「例えば海のものと、山のものとを同じ皿に載せるとき。あるいは、甘いものと酸っぱいものを同じ皿に載せるとき。そのままだとバラバラになりますよね。必ず両者をつなぐ『第3の何か』が必要になるんです。何を用いたら調和が生まれるのか、それを考える力がセンスだと思うんやわ」

「自然に受け止められる塩分濃度ってどれくらいだろうと考えました。人間は海水に浮かびますよね。海水の塩分濃度は3%なので、それよりは低いはず。ということは1.5〜2%なので、料理も水準をそこに持っていったら違和感なく身体に入っていくだろうと。ソテーの時も総重量に対して塩分をどれくらいにするか考えて振ってます」

「まず基本は塩味です。それがないと、ほかの味は色を持ちません。甘みのカウンターである酸味も同じです。ぼくは辛いものが苦手ですが、それは塩味を消すほど強力なので美味しさを感じることができません。旨みは、甘さと混同されることが多いです」

「皿の上に表現された料理は2次元的やけど、作る方は3次元。時間軸がある。最初にどんな味が来て食感が来てそれが次にどう変化して何で終わるのか。一期一会のライブ感が作り手の醍醐味やね」

のぞみ社OGの結婚報告お祝い会で訪問。

素晴らしい料理の合間に道野シェフ自らが語られる哲学の数々。違う角度からの物の見方をお聞きするのはとても楽しい時間でした。 コース料理全体において、シェフの表現したい味のトーンが明確に伝わってきました。本当に良い料理は心も満たされる。


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