の変死事件でした。ドン ファンなんて言葉、久々に聞きました。プレイボーイですね。77歳のプレイボーイ。昨年確か91歳で亡くなった本家本元のプレイボーイ発刊者、ヒュー ヘフナーと振る舞いは似ていたのでしょうか?ならば、嫉妬されたという犯人像の珍案もありかも、です。

では今週のつぶやきです。

全てはこれから その1 G7
とにもかくにも今日から来週にかけてあまりにもいろいろなイベントが目白押しです。揉めそうなG7、米朝首脳会議、FOMCに欧州中央銀行の定例政策会議もあります。

G7の注目はG6 VS トランプ大統領の構図でどのようなバトルを見せるか、二代目坊ちゃんのカナダ トルドー首相が本当にこの超難関サミットをまとめきれるのか、初出場のイタリアのコンテ首相の発言など久々に興味をそそる内容が満載です。

個人的予想ですが、トランプ大統領は集団の会議は得意ではないので貿易問題で進展があるとは思えないのですが、最終的にはどこかで折れるきっかけを見出すと思います。つまり、トランプ氏は「言うのはタダ」的なところと「どうせネゴられるんだから思いっきり背伸びしたオファーを入れる」ゲーム感覚を持っています。G7首脳も言うことは言うがそれ以上の対抗策は打ち出せないと思います。

全てはこれから その2 米朝会談
色々なニュースが飛び交っています。多分ですが、トランプ大統領の考えるベストケースシナリオとしては終戦合意だと思います。変な話ですが、この終戦合意の当事者は北朝鮮とアメリカであります。韓国ではないというのがポイントです。もともとが朝鮮戦争の時の話でちょっとややっこしいのであります。

北朝鮮を信じてはいけないというボイスはアメリカ国内にも当然あります。が、これも個人的予想ですが、終戦合意はあり得る気がします。トランプ大統領は合意内容を覆せないような仕組みを作ると思われます。非核化については条約化してアメリカ上院で批准させる手続きを踏む見込むとされます。

この流れ、どこかで記憶がないでしょうか?そうです。安倍首相が慰安婦問題で10億円払ったあのケースに極めて似ているのです。約束を復されないようあらゆるウィットネスを取り、10億という資金で裏付けしたわけです。トランプ大統領のアメとムチは「破ったらお前の国はなくなると思え!」ぐらいの勢いだと思います。

トランプ氏は成果がない会談にはいかないといっていたのですから行く以上は何らかのデカい土産を持ってくるとみています。もっとも土産をデカいと評するかは冷静な判断が要される気しますが。

思いっきりがよかったエアビーという会社
エアビーアンドビー社が6月15日以降、民泊新法が施行されるにあたり許可のない宿泊施設の予約を一斉にキャンセルしました。その数3万件越えとされ、キャンセル率は8割ともされます。キャンセルしたのは客ではなく、エアビー社です。ものすごい思いっきりのよさです。この補填コストは11億円だそうです。私はパチパチと大きな拍手を送ります。

エアビー社は日本の観光庁とも近い関係で本件についてまじめに取り組み、最終的に日本の市場で民泊を育成させようとしていました。また、日本の官庁は規定やルール、慣習にうるさく、同時期に勃興した配車サービスのウーバー社がどうやっても規制緩和のバリアを乗り越えられないことも当然、横目で見てきたはずです。つまり、ここは新法に従順かつ厳正に従うことで会社のイメージアップを図り、将来につなげるつもりと思われます。

日本の企業にはなかなかできない技でしょう。特にほぼ1週間前の突如のキャンセル通告は顧客無視という批判を浴びかねませんでした。補填策を同時に打ち出し、きちんと説明したところに今のところ、対応のうまさを感じています。メディアはなにか批判的な内容を書きたそうですが、現状、スムーズにいっているので書けない感じがします。日本企業や団体、学校法人に学んでもらいたいところであります。

後記
プロゴルファーの片山晋呉さんが矢面に立っているようです。トーナメントの前にあるプロアマといういわゆる「プロゴルファーの営業ゴルフ」の際に「客が怒ってプレーを中断して帰ってしまった」という話です。片山さんの度量が狭かったのでしょうか?それではPGAでは上位に行けませんよ。アメリカは大統領でも「営業には笑顔で握手」」する国です。日本は時として「何様?」と思わせる振る舞いをする方がいます。あれは「ジジィの横暴」と申し上げておきます。

今日は日本への移動日ですのでやや短めです。では良い週末を。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

まずはサミットとオバマ大統領の広島訪問が無事終わりよかったと思います。テロなど問題が発生しないことがホスト国として最大の使命であります。特に訪日外国人も多く、先般の14億円のクレジットカード不正引き出しに100人以上もかかわったとされる問題も外国の犯罪グループの気配があります。当然、筋の良くない人も入国しやすいという点において前回の洞爺湖サミットの時とはセキュリティレベルは雲泥の差だったと思います。

このセキュリティー問題は2020年にオリンピックを開催することで更に重要になってくるでしょう。そういう意味では元アイドルが重傷を負った事件などはどう考えても警察のへまが二重、三重であったわけでもう少し緊張感をもって職務に当たってほしいと思います。

ところでやっぱり、と思ったのは広島で韓国人グループがオバマ大統領に謝罪を要求したというニュースでしょうか?もちろん、大統領に直接言ったわけではありませんが、韓国人らしい墓場まで憎しみを持ち込み、その子孫もそれを引き継ぐという韓国人らしさを見せつけました。日本側がオバマ大統領の広島訪問を前向きに捉えているのに対してなぜ、隣国の人はいつもこうなのか、理解の度を越えています。

さて、アメリカの利上げについてイエレン議長が金曜日、ハーバード大学での講演でヒントを提供しました。「『これまでにも述べているが、金融当局が時間をかけて緩やか、かつ慎重に政策金利を引き上げていくのは適切だ』とし、『恐らくは、今後数カ月のうちにそうした行動が適切になるだろう』と続けた。」(ブルームバーグ)この発言からすると「リーマンショック級の問題」が起きない限り7月か9月がそのタイミングを示唆しているように聞こえます。個人的には9月がベンチマークの会議になりますから可能性が高い気がします。但し、「ゆっくり」のペースは変わらないため、為替市場に与える影響は思ったほど高くない気がします。

サミットを意識してか、為替市場は小動きとなっており、世界の株式市場もやや方向感がなくなってきました。特に東京市場は売買高が2兆円を7日続けて下回っており、金曜日はサミットにもかかわらず1年9か月ぶりの閑散相場となりました。夏枯れには早すぎるのですが、外国人投資家がガンガン売っているわけでもありません。ただ、マネーが循環しないという表現が正しい気がします。

東証一部の株式を見ている限り値動きが極端に小さくなっており、上がってもその後すぐ下がる結果、中長期的に投資の面白みに欠けて来ています。個人は新興市場にシフトしていましたがマザーズ指数は創薬会社のそーせいの値動きが15%も影響力を持っており、大きく振り回されるいびつな指標であります。「第二のそーせい」もなかなかあとが続かない状態で投資家もこっちでちょっと儲けてもこっちで大損、という傾向が出てきているかもしれません。

さて、消費税引き上げ再延期観測。野党は内閣不信任案を提出し、アベノミクスは失敗だと吠えるようです。政策の失敗を糾弾するのは政治家として理解できるのですが、では野党はどうしたいのか、そこを聞いてみたいと思います。批判するのは簡単なのです。そうではなく、政策論争で野党が与党を打ち負かすというスタイルをみせてもらいたいものです。

例えばアメリカの大統領選はトランプ氏とクリントン氏がこれから最後の大バトルを繰り広げるはずですが、それは相手の批判をすると同時に「自分ならどうする」という意見を述べ、それを国民が賛同、反対のボイスを上げるという仕組みです。日本の場合は与党にバッシングし、辞めさせる、叩く、これがまずありきであるところは直していかねばいけないでしょう。民進党他の論理的な政策プランをぜひ聞かせてもらいたいと思います。(あればですがね。無ければ内閣不信任案を提出する資格はありません。)

安倍首相は6月1日に再延期を正式に表明すると思われますが、これだけ事前に再延期の噂があるにもかかわらず、市場が全く盛り上がりがないのは尋常ではありません。どう見ても個人と企業の先行きの「景観」が悪いという感じに見えます。まるで達観した仙人のような日本の展開に外国から見ると「ビジネス展開は難しい」と感じざるを得ません。北米と言えばポジティブシンキング(前向きの発想)のメッカでありますが、日本はネガティブシンキングのオーラが漂っているいるようにさえ感じてしまいます。

根本治療には西洋医学がよいのか、漢方治療がよいのか、はたまた両方服用するのがよいのか、政治家も政策プランナーも意見の集約に紛糾しているのでしょう。少なくとも今は明るいムードが必要ではないでしょうか?熊本の地震でまた、不安を抱える日々を送るようになったのですが、スカッと打ち上げ花火を上げて気分転換することが日本には一番効き目がある良い薬のような気がします。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

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G7 安倍首相のポジション4

「安倍晋三首相は2008年のリーマン・ショック並みの危機が再発してもおかしくないほど世界経済が脆弱になっているとの認識を表明し、各国に財政出動を含む強力な政策の実施を促した」(日経)。G7に於ける議長、安倍首相の戦略はこの言葉にあるかと思います。

この発言に異論が出たとも記されていますが、私も「リーマンショック並の危機の再発」が即座にテーブルに上がる状況にはないと思っています。唯一の懸念は中国ですが、それにしても下振れリスクを異様に強調しすぎている気がします。個人的解釈はそれをもとにサミット後、多分、国会の会期である6月1日までに消費税引き上げ時期の延期を発表するための道筋をつけたものと思われます。

つまり、議長のこのトーンは日本国内経済とその政策的導線を作るため上手く方向づけたのでしょう。

数日前に開催されたG7財務相中央銀行総裁会議では世界経済危機や下振れの話は出ていません。「世界経済は落ち着きを取り戻しつつある」(麻生太郎財務相)、「それほど神経質な状況ではなくなった」(ショイブレ独財務相)であり、アメリカでは6月ないし7月に利上げをするオッズは5割まで上がってきています。

昨日発表されたカナダの中央銀行政策会議の中身を見ると概ね最悪期を脱し、徐々に回復に向かうというトーンに読み取れます。短期的にはアルバータの森林火災がもたらした影響がありますが、資源価格が底打ちしていること、合わせてカナダドルが対米ドルで中期的には底入れから反発に向かっています。他の資源国も同様の回復を辿るとみています。

基調としてはドル安で資源価格回復、新興国経済の回復というシナリオですからアメリカは6月に利上げをするのは本質的に芳しくありません。イギリスのEU離脱の可能性はますます下がってきており、G7でも主たる議題になっていないようですからこれも世界経済にはポジティブな流れかと思います。

パナマ文書についてもどのように議論されたか分かりません。多分、あまり主題としては上がっていないと思います。この文書流出の意味合いについていろいろ考えを巡らしてみたのですが、これは誰をターゲットにしたものか、といえば税逃れや税システムへの問題提起と共に中国の不正マネーを締めあげるつもりだったように思えるのです。中国が不動産のみならず、世界の企業をあちらこちらで買いまくっている実情を鑑み、そのマネーの流れを変えたかったように見受けられます。

今、アリババがアメリカのSECの調査にかかっていますが、同社も中国政府にべったりの会社であります。つまり出過ぎた杭は打たれる、ということかと思います。これは中国の異様なまでの急速な世界進出のスピードを調整させ、世界経済のバランスを維持するという意味からは効果的なクスリではないでしょうか?

こうしてみるとやはり、今回のG7は以前にも指摘したように議題があるようでないイベント的色彩が強いものではないでしょうか?先進主要国とは日本を除き、白人国家でキリスト国家であります。日本は戦前から欧米から一目置かれていたアジアの国です。国際連盟では常任理事国でしたし、「美白効果」で白人社会からの一定の評価を維持しています。

今日、世界経済に本当に影響力を持つのはカナダでもイタリアでもありません。中国であり、イスラム諸国であります。アジアの時代を迎えていることも踏まえ、G7が形骸化しつつあるような気がしてなりません。

為替の安定化については引き続き、対策を打ち続けなくてはいけませんが、これほど「国情」が入る事象もないわけで今回G7で議論された内容に期待しましょう、などとは微塵も思っていません。本当の安定化を図りたいなら通貨バスケット方式など多通貨をベースにする方式に変えるか代替通貨が今後飛躍的に伸びることを前提にバスケットに代替通貨も組み込み、ドルの基軸化を崩していくしかないような気がします。

少なくとも今回のG7が緊切の事案を持っておらず、平和な日本と広島を結びつけた点でオバマさんにとっては最高で最後のサミットの舞台となるのではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしましょう。

今週のつぶやき4

今週もいくつか気になったトピックスがありますのでそのあたりを中心に「今週のつぶやき」をお届けしたいと思います。

まずは東京都に住んでいなくても気になる舛添都知事の動向です。報道を見る限りついこの前まで聞こえた舛添節はトーンダウンし、会見資料に目を落とすというより、目線がうつむき加減で心底ダメージを受けている様子が見受けられました。かつて同様のトラブルを起こした方々の流れから推測するとマスコミと世論は舛添さんをもはや許さないように感じます。つまり弁護士がどう言おうが、どれだけ正当性を言い訳しても(正当だとは思えませんが)都政の停滞も鑑み、身を引くしか道がないのではないでしょうか?

彼はギリギリの線を狙いすぎました。それがビジネス交渉で線からはみ出していないなら「ディール巧者」と言われるかもしれません。しかし、政治家とは「選挙民」との信頼関係のもと、民意をくみ取り、議会を通して実行していくことです。つまりルールにあるからどうこう、というより、民意の代表として道徳的で規範ある行動を考え、実行していかねばいけないでしょう。

さて、始まったG7。まずは財務相会議の記事の見出しは「英国EU離脱が最大のリスク」(日経)と出ています。そうでしょうか?私はアメリカの大統領選挙の行方がもっとリスクだと思っています。個人的には英国は離脱の道は選ばないとみています。世論調査も調査機関やタイミングで大きく変わりますが、今のところ残留派が多いようです。例えば19日の調査では残留派が52%、離脱賛成派が41%で決めかねている人が7%です。つまりこの調査に基づけば実態としては残留が確定的です。人々の行動心理からするとある方向性に色がつき始めるとそちらに向かいやすい傾向がありますので個人的には割と大差で残留が決まるとみています。

それより、アメリカの大統領選の行方ですが、ドナルド トランプ氏が大統領になったらどうなるか、このところ考えていたのですが、経済には大きくプラスするとみています。口が悪いので、その言葉の本当の意味合いがうまく伝わらないケースも多いのですが、主張していることに理が適っていることは多く見受けられます。

例えばメキシコとの国境に壁を、という主張ですが、これは既に建設されつつあるものなのです。「2006年安全フェンス法」に基づき進められているプロジェクトでそれがまだ、完成していないだけの話で、トランプ氏はその完成を急ぐべし、という趣旨だったと思われます。最近では国連への負担金の割にアメリカはメリットを十分に享受していないと再三指摘していることを受けて潘基文事務総長がトランプ氏批判をしたようです。潘基文国連事務総長の能力は歴代総長で最低レベルと言われている中で多額の負担金を出すアメリカのポジションはあたかも大株主でありその批判にこたえられない国連はやはり無能だということをさらけ出したのではないでしょうか?

では大統領選挙ですが、クリントン対トランプの対決で私に選挙権があったらトランプ氏に一票を投じます。理由はクリントン氏のスタイルはそよ風のように心地よいけれどアメリカが眠りについてしまい、世界への刺激がなくなってしまうからです。日本にとっても経済だけをみれば両者の比較ではトランプ氏の方が有利で中国寄りのクリントン氏となれば目も当てられないかもしれません。但しTPPは廃案です。

次の話題です。アメリカ衣料業界の雄、ギャップの廉価版であった「オールドネイビー」が大幅縮小するようです。日本からは撤退となります。またギャップよりやや上質感で売ってきた「バナナ リパブリック」も北米では一部店舗の閉鎖をすると発表されています。日本のメディアは低価格のオールドネイビーが失敗したというトーンですが、全般的に不調でメインラインであるギャップを通じて再構築しなおすという風に見受けられます。

バンクーバー空港の近くにあるアウトレット。たまに覗きに行きますが衣料関係の店舗は何処も必死の値引き攻勢。ブルックスブラザースの最大80%引きの看板も目につきましたが、客でごった返しているわけではありません。トミーヒルフィガーあたりのポロシャツなら3000円もしないでしょう。結局、大衆向けの衣料店はブランドが多く、激戦度合いが尋常ではないということかと思います。

では消費者がどれだけ衣料にお金を費やすか、ですが、安物ばかり山のように買ってもカラダは一つですし、日本のようにワンシーズンしか着ないというファッションセンスは北米にはあまりないですから、当然の淘汰という気がします。もう一点言うなら大きくなりすぎて経営のフレキシビリティがなくなってしまう巨大企業は留意した方がよいと思います。それはユニクロでもしまむらでも同じで結局、規模の拡大=店舗数の拡大ですから何らかの原因で世の中の風向きが変わった時、対応が取れないケースが出るということです。業種は違いますが、マクドナルドがまさにその例だと思います。私はいつか、大企業優位の時代に変化が訪れる気がしています。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

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伊勢志摩サミットで首相は手腕を発揮できるか?4

5月26日、27日に伊勢志摩でサミットが開催されます。ニュース閑散期にも拘わらず、あまり話題にならないのですが、現時点で感じることを記しておきたいと思います。

サミットの参加メンバーを改めて見回したいと思います。
アメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、欧州連合、そして日本です。安倍首相はその根回しとしてゴールデンウィークを利用して欧州を回ってきています。

では、開催まで3週間を切った現時点でなぜ、あまり盛り上がらないのか、ですが、思うところを二つ指摘しておきます。一つは主要テーマがありそうでないこと、二つ目はG7の協調からは程遠い現実があることではないかと思います。その為に個人的には安倍首相にとってかなりやりにくいというか、目に見えた成果を出しにくい消化スケジュール的な結果になる気がしています。

テーマですが、金融、財政、構造改革、テロ、IS、北朝鮮、南シナ海問題などでしょうか?どれも重要なのですが、どれも新味がないテーマです。では参加国の興味はどうなのでしょうか?

アメリカはレイムダックのオバマ大統領が最後のサミットに臨みます。次期大統領選も進む中、オバマ大統領の存在はかすむ一方です。よって声はあげられても実行能力はかなり低いと見られます。カナダ、トルドー首相はいかにも「小僧」にしか見えません。カナダに住む私からすればカナダ版ジャニーズで経験不足は否めません。

欧州ですが、正直、域内で難しい問題を抱え過ぎています。おまけにパナマ文書がサミット前に公表される可能性が高く、その内容次第ではイギリスのキャメロン首相には刺激的な状態になるかもしれません。安倍首相はドイツ、メルケル首相と財政出動について事前調整を図りましたが、メルケル首相は財政出動をするつもりがなくやんわりと否定された形となっています。

財政出動についてはドイツ側と安倍首相の期待する中身が違うのだろうと思います。ドイツは難民受け入れに伴い、各方面に相当の国家支出を強いられています。また、テロ対策費用もかさんでおり、今さら安倍首相が描くような目に見えた財政出動を更に行うことは難しいというスタンスかと思います。

欧州組、つまり、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、欧州連合は自分の地域のことでいっぱいです。安倍首相が釘を刺したい南シナ海問題は欧州にとって直接的利害関係が起きにくく、AIIBに賛同する立場として中国を刺激したくないという気持ちがありありと見えています。例えば安倍首相が欧州におけるテロとの戦いをどれだけ叫んでも日本政府、日本の世論はなかなか実感がわかないでしょう。これと同様でやむ得ないことだと思います。

となればG7は欧州、北米、日本という括りで見る限り、何をもって共通の話題とするのか、というその使命について岐路に立っているような気がします。あえて言うなら、「イギリスよ、EUから脱退しないでくれ」については共通の認識を持てると思いますが。(これにトランプ氏が参加するようになった場合、あまのじゃく的な氏はどうかき混ぜるのでしょうか。ちなみに彼はイギリスのEU離脱は賛成派です。)

サミットは1975年に初会合が開かれたのですが、その背景はオイルショックと冷戦構造でありました。つまり、非常に明白な問題、特に冷戦は体制上の問題でしたから毎年開催する意味を持ったわけです。その冷戦が終わり、98年にはロシアも参加したサミットは新たなる時代に入ったと言えます。が、いわゆる世界会議が花盛りの今日、サミットをあえて開催しなくてはいけない理由も少なくなってきた気がします。

言い方は悪いのですが、機能しない国連のようなものでもっと実効性があるものではないとただずるずると毎年やっているだけの会議になりそうな気がします。テロとの戦いという非常に特定される分野についてはむしろ、そちらの特定サミットを立ち上げるべきでしょう。

では経済問題は共通の話題になるか、といえば、なるようでならないような気がします。例えば安倍首相の求める為替の安定化は現在のマネーの在り方を全面的に見直さないと達成しえません。理由はこの20年ぐらいにショート(売って儲ける)というコンセプトが確立したこととレバレッジを効かせるための様々な工夫が民間で開発されたからであります。つまり、為替は非常に体の良い「おもちゃ」であり、基軸通貨ドルをもつアメリカに有利な展開ですからこの首根っこを構造的に変えないと厳しいと思います。為替の安定など数十年も言い続けているテーマですが結局、口先だけで何も解決できていないのです。

G7において欧州は欧州のインタレスト、アメリカは北米へのインタレスト、日本はアジアへのインタレストが強く、各国がそれに引き込もうと躍起になっています。しかし、余りにも無理強いする連携、提携関係は各国間の関係にゆがみを生み、大戦前の帝国懐古主義にも見えたりします。

サミットの意義は何なのか、単なる井戸端会議なのか、このあたりの位置づけをきちんとしないと安倍首相の議長の役目は裏目に出ないとも限りません。

昨年は世界の舞台で高い評価を得た安倍首相ですので今回もうまくこなすとは思いますが、単に議長を無難に終えることではなく、サミットを行う重要性を訴えないと辛口の評論家がペンを構えて待っていることでしょう。

では今日はこのぐらいで。

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