何時も綱渡りの賃貸経営の為、ストレスを感じていました。

原因は何か?
時代の風潮にあわせて後半フルレバで購入した3物件が確実に足を引っ張っていました。
その中でも際立っているのが単純利回り10%で10年完済でローンを組んだ物件です。
ど素人でも躊躇する方法です。

実は一部変動で借りていて早期返済を考えていました。
道路の拡幅の為用地買収計画にかかっていて補償金狙いがあったのです。
しかし民主党の公共事業削減計画の為、拡幅計画が頓挫しています。
見事に目論見が外れてしまいました。

他の2物件はフルレバですが融資の期間を20年と15年にしたのでそれほど返済に苦労はしていません。
しかし20年返済だと融資残高なかなか減りません。しかも金利5年固定なので、固定期間が終了した時点で金利が上昇していたらアウトです。

とりあえず変動金利で借りている融資1300万を一括返済することに決めました。
原資は本業で稼いだ血と汗の結晶の定期預金です。
こんなに日頃から貴重な自由時間を費やして苦労しながら賃貸経営しているのに、さらに本業で稼いだ貴重な預貯金を取り崩さなければならないなんて!
自分の賃貸経営に対するシュミレーションの甘さを痛感しました。

定期預金は大手都市銀行に積んでいました。
ちょうど29日なので銀行内はごった返していました。
40分位待たされた挙句、「御使用目的は何ですか?」と尋ねられました。余計なお節介だと思いながら「繰り上げ返済の為です」と答えました。
解約と同時にローンを組んでいる地銀に送金しました。
直ぐ近くが地銀なのですが、僅かな手数料惜しさに持ち運ぶのは怖いです。

自営の事務所に戻り地銀に繰り上げ返済予告の電話をしました。すると融資課の人が出て月内は勘弁して欲しいと懇願されました。10月1日に返済することを予告しました。

翌日です。仕事中に私の融資取り引き担当の行員から直接電話がかかってきました。とにかく金利はいくらでも良いからずっと借りていて欲しいの一点張りです。
「デフレの時代金利が例えゼロでも実質的な金利は高いので直ぐに返済したい」というと、
「貯金で持っていれば実質的な金利が高くなるので同じでしょう」と反論させられ、他の高い利回りの金融商品を勧められる始末です。

仕事中でしたが20分位話したでしょうか。私にとっては1時間以上に感じました。
変動で借りている場合、繰り上げ返済が建前上自由ですが本音では銀行は優良な借り手の繰り上げ返済をとても嫌がります。

10月1日地銀で繰り上げ返済を行いました。淡々と事務手続きが進行し無事終了しました。この物件フルローンで購入した為別物件に共同担保を設定していました。今回その抵当権を抹消することが出来ます。しかし手続きに5万円の司法書士費用がかかるそうです。

そんな私も最初の一棟を購入するのに貸し渋りで大変な思いをしました。
10年順調に返済してきたのでいつの間にか信用が付いたのでしょうか?
この次に物件を購入するのは何時ごろになるか聞かれました。
私自身はぎりぎりの返済なのですが・・・・・

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銀行は手元に使いどころのない余剰資金で溢れかえっているのだと思います。融資のできる優良な借り手先を必死になって探しているのが現状
でしょう。消去法として国債が買われているのでしょう。

先日資産家の方が話していました。地銀から都市銀へ借り替したら地銀の行員が左遷させられてそうです。また相続信託を調査依頼し直前になって契約破棄したところと都市銀の行員が左遷させられたとか。

その都市銀いらない借金を本店の行員を連れて勧めにやってくるそうです。節税目的で都心収益物件の購入です。

賃貸で大家としてどんな借り手をお望みですか?
本人の年収が十分にあって属性が良く、保証人が確りしている事でしょうか?
今の家主は空室に困って借り手を必死に探していますが、この不況下借り手は滞納リスクの大きい属性の低い借り手ばかりです。
しかし危なそうな店子ても、2年間遅れることなく家賃を支払った実績ができれば大家側は喜んで更新をお願いすることでしょう。

銀行の借り手に対する心理は大家の借り手に対する心理と共通だと思います。
shobobana1[1]