会社の採用ページを更新し、加筆を続けている。
毎日わずかではあるが採用ページを見ていただいている方がいるのだから、せめてその方々には会社として考えていること、実際の仕事の有りようなどを知ってもらいたいと思ったからだ。
この記事では補足として、いま会社経営の理想として掲げているテーマについて書いてみたい。
できるだけ短い時間働いて、できるだけ成果を上げることは果たして可能か?
イメージの上でも現実的にも、多くのベンチャーでは過剰な残業や休日出勤が常態化している。
中には「創業時には寝る間も惜しんで働け」といったアドバイスをする人もいる。
確かに若い頃にはそうやって死ぬ気で努力するって期間があった方がいいような気もするし、成功したベンチャーの多くはそうやっている。
しかし僕自身も、実際に1日に15時間とかの長時間労働を経験してきて、誰にでも有効な方法ではないと感じている。仕事に対してよほどの情熱を持った人であれば乗り越えられるだろうが、そういった人を採用することは難しいし、全員ができるやり方ではなく、またいつまでも続けられるワークスタイルでもない上に、そこまでしないと利益が出ないビジネスモデルって実際どうなのか?と思うのだ。
会社をどうしていきたいのか?と考えた時に、できるだけ短い時間に集中して働いて、できるだけ利益をあげる会社を目指してみたい。
理由は、これからの時代はとにかくアイデアとフットワークが成功の鍵になると思っており、アイデアの質を高め良いアイデアが思い浮かぶようにしたり、何かがあったときにフットワーク良く対応できるためには、心身ともにできるだけ快適な状態を保つ必要があると思うからだ。
残業続きで疲れていたり、目の前の仕事に対して集中力が欠けた状態では、良いパフォーマンスは出せないと思うのである。
※だから僕はケアレスミスとか、ボーっとしていることによる見逃しなどは評価として明確にマイナスにとらえる。何かに大きくチャレンジして失敗したこととは訳が違う。ケアレスミスは目の前のことに集中すれば必ずなくせると思うからだ。もちろんこれは自戒を込めた意味でもある。
また、アイデアを現実的に出して固めていくのは会社の会議室であるのだが、実際の決着はその時点でついている。良いアイデアなんてものは会議室の中で頭をひねっても出てくるものではなく、いかに「それまでの時間」にどういったものを見聞きし、考えてきたかということで決まるからだ。様々なものを体験し、体感するには、必ず時間が必要だ。その時間を確保する意味でも、会社で机に座っている時間は短い方が良い。
実を言うと昔は僕も、長く働けば働くほど結果が出る、自分も含めて才能のない者は時間でカバーするしかないと思っていた時期がある。
しかし、3年前、子どもが生まれたことをきっかけに、その考えが間違っていたと思うようになった。
子どもが生まれてからは、朝はごはんを食べさせて着替えを手伝い歯磨きをして、その間に洗濯物を干し、保育園に連れていく。
夜はあわただしくご飯を食べてから風呂に一緒に入り、時に寝かしつけをする。夜10時くらいだが一緒に寝てしまうことも多くそのまま朝になる。
土日は朝から動物園に行ったり公園に行ったりしていると、疲れてクタクタになるので何もできない日も多い。
そんなこんなで、残業はおろか土日出勤などもままならず、家で仕事をしたり仕事の準備をしたりする時間が大幅に減った。体感的には2/3くらいになった。
特に、仕事が途中で残っている時は、家に帰って続きをしてその日で終わらせてしまいたいのに、それができないもどかしさは強くあった。
存分に仕事ができないことにストレスをためていても仕方がないので考えを切り替えた。時間が短くなった分だけ必要のないことや、効果の薄いことをやめていき、本当にすべきことを絞り込んでいった。
経営者の勉強会的な「〜〜の会」に出るのをやめ、会食を減らし、メールを長々と書かずに電話を組み合わせたり、時間の割に儲からない仕事は全てやめた。
結果として、子どもが生まれてから3年連続で過去最高の売上と利益を記録している。
仕事の時間が短くなっても十分結果は出るということがわかった。
また、机に向かってパソコンを操作することが仕事なのではなく、子育てをしながらでもアイデアを練ること、土日の公園で色々とやるべきことを考えることで、平日の仕事が充実することを学んだ。
貴重な経験を活かし、会社経営においても、できるだけ時間を短く、会社以外で過ごす時間を長くすることが逆に良い結果をもたらすのではないかと考えている。
そのために必要なのは、とにかく効率化である。
最新のITツールの利用もそうだし、徹底して書式化・マニュアル化を進めている。
新任の者がゼロから知らねばならないということをできるだけなくし、過去の書類を参照したり、マニュアルを流用することで、スピーディーに質の高い仕事ができるように工夫を進めている。
先日も、アルバイトを含めて経験わずか1年少しの若者が、1万人を超えるグルメイベントの指揮を取った。これは会社経営をしていて一番、衝撃的な出来事であった。普通ならイベントディレクターというのは経験を5年も10年も積んでやっとたどりつけるような仕事である。それを20代前半の若者がやってのけたのだ。もちろん本人の能力の高さもあるが、個人的にうれしかったというレベルを超えて、効率化・分業化を進めても十分やっていけるという確信があった。
繰り返しになるが、会社経営の哲学として、できるだけ効率を重視した経営をし、ゆとりと結果の両立を目指したい。両立することに意味があり、どちらかだけでは全く意味がない。
そして自由な時間が多くなることは、スタッフにとって楽なことばかりではない。仕事の時間が短くなったから家に早く帰ってぼーっとしている、といった使い方では意味が無く、街を歩いて新しい店を見つけて入ってみるもよし、早く寝て出社前に神社のひとつも寄ってみるもよし、趣味に打ち込むのもいいだろう。自由を使いこなす方が実は難しいのだ。 それもまたアイデアを練るトレーニングではある。
のぞみ社はベンチャーだ、と思って入社する人は面食らうかもしれない。定時が過ぎれば全員があっさり帰っていくからだ。
けれどそれがうちの会社独自のやり方なのである。
理想論と言われても、試す価値が絶対にあると思っている。
そして最後には、正しさを証明したい。
毎日わずかではあるが採用ページを見ていただいている方がいるのだから、せめてその方々には会社として考えていること、実際の仕事の有りようなどを知ってもらいたいと思ったからだ。
この記事では補足として、いま会社経営の理想として掲げているテーマについて書いてみたい。
できるだけ短い時間働いて、できるだけ成果を上げることは果たして可能か?
イメージの上でも現実的にも、多くのベンチャーでは過剰な残業や休日出勤が常態化している。
中には「創業時には寝る間も惜しんで働け」といったアドバイスをする人もいる。
確かに若い頃にはそうやって死ぬ気で努力するって期間があった方がいいような気もするし、成功したベンチャーの多くはそうやっている。
しかし僕自身も、実際に1日に15時間とかの長時間労働を経験してきて、誰にでも有効な方法ではないと感じている。仕事に対してよほどの情熱を持った人であれば乗り越えられるだろうが、そういった人を採用することは難しいし、全員ができるやり方ではなく、またいつまでも続けられるワークスタイルでもない上に、そこまでしないと利益が出ないビジネスモデルって実際どうなのか?と思うのだ。
会社をどうしていきたいのか?と考えた時に、できるだけ短い時間に集中して働いて、できるだけ利益をあげる会社を目指してみたい。
理由は、これからの時代はとにかくアイデアとフットワークが成功の鍵になると思っており、アイデアの質を高め良いアイデアが思い浮かぶようにしたり、何かがあったときにフットワーク良く対応できるためには、心身ともにできるだけ快適な状態を保つ必要があると思うからだ。
残業続きで疲れていたり、目の前の仕事に対して集中力が欠けた状態では、良いパフォーマンスは出せないと思うのである。
※だから僕はケアレスミスとか、ボーっとしていることによる見逃しなどは評価として明確にマイナスにとらえる。何かに大きくチャレンジして失敗したこととは訳が違う。ケアレスミスは目の前のことに集中すれば必ずなくせると思うからだ。もちろんこれは自戒を込めた意味でもある。
また、アイデアを現実的に出して固めていくのは会社の会議室であるのだが、実際の決着はその時点でついている。良いアイデアなんてものは会議室の中で頭をひねっても出てくるものではなく、いかに「それまでの時間」にどういったものを見聞きし、考えてきたかということで決まるからだ。様々なものを体験し、体感するには、必ず時間が必要だ。その時間を確保する意味でも、会社で机に座っている時間は短い方が良い。
実を言うと昔は僕も、長く働けば働くほど結果が出る、自分も含めて才能のない者は時間でカバーするしかないと思っていた時期がある。
しかし、3年前、子どもが生まれたことをきっかけに、その考えが間違っていたと思うようになった。
子どもが生まれてからは、朝はごはんを食べさせて着替えを手伝い歯磨きをして、その間に洗濯物を干し、保育園に連れていく。
夜はあわただしくご飯を食べてから風呂に一緒に入り、時に寝かしつけをする。夜10時くらいだが一緒に寝てしまうことも多くそのまま朝になる。
土日は朝から動物園に行ったり公園に行ったりしていると、疲れてクタクタになるので何もできない日も多い。
そんなこんなで、残業はおろか土日出勤などもままならず、家で仕事をしたり仕事の準備をしたりする時間が大幅に減った。体感的には2/3くらいになった。
特に、仕事が途中で残っている時は、家に帰って続きをしてその日で終わらせてしまいたいのに、それができないもどかしさは強くあった。
存分に仕事ができないことにストレスをためていても仕方がないので考えを切り替えた。時間が短くなった分だけ必要のないことや、効果の薄いことをやめていき、本当にすべきことを絞り込んでいった。
経営者の勉強会的な「〜〜の会」に出るのをやめ、会食を減らし、メールを長々と書かずに電話を組み合わせたり、時間の割に儲からない仕事は全てやめた。
結果として、子どもが生まれてから3年連続で過去最高の売上と利益を記録している。
仕事の時間が短くなっても十分結果は出るということがわかった。
また、机に向かってパソコンを操作することが仕事なのではなく、子育てをしながらでもアイデアを練ること、土日の公園で色々とやるべきことを考えることで、平日の仕事が充実することを学んだ。
貴重な経験を活かし、会社経営においても、できるだけ時間を短く、会社以外で過ごす時間を長くすることが逆に良い結果をもたらすのではないかと考えている。
そのために必要なのは、とにかく効率化である。
最新のITツールの利用もそうだし、徹底して書式化・マニュアル化を進めている。
新任の者がゼロから知らねばならないということをできるだけなくし、過去の書類を参照したり、マニュアルを流用することで、スピーディーに質の高い仕事ができるように工夫を進めている。
先日も、アルバイトを含めて経験わずか1年少しの若者が、1万人を超えるグルメイベントの指揮を取った。これは会社経営をしていて一番、衝撃的な出来事であった。普通ならイベントディレクターというのは経験を5年も10年も積んでやっとたどりつけるような仕事である。それを20代前半の若者がやってのけたのだ。もちろん本人の能力の高さもあるが、個人的にうれしかったというレベルを超えて、効率化・分業化を進めても十分やっていけるという確信があった。
繰り返しになるが、会社経営の哲学として、できるだけ効率を重視した経営をし、ゆとりと結果の両立を目指したい。両立することに意味があり、どちらかだけでは全く意味がない。
そして自由な時間が多くなることは、スタッフにとって楽なことばかりではない。仕事の時間が短くなったから家に早く帰ってぼーっとしている、といった使い方では意味が無く、街を歩いて新しい店を見つけて入ってみるもよし、早く寝て出社前に神社のひとつも寄ってみるもよし、趣味に打ち込むのもいいだろう。自由を使いこなす方が実は難しいのだ。 それもまたアイデアを練るトレーニングではある。
のぞみ社はベンチャーだ、と思って入社する人は面食らうかもしれない。定時が過ぎれば全員があっさり帰っていくからだ。
けれどそれがうちの会社独自のやり方なのである。
理想論と言われても、試す価値が絶対にあると思っている。
そして最後には、正しさを証明したい。
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