心脳迷宮

孫の足

昨夜遅くに孫が誕生しました。

陣痛が始まって,午前中には入院していたのに,日をまたぐかと思われるほど時間がかかって,何とかその日のうちに出て参りました。

今日見に行きました。

当然のことながら動きます。見ていた30分ほどの間は余り泣いていませんでしたが,泣き顔は見せていました。笑顔も見られました。特徴的なのは,全身がびくんとするような動きです。

おそらく,運動野がまだ分化していないために,運動を促す指令が発せられると,運動野全体に信号が伝わり,全身が同時に動いてしまうのでしょう。

運動の指令が,何を求めて,どのように発せられるかは,生命の根源に関わる問題のような気がします。

カプサイシンとは,唐辛子に含まれる辛さの成分です。



なぜ辛い食べ物はには依存性がある?のかという問い掛けに,チコちゃんが答えています。

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「命の危険を感じているから」
>>>(上記引用)

辛い物を食べると,TRPV1(トリップブイワン)という受容体が反応します。このTRPV1は,本来は43度以上の熱に反応するものですが,カプサイシンは,この受容体に結合して反応します。つまり,辛いものは43度以上の熱いものと感じてしまうのです。

ここで鍼灸との関連について見てみましょう。

灸は熱いものですから,TRPV1という受容体が反応します。
鍼は熱刺激ではありませんが,皮膚に鍼を刺すという機械的刺激も,TRPV1受容体を反応させることが分かっています。(参考資料
つまり,鍼灸と唐辛子は同じ効果をもたらすということです。

チコちゃんの引用に戻ります。

痛みや熱など,命を脅かす強い刺激による激しい苦痛を緩和する仕組みが脳には備わっていて,βエンドルフィンが分泌されます。これは,脳内麻薬と言われる物質です。ランナーズハイといって,マラソンランナーなどが走るときの辛さ(つらさ)を緩和するためにβエンドルフィンが分泌されて,快感を体験するのですが,それと同じような快感が唐辛子によってもたらされるために,辛い食べ物はやみつきになる,というのがチコちゃんの引用の結論です。

唐辛子は,食べるとやみつきになりますが,しかるべきツボにすり込むなどすることで,鍼灸と同じような効果をもたらすのでしょうか?気になります。

鍼灸とは,鍼は痛み,灸は熱さという刺激を用いて,ヒトを危機あるいはリスクに直面しているかのように錯覚させ,それへの対処反応を強制的に起こさせることで,心身の不具合を解消しようとするものと考えられます。心身の不具合は,もともとはヒトが環境中の課題への対処反応が過剰であったり,不適切であったりすることで生じた悪循環のようなものですから,鍼灸を用いて効果的な刺激を加えることで,その悪循環を断ち切り,正常化させることができるのでしょう。

たとえば,PTSDは,極度の恐怖等の体験により,環境中の危険に対処しようとして,ささいなことにも過剰に反応してしまう状態となっている障害です。これを改善するための手段の一つとして,鍼灸を用いている例があります。

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2001年の米中枢同時テロ後に米国が始めたアフガニスタン戦争での米兵の死者は、今年五月末に計千人に達し、厳しい戦闘が続いている。
03年開戦のイラク戦争と合わせ、個々の米兵の戦場派遣は複数回に及び、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断される米兵も07年以降、年間一万人超で推移。問題の深刻化とともに、米軍は東洋古来の鍼(はり)や日本発祥のレイキ(霊気)など、西洋医学に代わる「代替医療」を治療に積極的に導入し始めた。 (米南部テキサス州フォートフッド)

「家にいてもドアがばたんと閉まる音がすると、あわてて床に伏せ、もう(戦地ではないので)銃など近くにないのに、手に取ろうとしたものだ」
テキサス州オースティンの大学院で東洋医学を学ぶトニー・ベイルズさん(39)は、07年にイラクから戻りPTSDと診断された当時を振り返る。

最初の戦地派遣は03年に10カ月。二度目は05年から16カ月に及び、衛生兵として、反米武装勢力の攻撃で死亡した米兵の遺体の収容に当たった。イラクでは陸橋の下などに爆弾が仕掛けられるケースも多く、「今でも(米国で)陸橋を車で通る時は怖い」と打ち明ける。PTSDとの診断後、最初は西洋式精神医学の治療を受け、抗うつ剤を投与されたが、かえって症状が悪化。不眠症への対応として自分でアルコールを用い始めた。

一方、イラクで背中を負傷した際に有効だった鍼治療が精神的な機能障害に対しても使われていると知り、07年夏、民間の医療機関で鍼治療を再開。最初の治療後に約30時間も眠った。週一回の治療を続けるうち、数カ月でPTSDが改善した。

「ばかげた戦争だと感じる。でも、まだ親友たちが戦場にいるので複雑な思いだ」と話すベイルズさん。自らも鍼の技術を習得。自身と同じ症状に苦しむ多数の患者を助けるため「一生の仕事にしたい」と願っている。

米軍によると、アフガニスタン、イラクの両戦争に派遣され、PTSDと診断された米兵は、02年には138人だったが、その後、急増。07年に11606人と初めて1万人を超え、08年に14081人、昨年は13263人だった。

「米軍で、最初にPTSDの治療プログラムに鍼を導入したのは07年。この基地では年間約300人に鍼治療をしているが、施設と人員を増やせば(患者数は)二、三倍にも増えるだろう」と陸軍フォートフッド基地の臨床心理学者ウェッシュ博士(67)は話す。

「PTSD患者は神経系統に極めて複雑な問題を抱えており、多くの兵士は痛みを訴える。頭痛は他の治療法ではあまり効果がないが、ここで行う鍼、マッサージ、レイキなどは、ほとんどのケースで痛みを軽減させ、有効に機能する」とウェッシュ博士。

手を使って体内のエネルギーを調整するとされるレイキは、米国立衛生研究所の研究対象。博士は「(20世紀初めに)日本で生まれたレイキは1940年代にハワイへ伝わり、その後、各地へ広まった。ここでは三人の専門家が患者に対処している」。
>>>(PTSD心的外傷後ストレス障害と鍼灸治療

どのような仕組みで効果があるのか知りたいところですが,そこまで書かれたものは見つけられませんでした。

鍼灸を利用して,薬物依存等からの回復を後押しする試みがなされているようです。

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・・・1993年には WHO によって「鍼治療は薬物依存に対して有効で安全かつ安価な治療法である。」と声明が発表された。中国における研究成果によれば、 1 日 1 回以上の施術を行うことによって、在宅で継続的かつ効果的な薬物依存治療が可能であるとの実証的成果が得られている。
>>>(薬物依存症回復施設における実験的鍼灸治療PDFです。)

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薬を用いずに、本人の治癒力を引き出す鍼灸治療の体感を通して、「自分は薬に頼らなくては生きていけない」という自身の精神的な脆弱性を克服していく必要がある。さらに、仲間の支えや福祉の協力を得て、社会との摩擦をかわす術や、心身を傷つけずに課題に対峙する術を身につけ、しなやかな強さを獲得していくことが、本来の意味での回復である。
>>>(同上)

アメリカでは,NIHの下部組織であるNADA(米国薬物依存症回復支援耳鍼協会)が耳鍼が依存症から生じる渇望の軽減に有効であるとの調査報告が1993年に発表され,これを受けて,全米の刑務所等でNADAの耳鍼が採用され,実施されるようになっているようです。

その一方で,その有効性について懐疑的な研究結果も発表されています。

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コカイン依存症の治療に効果的な薬剤はなく、医師は最良の治療法に関して意見が一致しない。米国と欧州の400箇所以上の薬物更生施設では、耳鍼と呼ばれるコカイン依存症に対する治療法を提供している。この治療では、鍼は通常5つの特定の耳ツボに刺入されるが、4つまたは3つのツボのみ使用する施設もある。本コクランレビューは、著者らが、耳鍼がコカイン依存症の治療に有効であるかどうか、また使用されるツボの数によって違いが出るかどうかを調べることにした。治療(鍼治療など)を受ける患者のグループと、類似するが異なる治療を受ける患者のグループ、または治療を受けないグループ(対照グループ)により比較を行うランダム化比較試験と呼ばれる研究についての医学文献を著者らは検索した。著者らは、計1433名を対象とした7件の研究を見出した。ほとんどの研究では、耳鍼治療と、治療に必要な特定のツボに刺入せず、鍼を耳の無作為な場所に刺入する耳鍼の「偽治療」とを比較した。これらの研究では、3つ、4つ、または5つの治療のツボを利用して、さまざまな鍼技術が使用された。研究結果の報告方法にはいくつかの問題があった。著者らは、耳鍼のいかなる形態もコカイン依存症の治療に有効であるというエビデンスはないと結論づけている。彼らは、数少ない得られた研究から結論を導き出すことが困難であったため、より良い研究が行われることを推奨した。
>>>(コカイン依存症に対する耳介への鍼療法(耳鍼)

耳鍼を渇望の低減そのものを目的とすると十分な効果があるとまで言えないとしても,他の回復プログラム等を補うために利用することで回復の可能性が高まるのであれば,その効果についてのエビデンスを示して,薬物依存からの回復支援に活用すべきと考えます。

子どもの問題行動の解決を求めて相談機関を訪れる親の多くは,自身が問題を抱えています。親の悩みを傾聴するなどし,親子双方に働きかけることで,子どもの問題が軽快する事例は少なくないように思います。

しかし,自分の育て方が悪いと言われたくない気持ちがある親は,自分自身は困っていないと主張し,働きかけを拒否しがちです。

こんな親でも,「子育てで疲れたときに刺激すると良いツボ」などの話であれば,比較的受け入れやすいのではないかと思います。

鍼灸を精神科領域の問題解決に活用しようという試みが,神奈川県立精神医療センターで行われています。活動を紹介した記事へのリンクを貼っておきました。



現状の詳細は分かりませんが,現在も継続して研究が進められているようです。

今日,健康診断を受けました。

これまで健康診断前には,節制をして,良い結果になるよう,ささやかな努力をしていました。しかし,今回は,むしろ結果が悪くなるのではないかというようなことをしました。

昨日は,頂き物の霜降り牛肉を食べることになってしまったのです。どれだけの品質なのかは分かりませんが,かなり時間をかけて弱火で焼き,赤みが余りないくらい火を通してあるにもかかわらず,やわらかで,口の中でジューシーな肉汁が広がるようなものでした。

相当あぶら(脂)を取ってしまうことになり,検査結果がどうなることか不安を抱えてしばらく過ごすことになります。

こころのもやもやの行方を見守りたいと思います。

腸内細菌がこころに影響を及ぼしていると言われています。近年の研究によって,その仕組みが徐々に明らかになってきているようです。



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なぜ腸内の微生物が脳に影響を及ぼすことができるのでしょうか。この秘密は2つの要素により成り立っており、ひとつは腸内微生物がアセチルコリンやガンマアミノ酪酸(GABA)、トリプトファンといった神経伝達物質を分泌することができる、という点。そしてもうひとつが、腸には神経伝達物質に反応して信号を脳に送ることができるニューロンが何百万と存在するという点。この2つにより、腸から脳へと刺激が走り、抗うつ効果などがみられているわけです。実際、ディナン氏がヨーグルトに含まれるものにとても近いプロバイオティクスをネズミに与えたところ、ネズミは通常時よりも「不安」や「うつ」といった精神面でのマイナス状態をあまり感じなくなった模様。加えて、プロバイオティクスを与えたネズミは、うつ病や精神病に深く関わる神経伝達物質のGABAを多く分泌していたそうで、これがプロバイオティクスなどの持つ抗うつ効果のもとになっていると考えられています。
>>>(上記リンク「腸が人間の気分を左右する仕組み」から)

プロバイオティクスは腸内に留まらず,時間とともに排泄されてしまうという話もありますから,たまにしか摂取しない場合は,効果が乏しいということになるのでしょう。

CO2削減のための方法がいろいろと試みられています。




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イスラエル、ワイツマン科学研究所で誕生した細菌は二酸化炭素しか食べない。その体のバイオマスは、すべて空気中に含まれる二酸化炭素で構成されているという。

『Cell』(11月27日付)に掲載された研究によると、ほぼ10年にもおよぶ歳月をかけ、ブドウ糖を食べるある腸内細菌の食生活を完全に変えることに成功したという。その腸内細菌とは、ずばり大腸菌である。
>>>(上記引用)

環境問題とは異なる関心に基づき,もう少し引用します。その関心とは,進化です。

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研究グループが求めたのは本来はブドウ糖を消化して二酸化炭素を放出する大腸菌を、その反対に、二酸化炭素を吸収してブドウ糖を作り出す大腸菌に変えることだ。

これを実現するために、研究グループはまず植物やシアノバクテリアが持つ光合成に関連する遺伝子をマップ化。そのうちの一部を大腸菌のゲノムに組み込み、さらに「ギ酸」からエネルギーを抽出するための遺伝子も挿入した。

だが、これだけでは大腸菌の食生活を変化させるには十分ではなく、光合成は行われなかった。そこで今度は、培養環境を操作して進化を引き起こしてやることにした。

ほんの少しのブドウ糖と、地球大気の250倍という大量の二酸化炭素が存在する環境に大腸菌を放り込み、環境適応によって光合成が起きることを期待したのだ。

狙いは的中し、6ヶ月が経過すると、まったくブドウ糖を食べず、二酸化炭素だけで成長する大腸菌がついに誕生した。
>>>(同上)

環境適応が進化を促します。生きるか死ぬかという究極のストレス下で進化が起こりやすいということです。

生と死の間に何かがありそうです。「生命とは何か」という問い掛けと共通する何かがあるような気がします。

仮想通貨とか暗号資産と言えば,ビットコインを思い浮かべる人が多いと思います。当初は,ブロックチェーン技術を用いた安全なお金代わりのものという位置付けでしたが,今や,投機の対象以外の何物でもないというような,隅の方に追いやられた位置に退いているように見えます。フェイスブックが,満を持してLibra(リブラ)を発表しましたが,各国の中央銀行や政府は慎重な態度を崩しません。そんな中,やはり出てきました。中国のデジタル元です。

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【北京時事】中国が、インターネット上でやりとりされるデジタル通貨の導入を急いでいる。実現すれば、中央銀行の発行する法定通貨では世界初となる。経済大国である中国の「デジタル元」は、世界経済の勢力図に影響を与える可能性もある。

 中国人民銀行(中銀)は2014年にデジタル通貨の研究に着手した。流通にかかるコストが現金よりも安いほか、銀行口座がなくても金融サービスを受けられるなどの利点があるとされる。

 今年8月には人民銀幹部の穆長春氏が「すぐにも実施できる」と発言し、年内にも導入されるとの観測が広がった。10月には発行を後押しする暗号法が成立、来年1月に施行されるなど、実現に向けた準備が急速に整いつつある。

 デジタル通貨は現金に代わる存在となるが、現時点で発行の時期など具体的な内容はほとんど明らかになっていない。国内で浸透しているスマートフォンの電子決済サービスを通じた普及が想定されている。

 国際決済銀行(BIS)の報告書では、世界の63中銀のうち、約7割がデジタル通貨の研究に取り組んでいる。特にスウェーデンとウルグアイが先行しており、スウェーデンは21年の導入を目指しているとされる。

 ここに来て中国が先陣争いに加わった背景には、同国が主導する巨大経済圏構想「一帯一路」の推進につなげる思惑もありそうだ。世界に先駆けてデジタル通貨を実現できれば、一帯一路の対象国に技術、さらにはデジタル元が広がり、中国の目指す元の国際化も同時に進む公算が大きい。

 一方、ハイテク覇権を争う米国は中国とは対照的に、デジタル通貨に慎重な姿勢を崩していない。ムニューシン財務長官は5日の下院公聴会で「今後5年は不要」と述べ、「デジタルドル」に否定的な考えを示した。 【時事通信社】
>>>(デジタル通貨、急ぐ中国=経済勢力図に影響も

これは経済ニュースですが,心の問題を扱う者としては,中国におけるデジタル元の先に恐ろしい未来が見えてきます。

中国は,デジタル技術によって,人民を監視し,管理しようとしています。監視カメラはそこかしこに設置され,顔認証をして,だれがいつどこでどうしていたかを,映像として捉えています。パソコンやスマートフォンでは,だれがいつ何を検索し,閲覧したか,どのようなメッセージを書き込んだか,といった情報も,通信会社を通じて全て監視することができるようになっています。そして,その結果何が起こっているでしょうか。新疆ウイグル自治区では,自治を求めて中国政府と対立する考えを持つ人々が,大量に「教育」と称して監禁されています。香港は,そのようになることに反発している側面もあるものと考えられます。

このことを踏まえると,デジタル元による管理は,利便性だけのためのものではないということになります。個人の収入のほか,何にいくら使ったか,だれといくら受け渡しを行っているか,といったことが,全て政府によって把握され,支配されるようになりますから,個人による情報交換に関する情報等も絡めれば,政府批判を画策するあらゆる動きを,早期に検出し,対応することができるようになります。

たとえば,デジタル元の動き等に不穏なものがあることを政府が察すると,警告を発するだけでなく,警告に従わないと,デジタル元を動かすことができなくするなどして,反政府的な動きを準備できなくすることも容易にできてしまいます。

政府を支持してさえいれば,利便性を低コストで享受でき,監視システムのおかげで犯罪も発生しにくいので,人民は幸せになれるかのように思いますが,それは幻想にすぎないということに人民はいずれ気付きます。

自由を失うとヒトはどうなるか。答えを見るのに,それほど時間は必要ないと思います。

ゲノム編集で進化を起こさせることに成功したというニュースの紹介です。



オオカバマダラというチョウはトウワタという毒を持つ植物の毒に対する耐性を持ち,共生関係を作り上げています。

このチョウの遺伝子を解析し,毒に対する耐性に関わる遺伝子を突き止め,ショウジョウバエの遺伝子をそのチョウと同じように編集したところ,毒に対する耐性を持ったショウジョウバエができたということです。

ショウジョウバエはそのように進化する必要性を感じていないので,これまでそのような能力をもったショウジョウバエが現れなかったのでしょうが,必要性を感じたら,比較的短時間(あるいは短期間)で進化を成し遂げたことでしょう。

耐性菌は,必要に迫られて,次々と新種の薬剤への耐性を持った新種へと進化します。進化についての研究は,薬剤耐性の研究と共通するところが多いのではないかと思います。

最近,東洋経済掲載のデパスの記事が目に留まりました。元薬剤師の高齢の父が母に処方されていたデパスをやめさせようとしたら,母が見当識障害のようなわけのわからないことを言い出したので,薬を中止させることができず,現在に至っている状況があります。私自身も,3年ほど前に入院した際,高熱と背中等の皮膚表面の痛みの原因が分からず,エチゾラム(デパスのジェネリック)を処方されたことがありました。私が,依存性について聞いたところ,若い総合診療の医師は,エチゾラムは安全性の高い薬ですと言い,問題を認識していないように思われました。一度だけ服用しましたが,入眠は早いものの,背中の痛みが増したように感じたので,一度でやめてもらいました。下記引用にある「筋弛緩作用」が,何らかの作用をもたらして痛みを増悪させたのかもしれません。

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エチゾラムは1984年3月の当時の吉富製薬(現・田辺三菱製薬)が「デパス」という商品名で発売した歴史のある薬だ。医薬品の場合は、発売された新薬が一定期間を経ると特許が切れ、これと同一成分でより安価な薬、いわゆるジェネリック医薬品が発売されることはよく知られている。発売から35年を経たデパスもすでに1990年代前半からジェネリック医薬品が登場し、現在10社を超える製薬企業がジェネリック医薬品を発売している。

ちなみに本来複数の製薬企業から同一成分の薬が発売されている際の表記では、成分名のエチゾラムを使うのが一般的である。しかし、服用患者も含め世間一般では簡単に覚えやすい「デパス」でその名が広く知られていることが多い薬である。このため以後はエチゾラムではなく「デパス(エチゾラム)」と表記することをあらかじめお断りしておく。

デパス(エチゾラム)は薬学的にはベンゾジアゼピン受容体作動薬と称されるグループに属する。国内で厚生労働省が承認しているベンゾジアゼピン受容体作動薬はデパス(エチゾラム)を含め実に30種類を超える。

このベンゾジアゼピン受容体作動薬は、ヒトの神経細胞の間で情報伝達を行う神経伝達物質で興奮状態を抑えるγ-アミノ酪酸、通称GABA(ギャバ)の働きを強めることで、神経を鎮静化し、不安や緊張を取り除くという作用を示す薬だ。また、この作用の一環としてベンゾジアゼピン受容体作動薬では、脳内を鎮静化させて眠りを導く「催眠作用」、筋肉の緊張をほぐす「筋弛緩作用」、けいれんを抑える「抗けいれん作用」などがある。
>>>(合法的な薬物依存「デパス」の何とも複雑な事情

母になぜ処方されたのかは不明です。メニエル病のような症状があると言っていたころからのんでいるようなので,何かのついでに出されたのかもしれません。糖尿病のついでの不眠に処方されるなど,ついでに処方されることが多いのがデパスだと言われていますから,メニエル病のついでだった可能性があります。

内臓や脳まで含めた臓器は,それぞれがメッセージ物質を出し合って情報交換し,不足している物質を要求するなどします。脳の中央集権ではなく,各臓器感でやりくりする,というのが最近の定説です。

寄生虫は,もともとは,宿主にとっては異物です。しかし,共生の関係になると,おそらく,相互にメッセージ物質を出し合って,助け合う関係性を構築するのだと思います。

薬のような一時的な働きしかしないものとは異なり,一度共生関係を作り上げれば,ずっとウィンウィンの関係でいることができますから,血糖値のコントロールに役立つ寄生虫とか,脂質異常を抑制する寄生虫などを見付けて,それを感染させて共生の関係にすることができれば,薬をのみ続ける必要はなくなります。

そんな寄生虫がいるのか,そして共生がそんなにうまくいくのかといった問題はあります。

まずは,腸内細菌からそのような機能をもったスーパーフローラを探しましょう。
そのスーパーフローラがどのようにして共生関係を構築するかをつぶさに調べていけば,同じような機能を持った細菌を作ることができるかもしれません。

もともとは,薬物依存を克服する寄生虫はできないかというところからの発想ですが,ほかの医療にも幅広く応用できそうな気がしてきました。

寄生虫と宿主とがウィンウィンの関係になることができるとき,これを共生と言います。お互いにとって最も幸せな生き方です。

薬物依存の状態にあるヒトに寄生して,薬物を渇望する衝動を抑制するよう作用する変化をもたらす寄生虫は存在しませんが,寄生虫が宿主の行動を変える例は少なからずありますから,そのような寄生虫について研究し,いかにして,いかなる仕組みで,宿主の行動を変えるかを解明すれば,人の行動を変えることはできるのではないかと思います。

宿主の薬物依存を抑制することは,宿主を長生きさせることに貢献しますから,宿主と共に生き続けることができる寄生虫にとってもメリットがあるということになります。

もともと共生の関係になかったものが,共生の関係になるためには,片方又は双方が変化する必要があります。変化は,進化でもあります。

進化は,突然変異の積み重ねという偶然に支配されているものという考え方もありますが,それでは説明しきれないほど目的的,かつ効率的に変化が起こっているようにも思えます。その解明もまた,効率的に共生関係の寄生虫を見つけ,作り出すことにつながるものと期待します。



5分もかからずに終わってしまいますが,本能行動を支配するのが個の辺りです。時間が短い分,繰り返し見ないと頭に入ってきません。

ロイコクロリディウムが,暗いところを好むカタツムリを明るいところに行かせたり,トキソプラズマが,ネズミを死に導くおそれの高いネコの尿の臭いがする方にいざなったりすることができるのは,おそらく,こうした部位に何らかの変化をもたらすためではないかと考えています。

危機的状況(ライオンに出くわすなど)においては,交感神経が優位になり,古い脳の活動が活発化し,新しい脳は抑制されるということを繰り返し書いています。

今日は,その逆を考えてみました。

柔道剣道ボクシングなどの格闘技においては,闘うモードになっているので,交感神経が優位で,新しい脳は抑制されています。その際,一瞬たりとも気を抜けない緊張感の中,どう攻めるか考え,新しい脳を働かせると,古い脳への血流が減少し,交感神経の働きが若干弱まります。

張り詰めた空気の中では,一瞬の交感神経の活動の低下が勝敗を分けます。

一瞬の機能低下こそが「隙」です。隙を見せると,一瞬のうちに勝負がついてしまうのです。

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