2015年12月03日

 税理士の石渡です。
 私のHPの紹介記事(
間違えやすい個人事業者に係る消費税〜事業用資産の譲渡による所得は譲渡所得ですが消費税の課税対象です〜)でも取り上げました通り、個人事業者がその事業の用に供している不動産を譲渡した場合の所得は譲渡所得として区分されますが、当該譲渡に係る収入及び経費は他の所得に係る収支と合算して消費税の計算に反映させなければなりません。
 建物の譲渡収入であれば課税売上、土地等の譲渡収入であれば非課税売上として消費税の課税関係が生じることになります(消基通5-1-7(3)、
国税庁HP「消費税等と譲渡所得」参照)。               
 法人であれば本業に係る収支も不動産の譲渡収支も同一の会計システムに反映させるので忘れることはないのですが、個人事業者の場合には不動産の譲渡収支を他の所得に係る会計とは別個に集計処理をすることが多く、その結果消費税の処理を見落としがちになりますので注意が必要です。                  

 事業供用資産を譲渡した際の消費税の基本的な確認事項は次の通りです。                          
 ゝ鐔四冂詑澤物から生じる賃料収入は非課税売上ですが、建物そのものの譲渡収入は課税売上になります。譲渡収入の発生年度において免税事業者であったとしても、建物の譲渡収入を含めたその年度の課税売上が1,000万円以上となればその翌々年度は課税事業者になります。                
◆…名鑁度の課税売上割合が高い事業者でも土地等の譲渡収入が生じる年度は課税売上割合が大きく下がり、共通対応の課税仕入に係る仕入税額控除が少なくなることが考えられます。そのような場合には、
課税売上割合に準ずる割合の承認を受けられるかどうか検討した方がよいことになります。       
 簡易課税を選択している場合には建物の譲渡収入は第四種事業になります。また建物の譲渡収入を含めたその年度の課税売上が5,000万円以上となればその翌々年度は簡易課税の適用を受けられず原則法により納税額の計算をすることになります。  

 さて、不動産賃貸業を主業とされている事業者の中には簡易課税を選択されている方が少なくありません。先般の税制改正(
不動産業の業種区分の変更)で抑えられたとはいえ、まだ益税効果は残っておりますので、有効な節税手法と言えるでしょう。      
 ただし、不動産の交換(※1)や買換えを検討している場合には注意が必要です。商業ビルなど賃料収入の全額が課税売上となる建物の買換えを例として取り上げてみましょう(居住用賃貸建物の取得費用は原則として仕入税額控除の対象にはならないので本稿では取り上げません)。                     
 分かりやすく現有建物の譲渡収入を4億円(税抜)、買換え取得建物の取得費用も同額の4億円(税抜)だとします。        
 仝饗法による場合                    
 課税売上高と課税売上対応の課税仕入の額が同額になりますので、消費税の収支は一致し、損得は生じません。      
◆ヾ憤弉歙任鯀択済、同一年度に買換え資産を取得している場合
 建物の譲渡収入に係る消費税(3,200万円)の40%相当額(1,280万円)の納税が生じます。一方で買換え取得資産の購入費用に係る消費税(3,200万円)は消費税の計算において一切考慮されません。従いまして、原則法を採用していた場合により1,280万円も消費税で損をしていることになります。        

 このように簡易課税を選択している場合において何の対応もしないまま不動産の交換や買換えをしてしまいますと思わぬ損失を被ることがあるのです。                     
 もし簡易課税を選択してから2年以上が経過しており、取りやめができるのであれば、建物の譲渡収入が生じる年度の前年度中にとりやめの届出書を提出しておくという対応方法が考えられます。そうしますと、消費税の計算は原則法に戻りますので、上記事例,猟未蠡纂困糧生を回避することができます。簡易課税に再び戻ることについて特段の制限規定はありませんので、その翌年度から再び簡易課税に戻ればよいのです。                 
 ちょっとずるい方法ですが、買換え資産の取得を翌事業年度にずらすことができれば、建物の譲渡収入については簡易課税、翌期の買換え取得資産の購入費用は原則法で計算、仕入税額控除に反映させるということもできます(※2)。そうなりますと、     
 建物の譲渡収入に係る消費税:上記,茲1,280万円を納税   
 買換え建物の購入費用に係る消費税:3,200万円を仕入税額控除 
となり、差引で1,920万円もの益税が生じることになります。   

 不動産の売買に際しては、交換や買換え特例など譲渡所得の圧縮ばかりに目がいきがちですが、消費税の事前対応にも十分な注意が必要です。                         

※1 不動産の交換で現金のやり取りや譲渡損益の認識が生じない場合においても、当該交換取引は消費税の課税の対象になります。                          
※2 事業用資産の買換え特例による譲渡益の繰延べは翌年度に買換え資産を取得した場合でも適用可能です。


fudousan_soudan at 16:27コメント(0)トラックバック(0) 

2014年09月12日

 税理士の石渡です。
 今回は、税務実務上トラブルが多い、居住用財産(自宅)の譲渡に係る特例措置の話になります。

 譲渡所得に関する税務トラブルで最も多いのが居住用財産を譲渡した場合の特例措置に関する取扱いだと思われます。      
 それは、この特例措置が自己所有の不動産に住んでいる全ての人が関係する馴染み深いものである一方、法令や通達が現実の複雑な事例に対応しきれていないことに原因があります。実際、税理士である私も毎年1件か2件は、そのような法令や通達が想定していない事例に出会い、判断に悩まされています(※)。        
 今回は、法令・通達上は適用可能と思われた節税策が否認された事例を取り上げ、実務判断の難しさを御紹介したいと思います。 

 居住用財産を譲渡した場合の特例措置とは、3,000万円の特別控除(措法35)及び軽減税率(同法31の3)、買換え特例(同法36の2)などをいいます。これらの特例は、譲渡資産が居住用財産である場合、その譲渡収入の全部または一部が次の居住用財産の取得等に充てられる蓋然性が高く、担税力が乏しいケースが多いことから設けられています。                       
 これらの特例の規定上、ほぼ共通している“居住用財産の譲渡”の範囲は概ね次の通りとされています。            
 ゝ鐔擦靴討い寝伐阿両渡又はその家屋とともにする敷地の譲渡
◆〆匈欧砲茲衞納困靴寝伐阿良瀉呂両渡           
 居住の用に供さなくなった家屋の譲渡又はその家屋とともにする敷地の譲渡(当該個人の居住の用に供されなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡されたものに限る)                       
 実際には法令に定められた上記の3項だけでは判断ができないケースもあるので(家屋を取壊してから土地を譲渡する場合など)、通達において様々な事例を基に更に詳しい解説がなされています。 

 さて、今回取り上げる国税不服審判所の裁決事例(
平22.6.24、裁決事例集No.79)の概要は次の通りです。            
 々辰蓮甲の母が所有する土地家屋に10年以上居住していた  
◆々辰蓮∧神18年7月1日に当該土地家屋を贈与により甲の母から取得した。なお、甲は本件贈与に際し、相続時精算課税制度に基づく贈与税の申告を行った               
 甲は、平成18年7月19日に当該土地家屋の売買契約を締結して手付金の受領を行った                   
ぁ々辰蓮∧神19年4月19日に残金決済及び当該土地家屋の引渡しを行った。なお、平成19年度確定申告において当該譲渡について3,000万円特別控除(措法35)の適用を受ける旨の確定申告を行った。                         
 この事例は、居住用財産の特例措置の適用によって譲渡所得課税を抑える上に、贈与税の負担なしに不動産の価値(売買代金)を子供である甲に移転させるという効果を狙ったよく考えられた節税策です。    
 この特例の適否の判断において、当該土地家屋の所有期間の長短は考慮する必要はありません。仮に所有期間の長短が問題になったとしても、税務上、甲が贈与によって取得した場合、「甲の所有期間」には贈与者である甲の母の所有期間も含めるのが原則ですから(措令20∋亜法△修療世任睫簑蠅なさそうに思えます。     
 しかし、課税処分庁及び国税不服審判所は「甲が贈与により取得した時点において継続して居住する意思がなかった以上、それは居住用財産には該当しない」という全く新しい判断基準を示して特例の適用を否認しました(法令・通達上、このような判断基準は記載されておりません)。                    

 もし居住用財産の要件に「取得した時点において継続して居住し続ける意思を有していること」が加えられますと、例えば次のような事例でも同様の問題が生じることになります。        
 父所有の二世帯住宅について、その売却交渉中に相続が発生したとします。父の存命中に売却が済んでいれば3,000万円の特別控除の適用が可能になりますが、子供が当該二世帯住宅を相続したすぐ後に売却した場合は適用が不可ということになってしまいます(子供が相続により取得した時点において継続して居住し続ける意思を有していなかったというのが理由で…)。            
 それならば、いったん売却の話を中断し、ほとぼりが冷めるのを待ってからならば良いのでしょうか?税務上、ほとぼりを冷ますにはどの位の時間が必要なのでしょうか?現行の取扱いでは、これらの疑問に対する回答はありません。              

 居住用財産の特例は利用者が多い上に、否認された場合の課税負担が大変重い税制措置です。課税当局には“個別の事例毎に実態を見て判断する”という曖昧な姿勢を取るのではなく、ある程度割り切って「所有期間●●年以上ならば継続して居住する意思があったものとみなす」とか「相続により取得した場合には、継続して居住する意思の有無は問わないものとする」というような簡略化した判断基準を設けてもらいたいものです。             

※ 私が関与した判断が難しい事例の一つにセルアンドリースバックがあります。これは債務整理等のために自宅をいったん第三者に売却、その売却代金で債務を弁済した後でその自宅を賃借して居住を続けるというものです。法令上、「売却した自宅に居住し続けてはいけない」という要件はありません(住民票の添付要件はありますが、その住民票に元の住所が記載されていてはいけないという明文化された規定はありません)。とはいうものの、この特例は自宅を引き払って新しいところに移転することを前提に設けられておりますので、上記の裁決例と同様、
明文化されていない判断基準により否認されるリスクがあります。                         
        


fudousan_soudan at 21:12コメント(0)トラックバック(0)不動産税務 

2014年09月02日

 税理士の石渡です。
 今回は番外編、個人の再生に関する税制です。

 事業再生や破産手続きに関する税制といいますと、大半の人が法人税に関する取扱いを思い浮かべると思います。
 特に債務免除益は損益計算書に特別利益として明示されるのでごまかしができず、利用可能な青色欠損金がない場合は多額の債務免除益課税が賦課される危険があるわけですから、それらを軽減するための税制(期限切れ欠損金の損金算入など)が重要視されるのも至極当然のことと言えます。                          
 一方、個人が再生手続き又は破産手続きに入った場合の所得税の取扱いはあまり注視されることはないようです。
 それは、個人が債務弁済能力を失った段階で受けた債務免除益については、確定申告などの特段の手続を踏むことなく非課税(債務免除益の総収入金額への不算入)の取扱いが認められてきたからです。       
 それが平成26年度の税制改正により取扱根拠が通達から法令に格上げされた代わりに、一定事項を記載した確定申告書の提出をしなければ非課税措置の適用が受けられないこととなりました。   
 今回は、個人の債務免除益課税に対する税制の概要と税制改正に伴う留意点をまとめました。                 

 平成26年度税制改正が行われるまでは、個人の債務免除益に対する非課税措置は旧所得税基本通達36-17(債務免除益の特例)がその根拠とされておりました。概要は次の通りです。        
 仝朕佑資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難であると認められる場合に受けた債務免除に係るその免除益については、各種所得の金額の計算上収入金額又は総収入金額に算入しない。                         
◆,燭世掘当該債務免除益が不動産所得や事業所得等に関連するものであり、当該関連業務について生じた損失の金額がある場合には、その損失の金額に至るまでの金額については非課税規定は適用されない                    
 債務免除を受けた年度において控除すべき純損失の金額がある場合には、当該債務免除益を収入金額又は総収入金額に算入した場合に控除されるべき純損失の金額に相当する金額については、非課税規定は適用されない。             
 上記,砲弔い討蓮∈通殻判を受けた個人が、その債務免除を受けた時点における債務弁済能力の状況を要件として規定しています。
 上記及びについては、債務免除益について非課税措置を受けた上で更に損失の繰越控除の規定を適用することは所得税の負担を過度に軽減することになるため、非課税とされる金額について制限を設けるための規定になります。               

 平成26年度税制改正により上記の通達が廃止され、代わりに所得税法第44条の2(免責許可の決定等により債務免除を受けた場合の経済的利益の総収入金額不算入)が新たに設けられました。    
 文言の内容は異なりますが、基本的には税務上の取扱いは変わっておりません。                       
 ただ一点、一定事項を記載した確定申告書の提出が非課税措置の適用を受ける要件として追加されました(所法44の2)。    
 実際には個人が債務免除を受けるまでに至る場合、既に事業の継続を断念していることが多く、納税すべき所得税もないことから確定申告をしないままにされる方もいらっしゃると思います。しかし今後は債務免除を受けた旨の確定申告をしないと非課税措置の適用を受けられず、多額の債務免除益課税が賦課される危険があることになりますので留意が必要です。               

 なお、通常確定申告をされることのない給与所得者が消費者金融や住宅ローンなどについて債務免除を受けた場合ですが、条文を読む限りは、同様に確定申告をしないと債務免除益に対する課税が行われる
危険があることになります。              
 債務弁済能力を失って債務免除を受けた方が、申告漏れによって今度は多額の所得税が賦課されてしまうというようなことのないように課税当局側の配慮が望まれます。
             
                   


fudousan_soudan at 17:00コメント(0)トラックバック(0)事業再生番外編 

2014年07月10日

 税理士の石渡です。
 今回は、代償分割をした場合の相続税の計算方法に関する内容になります。

 遺産分割が相続税の申告期限までにまとまらなかった場合には、とりあえず法定相続分で遺産分割を行ったものとして相続税の申告(当初申告)をしなければならないことは良く知られています。
 後日に成立した遺産分割協議により、実際の相続分が法定相続分よりも少なくなった者は、その協議成立の日の翌日から4か月以内に税務署に更正の請求をすることにより、納付済の相続税のうち過大となっていた部分について還付を受けることができます(相法32 法
 一方、実際の相続分が法定相続分よりも多くなった者は、修正申告又は税務署長の決定処分に基づき不足税額を追加で納付することになります。

 さて、このような場合において成立した遺産分割協議の内容が代償分割を伴うものであるときは、上記の更正の請求又は修正申告における課税価格の計算は次の通りとされています(相基通11の2-9)(※)。

 代償分割により財産の交付を受けた者の課税価格
  課税価格=相続により取得した財産の価額+代償分割により取得した財産の価額

 代償分割により財産の交付をした者の課税価格
  課税価格=相続により取得した財産の価額−代償分割により取得した財産の価額

計算事例
 被相続人:父
 相続人:兄・弟
 相続財産:1区画の土地(相続税評価額8,000万円、時価1億円)
 遺言書の内容:相続財産は全て兄に相続させる
 当初兄は、遺言書に従い、土地の所有権の全部を相続。その後弟の遺留分減殺請求が認められた結果、遺留分に相当する土地の持分4分の1の代わりに現金2,500万円を兄が弟に交付することで決着。
 上記算式に基づく両者の課税価格の計算
 兄:8,000万円−2,500万円=5,500万円
 弟:0円+2,500万円=2,500万円

 上記の課税価格の計算結果は、一見、何の問題もないように見えますが、果たしてそうでしょうか?
 もしこの遺産分割が代償分割ではなく、土地の持分の4分の1を弟に相続させるという内容で決着していれば、各々の課税価格の計算は次の通りになっていたはずです。
 兄:8,000万円×3/4=6,000万円
 弟:8,000万円×1/4=2,000万円
 つまり、弟は同じ経済価値の財産を取得したにもかかわらず、代償分割による決着(現金交付)をしたために相続税の負担が増えることになってしまうわけです(一方、兄の相続税は減ることになります。)。

 このような不公平に対する救済措置として、‖綵分割の対象となった財産が特定され(上記の事例では1区画の土地)、代償債務の額(上記の事例では2,500万円)が当該財産(土地)の代償分割の時における通常の取引価額(1億円)を基礎として決定されている場合には、加減算する代償財産の価額を次の算式により計算することができます(相基通11の2-10(2))。
 加減算する代償財産の価額=代償債務の額(2,500万円)
  ×土地の相続税評価額(8,000万円)/土地の代償分割成立時の時価(1億円)

 この計算方法が採用されることにより、各々の課税価格は次の通り、代償分割で2,500万円の現金の交付を受けた場合と、土地の持分の4分の1を相続した場合の課税価格とが一致し、不公平が解決することになります。
 加減算する代償財産の価額=2,500万円×8,000万円/1億円
                   =2,000万円
 兄の課税価格:8,000万円−2,000万円=6,000万円
 弟の課税価格:0円+2,000万円=2,000万円

 ただ、弟の方がこの方法で課税価格を計算して更正の請求をしようとする場合に、修正申告をする兄の方が納得せず、今度は相続税の課税価格の計算方法を巡って争い再発することも考えられます。
 
 このような場合の課税価格に加減算する代償財産の価額の計算方法の選択については、次の通りになります。

 〜蠡蛙輿完の合意が得られた計算方法に基づく評価額があり、かつ、その計算方法が合理的であると認められる場合
 → 当該計算方法に基づく評価額
◆〜蠡蛙輿完の合意が得られた計算方法がない場合において、上記の事例のように、(1)代償分割の対象となった財産が特定されており、(2)代償債務の額が、当該財産の代償分割の時における通常の取引価額をもとに計算されているとき
 → 下記の算式により計算した金額
   代償債務の額×代償分割の対象となった財産の相続開始時における相続税評価額
   /代償債務の額の決定の基となった財産の代償分割の時における価額(時価)
 相続人全員の合意が得られた計算方法がなく、上記△陵弖錣睨たしていない場合
 → 当該代償債務の額

※ 代償分割が行われた場合における課税価格に加減算する代償財産の価額の計算方法に関する取扱いは、期限内に遺産分割協議がまとまった場合でも同様です。


fudousan_soudan at 13:36コメント(0)トラックバック(0)不動産相続不動産税務 

2014年05月31日

 税理士の石渡です。

 平成26年度税制改正により、不動産業(不動産仲介業、不動産賃貸業)に係る消費税の簡易課税区分が変更になりました。

 簡易課税制度とは、事業者が消費税の納税額を計算する場合において、中小事業者の事務負担を軽くするために、売上に際して収受した消費税相当額の一定割合をもって納税額とする計算方法です(原則的な計算方法は、経費の支出時に支払った消費税相当額の集計計算が必要)。

 これまで不動産業に係る消費税の納税額は50%とされていましたが、今後は60%を納税しなければならなくなります(みなし仕入率が50%から40%に引き下げられます)。その結果として、簡易課税制度を採用している事業者の納税額は1.2倍に増額されることになります。

 例:年商2,000万円(税抜)の場合
  これまでの納税額:2,000万円×8%×50%=80万円
  27年4月1日以後の開始事業年度:2,000万円×8%×60%=96万円

 一般的な不動産業者の場合、簡易課税制度を採用することで、ほぼ間違いなく節税ができましたが、今後は原則的な計算方法とどちらが有利になるのか、改めて確認する必要がありそうです。
 なお、消費税の計算方法を改める場合(原則法→簡易課税、又は簡易課税→原則法)には、変更しようとする事業年度開始の日の前日までに届出書の提出が必要ですので、留意が必要です。

※ 簡易課税の業種区分は、取引ごとに判定が行われます。不動産業者が行った不動産の売買については、棚卸資産であれば第一種事業又は第二種事業に、それ以外の資産であれば第四種事業に分類されることになります。
 


fudousan_soudan at 15:27コメント(0)トラックバック(0)不動産税務 
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