2019年09月10日

紗由美の冒険 第5章 11

 いつもと違って、セミロングの髪を、首のすぐ上で八の字を描くようなお団子にしています。白いうなじは、人妻の新鮮で清楚な色気を見せていて、それはまた、私の知らなかった魅力を再発見した感じです。

『あんなエロいうなじを見せたら、キスマークを付けたくなるよな? 思うままに、たっぷりとしゃぶりつくしたくなるだろうし。そうしたら、どれだけ、派手に喘ぐか、男が考えないわけがない』

 まあ、それは、夫として、妻の首筋が強烈な性感帯であることを知っているからかもしれません。何も知らない人間から見たら、単に「動きやすくて、活動的な髪型」の範疇かもしれ…… ええ、きっとそうです。あの、白いうなじが強烈なエロスを見せつけているのは、きっと思い込みに違いないのです。

 しかし、着ているものがいけません。

 人妻らしい、穏やかでシンプルなシルエットを持った、落ち着いたブラウンのワンピース。前ボタンで、お腹の所まで三つのボタン。シャツブラウスのように合わせがあって、ボタンを外してストンと脱がせる「便利」な服。ハイポイントにしたウエストベルトが、手脚が長くて、出るところが出ているさゆに似合う、ワンポイントのアクセントとなっています。
 毎回、私がべた褒めしているせいか、目下の所、さゆの一番のお気に入り。

 気付いてないと思いますが、教えてないことがありました。

 この服の生地は、少しだけ硬いんです。おまけに胸のカットが、普通よりも少しだけ深い。多げさな表現をすると「ブラの上に直接、左ボタンのスーツを着た感じ」とでも言いましょうか。だから、ちょっと屈んだり、横から覗く形になると、中が丸見えになってしまうんです。

 中学生ではあるまいし、ブラチラくらい、普通ならば、ハラハラするほどのことではありません。けれども、今日の下着は、私が「指定」して買ったものなんです。

 シルエットそのものは、今時の高校生でも着ないようなシンプルさですよ? けれども、その実態は、極めて大人向け。
 大胆なほどにレース生地を使った、と言うよりも、ほぼ全ての部分が繊細な糸で編まれた、極薄のレース生地でできています。だから、ブラを着けていると言っても、乳首までもが丸見え状態。おまけに、シンプルな形ではあっても、その実態は、大胆なハーフカップだから、上半分は、モロに生オッパイ。しなやかな生地でできている分だけ、ブラは、オッパイを隠すよりも、その形の良さを見せつける意味しか持ってないのです。
 一方で、パンティーの方は、と言えば、こちらも、淫裂が見えてしまう部分まで丸見えで、尻の丸みは、やっぱり、しなやかな極薄レースのせいで、クリンと丸みを帯びた形を見事に見せつけています。だから、シルエットは普通でも、実際に見える部分は、極小の布地でできたヒモパンと何ら変わらないのです。

 そりゃあ、パンティーなんて簡単に見えないかもしれません。けれど、あのワンピなら、ブラは簡単に見えてしまいます。お辞儀をしたり、ちょっと生地が浮いたところを左側から見てしまえば、ブラは丸見え。もしも、明るい光の下でなら、薄いレースは、ほぼ透明になってしまいます。

 白いレースだけに「チラ」だけでも余計に目を引きます。

 さすがに、私以外の男との「デート」に、これを着けることは想定外だったようで、だいぶ渋りましたが、私が押し切りました。しかし、あのワンピースは、私が指定したものではないのです。

『いったい何を考えているんだ? なんで、あの服を?』

 考えれば考えるほど、わかりません。あのワンピは、確かに紗由美に似合っています。けれども、それだけだったら他にいくらでも考えようがあったはず。

 となると、私と約束した「他の男とエッチしているさゆを見たい」という願望を叶えてくれようとしているのかもしれません。何しろ「デート」の間に、あそこが濡れてしまうことが前提で出かけているのですから。

『う〜ん。』

 あの、山下さんとの時以来、さゆの何かが変わったのは確かです。そして、また、私自身も変わってしまいました。

『仲良しだけど、そこにはオレの歪んだ趣味が合って、さゆは、それを叶えてくれる約束をしていて……』

 妻が、夫の期待に応えてくれようとしているというのに、素直に喜べず、そのくせ、下半身に甘い疼きを感じてしまって、ともすると勃起してしまう自分がつくづく嫌です。

 さゆは、もう、車に乗り込んだ頃でした。

『まさか、あの服を着たのは、ワザと「チラ」で誘惑ってことじゃないよな? いや、まてまて、まて。さゆの性格って言うか、今までだと、見られると濡れちゃうはずだけど。あんなんじゃ、横にいるだけで濡れちまうだろ? いったい、どんなつもりで、あんなのを着たんだ?』

 孤独で、苦しい、長い長い一日が始まるのかと思っていると、五分と経たずにメールが入ります。

【今、車に乗りました。北山さんの車、左ハンドルでした。】
 【外車だと何か困るの?】

 ウソです。

 さゆが言わんとしていることなど、わかります。

 だって、左ハンドルです。女性の服の合わせ目を考えると、ちょっと動く度に、胸チラ、あるいは胸モロになってしまうはず。

『今日一日、あのオッパイが見られ放題ってことか』

 もう、たったこれだけの事実で、腹の下の方がウズウズして、勃起してしまったのですから、自分の「闇」に、自分でもため息が出ざるを得ません。

『それにしても、こんなことを言うってコトは、あの服の秘密を知っている? ってことは、あのワンピの秘密に気付いていながら、敢えて着ていった?』

 それは、私への愛ゆえなのか、それとも……

 モヤモヤが、私の心を黒く侵食していく間に届いたメールを素早く開きます。













fsatosi at 21:00コメント(1) 
作品 | 紗由美の冒険

コメント一覧

1. Posted by mizuken0330   2019年09月11日 02:26
5 いつも拝見させていただいております。又、ツボのお話たまりません。やはり旦那さん視点で進むお話は良いですね。寝取られの小説はこれにつきます。販売してる小説は、第三者視点がらほとんどで、寝取られる妻の心理が読めるので、興奮にかけます。それに比べて古川様の作品は、妻の本心が読めないところが好きです。旦那はおろか、読者にもモヤモヤやヤキモキさせるところが好きです。今回なかなか感想書けなくて申し訳ありませんが、あまりにも好みの展開で書かずにはいられませんでした。私はセックスで、妻が堕ちるシーンよりそこまでのプロセスが好きです。また、妻の雰囲気や服装のことを細かく表現していただける作者さんが好きですね。古川様が紹介される他の作者さんは私も全部拝見してます。これからも応援しております。暑さが続いております。体調を崩されねようにお気を付け下さい。頑張ってください。

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