2018年10月22日

 長い長いメールを猛烈な速度で読み飛ばしながら、このデカチンコンビの顔を思い出そうとしました。
『まるっきり思い出せないぞ? たぶん、くるみと同じ学年だったら、二次会に来てても、おかしくないはずだ。たぶん、飯倉達と一緒にいた誰かってことになるはずなんだけど?』
 見事な歌声を披露してくれた男性四人組を思い出しながら、あの誰なんだと、脂汗を垂らしますが、どうしても思い出せません。
『どっちも、珍しい名前だ。一度聞けば、そうそう、忘れそうもないと思うんだが』
 ちょっとぽっちゃりした純朴そうな、いかにも世話好きそうな伊藤綾乃さんの顔は、すぐに思い出せたのに、男達のことが皆目、検討もつかないのです。
『どんなやつだった? 思い出せ! 思い出すんだ!』
 焦りながらも指先はメールを送っています。
【どこのホテルをとったんだ? ラブホだと3人で入れる所は限られていると聞くし、予約できる所も少なかっただろう】
 私は、くるみのいる場所を承知の上で、なんと答えるのか、聞いてみようとしたのです。
すぐに返事が届きました。
 【以前、行ってみたいと思っていたホテルです。シティーホテルです。こんな時に使うとは思いませんでした。三人なら、余裕で泊まれるほど広い、エグゼクティブスイートという部屋にしました。広々としています。このあと、私はボロボロにされるのです。部屋に入ってすぐ、全てを脱ぎました。シャワーを使って、このまま裸で待つことになっています。お仕置きなので、私は一切抵抗をしません。何よりも、私自身が、メチャメチャにして欲しいと思っている部分もあります。】
【何だ、随分と、派手なマゾッ気を出してるな】
 悔しさというのでしょうか。頭の中が煮えたぎる思いがして、気の利いたことが言えません。
 すぐに添付ファイル付きの返事が来ました。
【仕方ないのです。今まで、さんざん騙してきたようなものですから。これが最後のチャンスかも知れません。これから、いっぱいセックスされると思います。そうしてほしいんです。メチャメチャにされたいのです。どうなるかわかりませんけど、この際ですから、徹底的に、お仕置きされたいです。また、ご連絡いたします。】
 付いていたファイルは一枚の写真でした。
 カードキーを右手に持って写っているくるみは、いかにも高級シティホテル然とした立派な化粧台の前。
 大きな鏡に映った像を撮っていますが、一糸まとわぬ姿です。
『本当に、くるみは裸で待つつもりなのか? 二人がかりでヤられるために? そんな、そんな、いや、でも、くるみだって、本当は、したくてするわけじゃないんだよな? だけど、オレを裏切ってるのはホントだし……』
 写真を見直してみると、カードキーの持ち方が不自然であることに気が付きます。
『あぁ、一応、ホテルの名前を隠してるつもりかよ』
 しかし、カードキーのデザインにも見えるるロゴを隠していません。ブランドなどには、からっきしなくるみのことですから、単なるデザインの一部に見えたのかも知れません。
 けれども、これでは見る人が見れば簡単にホテル名が分かってしまいます。
『まあ、これからヤリまくるっていうんだから、そこまで、頭が回らないんだろうよ』
 くるみの顔には、大きな憂いというか、一種の緊張のようなものが浮かんでいることを、私は見抜いてはいたのです。
それは事実です。
 しかもデカチンコンビに弱みを握られているにしても、単に呼び出されたのではありません。自らホテルまで取って、今は、裸で男を待っているということも、また事実なのです。
 しかも、再三、男達に犯されることを待ち望んでいると書いています。
「クソッ、クソッ、クソッ。させるかよ、くるみもくるみだ。何が、愛してますだ、馬鹿にしやがって!」
 このところ暴力的な感情がたびたび湧くので、だんだんわかってきましたが、私は自分が思っているよりも、感情的な生き物なのかも知れません。
 それが、男達への感情なのか、ウソをついてまでホテルに行ったくるみに対するものなのかは、分かりません。
 写っているカードキーと、妻の裸が、リアルの全てでした。私は、妻の自撮りを、いえ、妻の緊張感漂うヌードを見た瞬間から、呪縛が解けたのです。
 立ち上がりました。
 真っ先に、キッチンへ行って包丁を取らなかったのは、途中、何かの加減で、それが警察に見つかれば、ホテルまでたどり着けないと、そんなことを考えたからです。
 もちろん、相手を殺したい気持ちと、実際に、そうすることには大きな隔たりはあると思います。けれども、誰かを殺したいほど憎むという感情を、まさか、自分が持つとは思いもよらないことでした。
 思っているよりも長い時間、私は身動きできなかったようです。けれども、再び。こうして動き出してみると、私は案外冷静に動いていた気がします。
 財布とスマホを持つことを思い出したし、高級ホテルのフロントで不審がられないだけの服に着替えることが頭に浮かんだのですから。
「くるみが何を考えたんだから知らないけど、オレの名前で取ったホテルだ。本人だと分かれば部屋のカギくらい、渡すだろ」
 くるみに直接、電話をすることを考えました。けれども、ここで電話してしまえば、怒りを隠せるとも思えません。私の怒りを見抜いた時に、もしも、場所を変えられてしまったらと思うと、その手は使えないと思ったのです。
 代わりに、メールを一通送りました。
【学校から電話があったよ。今日は部活に行ったはずですって答えたら不思議そうな返事だった。今日は、部活じゃなかったの?】
 返事は来ません。もちろん「部活の最中にメールなんて見ないのは、いつものこと」ですから、くるみは無視するに決まっています。
『クソッ、考えてみりゃ、スキだらけだったわけだ』
 ジャケットを羽織りながら、唇を噛みしめます。
 チラッと見ても返信がありません。沈黙したままのスマホを握りしめて、私は家を飛び出します。
 つくづく、自分のバカさ加減に腹が立ちます。海外出張中の一日のスキを突くほどの女です。部活中に連絡が付かないというのだって、普段から、そうやってアリバイ作りにしていたに決まっています。
 その時ふと、支配者として聞きだしたメールで「同窓会で飯倉と会うつもりはない」と断言していたのを、思い出していました。
 あの断言ぶりに感じていた、一種の「違和感」の正体が分かりました。
 少年のモノよりもチビっこいチンポとするよりも、デカチンコンビの巧みなセックスの方を選ぶに決まってました。
『絶対、今度の同窓会でも、こいつらとヤリまくってくるつもりだったに決まってやがる』
 それにしても、と思います。
『まさか、くるみが、今みたいにラブラブを演じながら、他の男に呼び出されてホテルに行くような女だったなんて思わなかったよ』
 自分の人を見る目が節穴であることを思い知らされた感じです。
『あの緊張ぶりからすると、やっぱりデカチンコンビに脅されてるのかもしれないけど。そういえば、飯倉だって、前に温泉に行って写真を撮ったって言ってたしな。ひょっとしたら、ヤツとだって、これまでも脅されてヤッていたのかもしれないぞ』
 ただ、心のどこかで、納得できない物があったのも確かです。
『あのくるみが、本当に、嫌な男に、その程度で身体を開くモノなのか? むしろ、その脚で警察にでも行くんじゃねえか?』
 いえ、その前に、新体操を生かした必殺キックの一つでもお見舞いして終わりの気がしました。
『くるみは、怒り出すと止まらないからな。支配者の時と違って、相手は生身の人間が目の前にいるんだ。脅されたからって、簡単に身体を開くっていうのも考えにくいってのはあるな』
 慣れ親しんだ道と言いますか、駅までの道のりを足に任せて走りながら、頭の中は、混乱しています。
 それに、騙していたようなモノだという言葉も気になっていました。
『まさか…… ひょっとしたら、逆か?』
 恐ろしいことを思いついてしまったのです。
 最後のチャンスとくるみが書いた理由をも、合わせて考えると、さっきまでの想像とは真逆である可能性があるのだと。
 それだけは考えたくないことでした。
 こんな時でも、身体は無意識のうちに動いているものです。駅まで、ダッシュした私は、そのまま改札口に駆け込もうとしていました。その時、ふと。珍しく駅前の小さなロータリーにタクシーを見つけました。とっさに比較すると、わずかにタクシーの方が早く到着する計算です。
 迷うことはありませんでした。
「高速、使って良いから」
 最初に、そう断って、ホテルの名を告げると、運転手は思わぬ長距離ゲットににこやかに「ハイ」と返事をしました。
 運転手がお愛想に、何かを話しかけている気がしました。何か自分が答えている気がしますが、何を喋っているのか自分でも分かりません。
 頭の中にあるのは「これを断ると、もう誘ってもらえないとか、そういうことかも知れない」という、恐ろしい理由が浮かんでいるのです。
 考えたくなくても、必然として浮かんでしまう答えです。
『もしも、くるみの方に、デカチンへの未練があったとしたら、どうなんだ?』
 強烈な吐き気がこみ上げかけてきた、ちょうどその時、支配者宛にメールが入りました。
 【さっきまで、自分が自分で無いような感じになっていました。どうにもならないんです。それと、今、主人から怪しむようなメールが入っていました。こんなこと初めてです。返事ができません。】
 くそっ、二人がかりで、もうやってやがったのかよ。
 震える指で「支配者」として返事をします。それは尻尾を捕まえたいという理屈ではなく、嫉妬と怒りと、焦りが、雁首を揃えてあがいた結果でした。













fsatosi at 21:00コメント(0) 
作品 | 最恐妻

2018年10月21日


申し訳ありません。
今回は、オールアウトです。
別館にてお願いします











fsatosi at 21:00コメント(0) 
作品 | 最恐妻
唐突ですが

「性依存症」という病気があるんですよ

最近だと、プロゴルファーの
タイガーウッズ選手が話題になりました。

「あ〜 やりたくて仕方なくなるんでしょ
 オレも性欲強いから気をつけないと」
的な感じで
「オレも、セックス依存症だよ
 あ〜 どっかに可愛い子いないかな〜」
なんて、レベルの会話になりかねません
実際には、すさまじく悲惨です

専門的に言うと
「社会的・身体的・経済的な損失があるにもかかわらず、強迫的な性衝動が抑えられず、セックスやマスターベーションをすることがやめられない状態」
を指すのだそうです

はい
あくまでも「病気」なので
どんなに「マイナス」が分かっていても
止められない状態だそうです。

で、それを、かなりわかりやすく漫画にしてくれたのが
セックス依存症になりました

なんですけど

この第1話に出てくる
あらゆる「もの」が
セックス関連に聞こえてきて
居酒屋さんで「ナマチュー二つ」なんてきくと
あれ」を想像してしまったり
町中のあらゆるコトが
エッチ関連にしか見えなくなるって言う経験談が
なんか、生々しいというか
古川は、かなりそうなっています。

しかも
暇さえあれば
エッチな小説を書いているしψ(`∇´)ψ


刺激的なタイトルですが
中身はかなり、真面目です




fsatosi at 19:19コメント(0) 
コミック 

2018年10月20日

 本当は、主人よりも遙かに大きいと認めちゃったらイケないとは思ったのです。まして、そんなに大きいものを受け入れてしまうのなんて、絶対にダメなことです。
 でも、その瞬間は、むしろ、男の子の無邪気さを楽しんでいたのかも知れません。
 束の間の、そんなやりとりの間に、殿方との距離は、限りなくゼロに近くなっていました。
「お二人に、褒めてもらって自信が出ました。早速、お願いしてもよろしいでしょうか?」
 合唱部って文化部ですけど、普段の練習って、わりと体育会系のノリが多いんですね。ふたりは、まるで練習の時の一年生が、三年生にするように、ペコンってお辞儀してきました。
「あ、じゃ、始めよっか」
 後ろであややが、ちょこんと布団に座っていました。
 やっぱりあややはしっかり者です。私がオタオタしている間に、しっかりと布団が二枚敷いてあったんです。
「じゃあ、電気を消さないと」
 言いかけた次の瞬間、布団に押し倒されていました。と言っても、決して乱暴な感じじゃありません。がっついている感じはしましたけど、女の人が初めてなら、こんな感じかなって思って、気になりませんでした。
 こっちも「女同士の部屋飲み」の気楽さで、ブラもしていませんでしたから、スエットを脱がされてしまえば後はパンティーだけ。






申し訳ありません。
続きは、別館にてお願いします







fsatosi at 21:01コメント(0) 
作品 | 最恐妻

2018年10月19日


――――――

 意外に長い本文が送られていたのに、初めて気付きました。頭の中では「こんなの読んでる場合じゃない。一刻も早く、あのホテルに向かうべきだ」と声がします。しかし身動きできませんでした。ひょっとしたら、心が現実を処理することに拒否をしていたのかも知れません。
 動きたいのに動けない私には、ともかくそれを読んでみる以外に、道はなかったのです。
『これだけ長いメールを打つのだとすると、ひょっとして、この間の手記みたいに、以前から書いてあったのか?』
 私に許された選択肢は、目の前の長文を読むことだけだったのです。


――――――


卒業式の翌日のことでした。
 合唱部の打ち上げをしたんです。卒業が決まっている気軽さで、そのまま、友達の家に泊めてもらいました。同期の中でもアネゴ肌の伊藤綾乃さんと言います。
 彼女の家は、大学の側のワンルームマンションなんです。あ、私たちは伊藤さんを「あやや」って呼んでたんです。で、あややの部屋に泊まるのは予定通りだったのですけど、そこに合唱部で同期の亀笠(かめがさ)君と笹保(ささもち)君がやってきたのは計算外でした。しかも、二人は青い顔をして、部屋の玄関に入ってくると、狭い所で、いきなり土下座してきたんです。
「もう、大学を卒業したのに、オレ達、童貞を卒業できなかったんです」って。
 ビックリしました。だって、男性が泣きながら「どうか女性を教えてください」って、何を言っても頭を上げないから。
「どっか、風俗でも行ったら?」
 あややは、あきれ顔でそう言い放ちました。
 二人は、何とかして女性を教えて欲しいと頼みに来たのです。
 もちろん、そんな無理な話、考えるまでもなく断るつもりだったんですけど、泣きながら、何度も頼まれちゃうと、なんだか、可哀想になってきたんです。根負けしたというんでしょうか。あややと「どうする?」って目を合わせてしまって。私としては「どうやってこの二人を追い返そうか」って思って手段を相談するつもりでした。場合によっては、蹴り出して、バンと戸を閉めてしまおうか、そんな風に思ったんです。 
 でも、あややは、少し考えが違うらしいというのが、目で分かったのです。
 もともと、あややは頼まれると嫌とは言えないタイプのアネゴ肌です。頼られた以上、何かをして上げたいっていう性格なんです。それに、昔、同棲してた彼氏もいたことは知られていましたから、処女というわけでもないということくらい、私も知っています。
 だから、追い返すために強硬手段に出て騒ぎになるよりは、どうせ卒業して、もうお別れだって思えば「ま、一回くらい、してもいっか」ってなるのも、なんとなく、分かりました。
「で、私は、仕方ないけど、どうする? クールは、彼氏いるんだし。ムリしなくても良いよ。でも、さすがに、横で見られるのはちょっと、あれだから、それをどうしようか」
 案の定、そんなことをひそひそと囁いてきました。その時、ちょっと困った顔をしていたのは、彼らとエッチをすること自体よりも、私を夜中に追い出さなきゃいけない心苦しさみたいなものだったんだと、すぐに分かりました。
 だからこそ「じゃ、一人引き受けようか?」って、つい言っちゃったんです。
「え〜 ちょ、ちょっと、それ、マジ? 私は今、誰もいないから良いけど、クールは彼氏いるんだし。ヤバくない?」
 そのころには、自然と、主人とのことは、合唱部の公然の秘密となっていました。主人の部屋から出る所だって、何度も目撃されていたんですから、当たり前ですよね。
 もちろん、自分から「性体験がある」と言ったことはありませんが、彼氏がいれば、そのくらい当たり前だったし、私自身も、それを隠すつもりもありませんでした。
 だから、女性を知らないと頭を下げている男性の前で、ついつい馬鹿げた「お姉さんぶりっこ」をしてしまったのですね。
 私は、首をかしげながら、土下座し続ける二人をチラッと見てから言いました。
「そうねぇ、でも、これって、セックスとは違うと思うの」
 ね、と、あややに向かって微笑んでから、男の子達に身体を向けたんです。
「エッチって言うよりも、女性を教えて上げるってことよね? キスさえしないって約束してくれたら、あ、それと、生涯、絶対に誰にも喋らないって約束してくれるかな?」
 実際には、もうちょっといろいろなことを考えたり、やりとりがあったのですけど、一番大事な所は「これはセックスじゃない」と思った所なんです。きっと、眞壁さんとの経験が無かったら、こんなことは考えなかったと思います。悪い意味で、私は変わってしまったのです。
 つくづく、バカでした。今考えると、男の子が、そんな約束を守るわけないってわかるんですけど、その時はお酒も飲んでたし、同じサークルで4年間やってきた仲間意識みたいなもので「泣いて頼む男の子を何とかして上げたい」って気持ちの方が先に立っちゃったんです。
 もう、二人とも喜んじゃって、あんまりにも喜ぶから、あくまでも「仕方なく」だったのですけど、こんなことで、これだけ男の子って喜ぶんだな、って妙に感心しました。
「じゃ、どうするの? どっちがいい? って、クールの方が良いのは分かるけど、あからさまに差別したら怒るからね」
 公平に言っても、あややは美人タイプと言うより「愛嬌」系の人です。代わりにと言うべきなのか、胸は私よりも遙かに大きいです。ただ、ふっくらした「かわいい系」の人なので、二人とも、私を選んだらどうしよう、って密かに想ってしまったのも事実です。
 そしたら、亀笠君は口が達者です。すかさず「お二人とも魅力的なので、お二人ともにお相手願えないでしょうか?」って言ってきたんです。
「何それ? 途中で交代するわけ?」
 あややがさすがに、ムッとしたみたいでした。
「だって、二人とも魅力的すぎます。あややも、くーるも魅力的過ぎちゃって、選べないんです。どっちがどっちでも、ボクらは、きっと、生涯後悔すると思うんです。お願いします。どうか、明日まで、ボクたちを男にしてください」
 もう、こうなってくると、リクツじゃない感じで、どうする? って苦笑いするあややに、私はついつい「じゃ、童貞君達が、朝まで、私たちを満足させてくれるのかしら?」って、なんだか、すっごく、お姉さんぶってしまって。
 結局、最初の相手はクジにして、射精したら交代ってルールと、あややが「童貞君だからすぐ出ちゃうでしょ? 私たちがイク前に出しちゃったら、ちゃんと舐めてイカせること」って、恥ずかしいルールを付け足しちゃったんです。
 私は正直、二人がそれぞれに出しちゃったら、それでお終い、って思ってたんです。あ、彼らはコンドームを持ってきていました。見せつけるように、真新しい箱を持ちだして「オレ達、XLサイズなんです」って、二人とも、見事に声を揃えて自慢そうでした。
「つけ方とかも練習したんですよ」
 あっという間に裸なって、私たちに突き出すように見せつけていました。本当なら目を背けるべきだったのでしょうけど、お酒も入っていたし、ムードとしては「童貞を卒業させるお姉さん」の役ですから、あややも私も、マジマジと見入ってしまったんです。
「わぁ」
 驚きと、そして、もう一つの意味が込められた声です。あややも、私も、それを隠しきれませんでした。
 女性の前で、ためらいもなく裸になることもそうですけど、二人とも、もう、見事に大きくしていたんです。そこに、あっという間に、コンドームを付けると、その姿は、すごく凶暴そうでした。
 私たちに向かって、大きさを誇るみたいに硬く突き出されたオチンチンは、長いし、太いし、おまけに、持ってきたコンドームが黒いんです。
『なんか、痛そう』
 私がそんな感想を持っている時に聞こえたのが、あややの「すごっ」というつぶやきです。
 酔っ払ってるあややは、正面からジッと見つめて、今にも自分から手を伸ばしそうでした。
「わぁ、すごいね。君たち。元彼と比べても、段違いに大っきいよ。自信持って良いと思うなぁ。ね、クール?」
「う、うん。そうみたい」
 私は、相づちをうつので精一杯です。
「このサイズなら、小さすぎないでしょうか。どうですか、ご存じのチンポと比べて」
 笹保君は、そう言って、さらに一歩私に近づきました。
 グッと上向きの角度のオチンチンは、先端の部分、亀頭って言う部分が張り出していました。よく、男性のものを「マツタケ」に例えたりするのを知っていましたが、まさに、それは大ぶりのマツタケという感じでした。おまけに、明らかに、普通のマツタケよりもカサの部分が張り出していたんです。
 後から考えれば、それってわざと自分の大きさを誇って、言ってたんだとわかります。でも、その時は、目の前に突きつけられた迫力で、ただ、頷くしかできなかったんです。
「オレの方が、小さかったら、ごめんなさいです」
「そんなこと、ないけど」
「じゃあ、オレの方がデカイですか?」
 たたみかけるように、聞かれて、つい、私は「ウン」って言ってしまいました。その時の、勝ち誇ったような笑顔は忘れられません。
 彼よりも大きいと私が認めたからです。
 それを聞いていた亀笠君が「オレは?オレは?」と、コンドームつきのオチンチンを、競うように突き出してきました。
 こっちは、太さは普通に見えますけど、グッと突き出た長さが、すごいんです。
「いっつも見てるチンポよりも、どう?」
「そんなの比べられるわけないでしょ」
「だって、笹保のヤツのは、ちゃんと認めてくれたじゃん。太さは負けるけど、長さなら、どう?」
「も〜 はいはい。なんだか、長く見えます。スゴクオッキイデス」
「あれ。棒読みかよ」
「でも、認めたわよ。これでいいんでしょ?」
 私は半ば呆れながら答えました。
「へへへ。ま、そりゃそうだよね。けっこう自信あるんだ」
 二人とも嬉しそうでした。おそらく、主人に勝ったことを誇ったのです。それは十分に分かったのですが、目の前に突きつけられている迫力のせいでしょう。その時、私が考えられたのは「男の子って、単純ね。きっと、どうしても、大きさを比べちゃうのね」ということでした。









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ちょっと宣伝です。
私の作品の中でも異色な世界です。
西村寿行先生にオマージュを捧げた
ハードバイオレンスになっております。




 妻、響子と二人っきりの気軽な旅。
ふとした思いつきで、見知らぬ道に迷い込んでしまったあげくに、沢木がたどりついた村は、外部から閉ざされた地図にも載っていない桃源郷のような場所。
美食に温泉、そして、旅館と言うよりも民宿のような宿には気立ての良い旅館のご主人と女将。そして混浴温泉の美女達との戯れと、たおやかな響子の白い身体をなで回す老人達の老獪なテクニック。
 考えたこともない毒蜜のような一時は、甘やかな刺激。それは旅先の、ほんのちょっとしたアバンチュールのはずだったのに。だが、そこには信じられない因習があったのです。
 理不尽な村の掟に奪われた妻が陵辱され、奴隷に貶められても、心だけは折れない。
 響子だけは、助けたい一心で、一千年を超えるムラの因習に挑む。
 沢木と、響子は脱出できるのか。





fsatosi at 21:00コメント(0) 
作品 | 最恐妻
「くるみ の みるく」のタイトルで
ノクターンノベル様にも連載を続けております。


とりあえず
あっちに載せる時は
修正だけなので
ある意味、単純で気楽なのですが
「できかけ日記」では、そうもいきません。


毎日、原稿用紙で
7〜10枚分更新というのは
かなり限界に近いです。



およそ10年前に

「桃花源を撃て!」
「生けられた妻」

などを連載して以来です。

古川は、一応、
フルタイムのリーマンで
しかも、比較的、ブラック笑

我ながら、頑張ってるなぁと思います。


さて、物語は終盤に差し掛かります


新たな展開を見せますが
もちろん、単純には進みません


お楽しみに。






fsatosi at 18:00コメント(0) 
作品 

2018年10月18日


――――――

 ふう〜
『ホントに、別れてたんだな』
 ため息というか、大きく息を吐き出すだけしかできませんでした。
『スウェーデンかよ。それに、大学も、そっちに行ったんだろ?』
 どうやら、決定的と言って良いでしょう。
 密かに心に影を残していた「今も画家とつながっているんじゃないか」という心配が晴れたのです。
『助かった』
 何から「助かった」のかはともかく、この事実のおかげで、明らかに、私の心は軽くなりました。
 他のことはどうであっても、ともかく「今」のくるみに何もないなら、まずは今の生活を味わっていいはずです。
『過去を責めるのなんていつでもできるんだしな。あの画集を上手く使えば、くるみだって認めるはずだし。それに、幸い、ドスケベMってのも分かったわけだ。こりゃ、楽しまなきゃソンだってことにすればいい』
 もちろん、手記の中のあれこれをサラッと水に流す気にはなれません。けれども、このところ訪れた幸せを手放すのも、無理でした。
 あれこれ悩み、考え、何かを決断したつもりが、また元に戻る。堂々巡りの思考が行き詰まって、寝たのは結局、空が白んでからのこと。いえ、いつ寝たのかも覚えていません。
 ただ、机に突っ伏していた私を、くるみがそっと起こしてくれて「ベッドに入りましょ?」と、半ば無理やり連れてってくれたのを覚えていると言うことは、ひょっとして、六時を回っていたのかも知れません。
 とにかく、目が覚めると、シーンとした我が家。
『画家のヤツが、余計なことはしてるけど、ともかく、日本から消えたんだし。息子とも別れたんなら、もう、オレが口を出すこともないか』
 頭の端っこで、何かを忘れている気がしていましたが、ともかく、珈琲を入れるのが先です。
 ふう。
 香りの高い珈琲を三杯、ブラックで。
「仕事はともかく、珈琲はブラックに限るな」
 面白くもない冗談を自分に浴びせかけながら、とにかく身体を動かします。まずは、洗濯をして、くるみの食べた食器を洗って、晩ご飯の下ごしらえをしつつ、今日の分の買い物を考える。
 いつもの土曜の、いつもの行動。
 忙しく働いて、一息と思えば、もうとっくに昼を過ぎていました。
 再び香り高い珈琲を入れてから机にむかったのです。
『ん? 支配者あてに、またメールか?』
『支配者様、ご報告しなければいけないことがあります。』
 なんだよ、ラブラブの生活を報告するつもりか?
 本来なら、支配者としての返事もするべきですが、画家親子との別れを読んでしまった今となっては、なんと返事をするべきか、考えあぐねて、返事が億劫になってしまいます。
 う〜む。
 こういう時は、全く別の何かをすると、何か新たな発想が生まれるかも知れないと思った時、ふと、隣の机に置いてある、くるみのPCを見たのです。
「そういえば、結局、見てなかったよな、くるみのPC」
 あれ以来、開けていません。くるみはチョイチョイ使っていたようですが、キーロガーが送ってくる記録を追う限りでは、仕事らしきモノばかり。さして何か新しいことがあるとも思えません。
「ま、せっかくだし、とりあえず見てみようか」
 送られてきたログファイルから、起動パスを判別するのは、もちろん簡単なこと。
 ネットの方はブラウザがだいたいのパスを自動入力してくれますし、第一、このところ、仕事関係と、通販くらいしか、ネットを使ってないようです。
 まあ、もちろん、このところ私も早く帰宅して、ずっとベタベタですから、そんなヒマはないのかも知れません。
「ふう〜」
 やはり、大したものはありません。
 あとは、えっと、ログファイルから、仕事系を消してっと。ん? 何だこれ?
 Kurum1noSumaho
「クル…… ミじゃないな、mの次は、数字のイチだろ? えっと、あ、これは、ローマ字の取り替えか」
 明らかに、何かのパスですが、ネットのログには、該当しそうな物がありません。
『えっと、ブラウザを使わないで、パスを入れるとしたら、一体何だ? あ、この法則性って、数字と、大文字をわざわざ使ってるってことは、あれか』
 持っているスマホのパスだろうと気が付きました。OSをアップデートしたりする時に使う、登録したパスです。
「ああ、OSのアップデートかなんかをしたのか。う〜んと、他には、う〜んと、後はどうしようかな」
 その時ふと、画面にあるアプリに気が付きました。
 スマホをなくした時に、あらかじめ設定したPCなどから、置いてある場所を探せるようになっています。
「これ、さっきのパスが使えるだろ? ってことは、現在位置が分かるってことだよな」
 うん、うん。さあて、くるみちゃんは、学校のどこにいるのかな? まさか、校舎の中での位置まではわからないだろうなぁ、と思いながら、アプリを起動させてみました。
「ん? なんでだ?」
 明らかに、そこは学校ではありません。
 わけもわからず、地図をサッと拡大すると、それはどう見ても都心部です。
「えっと、これって、あ! ホテルじゃん!」
 ホテルの名前に見覚えがあります。
「これって、前に行きたいって言ってた高級ホテルだよな? 今時の学校の部活って、こんなリッチな場所でやるのかよ」
 そんなはずがない、ということくらい、わかっています。しかし「その可能性」を考えた瞬間、自分が壊れてしまうことくらい、分かっていました。
 ガタガタと手が震えます。
 私は、画面を見つめたまま、スマホを手に取りました。
 支配者アドレスから、メールを送ります。
【読み終わっていたぞ。ところで、淫乱なみるくは、今日は部活かね? それとも報告したいというのは、また誰かと浮気でもしたのか?】
 案に相違して、瞬時に、返事が来ました。
 【主人には部活と言ってあります。でも、今日は事情があって学校には行ってません。】
 くるみは正直に答えていました。
【一体、どんな理由で、ウソをついているんだ? 朝からホテルにでも行ったのか? どうせ男と会うためだろう?】
 煮えくりかえるはらわたを抑えて、ワザと上から目線のメールを送りつけました。
 【これはウソだと思って聞いていただけると、ありがたいです。私自身が一番ウソだと思っていますから。でも、事情を聞いていただけますか。】
【いいだろう。どんな事情だね?】
 悪い予感しかしません。「ウソだと思いたい」出来事と言えば、それは、途方もなく悪いことが起きたのに決まっています。
 私が悩む間もなく、ポンポンと二通のメールが立て続けに入りました。
 【以前、飯倉君とのことをお話ししたと思います。】
 予感しないでもない、その名前を見た瞬間、私は目の前が真っ赤になった錯覚をするほどの怒りがこみ上げていました。
「いいくらぁああ!」
 恐らく、近所に響いていたんじゃないでしょうか。もしも、この瞬間の私を、自分自身で見ていたとしたら、これほどの「激怒」という感情を私が持てること自体に驚いたでしょう。
 絶叫しながらも、もう一つのメールを開くのを忘れていませんでした。
 【実は飯倉君以外にも、間違いを犯していました。その人達から、昨日の夜に連絡が来て、仕方なくホテルに来ました。】
 なんだと? じゃあ、今日は飯倉じゃなく、他の男となのか?
【一体全体どんな事情があって、どこのホテルに行ってるんだ?】
 【先に事情をお話ししたいと思います。それは、卒業式の翌日のことでした……












fsatosi at 21:00コメント(0) 
作品 | 最恐妻

2018年10月17日

このところ
ほぼ「最恐妻」に集中しております。


執筆に使っている「一太郎」というソフトには
編集時間を表示する機能があるのですが
合計700時間超という驚異的な時間を投入しております。


もう、仕事中以外の
あらゆる時間を投入している感覚ですね。


でも、読者の方々から
喜んで頂けると、とても幸せです。

とはいえ、心がささくれてきたら
さださん。

執筆の時は、クラッシックか、ジャズか
南米か、ケルトあたりの民族音楽
それと
ユーミンか、竹内まりやか、松田聖子
はたまたアニメ音楽をかけております。
(節操がないですね)


ちなみに、このところは
寝る前にビールを飲みつつ
さだまさしを聞いています。
(リンク先は、YouTubeで「それぞれの旅」という曲です)


この歌が、まだ、さださんの作品だと知らない頃に
大学の友人がギターで歌って見せてくれて
「なんて才能のあるヤツだ!」と
ビックリして、しばらく尊敬しておりました。
友人達にも「あいつはすごい」と
根が単純な古川は、触れて回ったあげく
「ぜひ、君はプロになるべきだ」と
酔うたびに説得した思い出が黒歴史です。

10年ほどの後にCDを買って
(たしか「さだまさしシングルス全集」でした)
愕然としたものでした。

それにしても
さだまさしの歌には
父や母など、家族が出てくるんですよね〜

このあたりの家族像が
日本にどれほど残っているんでしょうか。

えっと、タモリさんは
さださんを「暗い」と評しましたが
ま、確かに、その一面はあるのですが
「温かさ」も、持ち合わせています。
















fsatosi at 23:30コメント(0) 
作品 
本日の21時にアップ分のリンク先が
136話になっておりました。

ただいま修正いたしました。

お詫びいたします。

それと
ご連絡頂いたファンの方に
お礼申し上げます。












fsatosi at 22:22コメント(0) 
作品 
今回は、全面「お別れエッチ」です
恐れ入りますが、この先は別館にて、お読みください









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ちょっと宣伝です。
私の作品の中でも異色な世界です。
西村寿行先生にオマージュを捧げた
ハードバイオレンスになっております。




 妻、響子と二人っきりの気軽な旅。
ふとした思いつきで、見知らぬ道に迷い込んでしまったあげくに、沢木がたどりついた村は、外部から閉ざされた地図にも載っていない桃源郷のような場所。
美食に温泉、そして、旅館と言うよりも民宿のような宿には気立ての良い旅館のご主人と女将。そして混浴温泉の美女達との戯れと、たおやかな響子の白い身体をなで回す老人達の老獪なテクニック。
 考えたこともない毒蜜のような一時は、甘やかな刺激。それは旅先の、ほんのちょっとしたアバンチュールのはずだったのに。だが、そこには信じられない因習があったのです。
 理不尽な村の掟に奪われた妻が陵辱され、奴隷に貶められても、心だけは折れない。
 響子だけは、助けたい一心で、一千年を超えるムラの因習に挑む。
 沢木と、響子は脱出できるのか。





fsatosi at 21:00コメント(0) 
作品 | 最恐妻
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