2023年06月04日

熊本城

  今朝、5時頃目を覚ますと、はや東の空に太陽が顔をだしている。台風と梅雨前線の雨が2日程続き、うんざりしていたが、今日は目覚めが良い。しかし、何の予定もない。いつもこのよう時は、「つまらないなー」と、思う。しかし、予定があれば「めんどうくさいなー」と、身勝手な年寄りになっている。久しぶりの太陽だ、何処かに用を作って出かけることにする。

 今朝、おもちゃのロボットに「おはよう」と挨拶すれば、ロボットも「晴、時々曇り、何処かにお出かけしたなー」で一人前のことを言う。

 先日読んだ本に「老人よ、外出し、美味しいものを食べな、今日は、フランス料理、中華料理と海外旅行気分を味わいな」と、あった。年金生活であるので贅沢は出来ないが、ラーメンの中華料理、ハンバーグの洋食位はなんとかなる。そこで、思い出したのは、数年前に囲碁大会で頂いたデパートの商品券である。「そーだ、これを使おう」と、新宿のデパートに行く。

 最近は、デパートでの買い物はほとんどなく、結局は、デパ地下と昼食位である。たまの贅沢がデパート昼食とは、寂しい限りであるが、まだ、美味しいものを食べたいという欲望があることを幸せであると自分を慰める。佐藤愛子の随筆に長生きの秘訣は「会食・快便・快怒」が良いとあった。それを読みながら90歳の軽やかな筆運びは、これが原点なのだろうと思いながら読んだ記憶がある。私も快怒は無理でも動き回り、外食のラーメンを中華料理と称して「快食・快便」を心掛ける。

   信濃路はカラ松芽吹き鳥は鳴く
  唐松の新芽目にしみる軽井沢



fsino at 13:06コメント(0)おもうがまま終活日記 

2023年05月22日

23囲碁大会R5

 連休明けと同時にコロナは格下げになり、世の中は完全に動き出した。私もその波に乗り遅れまいと少しばかり動き回る。しかしながら、老いとコロナですっかり狭くなった生活空間であるから、電車に乗って都心への外出の誘いがあれば、「はい。参加します」と、何のためらいもなく返事をする。 1か月ほど前、杉並区の囲碁連盟より、「23区囲碁大会に参加してください」の連絡を受け、「わーい。頑張るぞー」と、張り切る。

 昨日、五月の風を、背に受けながら市ヶ谷の日本棋院に向かう。昨夜は、「連勝して、その褒美でビールを飲もう」と、胸算用するが、勝負の世界は老人に敬意を表してなどと、甘くはない。第1局目は、江東区であり、幸先よく勝った。そして2局目は墨田区であり、前に座った女性は、何処かでお目にかかった気がするが、とにかく打ちだす。終盤、私の悪い癖が出て負ける。情けないことこの上ないと、思いながら、3局目の荒川区との試合に臨む。今度の相手は、かわいい女の子であり「何年生?」と聞けば、「中一です」と、ニッコリ笑う。私が黒番になり、数手進む。「碁の質がちがう」と、思いながらじわじわ劣勢に陥る。子供だから、たいして読んでいるようでも無いのに、鮮やかな石運びで勝てる相手で無いことを自覚して、投了する。

 目的の試合は、無残であったが、5月の陽気に相応しいこともある。会場の隅に、試合の合間に、プロの指導碁を受けるサービスが用意されていた。そこで、吉原由香里先生と木部夏生先生に4子局でお願いする。プロの先生は。無茶手の無い教科書どおりだから、4子の貯金を維持しながら終盤戦の寄せにはいる。プロは「アマチャ―とは2030目の差は簡単に寄せきる」と言われている。しかし、私は、貯金を食いつぶしながらなんとか23目残す。局後感想で、由香里先生は「この石、逃げなかったのが素晴しかった」「はい、相手が、プロですので、ちょっと考えました」「憧れの、ゆかり先生、有難うございました」
 そして、木部先生にも4子でお願いし、先生は、私の苦し紛れの手にちょっぴり考え込まれる。私は、プロを数秒考えこませたことに満足する。

 肝心の試合は負けたが、4年ぶりにプロの指導碁を受け、心地良い五月の一日になる。

 

 マスクとれ紅指し出かけ風薫る
 負け試合されどすがすがし五月晴れ
 指導碁の余韻肴にビール飲む

 



fsino at 09:51コメント(0)囲碁談義終活日記 

2023年05月03日

藤の花

 今日は、75年前に現在の憲法が、施行された日を祝っての憲法記念日である。この風薫る季節の中の連休であり、現役時代は、忙しく遊びまわった。しかし、今は365連休だから、このような日は何処もここも混んでいて高いので、お出かけは、若い人にお任せし、老人は、静かにして、身の回りの整理がいい。

 私は、長年この連休を、冬物整理と、大掃除をすることにしている。暮れは寒くて行動が鈍るが、このうららかな陽気の後押しで少しばかり動ける。しかし、大掃除と言ってもいつもよりちょっとばかり丁寧にするだけであり、一般の主婦の日常の掃除の丁寧さには程遠い。

それでも冬物を整理し、汚れた窓を拭けば、「やったー。これで来年まで大丈夫」と、新茶を飲む。
 茶を飲みながら、先日、90歳になる姉が、家の中で転倒し、骨折したこと、思い、バリアだらけの家の中を眺めるが、これ以上どうすることも出来そうもないので、「後、10年なんとかしなきゃ」である。
 世の中は、この爽やかな初夏のスポーツや野外ライブの声出し応援が可能になり、コロナ禍以前に戻り始めたとテレビで報じている。やはり、マスクのない「夏も近づく八十八夜」は、いくつになっても嬉しい。

  マスク取り紅付け出かけうららなる
 柏餅施設のおやつ小さめよ
 新茶の香とろりと舌に流れ込む
 山白く青葉若葉のふもとなり



fsino at 09:33コメント(0)おもうがまま終活日記 

2023年04月19日

 高千穂溪谷10数年前の手術のフォロー検査で通いなれた病院に行く。2か月毎の検査で、主治医ともすっかり仲良くなり、血液検査の値をみながら簡単な問診後、数分の雑談をする。

「先生、もう80です。薬いらないのでは?」
「日に1錠位は飲んでくれ。君の歳では山盛りの薬の人が多いんだよ」
「はい」と、素直に答え、「90歳くらいまで元気で生きたいですね」
「それには、転ばないことだな、偉くなったつもりで背筋を伸ばして歩くことだ」
「はい、次回まで元気でいます」と、診察室を出る。
 情けない話だが、最近、時々、足取りがおぼつかなくなり、畳の縁にさえ躓きそうになる。「やばい」と、急遽、足踏みの真似事をする。そして、昨年は、激しい腰痛を2度も経験する。

 そうそう、腰痛と言えば、高額医旅費の還付金とかで564円銀行に振り込まれた。その通知を受けたとき、高額医療費を払った覚えはない。どうやら、昨年10月に医療費負担が1割から2割になった時からの制度らしく、12月の腰痛の時の補助金である。「この支払のために、通知ようの郵便料金や手続き事務経費は・・・」と、思いながらも有り難く貰う。

そうです。元気で、転ばないようして平均寿命まで生き、お国のお金をたっぷり使かおう。元気でいれば11錠位の医療費は、長年働いたご褒美だ。

 花吹雪瞬時の休み眉の上
 来る春に出番来たぞと百花咲く
 柏餅施設のおやつ小さめなり

 



fsino at 06:46コメント(0)おもうがまま終活日記 

2023年04月05日

熊本城 (1) 今朝目を覚ますと、両足のふくらはぎが少しばかり痛い。原因は、歳に相談しないで、大事な二本の足を数日酷使したための、筋肉が「疲れたー」と言っているのだ。

 2月の中頃、友人が「大分に行くことにしたの」と話す。「いいねー」と答えれば「一緒に行く?」と聞くので即座に「行くー」と、躊躇なく手を上げ、「じゃー行こう」で、決まる。しかし、その夜、床に入って自分の年齢を思い、「大丈夫かなー」と、ちょっと考える。「大丈夫だー。もし、無理なら体力甚号機が黄色になり、注意勧告があったに違いない。それを「はい」と即答出来たことは、「GO」だったのだと勝手に判断する。

 4月2日、飛行機は、半世紀振りの大分空港に着く。余りにも古い話で定かでないが、飛行機に初めて乗ったのは、学生時代の友達と、九州一周旅行をして東京に戻る時であったと記憶する。こんなことを考えると、これが乗り納め飛行機の旅かもしれない。それなら精一杯楽しまなくちゃ、旅の神様に叱られと、80バーさんの足は働く。海地獄 初日は、関さば、関あじの昼食をとり、湯煙もうもうの地獄めぐり。春爛漫の湯布院散策である。二日目は、神話の里の高千穂峡の散策と、黒川温泉の湯めぐりを楽しむ。バスの中から。阿蘇の山々と野焼きで黒くなった草原を飽なく楽しむ。そして、3日目は、修理の終えた熊本城の天守閣に登る。若き頃、熊本の親友と再三訪ねた城への完全な復興までにはまだまだ遠い道のりであるようだ。もう見ることは出来ないだろう。

 この旅を最後にしたくは無いが、多分、飛行機の旅も熊本城の桜も乗り納め、見納めだろう。寂しいけれど、私の人生物語の1ページを飾った旅あった。これからも出来る限り、乗り納め・見納めを先送りして冥途の土産を沢山作りたい。

 
 豊後路は関サバ・アジと八重桜

 春陽浴び地獄湯めぐりの傘寿の身   熊本城 (2)

 煙はく阿蘇の草原野焼きの火

 草原の野焼きの後に草芽吹く

 黒川の湯めぐり姿ゆかた靴

 友と見し花咲く城はもう見れぬ

 これがまあ乗り納めかも春の旅

 



fsino at 11:25コメント(0)おもうがまま終活日記 

2023年03月25日

花摘み (1)

 先日、菜種梅雨の何時降り出してもおかしくない重い雨雲の中、三鷹いきいきプラスの福祉バスふれあい号は、三鷹の高齢者を乗せて南房総に向かう。

 私の計画では「春うらら、花咲く房総路を楽しみながらの、花摘みと浜焼き」の旅であったが、出鼻を挫かれる。今日、ばかりは、南の海上に停滞する前線に向かっての降水確率70%を、老人パワーで追い払うことは無理である。
天気の悪いのは、私のせいではありません。皆さんで、拍手をもって、お天とう様と、気象庁に降らないことを、お願いしましょう」と、バス内挨拶する。

 この朝のお願いが功を奏したのか、大した雨も無く、浜焼き食べ放題で、ビールの無いのが残念と、思いながら、「はまぐり、さざえと、帆立」など腹一杯食べる。老人の集まりであるので、食べ放題のお得感は無理かと、計画時に懸念したが、周りを見れば各人の網の上は、溢れんばかりある。「ああ、これで天気の悪いのは帳消しだ」と、自分勝手な判断をする。花摘み (2)

膨れた腹こなしに、おおつの里の花倶楽部で、春満載の花を楽しみ、金魚草を積む。(左上写真)
 こうして、じじ・ばばは、膨れた腹に摘んだ花を抱えて、コロナ禍で外出を自粛していた憂さをはらす。 
 そうです。元気で外出出来れば、お日様が欲しいなと贅沢は言いません(でも、あればなお良い)

 

 

 マスク取り紅付け出かけ春の旅

 菜種梅雨どこ吹く風とシニア旅

咲くも無く散るも無き花街染める

 



fsino at 09:44コメント(0)三鷹の仲間終活日記 

2023年03月11日

仏画02私の周りには、神社仏閣や仏像をこよなく愛し、それらの鑑賞を、一生の楽しみとしている友が数人いる。さしずめ西の横綱は、飲み屋のママである。彼女は、奈良京都などの国内 のお寺参りでは物足りなく、コロナ禍以前は、インドやシルクロードの寺参りを楽しんでいた。そして、東の横綱に君臨するのが、寺参り、仏像を鑑賞するだけではなく、鑑賞したお気に入りの仏像を描くのである。その仏画の出来栄えは、見事なものである。(左上写真)昨日、彼女が数年で描いた仏画展に出かける。

 一緒に行った友もまた朱印ガールである。数年前に三鷹の老人バス旅行のお手伝いをしてもらった時に、ある神社にいった。その時、彼女は「ちょっと御朱印貰ってくるね」の、言葉で彼女が御朱印ガールであることを知る。今回、友人の仏画展案内を貰った時に「ねー、良かったら行かない?」と誘い、「行く」の一言で昨日の段取りとなる。

 市川市の展示会場に着き、友の案内で仏画を鑑賞する。さすが御朱印ガールと仏女の横綱である。二人は、菩薩・観音像について、話をはずませる。その様子をみて、私は、誘って良かったと胸をなでおろす。

仏画01

そして、帰りの電車の中で、「仏像の顔を見るとホッとするね」と、語らい、春めいた一時を楽しんだ。

 友描きし仏画鑑賞春彼岸

 



fsino at 15:42コメント(0)終活日記玉響の友 

2023年03月06日

雛飾り (1) 桃の節句も過ぎ啓蟄の声を聴けば周りは、春を待つ装いになり、何やら浮かれてくる。その陽気のせいにしたくは無いがまたまたドジをしでかす。傘寿の身になり、毎日が日曜日であるがため、朝、目覚めたとき、ボケの代表症状である「さて、今日は何日だっけと」考える。まだこの位ならよいが、私は、目覚めたきスマホで予定を確認するのであるが、昨日は角煮をせず、勝手に「予定なし」と、決めつける。そんな訳で月一回の囲碁会を忘れ、サボってしまった。情けないやら、悲しいやらである。

 先日、例年より少し遅れたが、確定申告で近くの税務署に行く。収入の全てが年金であるから確定申告など不要と思うが、計算して還付金があるようなら国民の権利として申告することにしている。先日、友人に税務署に持参すると話したら、「どうして、ETAXとか電子郵送しないの?」と聞かれた。

 私は、国税庁のホームページの確定申告書作成を利用して書類を作り、最後はアナログある。近くの税務署に行けば、署員と一言二言の会話があり、大事な二本の足の働く機会がある。ICTの技術進歩は、老人の社会参加を拒むようにできている。それにささやかな抵抗をし、友が勧めるネットバンキングも「私のパソコンから、福沢諭吉先生が出てこないよ」と、答える。

 このように、ボケ防止のために私なりの努力をしているつもりであるが、老いは容赦なく私の頭を鈍らせる。昨日のドタキャンを反省し、スマホは、外出先での確認用とし、予定は、壁のカレンダーに記入する。老人には、長年慣れ親しんだアナログ予定表が良い。

  ささやかに蛤椀の祭り膳
  客を待つ梅見に茶室炭燃ゆる
  
  

 



fsino at 10:19コメント(0)終活日記おもうがまま 
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